罠の戦争 8話 感想|鷲津のモチベは幹事長を辞任させる事になるのかね?

 

 

いろいろと、捻りなく進めてきたなぁ…という印象です。

 

中でも「そこ、そのままの真相なんですね…」と思ったのは、

鴨井の息子・文哉(味方良介)が泰生(白鳥晴都)を突き落とした犯人だった事。

しかも犯行動機は、真面目な人が損をする社会背景から来ていたというのが、

個人的には、今まで引っ張ってきた見せ方と釣り合わないのかなぁと言いますか。

本作の舞台である政界を絡めれば、文哉の証言で「突き落とすよう唆した人物」が

新たに発覚して人間関係をさらに複雑にさせる事や、

"忖度"だらけの世界だからこそ、彼は罪を擦りつけられた1人だった…(犯人は別にいた)

なんて展開に出来たかもしれないのに、

その設定が真相に一切絡んでいなかったのが、

ちょっと盛り上がりに欠ける気がしてしまったんですね。

 

彼の話を聞けば気持ちも分からなくはないんですが、

危機的な状況に陥れば、鴨井(片平なぎさ)から大金をもらえる立場で。

そして、結局自首もせず、自身の行動でまた"母"でもあり"大臣"でもある鴨井に

迷惑をかけているにもかかわらず「母さんを守りたい」発言は…??で、

キャラ描写にもモヤモヤ。

親子で和解したようなので、ここはもう解決するんでしょうけど、

2人の美談をそばで聞かされた可南子(井川遥)がどんな想いでいたかと想像すると、ね…。

しんみりした劇伴含めて、人情味たっぷりで終わったこのエピソードも、

"復讐劇"としては正直、腑に落ちませんでした(汗)

 

もし仮に享(草彅剛)も2人の一連の話を聞いていたら、

「その私情で、下手したら泰生は命を落としていたかもしれないんだぞ!」と

感情的に訴えるシーンもあったのかもしれません。

でも、そのシーンがなかったのは、享は今代議士になっていて

永田町のボスとの戦いに集中しているからなんですよね…。

 

その戦略で忙しいからなのか、当初は「一緒に闘おう」と誓っていた可南子と

連携が取れていないのも気になって。

例えば、鴨井が辞任会見を行う事は、享と可南子だけが知っていた…という

鶴巻(岸部一徳)に一気に大打撃を与える"手段"として魅せていれば、

どんでん返しの演出に繋がったと思うんですけど。

実際は享は全然聞かされていなくて、

そんでもって、自分が用意していた奥の手が

「鶴巻が実は体調を崩していた」のが分かる写真だった…ってオチも弱過ぎました。

うーん…何だか、前回から"復讐劇"ならではのずる賢さや華麗さが不足している内容が続いて、

失速している感は否めませんね。

 

享の復讐のきっかけになっていた、息子を突き落とした犯人が分かった所で、

残り3話でどうやって話を膨らませるのか…と思ったら、

どうやら次回は虻川(田口浩正)が再登場するようで。

逆襲編もぼちぼち開始するんでしょうか。

享が微かに悪い笑みを浮かべた次回予告のラストシーンは

「銭の戦争」の最終回を想起させて、ここもなぜそんな状態に至ったのかも気になります。

 

それが鷹野(小澤征悦)関連なのか、竜崎(高橋克典)関連なのかは分かりませんが、

次回こそ"罠"であっと言わせる(言わされる)内容になる事を期待します。

 

 

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ブラッシュアップライフ 9話 感想|約100年越しの4人での会話。良かったねぇ…

 

 

今更なんですが、女性にとっての"幸せ"の選択肢に、結婚や出産だけでなく

「仲良しグループ」での会話も含まれていて…

そしてそれを尊重するかのような描かれ方が物凄く好きなんですよねぇ。

 

