2025年春ドラマ-しあわせは食べて寝て待て一覧

しあわせは食べて寝て待て 5・6話 感想|しあわせは団地で長く…という訳には行かない?

 

 

感想を書く他のドラマの録画も溜まってきているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m ※しばらくテンプレです

 

5話(4/29放送分)

 

「ああ、まだ続くのかぁ…としか思えなくて。」

父親は蒸発し、母は仕事に出ているがために祖母の介護をしていた

ヤングケアラー時代の描写はされていなかったものの、

そう言いながら遠くを眺める司(宮沢氷魚)の表情を見ていれば、

当時、彼がどれだけ、出口の見えない暗闇を彷徨い続けているような

絶望的な状況に立たされていたのかは何となく頭に浮かんでくる。

「家事はもう、一生分やってしまいました。」

「自由でいないと、自分が保てないんですよね。」

子供の頃からずっと誰かを"責任持って""世話する"日々が続いていたから、

そこから解放したい気持ちもあって野宿もしていたのでしょう。

 

司の過去を聞いて、元々半分に分けていた栗ご飯の栗をあげようとする

さとこ(桜井ユキ)の優しさに癒されます。

ささやかだけど彼の心細さを想ってくれているのが伝わる、可愛らしいシーンでした。

 

相手の体の調子が良くなるようにとお裾分けしたスープジャーは

ドアノブにかけて返してね…というくだりは、鈴(加賀まりこ)の受け売りだった。

自由でいたかった司は、鈴と出会ってからは楽しそうな表情をしている。

なんで鈴のお手伝いを今でも続けているのか?という理由には

家賃みたいなものだからと答えていたけれど、

多分、鈴がかつて、司といると毎日楽しみがあると言っていたのと大体同じで。

司は司で、何気ないやり取りや会話をして笑い合うという事が、

親も家におらず、本来友達とも遊んでいるであろう学生時代では

介護もあって出来なかった分、今とても幸せに感じていて、

居心地の良さを覚えているのかも…ですね。

 

柿そのものはお腹を冷やすけれども、

お日様に干したら、その効果は和らぎ消化吸収を助けてくれる…と言って

渡してくれた干し柿は、ちょっと比喩にも受け取れました。

人は日光を浴びると、心が穏やかになりますよね。

逆に、「暗い感情は、一度芽生えると中々消えない」という言葉もあったように、

何か傷つく出来事が積み重なるとどん底まで落ちていく。

柿は人に置き換えられるし、お日様はそのままの意味もありますが、

司と鈴の出会いエピソードを聞いて、人との関わりも表しているようだな…と思えました。

 

ちょっとずつの優しさが、人を変えていく…をコツコツと描き続けています。

ストレスが溜まりやすい現代社会だからこそ、

こんなドラマがあっても良いよね…と思える作品です。

 

 

6話(5/6放送分)

 

八つ頭(西山潤)と反橋(北乃きい)の出会い。←ひらがなが入ってたんですね

八つ頭は確か4話の副業エピソード、反橋は2話終盤の梅ジュースのくだりで出てきて、

それっきりでしたよね?

彼女に関してはたまたまスーパーで会話しただけの、まだぽっと出くらいの出番でしたし。

今回までにもう少しそれぞれの描写があったら、2人が意気投合するのも

素直に、良かったねぇ…の気持ちで見られたのかもしれません。

描写不足の印象があって、感情移入したくても中々し切れない感じはありました。

 

でも、心を閉じていた2人がいつしか気の合う関係性に…という人間模様を見るのは好き。

社会と反りが合わず家に5年引きこもっており、

幸せになるイメージも湧かないという八頭と、

本当はベジタリアンに興味があるのに、手作り料理にこだわる母とお肉大好きな弟のために

我慢して食事を合わせなければならない反橋。

彼女からしたら、職場でも家庭でも遠慮しがちの毎日で、

自分の本音を聞いてくれた所に安心感を覚えたんだろうなというのは分かるんですが、

彼がなぜ反橋となら話せるのかは、勇気を出して悩み事を話してくれた彼女に、

自分と重なる部分があったからなのかも…ですね。

司の周りでは、もう反橋はガールフレンドになってしまって(笑)

まさか一緒に移住しようという話になるまで、関係が進展しているとはびっくりでした。

 

