2024年秋ドラマ一覧

海に眠るダイヤモンド 4話 感想|いつまでも消えないでいたわだかまり

 

 

やっぱり、"あの日"の事もガッツリ描くんですね。

端島の時代が1945年までの戦時中ではなく、

1955年(今回は58年)の高度経済成長初期に設定されていたのは、

"あの日"の事まで加えてしまうと内容がボリューミーになってしまうためであり、

あの時があって今がある…みたいに、2話の「ピカは落ちたんだよ」のシーンのように

あくまでもほんのり匂わせる程度で進めていくものだと思っていたので、

ちょっと意外でした。

 

調べてみると…日曜劇場も放送が開始されたのは1956年で、端島で描かれる時代とはほぼ同期。

スポンサーの降板もあり、単発ドラマを放送していた時期もあり…

そうして長い歴史を積み重ね、世代問わず愛されてきたこの枠で

今回の内容が放送された意味は大きい。

脚本家の野木亜紀子さんの筆に乗せる感情も、今回は一際違いました。

あの時代を知らずに育った世代や、"あれ"を目の当たりにしなかった地域の人々の中では

戦争は終わった(終わっている)と捉える人もいるかもしれないけれども、

被爆した人には「戦争は終わっていない」

百合子の母・寿美子(山本未來)が10年以上経ってから白血病にかかったように、

"あの日"が呪いとなって今でも苦しみ続けている人はたくさんいる。

私も以前、ニュース番組でその特集を見ていて、心が痛みました。

視聴者に届けたい、どうか少しでも思いを馳せて欲しい…

様々な社会情勢を見た上での野木さん自身の心の叫びを登場人物に重ねて、

物語に奥行きを生ませる手法はまさしく「野木節」だと思っていて、

個人的には、過去作品の「アンナチュラル」「MIU404(特に後半)」以来の

勢いを感じさせる回でした。

 

題材のお陰もあってか、今までどこか「島の住民の1人」の印象が抜け出せず

ぼんやりしていた端島の登場人物の背景も、今回で輪郭がはっきりしてきた気がします。

百合子(土屋太鳳)の人生…そこで生きた証の一部がようやく見えてきたと言いますか。

常にお嬢様らしく振る舞う態度も、何もかも諦めて遠くを見る目線も

"あの日"が関係していて、その事で朝子(杉咲花)との間に壁を作るようになった。

台風の日に喧嘩して投げた母親のネックレスと再会して、整理がついたんでしょうね。

これまでの事を話しながら朝子の着付けが完了した際、同じ顔の向きで、同じタイミングで

2人が微笑みの表情を浮かべているのを見て、

時を経て心の中にあったわだかまりが消えようとしているんだな…と、

じんわり温かい気持ちにさせられました。

 

タイミングと言えば、「奇跡は、人が起こす」という百合子の言葉の後で

主題歌が流れる所もグッときましたね。

「♪ささやかな花でいい 大袈裟な花でいい」ボーカルの静かで繊細な歌唱から始まるイントロは、

"あの日"を境に光が消え、出口の見えない真っ暗な世界で彷徨い続けていた百合子の世界に

ぽっと灯火が宿った様を表現しているかのよう。

そして…端島でも、現代でも上がる花火は、

悲しみを繰り返さないという強い意志を感じさせる赤い色。

初回ぶりに心が動かされた1時間でした。

過去パートの描写で強いて言うなら…

百合子も良いけれど、早く主人公の背景も見たいって事くらいかな。

 

それにしても、1945年、1955〜58年、2018年と3つの時代を描くとは…

1作品に対する情報量が本当に凄いですね。

4話になっても説明が多いなぁとは思います。

で、端島での話に見入って、現代パートに切り替わって改めて思うのは…

「やっぱり、現代パートって必要かな?」って事でしょうか(汗)

今回の内容を見るとね、過去パートだけでも十分成立するんじゃないかという気がするんですよ。

 

まぁでも今回で、過去と現代がちょび〜っとだけ繋がっているようには感じられたかな。

先ほどの花火もそうですが、なぜか鉄平(神木隆之介)のノートがあるのと言い、

玲央(神木隆之介)が鉄平の孫説も浮上。

また、過去パートと現代パートの行き来もいつもより少ないお陰で、普通に話の内容に集中出来て、見やすかったです。

しかし、現代パートに関しては、まだまだ様子見が続きます…。

 

 

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3000万 7話 感想|ソラたちによる最後の悪あがき

 

 

前回で流れた7話の予告で、

義光(青木崇高)が奥島(野添義弘)に思いっきりビンタされるシーン。

家族ぐるみの付き合いだった2人なのに、一体何を言ったらあんな事になってしまうんだ?

