2024年冬ドラマ一覧

さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜 4話 感想|ここに来て恋愛のゴタゴタが(汗)

 

 

1話ごとの内容とリンクさせるように、毎回違ったクラシック音楽を紹介・演奏する

形式をとっているのが特徴的でもある本作。

今回は…ロッシーニ作曲の「セビリアの理髪師」。

その曲は、勘違いと計算、純粋さとしたたかさが入り交じった

大人たちが織りなす恋の喜劇を表現しているんだそうで、

内容もそれに合わせて、志帆(石田ゆり子)に雷に打たれたような一目惚れをし、

噂がすぐガセだと分かってショックを覚える古谷(玉山鉄二)の姿だったり、

自分が間男だとバレないための攻防戦を演奏本番で繰り広げていたり、

指揮棒を振っている最中に目をかっ開く俊平(西島秀俊)の表情だったり。

いつにも増してかなり混沌とした出来になっていました。

 

でも…最後のカメラワークの素早い切り替えによる俊平と古谷の心の対話はもちろん、

あそこまでコメディで、どこか抜けた役を徹底して演じる

西島さんと玉山さんは新鮮だったので、"1つのお話"としては面白かったんですけど。

"本作のうちの1話"として見ると、脱線し過ぎな気がしてなりませんでした…。

 

特に疑問なのは、志帆との離婚危機エピソード。

前から思っていたんですが、個人的には、娘と同程度の深刻な問題を

妻との間でも抱えている…っていう設定に必要性を感じないんですよねぇ。

そもそも、嘘ついて、変装してまで隠れるのもよく分かりませんし。

大体…まぁ、響(芦田愛菜)が父を拒絶する理由が超小出しにしか描かれないので

これは憶測でしかないんですけど、

そうした理由の1つには少なからず、徐々にストレスが溜まっていく母の様子を

目の当たりにしてきた事も含まれてはいるだろうから、

離婚問題が解決したら、その流れでじゃあ私も…と

ちょっとでも心が動いてしまうものなのではないでしょうか。

 

以前の感想でもサラッと書きましたが、

本作がどんな作品なのかは公式サイトではこう記載されていて。↓

“ある事件”で家族も音楽も失った父親とそんな父を拒絶し音楽を嫌う娘が

地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていく

とびきりアパッシオナート(情熱的)なヒューマンドラマ!

だから、メインは「父と娘の再生」「地方オーケストラ」の2本柱なはずなのに、

妻との訳ありエピソードを中心に話を展開していくだけでなく、

俊平・古谷・倉科(新木優子)による恋愛絡みのゴタゴタまでやられたら…(汗)

晴見フィルの現状ってどうなってるんだっけ?と言いたくなるほど、

メインが霞んでいるように映ってしまったのが勿体なかったです。

(前回、「恋バナの描写がないのが見やすい」って書いたけど、あったね…(苦笑))

 

晴見フィルって残り3ヶ月でしたよね。

現実世界と大体同じ時間で進んでいるんだとしたら、もう1ヶ月経ってしまっている訳で、

「あっという間だ…」っていう焦りや将来への不安も膨らんでくるものでしょうし。

前回まで不協和音の関係があって、

(少し触れられていましたが)まだまだ音楽について勉強中の天音(當間あみ)がいて、

人員不足で人を急いでかき集めてきたくらいには、

チームの団結力や一体感も駆け出しの状態だと思います。

つまり、晴見フィル関連で気になる事が多いんですよね。

なので、しれっとレストランで演奏会を…ではなく

あれからどうなったのかもちゃんと知りたかったですし、

団員との関わりや演奏会での化学反応を通して、

自分も娘とやり直せるのかもしれないという希望を見出していく俊平の変化を

好んで見ていた私としては、物足りない気持ちにもさせられました。

 

次回はいよいよ、ようやく?響から5年前の事が明かされるそうで。

むしろ、そっちの方を早く見せて欲しかったです(汗)

 

 

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P.S.

 

私事ですが、一昨日(2/4)からコロナに罹患してしまいました。

金曜日夜の時点で喉がやけに乾燥している感覚を受けて、翌日に熱と咳が出たので

検査キットで測ってみた所、陽性だと…。

ちなみに、先に体調が悪くなっていた母も陽性でした。父が感染してないか心配(汗)

 

金曜・土曜の感想投稿はいつもサボりがちなので

わざわざご報告しなくても良いのかなぁと思いましたが、

睡眠時間確保で、今後は感想ももう少し簡単にまとめるかもしれないので

念のためお知らせした次第です。

…と言いつつ、今回の感想も結局、文章量もかかった時間もいつも通りだったんですが。

次回からはね…うん。

 

現在は熱と咳、だるさ、喉と頭の痛み、あとは体の微妙な痛みが続いている状態です。

最近かなり生活習慣が乱れていたのは確かだったので、

しっかり反省して、地道に治していくしかなさそうです…。

"何事も修復"に努めます。

 

 


グレイトギフト 3話 感想|白鳥と郡司がいる以上は…

 

 