人間関係は複雑なもので、大人になると環境や状況の変化などで疎遠になりがち。

目の前の物事に追われていく中で、

思い出を一緒に懐かしんだり何気ない話をして盛り上がったり出来る友達の存在って、

やっぱり心の拠り所というか、明日また頑張ろう!という活力にも繋がる訳で。

そういった「友達との会話がいかに幸せで尊いものか」

かなり理解がある脚本になっている気がするんです。

 

今回の、麻美(安藤サクラ)と真理(水川あさみ)が

久しぶりに4人で過ごすシーンなんかは、特にそれが詰まっていました。

「良かったら一緒にお茶しない?」「無理しなくて良いんだけど…」

「本当、無理しないでね?」

断りやすい感じにしようと話し合いつつ、緊張感を帯びた言い方からは、

2人にとってもう次のチャンスはないから

最後はやっぱりみんなで仲良くなって終わりたい…というほんの期待や希望が伺えます。

そう思うのも、お互いに"楽しかった頃の記憶"が頭に強く焼き付いているからであって。

そして、麻美が1周目の時にクラスの中で孤立していた真理の心境や、

1〜3周目で人生は変わっても子供の頃から3人での付き合いを欠かさなかった麻美を

ここまでで印象づけるように描かれていたお陰で、

私たち視聴者も2人の気持ちに共感しやすいんですね。

 

勇気を出した結果、打ち解け合えたのには、

何回やり直しても気が合う相手だというのが証明されたようで

目頭がじんわり熱くなりましたし。

挿入歌のチョイスも相変わらず秀逸で、ストレートな曲だからこそ刺さってしまいました。

いやはや、心温まるシーンでした…。

 

明確な目標を持った上での5周目(6周目)なので、

最終章らしくピリッとした雰囲気になるかと思いきや、

「定期ミッション」や「福ちゃんの代表曲」などクスッと楽しめるパートも

バランス良く挟み込まれていて、今回もあっという間に楽しく見終えました。

でもって、最終回への"引き"もしっかり用意。

またもや豪華キャストで…一体何者?(どうしてもハイジャックしたいタイムリーパー?)

というのはもちろん、4周目の研究者時代を絡めながら

「自分が関わらなくても助かる命はあった=運命はそう簡単に変えられないのかもしれない」

という少し不穏にも思える事実を示していた辺り、

無事にハッピーエンドで終わるかどうかもドキドキさせられますね。

 

前回の感想でも書いた通り、来週は外出の用事のためリアタイは出来ません(汗)

でも、前時間のドラマと同日に最終回を迎えるだろうと予想して

翌日に有給をとってあるので、その日中に感想を投稿するつもりです。

どんな結末になるのか…落ち着いて、じっくり見届けます!

 

 

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Get Ready! 9話 感想|見切り発車の構成が招いた結果かもね…

 

 

本作を見ていると、「このエピソードを◯話に持ってきたら…」とか

「最初からこの設定がなければ…」とか、

ついついタラレバを言いたくなってしまいますね。

当初の段階で、主人公率いる仮面ドクターズの行動理念やコンセプトをきちんと定めず、

まるで見切り発車のように話を進めていった事が、

今回になって大きく響いている気がします。

 

例えば、剣持(鹿賀丈史)のカミングアウトだってそう。

彼が改心したのは、娘・玲於奈(結城モエ)の命を救って欲しければ

13年前に起こした臓器移植に関する罪を認めろという

エース(妻夫木聡)の発言があったからなのですが、

その描写だと、エースの判断基準となっている「生きる価値のある人」に

矛盾を感じさせるんですよね。

 

もう少し具体的に言うと…正直納得行っていない方が多いし、

最終決断までの流れに多少の違いはあれど。

初回の渋谷(池松壮亮)や、2話の坊城(柄本明)、そして6話の嶋崎(鶴見辰吾)など、

相手の動きに"変化の兆し"が見えた所で、仮面ドクターズが手術に踏み切る…

というのが今までのパターンだったのです。

しかし、今回はエースが直接駆け引きをし、

自分の思い通りになるように剣持を誘導する姿が描かれました。

 

