日曜の夜ぐらいは… 5話 感想|どうしてもハラハラしてしまう

 

 

ここまで、悲しい→幸せ→悲しい→幸せ と、1話ごとに真逆の展開を繰り広げてきた本作。

じゃあ順当に行けば、今回は3人に不幸が訪れる番になるのか?と思いきや、

意外や意外、何事もなく終わりましたね。

でも…「順調」「安心」とも言い切れず、少し構えて見ていたのもあってか

エピソードや台詞の節々にどうも不穏な影を感じてしまうのです(泣)

 

今回気になったのは、3人それぞれの友達への接し方で。

今まで孤独な人生を歩んできた分、何でも話せて心を開ける友達が初めて出来た嬉しさは

3人の様子から十分に伝わってきますし、喜ばしいのは確かなんですけど…

同時に、初めての友達だからこそ、

(言葉は悪いですが)相手への依存度の高さも垣間見えるんですね。

例えば、3人のLINEへの使用頻度が高かったり、

サチ(清野菜名)と若葉(生見愛瑠)が、送ってから数時間後にもかかわらず

翔子(岸井ゆきの)の返信が来ないと不安がっていたり、

終いにはサチが翔子の自宅まで押しかけてきたり…

とにかく、友達に対してゾッコン!と言ってもおかしくないんです。

 

中でもちょっと心配なのは

「田舎暮らしが故に、2人と物理的な距離感を感じる」人物に描かれていた若葉の立場で、

カフェの写真が中々上げられなくて焦っていたのもそうですが、

サチと翔子の2人が向こうにいて、しかも翔子のプライベートな話を

自分だけ聞かされていない事が後で判明したら、

仲間外れだと感じてしまうんじゃないか?とも思ってしまいました。

これは考え過ぎなので軽く流して欲しいんですけど、

ブランコに3人が乗るシーンで若葉だけが逆方向に揺れていたのも、

「人生っていうのは、信用出来る人と出会うための長い旅」発言を彼女がしたのも、

3人の関係性にヒビが入って、連絡が途絶えてしまうのを示唆しているようで

何だか意味深だったんですよね…。

 

以前の感想にも書いた通り、私自身も会って遊べる友達が極めて少なくて。

その友達が他の友達と遊んでいるのを知って嫉妬し、

その友達の事で頭がいっぱいいっぱいになって

しばらく泣いて、モヤモヤした時期もあれば(重い話ですみません)。

この人となら仲良くなれそうだと思えた相手にはずっとベッタリで…

っていう経験を学生時代にしてきたからこそ、

3人の友情に共感するとともに、ただ幸せなだけでは終わらないんだろうなというのも

感じ取れてしまって、今回の内容は終始複雑な気持ちで見ておりました。

 

それに加えて、まだ本格始動していない

まどか(矢田亜希子)と博嗣(尾美としのり)、田所(橋本じゅん)の動向がありますからねぇ。

博嗣と田所がつるむ事によってゲスな部分が相殺されるのが一番良いんですけど、

だからと言って急に漂白されるのも「違う」って思っちゃうので…

ここら辺をどう解決していくのかも気になります。

 

不穏な展開が続く中、唯一スカッとさせられたのは若葉の退職シーンで、

彼女が本音をぶちまけ始めたのには、最初は、夢か?妄想か?なんて想像したりもしましたが、

空気の読まない鳩時計のタイミングに妙なリアリティを感じてしまいました(笑)

彼女にはあの職場から抜け出して欲しいと思っていたので、そこは良かったです。

 

賢太(川村壱馬)が怪しい疑惑を浮上させていた次回予告も含めて…

いやはや、何だかんだで、本作が今期の中で最も先の読めない作品になってきてますね。

いつも"節"が炸裂している岡田作品にしては、本当に珍しい…。

 

 

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それってパクリじゃないですか? 7話 感想|特許の怪物をスカッと撃退!

 

 

ある日ふと本作の視聴率を調べてみたら、

2話以降は5%も取れていないとの事で意外だったんですけど…

題材的にやっぱりお堅いイメージが先行しちゃうのと、

主人公のキャラクターで好き嫌いが分かれやすいのと、

あとは…同じ水曜ドラマなら、裏の方が気楽に見られるのが関係しているんでしょうかね。

 