おお、今回はコメディ色が激減して、シンプルにまとまってたな…

というのが見終えての第一の感想。

それでもって、モノローグの量も、主人公が翻弄されていく構図も前回と変わらない。

なんでそう感じたのかの理由を明確にしたくて、TVerで2話と3話を見比べてみましたが、

前回は複数の登場人物を"犯人候補者"に見立てていて、

サブエピソードを箇条書きのごとく盛り込んでいたからなのだと今更ながらに気づきました。

 

誰かに疑われたり詰め寄られたりしている際の

藤巻(反町隆史)のオドオドしたリアクションに引っ張られていたので、

先週は内容に関して何の疑問も持たなかったんですけど、

冷静に見返してみると、結構情報が盛り沢山だったんですね。

でも…「笑えた」「面白かった」感覚を否定するつもりはありません。

前回は前回で、登場人物を多く描写する事で、

あっちへこっちへと振り回されて、どう答えたら良いのか判断に悩む

藤巻の心理状態をじっくり観察する楽しさがあったと思いますし。

今回は、彼の同期である郡司(津田健次郎)と白鳥(佐々木蔵之介)を前面に出す事で、

「医者としての表向きの顔」と「欲と憎悪にまみれた本当の顔」を

平然と使い分ける2人が身近にいる以上は、ギフトをめぐる陰謀論から逃れられないという

彼の"現実"を突きつけるかのような内容になっていて、

また違ったスリルを味わえた気がします。

 

大泉(西岡徳馬)を殺害した日の夜に

藤巻の妻・麻帆(明日海りお)のオペの打ち合わせはするし、

大手術を終えたすぐ後にギフトの話を持ちかける。

命をどう思っているのか、その境界線のあやふさが何とも怖いです。

特に後者の方は、その話をする前に爽やかな笑顔を向けてましたからね…

佐々木蔵之介さん、最近は悪役が定着されてきてますねぇ。

 

終盤では、久留米(波瑠)が「藤巻に好意を抱いていると思う」とカミングアウト。

ドラマでよくある、家族を殺した犯人への復讐計画を…で培養に協力したのではなく、

ちょっと斜め上の回答でした。

個人的には、勘の鋭い彼女とタッグを組んで次々と謎を解明していく話も

見てみたかったので(そうすれば、鈍感な藤巻との対比が効いてよりキャラ立ちするだろうし)

仲間入りと思われる展開には大歓迎なんですが、

今回で"二面性"を描いているのを踏まえると、

彼女の言葉も嘘なんだろうなぁと疑ってしまいます。

 

でも、毎回誰かが退場して、「やられっぱなしの藤巻」が続くと

そのうち物語がマンネリ化してきそうな恐れはありますし、

藤巻が反撃に出てからが、ある意味本番だとも思うので。

久留米とどう関わっていくのか…そこも見所ですね。

 

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グレイトギフト 3話 感想|白鳥と郡司がいる以上は…

 

 

おお、今回はコメディ色が激減して、シンプルにまとまってたな…

というのが見終えての第一の感想。

それでもって、モノローグの量も、主人公が翻弄されていく構図も前回と変わらない。

なんでそう感じたのかの理由を明確にしたくて、TVerで2話と3話を見比べてみましたが、

前回は複数の登場人物を"犯人候補者"に見立てていて、

サブエピソードを箇条書きのごとく盛り込んでいたからなのだと今更ながらに気づきました。

 

誰かに疑われたり詰め寄られたりしている際の

藤巻(反町隆史)のオドオドしたリアクションに引っ張られていたので、

先週は内容に関して何の疑問も持たなかったんですけど、

冷静に見返してみると、結構情報が盛り沢山だったんですね。

でも…「笑えた」「面白かった」感覚を否定するつもりはありません。

前回は前回で、登場人物を多く描写する事で、

あっちへこっちへと振り回されて、どう答えたら良いのか判断に悩む

藤巻の心理状態をじっくり観察する楽しさがあったと思いますし。

今回は、彼の同期である郡司(津田健次郎)と白鳥(佐々木蔵之介)を前面に出す事で、

「医者としての表向きの顔」と「欲と憎悪にまみれた本当の顔」を

平然と使い分ける2人が身近にいる以上は、ギフトをめぐる陰謀論から逃れられないという

彼の"現実"を突きつけるかのような内容になっていて、

また違ったスリルを味わえた気がします。

 

大泉(西岡徳馬)を殺害した日の夜に

藤巻の妻・麻帆(明日海りお)のオペの打ち合わせはするし、

大手術を終えたすぐ後にギフトの話を持ちかける。

命をどう思っているのか、その境界線のあやふさが何とも怖いです。

特に後者の方は、その話をする前に爽やかな笑顔を向けてましたからね…

佐々木蔵之介さん、最近は悪役が定着されてきてますねぇ。

 

