2019年12月一覧

グランメゾン東京 8話 感想|来週から反撃編でも始まるの?

 

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前回のラストではあんな事になっちゃったのに、

たった1週間でもう仲直りしてる尾花(木村拓哉)と京野(沢村一樹)。

うーん、「あの頃は悪かった。今度は同じ失敗をしたくない」というように

以前の関係を取り戻す流れにするんだったら、

やっぱり唐突な恋愛要素は入れなくても良かったんじゃ?と思いましたね。

まぁ…仕事そっちのけで恋愛がメインで描かれても困惑するだけですけど、

無難に「方向性の違いで衝突してしまった」にした方がしっくり来たような?

 

恋愛に関するモヤっとはもう終わりにしておいて…

尾花の師匠・潮(木場勝己)の件。

尾花のぶっきら棒な態度や言葉使いは

この方から移ったんだな…というのがよく分かります(笑)

心筋梗塞を患ったタイミングでの再会だから、

絶対味覚関連で何かあるとは予想していたので

潮の抱える現在にはそこまで驚きはしませんでしたが、

師弟同士での絆はどんな人であれ、グッと来てしまいますね。

「くたばってなかったのかよ!」「諦めんのが早ぇんだよ」などと、

バイクに対して言ってるつもりが、実は潮へのエールにもかけられている…ともとれる

尾花の愛情が伝わるシーンが、なんとも印象的でした。

 

街の料理店は「一人一人の希望に合わせた料理を提供する」のが良さとするならば、

3つ星を目指すような料理店は「最高のご馳走=プレゼントを提供する」のが良さだと

個人的には考えているので、

前者の方法が絶対「良い店になるためのお手本」だとは限らないのですが。

今回は、グランメゾン東京にとって原点とは何かを改めて見つめ直し、

尾花達が失いかけていたものを取り戻すまでの流れを、

視聴者に向けて噛み砕いてお届けするお話だったと思います。

それを踏まえれば、倫子(鈴木京香)の想いには、

街の料理店ならではの良さも吸収して、今までにない、高級なだけじゃない

3つ星レストランを作りたいんだなぁ…とも納得出来ますしね。

 

で、最後にはブチ切れるリンダ(冨永愛)。

来週から反撃編でも始まるのかってくらいの恐怖を感じましたねぇ。

(ぶっちゃけ、この恨むくだりも無くて良いとは思ってる。)

…「グランメゾン東京にも平古にも消えてもらう」って言ってたけど、

グランメゾンに関してはオーナーが倫子なんですから、とばっちりじゃないですか?

でもgaku方面はお店全体じゃなくて、平古(玉森裕太)単体を狙うっていう。

復讐対象にする基準が謎(笑)

 

 

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俺の話は長い 9話 感想|経験と年月を重ねて成熟して行くものさ。

 

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其の十七「トンカツと占い」

 

高校に行かないでラジオパーソナリティになりたいと言い出す春海(清原果耶)。

早く背伸びしたい気持ちも分かるし、高校に入って何の役に立つの?と思うのも分かる。

でも…満(生田斗真)の言う通り、そこでしか経験出来ない事ってあるんですよねぇ。

 

高校進学は今や義務教育の延長線上になってますし、

周りからどう捉えられるかの"肩書き"にもなると思うのです。

顔は見えないし、普段友達や家族と会話するのと同じような事だからと

その夢を選んだ部分もあるのかもしれませんが、

リスナーが自ら「この人どんな学校出たんだろう?」とわざわざ調べなくても

言葉の表現や受け答えの仕方で自然と「学歴」って出ちゃうんですよね。中卒なら尚更。

高校、大学と通う学校が増えれば、それだけ人生における経験値も増えるし、

リスナーと共有出来る話題も増える。

うちの職場でもラジオが流れてるんですが、試しにいつも聴いてる番組のパーソナリティを

wikiで調べてみたら、みんなそれなりに名の知れてる大学出身の方々ばかりでした。

つまり、そういう事。ある程度の教養は必要って事ですね。

 

ラーメン屋で流れた「おじいさんが杖で相手の鼻の骨を折った」なんて投稿は

良い話というよりむしろ大丈夫か!?とツッコミたくなるものですが、

大勢が聞くラジオで投稿するくらいだから、リスナーは「これは誰かに話したいな」

「あんな事あったなぁ〜」と当時の出来事を思い出話に変えられた訳で。

そんな懐の深さも、年齢を経験を積み重ねて培われていくのだ…と

春海も最終的に気付けて良かったです。

 

ところで、とんかつのお肉の分厚さったら。

すっごい飯テロだったなぁ…家だと芯まで火を通すのは中々難しいんじゃないの?

