大奥(2023) 14話 感想|最狂の独裁者・治済

 

 

確か、私が初めて仲間由紀恵さんをちゃんと認識したのは「ごくせん」のヤンクミで、

その後しばらくの役も含めて、明るくたくましいイメージがあったんですけど、

美しい隣人」でマイヤーを演じてからは、すっかり怖い役が定着していったんですよね。

でも、本作の治済を見ていると、そんな役が多く回ってくるのも頷けるほどで、

経験値をものにして堂々とされていると言いますか…。

 

特に印象に残ったのは、序盤で武女(佐藤江梨子)に「の。」と投げかけるシーンで、

たった1文字だけなのに、この人に逆らったら、この人の機嫌を損ねる行為をしたら殺される…

という恐怖と威圧感がビシバシと伝わってくるようでした。

もちろん、架空の人物を演じる上で、

役になりきって怒りの感情を露わに出来るのも凄い事ではあるんですが。

普通に話しているだけなのになぜか怖い…みたいな

怨念や威厳といった違う感情を覗かせる演技も、

相当実力が高くないと難しいよなぁと思わされる訳です。

 

孫や側近を死に追いやっていたのも、人が苦しんでいる様を見るのが楽しかったから。

この理由もとっても恐ろしかった。もう、サイコパス以外の言葉が見つかりません(笑)

でも…男性に対して強い偏見を持っているかのような発言は気になりましたね。

(家斉に言った「男は乱暴と種付けしか出来ない〜」など)

行為自体に同情は出来なくても、きっかけを想像しがたいほどではなくても、

治済がなぜ今の性格になったのか?その背景を知りたい気持ちにはさせられました。

 

あともう1つ思ったのは…本編とはズレた話である事は重々承知しながら書くんですけど、

某反省会タグとか、芸能人への誹謗中傷とか、

相手を叩いたり蔑んだりする事で快楽を得る人の心境って

きっとあんな感じなんだろうなぁ…と。

本人の前でやっているかやっていないかで違いはありますが、大体は同じですよね。

あの描写には、現代へのさり気ない皮肉も込められているように受け取りました。

以前、SNSの呟きで見かけたんですけど、

ネガティブな発言を繰り返していると癖になるそうで…

私も感想を書く際は、悪口にならないよう心がけているつもりです。

…ドラマの内容から本当に逸れてきているので、軌道修正するとして(笑)

 

治済の独裁政権が加速している一方で、水面下では黒木(玉置玲央)たちによる

人痘接種にまつわる情報収集の動きが。

家斉も、人痘接種を復活させて欲しいと頭を下げに来ました。

まぁ…青沼(村雨辰剛)が処刑され、蘭学に携わった者は皆過酷な運命に遭った今、

何を今更…が先行してしまうのも仕方ないでしょう。

治済の本性に気づいた家斉がどんな動きを見せるのか?

治済をやり込める時が来るのかどうか?次回も楽しみです。

 

そうそう、最後に余談ですが…

定信(安達祐実)が意次(松下奈緒)の事を認めていたくだりには

ちょっとグッときましたね。

治済の策略で、意次を憎き相手だと思い込んでいた時期もあっただけに、

年月を経ていろいろ人生経験を積んで、多彩な考えが出来るようになったのだと

思わされるシーンでした。

 

 

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トクメイ!警視庁特別会計係 2話 感想|あまりにも堅物なのがな〜…

 

 

「ん?」と思う所はあれど、初回は足をバタバタさせる橋本環奈さんの可愛らしさで

何とかカバー出来ていたのですが…

通常放送になり、"役"ではなく"キャラクター"で一円という人物を見てみると、

あまりの堅物っぷりに、イラッとする気持ちがどうも先行してしまいますね。

 

イタズラ電話だったと判明しても刑事が捜査を続けたり、

家賃の高い張り込み用の部屋を借りて長時間残業をしたりするのは、

次の事件を生まないために、被害者を事件から1人でも多く守るために

常に「こうなるかもしれない」と考えて動いているからですし。

それに、警察のお仕事は、与えられたものを定時内にこなすサラリーマンとは違って、

24時間365日、勤務時間外だろうと関係なく、

各場所で起こった事件に対処しなければいけないので

残業を減らすって相当難しいと思うんですね。

湯川(沢村一樹)の勘で部下たちがついて行く件にしても、

それなりの成果と評判を長年積み上げていっているからなんでしょう。

 