しかし、ここまで見てきて、回によって内容の質にムラはあるものの、

"エンタメ"として学べて楽しい作品に着実に仕上がっているんですよねぇ。

それに何だかんだで、一社内で物語を展開していくという構成が

連続ドラマならではの醍醐味を生んでいると思うんです。

一概に「特許」とは言っても、今回のような死蔵特許やパテントトロールとか、

分割出願とか、意味合いが全く違う関連用語がたくさんあって、

専門分野でなければ案外知らない。

だから、1つの軸を定めた方が「様々な特許問題に立ち向かう月夜野ドリンク」で

対立構造も見やすくなれば、回を重ねるごとに視聴者も

健気に頑張る登場人物への応援の気持ちが強くなって、

そこが本作の面白さに繋がっているんですね。

 

今回の内容については…先ほど挙げた用語2つに加え「先行文献」も出てきて

やや情報過多で終わりそうなのを、

勧善懲悪というキャッチーで馴染みやすい話にまとめ上げていた所に

作り手の工夫を感じさせました。

そして、7話の段階で、珍しく1話完結で終わらせなかったのも上手いタイミングだったなぁと。

簡単に言えば、ちょっとしたRPGなんですよね。

7話までともなれば、特許に関する知識や興味を持ちつつある視聴者も多い訳で、

ある程度学んだ上で"強敵(中ボス?)"を登場させる事で

いよいよクライマックスが近づいてきている実感も湧きますし、

同じく力をつけてきた知財部の面々が、強敵を相手にどう戦うのか?という

新たな盛り上がりどころも出てきます。

 

青山製薬堂にまつわるエピソードも、ほのかな人情味があって良かったです。

特許を出願していれば、その出願した本人がもう亡くなっていたとしても、

本人が時間をかけて大切にしてきた発明やこだわりは

今も商品の中で生き続けている事だってある…

妻も含めて、2人の想いを汲み取ってくれる北夜野ドリンクの人たちの優しさに

今回もほっこりさせられました。

現実世界では中々そうは行かないだけに…ね。

 

特許が絡んだ内容が何話か続く本作ですが、

勧善懲悪で見せたり、優しいオチに持ってきたり、若者成長記仕立てにしたりと、

マンネリ感を覚えさせないのも、よく出来ていると思います。

 

 

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風間公親−教場0− 7話 感想|女性刑事回の時だけに感じる違和感…

 

 

まず初めにおことわり。

出演者さん自体は好きな方ですし、ご本人には決して罪はないと思っています。

これを理解していただいた上で、感想を読んでいただけたら…と思います。

ではでは…

 

 

「知らんけど」のノリで「何となくですけど」をつい言ってしまう

路子(白石麻衣)の回がスタート。

同じく女性新人刑事である隼田(新垣結衣)の回が、刑事モノであるにもかかわらず

プライベートの描写があまりにも切り刻んで盛り込まれていたため、

今回も不安を抱えながら見始めましたが…

う〜ん…どうやら、その不安が的中したみたいですね。

 

隼田の時は、原作が原因なのか、脚本・演出が原因なのか判別がつかない状態でしたが、

最後まで見て、原作を未読の私でも、これは確実に後者が原因では…?と

思えてしまうほどでした。

 

男性刑事の時には深掘りされない"公私の私"の部分が、

なぜか女性刑事の時に限って深掘りされる。

捻くれ者の考えですみませんが、女性刑事側のキャストを踏まえると、

どうも大人の事情が絡んでいるように見えて仕方ないのです。

しかも今回の場合、特に異様だったのは、

路子単体でのカットや台詞の多さ、終いにはサービスシーンまで用意されていた所。

彼女といると調子が狂うのか、自身の目の事や遠野(北村匠海)が気がかりで

仕事に集中出来ないのか分かりませんが(だったら休んだ方が…とは思いますが)、

指導官であるはずの風間(木村拓哉)も本来の職務を途中で放棄していて、

お世辞にも「風間道場」とは言えない仕上がりになっていたのはもちろん。

その分、路子が自分のペースで捜査する描写が増えて、

「度胸のある新人刑事が活躍する刑事ドラマ」の作風へと

変わり果ててしまったような気がします。

 

でも、単独で捜査していた割には、本人の口から語られるのは

確実な証拠ではなく妄想ばかりですし。

ウインドブレーカーを頑なに脱がないのが気になるなら、

あの場で「なぜ脱がないんですか?」と聞いて反応を伺えばヒントに近づいた上に、

大体、業務で忙しいであろう刑事2人と事務員を巻き込んで徹夜で寸劇を練習する暇があったら、

その時間を捜査の時間に回した方が効率的では…とも思いました。

で、最終的には風間に「仕留めて」もらうという(苦笑)

事件パートの結末自体にも、女性には妙に甘い風間の対応にも

モヤモヤさせられっぱなしでしたね。

 

というか、遠野が勝手に飛び出していったとは言え、

風間には何のお咎めもないんでしょうかね?

