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波うららかに、めおと日和 10話(最終回) 感想|なつ美と瀧昌の子供もいつか見たい!

 

 

最終回の郁子(和久井映見)、一際素敵だったなぁ…。

嫌な夢を見るほど、大切な人が無事かどうか不安でたまらない様子の

なつ美(芳根京子)と芙美子(山本舞香)に対して、

最初は「もし残された自分を憐れんで泣いているのなら、みっともないからやめてね」

「不必要に悪い事ばかり考えて泣いているのなら、

お国のために戦う2人に失礼だからやめてね」と少し厳かな感じで注意するんだけれども、

最後に「でも、心が疲れて泣いてしまうのなら、いくらでも泣いて良いのよ?」と

言い終わった時には、いつもの包容力たっぷりの優しい声に戻っているんです。

この一連の台詞で、郁子の強さも、頼もしさも、愛情深さも垣間見える

和久井映見さんの緩急ある声の演技に泣かされました…。

和久井さんは私が認識してから、主人公たちの支柱的な立ち位置を

よく演じられている印象が強かったんですけど、

今回の役でそのポジションを確固たるものにしていた気がします。

 

大福を食べながら顔を寄せ合う3人の姿は、何だか三姉妹のようで可愛らしく。

今思えば、なつ美・芙美子・郁子の組み合わせってバランスが良いんですよね。

自分の感情に正直で、初々しさが残るなつ美と、

いつもクールに済ませているけど、実は心に秘めているものがある芙美子、

そして、2人を見守る優しさの中に、"海軍の妻"としての威厳を感じさせる郁子。

彼女たちのやりとりは、いつ見ても魅力的でした。

 

いや、魅力的なのは…もう登場人物全員にも言えますね。

家族全員集合のシーンでハッと気づいたんですけど、ここまで本作を楽しく見られたのって、

登場人物の描き分けが1人ずつしっかりなされていた所もあったんじゃないかと思います。

何と言うか…1クールのドラマなのに朝ドラか!ってくらい、

家族だけでも、なつ美の両親、長女、次女、四女、双子、

それぞれのキャラが伝わってくるのです。

人数が多いから、名称の通り主要人物を前面に押し出して、脇役は控えめに描いても

作品として見られそうな気がするんですが、

画面上では見えない脇役の夫婦関係や家族関係、四姉妹による会話シーンも描く事で、

「ドラマ(原作)のために設定された人物」ではなく

「その時代を生きた人」に映り、物語に立体感を生んでいました。

戸塚純貴さん、竹財輝之助さん、野間口徹さんもたった1〜数回のご出演でしたが、

個性的なキャラクターで記憶に残りやすかったですね。

 

でもって、脇役をあまりに個性的に描き過ぎると

主人公の存在感が霞んでしまうパターンもあるんですが、本作はそこの匙加減も絶妙で。

極め付けは、なつ美・瀧昌夫婦と芙美子・深見(小関裕太カップルの対比の仕方です。

なつ美と瀧昌を描く事で、芙美子と深見のエピソードがスパイスに変わるし、

逆に芙美子と深見が大人の余裕漂わせるビターな2人だったからこそ、

なつ美と瀧昌のピュアで初心な2人が引き立った。

改めて書きますが、6話の尾行エピソードは、2組の明確な違いと同時に

なつ美と瀧昌の恋の進展も感じられて、特に面白かったです。

 

考察要素を取り入れたドラマ、復讐系ドロドロドラマ、

あれこれ盛り込み過ぎてテーマを見失うドラマが散見され、話題を呼ぶ中で、

ブコメディという万人受けしやすい要素を絡めながらも

"普通の日常"を紡いだ物語が、SNSでの評判やTVerのお気に入り登録数から見て

多くの視聴者に刺さった事が、ドラマ好きとして本当に嬉しかったですし、

本作がヒットするなら、良質なドラマが作られる可能性はまだまだあるなと思えました。

 

そしてこれは、個人的な話にはなりますが…最終回なので書いておきたい。

主題歌を最後まで大切にして下さって、ありがとうございました。

場面と歌詞のリンクのさせ方、出演者による振り付け動画、

最終回では登場人物と合わせた歌詞のリップシンク映像まで、隅々に愛を感じました。

初回放送後すぐ配信されて、反応はどうかなとソワソワしていたんですけど、

いざ蓋を開けてみたらたくさん聞かれていて、広まっていって。

それはもちろん、ドラマの質の高さあってこそで、

プライム帯初主題歌が本作で心の底から良かったです。

おっと、もうこれ以上は書かんでおこう(笑)

 

もうね…全てひっくるめて、大好きです。

本作で初めて認識した本田響矢さんは、回を重ねるごとにブレイクしそうな予感を

ひしひしと感じさせましたが、

個人的には、ふゆ子役の小川彩さんのフレッシュながらも品のある雰囲気も好きで、

浜辺美波さんを彷彿とさせて、他のドラマでもお見かけしたいと思えました。

時間が経ち過ぎないうちに、SPでもFOD限定配信でも良いので"続き"が見たいです。

原作がどこまで描かれているのか分かりませんが、芙美子と深見の結納も見たいですし、

何年後かの設定にして、なつ美と瀧昌の元に生まれた子供が

どっち似なのかも知りたいですね(←ちなみに、最終回に収めなかった事は満足してます)。

でも、戦時下の話は見たくない…(泣)

 

 

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ひとりでしにたい 1話 感想|麿赤兒さんの贅沢なキャスティング!