と気になっていた訳ですが…

まぁ〜そらそうだよ…と言いたくなる発言でしたね。

奥島さんとの関係もあるから、今回の事は見逃してもらえるんじゃないかとか、

自分はソラ(森田想)から大金を盗んだだけなのと、

祐子(安達祐実)のように闇バイトに直接関わってはいないから

刑務所行きは免れるんじゃないかとか。

何度も言うし思うけど、どこまでも楽観主義ですよね(苦笑)

 

…でも、野崎(愛希れいか)の誘導があっても「祐子がやりました」とは頑なにこぼさず、

責任転嫁しなかった所はちょっと見直しはしました。

こうすると決めたら、意外と頑固な人らしい。

自分では知らない事が多過ぎるから答えられなかったと言えば、それまでなんですがw

 

一方で…祐子ですよ。

闇バイト(強盗幇助)も殺人も虚偽罪も公務執行妨害も…

いろんな悪事を働いてきた張本人こそ罪を認めなければならないんですけど、

罪を認めているからなおさら、逃げたいと思ってしまうんでしょうね。

「間違いを消したいのに、やり方が分からない。お母さんには分かる?」

純一(味元耀大)のこの何気ない言葉に、うっ…となりました。

自分が闇バイトに関わっていた記録を消したいから、ソラの作戦にも乗る。

彼女もまた"元の生活"に戻ろうと必死で、模索している最中。

キッパリ見切りをつけて自首する事が、純一のためになると思うんですが…

まだそこには気づけていないんですね。

 

劇中の「夢の中へ」も、聞いていると虚しくなります。

本作の選曲って本当に絶妙で、画面の中では今にも胸が苦しくなってしまいそうな

出来事が繰り広げられている、状況が描かれているのに対して、

その時に流れている曲は良い意味で、なんでこのタイミングで??と思えるくらい

場面と全く釣り合っていなくて。

だからこそ、ポジティブだとか、希望を見出すような歌詞を聞いていて、

どうして道を踏み外してしまったんだ…という祐子や義光を情けなく思う気持ちがより増して、

物語にグッと惹きつけられてしまうんですよね。

今回では、特に「♪はいつくばって はいつくばって いったい何を探しているのか」

「♪まだまだ探す気ですか 夢の中へ夢の中へ 行ってみたいと思いませんか」が、

祐子に坂本、ソラによる悪あがきや葛藤とリンクしているように聞こえました…。

 

次回でいよいよ…いや、やっと?最終回。

父が帰ってきて、これで元通りだと喜んでいる純一にとってはかなり辛いですが。

2人(特に祐子)には数々の罪を償ってもらうのはもちろん、

闇バイトを扱った以上は、「バレなきゃ影で何やっても良い」世の中になりつつある現状を

しっかり否定した結末であって欲しいです。

 

 

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宙わたる教室 6話 感想|学校で出来た不思議な繋がり

 

 

柳田(小林虎之介)の成長が凄まじい。

気持ちを真っ直ぐ伝える人(演技)だから印象に残りやすいというのもあるし、

主人公はもちろん藤竹(窪田正孝)なのだけれど…

裏の主人公は柳田だと思って見ております。

 

正直、まだ第一声が喧嘩腰っぽくなる所はありますが。

ちょっとバカにした態度を取られても「頼む!」と素直に人に聞けるようになったり、

さらには、専門用語を交えつつも、冷静にかつ分かりやすく説明出来るようになったりと、

私の想像を遥かに超えるスピードで変われていっているので、

回を重ねるたびに驚かされるばかりなんです。

 

でも…もしかしたら、元々はこういう人だったのかもしれませんね。

読み書き能力が周りより苦手なのが原因で舐められて、

その症状に名前がある事を知らないから、俺なんか…と自分を卑下してしまっていただけで。

初回を思い返すと、今では藤竹という、自分の可能性を信じて見守っていてくれる人と

出会えて良かった…と、嬉しくもなっちゃいます。

 

今回は、そんな彼と同じ席に座る全日制の生徒・丹羽(南出凌嘉)に

スポットが当たった回でした。

定時制を飛び越えて、全日制の生徒のエピソードを取り上げる形で、

その時間帯に通う生徒たちにもそれぞれの事情があり、生きづらさを抱えており、

そこに「全日制だから」「定時制だから」も関係ないのだ…という事が描かれました。

 

丹羽は定時制だけでなく、自分の通う高校すら見下しており、

専用のコンピューター室というテリトリーにも人を立ち入らせようともしません。

その頑なに守っているテリトリーで何をやっているかと言えばコーディングで、

問題に向き合っては、解決策を考えながら1つずつ解決していく作業が

彼にとっては落ち着ける時間なんだろう…というのが窺えます。

きっと、カタカタとタイピングしている時の音も、癒しになっているはず。

そうして常に1人の世界に閉じこもっている…いや、閉じこもりたがっている。

そんな人に映りました。

 

