2025年春ドラマ-しあわせは食べて寝て待て一覧

しあわせは食べて寝て待て 9話(最終回) 感想|過去も選択も肯定して、自分らしく生きる。

 

 

ああ、良かった。良かったねぇ…。

見終わってから、そんな感想が真っ先に出てきます。

さとこ(桜井ユキ)の人生の一部を見させてもらえた事が嬉しいと思える最終回でした。

 

前職でのフルタイム勤務から、週4のパート勤務に変えた事。

マンションを買うという将来の夢。

副業のレンタルスペース。

移住への憧れ。

旦那の愚痴を聞いて欲しいという友達のお願いを、理由をつけて断ってしまった事。

団地に住む前も住んでからも、

自身が一生付き合っていかなければならない病気を患っているがために、

断念せざるを得なかったり、後悔を覚えたりした経験が何度もあったさとこ。

 

体と心に美味しいものを食べれば「う〜ん」と噛み締めるさとこの表情が本当に好きで、

それくらい感情豊かで素直な性格だからこそ、

なんで自分は…とため息をつく彼女の様子を見るたび、胸が痛かったのです。

でも、最終回での「やれるだけやった」という言葉には、確かに芯を感じさせて。

今のさとこにとって、過去の自分も、自分がした選択にも意味があり、

肯定しても良いのだと思えるほど変われた姿を見て、

心が浄化されたというか、こちらまで吹っ切れた気持ちにさせられました。

 

さとこが提案したレンタルスペースでの薬膳カフェの妄想図にいたのは、

ハンドメイドコーナーで接客する弓(中山ひなの)と、

スカートの宣伝をする鈴(加賀まりこ)。

個展を開いている高麗(土居志央梨)。

野菜を届けにきた反橋(北乃きい)と八つ頭(西山潤)。

料理を盛り付けているウズラ(宮崎美子)。

料理の宅配に出かける司(宮沢氷魚)。

従業員として働いている吉富(塚田美津代)に、会話に花を咲かせる住人たち。

そして…薬膳茶を味わうさとこの母・惠子(朝加真由美)。

 

生き生きと接客をするさとこの表情が物語っています。

団地に引っ越してから出会った人々が勢揃いなのと、

母親と良好な関係を築けているのを見ると、

この妄想図自体が、まるで彼女の宝物を映像化しているように思えて

ボロボロ泣けてしまったのでした…。

 

最終回らしいハッピーエンドなオチではありましたが、

司が帰ってきたのにもホッとしましたね。

ネギを持っていた辺り、去年のこの時期は鈴さんと麦巻さんと一緒に

すき焼きを食べていたっけな…鈴さんのためにネギを買って帰ろうかな…と

思い出してくれたのかなと、想像しちゃいます。

 

1話での肉団子スープも含めて、本作の世界ではもう1年が経ちます。

毎日を過ごしていれば、またどこかで苦悩を抱えたり、

不安が募ったりする日は訪れるけれど。

視聴者はこの先の物語をもう見られなくとも、

さとこなら、鈴や司、住人たちと関わりながら、そして新たな出会いに刺激を受けながら、

きっと上手くやって行ける…と信じられる締めでした。

 

自分を自分のままでいさせてくれる居場所。

自分の考えに共感してくれ、分かち合ってくれる人との美味しい食事。

日常に転がる小さな幸せの積み重ねが、心の栄養に繋がる様を

コツコツ描き続けた作品でした。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

↓今までの感想はこちら↓

 

P.S. 2週間ほど、3話から追っかけ視聴していた本作。

最終回まで無事感想を書けました。はい…もはや自分のためです(汗)

3・4話、5・6話、7・8話で途中から2話合体感想続きになってしまっていますが、

過去の感想も気軽に読んで下さると嬉しいです…m(_ _)m

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 7・8話 感想|理想と現実の狭間で

 

 

感想を書く他のドラマの録画も溜まってきているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m ※しばらくテンプレです

 