遠野と同じで彼もかなり被害に遭っているのに、

事件の翌日にはもう現場復帰出来ているのも含めて…

何週間か時間経過させてからの今回…の方が、

まだここのツッコミどころも減ったのかもしれません。

 

軽い雰囲気をまとった物語に対しての重厚な世界観作りも

いつも以上にチグハグになっていて。

メインテーマが流れるタイミングも「えっそこで!?」って感じで、唐突感が凄かったです。

演出家が新しく担当されたのかと思って後で調べてみたら、

まさかの中江功監督だった事にびっくり(汗)

次回も引き続きの路子回なので、もうあまり期待出来ませんが、

内容にしても、演出にしても、次で少し"マシ"になるよう願うしかないですかね…。

 

 

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日曜の夜ぐらいは… 4話 感想|あるあるが詰まった友達事情

 

 

いやはや…"分かってる"作品だなぁと、つくづく思います。

これは主観にはなってしまうんですが、

3人の関係性に感情移入して好んで見ている視聴者は、

日常生活でも人付き合いが苦手で、自身の言動で1人で悶々と後悔する事もしょっちゅうで、

そもそも、今でも連絡が取れる友達も数えるくらいしかいない…って方が多い気がするんですね。

つまり、自分に自信が持てず、内面にコンプレックスを抱えている人々ばかり。

本作は人物描写やエピソードの膨らませ方などで、

そんな視聴者心理を掴むのに長けている印象にあります。

 

今回は3人の友達事情が明かされた訳ですが、

誰か一方…ではなく、それぞれに自身の経験談と重なる部分があり、

またしても共感しながら見てしまいました。

甘え下手が故に余計な事を言ってしまって落ち込んだり…

自分に話しかけてきてくれたのが嬉しくて、その子にグイグイ近づいてしまったり…

仲良くなっていたつもりが、気づけばいつの間にかハブられてしまったり…

3人から語られる"過去"はとても切なかったです。

そして、過去を打ち明ける台詞をナレーション仕立てにし、

その間は、3人の学生時代=回想と、スイーツ交換や服選びでわいわい楽しんでいる

現在のシーンを交互に見せる演出も効いていて。

苦い想いをしてきたからこそ、今度は最後までみんな幸せでいてくれると良いな…

という希望(=願い)を感じると同時に、

最初は仲が良いと思っていても、またあの時みたいに傷ついてしまうのではないかという

3人(特に翔子)の不安な心境も浮かび上がらせてもいるようで、

それがより、ハッピーエンドで終わって欲しい気持ちにさせられました。

 

3人の友達事情はもちろん、まどか(矢田亜希子)やサチの父・博嗣(尾美としのり)の動向と、

見ていてしんどい部分もあるんですが、

何だかんだで、しんどい…重い…だけで終わらないストーリーの緩急の付け方も

よく出来ているんですよね。

どんなに辛かろうが、ちょっとした事で救われたりもするし、笑顔になったりもする。

前回のラストの時点では、今後どう進めていくのか不安ではありましたが、

"明と暗"の匙加減が上手いなぁと思いました。

個人的には、若葉の祖母・富士子(宮本信子)の家にまつわるエピソードも本作らしくて、

今あの家に住んでいる人が誠実な人だったと知って

安心したかのように帰ったくだりなんかは、

「世の中には良い人もいるもんだな」という富士子の心情を思わせて微笑ましかったです。

 

みね(岡山天音)を誘うシーンも良かったですね。

女性との方が波長が合う…って男性は、私のクラスメイトにもいましたからねぇ。

ラブストーリーやラブコメディならともかく、

以前のドラマなら(今も時々見かけますが…(汗))

男女一緒になれば途中からでも恋愛話を絡められがちだった分、

そういった固定観念をなくして、

あくまでも友達の関係性だと貫こうとする描き方にも好感が持てます。

 

で…ラストはまさかの計画。

岡田脚本だと考えると意外にも意外、毎回ジェットコースターな展開で

良い意味で振り回されるんですよね(笑)

まぁ、3人がそれぞれで幸せになる可能性は低いだろうと思っていましたし、

最終回付近でそんなオチになるのかも…とは予想していましたけど、

恐らく中間地点であろう5話でその話を持ってくるとは。

ってなると、賢太(川村壱馬)や邦子(和久井映見)も計画に関わってくるのかな?

