着飾る恋には理由があって 10話(最終回) 感想|誰かのために着飾る人生

 

f:id:rincoro_ht:20210420233554p:plain

 

放送開始15分の時点で先は読めていたけれども…いや〜、爽やかな最終回でしたね。

みんなそれぞれに、自分なりのスタートを切っていく。

この展開が単純に予定調和で終わったと思わなかったのは、

煮え切らない想いとか、挫折とか、悩みに悩んで出した決意とかが

最終回までにいろんな形で提示されて、

そこから生まれる価値観や生き方を否定せず、支えようとする人々の姿が描かれてきたから。

 

お見送りのシーンはド定番でもちょっと変化球で、

葉山(向井理)に感謝の気持ちを伝えるために走る真柴(川口春奈)は

とんでもなくかっこよかった。

彼女に対して「片思いだった」と過去形で話す彼も、

普通だったら、好きだった相手に振られて

可哀想な"当て馬"に見えてきてしまうかもしれないけど、

全くそうは感じず、むしろ新たな道を進む彼の目が輝いているように映ったのも新鮮でした。

 

真柴が葉山からもらった言葉を道標にして、

抱いていた憧れを"恋心"ではなく"尊敬"に昇華させていくように、

葉山も真柴と駿(横浜流星)が夢に真剣に向き合っている姿に背中を押されて

一歩踏み出していく。

そして、駿も同じで、真柴が自分を奮い立たせてくれた言葉を時々思い出しては、

彼女に影響を受けながら、大きな賭けに挑んでみる。 

本作における恋愛は「人生のゴール」「最大の幸せ」ではなく、

あくまでも人生を豊かにするための手段の一つとして描かれていく所に好感が持てました。

 

最初は「着飾る=悪」で、身の回りの飾りを少しずつ取っ払っては

シンプルな恋を目指す2人の関係を描く

物語になっていくのかな?と思っていましたが、全然違っていて。

大切な人のために着飾る事を肯定する作品だと、途中から気づかされましたね。

「リコカツ」もそうでしたが、違う場所について行く訳でも、今の仕事を諦める訳でもなく、

相手が好きでいてくれる自分になるためにお互いに新天地で頑張るというオチは、

平成時代だったら考えられなかったかもしれません。

あとは、初回の感想でSNSの扱い方についてこう書いていたんですが↓

せっかくSNSがモチーフとして取り扱われているので、

そこで良い写真を一生懸命投稿して、フォロワーが増えて得る幸福感、

つまりSNSならではの特徴を悪く捉えた安直な描き方にならない事を願いたいです…。

人々の心を掴む技を身につけている事、時代に見合ったコンテンツを作れるって

十分誇れる仕事だから。

SNS界のインフルエンサー」「インスタ映え」は小馬鹿にされるなど

ネガティブなツールにされがちなSNSも、良い面も描きつつ、

かつ意見を発信する事の怖さや不安も…といった

さじ加減に落とし込まれていたので良かったです。

 

火10枠の恋愛ドラマは基本的に主人公が自己中で共感出来ず、

恋愛描写を優先させようとして仕事パートが雑になってしまう作品が多かったため

リタイアしがちだったんですが、

若者をターゲットにした作風は共通していても、

こんなに見応えのある作品に出会えたのは久しぶりだった気がします。

いつだ?どっちにかかるんだ!?と翻弄させられる

星野源さんの「不思議」タイムも楽しかったです(笑)

 

そして、これまた個人的な印象ですが、

今までなんとなく良作が少ないように感じた川口春奈さんや、

"旬の俳優"と呼ばれて以降は作品に恵まれていなかったイメージのある横浜流星さんにとって

1つの代表作になったんじゃないでしょうか。

特に川口春奈さんについては、水10のお仕事系ドラマで

バリバリ働く変わり者の役も見てみたい。

同じ涙でも似通う事なく、全く違うものに感じさせる演技が素晴らしかった。

脚本家の金子ありささんにも、

新しい視点の入ったオリジナル作品も描かれるんだ!という驚きがありました。

 

いろんな意味で"可能性"を感じさせた作品だったと思います。

次作は期待度薄なんですが…さて、どうかな?

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net


ナイト・ドクター(Night Doctor) 1話 感想|退職してくれ元研修医!

 

f:id:rincoro_ht:20210621223443p:plain

 

最初に言っておくと…役者は悪くない。

むしろ好きな役者さんばかり。

でも、このドラマではみんな嫌いになりそうだわ…(泣)

 

口を開けば嫌味ばっかり、説教ばっかりの面々はもちろんなんですが、

特に不快感が残ったのは研修医上がりの深澤(岸優太)。(あの、岸くんは好きです…)

「穏やかに過ごしたい」「平和に行きたい」

はぁ?医者の立場で何言ってんだ??と本気でムカついてきましたw

研修医ならまだ理解は出来るけど、もう4年目なんでしょ?