 

食べられないでラップされるとんかつは気の毒ですが(笑)、

我が孫の一大事だからと最優先に動く岸辺家と秋葉家は理想の家族過ぎます。

満もなんやかんや言いつつ、結局しっかり相談にのってくれますしね。

春海は幸せ者です。うん。

 

 

其の十八「ラーメンとフリーマーケット

 

駒野(杉野遥亮)の「小学校の初恋を引きずっている」も、 

明日香(倉科カナ)の伝言「やれ」も超的確。

 

満も能天気に過ごしたいだけのニートではないし、働く気が全くない訳ではない。

ただ…プライド=理想が高過ぎるって話。

「いつまでもあると思うな親と金」もそうですが、

我が子を養う母親がずっと何十年も生きているとは限らないし、

やっぱりどこかでは自分で生活費を稼がなきゃいけない"時"は来るんですよね。

 

最初が良かったから次も…と求め続けて、

また失敗を繰り返したくないから、御託を並べて長い話をして「これは自分には無理」と

思い込ませる彼の姿は心当たりがあり。

ダメだなぁ〜と思いつつも、ちょっとグサッとくる話ではありました(笑)

でも、介護士の仕事の様子をじっと見ていたけれど、

それは ほんの軽い気持ちでは長続きしない職業の1つですからねぇ。

2度目も短い期間で退職しちゃったら再々就職は絶望的。

あっさり決めるのも優柔不断過ぎるのも体に毒…なお話でした。

 

最終回をどう落とし所つけるのか気になりますね。

家族的にも満の将来にとっても働きに出るのが一番なんでしょうが、

その反面、満にはニートでいて欲しい気持ちも少しあったり。

だって、家族間に流れる温かい、どこか懐かしい空気が好きなのに、

満は自立して、母親は秋葉家の所へ…なんて、バラバラになってしまうのは寂しい。

「俺の話は超長い」「俺の話はすごく長い」というパワーアップした続編が作られる

可能性がほぼゼロになっちゃうじゃないですか(笑)

 

今回は秋葉家が新築完成を待っている間、岸辺家に居候する…という設定があったので

時間軸も現在と同じで3ヶ月間ではありましたが、

本当は1年間で見ていたいですよねぇ。

夏休みとか入学・卒業シーズンとか、イベントはまだまだたくさんですし。

 

 

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時効警察はじめました 最終回 感想|12年経たないうちに、また会いたいよ〜

 

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1話ぶりの三木聡さん監督回。

究極の嘘つきは女性を惹きつけるといった唐突な理論とか、

少し幻想的な回想シーンの画作りとか、

それらを見た時点で、あぁやっぱり三木さんにしか作れない雰囲気だ…と

思わされたような気がしました。

今考えれば、もっとこの方の担当回を見たかったなぁなんて。

ミステリーが単純で「ユルさ重視」の回もちらほらありましたしね。

 

初回の感想で書いた「ビデオテープなどの時代を感じるアイテムを取り入れていけば、

今期のラインナップとは一線を画す個性的なドラマになるんじゃないか」も

個人的に期待してみましたが、振り返ってみれば特にそれもなく。

20年前、25年前と、当時の時効廃止前の事件を扱う内容は

今ある刑事ドラマにはなく新鮮だったので、「その時代にしかない」という所を

もう少しトリックに絡めて、強く出しても良かったかなぁ…?とも思いましたが、

最終的にはスッキリ後味よく締められたんじゃないでしょうか。

 

