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Shrink-精神科医ヨワイ- 3話(最終回) 感想|知ってるのと知らないのでは見え方が違う

 

 

1話のパニック症も、2話の双極症も事前に名前は知っていたけれども、

今回のパーソナリティ症は初耳。

これは…知っているのと知らないのとでは、彼女への印象も相当違うでしょう。

怒らせると厄介で、面倒臭い子で済まされてそうですが、きちんとした病名があったんですね。

知識の浅い私には、すごく勉強になった回でした。

 

彼氏の優(細田佳央太)のリスカも、両親の共依存にも驚きましたが、

それだけ、誰もがパーソナリティ症にも、共依存の関係にもなりやすいって事なんですよね。

まぁ、そんな事を言ってしまったら、他の病気だってなる可能性は秘めているんですけど。

でも…この病に関しては「こういう性格だから」で自他共に納得しちゃって、

精神疾患だとは自覚しづらい。

1話で「日本は隠れ精神疾患大国」という言葉もありましたが、

パーソナリティ症を抱えた患者も、中々多いのではないかと思います。

 

私も…風花(白石聖)の言動を見ながら、自分の学生時代を思い出しておりました。

リスカまでは行かなかったけれども、私も昔は、友達にべったりくっつくタイプだったなぁって。

部活で仲良くなった子が自分を嫌いだと分かった(そう言わせるほど怒らせちゃった)時には

ショックを受けて、それ以降、人とどう関わっていけば良いのか分からず部活内で孤立して、

結果、退部…なんて過去もありましたし、

大学に入ってからは、自分が一番仲良いと思っている高校の友達が

大学で新しく出来た友達と遊ぶ頻度が増えた事に対してやきもちを妬いて、

1人、部屋で怒ったり、泣いて落ち込んだりもしてました。

だから、自分に優しく接してくれる相手が救世主のように思えて、手放したくないっていう

風花の気持ちも、手にとるように共感出来たかな。

今思えば、当時の私も…だったのかも?なんて考えちゃいます。

 

パーソナリティ症と診断され、「変わりたい」と思って以降、

何に怒りを感じるのか、その時々どんな気持ちになっているのかを冷静に分析して、

改善策を見つければすぐに実行出来る風花の吸収力の速さは凄まじい。

病気としっかり向き合わなければ、自分を責めるばかりで良さに気づけなかったでしょうし、

弱井(中村倫也)を筆頭に、様々な人との関わりも大きく作用していると思います。

あの施設も、通い続けていたら自己肯定感が間違いなく上がる。

やっぱり…人と話してみて、何かを共有するって大事なんだと、

本作にはつくづく学ばされます。

 

ただ…1つ、心残りもありまして。

母・昌子(中島ひろ子)の今後は大丈夫なのかと心配にもなりました。

風花が実家に帰ってきた時、風花の後ろにあった鳥が2羽向かい合って並んでいる絵が描かれた

大皿が妙に印象に残ったんですね。

両親は今でもあの関係で、今後も互いの方向が変わる事はないんだろうなと…。

きっと、ドラマでたまに見かける「昭和の頑固親父」も

キャラクターにして消化されがちだけど、

現実世界では、パーソナリティ症が絡んでいた人もいるのかもしれない。

歳を重ねれば重ねるほどプライドが増して、病院に行くなんて発想にもならなそう。

風花が1人前になってから、娘の紹介でひだまりクリニックへ

診察を受けにいく未来がいつかあったら良いけど…どうでしょう…?

風花の前向きさには嬉しい反面、複雑な気持ちにもなりました。

 

実際はこんなに上手く行かない事ばかりでしょうし、ファンタジーとか絵空事とか、

そういった意見も多かったと思います(それも、決して否定はしません)。

でも、「もしかして自分も…?」と今不安を抱えている人や家族にとっては、

治らない訳じゃないんだと安心して、少しでも希望に繋がるでしょうし、

全視聴者にとっては学びにもなる。

そういう意味ではやっぱり、前回の感想と同じような事を言いますが、

放送する意義はあったな…と。

演出家は「きのう何食べた?」「大豆田とわ子と三人の元夫」の中江和仁さんでしたが、

全体的に漂う淡く穏やかな雰囲気も好みでした。

配役も毎回手堅く、「この役はこの役者だからこそ」といった感じで、

そんな方が集っているからこそ…患者とその家族、支えとなる相手を演じるのも

相当エネルギーがいるんだとも思わされました。

 

弱井の身の上話や彼女との事は、結局謎のまま終了。

ドラマを数年見てきた経験上、大きな病院で働いていたけど、

病院の方針と自分の考えに齟齬を感じて独立したのかな…とか、

彼女が当時抱えていた心の病に気づけなかった後悔があったのかな…とか、

やんわり想像はつきますが、弱井の過去はやっぱり本人や関係者の口から知りたいですね。

 

先ほど書いた役者さんの件もあって、またすぐに、今度は1クールで…は難しいでしょうけれど。

またこのような形で、インターバル期に3話程度を不定期で放送…でも良いので、

続きの話が見たいです。

 

↓前回の感想はこちら↓

↓1話の感想はこちら↓

 

