2019年12月一覧

俺の話は長い 最終回 感想|岸辺家と秋葉家にしかない"家族の愛の形"

 

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其の十九「すき焼きと引越し」

 

最終回にして、満(生田斗真)の面倒くささと

家族でのやり取りがパワーアップ(笑)

オリンピックの開会式と閉会式は同じ場所でやるもんだろ!

引越し先でやるなんて井之頭公園でやるのと一緒だ!という暴論wから始まり、

重箱の隅をつつくトークフェンシングなら優勝出来るだの、

遺影に水をあげなかったら虐待だの、次々と飛び交う話題の尽きなさが楽しすぎる。

しかし、その時間はいつまでも続かない…

 

岸辺家と秋葉家の食卓を後ろからそっと映すカットに、

一気に切なさが押し寄せてきてしまいました。

ああ、もうお別れの日が近づいているんだな。

人生で最後になる料理があるように、本作の場合も続編がなければ

もうこれで最後なんだな…と、笑い飛ばした展開からの反動が大きく、

感慨深いものがありました。

 

変わらないように見えて、少しずつ変わっていく家族。

前回ではラジオパーソナリティになると言った春海(清原果耶)に心動かされ、

光司(安田顕)はタクシードライバーになると宣言。

 

「探し物を見つけようと思っている時に見つからない」と言っていた満は

大きなパズルを完成させる。今の姿に"ピリオド"を打ったと思わせられるシーンでした。

 

其の二十「コーヒーとマラソン

 

からの…ああ、まさか、スーツ姿の満が面接に行くだけで泣かされてしまうとは。

 

「3ヶ月ありがとうね」と照れ臭そうに感謝する綾子(小池栄子)、

ラソン場での応援歌演奏、明日香(倉科カナ)のささやかなエール…

いろんな形の愛を受け取り、選手と共に長い道のりを歩み出す満のラストに、

いつもの主題歌が重なり更にグッと来ます。

ラソンがこんな風に絡められるとは思わなかったなぁ。

 

綾子があそこまで気持ちを晒け出すようになったのも、

喧嘩しながらも次第に打ち解け合える関係になれた過程や、

満が春海の良き理解者だったエピソードを紡いで、家族の変化を描いてきたから

何ら違和感がありません。今までの思い出の積み重ねによる集大成を見たお話でした。

 

就職出来たかどうか曖昧なまま、面接シーンで終わらせたのも良かったですね。

普通に続編が作れそうな感じ。

…自己PRじゃなくて「俺頑張って準備したんだよ!」「俺今日早く起きたんだよ!」

という自慢になっていたのは笑いましたがw

 

もし本当に議員秘書になったら「俺の話は長い 議員秘書編」として

新たな舞台で活躍する満が見られそうですし、

逆に、「まだ結婚できない男」みたいに、一度就職はしたものの結局ニートに戻って

再スタート…なんて展開の仕方もアリですよね。

 

いずれにしても、また屁理屈を言いまくる満にお会いしたい。

 

 

***

 

主婦同士で近所の家族の噂話をするように、視聴者がどこかに存在するかもしれない

1つの家族を覗き見しながら楽しむ…そんな作品でした。

 

家族の形は様々だから、ルールも違えば教育の仕方も違ってくる。

だからやっぱり、余所の話は「あるある〜」と頷く所もあれば、ギャップもあり、

聞いていて飽きないし面白い。

でも、全てに共通しているものは「家族はやっぱり家族なんだ」という所。

 

岸辺家&秋葉家もまた、そこだけにしかない愛の形があり、

親子で気まずい時期があっても、喧嘩しても、家族という歴史が長ければ長くなるほど

いつだって元の関係には戻れるんだといった、

一種の温かみを教えてくれたような気がします。

 

最初は、屁理屈ばかり言う満や、ぶっきらぼうな対応をする綾子を見て

これはちょっと今後ギスギスして来ないか…?と不安に思ったりもしたけれど、

回を重ねるにつれて愛らしいとさえ感じるようになりました。

どちらも素敵な家族でした。

 