 

 

本格的に夏ドラマが始まる前の放送なので…

綾瀬はるかさんが主演である事、終活を扱うドラマである事、

ポスタービジュアルからして、そんなに暗い感じにはならないんだろうな〜という

ふわっとした認識で視聴してみた初回。

 

「私も伯母さんみたいになりたい!」と憧れの眼差しを向ける幼少期の鳴海を見て、

当時は伯母の生き方を夢見ていたけど、

いざその歳になったら、仕事もプライベートも両立出来ず…で

現実を痛感する流れになるのかと思っていたら、

ベタな考えを遥かに超える現実が待ち受けていました。

 

未婚で子なし、大きな会社で定年まで働く人生を選んだ伯母・光子(山口紗弥加)。

鳴海(綾瀬はるか)の言う通り、それだけ長く働いていればお金も持っているはずじゃ…と

思いたくなるものですけど、財産は投資や宗教に打ち込んだらしくすっからかん。

多分そういった行為に走ったのも、年金暮らしでは生きていけないと薄々感じて

老後の人生に大きな不安が押し寄せたんじゃないかとは何となく察せられるんですけど、

それよりも、「罰当たり」よりもグサグサグサッと来てしまったのは、

アラフォーで焦ってマッチングアプリに登録しても、30〜40代男性は20代女性ばかり狙うし、

逆に来るとしても50過ぎの男性か、親の介護目的の男性だという情報。

私は鳴海より年下ですけど、や…やめろ!そんなの聞きたくなかった!状態で

耳を塞ぎたくなりました(苦笑)

 

立派な会社に勤めてはいませんが、

独身、推しのいる生活、今が楽しい思考は自分と重なるんですよね。

結婚願望はなくはない…たまにホームビデオを見ると

母になって子育てをしている未来を想像するけれど、今はまだ良いかなという感じ。

家庭を持てば、特に小さい子の育児なら自分を癒す時間が持てなくなるのは

ドラマや特集で見て学んでいるので、

その生活になる前に、やってみたい事・行ってみたい場所はいろいろあるし、

まだまだ1人を謳歌したいけど…将来への漠然とした不安もある宙ぶらりんさ(汗)

だから、私が伯母の死を経験しても、鳴海のように周りに振り回されて

急に婚活に走る姿が頭に思い浮かびます。

 

SNSでは賛否両論だった演出ですが、

限界ラブリ〜♪でアイドルと一緒に踊り出すシーンや、

魚眼レンズを使用したカメラワーク、

停電の中幽霊に「バカ」の称号を与えられる所など、

今まで現実逃避で乗り切ってきたけど、

いざ不安に感じると過剰なまでにその思考回路から抜け出せなくなる

鳴海の気分屋な性格が反映されているようで、個人的には好きです。

パスカルズの劇伴も、今まで他ドラマで聞いた劇伴よりはトーン低めですが、

内容を邪魔しない適度な緩さ・穏やかな曲調に

彼女の心の移ろいやすさが滲み出ているんですよねぇ…。

内容自体は自分の分身を見ているようでキツい所もありますが、そこまで重い気分にもならず

ユニークな印象が上回るのは、演出と劇伴の味付けが大きいのかもしれません。

猫の魯山人の存在も、バランスをとっていますしね。

 

鳴海が辿り着いた「終活」がどんな形になっていくのかは興味はありますが、

その興味は初回の時点では、アラフォーで終活って早くない?という疑問から来ています。

周りの友達でもニュースでも聞いた事ないですし。

終活って定年後の人がするイメージで、死ぬのは随分先であろう年代が

もう"終わり"の事を考えるなんて、現実味が湧きづらい…

まぁそれは、私が彼女よりも若いからそういう考えに陥るんですけどね。

 

とにかく、NHKのプライム帯ドラマは良作が多いので、9割ないと信じていますが、

年下男性・那須田(佐野隼斗)と付き合う事にしました!

なんて恋愛オチにならないよう願ってます。

そしたら、そりゃあ、綾瀬はるかさんだからな…で終わっちゃうので。

期待しております。

 

最後に…出演クレジットに「麿赤兒」と表示されていたので、

え?どこに?と探す目的でも見返していたら、まさかの1シーン(笑)

確かに舞踏家でもありますけど…いやはや、贅沢なキャスティングでしたねぇ。

 

 

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波うららかに、めおと日和 8・9話 感想|どうか無事に帰ってきて…

 

 

録画が溜まってしまっているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

※しばらくテンプレです…。

 

8話「一番近くであなたを見ていたい」

 

前回は瀧昌(本田響矢)が成長を見せていましたが、

なつ美(芳根京子)も着実に成長しているんですよね。

 

1人でも家事をテキパキこなしたり、手紙で何を書くかを嬉しそうにしながら考えたり、

(瀧昌が様子を見るよう頼んでいるとの事ですが)郁子(和久井映見)に手紙の内容で

アドバイスをもらって、新しい挑戦を楽しんだり。

明るくのどかな劇伴とリンクして、なつ美の表情に曇りがなくなりました。

 

もちろん、寂しさを埋めるため、瀧昌の浴衣をこっそり着る可愛い所もあるけれど、

以前と比べると、彼がいない間も

何か自分で楽しい事を見つけられるようになったんだ…というのが

彼女の言動から伝わってきます。

前回の言葉を借りるなら、まさしく「強い女」になりつつあります。

ご飯を作って瀧昌の帰りを待つも、いつの間にか外で済ませてきてお酒も飲んでいた…

5話の時と近しいシチュエーションになっても、怒らなくなりましたしね。

まぁ、あの時はかなりベロベロでしたけども(笑)

 

終盤での「その『うん』…。他の女性には言わないで。」の言い回しは個性的で、素直で、

可憐さも感じられて、ここのくだりにはキュンと。

丸みを帯びた、リラックスしきった声で発する「うん」、

あれは確かに独り占めしたくなりますよねぇ…。

海軍にいる時には、以前の頃でもあの声は聞いた事がない。

ラストシーンは、夫婦だけが知るプライベートな一面を見させてもらえた気分でした。

 

芙美子(山本舞香)と深見(小関裕太)によるお見合いエピソードは、

心の声を使い分けながらの腹の探り合いを堪能しました。

ノローグ1つとっても、なつ美と瀧昌とは全然違うんですよね。

なつ美と瀧昌の場合は「素の自分」感満載で、

何とか冷静さを保とうとするギャップがツボなんですけど、

芙美子と深見の場合は、実際に発する言葉でも心の声でも一貫して知的だから、

まるでテレパシーが通じ合っているかのように会話が出来てしまうんです。

でも、それが周りからは、話が盛り上がっていると解釈されるという…(笑)

お互い1人になると口元が緩む辺り、もう相手に惚れまくってますね。

 

ところで…なんで坂井(戸塚純貴)は女装でおはぎを売っていたんでしょう。

趣味でやっているのか?