前半はそんな2人の話で展開されていったので、今回はスピンオフに近いのかな?と思ったら、

中盤からはさとこの移住思案エピソードも描かれました。

個人的には鈴よりで、移住は何だか寂しくなります…。

団地を通して幸せが広がっていく物語なのだと勝手に思っていたから、尚更ね。

だから、鈴が「田舎より街中の方が便利よ」

「ちょっと行ったら天然温泉がある」と言っていたのも、

ああ、いなくなって欲しくないんだろうなぁというのがすぐに分かりましたが、

さとこはさとこで、鈴にそう言われて、移住が難しそうな体調になっている事に

より情けなさを感じてしまっているのも伝わってくるのです。

でも…さとこの「何かに挑戦出来る自分でありたい」という気持ちを応援したくなるのも事実。

昔の彼女なら、私なんて…みたいな固定観念が優先して、

新しい事に手を出す前に諦めていたのを考えるとね…。

 

後書きたい事としては…そうそう、まさか高麗(土居志央梨)が引っ越してしまうとは。

団地は団地ならではの問題がある訳で、人付き合いが良い、自然豊かである反面、

騒音や、人付き合いを重視するが故の作業環境の柔軟性の低さも浮上してくる。

がーーー がっ がっがーーのいびきは、いくら昼間でも確かに耐えられませんね(汗)

そう言えば前回の弓(中山ひなの)の自宅でも、

団地って部屋が狭い・部屋数が少ないのかな…と思いながら見ていたなぁ。

小鳥のさえずりを聞きながら伸び伸びとイラストを…なんて、ファンタジーには行かないか。

ここまで幸せの伝播を描き続けてきただけに、

団地暮らしの欠点にも触れてきた事が意外で、逆に好感が持てましたね。

生きていく中で悩まされているのは、何も物価だけじゃないですね…。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 3・4話 感想|良質な普通とネガティブ・ケイパビリティ

 

 

感想を書く他のドラマの録画も溜まってきているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

 

3話(4/15放送分)

 

「謝って欲しくない。だって、そんな事されたら笑って許すしかないでしょ?」

「許した事で私はもっとモヤモヤして、吉澤さんだけがスッキリするんだよ?」

このさとこ(桜井ユキ)の発言は、確かに…でしたね。

 

多分、自分がスッキリしたいだけなんですよね。

謝った方はそれで終わりに出来るけど、嫌がらせをされた側の傷は一生残る。

私もさとこだったら…影でグチグチ言われたり、

マッチングアプリに勝手にさとこの情報を登録して迷惑メールが送られたりした事を

絶対許せないかな(笑)

表向きでは「大丈夫だよ〜気にしないで〜」と言って誤魔化すけれど、

帰った頃には当時の嫌な思い出が蘇って、憂鬱になってしまいそう。

あのシーンのさとこ、たくましかったです。

 

1話回想の通知画面でチラッと名前が見えた

元同僚・小川(前田亜季)からお誘いがあり、久々のランチに。

なんですが…翌日もクマが消えていないほど仕事が忙しいらしい話と、

上司の桜木さんが体調不良で突然亡くなった話を聞いてから

再就職を提案されるとなると…実は人材不足で困っているのでは?と思えてしまうのは、

私が捻くれているだけなのかもしれません(苦笑)

でも、最近全然会ってもいなかった元同僚をランチに誘うなんて

気まずさが勝って中々出来ないでしょうし、

さとこの変化を何度か微笑みながら見ていた表情は嘘ではないと信じたい。

再就職の返事を長文LINEではなく手紙で返す事にしたさとこですが、

あの文章から、自分を気にかけてくれたお礼と、小川さんの体調を想っている誠意が

伝わると良いな…と思います。

 

過去の職場での辛い記憶は、さとこの中で今後も消える事はないけれど、

その代わり、今いる環境はたくさんの優しい人に恵まれています。

職場の唐さん(福士誠治)も、"普通"の良さを大事にしている人だと分かった今回。

4人で星空を見上げるシーンなんかは、こういう社長がいる会社だったら

人見知りな私でも、たまには社員旅行も良いなぁと思えるんだろうなと。

伸び伸びと日々を過ごしている彼女を見ているだけで、ほっこりさせられちゃうんですよね。

 

それにしても…前回のとうもろこし然り、今回の新米然り、

高くて買えなかった食材がちょうど良いタイミングでもらえるさとこが羨ましいです(笑)