うーん…因縁の関係なのは分かりますが、そこにこだわると"復讐劇風"になってしまって、

本作がうたっている「“生きる意味を問う”異色のヒューマンドラマ」が霞んでしまう訳で。

連続ドラマにおいて、作品の芯を曖昧にさせる描写はタブーだと思うんです。

せめて、剣持が娘を溺愛していた様子や、

前回の過去エピソードも踏まえて、自分があの時悪事に手を染めた理由が

天野に手柄を奪われる事の嫉妬や焦り、権力欲からきていたのだと自覚し反省した上で

初心に帰ろうと決心する様子が描かれていたら、

あの思い切った行動にもまだ納得出来たのかもしれません。

 

その"復讐劇"にしてもね…

前回で主人公の挫折が明かされてからの今回なので、

急過ぎて、彼や真田夫婦が報われるのにも感情移入しづらいと言いますか。

某ドラマ風に言うと、カタルシスが整っていないんですよ。もう、ガッタガタ(汗)

 

チームの分裂も、3話の感想でも書いた通り、

エースの主観で患者を救うか救わないかが決まるため、

ジョーカー(藤原竜也)の存在意義がイマイチ感じられなくて、特にピンチには思えないし…。

それに、警察が「なぜリスクを冒してまで違法な医療行為を続けるのか?」に

関心を寄せるようになるのも、最終回前でやるタイミングではないんじゃないかと。

…構成に関してツッコミ出したらキリがないですね。

 

来週でやっと最終回ですが…剣持を改心させた辺り、

あとはチームが解散するか?エースが逮捕されるか?だけで、

駆け足で終わる事はない気がしております。

ただ、最低限「生きる価値」に触れる内容であって欲しいです…。

 

 

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忍者に結婚は難しい 9話 感想|宇良くん、忍者でした。←知ってた

 

 

個人的には、こっちの方がある意味"衝撃"だったかも…ですな(笑)

 

まず…宇良(藤原大祐)の件。

いや〜そりゃあ、彼が忍者である事については

特に驚きはなかったですけど(むしろ忍者で安心したくらいw)、

まさか、あの一族だったとはねぇ…。

忍者スクールに通ったばっかりの新人だから、

知恵と知識がまだ頭に鮮明に残っている状態なんでしょうか。

まぁ何にせよ、唯一"組織"に囚われていない立場なのもあって、

「伊賀一族vs甲賀一族」の構図が本格化している話の中で良いアクセントになりそうです。

 

あとは…粉雪の加藤@宮下雄也さんのご出演かな。

どこかで見た事が…あっ!!!って気づいてから、何だかじわじわ来てしまって。

そこのシーンだけあまり頭に入ってきませんでした(笑)

っていうのは置いといて…

 

内容に関しては、「赤巻議員を殺したのは音無なのか?」に終始していて、

ほとんど進展がなかった印象ですね。

ただ、冒頭でも触れた通り、今回は今までの忍者にはなかった

宇良の機転の良さや接近の上手さを堪能出来る話になっていて、

特に退屈さは感じさせませんでした。

 

残り2話…という事で、最終回に向けて着実に準備を整えているように思います。

小夜(吉谷彩子)の蛍(菜々緒)に殺して欲しい人物は誰で、

果たして取引を受ける事になるのか?

とにかく、物語が大きく動き出しそうな次回に期待してみます。

 

 

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警視庁アウトサイダー 9話(最終回) 感想|最後まで渋滞した作りだったねぇ。

 

 

予告で強調していた「衝撃のラスト」。

私の今まで見てきたドラマの経験上だと、キャッチコピー負けして終わるイメージが強いので、

本作もきっとそうなんだろうなぁ…まっ、駆け足気味だったり雑だったりしなければ…

くらいの気持ちで最終回を見ていたんですが、

衝撃までは行かなくとも、意外に感じる内容ではありましたね。

 

今までの事件の結末がストレートに片付いていた分、

チカ(水崎綾女)殺害事件の犯人でもう一捻り加えてくるとは。

殺害する様子がカットされていたのは、前回でも少し「ん?」とは思っていたので、

空白の時間での真実を、最終回のために意図的に隠していたのだと分かって納得出来ました。

 