妄想図での瀧昌みたいに、海軍で女装をすると売り上げが良いからなのか?

ここだけはよく分かりませんでしたw

 

 

9話「忘れることのない鮮やかな日々」

 

何度「ああ…」と心の中で言った事か…。

朝ドラの夫婦も、ゴールが分かっているんだとしても

もっと大切に描いて欲しかったな…と、本作を見ていると思います。(9話は6/25に視聴)

作品の比較はしたくなかったので、今まで言わないようにしていたんですけど、

最後まで2人の関係性に心が動かず終わってしまったので、つい(汗)

 

お酒の力を借りたものの瀧昌に甘えられて、

最近なつ美が挑戦していたお酌もして、一緒に明日蛍を見に行こうと話していた夜。

しかし翌日、瀧昌に応援要請が来て、

約束を果たせないまま見送る事になってしまって、

なつ美視点での、彼女の元から瀧昌がだんだん遠ざかっていくカメラワークには

切ない気持ちにさせられたのですが…

そんな理想と現実を目の当たりにした後で、ラストの活動弁士生瀬勝久)による

「戦争という大きな波は、一人一人の小さな幸せをあっという間にのみ込んでしまいます。」

という語りが刺さりました。

 

私は戦争があった時代を生きていないけれど、

大規模災害やコロナ禍などで、ごく普通の日常が突如奪われる時代を何度も生きているし、

身近な出来事で言えば、誰かにとって大切な人が亡くなり、

決して"明日"があるとは限らないのだという経験も何度もしている。

形は違えど「普通の日常の尊さ」「失われる怖さ」を知っているから、

昭和初期の物語でも、時代が違うからと割り切る事なく

彼女たちに共感してしまうのだと思います。

 

深見は芙美子に「もし…僕が死んだら、どうします?」とストレートに聞き、

瀧昌は、もしかしたら1人で出産するかもしれないなつ美を想うあまりに、

一度子供の話題を避けてしまう。

どちらも、いつ死んでもおかしくはない職業に就いており、

大切な人を1人にさせる未来を覚悟して生きているからなんですよね。

 

最終回前に、登場人物がピンチな状況に陥る展開は王道の展開ではあります。

さらにラブストーリーなら、ハッピーエンドで終わる確率が高い。

だからいつもなら、最後は大丈夫だろうと思いながら見ているんですが…

本作に関しては、日常を通しての成長や感情の機微を度々見せる2人(2組)を

微笑ましく見ていただけに、どうか無事に帰ってきて!という願いが強くなりますね…。

 

 

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波うららかに、めおと日和 8・9話 感想|どうか無事に帰ってきて…

 

 

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そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

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8話「一番近くであなたを見ていたい」

 

前回は瀧昌(本田響矢)が成長を見せていましたが、

なつ美(芳根京子)も着実に成長しているんですよね。

 

1人でも家事をテキパキこなしたり、手紙で何を書くかを嬉しそうにしながら考えたり、

(瀧昌が様子を見るよう頼んでいるとの事ですが)郁子(和久井映見)に手紙の内容で

アドバイスをもらって、新しい挑戦を楽しんだり。

明るくのどかな劇伴とリンクして、なつ美の表情に曇りがなくなりました。

 

もちろん、寂しさを埋めるため、瀧昌の浴衣をこっそり着る可愛い所もあるけれど、

以前と比べると、彼がいない間も

何か自分で楽しい事を見つけられるようになったんだ…というのが

彼女の言動から伝わってきます。

前回の言葉を借りるなら、まさしく「強い女」になりつつあります。

ご飯を作って瀧昌の帰りを待つも、いつの間にか外で済ませてきてお酒も飲んでいた…

5話の時と近しいシチュエーションになっても、怒らなくなりましたしね。

まぁ、あの時はかなりベロベロでしたけども(笑)

 

終盤での「その『うん』…。他の女性には言わないで。」の言い回しは個性的で、素直で、

可憐さも感じられて、ここのくだりにはキュンと。

丸みを帯びた、リラックスしきった声で発する「うん」、

あれは確かに独り占めしたくなりますよねぇ…。

海軍にいる時には、以前の頃でもあの声は聞いた事がない。

ラストシーンは、夫婦だけが知るプライベートな一面を見させてもらえた気分でした。

 

芙美子(山本舞香)と深見(小関裕太)によるお見合いエピソードは、

心の声を使い分けながらの腹の探り合いを堪能しました。

ノローグ1つとっても、なつ美と瀧昌とは全然違うんですよね。

なつ美と瀧昌の場合は「素の自分」感満載で、

何とか冷静さを保とうとするギャップがツボなんですけど、

芙美子と深見の場合は、実際に発する言葉でも心の声でも一貫して知的だから、

まるでテレパシーが通じ合っているかのように会話が出来てしまうんです。

でも、それが周りからは、話が盛り上がっていると解釈されるという…(笑)

お互い1人になると口元が緩む辺り、もう相手に惚れまくってますね。

 

ところで…なんで坂井(戸塚純貴)は女装でおはぎを売っていたんでしょう。

趣味でやっているのか?

妄想図での瀧昌みたいに、海軍で女装をすると売り上げが良いからなのか?