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Shrink-精神科医ヨワイ- 2話 感想|想ってくれる人が近くにいるという幸せ

 

 

※2話(9/7放送分)の感想です。

最新話までに間に合わなかった…大変お待たせいたしました(汗)

 

双極症は、名前は何となく聞いた事あるな〜くらいの認識で、

どんな症状なのかまでは分からず。

そんな私が最後まで視聴してみて思ったのは、

とても不安定な病気なのだな…という事でした。

 

自分がどこかおかしくなっているとは頭の奥底で分かってはいるけれども、

どうしても感情が優先されてしまう。

双極症の事を説明され、本にペンで線を引くなどして受け入れているつもりでも、

自分と周りにいる患者は違う世界にいる人間だと信じて止まない気持ちも同居している。

時間が経ってようやく状態が落ち着き、退院して社会復帰に向けて

次のステージへと進めたと思ったら、施設で出会った人がラーメンを褒めてくれたのを機に

また張り切り出し、コントロールが出来なくなってしまう。

 

早くラーメンを作りたい。こんな所で立ち止まっている訳にはいかない。

という想いが常にある玄(松浦慎一郎)。

その根底にあるのは、恐らく、小さい頃から2人暮らしだった妹・楓(土村芳)を

父親代わり、母親代わりで支えてきた背景があるからで、

俺がしっかりしなきゃという責任感と、周りを気遣える面倒見の良さが

家でも外でも長年染み付いちゃっているんですよね…。

だから、俺は大丈夫だからみんな邪魔しないでくれよ!と怒る気持ちも理解出来ましたし、

同時に、焦れば焦るほど心が壊れてしまいそうで、見ながら胸が苦しくなりました。

世間的には、その病気にかかったら大変・治すのは困難だと知られている糖尿病と同じで

共存し続ける病と言われたらね…

もしこの症状が再び悪化したら、今回みたいにまた仕事に支障をきたしてしまうのか…

また迷惑かける事になるのか…って思い詰めたくなりますよね。

 

まだ1歩目にも満たない、始まりの始まりの段階でラストを迎えましたが、

この人たちがいればきっと大丈夫だな…と

未来を想像出来る終わり方になっていてホッとしました。

仙川(小林薫)との繋がりがなかったら、解雇通告を受けた時に感情が一気に込み上げて

自殺行為に走っていた可能性だってあったかもしれない。

躁状態鬱状態の混合状態に入ったら…と弱井(中村倫也)が話していたのを思い出して、

あのシーンは本当にソワソワしていたんですよ。

そして、楓はパンダみたいな、優しさで出来ている旦那と結婚。

お兄ちゃんの事が本当に好きで、尊敬していたのだというのが分かって

ジーンともさせられるのでした。

 

今回は前回とは違い、1人の患者に関わる人数が多く、

新しい登場人物が次々と出てきたために、シリアスな雰囲気がより増しています。

それだけ、この病気の難しさを痛感させられる内容に仕上がっていました。

また、双極症がどのような症状なのか、どう向き合って行けば良いのかを

丁寧に描いていく作風には大変好感が持て、

原作を読まれた制作陣が、この病気について視聴者にも知って欲しいという熱意と意思が

ビシバシ伝わってもきました。

一方で、前回と今回で共通していたのは、「誰かに頼ってみるのも大切」だという教え。

症状は違えど、1人で抱え込んだら体に毒なんですね…。

自己主張があまり得意ではない、周りについ配慮しがちな人が

決して少なくない現代社会だからこそ、放送される価値のある作品だとも思います。

 

適役な役者さんも多かったですね。

調べたら、過去に視聴していた作品にも

何作か出演されていたようですが…(基本、中々顔が覚えられない人間なもので…(汗))、

本作でしっかり認知した松浦慎一郎さんは、

最初は近寄りがたいように見えて、実は妹に一途で情に厚い、

ラーメン屋ではバリバリ働いているという漢気溢れる玄にぴったりでしたし。

小林薫さんは…やっぱり、師匠役でキャスティングされるのに

とても説得力のある役者さんですよね。

道場に玄が訪ねても、その場から離れず座って待っているワンカットなんかはとても絵になって、

座っているだけなのに味わい深さがある…大御所俳優は凄いなぁと改めて思わされるのでした。

 

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Shrink-精神科医ヨワイ- 1話 感想|心を和らげてくれる病院との出会い

 

 

中村倫也さん主演で、ハートフルな医療ドラマっぽい…?