オダギリジョーさんが毎週見られるのも妙な贅沢感がありましたし、

曲者ぞろいの時効警察課のやり取りには毎回笑わせられ、

椎名林檎さんの主題歌で気分がアガり…で、

仕事疲れの金曜の夜には持ってこいの作品でした。

 

トリガーが通じてなくても三日月(麻生久美子)の乙女心は通じた?という

"含み"を持たせる霧山とのラストも、

「未来でまた会おう」というちょっと希望の兆しが感じられるメッセージも良かったです。

また12年後なんて言わず、何年かの内に会いたいですなぁ。

彩雲(吉岡里帆)が誰にも言いませんよカードを渡す瞬間を見られなかったのも、

見られるまでは物語はまだまだ終わりませんよって感じがしますしね。

三日月くんも彩雲くんも、別ベクトルでキュートで。癒しキャラ。

 

今回のゲストと所々の設定に「熱海の捜査官」要素が絡んでいたそうなんですが、

見た事がないので全然分からず(笑)

こちらも監督は三木さんで、同じ主演だという情報は得ています。

Amazon Primeビデオとかにあるかなぁ?

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 8話 感想|過信は災いのもと。

 

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うつ伏せで倒れる男性が、ダイイングメッセージを書く図から始まったので、

今回も「事故」じゃなくて謎解きメインの「事件」になっちゃうのかな〜

と思いながら見ていましたが…

なるほど、エレベーターを通して「過信や思い込みは災いのもと」を

伝えたかったんだとちょっと納得させられました。

運転手のいない乗り物だから、より気を配らなければならないという

真奈子(松雪泰子)の言葉が、また的確な表現過ぎて刺さります。

 

一度こうだと決め付けると視野が狭くなるのはありがちですが、

橋爪(宇崎竜童)がアパートの今後を考えてマメに動いたり提言したりしていたように、

ここは呪われている!と悪霊退散を唱える事に命を懸ける高齢者の想いも

きっと「アパートのために」という点では同じで、

たまたま愛情表現が互いにズレて行ってしまっただけなんですよね。

意見を聞く時間、対等に発表し合う場を設けないと偉い目に遭うよ…と

実際にその例を見たようで、いたたまれない気持ちになりました。

 

宇宙センターに行く行かないで対立する

真奈子と志保(須藤理彩)のくだりはいるのか?と最初は疑問でしたが。

橋爪が「日々住まいと向き合う」、おばあちゃんが「心配だから率先して動く」ならば、

この二人は「支えてあげたいという気持ち」「自分を必要としてくれる」が

"愛"なんだろうなぁとも感じられ、結果的に様々な形の"愛"を見せる内容にもなっており、

これはこれでアリだったかもしれません。

 

「あなたの番です」要素が詰まった設定も面白かったです。

ゲストの渡辺大知さんのキャラクターは…テレ朝の木曜ドラマ同士でやっているみたいに

コラボしてて、彼主役のドラマがあるんじゃないかと思えてくるのは私だけですかね?(笑)

刑事の割にはひょうきんだし、スーツもチェック柄と変わってますし。

ただの脇役じゃない感。

 

 

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時効警察はじめました 7話 感想|メガネも凶器に出来る時代。

 

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最終回が本日なので、簡単感想で。

 

どんな役者さんでも「時効警察ワールド」に馴染むほどの

独特で摩訶不思議な世界観作りの上手さが本作の良さでもあると思うんですが、

今回の檀ふみさんは個人的には、前回の寺島しのぶさんの強烈さが際立っていただけに、

あんまり合っていなかったのかなぁ?という気がしました。

トリック自体が、メガネの両端の先っぽ(モダンというらしい)を尖らせて

投げればダーツになるといった、キテレツ過ぎるものなので、

そのインパクトに負けぬようにもっと怪演をさせるべきだったかもしれません。

 

最終章って言っていたので、てっきり前後編の話なのかと思っていましたが

普通にいつもの1話完結式なんですね(笑)

 

旦那が出てきた時点で、犯人も殺害動機も読みやすいものでしたし、

(でも13股じゃなくて奥さんを応援するために呼ばれた人達だというのは

予想出来なかったけどw)

彩雲(吉岡里帆)の出番も少なめでちょっと寂しくも感じましたし、

そんな訳で、今回はどことなく物足りず。

 