終盤では、久留米(波瑠)が「藤巻に好意を抱いていると思う」とカミングアウト。

ドラマでよくある、家族を殺した犯人への復讐計画を…で培養に協力したのではなく、

ちょっと斜め上の回答でした。

個人的には、勘の鋭い彼女とタッグを組んで次々と謎を解明していく話も

見てみたかったので(そうすれば、鈍感な藤巻との対比が効いてよりキャラ立ちするだろうし)

仲間入りと思われる展開には大歓迎なんですが、

今回で"二面性"を描いているのを踏まえると、

彼女の言葉も嘘なんだろうなぁと疑ってしまいます。

 

でも、毎回誰かが退場して、「やられっぱなしの藤巻」が続くと

そのうち物語がマンネリ化してきそうな恐れはありますし、

藤巻が反撃に出てからが、ある意味本番だとも思うので。

久留米とどう関わっていくのか…そこも見所ですね。

 

 

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正直不動産2 4話 感想|1UPした十影。藤森の今後は大丈夫?

 

 

いつもより、えらい人情に傾いたお話でしたね。

でも…シーズン1から見ていると、

本作は基本的に、ライバル不動産との売り上げ対決ではなく、

不動産業界の実態に切り込むリアルさや、お客さんへの営業を通しての

永瀬(山下智久)や月下(福原遥)の成長物語がメインの作品ではあるので。

今回のような人情味に溢れた回があったって良いと思ってます。

 

シーズン2から見始めた視聴者にとっては、本作がどんな作風なのかが掴めて

物語により入り込みやすくなったでしょうし。

十影(板垣瑞生)回ではありつつも、今回も

自分が過去に嘘をついてきた人間だと明かした上で、お客さんの立場も

管理人の立場もどっちも尊重しながら真っ直ぐな意見をぶつける永瀬や、

手紙で伝えるという、カスタマーファーストを取り柄にしている

営業マンならではの提案をした月下の思いやりが描かれていて。

(↑前回の感想を書きそびれたのでここで書きますが、

本来売るべき家とは違う家を紹介してしまう彼女の素直さも好きでした♪)

"本作らしさ"の詰まった、見ていて温かい気持ちにさせられる内容に

仕上がっていたのではないでしょうか。

 

ただねぇ…やっぱり、藤森(佐藤寛太)のギャンブル依存が

そんなすぐに治るとは思えなかったんですよねぇ(汗)

永瀬に指摘される直前まで、犯罪まがいの事をしてでも

あの部屋に住もうと考えていた人ですし、

意思を示しただけで行動に移した様子は描かれなかったので、

本当にやって行けるのかという心配は残ってしまいました。

別に、過程をじっくり描いて欲しいとは言わないけれども。

終盤のシーンで、ちょっと"その後"の話題を出すくらいの

台詞はあっても良かったのかもしれません。

まぁ…奥さんと赤ちゃんを守るためには、

まずは不正を勧めたあの職場を辞めるべき…ですね。

 

十影に関しては、2話の時に撮影した動画が貴重な手がかりになっていた点からして、

全く仕事が出来なくはないんだろうなぁと捉えていて。

今回の案件は十影がとってきたので、

せっかくなら、彼の本領発揮ぶりも見てみたかった気もしなくもなかったんですが、

今までが協調性に欠けていた分、

新人が出来る事からコツコツ始めてみるといった描写はそれはそれで彼らしく、

最終回までにどれくらい成長するのか、少しだけ楽しみにもなりましたね。

素晴らしい事をやっている訳でもないのに、

十影が1人で仕事をしているだけで社員たちがこぞって見に来る図が

冒頭とオチで用意されている所も、何気にツボでした(笑)

 

そして、前回今回と出番の少なかった神木(ディーン・フジオカ)。

某ドラマとのスケジュール調整も関係していたのかもしれませんが、

永瀬たちの前に現れず水面下で動いているのが、嵐の前の静けさと言うか、

逆に、彼がいかに手強く恐ろしい人物であるかを際立たせているような気がして、

今後の展開にワクワクさせられます。

何か事情があると思わせておいて、殺人未遂行為もする…

何を考えているのかが読めない役を演じるディーンさん、改めて魅力的です。

 

 

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春になったら 3話 感想|ドンマイドンマイ…どころではなくなった結婚話

 

 

俳優・木梨憲武さん、本っ当に良いな……とつくづく感じた回。

ご本人は俳優業にも力を入れる事をあまり重視されていなかったのか

出演本数は少ないんですが、勿体ないと勝手に思うと同時に、

もっと早くから木梨さんの演技をお見かけしたかったと思ってしまったのでした。

 

印象的だった所は2つあって、

まず1つ目は、雅彦(木梨憲武)の「死ぬまでにやりたい事リスト」の1つを

叶えるべく行った遊園地で、瞳(奈緒)の作ってくれたお弁当を食べるシーン。

瞳に「どう?お父さん」と聞かれて、

少し間を空けて、瞳にチラッと視線をやり「うん…美味しい」と返してからもう一回、

何度も頷きながら「美味しい」と言って二口目を頬張るくだりがあったんですけど、

そこがお父さんっぽいなぁと言いますか。

娘の前では素直になりきれないお父さんの性格が滲み出ていたんですよね。

 