でも、今回が幸せな感じで終わった分、次回はまた辛い話で終わりそうな気がするので、

少し覚悟せねば…ですね。

あの2人が再びお金の匂いを嗅ぎつけて来そうですし…(泣)

 

 

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あなたがしてくれなくても 5・6話 感想|悶々とした中でただ1人…

 

 

感想がかなり溜まっている上に、今から1話ずつ記事作成するのも大変なので

2話合体感想(&超簡単感想)とさせていただきますm(_ _)m

 

5話「何があっても傍にいるから…」

 

みち(奈緒)は立ち止まる人。新名(岩田剛典)は追う人。

楓(田中みな実)は追いかける人。

そして、陽一(永山瑛太)は置いていかれている人…ですかね。

それぞれの立ち位置が浮き彫りになった回だったと思います。

 

家庭パートが増えた楓については、そんなに仕事を早く切り上げられるんだったら

なんでもっと前からやらなかったのか…

今まで完全に新名の優しさに甘えていたよね…と思わなくもないですが、

個人的には、4人の中だったら彼女に一番同感出来るんですよねぇ。

人間、案外完璧な生き物じゃないっていうのはもちろん、

そもそも彼女だけ浮気していなくて、落ち度が低いっていうのもそうなんですけど(笑)

相手を落胆させたのを自覚して、このまま自分の元からいなくなってしまいそうな恐怖から

以前の信用を取り戻そうと張り切り過ぎてしまう心理は

私も経験した事があるので、彼女が急に家事に専念するようになるのもよ〜く分かるのです。

ちょっと違うかもしれませんが…親に怒られて冷たい態度を取られた子供が

泣きながら「もう〇〇しないから!」と説得するのとも似ているのかも?

 

また、みち→新名、新名→みち、楓→新名 で

3人が矢印が一方通行の三角関係を繰り広げている中、

陽一だけは人付き合いの根底である「人の気持ちを理解する」とは何なのか?に

向き合っていて、彼らとは同じ次元に立てていないかのような描写も

中々心に来るものがありました。

今回の陽一は、どちらかと言うと脇役の立ち回りに近くて。

それが暗喩的に、みちの彼に対しての気持ちの度合いを物語っていて

少し切なかったです…。(冒頭で「置いていかれている人」と例えたのもそのため)

 

そんな流れがあってからの、姉からの「子供を預かって欲しい」エピソード。

直前で新名家のすれ違いエピソードが描かれただけに、

みちと陽一が子供たちと楽しそうに過ごしている図が、

2人が無事に赤ちゃんを産んで、家族を作るという

未来や希望を映しているように思えたのは気のせいでしょうか。

 

姉の言葉が刺さって、ここから再生してくれると良いんですけども…

でも、まだ中間地点なのでまた一波乱はありそうです。

 

6話「燻る恋の炎…裏切りの告白!」

 

やってくれたなぁ…陽一(汗)

訴訟で傷ついている三島(さとうほなみ)に「俺、あいついないとダメだから」と言ったのも、

夫婦を続けて、みちを幸せにしなければいけないという義務感が滲み出ているようで

引っかかりは覚えていましたが、

「みちだけ」発言はもう…その重圧に押し潰されて出ちゃったって感じでしたね。

 

LINEに返信する時のモノローグは感情が死んでいるし、

旅館のパンフレットは無の表情で見ているし、

みちの言葉を後々反芻しては、どんどん気が重くなっているし…

今回は彼の負の心情がこちらにも乗り移ってくるようで、見ていて苦しかったです。

 

永山瑛太さんが「どうしようもない奴」を演じるのが上手いから、

みちと同じでつい魅力的に映ってしまうんですよねぇ。

やっぱり役者さんだなぁ…と思ったのは、終盤で陽一が食器洗いをしている際の手の動きで。

最初は普通に動かしていたのが、みちが旅館の話題を出した途端に

ちょっとずつちょっとずつ手の動きが鈍くなっていくのが、

今度は何言われるのか…と内心ビクついている陽一の心境を表しているようで

芸が細かいなぁと驚かされました。

 

前回に続き、4人のすれ違いは加速していき…

みちと新名がばったり会いそうで会わなかったのも、

実に「人生そう上手くいかないあるある」でもあり、ドラマチックな展開でもありましたね。

 

次回予告は楓とみちとの対面シーンで終わり。

田中みな実さんの低音ボイスを聞いたら興味が増す訳で…

いやはや、盛り上げどころを分かっていらっしゃる作りです(笑)

 

 

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それってパクリじゃないですか? 6話 感想|"尊重"が伝わる話はやっぱり見ていて気持ち良い。

 

 

今まで扱われなかった「知的財産」を題材としたドラマを作る難しさから来ているのか、

回によって内容の質に差があるのが気になる所ではありますが…

今回は良い方向に転がりましたね。

 