次回は山崎賢人さん、染谷将太さん、二階堂ふみさん、松重豊さんと

有名どころが4人も起用される豪華っぷりなので、

最後はパーっと!かつゆる〜く、楽しめたら良いなぁと思います。

 

 

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ドクターX 〜外科医・大門未知子〜(2019) 8話 感想|病院とこの国の将来が心配(笑)

 

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結局…男はみんなちょろくて単純だっていう話で良いですかねぇ(笑)

 

胸が触れた事に興奮すれば、手術中でも口に出して余韻モードに浸ってるし、

逆に中山(松本まりか)の本性が分かった途端に、仕事を放っぽり出して逃げもする。

この手のドラマだと大抵、この病院は行きたくねぇ〜と思う作品が多いんですけど、

本作に関しては、医者としてのプライドが全くもって見えない人ばかり。

前回に引き続き、主人公以外をマヌケに描き過ぎじゃない?

ついでに、どう考えても公私混同しそうなのに、

最後にはあっさりスピード結婚を決めてしまう政治家も信用ならなくて(苦笑)

東帝大学病院と八村内閣がどこまで持つのかも時間の問題ですよ…

 

ゲストの松本まりかさんに、ちょっと悪い女を演じさせたら安定感はあるけれど、

まぁ何というか…ど定番なキャラクターで、新鮮味は特になく。

「緊急取調室」の時みたく、とことんホラーを突き詰めつつ新たな一面も見せる

所まで作り込まないと、ただ基本的な要素だけなぞったのでは

もう大きな満足度は得られない段階にまで来ているような気がします。

そろそろ違った役に抜擢させても良いと思うなぁ。

 

クイーン・大門(米倉涼子)とプリンセス・中山の

「凄い者同士」の対立がやっと見られる事にワクワクしていたけれど、

結局はいつものように大門を引き立てるための存在へとなってしまったのも勿体無い。

 

浜地…というか、もろ清水ミチコさん劇場になっていたシーン。

既に潮(ユースケサンタマリア)や鮫島(武田真治)といった

シリアスなキャラクターがいるのだから、

最初から浜地を変に神経質そうな堅い役にせずに、中の人寄りにユニークにさせた方が

バランスが取れていたし、本人も落ち着いて演じられたと思うのは気のせい?

 

 

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リカ 最終回 感想|最後まで徹底してサイコだったのは珍しいんじゃない?

 

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第二部も面白かったわぁ。

正直、第一部に比べると衝撃度は少し弱まったし、

リカ(高岡早紀)が目の前に現れるというオチも

まぁこの手のドラマならそうなるだろうな〜と予想はしていたものの、

最後までサイコスリラーに徹していて、本作らしさが味わえて満足でした。

この枠で放送されていた「限界団地」の寺内さんや

「絶対正義」の範子さんと同じジャンルに入るけど、

主人公の過去もがっつり語られずとことん怖いまま…

というのは珍しかったんじゃないかな?

 

周りに理解され難いような変わったキャラクター主体のドラマとなると、

1話分使って過去の生い立ちが描かれたり、ちょっとだけ同情させる要素を

終盤で加えたりするけど、リカはずっと怖い。本当に怖い印象しかない(笑)

小さい頃の回想も出さずセリフだけで過去を語る…という手法は

個人的にはあまり好きじゃないのですが、

本作に限ってはそれが功を奏したような気がします。

最終回で急にみんなが和解して「イイハナシダナ」風にならないのも良かった。

 

あとは…何と言っても高岡早紀さんですよねぇ。

高岡さんじゃなかったら、ホラーの面では全く別物のドラマになってたと思います。

周りの人物よりも まばたきをほぼしない事で

「なんかちょっと他の人と違う」という異質感が漂ってましたし、目力も素晴らしかった。

今回の「みんな私の元からいなくなっていく…」と隆雄(大谷亮平)に縋り付く時の

シーンなんて、鼻が赤くなるほど本当に涙を流しながら訴える執着心にゾワッとして、

女優魂を見た!って感じがしましたね。

私が高岡さんを良いなぁと思ったのは「トットちゃん!」での画家役だったのですが、

もう完全にイメージが変わる変わる。

 