なぜ丹羽がそこまでして、専用のコンピューター室にこもっての作業にこだわっているのかは

家庭環境が絡んでいて、物が倒れる音やガラスが割れる音が画面外から聞こえただけでも

うっ…と苦しくなるほど、想像よりも悲惨な状況が待ち受けていました。

 

冒頭でも書いた通り、今回は柳田がかなり頼もしくて、

高校受験を境に弟がどんどん精神を病んでしまった事で

自分の想いを打ち明けられる居場所をなくし、いつしか現実逃避をするようになっていた

丹羽を定時制という新たな世界へとリードしてくれたんですね。

 

「親を殴るってのはな、そう簡単に出来る事じゃねぇんだよ。

そんな事をしちまったら、相手だけじゃなくきっと、自分も壊れちまう。」

「家の中をめちゃくちゃにすんのはさ、誰かを傷つけたいんじゃない。きっとその逆だ。」

弟への理解を示すこの言葉も確かに説得力がありましたが、

それ以上に純粋に「良いな」と思えたのは、夕方に丹羽が学校に来た際に声をかけたシーン。

「今って、通信制の高校とかあるのに、なんで定時制なんですかね?」

「ああ〜…単純に来てぇからじゃねぇか?学校に」

柳田が科学部への入部を決めたのも、

初回で彼の友達が乱入してきた時に、学校外に出た藤竹の言葉がきっかけでした。

そう考えると個人的には、だんだん藤竹先生に似てきたな…と、

ふふっと微笑ましくもなるのでした。

 

最終的に、コンピューター室での作業をOKしてくれた丹羽。

「あいつらの事、お前たちが笑うな」…

「あの人たち」じゃなくて「あいつら」なのもまたリアルだったなぁと。

数年間負の感情を抱えてきたからには、

そう簡単に考え方や性格って変えられる訳ではなくて。

弟が再び学校に通えるほど心身ともに元気になるまで時間を要するように、

ちょっとずつ、ちょっとずつ…変化していけたら良いですよね。

 

年齢も性別も職業もバラバラな人たちが、互いにぶつかり合って、自分の知らない世界を知る。

自分を理解してくれる嬉しさとか、刺激とか、やり甲斐とか…

いろんな"生きた感情"が味わえるから、学校ってあるんじゃないかな?という気もします。

柳田と丹波によるプリントでの文通(?)も、

全日制しかない学校に通っていた私からしたら中々物珍しくて、面白かったです。

全日制と定時制、どちらもある学校ならではの内容でした。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 3話 感想|うーん…やっぱり現代パートっている?

 

 

あれ?またなの??と思っていた今夜の野球は、21時からBSでの放送に切り替えた模様。

先週のクレームを受けて改善したのか、ただ単に大会が違うだけなのか…まぁそれは置いといて。

 

初回はリナ(池田エライザ)で、2話は百合子(土屋太鳳)、そして今回は朝子(杉咲花)と、

現代パートのいづみ(宮本信子)が一体誰なのかを、毎回候補者を変えながら見せていますね。

私自身は、端島での物語に集中出来なくなってしまいそうな気がするので、

なるべく「誰が後のいづみになるのか?」というのは意識しないようにしているのですが…

うーん…まっさらな気持ちで見ていても、そういった"考察"の方に

視聴者を誘導した作りになっていると思えてならないんですね。

 

気のせいじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

「私の欲しかった人生って、こんなんだったかしら」といういづみの意味深な発言から

過去パートでの朝子のインタビューシーンへと場面転換したり。

桜の木を見上げる玲央(神木隆之介)といづみの2人を

鉄平と朝子の2人でオーバーラップさせて過去に飛んだり。

「山桜」という引っ掛かりのあるワードを入れたり(←これはリナに関連したシーンですが)。

あそこまで〈いづみ〉と〈端島の3人の女性〉を交互に重ねてきたら、

嫌でも「いづみの若い頃って〇〇なのかな?」って考えたくなるでしょう。

 

1話であんな熱意を込めた感想を書いておいて、気分屋にもほどがあるとは自覚していますし、

「そうそうそう!」と強く共感して下さったとある読者様にも悪いなぁと思っているんですけど…

正直言うと、個人的には初回がピークで、絶賛の声が増える世間とは真逆で、

回を重ねるごとに気乗りしなくなってきているんですよね。

何でしょう…主人公はおろか、どの主要人物も「物語を生きる登場人物」というよりかは、

まだまだ「端島で暮らす島民の1人」の域を出ていなくて、魅力的に感じにくいんです。

言い換えると、鉄平たちの人柄は何とな〜く見えても、人間性とか、生き様とかが見えてこない。

初回の後半の回想で、端島の人々の直向きさが誰かに踏みつけられてしまう悔しさ・憤りを

鉄平が感情的になって語っていたのが妙に頭に残っていて、

なぜ彼に、端島に対する想いがそんなに強くあるのかの理由を知りたくて

見ている所もあるんですけど…彼らの心の内が中々分からない。

 