それに、その発言は内科医の仕事を舐めているようにも感じますしね。

内科医だって目の前の命を一刻も早く救うために必死だろうし、

責任の重大さは昼でも夜でも関係ないと思うんですが…違うのかな。

そして患者を救えなかったトラウマを思い出して器具も使えなくて

一人立ち尽くす事しか出来ないシーンも…

深澤がある程度腕の良い優秀な医者で、初めて失敗を犯してしまったという背景が描かれた上で

流すべきものだったのではないでしょうか。

実際の所、彼、いっつも何もしてないから、同情のしようがないんですよ(苦笑)

 

何も出来ない割には、先輩にタメ口。

タメ口と言えば桜庭(北村匠海)もそうで、彼もいざとなったら発作で動けなくなるタイプ。

この2人は給料泥棒でしかない。

まっ、深澤の場合、大人の事情&メインキャラだから退場させられないって所なんでしょうけど、

普通だったら妹を下手したら死なせようとしていたのを知った時点で

医者失格だと認めて辞めるんですよねぇ。逆に続けようとする方が恐ろしい。

仮に妹だと知って"妹だから"受け入れようという考えに至ったら、

それはそれで不公平ですし。

辞めてくれた方が、自分のためにも今後運ばれてくる患者のためにもなると思うんですけど…

どうして医療ドラマって、病院に行きたくなくなるような作品が多いんでしょう。

 

ああいかんいかん。ここまで登場人物への愚痴ばかり吐いてきたから

内容の感想を書かねばなんですが…

内容自体も、数多くの医療ドラマの定番シーンを継ぎ接ぎした印象しか残らなくて

最後まで心が動きませんでしたかね。

急患に出くわす主人公!花火大会で事故が起きる!働かせて下さいとお願いする!

彼氏と上手く行かなそう!→全部「やっぱりな」の連続で面白くない(汗)

台詞も全体的に"語り過ぎ"で、

葛藤や登場人物に関する説明台詞が多いから間延びして感じてしまいましたし、

継ぎ接ぎの展開が原因で、緊迫した雰囲気にしたいのか

少しコミカルな作品として見て欲しいのか、

初回としては本作のコンセプトが曖昧なまま終わってしまったような気がしました。

 

「ラジエーションハウス」「アンサング・シンデレラ」のスタッフが関わっているだけあって、

デイドクターとの対立構造とか、救急を上げて他の診療科を下げるだとか、

本来看護師か医療事務がやりそうな仕事まで全て医者がやってしまう所とかも似ています。

このスタッフの事だから、"医療業界のリアル"は面白おかしく脚色されてしまうのだろうと

半ば諦めの気持ちでいましたが…それにしてもベタ過ぎて。

 

命を救う大変さを一番知っているはずの指導医が実は後輩想いな良い人なのも、

男性は胸の大きい女性が好きという破廉恥な要素に頼るのも安易。

で、早速、休日もまともに2人で過ごせなくて"すれ違い"が起こるくだりが出てきましたが、

ナイトドクターを描く前に、恋愛も救急の仕事も充実させている主人公を描いてこそ

令話時代における「働き方改革」に繋がってくるのではないかとすら思いました。

 

まぁ、今回の内容は「初回だから」大目に見ますが、

次回以降も登場人物に不快感が残ったり、新鮮味がなかったりしたら

感想は書かなくなってしまうかも…。

イライラしながら書くのも良くないのでね。

次回の感想が投稿されていなければ、お察し下さい(汗)

(ちなみに、サブタイトルは「泣くな研修医」をもじったものです。

この作品もベタでさっさかリタイアしちゃったんだよな…) 

 

 

最後に余談なんですけど、本作のタイトルの正式名称は

「Night Doctor」なのか「ナイト・ドクター」なのか分かりづらいんですよねぇ。

HPのタイトルや、ゲストとして番宣に来た時は英語の方だったんですが、

フジテレビ公式サイトのドラマコーナーだとカタカナの方って言う。

「SUITS/スーツ」みたいにするなら良いけど、どっちかに統一して欲しいです。

一応、感想の方はどちらのタイトルも併記しておきましたが…。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


ドラゴン桜(2021) 9話 感想|売却賛成派の教師の気持ちがよう分からん。

 

f:id:rincoro_ht:20210425222518p:plain

 

ヤンキー2人組の岩井(西垣匠)と小橋(西山潤)は坊主にされてから半年以上経っているけど、

髪が伸びては剃り直しているんだろうか…っていうふとした疑問は置いといて(笑)

本作のマスコットはもちろんその2人なんだけれども、

同じくらい、健太(細田佳央太)にも癒されているんですよねぇ。

進学校の生徒達にバカにされても言い返さない藤井(鈴鹿央士)の変化を

後ろでこっそり見届けてからの、

休憩時間にバナナを差し入れて励ましにいく彼の優しさに泣ける。

昆虫好きで、観察するのが好きな彼だからこそ活きるシーン。

そして藤井も、東大専科のメンバーに憧れられたり、尊敬されたりで

なんやかんや愛されキャラに。

少し前だったら「ありがとう」の言葉も言えなかっただろうし、

頭を下げるなんて信じられなかっただろうし。

回を重ねるごとに驚くほど丸くなっていく成長過程も、ある意味本作の見所の1つとも言えますね。

 