7話(5/13放送分)

 

「出ていけたら、絶対帰ってくるかと思ってたんですけど」「けど………」

その後の言葉が詰まる弓(中山ひなの)を見て、食らってしまったな…。

 

バスが来るまでお見送りしてくれたのはさとこ(桜井ユキ)だけだったけれども、

出て行く前に、父がよく喋ったり、母が娘の好物を出したりしながら

あの家族なりに祝ってくれたのかもしれない…という想像は出来る。

私は実家暮らしで、家を離れるという経験はまだしていないけども、

ウザく思えるくらい当たり前にあった日常をもう味わえないと知った途端、

急に懐かしく感じてしまう気持ちも何となく分かる。

私もね…一人暮らしに憧れはあるけど、何やかんやで実家大好きなので…

いざ離れるとなったら本当に寂しくなっちゃうかもなぁ。

 

そんな弓の様子を見て、バスが出発するのを見届けたのを機に、

団地の部屋をもらおうと決心したさとこ。

しかし決め手は他にも考えられて…

例えば、1話での鈴さん(加賀まりこ)と同じようなアドバイス

相手に贈っていたのに気づいて、紆余曲折ありながらも前向きな変化を実感出来た事。

昼寝から目覚めたら、体力的に移住を断念せざるを得なかった辛い出来事もあってか

世界に置いてけぼりにされている寂しさをより強く覚えていたのが、

ある日ベランダでの鈴さんと司(宮沢氷魚)の会話が聞こえてきて、

ささやかな幸せを感じたまま再び眠りにつけた事。

唐さん(福士誠司)たちとの会食、

ウズラさん(宮崎美子)と青葉(田畑智子)とのティータイムなど、

人間関係の広がりに刺激をもらえた事。

そして、出会いと別れの季節であり、新しい物事に自然と挑戦したくなる春だった事。

さまざまな要因が、さとこの心を突き動かしていたんじゃないかと思います。

 

ウズラさんと青葉のティータイムのエピソードは微笑ましかったですね。

みんなでドライフルーツを選んで美味しい!って喜び合った瞬間は

初対面とか年齢の壁を全く感じさせなくて、ただただ"友達"の空間に包まれていました。

「どこかでばったり会うかもしれませんね」そんな再会が出来たら素敵ですよね。

青葉の言葉選びからも誠意や思いやりが伝わってきて…

この3人ならまた今回のような時間が訪れそう。

 

暖かくなり始める春の季節とリンクして、

大人になっても日常に彩りが増していくような出会いがあるんだなぁ…と

ほのぼのしながら見終えようとしたら、最後の最後にピリッと冷たい風が吹く展開が。

娘は部屋の話を聞かされていなかったんですね。

お金が絡んでいるだけに、一悶着ありそうですね…。

 

 

8話(5/20放送分)

 

今回は、さとこと惠子(朝加真由美)、鈴と透子(池津祥子)の

2組の親子の話が描かれました。

 

まずは、鈴と透子について。

団地の建て替えって、1部屋2000万円もかかるんですね。

前回の時点でも、もらったからには住み続けなければならない責任感は感じつつ、

いろんな人との出会いや新しい生活を始める様をそばで見てきて、

ここでの暮らしなら、この先も何かに挑戦できるかもしれないという

さとこの変化が見られた訳ですが、

団地に長く住むという事は思ったよりも大変なんですね…。

 

しかしこのドラマ…基本温かさに包まれる物語ではあるんですが、

現実的な側面は以前から描かれてはいたんですよね。

"普通に"暮らしているはずでも、栄養を意識した食事をするには野菜の物価が高い、

団地の壁が薄い故に騒音問題でストレスが生まれやすい、

「団地に住む住人たち=アットホームな環境(コミュニティ)」というイメージを利用して、

言葉巧みに騙して町内会に入らせようとする動きなどなど…いろんな壁にぶち当たりやすい。

長く生きていれば老後問題もあります。

ぶち当たった壁に真正面から向き合うと心がしんどくなるから、

人との関わりやご飯で時折癒しをもらい、

そうして気を紛らわせながら少しずつ前を向こうとしている。

その描写は一貫して行われていたと思います。

 