一般人の私でもこれだけ事情を察せられるのに、

円(橋本環奈)は警察署に属していながら、ワークライフバランスの主張や

湯川たちの捜査スタイルを否定するような言動ばっかり。

だから、湯川が彼女に対して怒る様子の多さに、ふとキツく感じる時もあれど、

怒りたくなるのも仕方ないよね…という彼への同情の方が強いですし、

「お前は何もするな」発言も正直、それな!と思えてしまうのです。

まぁ、前回に引き続き、最終的に事件を解決に導いたのは円なので、

そこは何とも言えないんですが…(汗)

 

派遣されてきた彼女が何も知らないのは当然だから、

彼らもなぜ残業が起きやすいのか、なぜ捜査を続行するのかを説明してあげたら

理解出来そうなんですが…。

それ以前に、もう少し警察のお仕事に敬意を払って

上司の意見を尊重する変化がミリ単位でも感じられないと、

せっかくコメディタッチで描かれていても、

彼女へのモヤモヤが勝ってしまって純粋に楽しめません。

 

そんな中で、本作の唯一の良心は、須賀(佐藤二朗)の存在でしょうか。

読者様から、ふざけていない佐藤二朗さんが良い…

といったコメントもいただきましたが本当にそうで、

多くを語らず見守っていくバランサーポジションに徹している所が魅力的なんですよね。

今回のおにぎりのくだりなんかは特にそう。

須賀の数々の言葉に、円はまだピンと来ていないようですけど…

そのうち分かる時が来るのかな。来ると良いんですけどねぇ。

 

私が感想を書くのを諦めるか、円が丸くなり始めるか。

果たして、どっちが先になるかしら(苦笑)

 

 

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大奥 13話 感想|理不尽と言わずして何と言おうか…

 

 

ああ…ちゃんと"連続ドラマ"してるなぁ…と。

医療編になってから、青沼(村雨辰剛)に黒木(玉置玲央)、

源内(鈴木杏)に意次(松下奈緒)、五十宮(趙珉和)、伊兵衛(岡本圭人)と、

蘭方医を学び人痘接種の実験を重ねる者たちの背景を掘り下げてきた訳ですが、

群像劇仕立てにした甲斐のある、実に見応えのある内容でした。

 

前回の感想は結局飛ばす事にしたので、そちらの内容にも触れるとして…

前回では、家庭絡みで事情があって虚しさを抱えていたものの、

青沼との出会いをきっかけに仲間が出来、一緒に勉学に励んで

日常が輝き始めた旨を語る五十宮の心境が描かれました。

私から見ても、大勢が集まり、同じ1つの目標に向けて研究を重ねる姿は

まるで一種の青春のようにも思えたんですね。

 

そして、五十宮の死後、みんなは目標達成すべく、決意をより強く固めます。

で、今回では、男性陣の仕打ちにより梅毒にかかってしまった源内の悔しさや、

人痘接種の説明をしても理解を得られない苦しみ、

大災害が起きて世間が一変し、不満の矛先が意次へと向かう理不尽さといった

暗く悲しいエピソードを立て続けに描く事で、

伊兵衛が自ら実践してみたのを機に(ここ、胸熱展開でしたねぇ…)

人痘接種が周囲に認められるようになるという大きなカタルシスが生まれました。

このシーンで自然と盛り上がる劇伴が流れたのもあって、

ここから兆しが見え始めるんじゃないかと、ちょっと期待していた自分もいたのです。

 

でも、前作を見ていれば分かる通り、

そんな簡単にハッピーエンドにはならないのが本作なんですよね…。

先ほど書いた数々のエピソードの途中に、

上様にお茶を飲ませた青い着物を着た女性が(お2人とも、役名と役者さんが誰か分からず…)

後で漢方医・灰谷(山下容莉枝)とアイコンタクトをとるシーンがあり、

ん?何?という胸がざわざわする違和感は覚えたんですが。

話が進むにつれて、意次を引き摺り下ろし、次世代の上様候補を消して

自分の可愛い息子を将軍に出世させるための治済(仲間由紀恵)の計画だったと

最後に知った時には、感情が一気に揺れ動かされるようでした。

 