そんなぼんやりとした認識で、事前情報はほとんど入れていなかったんですが、

今日はいつもの土曜ドラマ2本がお休みだったのでこちらを視聴してみる事にしました。

※8/31当時、記事は書きかけでした。

 

手堅い仕上がりになるだろうとは思っていましたが…

う〜んやっぱり、中村倫也さんの持つ優しく穏やかな声が、

弱井先生という人物と、本作の雰囲気と上手く調和しています。

世間からは「カメレオン俳優」と称されている俳優さんではありますが、

個人的には、優しい役を演じられている方が断然好きで。

「凪のお暇」のゴンさんとか、「珈琲いかがでしょう」の青山とか…

ごく普通の街並みの中にポツンとある、ちょっとだけ非日常的な、

癒しを与えてくれる空間に佇む役が中村さんの代名詞だと思っているくらいなので。

弱井の、フランスパンがそのまま入った袋を持ち歩いているという

海外じゃなきゃあんまり見かけないような姿も何だかしっくりきてしまいました。

 

初回のゲストは、これまた「珈琲〜」で共演されていた夏帆さん。

夏帆さんは私の中では、ドラマを見ているとどこにでもいる…

という認識でいる女優さんです。

つまり、ドラマに映画に引っ張りだこと言い換えられるのですが、

出演経験が多いのも頷ける演技でした。

息遣いの荒さがリアルなものですから、見ている側も心が苦しくなりましたし、

特に観覧車のシーンなんかは、思わず口をイーってさせながら見てしまってました…。

 

雪村(夏帆)の背景描写も説明臭くなく、

視聴者が自身の経験と重ねながら自然と共感出来るように描かれており。

ある程度大きな会社に勤めているから、育児で残業出来ないからこその

仕事で周りに迷惑をかけたくないプレッシャー…

噂好きのママ友、息子が楽しそうに話す友達家族のエピソード、元夫と義母など、

比較されて(して)しまいがちな環境にいる事で生まれる不安や焦りが

手にとるように伝わってきて、それが最終的に見応えに繋がったのではないかという気がします。

 

途中まであまりにも苦しい展開だったから…

義母・文世(余貴美子)には実は精神科に通いたいくらい辛い時期があったと

判明したラストには、私もホッとさせられましたね。

息子のダメさを自認している人だったのも意外でね(笑)

そんな正直な人から、雪村自ら勇気を出して助けを求める前に

「いつでも遠慮せず言ってちょうだい」と声をかけてくれたら

彼女の心は大分軽くなるだろう…と喜ばしく感じたのでした。

 

1人の患者のリハビリに医者と看護師が付き添ってあげられる病院は

現実世界には中々ないでしょうし。

心療内科も混み合っていると聞いています。

劇中の有名クリニックほど事務的な対応と行かないまでも、

患者が多ければ多いほど1人にかける時間も少なくなって、管理も増えて、

だんだん余裕がなくなる所はあちこちにあるんだろうなと思います。

でも、「新宿ひだまりクリニック」の描かれ方・設定はあくまでも、

精神科はあなたが不安に思っているほどハードルの高い所ではない…

というメッセージ性が込められたものであり、

アメリカの話があったように、気負い過ぎずに立ち寄れる場所になって欲しい。

そんな願いから、あの街中にある一軒家みたいな、素朴な作りになったのかもしれません。

 

そして、最後にもう1つ特筆しておきたいのがサブタイトル。

今回は「パニック症」、次回は「双極症」です。

このサブタイトルの付け方がまた、私にとってはおおっと目を引くポイントでもありました。

最近では呼称を変えている病院もあるようですが、

一般的に呼ばれているのは「パニック障害」「双極性障害」なんですよね(個人的印象)。

しかし本作は「症」という表記に改めているのです。

実際に「双極症」と検索してみても、サジェストや検索結果の1ページ目には

「〜障害」が先に出てきますから、恐らく制作側が意図的に変えているのでしょう。

確かに、「障害」「障がい」と言ってしまうと、もう治るのはほぼ不可能で、

今後一生付き合って行かなければならないと捉えられそうな

重〜いネガティブなイメージが付き纏いやすいけれども、

「症」は「症状」だから、"治る"の基準は個人差があるにしても、

いつか治る日がくるかもしれないという希望は少しでも持ちやすい。

弱井が「パニック症の発作で死ぬ事はありません。

それを知る事で症状は和らいで行くはずです。」と言っているシーンがありましたが、

本作の方向性に合った、配慮の行き届いた表記だと思いました。

 

パニック症は真面目で自己肯定感が低い人がなりやすいものだと

思い込んでいた私からしたら、脳の誤作動が原因だというのは初耳でしたね。

最近では民放でも増えてきましたが、普段はあまり取り上げられない、目立たない部分を

じっくり掘り下げてくれる作品との出会いは、本当に貴重でありがたいです。

現在、火10の感想が追いついていない影響で

実質週1ペースでの投稿になってしまっているので、

本作の感想は残り2話も書く予定でいますが(あくまでも現時点での予定)。

次回は録画視聴をするので、宣言通り上げるとしても遅くはなります…(汗)

 

 

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GTOリバイバル 感想|やっぱり2時間じゃ足りないよな〜。

 

 

GTO」は…AKIRAさんバージョンは当時リアタイ済み。

(「うぇ〜い」って言いながらグータッチしていた記憶しかないけどw)

反町さんバージョンは再放送を何度かやってはいたものの、ほぼ見ていないに等しいです。

なので、登場人物に思い入れのない私は、まっさらな状態で視聴する事となりました。

 