話が親子から脱線したので戻すとして…

建て替え費用に2000万円かかると知ってからはあっさり引き下がり、

今度は老人ホームを勧めてきた透子。

鈴は鈴でここでずっと暮らしたいと主張するのです。

老人ホームに行ってしまったら自分の味で食べられなくなる…は確かに、

食事や料理を日常の幸せとしてきた人にとってはキツいし、

何より「高齢者はこうあるべし」みたいな固定観念を押し付けられているようで辛い。

双方自分なりの考えはしっかり持っていて、それが他人同士なら共有して次に行けるのに、

肝心の肉親となるとすれ違いが続くばかりなんですよね…。

 

すれ違いは、さとこと惠子もそう。

私はドラマを見る時、年齢が近そうな主人公につい感情移入してしまうのですが、

ウズラさんの「お母様はお優しい方なのね」というハッとさせられる発言を聞くまで、

親心からあんな事を言っているんだとしても、

なんで娘の話を聞かず否定してばかりなのかな…と思っておりました。

餃子、酢豚、ハンバーグ、エビグラタンという脂っこい組み合わせは、

幼少期のままごとから来ていたんですね。

でも、さとこをいくつだと思ってるんだと心の中でツッコんでしまう私は、

親を経験した事がないからそんな気持ちになってしまうんでしょうか。

「丈夫に産んであげられなくて……」と呟く母親の背中が切なかったです。

娘の病気がいまだに受け入れられない、

娘が元気でいて欲しいという願いが強くなるあまり、現状から目を背けてしまうから

いつもあんな事を言ってしまうのは理解出来たかな…。

 

透子から母の世話をして欲しいと大金を渡され、

ヤングケアラーだった過去がフラッシュバックしたのか、長い旅に出てしまった司。

さとこと鈴は、小豆粥を一緒に食べる。

2人の食事の様子を後ろから撮っているカメラワークに、

司がいなくなってしまった事で心にぽっかりできた穴を、2人で共有して埋め合っていく様を

そっと見守ってくれている温かさを感じさせました。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 5・6話 感想|しあわせは団地で長く…という訳には行かない?

 

 

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5話(4/29放送分)

 

「ああ、まだ続くのかぁ…としか思えなくて。」

父親は蒸発し、母は仕事に出ているがために祖母の介護をせざるを得なかった

ヤングケアラー時代の描写はされていなかったものの、

そう言いながら遠くを眺める司(宮沢氷魚)の表情を見ていれば、

当時、彼がどれだけ、出口の見えない暗闇を彷徨い続けているような

絶望的な状況に立たされていたのかは何となく頭に浮かんでくる。

「家事はもう、一生分やってしまいました。」

「自由でいないと、自分が保てないんですよね。」

子供の頃からずっと誰かを"責任持って""世話する"日々が続いていたから、

そこから解放したい気持ちもあって野宿もしていたのでしょう。

 

司の過去を聞いて、元々半分に分けていた栗ご飯の栗をあげようとする

さとこ(桜井ユキ)の優しさに癒されます。

ささやかだけど彼の心細さを想ってくれているのが伝わる、可愛らしいシーンでした。

 

相手の体の調子が良くなるようにとお裾分けしたスープジャーは

ドアノブにかけて返してね…というくだりは、鈴(加賀まりこ)の受け売りだった。

自由でいたかった司は、鈴と出会ってからは楽しそうな表情をしている。

なんで鈴のお手伝いを今でも続けているのか?という理由には

家賃みたいなものだからと答えていたけれど、

多分、鈴がかつて、司といると毎日楽しみがあると言っていたのと大体同じで。

司は司で、何気ないやり取りや会話をして笑い合うという事が、

親も家におらず、本来友達とも遊んでいるであろう学生時代では

介護もあって出来なかった分、今とても幸せに感じていて、

居心地の良さを覚えているのかも…ですね。

 