「やばい」「曖昧」といった言葉を会話に度々散りばめる事で

視聴者に何か"伏線"になっていると思わせ、

最終的に特許出願に向けての解決策が見つかる形で、その伏線をさらっと回収していく様は

ちょっとしたミステリーの趣も感じられて面白かったですし。

何より、純粋に見ていて気持ちの良い内容でした。

個人的には、(今回を除き)現時点で本作の中で一番よくまとまっている印象のある

3話に近しい味わいがありました。

 

前回の感想で知財部の面々の空気感の良さについて触れましたが、

彼らだけでなく、会社の社員たちみんなが

"一緒に働く仲間"を尊重してくれる優しい性格に描かれているのが

今回の出来に繋がったんじゃないかなぁと思います。

共同開発をしている学生3人は確かに青臭い部分が目立っていましたが、

劇中でも言われていたように、

「自分の努力や熱意がそのまま評価基準になる世界」で生きている学生と

「会社を守るために調整を重ねる」日々を送っている社会人とでは

当然、目の前の案件に取り組む目的も違ってくる訳で。

3人の未熟さを突いて、これが社会の流儀だから〜と威張るのではなく、

意思を汲んだ上で、じゃあどうすれば双方が納得行くのかを考え、

自分が今出来る事を探しては最大限に力を発揮し

1つの物事を成し遂げるまでの過程をコツコツと描く…

彼らの様子から仕事のやり甲斐や希望が画面上で伝わってきて、

明るい結末に微笑ましい気持ちにもなれました。

 

それに、私はどっちかと言うと、

今までの経験上、つい学生に感情移入してしまいがちなので(笑)

3人にとっては貴重な社会体験を味わえたんじゃないか…

今後社会人として生きていく上で一生忘れられない思い出になったんじゃないか…と、

そんな余韻も残りましたね。

 

肝心のカメレオンティーの件は、"その後"がどうなったのかが

ずっと気になってはいたので、言及されてスッキリ。

ケンタッキーの例を交えたりして、

特許出願をあえてしない理由の説明も分かりやすかったです。

企業秘密ってやつですね。

これまで本作では「陣取り合戦」「陣」がキーワードになっていて、

「特許を取るために、確実に迅速に動く」を最終目標とした回が多かっただけに、

出願しない事がブランドの価値を維持する手段の1つにもなると知った時は

目から鱗が落ちたようでした。

 

で、その件を知っているのが社員数名と高梨(常盤貴子)と社長(赤井英和)だそうで。

でも…社長に言っちゃって大丈夫なの?と思える自分もいてw

いや別に、企業のトップだから、伝える事自体何もおかしくはないんですけど、

なんせねぇ…初回で社外秘のキラキラボトルの試作品を

持ち込んで見せた人ですから、信用ならないんですよ(爆)

 

北脇(重岡大毅)は「賭け」と言っていましたが、ドラマですから…

最終章辺りでカメレオンティーの情報漏洩事件が起きて、

大波乱を招く展開が来るんじゃないかという気もしております。

五木(渡辺大知)に話を聞かれた疑惑も浮上してきましたからね。

 

 

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風間公親−教場0− 6話 感想|"あのシーン"再び。

 

 

前半は通常通りの1話完結型ミステリーで進んでいったので、

予告詐欺で終わるんじゃないか…とも一瞬頭に過ぎりましたけど、

「教場Ⅱ」のラストにあった風間(木村拓哉)と遠野(北村匠海)が

千枚通しの男に襲われるエピソードが、尺を加えてようやく描かれましたね。

刺される様子をストレートに見せるのではなく、

あえて傘で姿を隠して血が大量に飛び散る様子を映す事で

惨劇を物語らせるシーンは当時も衝撃的でしたが、

2年経って改めて見ても、やっぱり力が抜けるような感覚を覚えました…。

 

ただ、そんなショッキングな展開が最後にやってきたからなのか、

肝心の事件パートの方は…正直霞んでしまって、特筆する部分があまりないのかなぁと(苦笑)

まぁそれだと感想にならないので、もう少し膨らませますけど。

今回の内容って、視聴者の多くが求めていたであろう

「風間自身の過去」に触れる事が事前に予告されていたのもあってか、

ラストのための前座扱い感が否めなかったんですよね。

今までの回も含めて、トリックも殺害動機の描写も甘さはありましたが…

今回のに関しては、着地点もあっさりし過ぎて、放置している箇所も多過ぎて極めて雑で(泣)

