2023年春ドラマ-ペンディングトレイン一覧

ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と 10話(最終回) 雑感|何がしたかったの?と言いたくなっちゃう。

 

 

※コメント欄にこっそり残すつもりでしたが、

文章が長くなったので記事として上げる事にしました。

多少殴り書きの感想になってしまっていますが…どうかよろしくお願いいたします。

 

いやいや、SFモノは結末まで描かないとダメでしょう!

特に本作の場合は、散々"未来"について言及してきたんですから。

なんだかなぁ。最後まで見て損した…と言いたくなる最終回でしたね。

 

電話をした後でソファーにダイブする蓮見(間宮祥太朗)のシーンや、

実のなっている木のある場所で「生きろよ…」と呟く田中(杉本哲太)のシーンで、

視聴者に結果がどうなったのかを想像させる材料を作った"つもり"なんでしょうけど、

それは成功と失敗どちらにも捉えられるほどの超〜微妙な表現な訳で。

加えて、終盤で急に、環境番組で使用されていそうなフリー映像を流し始めた辺り、

個人的には、残り1話で上手くまとめられないから丸投げしたようにしか思えませんでした。

 

植村(ウエンツ瑛士)が動画を投稿したら"未来から来た者たち"を揶揄する方向に行き、

米澤(藤原丈一郎)が動画を投稿したら今度は賛同者ばかりになる。

大手垢が拡散した事で招いた結果とは言え、真相を暴露する点では似通った内容なのに、

前回と今回でネットによる効果が大きく違っているのはなんで?

 

隕石が接近している説が出たら世界が滅亡の危機なのに、

なんでスイスへ「逃げる」「逃げない」の話になる?

そもそも…なんでいきなりスイスの話題が?

 

ある時からぱったり姿を現さなくなった山本(萩原聖人)や

他の6号車の面々はどうなったの?

田中と同じ世界で暮らしているなら(暮らしてるんですよね?)、

終盤で2人仲良く魚を食べているシーンを挟んでも良かったのでは?

 

…と、話の流れで疑問に感じる部分もとにかくたくさん。

 

ジャケットが未来に行き渡るメカニズムも気になりますが、

そこまで気になり出したらキリがないので置いておくとして。

あまりにも諸々の要素がやんわりと済まされているために、

全体的に「なんで?」と言いたくなる点が多かったです。

 

っていうか、世界が滅亡の危機…って書いた所で思いつきましたけど、

隕石が本当に接近するのであれば、予言者を名乗る者が続々と出てきて、

彼らが予測した地震が頻繁に起こっているのをきっかけに

シェルターを作ろうとする動きもあったはずなんですよね。

私としては、組織が実際にどう対応したのかが、ほとんど描かれなかったのも変に思えて…。

最終回でもひたすら"友情・絆・恋愛"を描き、"外の世界"はあくまでもネット止まり

というのが、非現実さと緊迫感のなさを生み出していた気がします。

 

結局…大多数は放置されっぱなしで終わった登場人物と言い、

サバイバルや未来を変える云々の話、ネット問題を設定付けたのと言い、

キャッチーさを取り入れようとして感動エピソードを盛り込んだのと言い、

全てにおいて欲張り過ぎた。

それが、本作の失敗に繋がったんじゃないでしょうか。

 

そして勝手ながら、出オチ扱い(としか言いようがない)の間宮祥太朗さんと、

今勢いのある山田裕貴さんと赤楚衛二さんのお2人が気の毒に思えてくる作品でもありました。

赤楚さんに関しては、来期の主演作が上手くいって欲しいとすら思えてしまうほどで…(汗)

まぁ……本作の唯一良い所を挙げるとするなら、

"その後"を描いた特別編の放送が発表されなかっただけマシなのかな?(苦笑)

 

いや〜しかし…今期は「それパク」を除いて、お口ぽか〜んってなる締め方が続きますねぇ。

日本のドラマ、お願いだからこれ以上衰退しないでおくれやす………。

 

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ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と 4話 感想|新キャラ登場でやっと話が進むかな?

 

 

3話の感想も書いてじわじわ追いつく気でいましたが…

話の進みが遅い以上、本作への印象もほぼ一緒なため、1話分飛ばす事にしました(笑)

でも、3話の内容にちょこっと触れるとするなら。

直哉(山田裕貴)の「動け。働け!」の喝のお陰で、

電車に乗っている人々全員ではないとは言え

やっと自主的に食料や道具を探す人が増えてきたのと、

何より、おばあちゃんがみんなに明かしていた心臓の手術の件は良かったかな?と思います。

「目が覚めたら…動いてた。頑張る理由、それだけよ。心臓が動いてるから…」

それを聞いて、ご飯を食べる気になった寺崎(松雪泰子)の流れがね…

どんなに信じられない出来事に遭遇したとしても、現状が絶望感に溢れていたとしても、

今自分がこうして普通に立てて、歩けて、

物を食べられるほど元気で生きている"小さな奇跡"を信じてみれば

いつか"大きな奇跡"だって生まれるかもしれない。

そんなちょっとした光は感じられて、心にスッと刺さるエピソードでした。

 

さて、前回の感想はそこまでにしておいて、今回の感想に入りますが…

まぁ〜〜何と言うか…こちらはこちらで「今更?」が目立つ回でしたねぇ。

前回の時点では「発生から間もなく1週間」、

で、今回の中盤で「三日三晩寝てたのよ」という台詞があった辺り、

少なからず1週間は経っている事を想定すると、

サバイバル生活の基礎であろう火おこしを"今"練習するの?

