感想を書く他のドラマの録画も溜まってきているため、
最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m ※しばらくテンプレです
5話(4/29放送分)
「ああ、まだ続くのかぁ…としか思えなくて。」
父親は蒸発し、母は仕事に出ているがために祖母の介護をしていた
ヤングケアラー時代の描写はされていなかったものの、
そう言いながら遠くを眺める司(宮沢氷魚)の表情を見ていれば、
当時、彼がどれだけ、出口の見えない暗闇を彷徨い続けているような
絶望的な状況に立たされていたのかは何となく頭に浮かんでくる。
「家事はもう、一生分やってしまいました。」
「自由でいないと、自分が保てないんですよね。」
子供の頃からずっと誰かを"責任持って""世話する"日々が続いていたから、
そこから解放したい気持ちもあって野宿もしていたのでしょう。
司の過去を聞いて、元々半分に分けていた栗ご飯の栗をあげようとする
さとこ(桜井ユキ)の優しさに癒されます。
ささやかだけど彼の心細さを想ってくれているのが伝わる、可愛らしいシーンでした。
相手の体の調子が良くなるようにとお裾分けしたスープジャーは
ドアノブにかけて返してね…というくだりは、鈴(加賀まりこ)の受け売りだった。
自由でいたかった司は、鈴と出会ってからは楽しそうな表情をしている。
なんで鈴のお手伝いを今でも続けているのか?という理由には
家賃みたいなものだからと答えていたけれど、
多分、鈴がかつて、司といると毎日楽しみがあると言っていたのと大体同じで。
司は司で、何気ないやり取りや会話をして笑い合うという事が、
親も家におらず、本来友達とも遊んでいるであろう学生時代では
介護もあって出来なかった分、今とても幸せに感じていて、
居心地の良さを覚えているのかも…ですね。
柿そのものはお腹を冷やすけれども、
お日様に干したら、その効果は和らぎ消化吸収を助けてくれる…と言って
渡してくれた干し柿は、ちょっと比喩にも受け取れました。
人は日光を浴びると、心が穏やかになりますよね。
逆に、「暗い感情は、一度芽生えると中々消えない」という言葉もあったように、
何か傷つく出来事が積み重なるとどん底まで落ちていく。
柿は人に置き換えられるし、お日様はそのままの意味もありますが、
司と鈴の出会いエピソードを聞いて、人との関わりも表しているようだな…と思えました。
ちょっとずつの優しさが、人を変えていく…をコツコツと描き続けています。
ストレスが溜まりやすい現代社会だからこそ、
こんなドラマがあっても良いよね…と思える作品です。
6話(5/6放送分)
八つ頭(西山潤)と反橋(北乃きい)の出会い。←ひらがなが入ってたんですね
八つ頭は確か4話の副業エピソード、反橋は2話終盤の梅ジュースのくだりで出てきて、
それっきりでしたよね?
彼女に関してはたまたまスーパーで会話しただけの、まだぽっと出くらいの出番でしたし。
今回までにもう少しそれぞれの描写があったら、2人が意気投合するのも
素直に、良かったねぇ…の気持ちで見られたのかもしれません。
描写不足の印象があって、感情移入したくても中々し切れない感じはありました。
でも、心を閉じていた2人がいつしか気の合う関係性に…という人間模様を見るのは好き。
社会と反りが合わず家に5年引きこもっており、
幸せになるイメージも湧かないという八頭と、
本当はベジタリアンに興味があるのに、手作り料理にこだわる母とお肉大好きな弟のために
我慢して食事を合わせなければならない反橋。
彼女からしたら、職場でも家庭でも遠慮しがちの毎日で、
自分の本音を聞いてくれた所に安心感を覚えたんだろうなというのは分かるんですが、
彼がなぜ反橋となら話せるのかは、勇気を出して悩み事を話してくれた彼女に、
自分と重なる部分があったからなのかも…ですね。
司の周りでは、もう反橋はガールフレンドになってしまって(笑)
まさか一緒に移住しようという話になるまで、関係が進展しているとはびっくりでした。
前半はそんな2人の話で展開されていったので、今回はスピンオフに近いのかな?と思ったら、
中盤からはさとこの移住思案エピソードも描かれました。
個人的には鈴よりで、移住は何だか寂しくなります…。
団地を通して幸せが広がっていく物語なのだと勝手に思っていたから、尚更ね。
だから、鈴が「田舎より街中の方が便利よ」
「ちょっと行ったら天然温泉がある」と言っていたのも、
ああ、いなくなって欲しくないんだろうなぁというのがすぐに分かりましたが、
さとこはさとこで、鈴にそう言われて、移住が難しそうな体調になっている事に
より情けなさを感じてしまっているのも伝わってくるのです。
でも…さとこの「何かに挑戦出来る自分でありたい」という気持ちを応援したくなるのも事実。
昔の彼女なら、私なんて…みたいな固定観念が優先して、
新しい事に手を出す前に諦めていたのを考えるとね…。
後書きたい事としては…そうそう、まさか高麗(土居志央梨)が引っ越してしまうとは。
団地は団地ならではの問題がある訳で、人付き合いが良い、自然豊かである反面、
騒音や、人付き合いを重視するが故の作業環境の柔軟性の低さも浮上してくる。
がーーー がっ がっがーーのいびきは、いくら昼間でも確かに耐えられませんね(汗)
そう言えば前回の弓(中山ひなの)の自宅でも、
団地って部屋が狭い・部屋数が少ないのかな…と思いながら見ていたなぁ。
小鳥のさえずりを聞きながら伸び伸びとイラストを…なんて、ファンタジーには行かないか。
ここまで幸せの伝播を描き続けてきただけに、
団地暮らしの欠点にも触れてきた事が意外で、逆に好感が持てましたね。
生きていく中で悩まされているのは、何も物価だけじゃないですね…。
↓前回の感想はこちら↓