2022年05月一覧

正直不動産 5話 感想|2大対決が本格始動…って所かな?

 

 

ある程度キャリアは積まれているだろうに、

未だに新人役としてキャスティングされがちなイメージのある福原遥さん。

それは、容姿が大人びてもなお子供の頃の面影が残っている顔立ちや、

ふわふわした少し高めの声がそうさせるんでしょうけど、

今回の月下の成長を見て、頑張れ!って純粋に言いたくなるような役を演じる方が

福原さんで良かった…と改めて思わされました。

 

特に印象に残ったのは、「私に探させて!」と父・昌也(加藤雅也)に頼もしげに言った時の

希望で満ち溢れている目からの、

ラストで本音を押し殺し"プロの営業マン"でいようと強がっている時の涙を溜めた目の対比。

どちらも新人らしい初々しさや、自分自身よりもお客さんの気持ちを第一に動くプライドが

伝わってくるんですが、脚本の台詞だけでは通じにくい月下の繊細な心情変化を

目の演技で魅せていっている、グッと来るシーンでした。

 

内容自体は、メインは月下の成長物語でシンプルに展開していきながらも、

物語の核となる部分では、登坂不動産とミネルヴァ不動産の

2大対決の本格化を匂わせてきた…といった所。

今まで言及されていたスパイの正体も発覚し、折り返し地点らしい話に仕上がりに。

タワーマンションが本当に欠陥住宅かどうかを確かめるために、

レーザーで計ったり、床板をバールで剥がしたりなど1項目ずつチェックしていくくだりは、

個人的には、現場検証で無罪を訴えようとする弁護士モノのドラマの趣を感じさせて

ちょっとクスッとしました(笑)

で…最終的に、ミネルヴァ不動産の闇を露わにするだけでなく、

永瀬(山下智久)の言葉に突き動かされて、仕事をする意味を再び見出す

インスペクター・町村(中村靖日)のプロフェッショナルも描く。

正直さに影響を受け、自分もその正直さと対等であろうと決めた結果

悔いのない選択が出来たという描かれ方は初回の頃を思わせ、

晴れやかな気持ちで見る事が出来ました。

 

強いて言うなら、今回のタイトルが「優しい嘘」だったので、

月下の「知ってたよ」はそう解釈したら良いんでしょうけど。

昌也への聞き込み以前に、話の流れがほとんど想像つくタイトルにしてしまった事は

勿体なかったかな?って気はします。

本当にその通りになっちゃいましたからね。

でも、それを差し引いても、今回も安定して面白かったです。

そして、前回から"正直"を武器にすると決心してからか、

嫌がらせのつもりで吹いていた風が不思議と弱まったようにも感じ、

風を拒むのではなくむしろ受け入れ体制でいる永瀬の変化の描写も

芸が細かいなぁと思わされました。

 

…情弱な昌也ならまた騙されそうで、

月下から結局身を引くくらいなら、せめてもの償いとして、

彼女の業績アップに貢献するつもりで彼女から家を買えば

双方幸せになる事も出来たでしょうけど、お互いに大切な人の顔が浮かんだのかもしれませんね。

そんなささやかな思いやりも、人情味があって素敵です。

 

 

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マイファミリー 4話 感想|真相編開始と見せかけて再誘拐編!かと思いきや…

 

うーん…捉え方次第で、今回の内容に対する印象は変わってきそうな気がします。

個人的には良くも悪くも、そんな展開になるのか…というのが正直な感想です。

 

まず、3話までの誘拐編で描かれてきた内容と、

今回で明らかになった今後の物語の方向性にギャップがあり過ぎる…という意味合いで

上記のように感じた理由について書くとするなら。

初回で仮面夫婦だった2人が手を繋ぎながら結託するまでの話をまるまる描いたのも、

2話で未知留(多部未華子)がボディーシートで温人(二宮和也)の背中を拭くシーンを

"夫婦愛"っぽく感動チックに見せてきたのも何だったんだろう?