満のキャラクターが「令和」らしさなら、

昔ながらの街並みや我が家は「昭和」らしさが感じられ、

尖った作りにする訳でも一昔の時代にありがちなドラマにする訳でもなく、

新旧が織り混ざって、丁度良い塩梅の斬新なホームドラマ

見事に仕上がっていたような気がします。

 

関ジャニ∞の主題歌「友よ」も良かったです。(CD…買っちゃった♪)

劇中でのシーンと曲がかかるタイミングのシンクロ具合の絶妙さもさる事ながら、

ある時にはしんみりとした切ない気持ちにさせられ、

ある時には何か希望の光が見えるような、前向きな曲にも感じられ…で、

2つの顔を見せてくれる所に新鮮さがあり、インパクトに残る曲となりました。

 

個人的には…土10枠に引っ越してから初めてアタリだったんじゃないかな?

今までにも面白い作品はいくつかあったけど、序盤が微妙だったり、

ちょっとここが惜しかったなぁ〜と引っかかる要素が見受けられたりしたので…

本作に関しては、最初から最後まで面白かったですもん。

 

SPとして帰ってくるのが一番あり得そうですけど。

少なからず、続編を作らないなんて勿体ないですよ!!

それくらい良いドラマでした。楽しい時間をありがとう。

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 9話 感想|大多数の持つイメージを覆せるか?

 

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芸能人が免許証を返納したニュースが取り上げられるくらい、

今年は高齢者による事故が多かったからなぁ…

凄く生々しい話でした。

 

「高齢者が車に乗るのは危険だ」「70過ぎたら返納すべき」という

イメージを作り上げたのはマスコミですが、そこに忖度はつけず、

リコール隠しによる暴走問題を題材として社会に一石を投じる作りは、

さすが、安心と信頼の調査力を誇るNHKドラマといった所。

 

仕事柄、真相を突き止めたくて動いていたとしても、

高齢男性の意見に無意識に耳を傾けがちな真奈子(松雪泰子)の気持ちは分かります。

自分のお父さんが同じような欠陥車に乗った事で死に至る…

「失敗を引き起こした具体例」をまさに目の前で見てしまっている。

当時は既に大人だったから、膨大なダメージを受けずに済んだかもしれませんが、

小さい頃に母親を亡くしてしまったとなると、運転出来ない事はおろか、

PTSDなどの精神的な病にも陥る可能性が高くなる。

失敗を繰り返したくない…という強い意志が動いたんですよね。

「また高齢者による事故か」で一括りにされないために。

 

揺るがぬ証拠に一歩近づくためにも、高齢男性がボケていないかどうか

弁護士か刑事のツテで拘置所で面会してみたら良いんじゃないか?とも思いましたが、

あのハキハキした喋り方からして、多分本人に原因はないでしょう。

ホストの件も、ただ遊んでいるのではなく、

最終回に向けて真相を突き止めるための仕込みをしているのかも。

 

大勢の人を巻き込み、日常で利用する道路をも巻き込み、

体を張って大規模な実証をしてみる姿は

最近のエピソードの中で最も「事故調」らしさが出ていた気がします。

被害者の息子の言葉「デスガイザーが来て、ママをひき殺したんだ」も

事件の鍵として描かれていて、

糸口が見えた時には、そこに繋がるのか!という爽快感もありました。

 

前後編なので本当に面白かったかどうかは後編まで見てみないと分かりませんが、

少なからず、4・5話の医療ミス編よりも間延びはしていなかったと思います。

清々しいラストを飾れるか?期待してます。

 

 

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モトカレマニア 最終回 感想|マニアじゃなくてただのモトサヤ。

 

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タイトルがモトカレマニアだし、劇中でも「自分の幸せは、自分で決める」と

言っていた事から、最初のようなマニアになって終わるオチだと予想していたけど…

普通〜にヨリを戻しちゃうんですね。

それ、「モトカレマニア」じゃなくて「モトサヤ」だからさ。

 

ユリカ(新木優子)とマコチ(高良健吾)の関係はグダグダうじうじ…

しかしクライマックスに近づいたら、

やっぱり好きなもんは好きなんだ!と気づいて動き出す。

付き合ってみて「"好き"だけじゃどうにもならない事だってある」って

気づいたんじゃないの?

