今回は郡司(菜々緒)回だった訳ですが、
歩(岡田将生)も静(中井貴一)も上手い具合に絡められていた気がします。
患者の意向よりも効率ばかり重視する上司に不満を覚えている彼女に、
同じく日本の医療体制にやきもきしている歩(岡田将生)を重ねる。
そして…静(中井貴一)は一歩引いて、さり気ない言葉で郡司を奮起させる立場に回る。
歩の場合は前にガンガン出していき、静の場合は暗躍させる事で初めて
両者の個性が光ると思っているので、
患者・四方田(岸本加世子)に対してどんな動きを見せるのか?を
郡司を軸に展開していった今回の内容は、
役割分担が明確になされていたのも相まって興味深く視聴出来ました。
「ナースは医者の指示でしか動けない」のも恐らく医療あるあるで。
現実世界だったら、ナースハウスの面々みたいに愚痴って終わり…
ドラマだったら、型破りな主人公が現代の医療をスパッとぶった斬る!
という話になりそうなイメージを抱えていた分、
「医者の指示でしか動けないと嘆くくらいなら、医者の考えを変えて
正しい指示をしてもらえるように交渉してみれば良いじゃないか」といった
実際に行動に移せそうな"協調"の方向に持っていったのには
そうきたか…と思わされましたね。
医者は医者、ナースはナースで出来る事を探し、情報を共有して
みんなで協力しながら最善策を見つけていく。
お仕事ドラマ要素もちゃんと描かれているのが、この手の作品にしては何だか新鮮です。
ナースが主人公のドラマだからって医者を完全なる"敵"にするのではなく、
理想の体制に近づけるようにと、互いが手を取り合って
患者に向き合おうとしている姿は、やっぱり見ていて微笑ましいものですね。
患者の前で演じたり、営業妨害したりw
あまりにも大胆な行動過ぎてツッコミたくなっちゃうんだけれども、
そこも歩らしい寄り添い方というか。
「目の前で亡くなっていく母に何もしてやれなかった」悔しさと
「(最善は尽くしたんだろうけど)医者が母を見捨てた」ふつふつとした怒りを
想像させたあのエピソードが加えられたからこそ、
彼の動きにも説得力が感じられたのかもしれません。
というか…嘘で終わるオチのつけ方も良かったですねぇ。
前半の静が患者にした話を嘘だと指摘していたのに、
最終的には自分も嘘をついてしまうという(笑)
本人はそんなつもりはなくても、静に確実に影響されていっているのが
伝わってきて、クスッとしちゃいました。
小出しにしている天乃(松平健)の過去の件は、無難に医療過誤かな〜?とは思うんですが、
それよりも今回で気になったのは、
主に治療する患者の名前に必ず数字がついている事ですかね。
一村、二階堂、三雲、四方田…そして次回は五反田。
テレビ朝日のこの枠のドラマは、基本的に全9話構成で、静の苗字は「九鬼」。
って事は…最終回では静が患者になって、成長した歩が手術をする話にもなり得そう??
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