柿そのものはお腹を冷やすけれども、

お日様に干したら、その効果は和らぎ消化吸収を助けてくれる…と言って

渡してくれた干し柿は、ちょっと比喩にも受け取れました。

人は日光を浴びると、心が穏やかになりますよね。

逆に、「暗い感情は、一度芽生えると中々消えない」という言葉もあったように、

何か傷つく出来事が積み重なるとどん底まで落ちていく。

柿は人に置き換えられるし、お日様はそのままの意味もありますが、

司と鈴の出会いエピソードを聞いて、人との関わりも表しているようだな…と思えました。

 

ちょっとずつの優しさが、人を変えていく…をコツコツと描き続けています。

ストレスが溜まりやすい現代社会だからこそ、

こんなドラマがあっても良いよね…と思える作品です。

 

 

6話(5/6放送分)

 

八つ頭(西山潤)と反橋(北乃きい)の出会い。←ひらがなが入ってたんですね

八つ頭は確か4話の副業エピソード、反橋は2話終盤の梅ジュースのくだりで出てきて、

それっきりでしたよね?

彼女に関してはたまたまスーパーで会話しただけの、まだぽっと出くらいの出番でしたし。

今回までにもう少しそれぞれの描写があったら、2人が意気投合するのも

素直に、良かったねぇ…の気持ちで見られたのかもしれません。

描写不足の印象があって、感情移入したくても中々し切れない感じはありました。

 

でも、心を閉じていた2人がいつしか気の合う関係性に…という人間模様を見るのは好き。

社会と反りが合わず家に5年引きこもっており、

幸せになるイメージも湧かないという八頭と、

本当はベジタリアンに興味があるのに、手作り料理にこだわる母とお肉大好きな弟のために

我慢して食事を合わせなければならない反橋。

彼女からしたら、職場でも家庭でも遠慮しがちの毎日で、

自分の本音を聞いてくれた所に安心感を覚えたんだろうなというのは分かるんですが、

彼がなぜ反橋となら話せるのかは、勇気を出して悩み事を話してくれた彼女に、

自分と重なる部分があったからなのかも…ですね。

司の周りでは、もう反橋はガールフレンドになってしまって(笑)

まさか一緒に移住しようという話になるまで、関係が進展しているとはびっくりでした。

 

前半はそんな2人の話で展開されていったので、今回はスピンオフに近いのかな?と思ったら、

中盤からはさとこの移住思案エピソードも描かれました。

個人的には鈴よりで、移住は何だか寂しくなります…。

団地を通して幸せが広がっていく物語なのだと勝手に思っていたから、尚更ね。

だから、鈴が「田舎より街中の方が便利よ」

「ちょっと行ったら天然温泉がある」と言っていたのも、

ああ、いなくなって欲しくないんだろうなぁというのがすぐに分かりましたが、

さとこはさとこで、鈴にそう言われて、移住が難しそうな体調になっている事に

より情けなさを感じてしまっているのも伝わってくるのです。

でも…さとこの「何かに挑戦出来る自分でありたい」という気持ちを応援したくなるのも事実。

昔の彼女なら、私なんて…みたいな固定観念が優先して、

新しい事に手を出す前に諦めていたのを考えるとね…。

 

後書きたい事としては…そうそう、まさか高麗(土居志央梨)が引っ越してしまうとは。

団地は団地ならではの問題がある訳で、人付き合いが良い、自然豊かである反面、

騒音や、人付き合いを重視するが故の作業環境の柔軟性の低さも浮上してくる。

がーーー がっ がっがーーのいびきは、いくら昼間でも確かに耐えられませんね(汗)