感想を一言で言えば…まぁ、薄々分かっていましたが、

やっぱりあの内容を2時間で描くには足りなかったのかなぁと。

鬼塚(反町隆史)が臨時で担当する3年1組の生徒には、

父親と2人暮らしで、あまり良い関係ではなさそうなすずか(八木莉可子)に、

自己肯定感の低さと承認欲求からパパ活に手を出してしまう詩(小林桃子)、

同じく詩の紹介で、貧乏が故にパパ活を始める凛(畑芽育)、

スポーツ推薦で入学したものの、

肘の怪我で野球を断念せざるを得なくなった晴翔(日向亘)がいて。

それぞれ、鬼塚や担任の綾原(岡崎紗絵)の説得によって

丸く収まったかのような描かれ方だったんですけれども、

抱えている問題が問題なので、根本的な解決にはなっていないんじゃないかという気がしました。

 

特に今後が心配なのは、生配信中に顔出ししたすずかですよねぇ…。

父を止めるために200万人の登録者を集めたそうですが、

それって要は売名行為にしか過ぎず、

親子とは無関係な生徒や教師が多数巻き込まれた事になる訳で。

本来晒されなくて済んだ秘密が晒されて、社会的に抹殺されて。

中の人が判明してしまったら、誹謗中傷の嵐が襲ってくると思うんですよ。

デジタル・タトゥーが存在する世の中ですから…

他の暴露された3人も含めて、改心してからの"その後"が描かれない限りは

とても痛快とは言い切れませんでした。

 

メインで扱うネタも、残念ながらありきたりだった気がします。

若者はよく利用するから…まだネットの恐ろしさを分かっていない若者に警鐘を…

というつもりで取り入れるものなのかもしれませんが、

最近の学園ドラマって、どうもSNSだったり、

お騒がせ系動画配信者の話を絡めたがるんですよね。

見ながら、3年…とかマ◯スとか、鬼仮面とか ←学園モノじゃないけど 、

いろんな作品を思い浮かべてしまってしょうがなかったです(笑)

当時のGTOも、こんな風に社会問題を取り入れた作りだったのかしら。

 

何だろうなぁ…生徒たちが心を開くのも、教師たちが鬼塚を頼るのも早い感じがしちゃって。

これに関しては、鬼塚を「かつて人気者だった教師」にして、

元々周囲からの知名度はあった設定にしておけば、

最初は昔の価値観の人だと捉えていたのが、彼の真っ直ぐ向き合う姿に

「ああ、やっぱりカッコいい先生だ…」と心変わりする過程にも

納得出来たんじゃないかと思います。

というか、元も子もない事を言いますが。

26年ぶりの新作で、かつての教え子である池内博之さん、山崎裕太さん、

窪塚洋介さん、小栗旬さんを再集結させて、

後日には共演者でもあり妻でもある松嶋菜々子さんのご出演も決定するくらい

"同窓会"を売りにしてきたのなら、

メインターゲットも、当時の作品を懐かしんで見ていた視聴者になるでしょうから…。

新キャラを作って、話を変に令和に合わせるよりかは、

鬼塚が向き合う対象も教え子に絞って。

キャストと同じく歳をとって、今は社会人になった視聴者も、

時が経って忘れかけていた情熱や希望を改めて思い出し、

明日への活力に繋げるような作りでもアリだったのかもしれません。

誰かしら若手役者も入れないと、視聴者を取り込めないって事なんでしょうけどね…。

 

まぁでも、初めてしっかり見た鬼塚は、魅力的なキャラクターでした。

忖度だの〇〇ハラだの、好感度を気にして物を言うのに遠慮がちな現代だからこそ、

彼の大胆で飾らない言動が新鮮に映ると言いますか。

自分にはない視点を持っていた事、それを踏まえて詩の良さを語った所で

「最高に可愛いよ」なんて言われたら惚れちゃいますよ〜。

売ったらお金になるのに…と冷静に見つつもw ブランドバッグをチェーンソーで破壊したり、

小型トラックで演説に乱入したりするシーンも中々ない光景で、楽しく見られました。

 

松嶋菜々子さんとのツーショットについては…

途中何度か、あずさ(松嶋菜々子)からの電話に出ない→怒る のくだりだけだったので。

もしかして再共演で注目させるだけさせておいて、松嶋さんを別場面でチラチラッと映して

終わらせるつもりなのか!?と思っていたので、

最後で無事にお2人が見られたのには安心(笑)

さすがにそんな手法とられたら、ねぇ…。

 

 

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TOKYO MER 新作SPドラマ「隅田川ミッション」感想|1年半後、ヨコハMERが出来るらしい。

 

 

もはや最近は、連続ドラマを映画化しない方が珍しくなってきてますねぇ。

そして、集客目的で、連続ドラマと映画を繋ぐ物語=SPドラマが

制作されるのも恒例行事になりつつあります。

正直言うと、またか…とは思いました(笑)

 

でも、そう言えば本作に出てくる政治家って、なぜか内閣の支持率を上げて

自分が長くその地位にいようとは考えない人たちばっかりだったなぁ…wとか、

青戸(伊藤淳史)と重ねて、比奈(中条あやみ)も昔はオドオドしてたっけかなぁ…

(っていうかまだ研修医だったんだっけ…)とか。

当時の頃をいろいろ振り返りながら、何だかんだで楽しく見られましたね。

 