お父さんには、体に良いセンブリ茶を用意。

朝からゴソゴソしてるな〜と思っていたら、食事療法のメニューで作られたお弁当だった。

しかも、何品もぎっしりと。

自分のためにかなりの時間を費やして、慣れないながらも作ってくれて悪いな…

でも、自分をそれだけ大事に想っていてくれているんだな…みたいな。

口には決して出さないけど、最初は申し訳なさから始まって、

食べながらしみじみ娘に感謝したくなるかのような

緩やかな表情の変化がリアルで、見入ってしまいました。

 

2つ目は、妻・佳乃(森カンナ)の前で、娘と一緒に遊園地に行けた旨を報告するシーンです。

回想では、瞳が子供の時は、本来遊園地に行こうと約束していたはずが

自分が急遽仕事が入ってしまったために断らざるを得なくて、

いつか埋め合わせをしようとその日を待つものの、いざ余裕になった時にはもう遅くて、

高校生の娘は反抗期になってしまっていた事が描かれていて。

土日休みが関係のない親は、きっとこんな経験を

しょっちゅうしているんだろうなというのが想像出来ます。

 

環境や状況、年齢の変化によって、

子供の想いや親の想いに徐々にすれ違いが生まれるのはよくある事で、

1つの約束を叶えるって中々難しいと思うんです。

「親とどこかに遊びに行く」は、小学生くらいまでだったら"楽しい"出来事になるけど、

大人になればなるほど、そのうち"恥ずかしい"出来事に変わってしまいがち。

それが遊園地となると…賞味期限は特に短いのかもしれません。

「…やっと一緒に行けたよ、佳乃」

若干笑みを浮かべて、ぶわっと出てきそうな感情を抑えるように妻に話すその姿に、

私も心から、ああ、叶えられて良かったねぇ…と安堵させられました。

 

瞳が妊婦の娘・凛(泉谷星奈)に、ママの事を応援してあげて欲しい

(出産に立ち会って欲しい)とお願いした件については、

母親本人が望んでいたから…っていうのもそうなんですけど。

その切実な気持ちはきっと、自分は幼い頃に母を亡くしていて、

家族3人で十分には過ごせなかった後悔の念があるからこそ、

後で"思い出"としてみんなで楽しく振り返れるように、

出来るだけ家族の時間を作って、少しでも悔いのない幸せな生活を送って欲しい…

そんな想いからきていたんじゃないかと想像します。

 

そして、姫野家での出産に背中を押されて、

やっぱり私もお父さんとの時間を大事にしたい!と考えるようになった瞳。

遊園地での写真は、もはや家族写真みたいな感じで微笑ましかったですけど、

帰り道で1人ぽつぽつ歩く父の姿を見ちゃうとね…

このままいなくなってしまいそうな不安が過るのも分かります。

 

結局、あれだけ押し通そうとしてた一馬(濱田岳)との結婚話は保留に。

ドンマイドンマイ!どころじゃなくなっちゃいましたけど(汗)

でも、そうなると雅彦の生きようとする意欲も減ってしまうんじゃないでしょうか。

 

 

3/12追記:

 

現状、感想がごっそり溜まってしまっている上に、6話以降をまだ視聴出来ておりません。

最終回までに追いつきたい…というのはもちろん、

4月中旬くらいまでには冬ドラマを完走しておきたいため、

残念ですが、こちらの作品は視聴に専念する事にいたしました。

 

感想を待って下さっていた方には申し訳ございません。

本当は書きたい気持ちもあるんですが、サクサクっと書けない人間なので(汗)

どうかご理解下さいませ…。

 

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さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜 3話 感想|俊平も家族も楽団も、一歩前進。

 

 

初回こそ、前半部分は某作品が過って集中しづらかったし、

前回は新メンバー追加の話で、少し重ねて見てしまう部分もあったけれど。

今回で、それとは別作品である事が確信出来る内容に仕上がっていたと思います。

 

個人的には、うたカフェ店主・二朗(西田敏行)の存在が大きいと言いますか。

西田敏行さんの滲み出る雰囲気や人柄あってこそのあの役ではあるんですが、

第一線で活躍してきた俊平(西島秀俊)や

まだまだ伸び代のある若手団員の間を取り持つバランサーとして、

役割を明確にさせているんですよね。

本作に出てくる登場人物は基本的に、壁にぶつかったり、軋轢が生じたりなどで

トゲトゲした気持ちを抱えながら生きる者たちが多い。

それを、二朗がなだらかに解し中和させてくれて、

その上で、次のアクションに繋がるきっかけをさり気なく提示してくれる。

実際に例を挙げるとすれば、二朗から「…じゃどうすんの?尻尾巻いて、退散すんの?」

という言葉を投げかけられなかったら、あのゲリラライブの成功も、2人の不協和音の解消も、

娘に諦めず向き合おうと決心を固める俊平の変化もなかった訳で。

彼なしでは話の方向性が大分違っていたと言ってもおかしくないくらいには、

物語上で欠かせない人物になっているように感じます。

 

