「薬はお前ら一人一人を中毒にして、金も人生も全部しゃぶり尽くす」
「安全な所から人を操って、人の人生ぶっ壊して楽しいか?」
「何言われても反論しない相手は叩きやすい。みんな誰かを捌きたくて仕方がないんだ」
ひゃあ〜〜凄い…野木先生の怒りの感情が
以前にも「ニュースを見て日頃から感じている怒りを…」といった旨の感想を書きましたけど、
本作は脚本家の生身の言葉がとにかくダイレクトに伝わって来るんですよね。
きゅるきゅるとした二人の掛け合いの楽しさで表向きはカジュアルな作品に見せる分、
深堀りしていくと突然鈍器で殴られたような衝撃と、ずっしりとした痛みが
時間をかけて襲ってくる感じ…。
特に後半の話になってからはメッセージ性が顕著に現れている印象があります。
誰でも呟けるSNSが時に人を傷つける凶器にもなりうるというテーマを扱った話は
近年だと多く作られてきてはいますが、一昔前の「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」みたいな
"状況に振り回される人々"を羅列させた形で表面的に見せるのではなく、
一般人が加害者になってしまう"瞬間"が、会話の台詞においても演出においても
しっかり出せているのが伝わる安心感。
社会情勢を描く面においては、野木先生は一昨年のSPドラマ「フェイクニュース」から
また進化されたんじゃないかなぁ…。
終盤のバーチャルテロが、その作品の可視化された戦争シーンと重なって見えちゃいましたし、
よくよく考えたらうどんが共通していますしね(絡め方はちょっと違うんだけども)。
大騒動になるとよく爆発する映像が出て来ますが、
「物語上ではこれで臨場感出してるのかもしれないけど、まぁCGだよね」って
少しツッコミながら見てしまう所を逆手に取った結末もズルい。
最終章にふさわしい派手な内容。
次回は最終回って事で…え?15分拡大で足りるの?という感じではあるものの、
逆に15分拡大SPだからこそ、本作らしい密度の濃い話になっているんじゃないかと
今からワクワクしています。
陣馬(橋本じゅん)は多分無事なはず!
来週は包帯ぐるぐる巻きにされながらも
「やっちゃったよ〜」なんて笑みをこぼしている姿が見られるはず!!
良いドラマほど主要人物を瀕死状態にしてお涙頂戴に走らないって信じております。
そして、「間に合った」「間に合わなかった」2つの経験を経て
逞しい変貌を遂げた伊吹と志摩だもの…最後は久住(菅田将暉)も捕まって、
スカッとハッピーエンドであって欲しいな。
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