って事にはなりかねないんですよね。

だって、脚本的にも演出的にも、娘を必死の想いで救おうとする

夫婦に焦点が当たった話を見ていれば、

本作が描こうとしているのはバラバラになった鳴沢家の"家族の再構築"だと思えてしまうし、

3人を中心に置き、他の登場人物が彼らを囲むようなポスタービジュアルも

余計にそういう物語だと印象付けているような気がするから。

だから、前半で描かれていた友果(大島美優)を救い出してからの1年間の日常生活が、

父と娘の関係が修復されていく過程や、家族にも向き合うようになる温人の変化を

特に掘り下げる訳でもなく、ただ紙芝居みたいに淡々と済まされたのには

「え?そんな話じゃないの?」という戸惑いは覚えました…。

 

しかし、時間が経ってから、本作がなぜ感動路線から

三輪(賀来賢人)や東堂(濱田岳)にも同じ接点がある謎を匂わせたミステリー路線へと

変えてきたのかを考えると…こうも捉えられるんです。

「マイファミリー」の「ファミリー」って単純に"家族"を指すんじゃなくて、

同じ系統に属している事を意味する"同族"を指すんじゃないかって。

大学時代の同級生で、娘がいて、

父親は家族と上手く行っていなくて、誘拐されたという共通点がある。

で…次回予告で犯人が「私たちはファミリーです」と電話で言ってきたのを踏まえると、

もしかしたら犯人も、3人と同じ同級生なんじゃないかとも予想出来そう。

 

まぁ正直、二番煎じと言えば二番煎じなので、

今回の内容を好意的に受け入れられない部分もあるんですが(苦笑)

でも、三輪の娘が誘拐されたならまだしも、5年前に東堂の娘も誘拐されていて、

仲間3人揃って…となると、身近な人の怨恨から来る犯行か?とも思えて。

偶然とは到底思えないその気味悪さで、次も見てみたい気持ちにもさせられるんですよね。

東堂が娘をちゃん付けしているのも、再婚した妻の連れ子だったとか

何か理由がある気がしています。

そういう訳で、当初抱えていた思い込みは外してしまった方が本作を楽しめそうです。

 

あとは…犯人がこれまでに登場した事ない人物だったとか、

最終回まで引っ張るとかっていう展開をしなければ大丈夫でしょう。

そして、警察との攻防戦が温人の時と同じように描かれなければ…かな?

警察も温人の作戦に騙されて犯人を捕まえられていない以上、

彼の動きを尾行して見張るとか、同級生の家に隠しカメラを仕掛けるとか、

何かしらの対策をとりながら厳重に捜査しているはずなのでね。

 

 

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俺の可愛いはもうすぐ消費期限!? 3話 感想|2人で作った新食感コロッケ

 

 

30分という決して長くはない放送尺なのに、1パッケージとしてまとまりがあって、

その時間内での展開の仕方・惹きつけ方をちゃんと分かっている作品だなぁ…と

つくづく思わされます。

何を中心に見せて行くのか、どのくらい要素を入れたら

情報過多や駆け足にならずに済むのかが、引き算しつつ工夫されていると言うのか。

 

今回まで見てきてようやく気づいたのは、物語の軸が基本的に

・今まで"可愛い"で通してきた自分の魅力が、30年後の自分との出会いをきっかけに

徐々に失われ始めている事に恐怖を覚える

・"自分の外見"に自信がなくなっている円谷(山田涼介)と、

"自分らしさを出す事"に自信がなくなっている和泉(芳根京子)が

お互いにかけた何気ない言葉や真逆の発想が大きな影響をもたらし、後に恋愛関係に発展する

の2点に絞られているだけでなく。

たまに個性的な登場人物を集めたドラマでやりがちな

途中で脇役のエピソード(例えば、脇役同士での恋愛匂わせなど)を挟んだり、

訳ありな過去を思わせぶりにチラつかせたりして話の腰を折る訳でもなく、

背景から「自分はこう生きてきた」をしっかり踏まえた上で

あくまでも"現在進行形の変化"を描く作りになっている事。

要は、2人が中心の物語である事にブレを感じさせないのが良いんですよね。

だから、ラストでは円谷が和泉に特別な感情を抱くようになるのも、

「バイアス」演出や前半のコロッケのくだりなど、

彼が自分の中で何か考え方が変わる新たな気づきがあったと

確実に伝わるカットが挿入されているお陰なのもあって、自然と納得出来るんです。

 