なんで私が気乗りしないのかを考えるとすれば…

やっぱり、現代パートを少しだけ、しかも何度も時間軸を行き来させながら描いているのが

原因だと思われます。

そうする事によって、過去パートの話がゆくゆくは現代パートの話に繋がって、

先ほども書いた「誰が後のいづみになるの?」や

端島で何があって、今に至るの?」という見方になってしまう。

(前者はそうなってくると「端島の女性の象徴的な人物」なのかな?とは思いますが。)

現代パートは一切カットし、過去パートだけを描いていれば、

純粋に、彼らの今後はどうなるのか?と期待しながら見られたかもしれないのに。

 

で、一番困るのが…現代パートが「次が気になる」という気持ちにさせられない事なんですよね。

水だったり、今回では財力だったり、何かしら共通項は持たせた

内容にはなっているんですけど、

過去パートからの"歳月の経過"を感じさせる物語ではなく、

現代は現代で、完全に別物として物語が展開されているんです。

言ってしまえば、全く違う2つの話を同時に見せられている感じ。

それが興味を引くような物語だったら良かったんですが、

どこもかしこも謎だらけの、未だにふわふわした状態で進むので特に興味が持てず。

現代も過去も描くべき登場人物が多いし、設定も多いし…

どちらも中途半端に描いていて、取捨選択し切れていないんじゃないかという気がします。

 

本作への期待値は高かっただけに、いやそんなはずはない…そんなはずはない…と

思いながら見ていますが。

この心配が杞憂に終わる時は来るのでしょうか…。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 3話 感想|うーん…やっぱり現代パートっている?

 

 

あれ?またなの??と思っていた今夜の野球は、21時からBSでの放送に切り替えた模様。

先週のクレームを受けて改善したのか、ただ単に大会が違うだけなのか…まぁそれは置いといて。

 

初回はリナ(池田エライザ)で、2話は百合子(土屋太鳳)、そして今回は朝子(杉咲花)と、

現代パートのいづみ(宮本信子)が一体誰なのかを、毎回候補者を変えながら見せていますね。

私自身は、端島での物語に集中出来なくなってしまいそうな気がするので、

なるべく「誰が後のいづみになるのか?」というのは意識しないようにしているのですが…

うーん…まっさらな気持ちで見ていても、そういった"考察"の方に

視聴者を誘導した作りになっていると思えてならないんですね。

 

気のせいじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

「私の欲しかった人生って、こんなんだったかしら」といういづみの意味深な発言から

過去パートでの朝子のインタビューシーンへと場面転換したり。

桜の木を見上げる玲央(神木隆之介)といづみの2人を

鉄平と朝子の2人でオーバーラップさせて過去に飛んだり。

「山桜」という引っ掛かりのあるワードを入れたり(←これはリナに関連したシーンですが)。

あそこまで〈いづみ〉と〈端島の3人の女性〉を交互に重ねてきたら、

嫌でも「いづみの若い頃って〇〇なのかな?」って考えたくなるでしょう。

 

1話であんな熱意を込めた感想を書いておいて、気分屋にもほどがあるとは自覚していますし、

「そうそうそう!」と強く共感して下さったとある読者様にも悪いなぁと思っているんですけど…

正直言うと、個人的には初回がピークで、絶賛の声が増える世間とは真逆で、

回を重ねるごとに気乗りしなくなってきているんですよね。

何でしょう…主人公はおろか、どの主要人物も「物語を生きる登場人物」というよりかは、

まだまだ「端島で暮らす島民の1人」の域を出ていなくて、魅力的に感じにくいんです。

言い換えると、鉄平たちの人柄は何とな〜く見えても、人間性とか、生き様とかが見えてこない。

初回の後半の回想で、端島の人々の直向きさが誰かに踏みつけられてしまう悔しさ・憤りを

鉄平が感情的になって語っていたのが妙に頭に残っていて、

なぜ彼に、端島に対する想いがそんなに強くあるのかの理由を知りたくて

見ている所もあるんですけど…彼らの心の内が中々分からない。

 

なんで私が気乗りしないのかを考えるとすれば…

やっぱり、現代パートを少しだけ、しかも何度も時間軸を行き来させながら描いているのが

原因だと思われます。

そうする事によって、過去パートの話がゆくゆくは現代パートの話に繋がって、

先ほども書いた「誰が後のいづみになるの?」や

端島で何があって、今に至るの?」という見方になってしまう。

(前者はそうなってくると「端島の女性の象徴的な人物」なのかな?とは思いますが。)