しかも、まずは優斗(赤楚衛二)しかやっていないって?っていう疑問も

もちろん出てくるんですけど。

中でも私がズッコケてしまったのは、

田中(杉本哲太)による防犯指導が"1週間後に"始まった事にあるんです。

 

以前の感想でも書きましたが…観光地ならともかく、

どこに何があるのか、人や生き物が住み着いているのか、

どんな場所かすら分からない得体の知れない山にいるんですよね?

いつもの世界に戻れないまま何日も滞在しなければならないと分かった時に、

何とか生き延びられるよう、個人個人で危機管理や周りに対して警戒心は持つでしょうし。

大体、まともな水や食料も探せていないまま何日か経っているならとっくに飢餓状態で、

初回の玲奈(古川琴音)みたいに、他人のカバンから物を盗み取る人も

ゾロゾロ出てくる気がするんです。

実際はあんなに乗車人数が多ければ、自分の利益しか考えない人も1人や2人はいるはずなのに…

そこを誰も考えずに行動しているのも、あまりにもファンタジー過ぎると思います。

 

ファンタジーと言えばもう1つ…

「懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描く(公式サイトより)」物語なのに、

登場人物の回想の盛り込み具合が緊迫感を削いでいるのも、やっぱり気になりますね。

言い換えれば、パーソナルな描写が話の腰を折ってしまっているんです。

いつも多いなぁと思って見てはいましたが…

今回は優斗(赤楚衛二)の過去を掘り下げた回だっただけにより顕著になっていて、

もう過去は良いから、早くワープした真相に触れる話を進めて!と

焦ったい気持ちにさせられてしまいました。

 

終盤の方で6号車の面々との対面があり、マンネリ化した展開に

やっと新風を吹かせてくれそうな期待感は微かに持てましたが…

本作の作風が作風なので、しばらくは両者でのいざこざが続くのかもしれませんね。

 

 

…最後に話は逸れて、どうしても書き残しておきたかった事を。

これはただの思いつきですし、もう中間地点に突入するので

テコ入れする可能性は低いんでしょうけれども、

先ほど書いた「間もなく1週間」とか「三日三晩」とか、時間経過の描写を曖昧にせずに、

例えば…冒頭か終盤で「ワープしてから◯日間経過」のテロップを

端に出す演出を施すだけで、"らしさ"が増して、大分違ったんじゃないでしょうか?

サブタイトルは「8時23分」でやけに明確なのに、

本編はなんでそんなに大雑把な…というのもいっつも気になるんですよねぇ(苦笑)

 

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ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と 2話 感想|消極的過ぎる乗客が気になって仕方ない…

 

 

CGに頼り過ぎず、あくまでも実在している壮大な自然での撮影にこだわる所は

本当に凄いなぁと感心しながら見ているんですが…だからこそ、疑問も出て来るんですよね。

 

これは前回でもうっすら思っていた事なんですけど、

みんな、なんでそんなに「元の場所に戻れる」と確信して

遠くまで歩けるんだろう…?というのが個人的には気になって気になって(苦笑)

私が方向音痴だからなのもあってか、余計に不思議に感じるんですよ。

仮に何度か登山経験のある山だったのなら分かるんですけど、

本作の場合は、まだ実態が分かっていない未開拓の山で、

しかも登山道も標識も全く用意されていないため、

帰り際に遭難する可能性はかなり高くなるでしょうし。

優斗(赤楚衛二)が方位磁石を使っている所は時々映していたにしても

それは基本的に「方角を示す」ための道具であって、

「歩いてきた道を探す」ための道具ではない気がするんです。

 

例えば、まずは電車付近を当たってみて、

狭い範囲から徐々に広げていく形で地図が作られていったシーンが挿入されており、

その地図と方位磁石を持って動く…といった様子が描かれていたら

ズカズカ進んでいくのも納得出来たんですが…。

そういった"解決策"を見つけるまでの描写過程すらないから、

緊迫感よりもご都合主義の印象が勝ってしまうんだと思います。

 

あとは、まぁ何しろ、乗客人数が多過ぎる…に尽きますかね。

水の確保のために動いているのが、主要人物が中心の2〜5人という少人数なので、

その分電車で大人しくしている乗客(特にエキストラ)の不自然さが際立つんです。

えっと〜…真面目に彼らから"生"を感じ取れません(笑)

下手すると、残っている人たちだけ、

電車が停電し閉じ込められて、長時間帰れない状態になっているように映るレベルです。

 