シングルペアレントではないものの、またしても"子供を想う父"の話だった訳ですが、

そもそも、本当に子供を想っているのであれば

遺体のパーツを切断しようなんていう猟奇的な殺人行為を思いつかないはずですし。

柱にぶつかって意識を失ったくらいなんだから、

自己保身のためにも救急車に連絡するのが自然でしょうし。

最後は息子の絵で落ちて自首したのも…

物証がないのに?(息子の選択待ちだったとは言え)たった数分でコロッと変わる?以前に。

彼が犯してきた行為と釣り合わなくて、何だかむず痒さだけが残りました。

 

ミステリーはミステリーでも、本作の場合は倒叙型なので

その形式からズレるのかもしれませんが。

個人的には、息子・匠吾(城桧吏)が実は犯人で、

向坂(筒井道隆)はそんな息子を庇おうと自首してきたものの、

彼が最後に残した"あの絵"で匠吾の考えが変わり、罪を告白する…という流れだったら、

"あの絵"を通して父の想いを受け取った匠吾の心情が

切なさも漂わせて、印象深いものになったんじゃないかなぁとも思います。

せっかく「原風景」を絡ませているだけに、勿体なかったです。

 

気を取り直して…次回は白石麻衣さんだけでなく、隼田(新垣結衣)が再び登場するとの事で。

加えて、男に襲われた風間と遠野の"それから"も並行して描かれるそうなので、

本作が公式サイトで事前にアナウンスしていた

「点と点が結びつき、“風間教場”の先へとつながる線となっていく」に

徐々に近くなっている感じはしますね。

新しい登場人物の活躍で一旦ぼかして、

最終章辺りで再び千枚通しの男の件に触れるのかどうか?

まぁ、毎回ツッコんではいますが(苦笑)

残り話数の構成や真相が気になるのは確かなので、次回も見届けます。

 

 

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日曜の夜ぐらいは… 3話 感想|日曜の夜なのに…になってしまった(泣)

 

 

なんて事ないけど、どこか孤独を抱えながら生きてきた日常が

友情をきっかけに色付き始める…そんな物語になるのだと想像していた分、

宝くじ1等が当選するという斜め上の展開が訪れて、半ば呆然としてしまった前回。

岡田脚本の事だから、この"ミラクル"も何か意図があるとは言え、

もしかしたら3人にあまり共感しづらい方向へと進んでしまうんじゃないかと

不安だったのですが、今回を見て、その不安は少し払拭出来そうで安心しました。

 

1億円、5億円…というあまりにも非現実的な金額ではなく、

3000万(3人で山分けすれば1000万)に設定している所がミソなのかもしれませんね。

「豪邸も買えない」といった台詞がありましたが、

1000万円では豪邸どころか、普通の一軒家すら買えないですし。

年収200万円で計算すれば5年程度なので、一生遊び尽くせる訳でもない。

貯金も稼ぎも中々そこまでは到達出来ないけれども、

手にした所で一気にバラ色の生活には変われない、何とも中途半端な金額です。

だからこそ、3人が私たち視聴者と地続きである事をまだまだ感じさせてくれたと言いますか。

もし仮に上記の金額で当選していたとしたら、

2話の途中まで3人を等身大の人物として見ていたのが、幸福度で圧倒的に差がついて

置いてけぼりになっていたでしょうから…

今回で早速、宝くじ3000万が当たったエピソードを盛り込んだ理由が

見えてきたのは良かったです。

 

あとは、まぁ…サチ(清野菜名)の性格上、

「大金もらえて嬉しい!」「当選したお陰で生活が充実し始めた!」などと浮かれる

展開にはならないだろうとは踏んでいましたが、

「お金=幸せ」な安易な話に持っていかない作りもリアルでしたね。

私の場合、宝くじに応募はしないけれども、

倍率の高いチケットが当たった時とか、幸運が何度も続いた時とかに

こんな幸せで良いんだろうか…後々大丈夫なんだろうか…と

素直に喜べない気持ちの方が先行してしまいがちなので、

サチのネガティブな考えにも、翳りのある表情を浮かべた3人の姿にも共感出来ました。

 

いざ不幸が訪れた時に、「あの時が一番良かったな…」と回顧する事も人生にはあるある…。

で、3人はまさにその「あの時(宝くじが当たった奇跡を共有した時)が一番良かったな…」

の状況になりかけているんですよねぇ。

前回の感想で「宝くじに当選した情報を聞きつけたその中の誰かが接近し、

ピンチになりそうな所を…」と書いていたので、

中盤以降の流れも大体予想はついていたものの、

それにしても、まどか(矢田亜希子)とサチの父・博嗣(尾美としのり)の

疫病神っぷりが凄まじかったですね。

車椅子の話題を耳にした時に博嗣が食べていたのが

某コンビニの金のソフトクリームっぽかった所が、余計にイラッとさせるんです(笑)