…って、今回の感想はこんな感じでずっと書いていきたかったのに、

後半以降に売却桜を盛り込んでくるもんだから、

放送終了後はどうしてもそのパートの余韻が残ってしまうのがなぁ。

せめて前半で一気に解決してくれた方がマシでした。

前から書いていますがそもそも興味がないし、

米山(佐野勇斗)の逆恨みなんて知らんこっちゃないし、

1つの舞台で描いている事は「学園スポ根モノ」と「復讐モノ」で相容れない題材なので、

違う話に切り替わった途端、本作が何を目指しているのか不明瞭になってしまうのが

本当に残念でなりません。

 

藤井が文転してから勉強に食らいついていく様子とか、

瀬戸(高橋海人)がこの時何を考えていたのかとか、そういう部分を知りたいのに、

余計な話のせいでカットされるのか…と思うとモヤる。

この手の作品の醍醐味って、若者ならではの繊細な感情にも触れて

初めて成り立つ気がするんですけど違うんでしょうか。

本作の場合は、視聴者を惹きつけやすいエピソードを羅列させただけ。

セミファイナルなのにもかかわらず「いよいよか〜!」っていう盛り上がりが感じられないのは、

やっぱりそこが原因な気がしています。

いや、勉強をしているかしていないかって言われたら

確かにしてはいるんですけど、特別講師による授業を受けたり

桜木式メソッドを聞いたりする事が全てではないんですよね。

 

高原(及川光博)の裏切りの件も、まぁそうだろうな…と思っていたので、特に驚きはなく。

売却桜にイマイチ興味が持てないのは、リゾート施設開発計画に対する

現実味のなさも原因の1つなのかもしれません。

このご時世で繁盛するか?っていうのもありますが…

大体、子供と学校を守る立場の教師達がなぜ賛成の考えに至ったのかがよく分からなくて。

リゾートで働く事に賛成なのか、それとも退職金を倍出されたのか…

どちらにせよ、教え子の母校を壊そうとする教師は教師失格だと思います(苦笑)

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


リコカツ 10話(最終回) 感想|結婚後の2人の様子もぜひSPで!

 

f:id:rincoro_ht:20210417030506p:plain

 

紆余曲折あったけれども、2人は無事に結ばれるエンドになったかぁ。

で、個人的に想像していた「好きだけど、夫婦として寄りは戻さない」部分は

緒原家と水口家の両親が担う事に。

とは言っても、夫婦の形は夫婦の数だけある…というモノローグがあったように、

ここの関係性もニュアンスがちょっと違う。

前者の方はなんとなく「まめ夫」の4人のような

一言では簡単に表しきれない関係になって行って、

"お友達から"始める後者の方は

もしかしたら米粒くらいの可能性はありそうな予感がさせられました。

 

結局「リコカツ=離婚活動」をしていたのはその2組だった訳ですが、

パリ研修の3年間、婚姻届を出して正式に結婚するのを待ち続けた

咲と紘一の様子を見てみる限りは、

「リコカツ=遠距Re婚活動」の意味合いも含まれていたのかもなぁ…と。

価値観も職業も交わる事がないほど違う場所にいる2人が再婚を決意し、

再婚するにあたって、相手に相応しい人になるために自分を磨いていく過程も描く。

平成までのラブストーリーなら、プロポーズして両想いだと知ったらハッピーエンド!で

通用したと思うけれど、令和になって共働きも増えてきた今、そうは行かない。

元々離婚に踏み切った理由は、今の仕事に誇りを持っている所にあったので、

どちらかが妥協するのでもなく

お互いに話し合って双方納得の行く結論に収まったのは良かったです。

そして、時間経過もちらっとだけ描いて「◯年後」で場面転換出来たと思うけれど、

カウントダウンに合わせて2人の3年間もちゃんと見せてくれたのも嬉しかった!

 

水無月山田幸男先生(白洲迅)の方は、

咲(北川景子)と紘一(永山瑛太)への応援の仕方が回りくどくて(笑)

所持する事で2人の思い出である家を守ろうとしてくれたのはありがたいけど、

本人達からしたらやっぱり面倒くさい。

でも、そんな彼も最終的には家を手放す事となったし、

一ノ瀬(田辺桃子)も筑前煮を差し入れとして同僚に振る舞うようになったし…

今まで2人を掻き回してきた脇役は皆それぞれ落ち着くべき所に落ち着いて。

いろんな形の"けじめ"が描かれ、それも通常時間内で上手くまとめられていた

最終回になっていたと思います。

 