なのに、山下(浜野謙太)とむぎ(田中みな実)の写真を見て心境が変わる…

山下もさくら(山口紗弥加)も恋人が出来たから、私もその勢いで付き合っちゃえ!という

軽い気持ちで決意したようにしか見えないのは私だけ?

もし本当に打ち切りなんだとしたら、端折ったのはここの「気づき」に至るまでの

過程じゃないですか?

 

走っている時に、切ない曲流しとけば何とかなるでしょ感漂う演出も雑。

二人きりになった時に本物のツリーが光り出すのも雑。

人物描写も雑。全てが雑。

いつの時代のラブストーリーを見せられてんねん

ってくらい、ベタ過ぎる最終回。

 

原作がそうなのかもしれないけど、

やっぱり、元々が奇抜な世界観じゃないと(これも割と奇抜な設定だったが…)、

最終回で盛り上げるのは脚本家にとって至難の業なのかなぁ。

同じようなキラキララブコメ路線の「偽装不倫」も、

既婚者じゃないのに結婚していると嘘をつくという謎の設定がありながらも、

最後は昔の月9みたいに空港まで駆けつける→ど真ん中でキス!ってオチだったし。

あれ…書いてて思ったけど、流れ、一緒…?(滝汗)

共通点は、設定を活かせず、どう扱って良いか分からず、

方向性が迷走した状態のまま終わらせたって所でしょうか。

 

山口紗弥加さんの今までにない、チャーミングな佇まいには惹かれた。

ガンバレルーヤのよしこさんと関口メンディーさんは、思っていた以上に

自然体な感じが良かった。

個人的な見所はそれくらい。

主人公のユリカもマコチも、ただ顔が良いだけで、

お互いがどこを好きになったのかが伝わらなければ、魅力も全然感じられない。

 

ユリカは何かと面倒臭い。マコチは感情を見せないから、何考えてるのか分からない。

そんな印象しか残らないから、もうくっつこうが別れようが

どうでも良い…とさえ思ってしまいました。

 

あーあ、途中からずーっとシリアスモードで気持ちが盛り上がる事もなく、

つまんないドラマだったな。

最後まで見なきゃ良かった。時間を損した気分。

 

 

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ドクターX 〜外科医・大門未知子〜(2019) 9話 感想|矢沢永吉になりきる宇崎竜童

 

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なんで矢沢永吉さん本人にオファーしなかったんだろう(笑)

「よろしくぅ」とか、手の動かし方とか、もろ"永ちゃん"な宇崎竜童さん…。

宇崎さんもよく引き受けましたよね。

もう大御所になってくると、九藤じゃないけどそれなりに確固たるプライドがあるから

スターの真似っこなんて嫌だろうし、

お二人に交流関係がないと、矢沢さんもこれを笑っては見られなさそうw

本人が仮に良くても、ファンはどう映ったかしら?

 

九藤が抱えている病気。大門(米倉涼子)もかつて患っていたとは意外でしたね。 

「私、失敗しないので」は、自分を勇気づけるためのおまじないにも

かかっている事が分かり、今までよりも最終章らしい緊迫感。

というか…主人公の過去との因縁が関わっているし、

自分もかかっていた病気=ラスボスともとれる展開だったので、

これが最終回でも全然おかしくはなかったですが、

新キャラのニコラス(市村正親)に見せ場は作らなきゃって所なんでしょう。

 

手術を決心する大門に橋から礼をする原(鈴木浩介)のシーンはグッと来たし、

手術中の時にファインプレーもして「頼もしい仲間」感を出してきたけど…

良い人っぽくさせるのなら、大門を際立たせようと、周りをポンコツに描いてこなければ

良かったのになぁって思いました(笑)

 

次回で最終回。

ブラックバス計画、ニコラスの病気、子供ピアニスト、鮫島(武田真治)の裏切りなど

まだ色々と書く事が残ってますけども…

とりあえず、海老名(遠藤憲一)のがんは多分違う(思い込み)…に一票!

