島田(江口洋介)の粋な計らいで終わるのかと思いきや、
なるほど、そう来ましたかぁ…
二転三転する「嘘」が、互いに思いやっての「優しさ」だったと分かる結末。
これは前回と合わせて1セットで生まれる面白さでしたよ。
前後編で切らないで、民放の初回拡大放送みたいに1時間30分にして
一気に見せちゃった方が、"本作らしさ"が徐々に現れていく作りに
引き込まれたりしたのかもな〜…なんて。
まぁ、終わり良ければすべて良しですが。
今回は、十字架を背負って生きている(た)大人達のお話。
生まれたばかりの我が子を捨てた母・幹枝(梶芽衣子)は
死ぬ前にその子に会いたいと言う。
しかし、ヤクザの組長となった息子・克美(六平直政)は
再会してひたすら詫び続ける母に対して「息子ではない」と嘘をつく。
人生を狂わせた張本人に、なぜあえて嘘をついたのか…
その根底にはきっと、自分の罪まで背負わせたくない…という想いがあったのかも。
ヤクザになって人を殺した前科のある彼にとっては、
親としてやってはならない事をした母の苦しみや、今もなお抱えて生きている
罪の重さが痛いほど分かったのかも…と思っています。
本物の息子ではないにもかかわらず、手をとって心の底から泣いてくれる
お医者さんに治療してもらえて良かった。
たくさんの優しい大人達に出会えて支えられた最期。
幹枝さんのような死に方が出来たら幸せだろうなぁと、ちょっと羨ましくなっちゃいました。
一方で、銃の暴発で息子を亡くしてしまったという重い過去を持つ島田。
そんな彼が、これから死にゆく人達とどう向き合って、
どんな風に変わって行くのかも見届けたいです。
そう言えば、タイトルをいじって
天使の歌声を持つ上白石萌歌さんに歌謡曲を「リクエスト」する…
という遊び心ある演出も面白かったですね。
急に歌い出したのはびっくりしたけど(笑)ああ、良い声…
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