一体どういう展開になるのか、期待半分不安半分で見始めた本作でしたが、

これはドラマ史において中々意欲的な作品だったんじゃないでしょうか。

ただの群像劇ではなく、両親の様子を通して

離婚を「人生でいつか訪れるかもしれない選択」という身近なものとして描写する。

極論を言ってしまえば、咲と紘一は、"もう1人の"私たち…でもあったのかな。

見ていくうちに「私だったらこうする!」って考えが出てくるんだけど、

2人が自分の考えと違う方向に行き始めると

もどかしい気持ちになってしまう=感情移入させられてしまう点においてもよく出来ていました。

オリジナルっていうのがまた凄いし、

個人的には今まではっきり面白いとは言い難かった、ちょっと惜しい作品が多かった感じのした

脚本家・泉澤陽子さんに対する印象も変わった気がします。

 

そして、この作品で、

時にはすっぴんに近いメイクで自然体な咲を演じてみせた北川景子さんも、

演技の幅広さを感じさせた永山瑛太さんも、もっと好きな役者さんになりましたね。

咲のふとんにもぐる紘一なんかは…わんこみたいで本当に可愛らしかったなぁ。

もうこの不器用で一途で可愛い2人に会えないと思うと寂しい。

SPで良いので、新婚生活とか、子育てとか…その後の様子も見たいです!

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

 ↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


コントが始まる 9話 感想|勝敗なんてつけなくて良い

 

f:id:rincoro_ht:20210417232351p:plain

 

「夢って、追いかけない方が良いの?」

この言葉を聞いた時、うわぁ…残酷な視点盛り込んでくるなぁ…と。

まだ希望を持ち続けたい年頃の小学生がそれを言ってしまうっていうのもあるけど、

真壁夫婦の出産に立ち会っていた時に生まれた太一(伊藤駿太)が…

っていうのがまたグサッとくる。

 

そうだよなぁ。子供だと人生経験があまりにも少ないから、

物事の裏側までは察する事が出来ない。

試合の勝ち負けじゃないけど、

子供の時にいっぱい遊ぶであろうゲームの「ゲームオーバー」とも似ている。

勝ったら&ステージをクリアしたら成功。負けたら&クリア出来なかったら失敗。

若ければ若いほど勝敗をつけやすい。

でも…そんなはっきりとした子供の視点が描かれたからこそ、

以前の里穂子(有村架純)の「10年間の頑張りが無駄になるとは限らない」ももちろん、

「負けたって事が失敗とは限らない」「人間関係をいくつ築けたかが勝敗を決めるんだと思う」

と話す俊太(神木隆之介)の考え方にも、

酸いも甘いも嚙み分けてきた者ならではの奥深さが増した気がします。

"勝敗"に対して、1つの意味しか知らない子供と、複数の意味を知っている大人の対比…

バーベキューでのくだりは、とても惹きつけられるものでした。

太一くんは今はちんぷんかんぷんでも、俊太の言葉の意図が分かる時がいつか来るはず。

 

"終わり"を彷彿とさせる残り火や、カップに少し残ったコーヒーのカットを

時々挿入していた演出も、もうすぐ解散を迎えるマクベスを表しているようで印象的。

でも、彼らにとっては"終わり"ではない。

焚いている火が消えそうになっていたらまた点ければ良いし、

昔を懐かしんではじっくり語り合う機会はまた訪れるかもしれないし、

飲み干したコーヒーは、春斗(菅田将暉)がネタ作りをする原動力に変わっている。

 

そうそう、俊春(毎熊克哉)について触れてくれていたのも良かったです。

彼の就職先がブラック企業なんじゃないかと少し不安だったんですけど、

そこで働く事に対する想いを聞く限りだと、もう心配はいらないみたいですね。

周りの大切な人を満足させてみて、そういう生き方が出来た時に初めて

自分を満足させられる気がする…の部分が、

昔も今もマネージャーとして尽くしてきたつむぎ(古川琴音)と重なりました。

彼もマルチ商法にハマって仕事も友達も失って、どん底状態に陥って引きこもり…なんていう

一見"負けた"と捉えられる経験を過ごしてきたけど、

その充電期間が今の自分に繋がっている。

春斗だけが何も進路が決まっていない状態ですが、

彼のように、一旦立ち止まって休んでみるのもアリなのかも…とも思わされました。

 

コントの方は、2人の様子の実況=サッカーの試合の実況、司会者=歯科医者と

2つの意味がかけられているのも面白かったです。

厳格な父親を演じる潤平(仲野太賀)…きっとその役に愛着が湧いてしまうでしょうねぇ。

 

次回は最終回って事で…

解散が失敗じゃないとは分かっていても、春斗大好きな2人のエピソードを見てからだと

やっぱり寂しいものはありますよ…(泣)

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


レンアイ漫画家 11話(最終回) 感想|君は僕の…の答えは夕陽の見える防波堤で

 

f:id:rincoro_ht:20210409000213p:plain

 

正直…どうなってしまうんだろうか、前回の感想で書いた通り本当に駆け足になって

無理くりハッピーエンド!になってしまうんではないかと、

途中までうっすらとした不安が頭を過ぎりながら見ていました(笑)