そう言えば前回の弓(中山ひなの)の自宅でも、

団地って部屋が狭い・部屋数が少ないのかな…と思いながら見ていたなぁ。

小鳥のさえずりを聞きながら伸び伸びとイラストを…なんて、ファンタジーには行かないか。

ここまで幸せの伝播を描き続けてきただけに、

団地暮らしの欠点にも触れてきた事が意外で、逆に好感が持てましたね。

生きていく中で悩まされているのは、何も物価だけじゃないですね…。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 3・4話 感想|良質な普通とネガティブ・ケイパビリティ

 

 

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3話(4/15放送分)

 

「謝って欲しくない。だって、そんな事されたら笑って許すしかないでしょ?」

「許した事で私はもっとモヤモヤして、吉澤さんだけがスッキリするんだよ?」

このさとこ(桜井ユキ)の発言は、確かに…でしたね。

 

多分、自分がスッキリしたいだけなんですよね。

謝った方はそれで終わりに出来るけど、嫌がらせをされた側の傷は一生残る。

私もさとこだったら…影でグチグチ言われたり、

マッチングアプリに勝手にさとこの情報を登録して迷惑メールが送られたりした事を

絶対許せないかな(笑)

表向きでは「大丈夫だよ〜気にしないで〜」と言って誤魔化すけれど、

帰った頃には当時の嫌な思い出が蘇って、憂鬱になってしまいそう。

あのシーンのさとこ、たくましかったです。

 

1話回想の通知画面でチラッと名前が見えた

元同僚・小川(前田亜季)からお誘いがあり、久々のランチに。

なんですが…翌日もクマが消えていないほど仕事が忙しいらしい話と、

上司の桜木さんが体調不良で突然亡くなった話を聞いてから

再就職を提案されるとなると…実は人材不足で困っているのでは?と思えてしまうのは、

私が捻くれているだけなのかもしれません(苦笑)

でも、最近全然会ってもいなかった元同僚をランチに誘うなんて

気まずさが勝って中々出来ないでしょうし、

さとこの変化を何度か微笑みながら見ていた表情は嘘ではないと信じたい。

再就職の返事を長文LINEではなく手紙で返す事にしたさとこですが、

あの文章から、自分を気にかけてくれたお礼と、小川さんの体調を想っている誠意が

伝わると良いな…と思います。

 

過去の職場での辛い記憶は、さとこの中で今後も消える事はないけれど、

その代わり、今いる環境はたくさんの優しい人に恵まれています。

職場の唐さん(福士誠治)も、"普通"の良さを大事にしている人だと分かった今回。

4人で星空を見上げるシーンなんかは、こういう社長がいる会社だったら

人見知りな私でも、たまには社員旅行も良いなぁと思えるんだろうなと。

伸び伸びと日々を過ごしている彼女を見ているだけで、ほっこりさせられちゃうんですよね。

 

それにしても…前回のとうもろこし然り、今回の新米然り、

高くて買えなかった食材がちょうど良いタイミングでもらえるさとこが羨ましいです(笑)

でも、新米は…お粥にするのは勿体ない気持ちが働いちゃうんですよねぇ。

私だったらおにぎりで食べたい!w

お粥は体調が悪い時に食べるものというイメージが消えないからなんでしょうが、

中華料理でも専門店があるくらいですし、

コトコト煮込まれていて美味しいのかもしれません。

 

 

4話(4/22放送分)

 

さとこがこの団地に引っ越してきて良かった。

薬膳と出会って良かった。

毎回、部屋で幸せそうにご飯を食べる彼女を見てはそう思っていた訳ですが、

今回は一際、その感情にさせられました。

 

前会社での辛い経験もあり、自身の病気もあって

人とのコミュニケーションを避けたがっていたさとこが、

隣に住む大家・鈴や司の部屋を行き来するようになったり、

新しく越してきて初対面の高麗(土居志央梨)とも自然と会話出来るようになったり、

副業をやりたいと思えたり、編集者・青葉(田畑智子)と外食に行ったり、

ネガティブ思考に陥りがちな弓(中山ひなの)にアドバイスを贈ったり…。

当初からすると考えられないのです。

 