あとは…これは初回から思っていた事ではありますが、

恋バナの描写がないのが、スッキリしていて見やすいのかなぁと。

本作の主軸は「親子の絆と人生の再生」だから、当然、俊平と響(芦田愛菜)の動向に

フォーカスが当たった内容になりますし、

俊平と団員とで歳がまあまあ離れているから、あくまでも"先生"と"生徒"の関係性に留まって

恐らく恋愛には発展しづらい(若干の偏見が入ってすみませんが…)。

団員たちの間でも、今の所は見受けられません。

某作品はそこさえなければという感じだったので…って、比較はもう辞めにしましょう(苦笑)

とにかく、二朗の存在と各々の直向きさをじっくり描く作風が、

本作のうたう「ヒューマンドラマ」を着実に作り上げているのではないでしょうか。

 

大輝(宮沢氷魚)と蓮(佐藤緋美)による不協和音の解消に至るまでの経緯も

丁寧で、かつしっかり描かれている所も良かったですねぇ。

大人の事情的には、売り出そうとしている二世俳優同士の見せ場を作る

意図も含まれているんでしょうけど、まぁそれは置いといて。

道の駅に突然、天才指揮者がオーケストラを引き連れて演奏!?っていう

シチュエーションだけでも面白いのに、

俊平が禁忌とも言える楽譜のアレンジをし、2人のみの「第二楽章」の演奏を提案した事で

彼の奮闘ぶりが伝わってきたのはもちろん。

晴見フィル全体、家族全体が今後、

固定観念を探し、壊してみて、模索しながら少しずつ前進していく…

そんな今後の物語の方向性も見えてくるエピソードだったと思います。

 

「山登りとおんなじです。楽譜を読む事も、楽器を奏でる事も、

一歩一歩目の前の音を楽しんでいれば、

気づいた時には小高い丘の上にいて、麓に広がる美しい村が見えます。」

富士山の大きさが目を引くロケーションにぴったりなこの台詞が、

今回の内容を象徴しているようなものでしたね。

今回は、俊平に、響に、天音(當間あみ)に、大輝と蓮に…それぞれの一歩を描いた回でした。

 

しかし、唯一惜しいというかまだ乗り切れていないのは、

響が俊平を頑なに拒む理由がイマイチ読めない所。

どうやら次回で明かされるようなので、あそこまで嫌な感情を向ける彼女の心境に

納得出来るものであって欲しいですね。

初回で事故のシーンが挿入されていたのを踏まえると…

本当は音楽を続けたいのに、一般人には分からないほどの後遺症を負っているが故に

諦めざるを得なかったとか?

そうしようとしている時に父が帰ってきて、幸せそうに指揮をとる姿に嫉妬&葛藤し、

本心に触れられては父の前で弱さを見せ始める…みたいな事情が描かれたとしたら、

彼女に一気に感情移入して泣くかもしれません(笑)

とりあえず、来週を待ちます。

 

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不適切にもほどがある! 1話 感想|薄くてツルッとしたものに惹かれて、令和の世界へ。

 

 

地上波連続ドラマだと、「俺の家の話」以来約3年ぶりとなるクドカン脚本。

小さな頃からテレビっ子で、テレビドラマ好きの立場からしたら、

大手脚本家の新作が発表されてももう有料サービスに流れていってしまうのかな…と

寂しい想いをしていたので、またこうして地上波で見られる事はとても嬉しいです。

やっぱり、まだまだ大手の脚本力が必要だと、ここ最近のドラマを見ていて思うので。

 

でも…個人的な好みで言うと意見が変わってきて、

宮藤さんの描かれる世界観が極めて独特であるが故に

初回で心を掴まれるケースは少なく、自分が面白いと感じられるまでに時間のかかる

脚本家だという認識でいるんですね。

流星の絆」「監獄のお姫さま」なんかも最初は「えっ…?(困惑)」から始まって、

3〜5話辺りから作品の良さが何となく分かってきたくらいですから(笑)

 

じゃあ本作の場合はどうだったかと言うと、少しだけその例に当てはまる感じで、

パーツパーツは笑えたけれども、初期設定も兼ねて

"昭和あるある"エピソードや小ネタをふんだんに盛り込んだあまり、

話の進みが遅かったのかな?という若干惜しい印象を覚えながら見終わる事となりました。

 

「この作品には 不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが(中略)

1986年当時の表現をあえて使用して放送します」

随分ご丁寧なおことわりテロップを2度も表示してからすぐ、

そんな訳で、好き勝手やっちゃって良いよね?と言わんばかりに、

ブス発言とか未成年の喫煙とかっていう、今なら敬遠しがちな要素を被せてくる所は、

昭和の世界観を本気で再現しようとする作り手のこだわりが感じられて潔いですし。

そもそも、昭和時代を生きていない私からしたら、

今と昔とでこんなに違うの!?という驚きの連続で、見ていて飽きません。

話のテンポ感も絶妙で、展開も軽快にサクサク進んでいく。

コメディパートに関しては申し分なかったんです。

 