 

今後、恐らく翔子(岸井ゆきの)の家族もお金に集ってくる事を想定すると、

基本的に善人の多い岡田脚本にしては珍しい人物描写な気がするんですけど。

3話でこの内容になってくるとなると、

お金を手に入れてからの3人の日常を蝕む展開は

しばらく続いていくのかもしれません。

 

通帳の残高が追記される演出も下手なホラーより怖かったですが、

若葉(生見愛瑠)と祖母・富士子(宮本信子)が

風で微かにギシギシ音を立てている玄関を見るシーンも、

嵐の前の静けさを物語っているようで印象的でした。

果たして3人が報われる日が来るのか?引き続き、結末まで見届けようと思います。

 

 

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ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と 4話 感想|新キャラ登場でやっと話が進むかな?

 

 

3話の感想も書いてじわじわ追いつく気でいましたが…

話の進みが遅い以上、本作への印象もほぼ一緒なため、1話分飛ばす事にしました(笑)

でも、3話の内容にちょこっと触れるとするなら。

直哉(山田裕貴)の「動け。働け!」の喝のお陰で、

電車に乗っている人々全員ではないとは言え

やっと自主的に食料や道具を探す人が増えてきたのと、

何より、おばあちゃんがみんなに明かしていた心臓の手術の件は良かったかな?と思います。

「目が覚めたら…動いてた。頑張る理由、それだけよ。心臓が動いてるから…」

それを聞いて、ご飯を食べる気になった寺崎(松雪泰子)の流れがね…

どんなに信じられない出来事に遭遇したとしても、現状が絶望感に溢れていたとしても、

今自分がこうして普通に立てて、歩けて、

物を食べられるほど元気で生きている"小さな奇跡"を信じてみれば

いつか"大きな奇跡"だって生まれるかもしれない。

そんなちょっとした光は感じられて、心にスッと刺さるエピソードでした。

 

さて、前回の感想はそこまでにしておいて、今回の感想に入りますが…

まぁ〜〜何と言うか…こちらはこちらで「今更?」が目立つ回でしたねぇ。

前回の時点では「発生から間もなく1週間」、

で、今回の中盤で「三日三晩寝てたのよ」という台詞があった辺り、

少なからず1週間は経っている事を想定すると、

サバイバル生活の基礎であろう火おこしを"今"練習するの?

しかも、まずは優斗(赤楚衛二)しかやっていないって?っていう疑問も

もちろん出てくるんですけど。

中でも私がズッコケてしまったのは、

田中(杉本哲太)による防犯指導が"1週間後に"始まった事にあるんです。

 

以前の感想でも書きましたが…観光地ならともかく、

どこに何があるのか、人や生き物が住み着いているのか、

どんな場所かすら分からない得体の知れない山にいるんですよね?

いつもの世界に戻れないまま何日も滞在しなければならないと分かった時に、

何とか生き延びられるよう、個人個人で危機管理や周りに対して警戒心は持つでしょうし。

大体、まともな水や食料も探せていないまま何日か経っているならとっくに飢餓状態で、

初回の玲奈(古川琴音)みたいに、他人のカバンから物を盗み取る人も

ゾロゾロ出てくる気がするんです。

実際はあんなに乗車人数が多ければ、自分の利益しか考えない人も1人や2人はいるはずなのに…

そこを誰も考えずに行動しているのも、あまりにもファンタジー過ぎると思います。

 

ファンタジーと言えばもう1つ…

「懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描く(公式サイトより)」物語なのに、

登場人物の回想の盛り込み具合が緊迫感を削いでいるのも、やっぱり気になりますね。

言い換えれば、パーソナルな描写が話の腰を折ってしまっているんです。

いつも多いなぁと思って見てはいましたが…

今回は優斗(赤楚衛二)の過去を掘り下げた回だっただけにより顕著になっていて、

もう過去は良いから、早くワープした真相に触れる話を進めて!と

焦ったい気持ちにさせられてしまいました。

 

終盤の方で6号車の面々との対面があり、マンネリ化した展開に

やっと新風を吹かせてくれそうな期待感は微かに持てましたが…

本作の作風が作風なので、しばらくは両者でのいざこざが続くのかもしれませんね。

 

 

…最後に話は逸れて、どうしても書き残しておきたかった事を。

これはただの思いつきですし、もう中間地点に突入するので

テコ入れする可能性は低いんでしょうけれども、

先ほど書いた「間もなく1週間」とか「三日三晩」とか、時間経過の描写を曖昧にせずに、

例えば…冒頭か終盤で「ワープしてから◯日間経過」のテロップを

端に出す演出を施すだけで、"らしさ"が増して、大分違ったんじゃないでしょうか?