不器用な人は、自分との向き合い方もとことん不器用なんだなぁ。

漫画を忘れるためにデイトレーダーを始めたり、

内心泣きそうな心境でパリピな男を演じてみたり、島に籠って新作を描いたり…

なんで大型客船じゃなくて漁船で行った!?ってツッコミたくもなったけれど、

そんな所も含めて、ああ、なんかもう、清一郎(鈴木亮平)らしいな、愛しいなって…。

勇気を振り絞って想いを伝える彼の姿に、

2人みたいに私もぎゅっと抱きしめたくなっちゃいました。

 

最初は「???」でしかなかったキャラ変にもきちんと理由があり、

今までの物語の地続きの話だったと分からせる。

登場人物は一般的な職に勤めているのが前提で、

いかにも漫画ちっくな設定と、思わず見入ってしまう感動的なシーンを描き分ける点において、

本作ほど"ラブコメディ"のお手本と呼べる作品は中々なかったんじゃないかなぁ。

再プロポーズのくだりも、その場が防波堤だというトンチキさも吹っ飛ぶほどの

ロマンチックな雰囲気が漂っていて。まるで洋画を見ているみたい。

主題歌と物語の親和性については前々から書いてきたけれども、

今回に至っては…夕陽も良い仕事し過ぎでしょ!

って思いました(笑)

 

久しぶりに画像を使って「グッと来た部分」を書き残すとすると…

↓清一郎があいこを想って描いた漫画原稿を返す時はまだ淡いんだけど、

f:id:rincoro_ht:20210618003110j:plain

↓あいこの誕生日に向けていろいろと計画を練っていたのがおじゃんになったと気づき、

清一郎が狼狽し始める時には徐々に夕陽が差し込んできて…

f:id:rincoro_ht:20210618004008j:plain

↓あいこが「聞かせろ!」と強気な姿勢で攻めてきた時には

一気にオレンジの色味が濃くなっていく…

f:id:rincoro_ht:20210618004429j:plain

この暖かくてかつ強いオレンジの光は、あいこの性格を表しているようでしたし、

特にここで2人にフォーカスを当てるカメラワークなんかは

"2人だけの世界"を光が包み込んでくれている感じがして堪らなかった。

「俺は…俺は君の、たった1人の、人生の相方でいたい」

精一杯頭を撫でるあいこのタイミングで流れるいつもの主題歌の出だし

「♪君は僕の何ですか? もしかして もしかして」

今まで、関係性がぼんやりと見えてきた部分も、迷い始めて分からなくなってしまった部分も

全てこの主題歌の出だしが"問いかけ"として物語を紡いできたけれども、

最終回ではしっかり"答え"の役割を果たしているのが伝わる流れ。

さらに鳥肌が立ったのは「赤い糸で絡まってゆく 2つで1つのカタワレ」もシンクロさせてきた所!

清一郎があいこを高く抱っこして、この歌詞が流れたら

今度は彼の顔を彼女の胸にうずめていくという密着具合…

まさしく赤い糸で絡まってるじゃん…なんて、胸がときめいてしょうがなかったです。

もう、絵ですよ。←あれ、さっき洋画って言ったのにw

高い抱っこのシーンは額縁に入れて飾りたいほどの美しさでした。

 

全体を振り返ってみれば、初回=第一印象はとにかく突飛な設定と演出で

面白おかしく見せようという空回りな印象が強くて、

「あ、これは私の苦手系なやつだな」と思っていて。

3話くらいまでは複数のエピソードの展開の仕方のぎこちなさに

勿体なさを感じていたけれども…

それでも、ちょっとでも「応援したい」「見守ってみたい」という気持ちで見続けてきた理由は

清一郎が時たま覗かせる"優しさ"と"ポンコツ"の二面性に惹かれてしまったからなんですよねぇ。

この描写がなければ、とっくにリタイアしていたかもしれない。

完走出来て嬉しかったです。

完璧とは言えないし、都合の良い所もあったけど、

逆にそれが清一郎とあいこを描く本作らしくて…結果的に愛すべき作品になりました。

 

本作でお見かけするまで、演じてきた役柄的に義理堅いイメージのあった鈴木亮平さんの

新境地になった作品だったと思いますし、

最終回だけで言えば、キャラ変にも柔軟に対応出来る役者さんは

役作りのために体重増減するほどの

ストイックな鈴木亮平さんでなければ成立しなかったでしょうね。

吉岡里帆さんも、悪女役は「カルテット」を最後に、

それ以降はポンコツ系の役ばかり演じられていて

イマイチ魅力的に映らなかった時もあったんですけど、

あいこという役はその系統の中では最も光っているように見えました。

等身大でしたよね…はっきりものを言う時のキリッとした表情に、

乙女らしい繊細さに、和やかな雰囲気を醸し出す佇まいに…

劇中でいろんな表情を見せる吉岡さんが好きでした。

 

2人を囲む登場人物もみな個性的で、ツッコミどころもあって楽しかったなぁ。

これはあくまでも個人的な考えですが、

竜星涼さんは、三枚目な役を極めてみてもアリなのかもしれませんね。

 

はぁ…ここまで面白くなるなら、録画を残しておけば良かった…(泣)

今期のフジテレビのプライムタイムのドラマ3本、

どれも当たりだったのって2018年4月期以来では…?