ただ、タイムスリップの仕組みを時々紹介しつつも、基本的には昭和を懐かしむ描写だったり、

昭和と令和のジェネレーションギャップに動揺する市郎(阿部サダヲ)の姿が

中心に描かれていくばかりで。

本作が結局、視聴者に何を伝えたいのか?どんな物語にしていくつもりなのか?が

放送開始から47分過ぎの居酒屋のシーンまで中々見えづらかったのが、

「面白いんだけど…」と感じる原因に繋がったんだと思います。

本題に入るまでの前置きが長かったと書いた方が、もっと分かりやすいのかなぁ。

 

まぁでも、今回のラストでトイレが工事されて

市郎が(何か策が見つからない限りは)昭和の世界には戻れなくなったので、

"昭和あるある"は2話以降は徐々に減ってくるのかもしれませんね。

 

そして…もう1つ気になる事、いや、私が今後本作にハマれるかがかかっているのが、

令和から昭和にタイムスリップしてきた向坂親子サイドのストーリーの扱い方でしょうか。

初回だけだと今の所は、主人公が市郎とキヨシ(坂元愛登)の2人いるように見えます。

しかも、キヨシの母・サカエ(吉田羊)に関しては

何か意図して昭和にやってきたみたいなので…

その"謎"で話を膨らませて時間軸を行ったり来たりし過ぎると、

内容が分かりにくくなる可能性が出てくるんじゃないかという気もします。

本作はあくまでも「昭和のダメおやじの「不適切」発言が

令和の停滞した空気をかき回す」物語で、クスッと笑える作りが特徴的だと思うので。

過度な場面転換はせず、シンプルに魅せていってくれる事を期待したいです。

 

世間では「昭和礼讃ドラマになってしまうのでは?」という反応もたまにお見かけしましたが、

クドカン脚本なので、単純に「やっぱりあの頃は良かったな」「令和はここがダメ」

みたいな昭和持ち上げ話では終わらないんじゃないかと踏んでいます。

市郎とは対照的に、昭和を生きる人たちに嫌悪感をむき出しにするサカエがいるし、

「拳と拳で語り合えば良い♪」の直後に挿入された

ムッチ先輩(磯村勇斗)とキヨシの喧嘩シーンで

キヨシの傷だらけで痛々しい顔を見たら、

話し合う方が断然良いと思わずにはいられません(笑)

生きづらさを感じながら過ごしてきた人は

声を上げられなかっただけで昭和時代にもきっといただろうし、

勇気を出して声を上げてくれた人のお陰で、今の過ごしやすい環境が出来つつある訳で。

しばらくは市郎が意見をぶつける展開になるんでしょうけど、

どちらにも長所も短所もあって、最終的には双方の良さを理解し合って

ちょうど良い形に落ち着く…そんな話になって欲しいですね。

 

あと…賛否両論のミュージカル演出は、

初見の時こそびっくりしましたが私はアリだと思います。

「炙りシメサバ♪」の合いの手もそうですが、

「それが組織♪」がポーズも含めて癖になるなる(笑)

ミュージカル中の歌詞をそのまま会話用の台詞に起こしたら説教臭くなっていたでしょうし、

逆にそれで遊び心をつける事で、前半のコミカルな雰囲気や軽やかなテンポとの

釣り合いがとれていて。

加えて、今の時代がスマホいじりやワークライフバランスなどで

"1人の時間"に閉じこもる人が増えている社会である事も考慮すると、

その風潮をさり気なく皮肉っているようにも見えて、中々巧妙な手法だと感じるくらいでした。

次回はもっとパワーアップするし、毎回ミュージカル演出はあるみたいなので、

そこも楽しみにしておきたいです(笑)

 

 

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グレイトギフト 2話 感想|オドオド藤巻からの…い、伊集院ーー!!

 

 

いやぁ…この内容で原作なしなの、本当に恐ろしい。

私としては、視聴中ずっと口角が上がりっぱなしになるくらい面白く見ているんですけど…

何だか、面白さの意味合いが前回とは変わってきましたね。

コメディ色が強くなったような気がします(笑)

 

その原因を作っているのは、間違いなく藤巻(反町隆史)のモノローグの

圧倒的な多さでしょう。

個人的には、モノローグを通して何でもかんでも台詞に起こすドラマは

普段はあんまり好みではないんですが、

前回の感想でも書いた通り、近年では社長や弁護士などを演じられてきて

クールで敏腕なイメージがついていた反町さんが、

本作では内心ビクビクしている役を…っていうギャップがとにかく可笑しくて。

冷静さをまとっているつもりでも、誰かに疑われたり詰め寄られたりしたら

汗の絵文字→💦が見えてくるほどテンパった表情になるし。目は泳いでいるし。

心の中で推理していた事はほとんど外すし。

藤巻の反応を見ているだけでも楽しいんですよねぇ。

そして…相手に見せる言動も漏れなく迂闊(爆)