ここだけはよく分かりませんでしたw

 

 

9話「忘れることのない鮮やかな日々」

 

何度「ああ…」と心の中で言った事か…。

朝ドラの夫婦も、ゴールが分かっているんだとしても

もっと大切に描いて欲しかったな…と、本作を見ていると思います。(9話は6/25に視聴)

作品の比較はしたくなかったので、今まで言わないようにしていたんですけど、

最後まで2人の関係性に心が動かず終わってしまったので、つい(汗)

 

お酒の力を借りたものの瀧昌に甘えられて、

最近なつ美が挑戦していたお酌もして、一緒に明日蛍を見に行こうと話していた夜。

しかし翌日、瀧昌に応援要請が来て、

約束を果たせないまま見送る事になってしまって、

なつ美視点での、彼女の元から瀧昌がだんだん遠ざかっていくカメラワークには

切ない気持ちにさせられたのですが…

そんな理想と現実を目の当たりにした後で、ラストの活動弁士生瀬勝久)による

「戦争という大きな波は、一人一人の小さな幸せをあっという間にのみ込んでしまいます。」

という語りが刺さりました。

 

私は戦争があった時代を生きていないけれど、

大規模災害やコロナ禍などで、ごく普通の日常が突如奪われる時代を何度も生きているし、

身近な出来事で言えば、誰かにとって大切な人が亡くなり、

決して"明日"があるとは限らないのだという経験も何度もしている。

形は違えど「普通の日常の尊さ」「失われる怖さ」を知っているから、

昭和初期の物語でも、時代が違うからと割り切る事なく

彼女たちに共感してしまうのだと思います。

 

深見は芙美子に「もし…僕が死んだら、どうします?」とストレートに聞き、

瀧昌は、もしかしたら1人で出産するかもしれないなつ美を想うあまりに、

一度子供の話題を避けてしまう。

どちらも、いつ死んでもおかしくはない職業に就いており、

大切な人を1人にさせる未来を覚悟して生きているからなんですよね。

 

最終回前に、登場人物がピンチな状況に陥る展開は王道の展開ではあります。

さらにラブストーリーなら、ハッピーエンドで終わる確率が高い。

だからいつもなら、最後は大丈夫だろうと思いながら見ているんですが…

本作に関しては、日常を通しての成長や感情の機微を度々見せる2人(2組)を

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PJ 〜航空救難団〜 9話(最終回) 感想|あまりにも穏やかすぎる最終回

 

 

訓練生たちの成長も追っていく話なので、

「卒業おめでとう!」「感動の最終回だった!」と言いながら涙を流したかったんですけどね…

どうしよう、あまりにも穏やか過ぎる最終回なもんで、そんなに書く事がない…(汗)

個人的には、開始8分程度の落下傘降下訓練〜記念撮影の流れで

物語としては終わったように見えて、あとの話は蛇足に思えてしまったのです。

 

居酒屋で変な若者に絡まれるシーンは、

卒業論文に向けてPJや父の働きぶりを数ヶ月見学してきた

勇菜(吉川愛)の変化を強調するための、取ってつけたものに感じちゃいましたし。

訓練生1人1人への回想も3回に分けて挿入されていましたけど、

あんまり回想を入れると、尺が余ったのかな?という疑問も湧いてきます。

通常放送で終えた事、変な若者に絡まれた事で喧嘩になり騒動勃発!みたいな

展開にならなかっただけまだマシですし、全員でのTシャツ芸にはクスッとさせられましたが…

う〜ん…この内容だったら、前回を6分拡大放送にして、

そこに落下傘降下訓練+終盤の授与式(バックで論文モノローグを流す)を組み込んで

最終回という形をとっても良かったんじゃないでしょうか。

 

まぁでも、本作を楽しめたのは宇佐美のキャラクターが大きいです。

1話でのヘリコプターによる大胆な登場の仕方に惹かれて…

厳しさの中に愛情やユーモアさが含まれた指導法も好きでしたが、

5・6話辺りで、1人の人間としての後悔や不安も見え隠れする繊細な一面が描かれてからは、

どんな些細な表情も注目したくなるくらいには、より魅力的に映りましたね。

最近のお仕事ドラマで見られがちだった上層部での揉め合いもなく、

訓練生同士による蹴落とし合いもなく。

ただただ純粋に、"愛"と"友情"を熱く描き続けていた作風が、

熱血とは縁のない生活をしている私には物凄く新鮮に映って、懐かしくも感じられて、

最後まで見てみようという気にさせられたんじゃないかと思います。

 

最終回は私にとって、あっぱれだ!と言える仕上がりではありませんでしたが、

主人公が素敵だったので、総じて面白く見られたのでそれで良いかなって。

最終回の感想なのにガッツリ書いていなくてすみませんが、これで〆とします…m(_ _)m

 

 

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続・続・最後から二番目の恋 10話 感想|老害になりたくてなった訳じゃないのに

 

 

誤爆をする側じゃなくて受ける側か…。

いや〜ちょっと…涙声で率直な想いを話す祥子(渡辺真起子)の様子には

考えさせられるものがありましたね。

生きていくために頑張って仕事しているだけなのに、老害扱いされたり、

早く退職して欲しいと愚痴を言われたりする。

祥子の年代の人だって、老害になりたくてなった訳じゃないのに…

若者が彼女たちの歳にならないと、気づかないもんなんですよねぇ。

 

その話とは違うけれど、私も大人になった今、

ああ、自分も歳とったんだなぁ…と思う事が時々あります。

子供だった頃は別になんの悪気もなく、

親の生まれた昭和時代をただ古いものとして捉えていたんですけど、

母から「いつか平成も古いと言われる時が来るよ」と言われていて、

その時はいやいやそんな〜って感じで、ピンと来なかったんですね。

でも、令和になり、当時過ごしてきた時代が

「平成レトロ」「懐かしソング特集」として取り上げられるようになって、

あ…こういう事か…とようやく実感したというか。

だから、今はまだ定年間近の年齢でなくとも、

自分もいつか老害扱いされる未来が来るんだろうなとは思えてしまったのです。

 

千明(小泉今日子)が、意外と後ろ向きな所があると言われるのも頷けるんですよね。

ドラマ制作チームで後輩に「老害になりたくないから〜」と

何度か言っていたのを思い出します。

打ち上げに参加しないのは、チームを本気で愛しているが故に、

自分がいる事で気を遣わせたり、喋りにくい雰囲気にさせたりして嫌われたくないから。

そうやっていつも人との関わり方への気配りを欠かさなかったからこそ、

祥子の話を聞いて、強く感情移入しちゃったんでしょう…。

1話のコロナエピソードでの「怖いよぉ」以来のあどけない一面を見て、

感情を上手く吐き出せない千明の不器用さが愛おしく、胸がキュッとなりました。

そっと抱きしめてあげる和平(中井貴一)の服装がねずみ色のジャージ姿で、

何だかホッとしちゃいました…(笑)