 

 

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同期のサクラ 9話 感想|頑張れを強要する事と応援する事は同じではありません。

 

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※今回も今回とて、ネガティブ寄りの感想になっている事をお許しください…(謝)

 

「同期」って立場、自由に使えて良いよねぇ。

家族でも友達でもない、同期。

家族じゃないから1年以上ほったらかしても何も罪悪感ないし、

友達じゃないから自分の事を、病み上がりでリハビリ中の相手に対して

ガンガン言ったって良い。

自分たちはサクラ(高畑充希)の想いを成長の糧にしては一人で何とか出来るほど

大人になっていく癖して、サクラには「昔のままでいて」を押し付ける。

 

もう親友じゃなくなるよって…何?

焦らせてるのは…誰?

終盤で、サクラを逃さないようにと集団で囲って叱咤激励するシーン。

正直言って、地獄絵図でしかなかったわ。

下手したらまた鬱になりそうなものを、サクラはその言葉を受けて立ち直り、

「さくら」を流して感動っぽく見せるのにはもっと鳥肌が立ったわ。

 

メガネが割れたままずっと入院させて、

故郷の人達はサクラの現状を知らない様子だから、

きっと報告の電話もしなかったんでしょう。

思いやりがなければ、常識もない。

みんな「当時のサクラ」を離したくなければ、身近に置いておきたい。

その象徴は、昔と同じメガネを買った所にある。

同期達って、こんなに束縛強い人達でしたっけ?

 

サクラを窮地に立たせる描き方もなぁ…

一人で決めて準備した事なのは分かるけどさ、

本人の前で「吹っ切れた」とか電話で「就職先決まった?」とか、可哀想過ぎますよ。

バイト先だって辛い目に遭わせなくても良いのに。

まずは失業保険でしばらく暮らさせてあげてよ。本当、誰のための福利厚生?

 

同期達も自分勝手だけど、黒川(椎名桔平)も自分勝手。

起爆剤」と期待していたんだから、会社に戻るか?とか、

就活している最中に声かけてくれって話。

 

ああ〜…ホラー映画以外で初めてゾッとしてしまうほど

恐ろしい1時間でしたわ。

サクラが立ち直るのも、主題歌も何も響かん。

最終回も彼女を虐め倒すんでしょうね…。

 

 

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G線上のあなたと私 9話 感想|人の感情って、複雑で時に繊細。

 

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ああ、もう…分かり過ぎて辛い。

也映子(波瑠)が心配だからという気持ちが先走って家まで行っちゃう理人(中川大志)も、

「好きの先が怖い」、些細な言葉で悶々と考え込んでしまう也映子も、

一人になりたくても本音では誰かに助けを求めている幸恵(松下由樹)も、

どれも通ってきた道だから共感の嵐が過ぎる!!

 

この流れが原作通りかオリジナルのものかは分かりませんが、

全ての世代や立場を経験してきて、まるで人の気持ちを知り尽くしてるんじゃないかと

思えるくらいの脚本が、とにかく恐ろしい…

 

人の感情ほど、些細な事で傷つきやすく、面倒臭いものってない。

…が、今回のテーマ。

「どう見られているか」に偏見を持たない

恋愛は真っさらな状態の理人との関わりを増やす形で、 

自分の方が年上である事にコンプレックスを感じてしまう也映子の

むず痒い心情を深掘りしていたと思います。

 

理人の行動も、彼女なんだから、今あの場で苦しんでいる也映子を

何も言わず抱きしめてあげたら良いじゃない…とは言いたくなるんですけど、

やっぱり彼にとっては、まだまだ恋とは何かが分からないものなんですよね。

「普通」も、二人で両極端の考えが出てしまうって所も妙にリアル。

 