終盤で、病院中を移動しながらまぁまぁ大きな声で「白鳥に狙われるかもしれません」

「ギフトを持ち出した可能性があります」と電話しているシーンなんかは、

おいおい機密情報思いっきりバラしちゃってるよ!って、声を出して笑ってしまいました。

 

もう1つおいおい…と言えば、伊集院(盛山晋太郎)もそうでしたね。

目の前でわざわざ水筒のお茶を飲むという。

2話にして台詞量が激増したので、

これは神林(尾上松也)よりも先に消されるかもしれないと予想していたら…案の定。

だから芸人さんを起用したのかと、何となく納得しちゃいました(笑)

盛山さんご本人は、ドラマに影響されてロン毛にしているくらい

反町さんを憧れの人として見ているらしいので(「会ったら芸能界を辞めても良い」とも)、

あらら、もう共演出来なくなっちゃった…と思いつつ、

TBSの日曜劇場みたいに真犯人役で終わらなくて、ちょっと安心もしていますw

真犯人との対峙が見所になるであろう最終回は、

ちゃんと演技面で実績を積み重ねてきた役者さんで魅せて欲しいですしね。

 

それにしても…1話で奥野(坂東彌十郎)、今回で伊集院が退場し、

藤巻の迂闊さもあってか、「ギフト」にまつわる情報を知って

水面下で動き出している人が既に何人もいて。

状況的には結構ハイスピードだと思うんですけど、

この調子だと、最終回まで話が持つのか?という心配は少し出てきますね。

1話ずつ「ギフト」の被害者が出てくる構成が続いたら、

犯人が誰か分かってしまうようなもんですし。

ここはやっぱり、反町さんを主人公に起用したからには、

実は一番の悪者だった…なんて衝撃の展開がやってくるのではないかと期待しちゃいます。

 

でも、とりあえず今は、いろんな所から板挟みにあって

ぎゅうぎゅう詰めの状態にいる藤巻の巻き込まれっぷりを、純粋に楽しもうと思います(笑)

1分おきにスリルにもコメディにも転ぶ、良い意味での境界線あやふやな作りが妙に癖になって

ついつい引き込まれちゃうんですよねぇ。

 

 

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春になったら 2話 感想|最期が迫っているからこそ、語り合える2人

 

 

「この親にしてこの子あり」ということわざが

相応し過ぎる2人だな…と思いながら見た回でした。

前回で、数ヶ月前にがんだと診断されても娘に報告せず、

治療を受けない事を独断で決めていた雅彦(木梨憲武)に対して

「私のために治療受けてよ!バカ!」なんて瞳(奈緒)も怒ってはいたんだけれども、

瞳も瞳で、お父さんに似て一方的に話を進める所があるんですよねぇ。

…本人は自覚していないんでしょうけど。

 

結婚の話をどんどん進めてしまえば、お父さんにも生きる理由が出来て

治療を決心してくれるかもしれない!と思いついてからの医者にかけるマシンガントーク

結婚式の打ち合わせでも1人で勢い良く提案して、

一馬(濱田岳)もアドバイザーも置いてけぼりに(笑)

親子でここまで似るんか!?ってくらい、瞳の暴走っぷりには雅彦の面影を常に感じさせて、

可笑しいと同時に、それだけ父親からの愛情をいっぱい受けて育ってきたのだと

微笑ましい気持ちにさせられました。

 

親子で似た者同士…なのが、今回の話では結構強調して描かれていて。

前半はそれでクスクス笑っていたのが、

思い出の海でのシーンからなだらかに切ない雰囲気へと変わり、

ある意味、二部構成の形になっていた気がします。

 

切迫流産の妊婦に「気づいてあげられなくてごめんなさい」と言っていた所を

旦那に見られてしまい、病院側に落ち度があったのではないかと疑われ

訴訟を起こされそうになった事で、

医者や先輩から注意を受けてしまった辛い過去を、初めてお父さんに話した瞳。

病院を辞めて助産師に転職するという大事な過程を

なぜ今まで言わなかったのかは…お父さんに心配をかけたくなかったから。

「大切な人を想っていて、大好きだから言わなかった」

やっぱりここも、雅彦と一緒なんですよね。

カメラを前にして、自分が頑なに治療をしない理由をはっきり伝えてくれた

お父さんの様子を見て、顔を逸らして泣いてしまう瞳のカットがありましたが、

自分が当時、苦しい日々が続いて、

恐らく悩みを聞いて欲しい衝動に駆られていたにもかかわらず

長年ずっと話してこなかった経験があるからこそ、反論はしづらかったし。

雅彦が治療を長期間続ける事で、娘に迷惑や負担をかけさせたくなかった…という

お父さんの隠された想いも、手に取るように共感出来たんじゃないかなと思います。

 

同じ家に2人で住んでいるのに、お互いの苦しみや葛藤には気づけなかった。

子供が男性ではなく女性で、反抗期を迎えていたら

ますます何もかも語り合う関係性ではなくなっていたでしょう。

でも、コミュニケーションが多少減っても、食卓を囲むし、毎日を共にする。それが家族。

そんな家族が初めて自分の抱えていた想いを吐露出来たのは

"最期"が迫っているから…っていうのが、またもどかしいですね。

 