終盤、晩期の源内に「もしもの世界」を黒木が語ってからは、

今まで尽くしてくれた源内に良い報告が出来なかった、

人痘接種も蘭学医も浸透する世界を実現出来なかった

彼の悲しみの感情を表しているかのような雨が静かに降り始めて。

それから、治済と定信(安達祐実)が一緒にいる様子と

交互に映しながら理不尽さを際立たせ、

今度は雨の他に、怒りの感情ともとれそうな雷が加わるようになる。

起承転結の"承"と"転"で魅せるための畳み掛けが丁寧に行われたからこそ、

魂の叫びなのが伝わる「あまりにも理不尽ではないか!」という黒木の言葉は

まさしく現実の残酷さが色濃く映し出されていて、

涙なしでは見られないシーンに仕上がっていたと思います。

 

いや〜それにしても、仲間由紀恵さんは本当に適役でしたね。

静かな笑みを浮かべ、何か含みを持たせた台詞を言わせて

ピリッとした空気を漂わせるにはピカイチの女優さんです。

なので、治済というキャラクター自体は恨みたくもなるんですけど、

仲間さんがご登場されるだけで、テンションが上がってしまうんですよねぇ。

 

また、大人たちの悪巧みに振り回されたのを実感する、上様の絶望感を覚える姿は、

意図せず女将軍の運命を背負う事になった家光と重なりましたし。

青沼が死罪に遭うシーンは、初回の水野のような奇跡は起こらなかったか…と

切なくもなりました。

 

次回からは、治済の望み通りに将軍になった家斉(中村蒼)の時代が描かれるようで。

次回予告では「母上の操り人形」だと本音をこぼしていた辺り、

またしても激動の展開になりそうです。

 

 

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下剋上球児 2話 感想|教師を辞めようとしていた理由が判明

 

 

南雲(鈴木亮平)がなぜ教師を辞める事を妻に言わずにいたのか、

なぜ賀門(松平健)と会いたがらなかったのか。

最後まで見て、ああ、だからかぁ…と納得しましたよ。

南雲の意味深な様子を引っ張らず、2話という早さで明かしてくれたのは潔かったですが、

その理由が想像の斜め上を行き過ぎていて

ラストまでで書こうとしていた感想が吹っ飛びました(笑)

 

正直、一部の部員を贔屓している感は否めませんでしたが…

野球部は厳しい指導が当たり前とされている風潮の中で、長所を見極めて伸ばす

南雲の優秀さや頼もしさを描き、

それも「TOKYO MER」の主人公を演じられた鈴木亮平さんともなれば

より魅力的なキャラクターに映る訳で。

彼に優れた人間だというイメージを持たせた前半から、

その性格とは到底かけ離れた過去がラストで判明する急転っぷりには目を引きましたし。

同時に、3年後でも監督を勤める様子が見えた事から、

どうやって続けられたのか?また、うっかり単位を落としたのにも何か事情があったのでは?

という新たな謎も増えて、次回も見てみたくなる締めにはなっていたと思います。

 

ただ、サスペンス要素をあそこまで色濃く出してくるとなると…

やっぱりチグハグにはなりそうで、不安な気持ちは拭えません。

というのも今回は、ラストの展開を除けば

普通に"成長物語"仕立てになっていて見やすかったですし、

前回よりも生徒たちの事情や葛藤に焦点を当てていた事で、

高校生&運動部ならではの青春を感じさせる内容になっていたんです。

そう…個人的には、前回と今回、今回の終盤までとラストで

どことなく別物のように思えてしまったんですよね。

もっと分かりやすく言えば、野球部の立て直しを描きたいのか、

生徒の日常を描きたいのか、大人たち(主に主人公)のリブート物語なのか、

それともサスペンスなのか…

描くべき物事がてんこ盛りで、どれをメインにして

どれをサブストーリーにするかが絞り込めていないために、

物語の方向性がイマイチ掴みきれないんです。

 

話は戻って…南雲の件、今後どうやって処理するつもりなんでしょうかねぇ。

れっきとした犯罪なので、それじゃあしょうがないか…では済まされなければ、

もし生徒たちが知ったとして、「それでも俺は先生に指導してもらいたい!」

「先生とみんなで一緒に甲子園に行きたい!」という感動ムーブに持っていったりしたら、

本作への印象も悪い方に変わると思います。

まぁ、信頼出来るスタッフではあるので、そこら辺は大丈夫だと信じていますが。

うーん…でも、サスペンス要素が悪目立ちしそうで一気に心配……(汗)

 

 

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下剋上球児 2話 感想|教師を辞めようとしていた理由が判明

 

 