紳士さ、スマートさから少し外れる所が彼らしくて、それが良いんです。

 

セミファイナルにあたる今回ですが、前回の感想でも書いた通り、

やっぱり、9話が最終回と言われてもおかしくないと思える内容なんですね。

病気を治した真平(坂口憲二)は万理子(内田有紀)と一緒に

子供時代以来の山登りをして、和平の市長の件も決着はついて、夢が出来たと語り、

今までの出来事を振り返る手紙というアイテムも使われていましたし。

今回の内容は何かに例えるとすると…バラエティパックみたい。

 

流れに沿ってざっと列挙してみると、

・祥子が後輩たちに老害扱いされている話を聞いて、千明の心が傷ついてしまうエピソード

・長年一緒に暮らしてきたえりな(白本彩奈)が

 親元から離れる(離れる未来もそう遠くないと知った)事で、

 1人を痛感した和平のエピソード

・エッセーが好評で、仕事で褒められる喜びを初めて感じた典子(飯島直子)のエピソード

バインミーを持ってきたつもりがなぜか手錠と入れ替わっており、

 和平が律子(石田ひかり)を困惑させるエピソード

・広行(浅野和之)に手錠で嵌められ2人1組で動かざるを得なくなり、

 終いには一緒に荒野に行かないかと振り回されるエピソード

・典子に今までの事を土下座するも、「パス!」と断られるエピソード

が挙げられるでしょう。

 

1つ1つが違うベクトルで濃くて、いろんな意味で面白くて。

ラストに関しては「えっそんな終わり方!?w」ってびっくりしちゃって。

でも、今回の賑やかな作りを見ていたら、

なぜこの構成をとったのかも分かった気がしたのです。

 

あくまでも"ドラマ"であり、話数が限定されているから

来週で形式上の最終回にはなるけれども、

本作の世界で生きる人たちの日常はまだまだ続くんだな…って。

居酒屋で本音を言い合って絆を深めたり、誰かに振り回されたり、

「カフェ ナガクラ」で1人ずつわいわいとやって来たり、丁々発止のトークを繰り広げたり、

時に繊細な気持ちになったり…。

歳は重ねて環境は徐々に変化すれど、大切な人が身近にいる事の尊さ、

「大人って何なんだろう?」と考え続ける登場人物の描写は

第1作目の時から変わらず行われてきたので、

もしかしたら話数に合わせて、ピリオドを打つ内容にするつもりはなかったのかもしれません。

 

最終回は寂しいですが、どんな話が描かれるのか楽しみです。

あの時のプロポーズ覚えてる?にも触れるみたいですね。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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PJ 〜航空救難団〜 8話 感想|沢井の父を救えなかった後悔を描くなら…

 

 

まず初めに、私は気分屋だとは自覚しており、

先週では感動的に映っていても、新たなエピソードが追加されると

「あれ?」と思う事は時々あります。

(遅れてしまった前回の感想は、土曜日には出来上がっていたとだけ報告しておきます…)

それを前提にして今回の感想を書くとするなら…

あれ?もしかして、仁科(濱田岳)を死なせる展開にしなくても良かったんじゃない?

思えてしまったのでした。

 

具体的に言えば…

雪山での自然災害が悪化し、基地に戻るしかないという状況の中で、

意識朦朧とした沢井(幼少期:前田勝乃心)が「お父さん、ごめん…」と呟くのを聞いて、

宇佐美(内野聖陽)自身も父の事で後悔を抱えていたために、

10分捜索させてくれと申し出た。

これは、土砂が酷くなってきた頃に、学校から子供の声が聞こえてきたので、

自身の希望で1人で捜索しに行った仁科と被りますし。

「結果が全てだ」「出動から救出まで1つ1つの動作に無駄はなかったか?」

「自然に理不尽さに、日々の備えを怠っていなかったか?」などの反省文が書かれた日記は、

前回で訓練生たちに、1秒でも早く時間を稼ぐ意味を熱弁していたシーンと重なります。

 

仁科の死が描かれた、しかもそれが前回の内容だっただけに、

なぜ似たような描写を続けて放送したのか…

死を引きずっての"後悔"を描くなら、

どちらか片方に絞っても物語として成立した気がするのです。

 

そして、前回の内容を踏まえてず〜っとモヤモヤしていたのが…

何だか、仁科の死が「終わった事」にされているように見えたのは気のせいなのでしょうか?

終盤、宇佐美は訓練生たちに「誰だって、心はボロボロの中古だ。

でもな、その傷の1つ1つに意味があって、それが俺たちを作ってんだ!」と言っていたけれど。

その言葉自体は良くても、今回の訓練生たちや教官たちを見ていると…

それ本当かな〜と思えてくるのです。

だって、宇佐美と滝岡(長谷川朝晴)の間でも、彼の話題が出てこないんですよ?

 

いや、仁科のワードが劇中に全く出てこなかった訳ではないですし、超好意的に解釈すれば

訓練中でも仁科を思って動いているのかもしれないとも想像は出来るんですけど…

その言葉で魅せるのなら、前回で各々が振り返って向き合って終わりではなく、

"残された者"としての想いをもっと強調した内容だったら

説得力も増したのかもしれません。

 

勇菜(吉川愛)の性格描写でちょっと引っかかっていたものの、

ここまで好きで本作を見ていましたが…

登場人物の死の扱い方については、残念ながらう〜ん…ですね。

ラストシーンもなぁ。

本作なら、5人合格、2人も新たな道で花開いてハッピーエンド!