最終回も満足の行く終わり方だったのも、かなりポイントが高いです。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


着飾る恋には理由があって 9話 感想|相手にかけてあげる言葉の難しさ

 

f:id:rincoro_ht:20210420233554p:plain

 

怒りを引きずらず、間に合わなかった件についてすぐに謝れて、

電話した事やその電話番号が駿(横浜流星)だと気づかなかった事もきちんと共有して、

お詫びにご飯作りました!今度こそ2人で出かけよう!と自然な流れで次の予定も立てて…

2人の間に心のすれ違いを生じさせる形で話を引き延ばす展開にしないの、

恋愛ドラマではかなり珍しいし、本当に潔くて良いなぁ。

前回の感想にも似たような事を書いたけれど、駿を一度好きと決めたら

その気持ちにブレがないんだもんな…真柴(川口春奈)は。

 

確かに、視聴者には登場人物の心境を早いうちに分からせて、

それが意中の相手にはまだ伝わっていない(あえて描こうとしない)所に

歯がゆい感情を抱えさせて、

「本当は違うのに!」「早く想いを告白しちゃえば良いのに!」などと言わせて

盛り上げる恋愛ドラマだって全然アリ。

それはそれで登場人物に感情移入して、

応援する事に熱中してしまいたくなる面白さがあるから、否定はしない。

でも、全てのカップルが先延ばしにするタイプだとは限らないだろうし、

2人みたいにあっさりと想いを打ち明けられるカップルがいたって良いじゃん♪って思ってます

シェアハウスの住人同士で、部屋も隣だから…っていう共通点のお陰でもあるかもしれませんね。

そもそも、真柴と駿がぶつかるべき問題はそこではないですし。

 

にしても、おしゃれな物に囲まれて着飾る事を辞める真柴に、

将来を考えて画家になる事を諦めようとする羽瀬(中村アン)ねぇ…。

2人の描写を見ていると、ちょっと「コントが始まる」と重なってしまいました。

(一度でも)注目の的になった者、長い間日の目を浴びなかった者で状況は違うんですが、

どちらの作品の登場人物にしても「キラキラ輝いている世界に入る事を夢見ていた自分」

「いつしか"現実"ばかりを目の当たりにするようになり挫折を覚えてしまった」点では

似ている気がします。

 

で…未来人でもない限り、こういう時はどんな言葉をかけてあげるべきか、

彼女にとってどんな選択が正しいのかなんて分からない。

でもさ、陽人(丸山隆平)の場合、

「せやったら」から始まるプロポーズは違うなぁ…と思っちゃいます(泣)

言葉は言い方1つで結構変わる。

弱っている羽瀬を想って言ったのは理解出来るけれども、

その言い方だと逃げ道を作っているかのように聞こえるので…これは羽瀬の方に同情します。

 

一方で、駿の方は"あえて言葉を濁す"のが焦れったい。

でもそれは、真柴が最終的に自分らしい決断をしてくれる事、彼女を信じている証拠でもある。

真柴は彼から「じゃあ一緒に逃げちゃおうか」って言葉が欲しかったのかもしれないし、

元々は自分と違って何も持たない所に惹かれて好きになったんだけど、

彼も同じように、過去からずっと逃げていた自分に前を向いて歩き出す力をもらって

今こうして新たな道を切り開いて行けているから、

その成長をずっとそばで見ていれば、「求めている言葉をくれる=優しさ」ではない事には

気づくはずなんですよね。

 

インフルエンサーを諦めて北海道に行くか、それとも東京で頑張り続けるか…

最終回前に恋人が転勤するくだりは王道でも、この2つの選択肢で揺れ動く所は

実に本作らしいなぁと思います。

そして…今回も星野源争奪戦は葉山(向井理)の勝利。

あれはずるいさ。駿派の私でも、通行人に泣いている姿を見せないように

そっと隠すシーンにはやられましたよ。

しかも、「俺が今隠してあげてるぜ!」じゃなくて

「あれ…もしかして、隠してくれてる…?」って薄々気づく程度のさり気なさ。

しかーし!もう遅い。残念ながら、来週で終わりなので、当て馬になってもらわなくては…

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


いいね!光源氏くん し〜ずん2 2話 感想|カインくんと紫の上は合いそう

 

f:id:rincoro_ht:20210610002514p:plain

 

なるほど〜…現代の世で生活を続けていったら、それはそれで問題が山積みですな。

戸籍を持っていないとあらゆる方面で支障が出る。

家も買えない、保険証もない、免許もそもそも住民票が発行されていないから取れない…

身分証明書で一番身近にとれるものとして

パスポートやマイナンバーカードがあるけど、それもない。

今は沙織(伊藤沙莉)の居候しているから良いけど、

仮に1人でいて職質されたらたまったもんじゃないじゃないだろうなぁ。

中将(桐山漣)も…よくここまで生活出来てましたね。

って、なんか文章が真面目な方向に行っちゃったな(笑)

 

現代にいるから何もおかしい事ではないんでしょうが、

中将の口から「行きつけのヘアサロン」という言葉が出たのには笑っちゃいました。

そして、ヘアサロンでもなりふり構わず和歌を披露する光源氏千葉雄大)…

「烏帽子で人前で取るなんてありえん!」「ここでそれ言う?」

「うぅん…」のちょっと泣きそうな子供っぽさも…

サ◯ヤ人みたいな金髪、三つ編み、中将の接客で鍛えられた感じの美容師も…

あそこのシーンはどこもかしこもツボ!