で、もう1つ改めて思ったのは、本作はやっぱり盛り上げ上手なのだという事。

ツッコミどころもいろいろあるし、ザ・王道で少年漫画ちっくな作風なんですけど、

視聴者の見たいものをちゃんと見せてくれる安心感があると言いますか。

例えば、「すっかり頼もしくなった比奈」を

段階を踏んで描く所なんかは特に良かったですね。

細かく説明すると…その第一段階では、オペ中に他に執刀出来る人がいないと気づいて、

プレッシャーに押し潰されそうになった時に喜多見(鈴木亮平)に助けてもらった自分が、

今度は青戸の手を掴んで助けるという同じ手法を取ってきて。

第二段階では、命の危険な屋形船での治療に無茶して乗り込んでくる彼女の様子を描く。

そして、第三段階では…比奈がセカンドドクターになるのかどうかのサブエピソードを

序盤と終盤で扱って、仲間との関わりを通しての

彼女の考えがいかに変化したのかを強調するんです。

 

第一段階の時点で、「ヒーローは遅れてやってくる」と言わんばかりに

車の扉を開ける大胆な演出で魅せなかったからこそ、

第二段階での、煙で人の姿が見えにくい中で喜多見の元に駆けつけてくれたのが

なんと比奈だった…という感動がより増していたような気がしましたし。

また、セカンドドクターに彼女は向いていないのでは?と周囲に笑われるシーンも

見せ方が分かってるって感じで、

一緒に働いてきた仲間が1人1人、言葉を選びながら彼女をフォローしているのを見て、

連続ドラマからの視聴者としては、チームの絆の深さを再認識させられました。

 

展開自体も当時から変わらず、山場のシーンだけカメラワークの切り替えを増やし、

早口の台詞を多く飛び交わせるなどして医療現場の緊迫感を演出。

それまでの内容も危機的な状況を畳み掛けて見せて行っているので、

終始ハラハラしっぱなしであっという間です。

あくまでもSPドラマなので、2時間にも出来た所を、

ドラマの初回拡大放送と同時間の1時間19分に設定したのも潔かったですね。

2時間ドラマだと、詰め込み過ぎで見ていて疲れてしまう場合もあるし、

冗長気味になってしまう可能性もあるので…本当、英断でした。

 

まぁ、最後の数分は映画の予告映像が流れていて、それがあまりにも長くて、

「このSPドラマは映画の宣伝のために作りました!」って

開き直られた感覚も覚えなくはなかったんですが(苦笑)

(いや、間違ってないんだけど、そこまで商業臭くしなくても…なんてw)

でも…普通に、日曜劇場ならではのエンタメを楽しめたので良いです。

劇場版は、地上波の放送を待ちますけども…w ←映画館が遠くて気軽に行けないんですよ〜…

 

↓ドラマ「TOKYO MER」の今までの感想はこちら↓

 

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ひとりぼっち−人と人をつなぐ愛の物語− 感想|ぼんごのおにぎりが食べたいんだなぁ…。

 

 

あぁ〜、なるほど……。そっかそっか…と。

エンディングのクレジットを見て、なんで新生版「渡る世間は鬼ばかり」と言われても

おかしくなさそうな本作が作られたのか、ようやく少しだけ腑に落ちましたよ。

あなたは決してひとりぼっちじゃない…という裏テーマも込められたあのタイトルは、

内容はもちろんですが、先に旅立たれてしまった脚本家・橋田壽賀子さんと

渡鬼」で長年絆を深め合ってきたスタッフの方々の関係性も意味していたんでしょうね。

残された我々がまだ生き続けている限り、橋田先生の作家魂を

これからも作品を通して届けていく…そんな意思表示を感じさせた作品ではありました。

 

ただねぇ…そうやって趣旨を後々理解出来たとしても、

やっぱり描写の時代錯誤感は否めなかったかなぁと。

渡鬼」を長年か、一度でも見た事のある視聴者なら、

雰囲気の懐かしさが先行して、時に"同窓会ノリ"で当時と照らし合わせて

ツッコんだりしながら楽しめるんでしょうけれども、

ほとんど見た事のない私からしたら、昭和ならではの味わいを

そのまま令和に持ってきた印象が強かったんです。

特に、相手の接近の仕方がね…

いや今時そこまでグイグイ行く!?ってシーンばっかりだったんですよ(笑)

例えば、人の個人情報をペラペラ喋るプライバシー皆無の世界だったり、

まだ数回しか会っていないお客の住所を聞きつけては、おにぎりを持っていく女将だったり、

赤の他人が救急車の中で出産に立ち会ったり、

せっかく来たんだからおにぎり食べて行きましょうよ!なんて言って

腕を引っ張ったり(さっきまでズカズカ踏み込んでくるな!って怒鳴ってた人が…w)。

もし2,3年前のコロナ禍真っ最中で本作が作られていたとしたら、

あまりの距離感のなさに、内心ソワソワしながら見てしまっていたかもしれません(苦笑)

 