主人公の母親役や職場の上司役だったとしても、

もう今後は純粋な恋愛ドラマには呼ばれないだろうなぁ…と思うくらい

振り切られていたから、最後まで楽しめました。

 

ターミネーターが面白過ぎたから、

刑務所から脱走する姿も見たかったけど(笑)

原作はまだあるみたいなので、28歳の高岡早紀さんに、いつかまた会いたいです。

 

 

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G線上のあなたと私 8話 感想|何者にもなれない人なんていない…という幸せ

 

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本当、凄いわ。このドラマは。

「出会えた事の感謝」「喜び」といった人間愛で溢れるエピソードは

それだけでしっかり成立させつつも、

恋愛面でもちゃんと、早く次が見たい!ともどかしい気持ちにさせてくれる。

神様はスタッフですし、視聴者にもドSですよ(笑)

 

也映子(波瑠)、幸恵(松下由樹)、理人(中川大志)の3家族が集ってのミニ3コン。

ほとんどの家族と和解出来ている様子や、G線上のアリアがやっと弾けた事からし

今回が最終回と言わんばかりの集大成感が漂っていましたが、

今まで「家族と自分なりに向き合う3人」が描かれてきたから

余計にそう思えてしまうんですよねぇ。

 

夫・弘章(小木博明)に上手く伝えられない幸恵の素直な気持ちも、

ドラマ的に「あなたの事があったからバイオリンで充実した生活が

送れるようになったのよ!」なんて強気なキャラに仕立てて

スカッとさせない描き方も好き。

「弾けない人よりはほんのちょっとだけ弾ける、バイオリン好きの大人になる事が出来た」

という、背伸びしない言葉選び(脚本の台詞運び)はもっと好き。

 

今回のサブタイトルは「親愛なる人々へ」だった訳ですが、

何者にもなれないけど、誰かにとっては必要不可欠な存在にはなれる…という真理を、

台詞に頼らず登場人物のストレートな感情を絡める形で

突いていたんじゃないでしょうか。

真於(桜井ユキ)も大事に想ってくれた。

先生が出会わせてくれた音楽に何度でも救われると思うとまで言ってくれた。

初回の冒頭での、まだ赤の他人同士だった3人が、

彼女の演奏で雷に打たれたかのような衝撃を覚えるシーンが

今でも脳裏でフラッシュバックするこの感覚…

ああ、也映子がそう言うのも分かるなぁ。

本当に貴重な出来事だったんだろうなぁという説得力の強さ。

丁寧な作りのおかげで、彼女達と同じ喜びを噛み締められる事がとても幸せ。

真於をコンサートに呼んでその言葉で感動させるのではなく、

後から録音で聞かせる…という演出も粋でした。

 

あとは、何と言っても幸恵さん!

也映子と理人の間を取り持つ役割として、いつも絶対的な存在感を放っていたけれど、

今回は特に乙女ちっくな愛らしさが光っていたなぁ。

松下由樹さんがとてつもなく可愛い。

この世代らしく世話焼きな所はあるんですが

「割り込む」までは行ってなくて、二人を遠目でささやかに応援していて、

一人できゃっきゃしているという塩梅が丁度良いですよね。

告白を引き延ばす理人にもう!と焦ったくなる幸恵さんの立場に

どれだけの視聴者がなった事か…(笑)残り2話、楽しみですぞ!

 

 

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まだ結婚できない男 9話 感想|法廷で対立する最終回。話、まとまる?