おすすめされるがまま、ヘッドスパもやってもらって、

肌もツヤツヤにしてもらって帰って来たら高額で

沙織に怒られるくだりも見てみたかった気がしなくもないです。

全4話という短さだから仕方ないけど、

平安時代とのギャップに驚きつつも、それを心から楽しんでいる様子が

ひしひしと伝わって来る所から滲み出る可笑しみも本作の魅力の1つだったので…

早くも"すれ違い"モードに突入してしまうのには寂しさがありますね。

 

おまけに、カイン(神尾楓珠)は紫の上(紺野彩夏)に一目惚れ。

まさかこっちの恋愛も描くとは。

タイムスリップした事に気づかず、

撮影場所だとポジティブに受け入れてしまうほどの懐の広い彼と、

今まで穏やかな生活を過ごしてきた彼女は相性が良さそうな予感はしますが…

一条(一ノ瀬颯)も含めたら五角関係を描かなければなりませんし、

残り2話で果たして収まるのか!?

が気になります。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓ 

kimama-freedays.ddns.net

 


大豆田とわ子と三人の元夫 10話(最終回) 感想|"後悔" "喪失"も愛に変えて

 

f:id:rincoro_ht:20210413222439p:plain

 

 

キャッチコピー「ひとりで生きたいわけじゃない」で始まって終わる。

でも…その言葉に対する印象は、最初の頃と今とでは全く違う。

どんな経験を味わおうと、とわ子(松たか子)は一貫してとわ子のままだったし、

三人の元夫とも相変わらず一緒にいる。

こう書いたら何も変化がなかったとも捉えられるでしょうが、

彼女の中では「誰かとの恋や結婚をまだ諦めない」人生ではなく

愛する人との思い出や日常を愛し続けたいから、それが結果的にひとりを選ぶ事になる」

人生を歩んでみるのもアリなのかも…という、

いろんな人々との関わりを通してそう決心するまでの過程が

地道に描かれていたと思っています。

 

 

旺介(岩松了)はとわ子に自転車の乗り方を教える事は出来なかったけれど、

目の前で網戸の直し方を見せる事が出来た。

母・つき子の恋文が「夫と娘の面倒を見るだけの人生なんて」で止まっていたのは、

マーさん(風吹ジュン)に向ける感情と家族に向ける愛情が

並行していた矛盾に気づいたからであって、

最終的には家族を守る道を選び、あえて書きかけの状態にして送らないままでいた。

自分のした事に時に後悔しながら、

人はそうやって無意識に誰かのために生きている生き物なのだと気づかされた最終回。

 

つき子の恋はとわ子の母親らしかったし、

唄(豊嶋花)の恋もまさしくとわ子の遺伝子を受け継いでいる…とも言えますね。

そう考えると、西園寺は三人の元夫のように

最初は面倒臭そうに見えてもだんだん愛らしく思えてくる人になるのかもしれないし、

唄もきっと、母と同じく、転んだ時には起こしてくれる人達に愛される日々を送る事となる。

とわ子とマーさんの背中を見る彼女のシーンが印象的でした。

前回の内容が"今"の話なら、今回の内容は"これから"の話だと感じられました。

 

坂元裕二さんが描くキャラクターは、基本的に何かを失っている者ばかり。

でも、それは"欠落"や"欠損"ではなく、"喪失"を指していて。

ぽっかりと空いた穴を時間ごとに埋めようとする所から生まれる想いとか、記憶とか、幸せとか…

そういうものがかけがえのない思い出に変わっていって、

その経験値が大きければ大きいほど、辛かった出来事もやがて愛せる広い心が育まれるし、

自分を動かすバネにもなる。

作風は新しいようで、普遍的な幸せを見つめる大切さを教えてくれた作品だったと思います。

 

好きな作品を見終えると、

「続編やって欲しい!」か「もうこれで完結したのかもしれない」の

2パターンに分かれるのですが、これは後者の方ですね。

冒頭にも書いた通り、とわ子の中である程度の結論がついたように感じられましたし、

4人の関係性を見ていたら、

これからもみんなで助け合っていくんだろうな〜…という未来が見えたのでね。

それに、台詞や心情から滲み出てくる"何か"を自分なりに感じ取って、

その意図を考える楽しさも含まれている作品だから、

富士山でのキャンプの様子を脳内で想像してみるのもアリなのかもしれません。

 

最後はシナモンロールを食べる大豆田とわ子…からの、

「大豆田とわ子と三人の元夫、ありがとう!」で締めるのも乙なもの。

最終回で感じた内容を、どうやって言語化しようか、

どうやって感想をまとめようか時間がかかり過ぎて、上げるのが遅くなってしまいましたが、

それだけ充実した時間を過ごす事が出来ました。

こちらこそ、素敵な作品をありがとうございました〜!!