あとは、全体的には、幸恵さんの見せる表情にやられっぱなしだったかなぁ。

「誰か実況して!!」は的確過ぎて面白かったけど(笑)

自分の事かのようにソワソワした乙女心を見せる姿から、

大切な場所まで無くなるほど変わってしまう現実に打ちのめされそうになる姿、

抱えてきた重荷を手放したいからと強がってもみせてしまう姿など…

彼女の持つ、彼女にしかない複雑な感情っぷりを堪能した気がします。

 

恋愛の事は一旦保留にした也映子と理人ですが、

この二人には絶対に幸せになってもらいたいし、幸恵さんにも勿論幸せになってもらいたい。

恋人を作って結婚する事だけが 幸せな人生を送る上で全てではなくて、

バイオリン教室でないと出会えなかった三人が

何年経ってもこうして親友を助けたいという気持ちが働くほど、

かけがえのない仲間になれたという事実もまた最高のものであると

今まで教えてくれたから。

 

最終回、三人の結末がどうなるのか気になるから早く見たいけど、

終わって欲しくないというジレンマ…。

予告では何やら、幸恵の夫・弘章(小木博明)にビシッと言ってそうな

姑・由実子(夏樹陽子)のシーンが。

今回の「してやってる」風の言い方には本当に頭に来たので(笑)

ちょっとでもスカッとさせてくれないですかねぇ。ここは。

 

 

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まだ結婚できない男 最終回 感想|桑野さんを楽しめた点では満足。本筋の方は…

 

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桑野(阿部寛)がまどか(吉田羊)の帰省を引き止めるシーン。

彼女に対して今までどう思っていたかとか、そういうのはまず別にして、

あそこに桑野にしかない魅力が全部詰まっていたと思えたわ…。

 

「東京一極集中」の話題を持ち出すのには笑わされ、

散々屁理屈を言った後で「あなたがいないと、つまらない」と

直球な言葉を投げかけるのには泣かされ、

で、最後は、相手との喧嘩の種をまいてしまういつもの不器用な桑野さんに戻る。

ここのシーンだけで感情が忙しく動かされたなぁ。

このまま良い感じにはならんでしょ…とは察していたけれど、

あまりにも素直な言葉だったもので、まどかと同じで「涙返して!」という

気持ちになってしまいました(笑)

 

法廷の話は、ただ夫が許せないから裁判を起こそうとか、

熟年離婚する年齢でヨリを戻すってそんな上手く行くか…?とか

ちょっとファンタジー寄りではありましたけどね。

桑野もやっぱり、今までで登場人物との関わりで「二人でもそんな悪くないかもな」

といった心境の変化を行動で見せる部分が特に見受けられなかったから、

一人用の家をまどかの言葉を受けて二人用に…としたのも、最終回だからって急過ぎる。

 

まぁ、でも、引き止めるシーンには心を持ってかれたし、

前作と同じ締め方をしたって事は、良い関係にはなって行くんでしょう…という事で。

もし結婚したとしたら、今度は何年持つかなぁ。

過程が過程だっただけに、「まだまだ結婚できない男」として

帰ってきそうな気がプンプンしますけどね。

 

総括するとするならば…笑い方とか片方の口角の上がり方とか、

13年経っても劣らず(むしろそれ以上に?)表情を使いこなせて。

それだけなら気持ち悪い人で終わるものを、見事に愛すべきキャラクターへと昇華させた

阿部寛さんの演技力のお陰で、十分に楽しめた作品だったと思います。

桑野さんを愛でるドラマ"としては"面白かった。

でも、前作を予習してから時間も経たずに見始めたのが原因なのか、

やっぱり「あれ?」と思う部分は多々あって、

まどか達3人が桑野に惹かれ、桑野もまた気にするようになる…という心理描写を、

桑野の独特なキャラクターづくりを重視したために粗く扱ってしまっている感じは

最後まで拭えないまま終わりました。

前作は「早坂先生しかいないでしょ!」と願ってたんですが、

本作はそこまで強い気持ちが生まれない…のがそのモヤッとさを表してますね。

 

