私は基本的に本作が大好きだし、本作への愛は感想を読んでいた方だったら
なんとなくでも伝わると思うんです。
その点を踏まえて今回は…"登場人物への理解を深める"話としては、
今までより1人1人愛着が湧いて温かい余韻が残るものではあったけれども、
弱視を取り扱う"本作らしさ"で考えてみたら、少しぼやけてしまったのかな?という
半々の気持ちで見てしまってました。
というのも、全体的に「三(四)角関係で繰り広げられる」
「もはや誰が当て馬だか分からないほど切ない」みたいな、
よくあるラブコメに近い感じがあったんですよねぇ…今回の内容って。
特にクイズ王までのくだりなんかは、森生(杉野遥亮)と獅子王(鈴木伸之)と
誠二(岸谷五朗)の3人によるドタバタコメディでしたし(笑)
転けそうになってついあの体勢になってしまって、勢いに任せて…っていう
胸キュンシーンもド定番ではある。
森生とユキコ(杉咲花)の間にもあった「普通とは?」が本作のテーマとするならば、
彼女はそれをどうやって受け入れるのか?がメインの話だったのかもしれませんが…
うーん…その代わりに、せっかく挑戦的な題材の弱視が
多様性というフォルダに"含まれているものの1つ"に格下げされてしまったような
勿体なさを感じさせました。
もちろん設定は置き去りになっていないし、ユキコが将来の夢を持ちたいと思えたきっかけが
誠二の「脳に映像を送って娘の写真を見せたい」という
願いから来ている事を匂わせる描写もあって、主人公の物語もちゃんと紡いではいるんですけどね。
思いつきで書くとしたら…
イズミと獅子王のラストは、ユキコの「夢を持ちたい」で影響を受けてから動いた流れに見せて、
主題歌がかかっている中でもう少しサラッと描き上げるとか。
印象に残りやすい終盤ではなく次回の前半に持って来させて、
今回はイズミのエピソードを抜きにして
写真館→元彼と出会う流れで終わりにするとかしてみたら、
本作らしさが埋没する事はなかったのかもしれません。
とは言え、イズミの健気さには普通にホロっときました。
「好きでい続けて良いですか?」じゃなくて
「推しだと思って見守っても良いですか?」は今の時代にぴったりだなぁ…と。
獅子王さんと恋をするには生まれ変わらないと無理って言ってくれているのも、
彼の価値観を受け入れて、尊重しているから出てくる言葉なんですよね。
みんな優しい。今回も優しい…。
次回は元彼の緋山(小関裕太)と本格的な絡みがありそうです。
再び三角関係のいざこざが主体となった物語になる可能性は無きにしも非ずで
ちょっと不安ではあるんですが、
ユキコの話には戻るので…6話以前のキュンとしつつ考えさせられる内容になる事を期待します。
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