そして、一貫性が保たれた中で展開されていく内容の振り幅が、

コメディだったり、王道のラブコメだったり、時には人情モノだったりで

大きく変わっていくので、30分間とにかく飽きが来ないしあっという間。

今回なんて、コメディ→偶然から始まる恋愛匂わせ→どコメディ→ほっこり可愛い で

合間にインパクト大なコメディエピソードを挟んでくるので、

もうそれがジェットコースターのようで惹かれて見てしまってました。

元カノに2人が急接近した(ように見える)のを見られたあのシーンだけなら、

胸キュンよりも、個人的には「なんでそうなる!?」というあり得なさの方が勝って

冷めた目で見てしまうものでも、

その後に発した和泉の言葉がいかにも勘違いされやすいぶっ飛んだ内容になっていて。

王道のくだりでも笑いに変えてくれる台詞回しも、センスがあって好きなのです(笑)

 

「もみ消して冬」で山田涼介さんのコミカルな演技をお見かけした時は、

正直「頑張って演じてます!」感漂う、少し力んだ印象があったんですが。

本作ではその演技をもう自分のモノにしている感じで、

早口も顔芸もナチュラルに、リラックスした状態で演じ分けされている所も、

ブコメである本作のキレに拍車をかけている気がします。

そして、ある意味2人で作ったオリジナルコロッケのくだりも、

お互いの人柄が滲み出ているようで、心が温かくなりました。

1時間のドラマでは過去にあったけれども、

30分という短さでいろんな感情にさせられて

2人の行方も見守りたくなるラブコメって、あまりなかったのではないでしょうか。

 

 

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妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪- 4話 感想|重圧に耐えきれなかった編集者の暴走

 

 

本作の初回"のみ"が前作と同じ1時間での放送だった上に、

「実は闇堕ちしていた妖怪の霊を払って救う」という構成が次の「のっぺらぼう」編でも

そのまま取り入れられていて、かつ前後編(30分×2)に分けられるとなると、

やっぱり痛快劇まで含めた話を楽しんでいた者としては

前編だけでは物足りなさは出てくるし、1時間が良かったのに…などと

前作と比較せざるを得なくなってしまうため、

2,3話を見た後に感想を書くのは止めにして、気軽に楽しもうかと考えていたんですが。

今回は「お?面白かったかも」と思える所があり、初回ぶりに書く事にしました。

 

1,2話では、既に闇堕ちしている妖怪が人間に扮装して澪(小芝風花)に出会い、

鈍感な澪を騙していく…という

いわゆる"アフター"の段階から始まる話になっていたのに対して、

今回は、普通の妖怪だった小豆沢(岩崎う大)が闇に取り憑かれて

変化して行ってしまうまでの過程を描いた"ビフォー"の話になっていた。

個人的には、4話(エピソード3)で早速ワンパターン化を回避する展開を持ってきた事が、

早く次回を見てみたい気持ちにさせられた大きな要因でした。

 

そして、久々に感想を書く気になったのは、前作の片鱗が見えたから…でもあります。

もう少し具体的に書くとすると、人間に扮装した妖怪なのは

名前からして「小豆洗い」を連想させる小豆沢だろうとは分かるんですが、

彼に嫌味を言う立ち位置で、もう1人妖怪に見えてくる…

いや、こっちの方が妖怪なんじゃないかと思える編集長・上(安井順平)がいるんですよね。

でも、彼は本当にただの人間で、ほんのからかいのつもりの言葉で

部下に重圧をかけていくだけの存在として恐らく終わる。

いつも不機嫌そうにしていて、日々部下を萎縮させる言葉を吐き続ける

上司の資格もない彼の様子が、心苦しくなるほど生々しく、かつコミカルに描かれていた所に、

前作の特徴の1つであった「ダメンズを成敗する勧善懲悪」の面影を感じさせたのはもちろん。

小豆沢が闇堕ちするきっかけも何も特殊なものではなく、

誰にでも共感出来そうな、他人からかけられる日常的なストレスから来ている…

そんな過程を今回でじっくり描写する事で、

「本当の悪は妖怪ではなく人間」というささやかな皮肉を残していた作りになっていたのが、

ブラックジョークっぽさもあって面白かったです。

 

で…小豆沢が闇堕ちした状態から、

次回予告が藤原道真やら、AI対決やら、いろいろと盛り沢山な感じなんでしょう?

