本当、凄いわ。このドラマは。
「出会えた事の感謝」「喜び」といった人間愛で溢れるエピソードは
それだけでしっかり成立させつつも、
恋愛面でもちゃんと、早く次が見たい!ともどかしい気持ちにさせてくれる。
神様はスタッフですし、視聴者にもドSですよ(笑)
也映子(波瑠)、幸恵(松下由樹)、理人(中川大志)の3家族が集ってのミニ3コン。
ほとんどの家族と和解出来ている様子や、G線上のアリアがやっと弾けた事からして
今回が最終回と言わんばかりの集大成感が漂っていましたが、
今まで「家族と自分なりに向き合う3人」が描かれてきたから
余計にそう思えてしまうんですよねぇ。
夫・弘章(小木博明)に上手く伝えられない幸恵の素直な気持ちも、
ドラマ的に「あなたの事があったからバイオリンで充実した生活が
送れるようになったのよ!」なんて強気なキャラに仕立てて
スカッとさせない描き方も好き。
「弾けない人よりはほんのちょっとだけ弾ける、バイオリン好きの大人になる事が出来た」
という、背伸びしない言葉選び(脚本の台詞運び)はもっと好き。
今回のサブタイトルは「親愛なる人々へ」だった訳ですが、
何者にもなれないけど、誰かにとっては必要不可欠な存在にはなれる…という真理を、
台詞に頼らず登場人物のストレートな感情を絡める形で
突いていたんじゃないでしょうか。
真於(桜井ユキ)も大事に想ってくれた。
先生が出会わせてくれた音楽に何度でも救われると思うとまで言ってくれた。
初回の冒頭での、まだ赤の他人同士だった3人が、
彼女の演奏で雷に打たれたかのような衝撃を覚えるシーンが
今でも脳裏でフラッシュバックするこの感覚…
ああ、也映子がそう言うのも分かるなぁ。
本当に貴重な出来事だったんだろうなぁという説得力の強さ。
丁寧な作りのおかげで、彼女達と同じ喜びを噛み締められる事がとても幸せ。
真於をコンサートに呼んでその言葉で感動させるのではなく、
後から録音で聞かせる…という演出も粋でした。
あとは、何と言っても幸恵さん!
也映子と理人の間を取り持つ役割として、いつも絶対的な存在感を放っていたけれど、
今回は特に乙女ちっくな愛らしさが光っていたなぁ。
松下由樹さんがとてつもなく可愛い。
この世代らしく世話焼きな所はあるんですが
「割り込む」までは行ってなくて、二人を遠目でささやかに応援していて、
一人できゃっきゃしているという塩梅が丁度良いですよね。
告白を引き延ばす理人にもう!と焦ったくなる幸恵さんの立場に
どれだけの視聴者がなった事か…(笑)残り2話、楽しみですぞ!
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