でも、新米は…お粥にするのは勿体ない気持ちが働いちゃうんですよねぇ。

私だったらおにぎりで食べたい!w

お粥は体調が悪い時に食べるものというイメージが消えないからなんでしょうが、

中華料理でも専門店があるくらいですし、

コトコト煮込まれていて美味しいのかもしれません。

 

 

4話(4/22放送分)

 

さとこがこの団地に引っ越してきて良かった。

薬膳と出会って良かった。

毎回、部屋で幸せそうにご飯を食べる彼女を見てはそう思っていた訳ですが、

今回は一際、その感情にさせられました。

 

前会社での辛い経験もあり、自身の病気もあって

人とのコミュニケーションを避けたがっていたさとこが、

隣に住む大家・鈴や司の部屋を行き来するようになったり、

新しく越してきて初対面の高麗(土居志央梨)とも自然と会話出来るようになったり、

副業をやりたいと思えたり、編集者・青葉(田畑智子)と外食に行ったり、

ネガティブ思考に陥りがちな弓(中山ひなの)にアドバイスを贈ったり…。

当初からすると考えられないのです。

 

でも、それは何も「乗り越えて強くなれた」上での変化ではないんですよね。決して。

さとこ自身、今でも時々、どう生計していくか悩んでは

将来が不安になったりもするし、やっぱり副業無理なのかな…とふと呟いて

過去の落ちに落ちてしまった出来事を思い出すくらいには、

ネガティブな方向に引きずられやすい。

弓に「『なぁんて、嘘だけど』って付け足すと、気持ちも『な〜んだ、嘘か…』ってなる。」

とアドバイスするシーンだけなら"人生の先輩"に見えるけれども、

さとこや青葉、高麗…みんな誰しもがネガティブ思考に陥りがちな繊細さを抱え込んでいて、

人と交流する事で少しでもポジティブな気持ちになれて、

元気付けられながら日々を過ごしているのかもしれない。

そんな優しい大人たちに囲まれた弓もいつか、

窮屈な想いをせず生きられるようになるのか…気になります。

 

青葉の言う「ネガティブ・ケイパビリティ」は初めて知りました。

自分ではどうにもならない状況を持ち堪える事。

出来ない自分を認める生き方を指すんだそう。

あれこれ悶々と考えて時間が過ぎるなら、視点を変えた方が良い…なるほどな単語でしたね。

 

新キャラの登場、それぞれの背景が垣間見えたお陰で、

今まで以上に話に動きが見えた今回。

次回はさとこが山に登るようですし、多くの人との交流が見られると、

この先どんな化学反応が生まれるのか楽しみになってきます。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 2話 感想|ガチガチじゃなくても良い

 

 

野菜やお米が最近高くなっているとは聞いていたけれど…とうもろこし358円って、高っ!

コンビニに売ってある惣菜系サンドイッチかパン2個なら

それよりも安い値段で1食分になるものの、

野菜の場合は、他の具材も合わせて一品のおかずにしなきゃならないからなぁ。

チラッと見えたりんごやイチゴなんかは500円近くて、

コンビニ弁当(どんぶり系が近いかな?)が買えちゃうレベル。

実家暮らしで普段料理をしない私からしたら、今の青果物ってこんなに高くなっているのかと

ちょっとびっくりしちゃうシーンでした(笑)

 

薬膳の本を買って、旬の食材をいろいろ取り入れてみるさとこ(桜井ユキ)。

何でも始めたては気づきが多くて、

自分の知識がどんどん広がっていく感覚が刺激になって楽しいんですよね…

私も心当たりあるので分かります。

でも、前回のカップラーメンを見る限り、

恐らく自炊は節約のためにあまりしてこなかったのかもしれない。

そんな人が野菜を積極的に…ってなると、金銭面でどうしても苦しくなってしまうもの。

「薬膳って、ガチガチにやらなくても良いと思うんですよね。

とうもろこしが高ければひげを使えば良いじゃない…みたいな。」

この司(宮沢氷魚)の言葉をきっかけに、靴下の穴を刺繍で埋めてみたさとこですが、

日常生活が苦しいものになるか楽しいものになるかは、結局どうやり繰りするかが大事で、

それを積み重ねた結果が、おばあちゃんの年齢になっても毎日楽しみがあると嬉しそうに話す

鈴(加賀まりこ)なんだろうな…と思えたのでした。

 

