2024年春ドラマ-ブルーモーメント一覧

ブルーモーメント 4話 感想|「こうしよう!」を優先しすぎちゃってない?

 

※文字数が意外と多くなったので、単独の記事として分ける事にいたしました。

 

なぜ私がこのドラマを微妙だと感じるのか。

それは、チームでは動いている割には、主人公以外はイマイチ仕事をしているように

見えないからとか(主人公すらも何の仕事をしているのかも分からないし…)、

過去話や立ち話ばっかりで災害救助ならではの緊迫感が感じられないからとか、

ノートパソコン片手に現場で指示出来るんならトラックの必要性は?とか、

いろいろ理由はあるんですが…今回の内容を見て、根本的な理由が分かった気がします。

詳しく言えば、「ここでこの展開にしよう!」「この人にこんな台詞を言わせよう!」

「ここで感動シーンを作ろう!」などと

意図を優先し過ぎたストーリー作りをしているあまりに、

話の前後や人物描写に違和感が生じているという事です。

今回は雲田(出口夏希)メイン回だっただけに、それがいつも以上に顕著でしたね。

 

例えば…授業でダブルレインボーの話題になって、実花のおじいちゃん(市川兵衛)が

台風で亡くなった時の事を思い出した実花(落井実結子)がその場を離れてしまい、

2階で雲田の姉・真紀(石井杏奈)と一緒にいるシーンがあったんですが、

次の時間が避難訓練のため、おじいちゃんが誕生日に買ってくれたうさぎのぬいぐるみを

実花が雲田に預けてもらうようお願いしてきたんですね。

私はそこでまず「?」だったんです。

雲田も次の授業に出向くのに、気持ちを分かり合える姉の方が預けやすいだろうに

なんで雲田に預けたんだろうって。

そしたら…修理したぬいぐるみを「勝手にこんな事しないで!」と落とされる形で

彼女に自分のお節介さを気づかせるためだった事が判明。

ああ、このシーンを作りたかったからだったんだね…という感想が先行し、

個人的には、不自然な流れだと思えてしまいました。

 

そして、最も疑問だったのは、演説…いや、避難アナウンスのシーン(苦笑)

あれ、軽く放送事故なんじゃないでしょうか。

視聴者に「雲田さん、頑張って!」と応援させるつもりだったんでしょうけど、

自分語りが多くて多くて。

あの内容では、危機感を持って逃げるというより、立ち止まって話を聞き入ってしまう人が

出てきてしまうんじゃないかと思いました。

「3年前、華原市で起きたつむじ風と同じ強さの突風が、約5kmにわたって発生します。

つむじ風と聞くとそんなに怖くなさそうに思う方もいるかもしれませんが、

私の姉がそれで被害に遭いました。

大切な人の命を守るためにも、直ちに建物内に避難して下さい!」

って感じで、簡潔(考えてはみたものの、これでも長いですがw)に伝えれば良いだけなのに。

彼女で感動シーンを作ろうとした結果、避難誘導が脇役みたいな扱いになってしまって、

突風が迫ってきているのにゆる〜く感じてしまうという…(汗)

エピソードの優先順位がなんかズレている気がするんですよねぇ。

 

で、肝心の姉妹の確執は「これからも『頑張れ』って言い続ける」って…(滝汗)

姉が以前「形を変えた暴力」と言って自暴自棄になっていたくらいですから…

しばらくの間は良くても、また残酷な結果を招いてしまうんじゃないかなぁと。

災害を扱う以上は、今回の姉や実花のように、メンタルケアも必須になってくるでしょう?

なのに、こんな自己満足かつ配慮の足りない解決法で良いのかな?と思えてしまうんです。

オリジナルキャラクターで汐見(夏帆)がいるんですから、

いっその事、その道に特化したカウンセラーとして配属させても良かったのかも…ですね。

 

うーん…ヒロインよりも、主人公の仕事ぶりやチーム個々の役割を知りたい!描いて欲しい!