私としては、車内清掃する必要性はあまりない気がしていて。

むしろ、清掃出来るほど体力が余っているんであれば、

残った人たちなりに、少し離れた場所まで水や食料を探せる余力がまだある「行動派」と

知恵を絞り出しアドバイスする「頭脳派」でチーム分けするとか、

ダメ元でも近辺の山菜や昆虫、食べられそうな植物を探してみるとか…。

っていうか、直哉(山田裕貴)たちのバックで

同じく探しているかのような演技をさせるだけでも、大分見え方が違ったはずなんですよね。

 

他にも、しっかりメイクされているな…とか、

ヒゲが全く生えてこない…とか、みんなスマホの電池よく持ったね…とか、

気になる部分はいろいろなくはないですが。

でも、それらは本作に限った事ではないし、

「フィクションだから」と思えば全然スルー出来る範囲ではあるんです。

ただ…せめて、「見知らぬ山でのサバイバル生活」というテーマを設定している以上は、

最低限のリアリティは確保して欲しい…と思えてしまいますね。

 

内容自体も…登場人物が多いなら多いで、各話ごとに焦点を当てる人数を絞れば良いものを、

どの人にもほぼ均等に見せ場を作って揉め事をさせようとするから

物語が散漫してしまう訳で。

なぜタイムワープしたのかの真相は知りたいし、

一応オリジナル作品で、どう着地させるのかも気になるので

最後までは視聴するつもりではいるんですけど…

本音を言えば、もっとどうにかならないかなぁ…って感じです。

 

 

↓4話の感想はこちら(3話は書いておりません)↓

 

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ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と 1話 感想|問題はまだまだ山積み

 

 

火山灰が積もった砂漠を3人で歩く映像を見て、

何となく「テセウスの船」を思い出すなどしておりました。そっちは雪山でしたけどね。

上記の作品と言い、近未来を舞台に大災害を描いた「日本沈没」と言い、

クローンを取り扱った「わたしを離さないで」と言い、

少し昔なら…医者×幕末タイムスリップモノの「JIN-仁-」もそうかな?

TBSのドラマは時々、スケール大きめのぶっ飛んだSF作品を生み出している印象です。

 

その今までの経験値が積み重なってなのか…本作の大自然を活かしてのロケーションは

非現実感が溢れていて引き込まれてしまいましたし。

地上波でSF作品を作ってもクオリティに妥協はしないぞ!という

スタッフのこだわりが画面から伝わってきて、そこは良かったですね。

 

では、肝心の内容がどうだったか聞かれたら、う〜ん…緊迫感がありそうでないような?

そんな感じで見終えてしまいました。

初回は直哉を演じる山田裕貴さんの、泣きそうな表情で本音をこぼすシーンだったり、

紗枝(上白石萌歌)のモットーを聞いて心当たりがありそうな素振りだったり、

ふと見え隠れする"脆さ"や"弱さ"の演技に惹かれて最後まで話に興味を持てたのですが、

何にせよ、登場人物が多過ぎるのがネックなんですよねぇ。

初回だけでも中盤からは、主要人物の直哉・優斗(赤楚衛二)・紗枝の

過去を深掘りしていて、既に群像劇仕立てになっていた辺り、

この調子で今後も残りの人々のエピソードを何話かに分けて膨らませるのに加えて、

さらに(「2車両消えた」との事だったので)もし片方の車両の動向にも触れると考えると、

物語の散漫具合がどんどん加速していきそう…という不安はやっぱり拭えません。

 

そして、これも視聴前から感じていた事ですが、キャストの年代の比率が

20〜30代の若者に偏っているのも気になります。

ベテランの役者さんは、松雪泰子さんと杉本哲太さんの2名のみ。

しかもお二方ともトラブルメーカー的な役柄で、

若者側では玲奈(古川琴音)だけがその役を担っているので、

いろんな意味でパワーバランスが悪いと言いますか…。

キャスティングに何か意図があるんだとしたら良いんですが、

今の所は、本来はこの役を別の方にオファーするつもりだったのかなぁ…とか、

そういった大人の事情が絡んでいるようにしか思えないんですね。

 

まぁ、登場人物の多さ・年代の偏り以前に、ツッコミどころ満載だったのは、

どこなのかも、タイムスリップしたのかも分からない未知数な世界に飛んだ割には、

乗客から焦りや動揺がほとんど感じられなかった所でしょうか(苦笑)

確かに現実的に考えれば、今時の人々には「そのうち何とかなるだろう」みたいな

楽観的思考や他力本願の人が多いからっていうのも理解出来るんですけど…それにしてもね。

持ち込んだお弁当を食べているのを見ても、ブツブツ不満を漏らす人がいなくてみんな静か…

大人しく座っている人たちばかり…

先ほど書いた通り、いろいろ不安要素はあるにしても、

とりあえず、乗客の描写をもう少しリアルに寄せるだけでも

「荒廃した世界にタイムワープしてしまう」「サバイバル生活」といったコンセプトに

見合った作品に近づくんじゃないか?という気がしました。

 

物語の見所としては…冒頭で紗枝が赤ちゃんを抱いていたシーンで

日常に戻れる事は確定しております。

あとは、タイムワープした原因は?どうやって戻ってこれたのか?

そして脱落者は出てくるのか?この3つですかね。

果たして全10話(恐らく)も持つのかどうか。しばらく様子見するしかなさそうです。

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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