なのは分かりきっているけれども、

宇佐美が講義室で訓練生1人1人に制服を渡す所は先見せじゃなくて、

最終回であの主題歌をバックに、初見でじっくり堪能したかったです(汗)

 

 

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続・続・最後から二番目の恋 8・9話 感想|真平の病気完治と、自分の意志で行う選択

 

 

録画が溜まってしまっているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

※しばらくテンプレです…。

 

8話「泣いても笑っても愛おしい人生」

 

前回のラストで、もしかして腫瘍が悪化したんじゃないかと思ってしまったんですが…

良かった。良いお知らせの方だった。

今回の内容は、シーズン1から見ている者としては嬉しくなる回でした。

 

このドラマの特徴の1つとして、登場人物と演者の年齢がほぼ同じに設定されています。

えりな(白本彩奈)の時もそうでしたが、年齢設定を合わせる事で

本来別々のはずの「架空のキャラクター」「現実を生きる俳優」が密接に交わり合って、

役とともに長い年月を重ねて、

その人の"延長線上"に見えてくるような魅力が生まれるんですね。

 

中でも、長倉真平と坂口憲二さんは「病との闘い」の点でかなりシンクロしています。

これを書くにあたって調べた部分もあるのですが…

坂口さんご自身も、2014年放送の「続・最後から二番目の恋」を最後に俳優活動を休止され、

復帰されるまでの約10年間は、2014年に結婚された奥様のサポートや、

セカンドキャリアとしてコーヒー店を立ち上げる日々を送りながら、

2年前の「風間公親-教場0-」から俳優活動を再開するという背景がありました。

その作品は途中からのご出演でしたが、本作は久々のレギュラーとしてのご出演です。

 

なので、それを踏まえると…和平(中井貴一)の言葉

「病気が治ったって言ってたけど、俺は治ったんじゃなくて、治したんだと思う。」

「家族の愛が、病気に勝ったんだ。」も実は、

脚本家・岡田惠和さんの、坂口さんへのメッセージも

含まれているんじゃないかと思うのです。

そして、病気の完治の知らせを受けて安堵する千明(小泉今日子)たちの涙には、

共演者としての、またこうして一緒に作品を作れて嬉しいという

気持ちも込められているのではないかと想像すると、胸に来るものがありました。

 

啓子(森口博子)の告白に関しては、ちょっと意外でしたね。

今まで千明や祥子(渡辺真紀子)と同じバリキャリ系だと勝手に見ていたけれど、

2人とは会社における立場が少し違うみたいです。

「頑張って残った所で、居場所がないんだよね」という言葉は、

自分が自覚して言うのも、相手が聞いてもしんどい。

でもきっと、啓子みたいな人の方が多いかもしれない。

定年後も、定年を迎えたら仕事終わり!年金生活!じゃなくて、

年金だけじゃ足りないからと、生きていくために仕事を探さないといけないのも…

長く働いてきたんですけどねぇ。

いつまで働かなきゃならないのか、その不安をこれからも抱えないとなんですよね…。

 

そんな啓子の話や、さっきも書いた真平の快気祝い、

三井(久保田磨希)が千明を鼓舞するエピソードを見てからだと…

劇中でも思い出野郎Aチームが披露されていましたが、

EDテーマの「ダンスに間に合う」がとても沁みましたね。

「♪今夜ダンスには間に合う 散々な日でも ひどい気分でも

   今夜ダンスには間に合う 分かり合えなくても 離れ離れでも

 (中略)今夜ダンスには間に合う Ah 諦めなければ」

いつも良い曲だな〜と思って普通に聞いていましたが、

今回に関しては、各登場人物の置かれた状況と歌詞が重なる部分が多かったのです。

みんなそれぞれ、私生活でいろんな想いを抱えて生きているけれど、

大切な人と集まる時間だけは、楽しく、笑い合えるものでありたいよな…と。

長倉家と千明の付き合いも、女子会も、ドラマ制作チームも…

長く長く関係性が続いて欲しいです。

 

 

9話「一緒にわちゃわちゃ生きていければ幸せ」

 

同じコミュニケーションでも、「文字」と「言葉(今回の感想においては話す意味合い)」で

こんなにも感じ方が違うんだな…面白いなぁと、今回の内容を見ていて思いました。

 

まずは、「文字」について。

冒頭のエピソードで、万理子(内田有紀)と真平が

子供時代の書き初めの課題が「生きる」だったのを、

万理子は「生きろ」と書いた話が繰り広げられていました。

「『生きろ』と書きました。『る』を…『ろ』に変えて。」

「あれ…嬉しかったなぁ。」というやり取りから察するに、

彼女は、提出した後で誤って「ろ」と書いてしまった事に気づいたのではなくて、

恐らく意図的に書いたのだと思われます。

山の景色を見る双子の後ろ姿に、当時書いた書き初め作品をオーバーラップ。

万理子は真平に生きて欲しいと望んでいたから「生きろ」と書いて、

真平は彼女の想いを受け、今日まで「生きる」事を諦めなかった。

「生きろ」「生きる」の並びが、まるでそんな風に呼応しているようで…。

書き初めの時の回想はなくとも、子供の頃からそう誓い合っていたんだろうという

意志を感じさせました。

 

そして、書道の次は手紙へ…

万理子が投函した封筒に、企画書とともに同封されていた手紙を

千明が読み始めるシーンへと移ります。

「お?」と思えたのは、こういった手紙を読むシーンって大体、

読み手側(=千明)の声から始まって

徐々に書き手側(=万理子)の声に変わっていく演出のイメージがあるんですけど、

本作に関しては、千明は万理子からの手紙をじっくり読む姿が時折挿入されているだけで、

手紙の内容は、全て万理子の声で進めているんですね。

企画書について「すべての文字が、私が選択した意志でできています」と書いてあった通り、

万理子がこうして等身大な想いを手紙に込めるほど、

熱量を持って企画書を完成させたのだという彼女なりの覚悟をしっかり受け取り、

大事に心の中に閉まった…そう解釈しました。

企画書を読む時には、服装も場所も"お仕事モード"に切り替えていましたしね。

「今度は溶け合いたいです。」千明の言葉選びも素敵でねぇ…

この文面を読んでしまったら、頭の中から離れないであろう

万理子の気持ちにも共感出来てしまいます。

 