2時間で収めたからなのか、お互いの人間模様も基準が曖昧で、上手く掴めないままでしたし。

感情の起伏も「えっ、ここに至るまでの過程、いくつかすっ飛ばしました?」ってくらい

激し過ぎる気もしましたね。

そこで、なぜそんな唐突感を覚えたのかを考えるとするなら…

同じ"お節介"が周りを巻き込んでいく作風でも、

渡る世間は鬼ばかり」は、コミュニティの構築を何十年にもわたって描いてきたから

成功したんじゃないかと思っております。

見ていない私が言うので、あくまでも想像の範囲ですが…

自分の人生を、劇中の人物を照らし合わせながら見る

"写し鏡"的な面白さがあったんでしょう。

 

家族やパートナーと過ごし、近所の人々との繋がりが長く続いている限りは、

喧嘩して、反省して…を何度も繰り返す。

仲直りしたはずなのに、新しいシーズンになるとまた揉めていたりする(笑)

その積み重ねでそれぞれ折り合いをつけて行って、強固な関係性を築き上げていく。

日常がベースの作品なのでドラマチックな展開はなく、ある意味堂々巡りではあるけれども、

それを"人間あるある"としてクスッと共感出来る物語として昇華するのに長けていたのが

ヒットに繋がったのではないかと考えます。

 

まぁ、当時とは違って、今は木曜21時の放送枠はなく、

現在のプライム帯3枠のカラーに昔ながらのホームドラマ

ぴたりとハマらないっていうのもあるんでしょうし、

出演者の方々のスケジュールや年齢を考慮しての

本作(=単発ドラマ)だったのかもしれませんが。

相葉雅紀さんや仲野太賀さんという、石井ふく子P作品においては

珍しい役者さんを起用したなら、もっとそのフレッシュさを活かして

諸々の心情描写や背景を令和仕様にアップデートさせる事にこだわるか。

あるいは、公式サイトに書かれている「石井が最も親交の深い故・橋田壽賀子

捧げる物語でもある。」という想いを残したいのであれば、

いっその事、キャストもお馴染みの役者さんでなるべく揃えて、

当時の回想を時々盛り込む形で

渡鬼の世界で生きる人々の"その後"」を軸にした内容にした方が、

本作に疑問符が浮かび上がる事も少なかったのかもしれませんね。

何と言うか、新しさを取り入れたいのか、昔懐かしい雰囲気で楽しませたいのか…

そこら辺も中途半端だったのかなぁとも思います。

 

最後に、おにぎりの型といい、見た目といい、

どことなく「ぼんご(東京にある人気おにぎり屋さん)」に似ているなぁ…と思って見ていたら、

やっぱりその店の女将・右近由美子さんが「おにぎり指導」として

制作に携わられていたんですね。

テレビで見てから、気になっているお店の1つです。

卵黄やそぼろを載せたおにぎりが美味そうでね。いつか食べに行ってみたいんですよ…w

 

 

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忘恋剤 感想|失恋も人生の通過点…なのね。

 

 

「to forget the memories of your love」と書かれた箱の中に入っている

青いポッキーを1本食べるごとに、半年間の記憶を忘れる。

副作用として、削除対象となる記憶を鮮明に思い出す症状が現れる。

たった1本だけ入っている赤いポッキーを食べれば、記憶を全部取り戻せる。

…と、そんな設定らしいです。

 

設定が設定なので結末も読みやすいですし、

30分の単発ドラマである都合上か、一気に食べ過ぎると禁断症状が…とか、

赤いポッキーを食べた代わりに違う記憶を忘れてしまう…とか、

そういった条件を使っての捻った展開も用意されていません。

しかし、物事をストレートに描くのに徹したからこそ、響くものがあった気がします。

台詞からして、恐らく2人とも20代後半なんだろうと窺えて、

まだ中堅どころのポジションでもなく、ちょっとだけ青臭さも残っている…

その年代ならではの味わいを感じさせる内容でした。

 

葵(吉川愛)は常に慎重派で、贅沢は一気に満喫したいタイプだけれども、

景(倉悠貴)は楽観思考で、贅沢は小まめに味わいたいタイプで

考え方や価値観が真反対の2人。

唯一合致していたと言えば、慣れない土地である大阪に

居心地の悪さを感じていた"出会い"の時だけ。

恋愛の記憶(=回想)を辿るごとに、2人がどんな日々を送ってきたのかを

掘り下げていくかのような描写の仕方が、実に繊細なんですね。

 

そして終盤は…服用するにあたって、全て思い出した上で綺麗さっぱり忘れるか?

それとも、消した記憶を取り戻し、バネに変えて前に進むのか?という二択を迫られる事に。

先ほどは捻った展開はないとは書きましたが、

その選択によって2人の人間性を浮き上がらせるという

小さな仕掛けが施されている所は面白かったです。

で…最終的な結論は「人を再び傷つけないためにも、辛くて苦い記憶と共に生きていく」

別れてからだと、どうしても嫌な記憶が先行してしまいがちなんでしょうけど、

5年間も付き合っていたのなら、あの家での暮らしのように

同時に幸せな思い出もいっぱいあったはずで。

その事実すらも否定しない考えに至ったのにはホッとしました。

忘恋剤をきっかけに、全てひっくるめて"愛しい時間"だったのだと気づけた2人からは、

ほんのわずかながら、明るい未来に向かっていくんだろうな…という

兆しを感じさせられもしましたね。

 

