
最初に個人的な好みを言ってしまうと、匂わせる演出・描写ばかりで
視聴者に"考察"を促そうとするドラマは苦手です。
例えば、同じ放送局で事件を取り扱ったドラマで、今期は「誘拐の日」もありますが、
そちらは謎が増える一方で整理される事なく進むストーリーになっているのと、
提供クレジットで「衝撃」煽りした割には
な〜んだ…か、またこれか…とズッコケる展開が続いたため、
ズルズル引っ張られてしまう前にすっぱりリタイアしたんですね。
しかし、"考察"させる要素が盛り込まれている事、
冷静に見れば、話が進んでいるのか進んでいないのか曖昧な状態になっている点では
本作も共通しているのに、なぜ好意的に見られているのか?
それは、幸太郎(阿部サダヲ)やネルラ(松たか子)を始めとした
鈴木家1人1人の個性が強く、家族パートだけでも密度の濃いエピソードが詰まっているのと。
前回も書いた通り、サスペンステイストの中でも"夫婦の愛"が軸にあると感じられるから、
近年のサスペンスやミステリーには当てはまらない作品として楽しめているんだと思います。
でも、前回を見てそう確信したのに…
今回でまた視聴意欲が、わずかにですが下がってしまいました。
弁護士・内藤(小雪)は1話きりの登場だと思っていたので
再び出番があるのは意外でしたが、
彼女は彼女で個性的なキャラクターで、幸太郎とのやりとりを見ると
事件よりも今その場で起こっている出来事の方に意識が行きがち。
しかも今回は適度なタイミングで
事件とは特に関係のない彼女のサブエピソードが挿入されたため、
あれ?もしかしてこの手法で真相を引き延ばしてる?感は否めません。
黒川(杉野遥亮)の見解を聞けば、進展はないとは言わないんですけど…
序盤ならまだしも、別にもう幸太郎との付き合いもないんだし、
わざわざ新しくエピソードを作る必要はあるのかどうかも疑問でした。
演技力のある俳優も揃っていれば、キャラクターも際立っている。
そしてベテラン脚本家作品。
だからやっぱり、風変わりのホームドラマでも十分面白そうなのに、
サスペンス要素を盛り込んでしまったばっかりに…という勿体ない気持ちが
また復活しつつあります。
今回は話を引っ張ろうという"意図"が見える内容になっていたので少し残念でしたが、
次回に期待させていただきます。
ところで…1話から気になっていた事ですが、黒川って何歳の設定なんでしょうか。
中の人の杉野遥亮さんは、今年で30歳。
なのでてっきり、15年前となると中高生くらいだろうから
布勢(玉置玲央)の歳の離れた弟かな〜?と思っていたんですけど、
血の繋がりもなければ、推理もただの勘らしく(当時交番勤務)。
35歳なら…ギリギリそう見える?
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