最終回の内容に関して書きたかった事と言えば、そんな所でしょうか。(えっ…w)

ざっくり総括するなら…

10年間の苦しみを徐々に吐き出して行くかのような濱田岳さんの涙の演技や、

3人の仲間感が伝わる洒落の効いたラストシーンを見ていて、余計に思ったんですが。

コミカルなのかシリアスなのか、そういった"コンセプト"が最初から定まっていたら、

3人の関係性やキャラクターにも愛着がより湧いたのではないかなぁという気がしています。

 

そもそも、演出家が小ネタを得意としている演出家だけに、まぁ癖が強いんですね。

癖が強いだけなら、"木村ひさしワールド"に染まる役者さんの演技に

新鮮味を感じながら楽しもう…で終わるんですけど。

ただ、従来のテレ朝刑事ドラマらしい縦軸エピソードも同じくらいのウエイトで、

しかも小ネタと交互に盛り込んでいるので、

作風がケンカして、その見づらさがかえって登場人物の魅力を薄めてしまっているんです。

 

西島秀俊さん、濱田岳さん、上白石萌歌さんという

「この3人なら絶対面白いでしょ!」な役者さんを揃えた作品だっただけに、

個人的にはやっぱり、3人がわちゃわちゃした1話完結型のエピソードを

もっと充実させて欲しかったですかね。(あ…出来れば3話の塩梅でw)

失礼なのは重々承知で言いますが、

内容の節々から、作り手同士での話し合いが足りていない感が滲み出てきちゃってて(汗)

素材を活かしきれていなかったな…という印象が一番に残りそうです。

 

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リバーサルオーケストラ 8話 感想|穂苅さんのエピソードは良い感じだったけど…

 

 

穂苅(平田満)メイン回。

エピソード自体は良い感じで、特に、当時のカセットを再生して

演奏が始まる直前に録音が止まってしまう…という演出には、

始まりがあれば終わりもあり、幸せがいつまでも続くとは限らない現実の厳しさや、

伝えたい言葉は「いつか」で後回しにしていたら手遅れになるといった

皮肉が込められているようで、それが穂苅の後悔を増幅させていて印象的だったんですけど…。

う〜ん、全体で見てみると、三島(永山絢斗)との後日談に、熱愛報道に、

相変わらずの本宮(津田健次郎)の悪巧み描写に、スパイに…と

メインから離れた要素が多過ぎて、とっ散らかって見えたのが残念。

 

そして、素直に「良かった」「面白かった」と言えなかったのには、もう1つ理由があって。

8話で、しかも玉響の存続がかかっている定期演奏会が控えている段階で、

今回の内容って"どうしても"描かなければならなかったのかな…?という疑問符が

浮かび上がってしまったんですよねぇ。

 

よくよく考えれば…初音(門脇麦)も前回では、

生放送での無茶振りで、多くの視聴者に注目されている状態の中で演奏を成し遂げた事で

ほぼほぼトラウマは克服した訳で。

あと主人公関連で控えているのと言えば、2つの大舞台を成功出来るかどうかだけ。

つまり、もうこれ以上、重点的に描く必要はないに等しいんですね。

となると…せめて、前回と今回を逆にした方が、

最終回に向けての緊張感を持続出来たのではないか?とも思いました。

 

そんな感じで、私としては若干モヤモヤしたまま見終えてしまいましたが。

残り2話で、さすがに定期演奏会の話が描かれるでしょうから…

次回に期待してみる事にします。

今回は少しざっくりとした感想で失礼します(汗)

再び気持ちが盛り上がりますように!

 

 

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大奥(2023) 8話 感想|町の大改造計画がスタート!