しかし、仲直りし切れていなかったり、上京して遠い距離になったりで

想いを伝えられないままお別れとなってしまう家族が多いのが現実。

だから、助産師への転職、恋人との馴れ初め、治療を受けない理由…と

2人でああしてゆっくり話せる機会が作れて良かった…とも思うのでした。

 

今回の件で親子が分かり合えた所で、

次回からが実質、本編スタートといった感じですね。

題材が題材なので、結末は読めてしまうのですが。

最終回までどうか、しみじみと温かい雰囲気を貫き通していっていただきたいです…。

 

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さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜 2話 感想|ツンケンしつつも、気持ちが揺らぎ始めている響…

 

 

「お互いの音を聞き合って、イメージを伝えて、音と音で会話していく」

「一緒に奏でる人とイメージを分かち合えた時、魔法のような時間が生まれます。

ああ…生きてるなぁって、感じる時間です。」

指揮者志望の天音(當間あみ)から、指揮者をやっていて一番楽しい事は何かと

質問された時の俊平(西島秀俊)の答え。

これ聞いて、だからかぁ…って納得しちゃいましたよ。

そりゃあ、指揮をしている際にあんなに幸せそうな表情を浮かべる訳だと。

 

この質問をしているのが楽器演奏者ではなく、指揮者志望っていう所も良くて。

主人公と同じ道を目指そうとしている

ある意味一番近い立場にいる人物が物語に加わる事で、

俊平の音楽に対する向き合い方や、なぜ再び指揮者をやろうと思ったのか…といった

主人公の思想やルーツみたいなものがより鮮明に描き出されて、

キャラクターに立体感が増すだけでなく。

オーケストラについて深くは知らない視聴者に向けても、

指揮者の仕事がどういうものなのか?という説明にもなっているんですよね。

 

他にも…ある時は、子供心くすぐるピアニカと

蓮(佐藤緋美)のチェロのセッションで新たな刺激をもらったり。

またある時は、「あなたは指揮者=シェフなんだから、携帯に頼らず自由に作ってみたら?」

という瑠季(新木優子)の言葉を、自分を変えるためのアドバイスだと受け取り、

オリジナルのアップルシュトゥルーデルを作ってみたりする。

今回はそんな、3人の出会いを通しての俊平の変化が描かれていました。

まだ2話の段階で、人員不足の状態から始まっていて、

どうしても新キャラを団員に迎え入れるまでのエピソードは押さえなければいけないので

情報過多にはなってしまうんですが…

やっぱり、脇役のエピソードを適度に膨らませつつ、

最終的には主人公中心の物語に消化していっている作りが、

見ていてごちゃつきを感じさせない理由に繋がっているのかもしれません。

 

そして、本作のサブタイトルが「父と私のアパッシオナート」とうたうだけあって、

響が少しずつ感情の揺らぎを見せ始める姿も水面下でじっくり描く。

父の指揮者としての一面を知る時って、大体立ち聞きが多いように見受けられるんですけど、

響が父の赴任するホールに勤務しているという設定だからか、

何度もばったり会いそうになるのにも無理がないんですよね。

そこはナイスアイデアだなぁと思ってます。

正直、彼をあそこまで嫌うようになった経緯がまだ語られていないので、

彼女のツンケンした態度に寄り添えない部分もあるんですが、

2話にして、本当は音楽が大好きなのかも…?という柔和な表情も垣間見えた辺り、

父娘間の確執が長引かない事を信じたいですね。

 

今回の感想は時間の都合で、少し落ち着いた文章になっちゃいましたけど(汗)

全部に触れるとしっちゃかめっちゃかになるだけで、

本作の魅力的な所って結構あるんですよ…。

良いと思えた作品ほど、感想が書きにくくなるのが私なので(苦笑)

その中で1つ挙げるとするなら、ライティング。

本作のライティングって、強い光が差し込まれて、

周辺がボワ〜っと淡く映し出されている感じがしませんか?

個人的には、映像が若干オレンジ調にまとまっているのもあって、

それがちょっとだけ幻想的で、夢の世界に入り込んだかのような錯覚を覚えて…

特に、演奏シーンで楽器がチラッチラッと反射して光るのなんかは、

心が弾んでいる瞬間とか小さなときめきを感じさせて、

そこから、音楽がただひたすら大好きなのが伝わってきてウルっとくる事があるんですね。

 

その点で言えば、今回の楽曲「ウィリアム・テル」は相性抜群でしたね。

大輝(宮沢氷魚)の吹くトランペットから、耳馴染みのある転調が流れ出してからは

同じくワクワクさせられてしまいました。

 

心から楽しそうなみんなの様子を見て、気持ちの良い音楽を浴びる日曜夜。

団員同士のいざこざがないのが、何よりもの救いです(笑)

本作を日曜日に持ってきて正解だったと思います。

月曜日からまたお仕事頑張れそう…っていう活力をもらえる、そんな作品です。

 

 

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