現代パートは一切カットし、過去パートだけを描いていれば、

純粋に、彼らの今後はどうなるのか?と期待しながら見られたかもしれないのに。

 

で、一番困るのが…現代パートが「次が気になる」という気持ちにさせられない事なんですよね。

水だったり、今回では財力だったり、何かしら共通項は持たせた

内容にはなっているんですけど、

過去パートからの"歳月の経過"を感じさせる物語ではなく、

現代は現代で、完全に別物として物語が展開されているんです。

言ってしまえば、全く違う2つの話を同時に見せられている感じ。

それが興味を引くような物語だったら良かったんですが、

どこもかしこも謎だらけの、未だにふわふわした状態で進むので特に興味が持てず。

現代も過去も描くべき登場人物が多いし、設定も多いし…

どちらも中途半端に描いていて、取捨選択し切れていないんじゃないかという気がします。

 

本作への期待値は高かっただけに、いやそんなはずはない…そんなはずはない…と

思いながら見ていますが。

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3000万 6話 感想|感情が入り乱れっぱなしの佐々木家。カオス!

 

 

7話の放送が終わってしまったため、簡単感想で行きます(謝)

 

「♪いつだって 戻れるんだ」「♪何度だって やり直せるんだ」

あの頃、俺たち青春してたよな…と言いたくなるような若々しい曲調が流れているのに、

画面には仲間の薬物中毒の記事が映される。

で…今は義光(青木崇高)が絶望の道をどんどん歩み進めてしまい、

もう入り口に戻れない所まで来てしまっている。

縁のある人をまた目の前で失おうとしている奥島(野添義弘)を想うと…

冒頭から虚しい気持ちにさせられます。

 

今回は展開のほとんどが佐々木家で行われていました。

不安、焦燥感、隠蔽、衝突、空回り、自己保身、何とかしてあげたいという想い…

1軒の家の中で、多種多様の、数々の感情が入り乱れます。

 

この内容で何が面白いかって、同じ場所に集まっているにもかかわらず、

祐子(安達祐実)や義光が知らない、当事者にしか分からない出来事が

複数起こっているという所なんですよね。

特に、純一(味元耀大)とソラ(森田想)のやりとりなんかは、

2人だけの秘密になるんじゃないかなと…。

ソラが純一にかけた「ガキは悪ぶんなってこと」という言葉がガサツながらも妙に優しくて、

自分がこうして闇バイトに加担した事で、家族を壊してしまった後悔の念があるからこそ、

子供にまで辛い想いを負担させたくない…そんな人間味が垣間見えた瞬間でした。

あんな言葉をかけてあげるもんなんですね。彼女への印象が少し変わりました。

 

奥島の前で夫婦で揉めてしっちゃかめっちゃか。

その様子を階段から純一が見てしまい、追いかけた祐子が今の心境を吐露した事で、

以前の"親子"にちょっとだけでも戻れた気がした。

聞いてない!と怒るソラ。1階では義光がすっかり感傷に浸っている。

ごちゃごちゃした空気を一気に変えたのは、

宅配業者のフリをした長田(萩原護)からの脅迫の手紙でした。

カオスな状態から恐怖へとなだれ込む展開はまさしく劇的で、

ワンシチュエーションという事もあって、どこか演劇の要素も感じさせて

最後まで新鮮な感覚で見られました。

 

次回予告では、義光が警察署にいる?ようなカットも挟まれていましたね。

義光が自白してしまった以上、あとは逮捕されるのを待つのみだと思うんですが…

残り2話で何を描くつもりなんでしょう?

 

 

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宙わたる教室 5話 感想|"好き"を持つと人は強くなれる

 

 

科学部員が4人になり、これでいよいよ学会発表へ!…という事で、

今回からは大会に向けての部活動を中心とした話になるのかな?と思っていたので、

「夢中になっている様子」に心惹かれる立場のキャラクターを

まだ描いてくれるのは嬉しいですね。

楽しそうだな…綺麗だな…と徐々に気になり出す様子を、

余計な演出を入れず、表情で魅せる形で率直に描いてくれる。

本作の好きな所の1つなんですよねぇ。

 

麻衣(紺野彩夏)が、学会発表のエントリーを拒否され

諦めかけていたみんなに投げかけた言葉も、エネルギーに満ち溢れていて素敵でしたね。

彼女が大事に育てている娘からいつも元気をもらい、

店を持ちたいという夢を叶えるためにバイトと学業の両立で奮闘しているように、

柳田(小林虎之介)も、アンジェラ(ガウ)も、佳純(伊東蒼)も、長嶺(イッセー尾形)も、

科学部での活動で、いつしか忘れかけていた好奇心や向学心を取り戻し、

積極的に動けるようになった。

藤竹(窪田正孝)だって、あの組織に就いていれば将来有望であっただろう研究者から

定時制の教師になる道を選び、科学部で新たな目標を達成しようとしている。

根本的には、"好き"を持つと人は強くなれる…を

描いているんじゃないかな?という気がします。

 