サブタイトルは「8時23分」でやけに明確なのに、

本編はなんでそんなに大雑把な…というのもいっつも気になるんですよねぇ(苦笑)

 

↓2話の感想はこちら↓

 

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それってパクリじゃないですか? 5話 感想|知財部の空気感が良くなってきただけに…

 

 

公式サイトだと「凸凹コンビが、知的財産をめぐり巻き起こる様々な問題に立ち向かう!」と

記載されていた事から、視聴前は、二人三脚で目の前の問題に向き合っていく様子を

コミカルに描いていく物語になるのだと想像していた私からしたら

少し違う方向には行っているんですけれども。

それでも、今回で初めて、2人とも息が合っているなぁ…

この2人のやり取りをもっと見ていたいなぁ…と魅力的に思えましたね。

前回で北脇(重岡大毅)が親会社から送り込まれたスパイではないと分かり、

彼は弁理士を目指す動機を亜季(芳根京子)に明かした事で、

お互いようやく1歩ずつ踏み出せたって所なんでしょうか。

北脇の新たな一面が垣間見えたのが関係性の変化を物語っていましてねぇ…。

以前からごく稀にタメ口にはなっていましたが、何だかんだで世話焼きで、

しかもサポートの仕方がかなり遠回りで(笑)

見ていて楽しいし、微笑ましかったです。

 

コンビだけでなく、知財部3人+助っ人社員・又坂(ともさかりえ)のチームの空気感も、

それぞれのキャラクターも良い感じに描かれてきています。

"知財部の社員"としてまだ初々しさが残る亜季と北脇を、

ベテラン2人が見守るという構図が素敵。

見守るスタンスも違っていて、

北脇をちょっと揶揄いながら、場を和やかにしてくれる又坂と

周りを俯瞰的に見ながら時々アドバイスをし、

巧みな話術で社員のやる気を向上させる熊井(野間口徹)で、

適材適所で見せ場が用意されているんですよね。

そんな訳で、前回は若干キャラにブレを感じて、心配にはなりましたが…

脚本家が再び丑尾健太郎さんに戻ったお陰でもあるのか、

人物描写においては満足のいく作品になっています。

 

ただ、ここまで見てきて、1つだけ惜しいなぁ…と思える点はやっぱり話の構成にあって。

以前の感想でも言及しましたが、本作って、メインエピソードに他のエピソードを持ってきて

内容を複雑に見せるきらいがあると思うんですね。

今までは複数案件の同時並行でも、クライアント企業や、登場人物の言動などで

何かしらの関連性を持たせていた上に、尺も調整されていたのでまだマシでしたが、

今回の場合、「窪地の特許出願の引き継ぎ」と「ポスターの写真の無断使用」のこの2つは

特に共通点がある訳でもなかったため、

わざわざ1話内で同時に盛り込む必要はあったのかな…?というのが気になってしまいました。

実際、片方の案件を描いたらもう片方は放置…で、途中でCMが開けた途端に

もう片方の案件に戻る流れになっていましたから。

個人的には、その場面転換でややこしさを感じましたね。

 

いや、熊井が序盤で「知財部の仕事は調整に次ぐ調整」と言っていた事や、

亜季が「調整」のワードを頻繁に発していた辺り、

きっと、案件をたくさん抱える知財部の大変さを表したかったのだろうとは思うんですが。

それだったらせめて、一気に2つの案件が…という見せ方ではなく、

一仕事終えそうな所でまた次の案件がやってきて中々休まらない…という見せ方でも

良かったのかもしれません。

 

にしても、ポスターに使用した写真については…

ネットから拾った画像で、よく大判ポスターのサイズに対応出来るほどの解像度があったなぁ

っていうツッコミもそうなんですけど。

社長(赤井英和)…本当に間抜けなんじゃないかと(笑)←これでも言い方和らげた方w

上司も上司で、完成してから画像の出典元を確認したりしないんでしょうか。

大企業だろうと中小企業だろうと関係なく、著作権に配慮するのは

社会人(特に作り手側)として当然の行為な気がするんですが(汗)

前回の結果オーライ!もそうでしたが…お仕事の描写の甘さも

今後控えめになって欲しいなぁと思う限りです。

 

 

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