根本のテーマは違うものの、個人的には「ブラッシュアップライフ」が放送されて

間もない内の本作で、良いタイミングだったとも思っております。

葵も景も完全に別れた訳だけれども、

過去ともしっかり向き合いつつ、こうして人生経験値を積む事で、

素敵な出会いが訪れて、少しでも悔いのない日々を送れるのかもしれない…

そんな爽やかな余韻の残る作品でした。

 

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キッチン革命 第2夜 感想|数字は嘘をつかない…が再び

 

 

バトンタッチ…いや、グラデーションの利かせ方が上手い作品でしたね。

 

第1夜と第2夜で時代設定や登場人物が違うのもあり、

綾子(薬師丸ひろ子)がマホ(伊藤沙莉)と世代交代をして、

今度はマホが先人の意思を受け継いで活躍を見せる…

そんな2つで独立した話になるのかと思いきや、

第1夜で描かれていた「冷えた台所で料理を作り、風邪を拗らせて亡くなった母」

「数字は嘘をつかない」が、終盤の台所対決のカタルシスに繋がる

構成になっていたのには、そう来たか!と驚かされました。

 

この手法は"伏線回収"とも例えられそうですが、

回想を盛り込むなどして、「どう、凄いでしょ?」みたいな

今まで様々なエピソードを用意してきた事を誇示するのではなく。

あくまでも視聴者が過去をゆっくり振り返りながら、脚本に隠された仕掛けを読み解いて

気づきを得ていく程度に留めて組み込まれている所が良いんですよねぇ。

 

あとは…グラデーション関連でもう1つ面白く感じられたのは、

「男社会の中で働く女主人公」の描き分け。

例えば第1夜では、まだまだ女性の社会進出に対して否定的な意見が多い中で、

唯一受け入れてくれる相手と二人三脚で実験を重ねる形で"第一歩"が描かれ、

第2夜では、複数の男性と仕事を共にする形で"前進"が描かれました。

これだけでも十分に良かったのですが、

恋愛要素に関しても、第2夜の場合、男女一緒にいるからといって

安易に本郷(成田凌)を恋愛関係に発展させる事がなかったのが、

個人的には好感が持てたのです。(お互い配偶者がいる…という設定も斬新。)

最初は孤立していた"働く女性"が、年月を重ねるにつれて、

直向きに仕事に取り掛かる1人の社会人として、やがて男性と平等に見られるようになる。

戦前・終戦直後で女性の置かれる状況に変化をつけた描写が、

ラストの未来の話に、豊かな食卓にするアイデアは無限大なのだ…という

温かな余韻を残していたんじゃないかと思います。

 

なんとなくの感覚で見始めた本作ですが、「数字を使って現場検証」で共通項を作りながら、

よくまとまっていた作品だったのではないでしょうか。

そして、第1夜、第2夜共に、ナイスキャスティングでもありました。

男社会の中で奮闘する女性の活躍を描く物語ならば、テレ朝ドラマの傾向も踏まえて、

某失敗しない女医を演じられたあの女優さんや、

今回奥さん役としてご出演された中村アンさんを主演に起用して

スカッと寄りの作風にも出来たのかもしれませんが、

あえて葵わかなさんと伊藤沙莉さんを…だったのにも親近感を覚えて、

身近な話として見られたのかな?という気がしています。

 

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キッチン革命 第1夜 感想|葵わかなさんの主人公力!

 

 

一昨年のこの時期に放送されていた「エアガール」が

個人的には微妙だったのと(去年のは見ておらず。バタバタしてたのかな?)、

某朝ドラの影響で脚本家に負のイメージがついていたのもあり、

あまり期待せずに見始めましたが…

中々どうして、約2時間があっという間に感じられるくらいには面白かったです。

 

何と言っても、主人公が根気強く勤勉な性格として、ブレずに描かれているのが良い。

それは、男社会が色濃い明治〜大正時代ならではの「男は仕事し、女は家庭を守れ」という

風潮が強調されていなかったのが大きいんだと思います。

確かに、女性が働く事に対して良く思っていない存在はいましたし、

今だったらパワハラに通ずる言動もしていましたけど、

いざ綾子(葵わかな)が功績を残したら、

「女を使ったんじゃないか」とか屁理屈を言ってはやたら非難するって訳でもない。

同じ"プロ"として認めるものは認めるし、

綾子も2人の心ない言葉を受けて悲観的にならない…(可哀想なヒロインを演じさせない)

そんな男尊女卑を引きずらない描写が見やすかったです。

お陰で、変なストレスも溜まらず、

今ある利器は先代の努力の積み重ねがあってこそなのだ…と、

見ながらしみじみ考えさせられました。

 