南雲(鈴木亮平)がなぜ教師を辞める事を妻に言わずにいたのか、

なぜ賀門(松平健)と会いたがらなかったのか。

最後まで見て、ああ、だからかぁ…と納得しましたよ。

南雲の意味深な様子を引っ張らず、2話という早さで明かしてくれたのは潔かったですが、

その理由が想像の斜め上を行き過ぎていて

ラストまでで書こうとしていた感想が吹っ飛びました(笑)

 

正直、一部の部員を贔屓している感は否めませんでしたが…

野球部は厳しい指導が当たり前とされている風潮の中で、長所を見極めて伸ばす

南雲の優秀さや頼もしさを描き、

それも「TOKYO MER」の主人公を演じられた鈴木亮平さんともなれば

より魅力的なキャラクターに映る訳で。

彼に優れた人間だというイメージを持たせた前半から、

その性格とは到底かけ離れた過去がラストで判明する急転っぷりには目を引きましたし。

同時に、3年後でも監督を勤める様子が見えた事から、

どうやって続けられたのか?また、うっかり単位を落としたのにも何か事情があったのでは?

という新たな謎も増えて、次回も見てみたくなる締めにはなっていたと思います。

 

ただ、サスペンス要素をあそこまで色濃く出してくるとなると…

やっぱりチグハグにはなりそうで、不安な気持ちは拭えません。

というのも今回は、ラストの展開を除けば

普通に"成長物語"仕立てになっていて見やすかったですし、

前回よりも生徒たちの事情や葛藤に焦点を当てていた事で、

高校生&運動部ならではの青春を感じさせる内容になっていたんです。

そう…個人的には、前回と今回、今回の終盤までとラストで

どことなく別物のように思えてしまったんですよね。

もっと分かりやすく言えば、野球部の立て直しを描きたいのか、

生徒の成長を描きたいのか、大人たち(主に主人公)のリブート物語なのか、

それともサスペンスなのか…

描くべき物事がてんこ盛りで、どれをメインにして

どれをサブストーリーにするかが絞り込めていないために、

物語の方向性がイマイチ掴みきれないんです。

 

話は戻って…南雲の件、今後どうやって処理するつもりなんでしょうかねぇ。

れっきとした犯罪なので、それじゃあしょうがないか…では済まされなければ、

もし生徒たちが知ったとして、「それでも俺は先生に指導してもらいたい!」

「先生とみんなで一緒に甲子園に行きたい!」という感動ムーブに持っていったりしたら、

本作への印象も悪い方に変わると思います。

まぁ、信頼出来るスタッフではあるので、そこら辺は大丈夫だと信じていますが。

うーん…でも、サスペンス要素が悪目立ちしそうで一気に心配……(汗)

 

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いちばんすきな花 2話 感想|「自分と他人」にこだわり過ぎ?

 

 

う〜ん…私の中では、それはどうなんだろう?って部分と、

共感する部分が混在しているんですよね。このドラマ。

だから、好きになりたくてもなりづらい…。

 

まず、前者については、これはドラマを見ている上で私が苦手とするものの1つである

「主人公上げ周り下げ」に通ずるんですけど、

主人公4人を「周りとは相容れない自分」「少数派側にいる可哀想な自分」に

仕立てようとして、脇役を過度に性格の悪いキャラクターに

描かれてしまっているのが引っかかるんですね。

 

例えば、夜々(今田美桜)が友達の結婚式に参加した時のくだり。

終わってからの第一声が「きつかったねー」「感動の共有?感動ハラスメント?」

本当にそんな事思う人がいるのかな?っていう疑問が湧くんです。

私も数年前に幼馴染みの結婚式に行った事があるんですが、

当時は小さくて可愛らしかった分、花嫁姿が綺麗で大人びていて見とれていましたし、

幸せそうな様子を見て微笑ましくもなれば、

良いなぁ…私も結婚したいなぁと憧れの感情を抱いて帰ってきたんですよね。

まぁ、参加したみんながみんな、幸せをお裾分けしてもらった気持ちだけで

帰る人たちばかりではないのは分かります。

でも…嫉妬の感情が先に浮かぶ人たちは

別にそれほど相手と付き合いがなかったとも察せられますし、

そもそも、結婚式に参加するかは義務ではなく任意で、もう大人なんだから、

嫌なら行かなきゃ良いんじゃないの?って話になるんです。

 