このように「文字」は、相手がいつ何時でも思い出を振り返られるように、

(さらに手紙の場合は、自分の考えに最も適した表現はないかと手間をかけながら)

何かに書き記しておく"記録"が良さに繋がっていますが、

「言葉」は、自分の考えている事を着飾らずに伝える"正直さ"が

良さに繋がっているんじゃないかと思うんですね。

 

和平は最終的に、鎌倉市長の立候補はしないと決意したのですが、

じっくり噛み締めて考えた事で、

この先何をすべきかしないべきなのかの選択で悩む経験が新鮮だったと語り。

両親の死があり、弟妹たちを守るためにと当時選んだ公務員の道も

「今が幸せだから、自分で大きな変化を起こしてそれを壊したくない」

それが自分の夢なんだと気づいた事を千明たちに共有しました。

私が書いた内容はあくまでも要約であり、実際はもっと語っていましたが、

話には自身の中での紆余曲折が見え、1つ1つの言葉に決して嘘がないのが伝わってきて、

これなら伊佐山(柴田理恵)も残念な気持ちだけで終わらず、

受け入れてくれただろうな…というのが想像出来ました。

 

文字と言葉についてはここで終わりにして、

最後に、ここ良かったな…と書き残しておきたい事を。

 

「どうか、この世界に生きる全ての人が、人生の選択を自分で行えますように」という

千明のモノローグがあった上で、

「さて、私はこの先、何を選択するのだろう」で締めた際に、

赤いジャケットを羽織った千明と、千明の後ろに咲く赤いチューリップを1つの画面に収める。

同じ色でリンクさせていて画が綺麗だな…と思えたんですけど、

チューリップといえば春の花。(本作の時間軸は5月くらいなのかな?)

春は出会いや別れがあり、新生活を始める人も多く、希望に満ち溢れやすい季節です。

千明にとって今、何かを選択するという事が心の弾みになっているというのが、

CM明けのドラマ打ち合わせのシーンで垣間見えました。

 

赤いジャケットは元々啓子が持っていたもので、それをメルカリで売った所、

たまたま千明が見つけて買っていたそう。

前回で啓子は職場に居場所がない旨を話していて、その時は悲しくなってしまいましたが、

自分が良いと思っていたものを買った人も良いと思ってくれているのは、

啓子自身、過去の頑張ってきた自分が報われたような感覚を覚えたんじゃないかなって…。

見ている私も、心晴れやかになる話でしたね。

 

万理子考案の企画書の結果を含めたら、

今回が最終回でもおかしくないのでは?と思える内容でしたが、残り2話。

もう「続・続・続」は難しいでしょうから…どんな着地点になるのかが気になります。

いや、時々SPではやって欲しいんですけどね。←だから、まだ9話ですよ(笑)

 

 

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波うららかに、めおと日和 6・7話 感想|芙美子&深見が出てきてからますます楽しい♪

 

 

録画が溜まってしまっているため、

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6話「運命の人と過ごす初めての夜」

 

前回で芙美子(山本舞香)と深見(小関裕太)が本格的に登場してから、ますます楽しい。

なつ美(芳根京子)と瀧昌(本田響矢)にはない

クレバーさやビターな雰囲気を漂わせており、

お互い反応を見ながら言葉の駆け引きをする2人。

 

茶店の窓の外に映る2人でも、なつ美と瀧昌の場合は

自分たちがバレないかどうか必死でわたわたドタバタしているものの、

芙美子と深見の場合は、相手側の様子を確認出来るほどの余裕っぷりを見せているという

対比の効かせ方も面白かったのですが。

ある意味、芙美子と深見を描く事によって、なつ美と瀧昌の可愛らしさが際立つし、

後者の関係性の進展もさり気なく描写していたように思えました。

コスプレして尾行、眼鏡のかけ合いっこからの見つめ合い、ショートケーキとサンドイッチ…

活動弁士生瀬勝久)にも何しに来たんだとツッコまれていましたが、

尾行と言いつつデート気分で楽しんでいるんですよね(笑)

 

そして、そんな正反対な2組のエピソードの後は、

なつ美と瀧昌本人も知らなかった運命の出会いを知る事に。

瀧昌に将来の不安を感じた郁子(和久井映見)が急いで結婚を頼み込んだという事実を

そのまま受け取っていたので…まだ互いの両親が手を組む前から

駅で出会って、しかも助けてくれたなんて、もうそれは運命ですよね。

 

2人が初夜をするまでの心の変化が、今までの描写もあって本当に自然でね…

「俺もです…」と抱きしめた瀧昌の真っ直ぐな目には、彼女に向ける愛おしさと同時に、

何としても大切な人のために無事に帰らなければという改めて固まった決心も見えて、

馴れ初めや時代背景を思い返しながら泣きそうになりましたし。

でもって、出会い方を知ったのを機に、相手への愛が深まっていく2人を見て

口がニマニマしてしまう事も。

感極まった気持ちとキュンを一緒に味わうラブシーンは、

私にとってはあまり経験がなかったです。

 

周りの考える一般的な夫婦とは違うんだろうけれど、

2人は2人のペースで幸せを見つけて、共有しつつ歩み寄っていて…

相手の気持ちを尊重しているが故の、

二人三脚な愛の深め方をしている2人は素敵な夫婦だと思えたシーンでした。

 

"幸せ"で言えば、話は戻りますが、

深見が瀧昌の事を「嘘のないあいつといると、ホッとするんです」と言い、

芙美子がなつ美の事を「彼女を見ていると、いつの間にか自分の方がホッとしてるというか」

と言っていたのも、「小さな幸せの積み重ねが大きな支えに」を描き続ける本作として

一貫性を感じるやり取りでしたね。

 

優しい笑みを浮かべる表情を所々で見られたのももちろん。

今回はいつも以上にラブコメ感が増していて、活動弁士による2人の姉の代弁も、

2画面のカット割&モノローグor台詞被せの多さも含めて、

見終わった後に心が満たされました。

 

 

7話「二人で迎える初めての年末年始!」

 