まどかの性格や、隣人が越してくる設定、パグなど、

前作の要素をなぞって「ほら、懐かしいでしょ〜?」と喜ばせるつもりだったのでしょうが、

結果、キャラクターは薄まったし、

人生100年時代」をベースに続編として新しさを出したいのか

同窓会的なノリで行きたいのか、中途半端だったのも残念。

 

事務所方面も、メンバーが多かったのか

英治(塚本高史)との師弟関係が薄まったように見えて、

仕事仲間達と一緒に桑野に茶々を入れる存在へと追いやられてしまったのも

勿体なかったのかなぁ?(こっちも、彼女とはいつまで持つか…)

 

 

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悪魔の弁護人 御子柴礼司 –贖罪の奏鳴曲– 1話 感想|どこらへんが悪魔なんだ?

 

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要潤さんとベッキーさん、津田寛治さん出演の弁護士ドラマ…という事前情報しか

得ていない状態での視聴。

 

「悪魔の弁護人」とうたってるので、御子柴(要潤)のどこに悪魔らしさが

滲み出るのかと探るような目で見てましたが…

ごめんなさい、初回の時点では、誰にも肩入れせずフラットな考えで判決を下す

ただの優秀な弁護士にしか見えませんでした(笑)

だって、冒頭での子供いじめの依頼に関しては、

本当に母親の教育が原因だった可能性があるじゃないですか。

親御さんが可哀想だから同情する…っていうのは、弁護士がやっちゃダメですしね。

それに、「鬼!」ならまだ分かるけど、「悪魔!」と叫ぶのも、なんか違和感。

 

最後まで見ても、どこらへんが悪魔なのかいまいち掴みとれないままだったので

公式サイトで「はじめに」のページで調べてみたら…

ふーん…勝訴するためなら何でもする弁護士だそうで。

設定を見てもピンと来ないのは「勝つ事にこだわる」タイプだからなんですかねぇ。

被告人や遺族、傍聴者などがどう見ても無罪になりそうな案件を、

弁護側だからといって自分の儲けも気にせず、「悪いものは悪い!」と徹底的に正す

思いやりの欠片もないというキャラクターなら悪魔と呼ばれても理解出来ますけど、

被告人側からしたら…むしろ救世主ですもんね。

検事側の岬(津田寛治)達にとっては、手のかかる存在という意味で悪魔って事?

でもなぁ…特にその目線で描かれていないから、やっぱりマトモな弁護士に思えてしまう。

 

1話完結式だと思っていたので、次回に続くとはビックリでした。

そんな難しいかなぁ?映し方的に、長女が怪しさ満点でしたけど…(汗)

最近章立て構成にするドラマも増えてきましたが、

たった2話分で第1章と括っちゃうのもねぇ。

 

御子柴の過去の件も。

たとえ名前や経歴を偽って出直してきたとしても、

重いものを背負いながら更生しているともとれますよね。

当時の彼は確かに罪を犯しましたけど(でも冤罪の可能性はドラマではあるある…)

未成年の少年の顔をネットに晒す方が悪魔ですよ(キッパリ)

 

そんな訳で、初回はまぁ目新しい所もない…といった印象で終わりましたが、

御子柴の過去がどう描かれ、それが岬の確固たる考えにも繋がっていくのか?が

気にはなったので、しばらく様子見してみます。

 

ところで…アンチではない事を前提にして書くなら、

日下部は別にベッキーさんじゃなくても良いような?と思ったのは気のせいですかね。

変わった(?)主人公に振り回される新人アシスタント…という設定は

ありがちですし、まだそこまで名の知れていない女優さんでも

しっくり来たんじゃないでしょうか。

(それに、「これは経費で落ちません!」での役のような強いタイプの方が合うのかも。)

 

 

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シャーロック 10話 感想|灯台下暗しはもう一人?