ゆくえ(多部未華子)が同窓会に参加したエピソードもそうで。

ここも、嫌なら行かなきゃ…なんですよね。

乗り気でなくても行く理由は、行っても行かなくても

相手の感情を想像して、結果的に傷つくとの事でしたけど、

むしろ、会ってからの方が"孤立"を生々しく感じてしまいそうな気がします。

そして、友達と仲の良い自分を演じながら、ふとした時に"孤立"を感じてしまうのは

彼女だけとは限らないんじゃないかなぁと。

言うと現実を目の当たりにするから怖くて、言わないだけ…なんだと思います。

 

夜々を待ち伏せした相良(泉澤祐希)の発言は、

前回、自分が彼女を傷つけてきた記憶が抜け落ちてます?ってくらい酷かったですし。

紅葉(神尾楓珠)がバイト仲間に陰口を言われるシーンも極端。

そう…物語後半の見せ場である「日常で苦しみを抱えてきた4人が出会う事で、

ありのままでいられる居場所が生まれる」までの土台作りが

"自分と他人"で壁を隔てる作業にこだわり過ぎているあまりに、

こうした違和感が生じてしまうんですね。

 

ただね、困った事に…その後半の描写に、居心地の良さを感じている自分もいるんです。

この文章の流れで行けば、「主人公周りの人物が極端に悪く描かれているから、

主人公が自分だけの居場所があると実感するシーンにもイマイチ共感出来ない」

って感想になるのが自然だと思うんですが(苦笑)

私も人付き合いが上手い方ではなく、友達も片手で数えられる程度の人数しかいない分、

「自分専用の席」を絡めながら、"たくさんいる友達の中の1人"ではなく、

"その人自身"を見てくれて、分かってくれているっていうのが伝わる

4人の優しさに救われている部分もあるんですよね。

 

特に印象的だったのは、椿(松下洸平)の

「同じものを見たからって、みんな同じ感情になってたら気持ち悪いですよ」という言葉。

こう話しながら、自分の意見を言うのを躊躇っていた夜々の方に

視線をチラッと向ける動作も含めて好きです。

自分の考えが否定されるのが怖くて、集団の中では言い出すのをやめてしまったけれども、

女性同士で2人きりになって初めて「私も同じ考えでした」と告白出来た夜々の小さな変化には

私も思い当たる節があったため、ああ、良かったねぇ…と

彼女の気持ちに最も共感しながら見ておりました。

相撲でどちらに同情したか?の話も、なるほど…と、視野が開けた感覚になりましたしね。

 

移動教室の科目が苦手で、1人だと果てしなく遠く感じるから…

という理由も何となく分かります。

自分が誰と仲が良くて、相手にとって"最も仲良くしている友達"が誰なのか?で

"グループ"が明確化されて、

喧嘩したり、一緒に行こうと誘おうとして他の友達の所に行っちゃったりして

1人で行く事になったら、移動までの時間が長く感じるのも頷けるんですよねぇ。

 

4人が主体の物語なんだから、「忘れ物」とか言って言葉遊びしていないで、

普通に「今日は楽しい時間をありがとうございました。また来ても良いですか?」

で良いのでは?とツッコミたくなる所もありますけど、

単語を反復させるやり取りはなくなって、前回よりは"寄せている感じ"が若干減って

見やすくはなりましたし。

今後もそうなのかは分かりませんが、

部屋での会話を中心とした動きのない描写で展開していくのも、

倍速再生やながら視聴が流行している中であえて勝負を挑んでいるような、

「このドラマの本質を見て欲しい」という強気な姿勢が伝わってきて好感は持てるんですね。

私自身も、心の声で会話に入るくらいには、他人の話を聞いているのは好きですし。

 

とにかく、良いなぁ…とも思えるからこそ、会話劇も、それまでのエピソードも

もっと"作り物っぽさ"が抜けてくれれば…と考えてしまいます。

後半でせっかく深い描写があっても、前半での違和感が募ってしまえば

リタイアしてしまう視聴者も多いと思うので(汗)

(※感想の執筆を継続するかどうかは未定です)

 

 

10/27追記:

 

3話も視聴しました。

極端な悪者はいなくなったので見やすくはなりましたが、

その代わり、4人で集まる様子を早い段階で描き始めた事で、

2人組…とか、男女に恋愛は…とか、哲学的な問いを当初投げかけていた割には

本作の個性が薄まりかけているような気がしました。

多分、「カルテット」を意識されているんだろうなぁ…なんて思ってます。

 