 

 

初回ぶりの吉宗編。

やっぱり…吉宗編が一番安心して見られますねぇ。

それは、個人的な嗜好で言うと、今までの編よりも言葉遣いがやや現代寄りになっていて、

聞き馴染みのない言葉を頭の中で変換する作業が減って

見やすいっていうのもそうですけど。

家光編からの綱吉編で容赦ない展開が続いていたのもあって、

清々しい風が一気に運ばれてくるような吉宗編で、逆に新鮮味を感じたのもありますかね。

そして、クスッと笑える描写も久しぶり。

…今思えば、綱吉編なんて、

そういった部分は阿佐ヶ谷姉妹のパートしかなかったですから(笑)

 

にしても、お仕事ドラマ寄りの内容にガラッと変わりましたね。

テイストはかなり変わったけれども、

吉宗(冨永愛)が毎話「没日録」で大奥の歴史を学ぶ、

ストーリーテラー的立ち位置で登場する

描写の積み重ねが効いているなぁ…と思います。

実際に視聴者と同じように、本家の家光が赤面疱瘡で亡くなった事で

本来将軍としての人生は歩まなかったであろう千恵(堀田真由)の運命の重さも

知った(聞かされた)訳ですから、

赤面疱瘡の薬を開発しよう!町を大改造しよう!と

行動を移す流れになるのにも不自然さがないんです。

今回からの話のための"あのシーン"だったのだな…と、

計算された構成には改めて感心させられました。

 

大改造計画ばかりに集中し、世継ぎを産むのは少し疎かになってしまった吉宗に対して

藤波(片岡愛之助)が「情がない」「上様に選ばれる事が男の誇り」と

指摘するエピソードがあったんですが、

ここは「仕事ばかりで家族はそっちのけな夫」という

現代にも通じる普遍的なテーマを思わせて、中々興味深かったです。

綱吉編では、将軍になっても「女はいつでも外見の綺麗さと子供が求められる」

重圧が描かれたように、

男女逆転する事でかえって問題が浮き彫りになる…。

吉宗の行為も、"女性だから"許されるとは決して言えません。

藤波の言葉は鋭く、核心のつくものがありました。

 

NHKドラマとしては相当力が入っているのか、

嬉しい事に、秋クールでシーズン2の放送が決定しましたね。

となると、今回のサクサク具合だと…

赤面疱瘡を治す薬は開発されて、一旦完結するんでしょうか?

どんな形で終わらせるんでしょうね。

 

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星降る夜に 7話 感想|恐ろしいけど、切ない…

 

 

深夜(ディーン・フジオカ)の設定的に、

キーパーソンにはなるんだろうなぁ…と思っていたら、やっぱり。

今回は深夜と判(ムロツヨシ)でガッツリ対比させた回になっていましたね。

 

2人には「(新人か主治医かで違いはあれど)妻の出産に鈴が関わっていた」

「妻を亡くしている」という、2つの共通点があります。

なので、深夜も一歩間違えれば、判と同じく相手を恨む事に生き甲斐を見出す生活を

過ごしていた可能性もあり得た訳ですが…

ただ、大きく違うのは「感情を受け止めてくれる人がいたかどうか」。

 

深夜の場合は、後ろの方で奥さんや生まれるはずだった子供のため、

そして自分の代わりに泣いてくれる鈴がいて、

それが救われた心地になって、今では自ら産婦人科医になるほど前を向けたのだけれど。

伴の場合は、突然死を告げられて裁判を起こして、

その手続きや対応に追われる日々が続いて、

感情を吐き出せる余裕もないまま、いつしか孤独になってしまった…って所なのでしょう。

 

鈴(吉高由里子)や一星(北村匠海)という仲間がいて、

すぐ近くではキラキラとまぶしく光る線香花火の火が映っている。

一方で、判と娘は暗闇にいて、遠くの方で微かに光る月を見ている…

この終盤の映像での対比は、劇中で北斗(水野美紀)が言っていた

「天と地の差がある」を具現化しているようで、余計に切ない気持ちにさせられました。

 