鈴さん、いろんな表情を持っていて魅力的なんですよね。

鈴さんなくして本作あらず…みたいになってきています。

テレビの音量を上げて司に注意されて、

リモコンを持ったまま逃げ回るやんちゃさも可愛らしかったんですけど、

司の働きぶりを話した上で「司の親切は…立派な労働です!」の間(…の部分)にした頷きには

彼への誇らしさやリスペクトが伺えて、

確かにこの人なら司も薬膳を扱った料理に力を入れるわな…という説得力も感じさせましたし。

何より、みんなが黙々と食べている中、何か話さなきゃと焦るさとこに

「みんなで食べると、美味しいねぇ」とこぼす所なんかは、

無理して話そうとしなくても良いのよ。美味しいものをみんなで食べてるだけで幸せよ…と

そっと教えてくれているようで、

さとこの感じている居心地の良さがこちら側にも伝わってきました。

本当に陽だまりみたいな存在。

言葉の持つ重みも、存在感の大きさも、ベテラン俳優の加賀まりこさんだからこそ…ですね。

 

最後に、梅ジュースについても書き残しておきたいです。

去年はなかったので飲んでいないんですけど、

夏に差し掛かる時期になると、母親がたまに梅シロップを作ってくれていて、

夕食後にジュースで飲むのがその時期の楽しみになっていたんですよねぇ。

長く浸かった梅もとろとろで美味いのなんの。

私は単純にデザートとして美味しく飲んでいましたが、母親からしたら

旬のもの=その季節を過ごす体に良いもの を日常的に取り入れてくれていたのかな…と

しみじみ考えてしまうのでした。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 1話 感想|主人公と薬膳の出会い

 

 

予告映像の時点で、伸びやかでゆったりとした雰囲気や、

焼肉のシズル感強めでご飯が美味しそうな印象を持っていたんですが、

初回もその時のイメージに劣らず、期待通りの出来でした。

日常生活において悩みや葛藤を抱えている人物が、

食べ物を通して心が救われていく…みたいな作風は前期の「バニラな毎日」でも見ていたからか、

「ドラマ10」枠よりかは、どちらかというと「夜ドラ」っぽいのかも?

 

しかし、癒し系の雰囲気とは反対に、主人公・さとこ(桜井ユキ)の人生は

病気においても、人間関係においても、金銭面においても制限がつきもの。

少し冷たい風を感じたり、気分が落ち込んだりすると体調を崩しやすくなるという

一生付き合っていかなければならない病気にかかっており、

以前の会社でも、社員たちの陰湿かつ幼稚な言動により

徐々に心へのダメージが蓄積し、退職に至った。

一番心安らぐはずの実家も、母は娘の事はもう「友達」と言って隠しているし、

息子夫婦に部屋をあげたらしく居場所がない。

相手の1つ1つの言葉が、さとこが今も病気に苦しみながら生活しているのも

共感出来るくらいには、ちくちく…ちくちくと刺さって悲しかったです。

 

初回は、そんな彼女が薬膳と出会うまでのお話。

薬膳と聞くと、高麗人参とかナツメの実とか、

もっと専門的な食材を扱ったものだと思い込んでいたので、

そっか…確かに野菜やお肉、どれをとってもその食材にしかない栄養素が入っているもんな…

スーパーで買えるような身近な食材でも薬膳になるんだと、目から鱗でした。

安いカップ麺でしのぐ生活だった分(←スーパーやコンビニのプライベートブランドっぽい

パッケージだったのがまたリアル。そっちのカップ麺の方が安いので…。)、

司(宮沢氷魚)からおすそわけされた肉団子入りのスープを

声が漏れるほど幸せそうに食べている様子を見ると、こちらもつい微笑んじゃいます。

人が作ってくれる、ちゃんと具を感じる料理って美味しいんですよね…。

 

現在パートで働いているデザイン会社も、序盤のエピソードだけだと

隅っこの方で仕事しているし、さとこ側と向こう側で空気感が違うし、

定時になっても声がかからないので、

仲間外れにされちゃっていないかと少し心配の眼差しでしたが。

徐々に見ていくと、上司は上司で彼女の病気を理解しており、

自分なりに気遣ってくれていた事が分かったのでそこは安心しましたね。

 

過去の出来事や家族関係は辛いものでも。

伸びやかな曲調、団地のたくさんの緑に包まれながら、

さとこが、"今"を生きるさとこの近くにいる人々との関わりを通して

小さな幸せを見つけていけたら…と思える初回でした。

やっぱり、この枠のドラマが一番、クオリティが安定してますね。

 

 

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