 

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今回の事件の内容とは全く同じではないけど、

今朝、いじめとまともに向き合わず、相談の手紙はシュレッダーで証拠隠滅する教師…

なんてニュースを見かけたから、ちょっとタイムリーに感じてしまいましたね。

 

保身に走る大人に失望する、子供による反抗。

これが昔の時代だったら、いやいやそんな大人気ない人がいるもんか…と

思いたくなるもんですが、

実際に目の前で苦しんでる子供すら守ってやれない人がいるから辛いし、

気づいて欲しくてわざわざ天井裏に隠れたりする椋介の気持ちだって同情出来ます。

 

秘書が隠し子で鵜飼(大鶴義丹)が事件に関わっていた…というのは

何となく読めてしまって、トリックはそこまで意外性はなかったものの。

(最初からあの苦しそうにしている部員の動画を晒せば、早いと思ったのは気のせい?)

冒頭での若宮(岩田剛典)の台詞「導く」が

江藤(佐々木蔵之介)が一課長に上り詰めるための思惑や、

鵜飼が秘書を利用するのにかかっていて、さり気ない伏線回収を思わせる

展開になっていたのは面白かったです。

 

で、意味深に君が代を歌う江藤からの「悪について」ねぇ…。

元々コンビものだから、ポスターに3人が載っている時点でも

ちょっと怪しいなと疑っていたし、

以前にも書いたようにミステリーでは身近な存在が実は…というのが鉄板の法則なので

「やっぱり?」になっちゃうのかしら。

最後に飛び降りる所まで見せなかったのはミスリードだと思いたいけど…

昇進したのに浮かれて会議に出るのを忘れた事に気づいて、

「あ!まぁ、いっか〜」のつもりで歌っていたとか…ないですね(笑)

 

 

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死役所 8話 感想|死は平等でも、与えられる運命は不平等。

 

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視聴後のグッタリ感が大きい、辛い辛いお話でした…。

イシ間(でんでん)じゃないけれど、子供が絡む話は

やっぱり見ていていたたまれない気持ちになりますし、

なんでこんなに優しい子が殺されなきゃならないんだ…とも思ってしまいます。

 

シ村(松岡昌宏)は「どんなに良い子でも悪い子でも死は平等に訪れる」と

言っていましたが、今回の凛(佐々木みゆ)の件も含めて

一人一人に与えられる運命は決して平等ではないですよね。

子供は親を選べない。そして、まだ自分でいろんな事を判断して動ける年齢ではないから、

母親を信頼してしまいがち…

 

珍しく後日談を見せてきましたが、母親に全く反省の気持ちが感じられないのがまた辛い。

優しく接する過去はあったから、シングルマザーになって数ヶ月したら

育児に疲れ果ててしまったんだろうな…とも考えられるんですが、

だからと言って子供を死に追いやって良い訳ではないので、ちっとも同情は出来ません。

DVのケースと一緒で、一度優しい姿を知ってしまったら

いつか再び以前の姿に戻ってくれると良いな…とどこかで期待してしまうのが人間で、

子供なら尚更その想いは強いんですよね。

ああ、なんで最初っから嫌な態度をとらなかったのか。

そうしたら凛の死は早く訪れなかったかもしれないのに。

 

前回でイシ間の過去を描いてからの今回…という流れも良く、

シ村のアドバイスを受けて凛のそばにいてあげようとする彼の動きに

より温かみが感じられた気がします。

「またあの頃の生活に戻りたい」と訴えかけているような、

本の朗読シーンと 母親が男性と二人でいるシーンを交互に見せる

演出も印象的でした。

 

一方で、死役所の職員に任期満了がある事を知らなかった様子のシ村さん。

恐らく真犯人を突き止めたいから総合案内係をやっているのかもしれませんが、

次回はいよいよそんな彼の過去が描かれるようですね。

いつにもなく怒りの感情を見せる予告での姿…

職員同士のハヤシ(清原翔)とイシ間の回でも心を抉られたから、

とんでもない真相が待っているんだろうなぁ。でも…早く見たい。楽しみ。

 

 

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