今時風に言えば、「推し活」にも当てはまるかもしれません。

推したい人・物がいる(ある)から辛い仕事や勉強も頑張れるし、

休みの日にコンサートやイベントなどで実際に推し活を満喫すると、明日からの活力にも繋がる。

彼らを見ていると、それに近いとも思えます。

特に今回、その例が顕著だったのは佳純で、以前だったら病気や家庭環境もあって

どうせ…と諦めていたのが、自分の考えを勇気を出して話せるようになりました。

一回小さく頷いてから、「(学会発表を)やってみたいです…」とみんなに告白したくだりも、

彼女が科学と出会えて良かった…と、感慨深い気持ちにさせられました。

 

終盤で、麻衣も藤竹に「庄司さんもどうです?科学部、一緒にやりませんか」と

誘われるのですが、今はやらなきゃ行けない事がいっぱいあるし、

恵麻(曽根田あすな)とこれからもずっと一緒に生きていきたいから…と言って

断りを入れたんですね。

学校を舞台にしたドラマであるあるの、

主人公(=先生)との関わりを通して、心境が変わった生徒が1人ずつ仲間入りしていく…

という展開にはしない。ここも良い捻りでした。

この展開をとった事で、部員たちが「この先生だから、ついて行きたい」のではなく、

「この先生がきっかけで科学を好きになったから、もっと科学に触れてみたい」

人々であるという、それぞれの意思が改めて明確に示されたようにも思います。

 

いつも部員たちが熱心に取り組む様子を後ろから微笑んで見守り、

科学に興味を持ってくれる人が増える嬉しさ・喜びを目の奥に秘めながら

柔和でクレバーな佇まいを見せる藤竹が、

定時制高校は前例がないからエントリー出来ないと知った時に

感情を荒げたシーンは衝撃的でしたね。

科学部のネックとなる人物が、新しく委員長に就任された

石神(高島礼子)である事が分かりました。

研究所を辞めた理由もこの人物が関係しているんでしょうし、

今後どう関わっていくのか、彼の過去がどんなものなのかも気になりますね。

 

 

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嘘解きレトリック 5話 感想|慣習を守る義務感からの解放

 

 

ミステリーを前後編にすると、大抵は「これなら別に1話完結型でも良くない?」と

言いたくなるものが多いんですが、

本作の場合は前後編にしたのも納得の行く、工夫を凝らした構成になっていました。

 

後編に入る時に、冒頭に前編のおさらいを入れる事はよくありますが、

感心させられたのは、放送開始8分程度で左右馬(鈴鹿央士)の推理まで描いてみせた所。

前回の要点を踏まえつつ、鹿乃子(松本穂香)の能力のお陰もあって、

昨日のご飯を食べたかどうかを聞く形で、今そこにいる品子(片岡凛)は

昨日会った品子とは別人であると確定した。

そうして辿り着いた推理は…「品子さんは3人いたんだ」。

早い段階で提示する事で、果たして、左右馬の推理は当たっているのか?

もし本当に3人以上いたとするなら、イネ(松浦りょう)にあの時人形を品子だと

勘違いさせるまでのカラクリは?など、残された時間で真相が丁寧に描かれて、

視聴者にとっても、彼らと一緒に"答え合わせ"が出来るんですね。

 

劇的な展開を作ろうとするがあまり、派生した事件やサブエピソードなどで

物語を複雑に仕立てたり、情報の小出しや後出しジャンケンで引っ張ったりと、

解決に至っても消化不良感が残るミステリーやサスペンスも散見されただけに、

これはよく出来た展開だったな…と思わされました。

原作があるとは言え、漫画だと恐らく数話分にも及ぶ内容を前編・後編で分けて、

どれを削ってどこまで収めるか…がきちんと整理整頓されていたのは、

脚本力あってこそだったと思います。

 

横溝正史ミステリーに出てきそうな人形屋敷の話という事で、

昭和初期の下町を舞台に、町の人々を巻き込みながらの人情噺の印象が強かった

本作の今までの作風とはかけ離れてしまうのではないか?と少し不安でもあったんですが、

最終的には、ありのままの自分でいさせてくれる人と出会って逞しさが増した鹿乃子が、

"自分"を殺して生きている品子たちの心を救い出し、

品子たちもまた、たまたま聞いた「自分が正しいと思う方向に動く」という言葉をきっかけに

頑なに守り続けてきた慣習から解放されよう・変わろうとするという、

ほっこり温かいストーリーへと着地。

 