あとは、まぁ強いて言うなら…厨房の観察を深谷伊東四郎)が許可してくれたり、

女将たちを分量計算に付き合わせたりといった、料理カードが出来上がるまでの流れは

もう少し尺を割いて欲しかったかな?感は覚えましたが、

それらを除けば、主人公が活躍するのも頷ける話にまとまっていたと思います。

例えば、下手したら「本来の仕事はやってるの?」とツッコまれそうな

綾子と香美(林遣都)による胚芽米の実験のくだりも、

2人とも院内で孤立していて、ある程度自由にやらせてもらえたからなんだろう…という、

人間関係を見てなんとなく察せられる"補完"的な要素が用意されていましたし。

綾子が認められて、外でどんどん活動の幅を広げるようになったのも、

小さい頃からグラスを使っての実験が好きで、数学が得意で、

才能を花園(渡部篤郎)に買われて、同じく近くで彼女の様子を見ていた

香美のサポートがあったから…もそう。

さり気ない状況描写や小さなエピソードの連続が、主人公の動きに説得力を持たせていて、

単なる「主人公上げ」の物語にしない所にも好感が持てました。

 

開発パートだけでも十分に見応えがありましたが、

後半からの夫婦の晩期のエピソードには、ググッと引き込まれましたねぇ。

林遣都さんはもう中堅どころの役者さんになられたんだなぁ…と実感。

病気でやつれた時の若干上目気味の目線に、引きつったような口の動きに、

もうすぐ亡くなってしまいそうな時の片目が開ききっていない感じに…

大病を患った演技が凄くリアルなんですよ。

葵わかなさんも、葵さんから薬師丸ひろ子さんにバトンタッチするのに違和感なし!

っていうのはもちろんなんですけど、恐らく、演技も合わせていらっしゃったんでしょうね。

正直言うと、5年以上前の「わろてんか」で老けメイクをされていた頃は、

どうしてもみずみずしさが前面に出ていて、馴染んでいない印象があったので(失礼)

声や佇まいにこんなにも貫禄が増すとは…と、驚かされました。

また、香美がゆっくり目を閉じる姿を撮らず、

あえて綾子の泣く姿→香美が既に目を瞑った姿 でカメラワークを切り替える事で、

死は待ってくれないという現実を表しているかのような演出も良かったです。

 

1本太い芯のある、どっしりと構えたような雰囲気を醸し出される

葵わかなさんが主人公にピッタリで、

その明るさと元気さが今回の内容の魅力を上げていたような気がします。

明日の第2夜の主人公は伊藤沙莉さんとの事で、これまた別ベクトルで、

ポジティブな気持ちで見られそうですね。

ダイニングキッチンが作られるまでの話…こちらも楽しみです。

 

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オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ 6話(最終回) 感想|オダギリジョーに驚くオダギリジョー

 

 

集団パフォーマンス…またやりおった〜!(笑)

期待していたものを最後にしっかり見せてもらえた感じですね。

 

トントン牧場ならぬトントン拍子で、終盤で一気に説明台詞やら回想やらで終わらせたのも、

全ての犯人は本作の生み出し人でした!で強引に繋げるのも、

ミステリーを扱う作品としてはタブーではあるんですけども。

あの舞台仕立てにしたのも、「これはあくまでも"作り話"ですよ〜」

「だから肩の力抜いて楽しんで下さいね〜」って視聴者を納得させるためであって、

タブーである事をあえて逆手に取った作戦だったのかもしれませんねぇ。

だって、「説明し過ぎなんじゃないの?」「ちょっとどんどん出てくるじゃん」

「もう見てる人も大分整理出来てると思うから」←何となくしか出来てません…w

といったメタ台詞が続々と飛び交う辺りね…

もうツッコんで!って促しているようなもんですから(笑)

 

そして、個人的にちょっと意外だったのは、

オダギリジョーさんのスタイリッシュな雰囲気を、大オチで自ら披露してきた所。

これは先入観が絡んでくるんですが…

元々の整った容姿とか、そこから漏れ出るミステリアスな一面だとか、

そういう「かっこいい」部分は、ご本人はあまり出す気はなくて

(どちらかと言うと人間臭くありたい…みたいな?イメージ)、

監督や脚本家に求められて初めて"かっこいい自分"を演じられているんじゃないかと

思っていたので、最後の最後にあんなお姿を見られるとは思いもしませんでした。

それってつまりは、"監督・オダギリジョー"さんが"役者・オダギリジョー"さんを、

おふざけと洗練さのどちらの世界にも住む役者さんだって

自己分析しているって事にもなる訳で。

今後自身の制作した作品が増えていくにあたって、本作が、自己研究を高めるための

貴重な資料になるんじゃないかと思うと、それはそれで興味深いです。

 

続編に関しては…今回ばかりは、可能性が低いんじゃないですかねぇ。

神々廻(橋爪功)は偽物でまだ捕まってはいないものの、

前作から続いていた謎も回収してしまったし、犯人も分かってしまったので…

訳の分からない作りだったなりに、

この段階である程度ピリオドをつけられそうな内容だった気がします。

 

正直言うと、もう一回見返さなければならないほど

情報が頭に入ってこない事の方が多かったですが(笑)

こんな豪華キャスティング二度とない!見られるのは今だけ!!な

お祭り感・プレミア感を楽しむ作品ではあるので、その点では今回も満足出来ました。

 

それにしても、松たか子さんと松田兄弟、本当に贅沢なキャスティングをしましたねぇ…

松田兄弟は最終回は3秒くらいのご出演でしたし、

松たか子さんに至っては歌って終わりでしたからw

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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