でも、今回のLINE交換のシーンは、素直に「良かったねぇ」と思うくらい

好意的に見ている自分もいるんですよね。

元々、生きづらさを抱えていた人が新たな居場所を見つける話は好きなので。

だからこそ、相変わらずもどかしいというか…(笑)

 

もちろんこのまま視聴継続する予定ではいますが、

前時間のドラマがグッと面白くなったので、感想はそちらを優先するつもりです。

本作は視聴のみとさせていただきます。

 

 

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ゼイチョー〜「払えない」にはワケがある〜 1話 感想|仕事は出来る人たちなんだから…

 

 

やっぱりね。比べたくなくても…

部署は違えど、似通った題材を取り扱った「シッコウ!!」が前期に放送されたばかりで、

新しいジャンルのお仕事ドラマと言えば

同局4月期の「それってパクリじゃないですか?」が有終の美を飾れた訳だから、

見ながらどうしてもその2作品が頭に過ってしまうんですよねぇ。

 

それを踏まえると、本作は全体的にノリが軽過ぎるのが気になりました。

職業柄、地味にはなりがちなので、視聴者がとっつきやすくなるようにと

あえてコメディタッチで行こうとした意図は理解出来るんですけど…

土10らしいチープさや、くだけた雰囲気が悪い方向に滲み出てしまった感じですね。

前半で癖強めの芸人さんを2人キャスティングした時点で「あー…」とはお察ししましたが、

流れてくる劇伴はお祭りかのように軽快だし、主人公はおちゃらけた描写が続いて…(汗)

「徴税吏員が第一発見者になるのは珍しくない」という発言があったように、

相手の人生を変える恐れを孕んでいる、かなり繊細で慎重な対応を要する職業なのに、

こんな作りで良いのか?と疑問符を浮かべながら見てしまいました。

 

ただ、唯一の救いは…みんな仕事は出来る人たちなんですよね。

新人の華子(山田杏奈)も真面目で覚えは良く、足を引っ張る事もない。

(まぁ、「お金のために死を選ぶなんてバカみたい」発言はどうかとは思いましたが…。)

新人の設定でありがちな、おっちょこちょいだったり、やけに納税者に感情移入し過ぎたりで

新たな騒動を引き起こす展開にはならなかったお陰で、

作品に対しての不快感は強く残らなかったんだと思います。

そう…そんな良い面もあるからこそ、ノリの軽さが台無しにしてしまっているんですよねぇ。

本当に勿体ないです。

そこをもうちょっと抑えていただけたら、

本作の狙い通り、徴税吏員がどんな職業なのかに興味を持つ方も増えるんじゃないでしょうか。

 

ドラマの感想がいろいろと溜まってしまっているので、

本作の感想はどうしようかな?と思いましたが。

先ほども書いたように、地味である意味"ドラマ映え"はしない、敬遠されやすい題材を

あえて取り扱っている作品は基本的に応援したい立場なので、

今後の期待を込めて…で、とりあえず、初回は書かせていただきました。

 

でも、次回以降はどうかな?

内容の出来と、他の進捗状況によっては

もしかしたら視聴のみに切り替えるかもしれません(汗)

うーん…そうなると、日テレ土10の感想は、2年以上書いていないという事に…。

 

 

10/22追記:

 

2話を見ました。

前回よりも軽さは減った代わりに、滞納者へのイライラは増しましたね(苦笑)

年金は長年勤務して納税してきた人がもらうものなので、何も「年金=悪」ではないし、

納税する事で公共施設や教育、ゴミ処理、交通機関と人々の生活がより豊かになるのに、

彼女自身は、自分の納税したお金が

直接パチンコ屋の常連客に行き渡るという考えに凝り固まっているのがね…(汗)

で、考えを改めた理由も、彼氏と別れたから…

っていうのも、何だか腑に落ちませんでした。

 

ここまで書いていて何か誤解していたらすみませんが、

税金と年金の結びつけ方がどうも上手くいっていなかったように思います。

主人公たちが税金に対しての説明をする…といった補足もなかったですしね。

 

「シッコウ!!」も前半の頃は微妙なエピソードは多けれど、

回を重ねるにつれ、債務者に同情したくなる描写も増えて改善されていったので、

本作も多分そうなるはずなんですけど。

でも、溜まっている他の感想を優先したいので、

予定通り、本作は視聴のみに切り替える事にします。

 

 

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コタツがない家 1話 感想|初回なのにもう懐かしい

 