 

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やっぱり…最終回前だからって、

桑野(阿部寛)と女性陣3人の関係性をまとめてきた感、あったなぁ。

 

正直、まどか(吉田羊)を始めとして、今まで桑野の事を影でコソコソ話して

面白がってるようなイメージしかないから、

まどかが有希江(稲森いずみ)の所に出向いてお出かけの結果に興味津々だったり、

電話しようかな…今はやめようかな…と落ち着かない様子だったりする

ヤキモチ的な心情描写が、少し急に感じてしまう。

早紀(深川麻衣)も主要メンバーに加わってはいるけど、

この子に桑野に惹かれ始めている姿とかは特になかったから、

彼女にとったら本当にちょっと変なおじさんくらいにしか思わないでしょうね(笑)

 

桑野…というか、阿部寛さんのもんじゃ具材の高速刻みが、今回で1番のツボでした。

真剣に作っている所を何も言わず見つめる有希江の構図…シュールw

あの速さも稲森さんがクスッと笑ったのも、多分アドリブが入っているんじゃないかなぁ。

 

そして、彼女もまさかのこだわりを見せる事で

「勉強になりました」と言わせるなんて!という新たな一面を知る面白さもありつつ。

今振り返ってみれば、前作ではその点で桑野と同等に張りあえる人がいなかったなぁ…

と考えると、物腰柔らかそうに見えて実は…なんてギャップは勿論、

初めて自分が負けを認めた唯一の相手としては

有希江さんとの線が最もアリだと思うんですよ。

 

でも、最終回でまた一波乱起きるようで…まどかと法廷で対立させるの?

桑野というキャラクターを楽しむのが最優先のエピソードになってしまいそうですが、

「結婚」の方はちゃんとまとまるんですよね?

3人の過程が過程だったので…

誰ともくっつかないエンドでもおかしくはないですなぁ。

 

タツオくんとおもちちゃんには幸せになってもらいたいけど(笑)

ロミジュリ状態じゃなくなって、良かったね。

 

 

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シャーロック 9話 感想|推理小説要素が詰まったフルコース。こんな回もアリ!

 

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レストラン内にいるお客様とシェフが全員疑わしき人物、洋風の室内、

1人1人から情報を聞き出す展開や

獅子雄(ディーン・フジオカ)が最後には全員を集めて推理を披露するシーンなどを見て

何年も前に読んだ事のある「オリエント急行殺人事件」を彷彿とさせられました。

 

海外の推理小説のあるある要素が詰まった、定番っちゃ定番の話ではありましたが、

ディーンさんが元々異国風の雰囲気を漂わせる役者さんなので、

今回のようなある意味日本のドラマらしくない 変わった設定の舞台でも

何の違和感もなく溶け込んじゃいますねぇ。

ワンシチュエーションの試みも、ぴったりハマっていました。

これはこれでアリだと思います。

 

事件部分も、先ほども書いたように1人ずつ事情聴取をしたり

お客さんを観察して獅子雄が考察をしたりするシーンをじっくり見せてくれた事から、

この人はどんな形で事件に関わったんだろう?

夫婦とこの店にどんな繋がりがあるんだろう?と想像する余裕が生まれましたし。

床に散らばった謎の物体、震える片方の手、ろれつが回らない…など

「おや?」と思わせる要素も比較的分かりやすく画面上に映し出していたので、

バイオリンタイムの時までにはある程度の推理が準備出来ました。

前回同様に置いてけぼりにならない感覚を味わえて良かったですが、

今回はキャスト頼りではなく映像的な処理に工夫が施されていた点と、

シャーロックらしい世界観を満喫する楽しさがプラスされて

最後まで面白く見られたような気がします。

 

まだ「アントールド」な部分はやはり守谷に関する話で、

忘れた頃に取り上げられたり、終盤に差し迫った回でも新情報が出てこないとなると

残り2話で上手くおさまるのかちょっと心配ですが

(同じ枠で放送されていた某科捜研ドラマの件もあり…)、

とりあえず、何やら予告で不穏な感じを見せていたコンビが

解消してくれなければそれで良いかなぁと思っております。

 

 

そうそう、新井さんの件…現実では同じ名字の方が実刑判決される形で

取り上げられていたけれども、

このダブルブッキングはたまたまなのか、意図的な名付けなのか。

モンテ・クリスト伯」から本当はあの役者さんも呼びたかったけど

叶わぬ状態となったから、

せめて名前だけは…って事で新井さんの名前にしたのかしら。(考え過ぎかな?(笑))

 

あと、これは完全に余談なんですけど…

加藤役の田邊和也さん、永井大さんと同じ系統の顔に見えたのは気のせい?

 

 

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