もうこの先も大丈夫だろう…と、今後の展開にも期待したくなった前後編でした。

雅(北乃きい)のキャラクターも好きだったなぁ。

最初は、人の懐にグイグイ入り込む系の人なのかな?と思いきや、

鹿乃子が何か特別な力を持っている事は何となく分かっていそうなものの、

追求はせず、彼女の想いを尊重してくれる優しい人でしたね。

寺山刑事(正名僕蔵)の頓珍漢なボケと、

キビキビツッコむ雅の掛け合いもテンポ良く、楽しめました。

あのやりとりが1話限りなのは勿体ないような…(笑)

 

 

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海に眠るダイヤモンド 2話 感想|水道から落ちる水滴も惜しい

 

 

まず、本作の感想に入る前に、今日の番組編成についていろいろ思う事を。

(長くなってしまったので、感想だけ読みたいという方は こちら を押してくださいませ(汗))

いやぁ〜さすがに…あの切り方は野球ファンが可哀想なのではないでしょうか。

 

どうやら今日で全てが決まる試合だったようで、

某横浜チームが26年ぶりに日本一になったとの事。

となると、ここまでの苦悩とか感謝の気持ちとか、言葉にしたいたくさんの想いがある訳で、

普段野球に興味のない私も、良いよ良いよ…22時まで延長して良いよ…(←誰^^;)

と思いながら放送を待っていたんですけど、

なんと、ドラマは21時30分から始まるとのアナウンスが。

え…?今インタビュー中だけど途中で切れない?と思っていたら、案の定。

ドラマを心待ちにしている視聴者への配慮のつもりで急いで切り替えたんでしょうけど、

あの中途半端な切り方では、ドラマ好きも野球ファンも素直に喜べないですよね。

 

野球が放送されるたびいっつも疑問なのは、なぜ延長する事を想定して

最初から多めに時間を確保しないのか?という事なんですね。

例えば、スポーツはスポーツでも、サッカーやフィギュアスケートなどは

15〜30分くらい延長するイメージはありますが、

野球の場合は30分〜1時間の延長が当たり前みたいな状態になっているじゃないですか。

なのに、どこのテレビ局も21時までの予定で編成を組んでいます。

また5分延びた…いつ始まるんだ…と、番組表をしつこく確認しながら

じりじり待たされるのが辛い私からしたら、

21時台のドラマやバラエティ番組は前もって休止して欲しいというのが個人的な考えなのです。

時間を多く見積もらないから、「いつまでやってるんだ」と文句を言いたくなってしまう

野球アンチが増えるんだとも思います。

 

時間を確保出来ない事情があるんだとしたら、21時以降はBSに移行するなり、

オリンピックの生配信もしたTVer、ABEMAといった動画配信サービスでも放送するなり、

野球ファンと特定の番組のファン同士が揉めずに済む方法がいくらでもある気がするのです。

(動画配信サービスはまぁ…録画したい方は出来なくなってしまうんですが(汗))

で…TBSは、重要な試合の放送権を得た以上は、

最後まで放送する責任を持っていただきたかったです。

SNSでは、2週間ぶりの放送なのもあって、「野球は良いからドラマを早く始めてくれ」と

イライラしている呟きも見かけて、それはきっと向こうも同じで

「ドラマは良いから続きを見せろ」と怒っていただろうなと…。

私がドラマを好きなように、いろんな人にも"好きなもの"があるからこそ、

あの終わり方にはモヤモヤさせられました。

 

さぁ、野球の話はもうおしまい。ここまでで1000文字超えちゃいましたよ(苦笑)

今から本作の感想を書かせていただきます…。

 

今回は対人関係の対比もありましたが、「水」を中心に話が構成されていましたね。

現代パートでいづみ(宮本信子)が、玲央(神木隆之介)の自宅の水道から

ぽたぽた水が垂れているのを見て発言した「それより、水道が気になるね。もったいない。」

過去パートでは、端島の水が未整備のため、

決められた時間内で回数券(のような券)を使いながら桶1杯分の水を溜めに行く大変さ…

進平(斎藤工)の妻・栄子がゴミを回収する仕事をしている最中、波に攫われた悲しい出来事…

台風という、人間の力はおろか、神の力に縋っても抗えない"膨大な水"への恐怖…と

水にまつわる様々なエピソードが書かれた事で、

時間が経つごとに、何気なく聞こえたいづみの発言にも徐々に重みが増しました。

現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており、

そういう意味では、2つの時代の切り替えも、初回より唐突感が減ったのではないかと思います。

 