 

やっぱり、ホームドラマと言えば金子脚本だよね…と思える、安定感のある初回でした。

進路・就職・収入・老後など人生において根深く残る問題を、

討論の対象がコロコロと変わる小気味良い会話劇や

個性豊かなキャラクターでカジュアルに見せつつ、

最後は愛情を交えて「やっぱり家族って良いな」「何だかんでこの日常が好きなんだよね」

というほっこりしたオチを用意し、"家族の物語"にしっかり帰結させる。

起承転結でよくまとまった、洗練された仕上がりになっていたと思います。

 

討論の対象が…の他にも、過去の話を持ち出してきたり、

揉め事があっても時間が経てばいつの間にか仲直りしていたり、

「行ってらっしゃい」が活力になったり…本当、あるあるが詰まっているから

見聞きしていて飽きないんですよねぇ。

「俺の話は長い」でもそうでしたが、どこかの家庭を覗き見している錯覚に陥るんです。

それでいて、本作を象徴するかのような主題歌もほわわ〜んな劇伴も、

下町感というか、どことなく懐かしさを感じさせて良い。

働く女性が男性を養う構図は令和的だけれども、昭和がほど良くミックスされているのかな。

シリーズものの続編でもない、まだ始まったばかりなのに

久しぶりにみんなに会えて嬉しい…不思議とそんな気持ちにもなれました。

 

息子役の作間龍斗さんはドラマでは初めてお見かけしますが、

小池栄子さん、吉岡秀隆さん、小林薫さんとベテラン&中堅俳優との掛け合いでも

テンポ良く、スッと馴染んでいた所に「おおっ」と思わされましたね。

この「おおっ」は、また「俺の話は長い」の話をしちゃいますが、

生田斗真さん、原田美枝子さん、安田顕さん、小池栄子さんの中に自然と溶け込んでいた

清原果耶さんと近しいものがあります。

調べてみたら現在は大河ドラマにも出演されているそうで、

本作と合わせて今後注目される役者さんになるのかもしれません。

 

外(職場)では余裕を感じさせる仕事ぶりで、カリスマウェディングプランナーを演じ、

内(家庭)では3人のダメ男に世話を焼く、気の強い主婦を演じる。

万里江(小池栄子)の持つ2つの顔を交互にガッツリ描いた事が、

「こんなはずじゃなかったのに…」という現実の残念さを引き立たせているかのようで

そこにも笑えました。

 

「コタツがない家」の「コタツ」は、団欒を指しているんでしょうかね?

ダメ男を万里江が地道に成長させていくのか、

それとも、やがてダメっぷりも愛しいと思えてくるのかはまだ分かりませんが。

でも、父・達男(小林薫)が家にやってきた事で食卓を囲むようになったり、

リビングに集まる頻度が増えてきた辺り、変化が少しずつ見られそうです。

金子茂樹さんの描くダメだけど憎めない人物が好きなので、これからの展開が楽しみです。

 

ただ、一番の悩み所は裏被りで…

初回で元々期待していた作品だったから、今日はこっちをリアタイしましたが、

あっちも面白いですし、今回の話なんかは割と盛り上がっていたっぽいので

どちらを優先しようかまだまだ悩んじゃいますねぇ。

水10どちらも当たりなのは、個人的には珍しいです(笑)うむぅ…。

 

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トクメイ!警視庁特別会計係 1話 感想|ゆるく楽しめる刑事ドラマ…だけではないのね。

 

 

ポスタービジュアルとパロディてんこ盛りのOP映像からし

ぶっ飛んだ刑事コメディになるのかと思いきや、案外ベタでしたね。

カンテレ制作のドラマらしくないと言うか…

「合理的にあり得ない」と同じく、どことなく平成の香りが漂っています。

 

こう書いたら初回は微妙だったのかと捉えられそうですが、そんな事もなくて。

特に、橋本環奈さんの当て書き感が良くって、

小柄が故に連れ出されて足をバタバタ動かすシーンが何度もあったり、

がま口のリュックを背負っていたりする所は、

ご本人のキュートさが主人公のキャラクターに活かされているようで

フフッと笑えたんですよね。

刑事側のたこ焼きロシアンルーレットのチョイスも

なんでそれを頼んだ!wってツッコんじゃいましたし。

でも、冒頭でも書いた通り、良くも悪くも"普通"なのかなぁ…と。

コメディタッチな割には、画面の四隅を暗くした

少しジメッとした映像になっていたのが気になりましたし(明るい映像で見たかった…)、

最後は唐突に謎めいた設定も用意されていて、

ゆるく楽しめる作品にしたいのか、サスペンス作品にしたいのか

物語の方向性が宙ぶらりんな印象は受けてしまいました。

まぁ、要素を盛り込んでいるのも恐らく、今時の流行に合わせたもので、

いろんな出来事を並行して展開していかないと

ドラマを見ない視聴者がいるからなのかもしれませんが…。

 