麻里奈中村里帆)が妊娠している事を知ったら

危害を加えるのを止めた辺り、根は優しい人だと思うんです。

じゃなかったら、なんで俺だけがこんな苦しい目に遭わなきゃならないんだ!!なんて

ますます暴走していたでしょうからね。

ただただ…自分の気持ちを聞いてくれる人がいて欲しいだけ。

娘はそばにいるけど、やっぱり我が子だから恨み節を言ったら申し訳なくなるだろうし、

まだ幼いから想いが完全に伝わるかどうかも分からない。

 

次回予告を見る限り、スカッと展開が訪れるようですが…

個人的には、火に油を注ぎそうでちょっと心配です。

最初は、大きな目で見つめる様子から、

彼の抱える絶望や闇に吸い込まれそうな感じがしてゾッとしていても、

今は充実している深夜が描かれれば描かれるほど、同情の目で彼を見てしまっただけに、

泣ける日が来ると良いな…と思います。

あ、もちろん、営業妨害や名誉毀損に値する行為をしてしまったのは事実ではあるので、

そこを認めた上で。

ちゃんと救われて欲しいです。

 

いや〜それにしても…今回も、鈴と一斉のパートや不良ごっこのシーン、

麻里奈に関する良い意味で軽いエピソードで

コミカル要素が散りばめられていて、"らしさ"が健在の作りにはなっていましたが…

伴の置かれた状況が状況なだけに、さすがに終始ソワソワした感覚は残りましたね。

特殊清掃のエピソードもきっとその1つに含まれていたんでしょうけど、

伴が憎しみを募らせた結果、刺すなんて事も…っていうのが脳裏に過ぎってしまって、

あまり笑いには消化出来ませんでした(泣)

 

 

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罠の戦争 7話 感想|「えっ本当に!?」が続く。

 

 

どうやら、疑り深く見過ぎてしまったようです(汗)

基本的に「〇〇だ」「〇〇かもしれない」という享(草彅剛)の思い込みから始まり、

それを元に情報を探っていった結果、予想もしていなかった真相が現れる流れが

今までで何度も描かれていたのもあって。

今回も、「違う、俺は…」と言いかけたのを見ると、

泰生(白鳥晴都)を突き落とした犯人とは無関係で、

7年前の事件は、むしろいじめられている友達を庇おうとしてやった行為なのでは?とか。

目撃者の女性は鶴巻(岸部一徳)の回し者じゃないかとか。

泰生の件を鶴巻が口頭で伝えている辺り、実は罠なんだろうとか、

1つ1つのエピソードを深読みしては

ラストでどんな種明かしがされるのかと期待していたんですけど…。

特に裏付けもなければ、他の可能性も考慮せずに

主人公の憶測や暴走がそのまま正解へと繋がる今回の内容には、

さすがに「あれ?」と思えてしまいました。

 

終盤の鶴巻による記事差し替えの件も、前回で彼が

「総理も頭が上がらない、編集長も記事にしたがらないほどの大権力者」である事は

既に描かれていたので、個人的には少しインパクトが弱いというか。

どうせだったら、あの記事が掲載されるのは想定内で、

掲載後に実は突き落とした犯人は別人だった事が判明し、

享は名誉毀損で訴えられて代議士を解雇させられる羽目になる…みたいな、

今まであたかも事実であるかのように進んでいたエピソードを

全てひっくり返す展開になっていたら、

鶴巻のしぶとさや容赦のなさがより際立ったのかもしれませんね。

 

そんな感じで、内容はうーん…だったのですが、

ラスト2分前辺りのカメラワークには、ちょっと惹きつけられてしまいました。

言葉だけじゃ伝わりにくいと思うので、補足で画像も載せると…

 

鶴巻に呼び出されるシーンで、

「警告は前にもしたよね?もう手加減はしないよ」と宣戦布告されてから

(カットを1つ挟んだ後)この↓引きのカメラワークになるんですね。

映像に関してはてんで素人ですが…徐々にズームアウトしていくカットが

主人公が今置かれている状況を表しているように思いました。

空間が目いっぱい映し出される中、同じ画面に収まっているのは鷹野(小澤征悦)だけで、

窮地に立たされた亨にとっては救世主的な存在になるかと思いきや…

距離が空いている(被写体を大小で差をつけている)事から、

"旧知の仲"ではなく"鶴巻派の一員"としての地位を優先しようとする彼の心境が伺えます。

 