予告だけでも想像の斜め上を行き過ぎていて、展開が全く読めません(笑)

後半の30分でまとまるかどうかは若干不安ですが、

解決編の次回でどう落とし込むのか楽しみになってきたのには間違いありませんね。

 

 

5/10追記:

こちらもリアルタイム(5/7)で5話を視聴。

何だか…前編で期待値を上げる仕上がりになっていた割には、

後編は"起承転結"の"転"ではなく、いきなり"結"に行った

あっさりとした終わり方だったような。

そして、「闇堕ちするまで」の物語の描写を重視した結果、

いつもの妖怪たちの愉快さや癖の強さが薄らいでしまい、

少し物足りなさも覚えてしまいました…。

 

前編の感想を書いておいて申し訳ないんですが、

やはり今後は、気軽に楽しむつもりで見た方が良さそうです。

という訳で、感想は今回で最後とします。

 

 

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パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜 2話 感想|愛はないが精神転送には成功??

 

 

前回に引き続いて「なさそうでありそう」と思わせる題材選びが

中々良い所を突いてきている作品です。

 

本作がもし数年前に放送されていたら、設定のどこもかしこも嘘臭く感じられて

一種の"ファンタジー"として流されてしまうものなのかもしれませんが、

「脳内チップ」と検索すれば、それに関する記事が何件もヒットする今なら、

(前回の感想と被りますが)近い将来起こりうるのかも…という恐怖心さえ覚えます。

内容自体もそれを反映していて、先端科学のワクワクする部分だけを取り上げるのではなく、

実現させる際に起こるデメリットや危険性、実験が成功して導入されるようになってからの世界も

じっくりと描写して行っているから、ついつい惹かれてしまうんですよね。

 

今回は、チップを脳内に入れ込まれた人体実験にまつわる事件のお話でした。

今野浩喜さんがゲストの時点で只事では終わらなそうな予感はしましたが、

「そこに愛はあるんか!」とは安易にツッコめないバッドエンドで…

自身が実験台になるのを止めない時の今野さんの白目演技と頭の装置の組み合わせ、

夢に出てきそうなほどゾッとしました…(汗)

劇中にかかったオペラもまた良い仕事をしていて、映像とのミスマッチ具合が

鮎川(今野浩喜)の科学に取り憑かれた頭のイカれっぷりを際立たせていたし。

精神転送に成功したかどうかは、微かに微笑むカーン(安藤政信)の様子で視聴者に察しさせて

あえて濁した終わり方も、次回も見たくさせるニクい作りだったと思います。

 

そして、もう1つ印象的だったのは、そんな鮎川のクレイジーさを描写した事で、

先端科学に常に興味を持つ小比類巻(ディーン・フジオカ)が純粋な心の持ち主である事を

さり気なく浮かび上がらせた人物対比の仕方。

鮎川が亡くなった時に駆けつけるでもなく、

唯一彼だけが立ち尽くす様子を長々と映していたのが物語っているなぁと。

一見、性格も価値観も全く違うようでも、

小比類巻が不老不死に興味津々になっている様子を見る限りは、

"科学にのめり込む"点である意味似た者同士とも言えて…

カーンも今後再び登場する匂いを漂わせていましたし、

そこにつけこまれそうな危うさを感じています。

そうならないように、小比類巻の行き過ぎた好奇心を引き止める立場として

対照的に用意されたのが

最上(岸井ゆきの)と長谷部(ユースケ・サンタマリア)の2人って所でしょうか。

 

科学にポジティブな感情を抱いている小比類巻と、

科学の発達を冷静に、客観的に捉える若干ネガティブ寄りの最上と、

唯一科学への知識に乏しく、視聴者側に近い考えを持ちながらも

捜査官としての仕事はしっかりこなす長谷部。

早くも3人のキャラにも安定感が出ているのも見やすいです。

 

次回は歩くご遺体との事で、小比類巻の妻の蘇生にまつわる

縦軸絡みの話が続きますね。

このまま"1話完結型の事件パート"と"縦軸"で切り離さずに、

事件を追う事で蘇生の手がかりを掴んでいく…という構成になっていくのかもしれません。

 

 

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