新人の話を聞かずガミガミ文句を言う上司、

少し世間知らずな面があり、土足で踏み込んでくる理屈臭い主人公と、

人物設定も極めてベタなんですよね。

そうなると、過程はある程度読める訳で、

最初はしょっちゅう対立ばかりしていた関係性でも、

円(橋本環奈)が現場を学び、湯川(沢村一樹)と妥協し合いながら良いコンビになっていき、

周りからも徐々に認められて、やがてチームワークを発揮していく…

本作もそんな流れになるのではないかと思います。

 

役者さんも良い面々が揃っていますし、

捜査状況が分かっちゃうから警察の経費は公に出来ないなど、タメになる部分もあるんですが、

全体的には新鮮さに欠けるので、話にもう一捻りがないと感想は書きづらいですね。

月9はリタイアしそうなので、こちらは面白くなっていって欲しい限りです。

 

 

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ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜 2話 感想|デミグラスがどーたらこーたら

 

 

こりゃあアカンですね。

通常放送になったので多少改善されるかと思ったら、むしろ悪化する一方です。

劇伴は相変わらず主張が激しくてうるさいですし、

3つのエピソードはどんどん細切れになっていくばかりで…(汗)

今回は1時間程度しか進んでおらず、時生(大沢たかお)たちがデミグラスソースを

いつまでも作ろうとしないだの、自分が倒した事を中々言おうとしないだの…っていう

レストラン内での話を多めに描いていたのもあってか、さらに間延び感がプラスされました。

前回だって、あと何分で終わるのかと、度々時計をチェックしていたくらいなのに…。

 

分刻みでエピソードが切り替わる構成、本当にどうにかならないんでしょうかね。

それぞれの話や登場人物の紹介をある程度まとめた上で交差させていくなら分かるんですけど、

どんな人物がいて、どんな流れになるのかを把握する重要な回となる初回から

この構成を取ってきているのが問題なんです。

もし今後も変えずにやっていくのであれば、集中力が散漫して、

物語に入り込めなくて仕方ありません。

実際、前回の内容もあんまり覚えていませんでしたからね(苦笑)

1〜2話、3〜4話、5〜6話と、2話ずつ設けて1人1人の置かれた状況をじっくり描き、

6話の終盤辺りから「あれ?こことここって繋がってる?」っていうニアミスを加え始めて、

後半に差し掛かってから複雑に絡み出す…で良いはずなのに…

つくづく、掴みを失敗していると思います。

 

あと、前回でも感じていたのは…

「1日を1クールで描く」作品なんだから、もっと"時間"を強調したら

物語が引き締まるのでは?という事。

本作って、見ていて時間がどのくらい経っているのかが分かりにくいんですよね。

それもまた、ストレスと退屈さを生んでしまっている気がします。

例えば、時刻を画面の隅に定期的に表示させるとか、

次回への引きとして、「クリスマスイブが終わるまで、あと◯時間」という

煽り演出を施すだとか。

癖の強い演出や劇伴ではなく、時間を強調させた方が、

(巻き戻し展開もあるにしても)回を重ねるごとに時が刻一刻と進んでいく

緊迫感を味わえるんじゃないでしょうか。

 

うーん…スケールの大きさと釣り合いを取ろうとして、

出演者を豪華にして、登場人物を増やして充実感を出して、

主人公を3人作って、いろんな要素を盛り込んでは凝った話にしよう…って

あちこちに力を注いだ結果、全部が全部、空回りしてますね。

興味を引かせるのではなく「これで理解して」と押し付けている作りなので、

正直、情報を入れるのにいっぱいいっぱいで、"ドラマ"として純粋に楽しめません。

考察をするのが好きな視聴者も上手く取り込めていないように思います。

 

よって、感想はもう書かない事にします。

前作に引き続き、リタイアもすぐそこかもですね…(汗)

あとは最終回だけ見れば良いかな?って感じです。

 

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