でも、それは何も「乗り越えて強くなれた」上での変化ではないんですよね。決して。

さとこ自身、今でも時々、どう生計していくか悩んでは

将来が不安になったりもするし、やっぱり副業無理なのかな…とふと呟いて

過去の落ちに落ちてしまった出来事を思い出すくらいには、

ネガティブな方向に引きずられやすい。

弓に「『なぁんて、嘘だけど』って付け足すと、気持ちも『な〜んだ、嘘か…』ってなる。」

とアドバイスするシーンだけなら"人生の先輩"に見えるけれども、

さとこや青葉、高麗…みんな誰しもがネガティブ思考に陥りがちな繊細さを抱え込んでいて、

人と交流する事で少しでもポジティブな気持ちになれて、

元気付けられながら日々を過ごしているのかもしれない。

そんな優しい大人たちに囲まれた弓もいつか、

窮屈な想いをせず生きられるようになるのか…気になります。

 

青葉の言う「ネガティブ・ケイパビリティ」は初めて知りました。

自分ではどうにもならない状況を持ち堪える事。

出来ない自分を認める生き方を指すんだそう。

あれこれ悶々と考えて時間が過ぎるなら、視点を変えた方が良い…なるほどな単語でしたね。

 

新キャラの登場、それぞれの背景が垣間見えたお陰で、

今まで以上に話に動きが見えた今回。

次回はさとこが山に登るようですし、多くの人との交流が見られると、

この先どんな化学反応が生まれるのか楽しみになってきます。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 2話 感想|ガチガチじゃなくても良い

 

 

野菜やお米が最近高くなっているとは聞いていたけれど…とうもろこし358円って、高っ!

コンビニに売ってある惣菜系サンドイッチかパン2個なら

それよりも安い値段で1食分になるものの、

野菜の場合は、他の具材も合わせて一品のおかずにしなきゃならないからなぁ。

チラッと見えたりんごやイチゴなんかは500円近くて、

コンビニ弁当(どんぶり系が近いかな?)が買えちゃうレベル。

実家暮らしで普段料理をしない私からしたら、今の青果物ってこんなに高くなっているのかと

ちょっとびっくりしちゃうシーンでした(笑)

 

薬膳の本を買って、旬の食材をいろいろ取り入れてみるさとこ(桜井ユキ)。

何でも始めたては気づきが多くて、

自分の知識がどんどん広がっていく感覚が刺激になって楽しいんですよね…

私も心当たりあるので分かります。

でも、前回のカップラーメンを見る限り、

恐らく自炊は節約のためにあまりしてこなかったのかもしれない。

そんな人が野菜を積極的に…ってなると、金銭面でどうしても苦しくなってしまうもの。

「薬膳って、ガチガチにやらなくても良いと思うんですよね。

とうもろこしが高ければひげを使えば良いじゃない…みたいな。」

この司(宮沢氷魚)の言葉をきっかけに、靴下の穴を刺繍で埋めてみたさとこですが、

日常生活が苦しいものになるか楽しいものになるかは、結局どうやり繰りするかが大事で、

それを積み重ねた結果が、おばあちゃんの年齢になっても毎日楽しみがあると嬉しそうに話す

鈴(加賀まりこ)なんだろうな…と思えたのでした。

 

鈴さん、いろんな表情を持っていて魅力的なんですよね。

鈴さんなくして本作あらず…みたいになってきています。

テレビの音量を上げて司に注意されて、

リモコンを持ったまま逃げ回るやんちゃさも可愛らしかったんですけど、

司の働きぶりを話した上で「司の親切は…立派な労働です!」の間(…の部分)にした頷きには

彼への誇らしさやリスペクトが伺えて、

確かにこの人なら司も薬膳を扱った料理に力を入れるわな…という説得力も感じさせましたし。

何より、みんなが黙々と食べている中、何か話さなきゃと焦るさとこに

「みんなで食べると、美味しいねぇ」とこぼす所なんかは、

無理して話そうとしなくても良いのよ。美味しいものをみんなで食べてるだけで幸せよ…と

そっと教えてくれているようで、

さとこの感じている居心地の良さがこちら側にも伝わってきました。

本当に陽だまりみたいな存在。

言葉の持つ重みも、存在感の大きさも、ベテラン俳優の加賀まりこさんだからこそ…ですね。

 