と思うのはわがままなんですかね。

だって、劇中の会話によると「SDMはまとまってきている」らしいんですが、

いまだに全体像が掴めないんですもの…。

 

 

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ブルーモーメント 1話 感想|死者が0になるかどうかは来週次第。

 

 

毒を吐くキャラは「正直不動産」の永瀬を彷彿とさせるし、

タイトルのネーミングや、ユニフォームを着てヘリコプターに乗る所は

コード・ブルー」を彷彿とさせるし、

トラックが出てきてからは「TOKYO MER」を彷彿とさせるし…で、

いろんな作品を思い浮かばずにはいられない初回(笑)

最初の作品はともかく、災害からの救助を描く物語である以上、

残りの2作品はどうしても…ですね。

 

ただ、それらとは差別化している箇所があるのも確かで。

唯一違うのは、天気予報士出身らしく、なぜ雪崩が起こるのかの解説映像を挿入している事、

主人公が救助する側ではなく、指示する側に回っている事が挙げられます。

ですが…初回を見た感じだと、SDM(特別災害対策本部)の描き方について、

まだまだ模索中なんだろうなぁと思わされたんですよね。

 

先ほども書いた通り、晴原(山下智久)がモニターを見ながら

各所に指示する仕事に就くとなると、絵面的には地味になりがち。

だから、少しでも地味さを回避するために、

ミステリーの推理シーンでよく使われていそうな、

手がかりとなる映像や回想を矢継ぎ早に映しつつ

主人公をぐる〜っと回転しながら撮るカメラワークや、

消防班を絡めた複数のカットで「連携してます」感を滲ませる演出、

最後には数式の表示でカバーする作戦に出たのかもしれませんが…。

全体的に、主人公を"天才""敏腕"に見せようとする事に走り過ぎていて、

そこだけちょっとリアリティーに欠けるというか、

とってつけたような印象を受けてしまいました。

 

あとは…単純に、モニターで指示するだけなら、

気象班が現場に出向く必要性がよく分からないといった所でしょうか。

そもそも、この救助活動に気象班がいる意味があるのかどうかもピンと来ず。

今回の要請は、雪崩が発生し、遭難者が出ている段階でのものであって、

そうなると、二次災害を防ぐために、現場の消防隊員や警察が

既に動いているんじゃないかと思ってしまうんですよねぇ。

消防隊員の1人が「今まで、私たちでやれていた事です」とも言っていましたし。

 

原作がある事も理解していますが…

雲の様子や傾向を読み取った上で、とある地域の天候の変化を伝えるのが天気予報。

だとしたら、「災害が起こってから」ではなく、

「災害が起こる前に予測し、被害者の発生を少しでも未然に防ぐ」流れで見せた方が、

救助活動に気象班が加わるのにも説得力が生まれたのではないかと考えています。

例えばそうですね…今回の内容を絡めるなら、

災害が起こりそうな場所を事前に分析して、

中盤辺りで描かれた、地図で説明しながら市長に避難命令を出すよう指示するくだりを

もっと早く盛り込むとか…かな?

まぁここは、次回に引っ張った事もあり、

前後編か、はたまた回を重ねるごとに疑問が払拭出来る内容になっていけば、

純粋に作品を楽しめそうな気はします。

 

裏の日テレ水10が土9に移動した事で、ドラマの裏被りがなくなったこの枠。

(かつての日9のように、短命で終わらなくて良かった…)

数年前だったら、医療、弁護士、刑事と職業ドラマばかり扱っていた当時の月9で

放送されていたんだろうなぁと思えるくらい、スケールの大きさは感じさせます。

山下智久さんが5年ぶりに民放主演作となると、話題性も大きいでしょうし。

あそこまで力を入れているのも、習慣的に日テレのドラマを見ていた視聴者の大半が

こちらに流れ込むのを見越しての事なのかとも、邪推したくなりますね。

 

刑事モノの人気シリーズを放送している前時間の枠は基本スルーし、

深夜ドラマは録画する私からしたら、リアルタイムで視聴出来るのはこの枠しかなく、

リタイアしたら暇になってしまうので。←本当に個人的な事情w

ありがちなギスギスした関係性も早めに解消してもらって…

どうか、面白くなっていって欲しいです!

 

 

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