 

 

P.S. 「着飾る恋には理由があって」は木曜未明に上げます(謝) 上げました!

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


イチケイのカラス 11話(最終回) 感想|これはなるべくしてなった大団円。

 

f:id:rincoro_ht:20210405223244p:plain

 

いやはや…「エンターテインメント」を心から楽しんだ作品でした。

 

周りを振り回すほどの曲者の主人公がクビの危機!

彼のために「辞めないで!」「どうか撤回して下さい」と大勢で直談判しにいく仲間達…

という展開はいろんな作品で見てきているけど、本作ほど相応しいと思った事はないなぁ。

あれ…なんか最終回で急に漂白されてません?

絆の強さを滲ませているものの、そんな信頼しているような部分って描かれましたっけ…

ってモヤモヤする人物描写が多かったので(笑)

本作の場合は、なるべくしてなった大団円でしたね。

やっぱり、積み重ねって大事なんですよ…

弱っているみちお(竹野内豊)に喝を入れて、円陣を組むために彼の手を取ろうとする

坂間(黒木華)の頼もしさには涙腺がやられてしまいました。

 

前回で「最終回に繋がる事件」という謳い文句があったけれど、

さり気なく提示された謎を回収していくよりかは、

個人的には、イチケイメンバーの卒業式を見ているような感覚に近かったです。

それはもちろん、上からの"忖度""圧力"に押しつぶされそうになったり、迷いが生じたりしても、

みちおや駒沢(小日向文世)などのサポートで

改めて人を裁く意味の大きさを知り強くなっていく成長的な部分も含まれているけど、

あらすじや小ネタと、今までの要素を随所に散りばめる形で

視聴者に「そう言えばこれもあったね〜」などと"思い出"を振り返らせる部分も含まれています。

本作で描かれる登場人物が好きで、皆それぞれの正義感を持って目の前の案件に向き合う

メンバーの仕事ぶりも好きで見続けてきたので、

アバンの約2分間を使って今までのダイジェスト版を作るのにも何ら不満はなく、

むしろ「これから描かれるのは、彼らがみちおから学んできた事を実践する

集大成なんだろう」というワクワクした気持ちで見る事が出来ましたし。

ヘビやパック型ジュースだけでなく、川添(中村梅雀)の変質者疑惑のくだりまで

きちんと触れてくれる所には妙な感動がありました(笑)

原作があるとは言え、脚本家自身も、役を演じる役者にも愛着が湧いてきて、

本作を書かれていて楽しかったんだろうな〜…というのが伝わって来る内容だったと思います。

 

以前だったらシュッとされていた印象のある竹野内豊さんも、

今ではテレビで向ける顔は、丸みの帯びた優しげな表情ばかり。

素敵な選TAXI」辺りからちょっとずつおとぼけた役が増えてきたのもあって、

本作のみちおも、今だからこそしっくり来るキャラクターでしたね。

これも私の好きな竹野内豊さんだったなぁ。

ハマリ役だったランキングがどんどん更新されていく。

温和な性格で、落ち着いた声から出る言葉の重みにハッとさせられるギャップが

主人公を魅力的に仕立て上げていて、みちおを演じるのは竹野内さんしかいないと思えましたし。

前の感想にも書きましたが、「ふはは」笑いも心の緊張を和らげてくれるようで…

ああ、もう聞く事はなくなるのかな…という寂しささえ覚えます。

(秘書役の篠井英介さんの「はは」の乾いた笑いが余計憎たらしく感じた分…w)

 

「HEROっぽい」って散々言われてきたけど、

活躍を素直に見守りたくなる登場人物が揃った作品がここで終わりなんて勿体ないですよ。

事件の描き方自体に小難しい印象があった法廷モノも、図解や場面転換などで分かりやすく、

かと言って回想シーンでは多くを語らず、視聴者に委ねる事で

思わず考えさせられてしまうような人情劇に落とし込んだ作りになっていたのも珍しい。

勿体ない点に関しては…「入間みちお、またいつか会う事になる…」という

匂わせ台詞を吐いた佐々木蔵之介さん…

続編作りやすくして下さってありがとうございます!って感じです(笑)

蔵之介さんも、人縄筋では行かない佇まいが似合ってらした。

もう出演は決定ですね。

でも、みちおVS安西編は映画館で見てみたいかなぁ…って気持ちもある。

 

熊本での仕事ぶりを劇場版で描いて、

そこから何年後かに東京に戻ってきて、イチケイメンバーが再集結する様子を

Season2でぜひとも描いて欲しいですね。

正直言うと、たまに無難な回もあったので…諸々パワーアップして

また本作のチームにお会い出来る事をお待ちしております!

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net