昭和初期のお正月…おせちやお雑煮、家族との過ごし方など家によってしきたりが違う訳で、

そういう意味で、本当にその家の"日常"を覗き見しているような気分になりますね。

でもって、所々に懐かしさも感じられるんです。

複数人で杵と臼を使って餅をつく光景は、今ではほとんど見られなくなってしまいましたし。

おばあちゃんの家に、定刻になると鐘が鳴る置き時計があったなぁ…とか、

年末年始に遊びに行けば、兄と一緒に、長い紙を広げて絵を自由に描いて、

すごろくを何枚も作っていたっけなぁ…とか、ふと思い返してしまいました。

 

私の子供時代がそうだったから、

2人で初めて過ごす年末年始ですごろくを作るなんて

可愛らしい事するなぁと思っていたんですけど、

そう言えば、昭和初期だとまだ紅白は放送されていないんですもんね。

もちろん、ラジオすらやっていない。

でもそんな中、夫婦で何をするかで選んだのがすごろくというのが2人らしくもあって。

ノートいっぱいのマスに何を書くかを相談し合ったり、

2人で当時を思い出しては恥ずかしくなったり、

まだまだ空きマスが残っていて、戦争の影が忍び寄りつつあるが故に

なつ美をまた長い間1人にさせてしまう不安が瀧昌に過ったり、

変化に気づいたなつ美が追加するマスを提案して、些細な事でもどんどん埋まっていったり。

すごろくを通して、歩幅を合わせて少しずつ前に進もうとする夫婦の形が

改めて見えたエピソードでした。

 

2人らしい…加えて、瀧昌らしい所は指輪のチョイスにもあります。

家族に妹はいない、職業柄指輪は付けない、

最初は贈り物で何も思いつかなかった瀧昌が選んだのは、ギメルリング。

2つで1つの指輪になる…素敵なデザインです。

ダイヤがついてキラキラしていたり、彫刻が凝っているデザインも良いけれど、

ぱっと見はシンプルでも深い意味が込められている指輪なら、男女ともに付けやすい。

実は7話放送当時にネタバレをチラッと見たのですが(ちなみに6/24に視聴)、

放送後注文が殺到したのも頷けます。

なつ美と瀧昌にとっては、離れ離れの日の方が圧倒的に多いけれど、

あれを付けていれば心の支えになりそう。

 

深見のあの言葉がなかったら、瀧昌は妻の実家に顔を出した事で妻を喜ばせられて

満足したままだったと考えると…深見には感謝感謝ですね(笑)

時折交互に挟まれる芙美子と深見のエピソードも興味深く視聴。

なつ美と瀧昌が「動」の2人ならば、芙美子と深見は「静」の2人なんですよね。

終始口角が上がってしまうような甘酸っぱくて初々しいなつ美と瀧昌とは対照的な、

紳士的で大らかさのある深見と芙美子のパートが挟まる事によってメリハリが生まれて、

ラブストーリーとしても純粋に楽しいです。

それにしても…瀧昌、柔らかい表情をするようになりましたね…。

 

 

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PJ 〜航空救難団〜 7話 感想|1秒でも早く動くということ

 

 

ああ…「もしかして」と思ったら、本当にその通りに行ってしまうのが本作なんですよね…。

ここ最近ドラマでお見かけした濱田岳さんの中では、

かっこよくて、強さの中に優しさもある一番好きな濱田さんだっただけに、

最終回まで見ていたかったです。

 

悲しみに暮れる時間も余裕もなく、1日が過ぎていく。

いつもと変わらず終了のチャイムは鳴るし、

あっという間に教育停止から1週間が経つくらいには、日常が淡々と進んでいく。

辛いのは大前提ですが。宇佐美(内野聖陽)たちは、

同僚や先輩、後輩の死を何度も経験しては「救う」事について向き合っているんですよね。

 

警官服の宇佐美と堀越(宍戸開)が仁科の家に訪問し、死亡を報告。

そばで泣いている赤ちゃんに駆け寄る妻のシーンを見て、しみじみ考えさせられちゃいました。

家庭持ちの救難隊もいる事は1話から時折描かれ続けては来たけれども、

無事に家族の元へ帰って来れる事がいかに大切であるか。

生まれてきたばかりのあの子にとって、父との思い出はないに等しいですし、

ある程度大きくなって、自分にはなんで父親がいないのかと

疑問に感じるようになった時の寂しさも容易に想像出来ます。

もちろんそれは、兄とは言えどまだ幼い長男にも言えるんですけどね…

「パパ、本当に天国に行っちゃったの?」って事は、ママは正直に話したんですね…。

 

前回の感想でも、私が仁科(濱田岳)でも、子供の声が聞こえたら助けたいって思っちゃう

と書いたけれど、訓練生たちの言う通り、

じゃあ助けなきゃ良かったの?と動揺してしまうのも分かります。

そんな彼らに対し宇佐美は、靴を履くのがあと10秒早ければ、

発見するのがあと5秒早ければ、ドアオープンがあと1秒早ければ…

それが積み重なれば、1分という時間が稼げたかもしれないと教える。

その発言でまた気づかされました。

 

訓練生たちの前では変わらず"教官"であろうとする宇佐美だけど、

講義室を出れば、みんなと同じで、仁科の死をまだ悲しんでいる1人。

宇佐美の「片想いで上等」は仁科譲りで、仁科のウィンクは宇佐美譲り。

宇佐美は、自分に憧れて救難員を志望してきた彼を可愛がっていたんだろうなというのが、

お互いの言動の節々から伺えるのです。

最後の飛行の、仁科の遺影を抱える宇佐美の丸まった背中で一気に来ちゃいましたねぇ…。

強さたくましさの奥にある素の部分に、やられやすいのですよ…(泣)

 

長谷部(渡辺碧斗)の決断は、宇佐美の敬愛ぶりを見ていれば納得の選択でしたね。

で、勇菜(吉川愛)は…それ、余計な事言ってませんですかい?

私の記憶が確かなら、その事については本人に言うなと

宇佐美から言われてませんでしたっけ??

 

 

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