最後に、梅ジュースについても書き残しておきたいです。

去年はなかったので飲んでいないんですけど、

夏に差し掛かる時期になると、母親がたまに梅シロップを作ってくれていて、

夕食後にジュースで飲むのがその時期の楽しみになっていたんですよねぇ。

長く浸かった梅もとろとろで美味いのなんの。

私は単純にデザートとして美味しく飲んでいましたが、母親からしたら

旬のもの=その季節を過ごす体に良いもの を日常的に取り入れてくれていたのかな…と

しみじみ考えてしまうのでした。

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 1話 感想|主人公と薬膳の出会い

 

 

予告映像の時点で、伸びやかでゆったりとした雰囲気や、

焼肉のシズル感強めでご飯が美味しそうな印象を持っていたんですが、

初回もその時のイメージに劣らず、期待通りの出来でした。

日常生活において悩みや葛藤を抱えている人物が、

食べ物を通して心が救われていく…みたいな作風は前期の「バニラな毎日」でも見ていたからか、

「ドラマ10」枠よりかは、どちらかというと「夜ドラ」っぽいのかも?

 

しかし、癒し系の雰囲気とは反対に、主人公・さとこ(桜井ユキ)の人生は

病気においても、人間関係においても、金銭面においても制限がつきもの。

少し冷たい風を感じたり、気分が落ち込んだりすると体調を崩しやすくなるという

一生付き合っていかなければならない病気にかかっており、

以前の会社でも、社員たちの陰湿かつ幼稚な言動により

徐々に心へのダメージが蓄積し、退職に至った。

一番心安らぐはずの実家も、母は娘の事はもう「友達」と言って隠しているし、

息子夫婦に部屋をあげたらしく居場所がない。

相手の1つ1つの言葉が、さとこが今も病気に苦しみながら生活しているのも

共感出来るくらいには、ちくちく…ちくちくと刺さって悲しかったです。

 

初回は、そんな彼女が薬膳と出会うまでのお話。

薬膳と聞くと、高麗人参とかナツメの実とか、

もっと専門的な食材を扱ったものだと思い込んでいたので、

そっか…確かに野菜やお肉、どれをとってもその食材にしかない栄養素が入っているもんな…

スーパーで買えるような身近な食材でも薬膳になるんだと、目から鱗でした。

安いカップ麺でしのぐ生活だった分(←スーパーやコンビニのプライベートブランドっぽい

パッケージだったのがまたリアル。そっちのカップ麺の方が安いので…。)、

司(宮沢氷魚)からおすそわけされた肉団子入りのスープを

声が漏れるほど幸せそうに食べている様子を見ると、こちらもつい微笑んじゃいます。

人が作ってくれる、ちゃんと具を感じる料理って美味しいんですよね…。

 

現在パートで働いているデザイン会社も、序盤のエピソードだけだと

隅っこの方で仕事しているし、さとこ側と向こう側で空気感が違うし、

定時になっても声がかからないので、

仲間外れにされちゃっていないかと少し心配の眼差しでしたが。

徐々に見ていくと、上司は上司で彼女の病気を理解しており、

自分なりに気遣ってくれていた事が分かったのでそこは安心しましたね。

 

過去の出来事や家族関係は辛いものでも。

伸びやかな曲調、団地のたくさんの緑に包まれながら、

さとこが、"今"を生きるさとこの近くにいる人々との関わりを通して

小さな幸せを見つけていけたら…と思える初回でした。

やっぱり、この枠のドラマが一番、クオリティが安定してますね。

 

 

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