で…亨が部屋を出た後で、「鷲津亨を潰せ」と命令されたシーンだと、

鶴巻と鷹野が横並びになる形で被写体を同等に映すんです。↓

この2つのカメラワークの対比が、

鷹野にとって、鶴巻が部下をコントロールするのに長けている

いかに恐ろしい存在であるかを強調しているようで、

面白い演出だな…と思いながら見ておりました。

あ、主題歌のタイミングも、

次回予告の通り「全面戦争」の本格化を匂わせていて抜群でした。

 

テレビ誌によると、どうやら全11話あるらしく。

つまり、残す所あと4話ですね。関テレ制作枠のドラマでその話数は珍しいです。

となると…次回の終盤で最終章の幕開けになるんでしょうかねぇ。

亨の暴走を見るに、そろそろ虻川(田口浩正)らの反撃があってもおかしくないですし、

まだ眞人(杉野遥亮)へのカミングアウトも残ってますし。

今回出番がなかった竜崎(高橋克典)の仲間入り展開もアリかも…?なんて思ってます。

 

 

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ブラッシュアップライフ 8話 感想|ラストチャンス。麻美、舞いあがる!?

 

 

思わずクスッとさせられながら、何気ない日常生活を描いてきた中で、

初めて"残酷さ"が描かれた今回。

前回の感想で「長生きする事が一番の徳なのかもしれない」と書き残しましたが、

長生きすればするほど、幸せな出来事を経験する時もあれば、

当然、辛い経験をする時もある訳で…。

 

不幸は不幸でも、意図的なものと偶発的なもので2種類に分けられると思うんですが、

今回は後者の方にスポットが当たっていて。

大切な人を失う悲しみも、何度やり直しても運命に抗えないやるせなさも

今まで幸せな描写を重ねてきたからこそ、

より痛感させられる話になっていた気がします。

 

じゃあ今回は、しんどい余韻が残って終わったのか?と言ったらそうではなく。

ユーモラスな部分も交えながら、最後にはいつもの

肩の力を抜いて笑えるテイストに回帰させていった所が

さすがバカリズムさんだなぁ…と思わされました。

前半では孤独と絶望で、一旦どん底に突き落としてから、

後半では新たな出会いを機に、再び"生きる希望"を取り戻していく。

そんな二段階構成も良かったけれど、個人的にグッときたのは、

人生をやり直しているのは麻美(安藤サクラ)だけじゃないよ…という設定。

 

本作は基本、麻美が主体となった物語なので、

私含む視聴者はどうしても主人公目線で見てしまいがちですが、

現実世界だと、誰が主役とか脇役とか、そういった概念はないんですよね。

そして、何を目標にしているのかも1人1人違うし、十人十色の人生がある。

そこを優劣つけず、人生ウン周目を生きる複数の人物を平等に描く事で、

最終的に「"何か"のために生きる人々はみんな特別」という

メッセージ性にも繋がっている気がして、その優しさに不思議と励まされた気分になれました。

 

で…「笑えれば」のチョイスがまたズルくて、まさか泣くとは思いませんでしたよ(笑)

「ただみんなが幸せになって欲しい」そう意気込む麻美や、

明日から一週間の始まりだ〜と気合いを入れる視聴者の背中を、

そんなに気張らんでも良いんやで…とポンと押して和らげてくれているかのような選曲で。

日曜の夜に最後に見る番組が本作で良かった…と心から思える回でもありましたね。

 

次回はとうとう5周目という事で…まさか、本家ではなくこちらで舞いあがるとは!w

残り2話で描き切るので、どっちに転ぶか読めなくて、余計にハラハラさせられます。

今回になって、面白味が一気に増した感じです。

最終回もどうなるか楽しみですが…最終回の日、リアタイ出来ないのが悔しい!!(笑)

(これについては来週、また改めて言及します〜。)

 

 

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