※文字数が意外と多くなったので、単独の記事として分ける事にいたしました。
なぜ私がこのドラマを微妙だと感じるのか。
それは、チームでは動いている割には、主人公以外はイマイチ仕事をしているように
見えないからとか(主人公すらも何の仕事をしているのかも分からないし…)、
過去話や立ち話ばっかりで災害救助ならではの緊迫感が感じられないからとか、
ノートパソコン片手に現場で指示出来るんならトラックの必要性は?とか、
いろいろ理由はあるんですが…今回の内容を見て、根本的な理由が分かった気がします。
詳しく言えば、「ここでこの展開にしよう!」「この人にこんな台詞を言わせよう!」
「ここで感動シーンを作ろう!」などと
意図を優先し過ぎたストーリー作りをしているあまりに、
話の前後や人物描写に違和感が生じているという事です。
今回は雲田(出口夏希)メイン回だっただけに、それがいつも以上に顕著でしたね。
例えば…授業でダブルレインボーの話題になって、実花のおじいちゃん(市川兵衛)が
台風で亡くなった時の事を思い出した実花(落井実結子)がその場を離れてしまい、
2階で雲田の姉・真紀(石井杏奈)と一緒にいるシーンがあったんですが、
次の時間が避難訓練のため、おじいちゃんが誕生日に買ってくれたうさぎのぬいぐるみを
実花が雲田に預けてもらうようお願いしてきたんですね。
私はそこでまず「?」だったんです。
雲田も次の授業に出向くのに、気持ちを分かり合える姉の方が預けやすいだろうに
なんで雲田に預けたんだろうって。
そしたら…修理したぬいぐるみを「勝手にこんな事しないで!」と落とされる形で
彼女に自分のお節介さを気づかせるためだった事が判明。
ああ、このシーンを作りたかったからだったんだね…という感想が先行し、
個人的には、不自然な流れだと思えてしまいました。
そして、最も疑問だったのは、演説…いや、避難アナウンスのシーン(苦笑)
あれ、軽く放送事故なんじゃないでしょうか。
視聴者に「雲田さん、頑張って!」と応援させるつもりだったんでしょうけど、
自分語りが多くて多くて。
あの内容では、危機感を持って逃げるというより、立ち止まって話を聞き入ってしまう人が
出てきてしまうんじゃないかと思いました。
「3年前、華原市で起きたつむじ風と同じ強さの突風が、約5kmにわたって発生します。
つむじ風と聞くとそんなに怖くなさそうに思う方もいるかもしれませんが、
私の姉がそれで被害に遭いました。
大切な人の命を守るためにも、直ちに建物内に避難して下さい!」
って感じで、簡潔(考えてはみたものの、これでも長いですがw)に伝えれば良いだけなのに。
彼女で感動シーンを作ろうとした結果、避難誘導が脇役みたいな扱いになってしまって、
突風が迫ってきているのにゆる〜く感じてしまうという…(汗)
エピソードの優先順位がなんかズレている気がするんですよねぇ。
で、肝心の姉妹の確執は「これからも『頑張れ』って言い続ける」って…(滝汗)
姉が以前「形を変えた暴力」と言って自暴自棄になっていたくらいですから…
しばらくの間は良くても、また残酷な結果を招いてしまうんじゃないかなぁと。
災害を扱う以上は、今回の姉や実花のように、メンタルケアも必須になってくるでしょう?
なのに、こんな自己満足かつ配慮の足りない解決法で良いのかな?と思えてしまうんです。
いっその事、その道に特化したカウンセラーとして配属させても良かったのかも…ですね。
うーん…ヒロインよりも、主人公の仕事ぶりやチーム個々の役割を知りたい!描いて欲しい!
と思うのはわがままなんですかね。
だって、劇中の会話によると「SDMはまとまってきている」らしいんですが、
いまだに全体像が掴めないんですもの…。