しかし、今回を見ていて、ちょっと気になる部分もありました。

鉄平(神木隆之介)のナレーションによる状況説明…今回も多かったですね。

いや、まだ2話なのでやむを得ない所はあるんですけど、

やはりこれは、1週空いてしまったのが大きいのかなと。

お陰で…前回の感想で「『半沢直樹』『下町ロケット』が大ヒットして、

勧善懲悪のカラーが強まる前の、2010年代半ばまでを彷彿とさせる作品でもありましたね。」

と書きましたが、今回も、初回に感じた印象とあまり変わらず。

「これから面白くなりそう」止まりで終わってしまったのは確かです。

放送前に見返しておけば良かったかな…と思いますが、

端島での暮らし」の解説が3話以降、もう少し抑えめになる事を期待したいです。

 

そして、それ以上に気になったのは、現代パートの内容に進展が見えない事。

先ほど「現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており」と書きましたが、

それってつまり、現時点では過去パートの引き立て役とも言い換えられるんですね。

いづみの若い頃は誰?玲央はなぜホストを続けてるの?家族は?などの"謎"が多く、

思わせぶりな描写が続くので、ぶっちゃけ、考察モノに近いんです。

現代パートの方で大きな動きが感じられない一方で、過去パートに割く時間はかなり多いので、

どうしても過去パートの方に魅力を感じてしまいがち。

題材も関係していると思うんですけどね。

初回の時は、2つの時代を交互に描く手法を最初から否定しないようにしよう、

何か意図があるんだろうと探りながら好意的に見ていたんですけど、

「現代パートはいらない」という声が上がるのも、頷けてしまいます。

最終的には意味のあるものになるんだと信じていますが…

現代パートがメインになる回もあるのでしょうか?

 

とは言え、期待はまだまだしております。

百合子(土屋太鳳)の言葉「浦上の上だってピカは落ちたんだよ!」も…

「ピカ」が何を指しているかは明確にせずとも何となく意味は分かってしまって、

思わず、ゔっ…と心苦しかったです。

戦前ですもんね。"あの事"も内包して、過去パートの物語は紡がれて行くんですね…。

 

 

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3000万 5話 感想|どんどん泥沼にハマっていく…

 

 

下手したら闇バイトの人たちと同じになってしまうと思いながら見ていた前半からの今回…

祐子(安達祐実)もとうとう、れっきとした"犯罪者"になってしまいました。

 

闇バイトの現場があそこまでじっくり描かれるのって、中々珍しいのではないでしょうか。

祐子が行ったのは、タタキ=強盗の情報集めで…

そこで驚いたのは、傍から見ると到底犯罪者には思えない、

ごく普通の見た目をした人たちばかりが電話していたという事だったんですね。

外で動く坂本(木原勝利)や蒲池(加治将樹)など、

闇バイト関係者の中にはいかにも悪さをしそうな風貌の人もいるんですが、

「犯罪者」と言えば全身黒づくめで…黒い手袋をして…

帽子とマスクをして…っていうのはもう古くて(この例も典型的ではあるんですが(汗))、

祐子がお金欲しさに片足を突っ込んでしまったように、

それぞれ何かしらの苦しい事情があって

いつの間にかズルズル抜け出せなくなってしまった人たちの方が

圧倒的に多いんだろうと考えさせられる光景でした。

現実世界でも実際に事件が起こっているだけに、あまりの生々しい描写に

恐怖どころか胸が痛くなりました…。

 

胸が痛くなったと言えば、ショッピングモールで偶然再会した

橋本(工藤遥)とのエピソードも。

今思えば佐々木さんと話すの結構好きだったと言ってくれている橋本に対して、

さっき撮った写真をやっぱり消して欲しいと切羽詰まった表情でお願いする祐子の様子が…

ああ…もう"あの頃"には戻れない所まで来てしまったのだという

現実を突きつけられたようでしたね。

橋本のいる世界と、祐子のいる世界とで自ら分断しに行ったとも言えます。

今の祐子は、自分が闇バイトに関わっているという事実を何とか隠したくて必死で、

話が全然噛み合っていません。それが悲しいのです。

彼女の心遣いに気づける・応えられるかどうかが、

泥沼にハマらない最後のチャンスだったかもしれないのに。

橋本の立場を思うと、切なかったです…。

 

それにしても、夫婦はま〜た危ない道を走ってますね。

そっちの方に引き摺り込むのって、いっつも義光(青木崇高)なんですよね(苦笑)

純一(味元耀大)のあの失望した顔を目の当たりにしたはずなのに、

坂本が家にも上がり込んできたのに、息子が巻き込まれて攫われるなんて発想が

全く頭にないのが不思議です。

小学生でまだまだ自立出来る年齢ではないのを自覚しているからか、

今でこそ大人しく親と一緒の生活を送っていますが、

両親が捕まったとしても終わりという訳にはいかず、将来が心配でたまりません…。

 

 

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