本作の初回放送日までに秋ドラマの「視聴リスト&期待度」の投稿が間に合わなかったので、
視聴前に感じた事を絡めながら、感想を書いていこうと思います。ではでは…
原作は未読、アニメも未視聴。
でも、アニメを普段あまり見ない私でも、本作の名前は知っておりました。
そんな有名作の実写化の脚本を担当されたのは、根本ノンジさん。
「監察医 朝顔」「ハコヅメ」「サ道」「正直不動産」など、
もはやその道の専門家と呼べるほど
数多くの原作の実写化を任されている脚本家ではありますが、
個人的には作品の良し悪しが激しいイメージが強くて…。
特に最近だと「祈りのカルテ」「合理的にあり得ない」と
コメディパートが空回りしている作品が続いたので、
本作も出オチで終わってしまうんじゃないか?という心配を抱きながら
初回を視聴する事となりました。
で、初回を見た感想は…「なるほどね」といった所でしょうか。
変な感想ですけど(笑)
正直、私としてはイマイチ掴みどころがなくて、面白い!までは行かなかったんですよねぇ。
それは多分、現代の渋谷に中国の偉人が現れるというトンデモ設定なら
突飛な描写をしてくれるだろうと期待していた節があったのかもしれませんし、
序盤のテンポの悪さと、コメディとシリアスの緩急の鈍さも
関係しているのかもしれません。
まぁ要するに…予想よりもしっとりした作風に面を食らったんだと思います。
じゃあなぜ「なるほどね」と感じたのかと言えば、
初回で、本作が何を描こうとして、どんな方向性で行くのかが
スッと理解出来る内容になっていたからなんですね。
ダイヤモンドの原石である英子(上白石萌歌)を一人前の歌手にするまでサポートする。
キャラクターの立たせ方が意外とちゃんとしていたのはもちろん、
三国志での技が回収される形で、英子の集客作戦に取り入れられていたので
三国志を全然知らない私でも勉強になりつつ楽しめました。
先ほどは面を食らったとは書きましたが…内容全体を通して見れば、
当時とのギャップに戸惑うコミカルなくだりを長々とやらず、
手を組んでから孔明の優秀さを示すまでの流れをスムーズに描き切ったのも英断でしたし。
毎回孔明が、現代人の想像斜め上を行く策を披露する展開が用意されているんだとしたら、
今度はどうするんだろう?なんて
次の話にちょっとだけ興味が持てる仕上がりになっていた気がします。
肝心の音楽方面も、力の入りようが凄かったですね。
アニメ版は見た事はないので分かりませんが…
恐らくそっちでは曲自体を作り込んでいる代わりに、
本作では、例えば今回だったら「アヴちゃんが歌ってる!」
「菅原小春さんがパフォーマンスしてる!」「関口メンディーさんって歌も歌えるんだ!」など、
実際にアーティストとして活躍されている方をキャスティングする事で
サプライズを生み出しているのが特徴的です。
バックダンサーも本格的で、まるでライブを見ているかのような錯覚にも陥ります。
これらの手法はテレビだからこそ実現出来る訳で、
テレビならではの持ち味を分かって、存分に活かしている所は流石だなぁと思わされました。
そして、音楽パートの演出も何気に良くて…
誰かが歌を披露する際に歌詞が表示されるんですけど、毎回ではないんですよね。
表示されたのは、孔明が聞き惚れたらしい英子の最初のシーンと、
英子が歌手の道を改めて目指すきっかけとなった
マリア(アヴちゃん)のシーンと(高音の響きが素晴らし過ぎた…惚れ惚れ)、
英子にとって後のライバルとなるミア(菅原小春)のシーンと、
重要人物になる事を示唆している前園(関口メンディー)のラストシーンの4回。
どれも誰かのターニングポイントとして意味のあるものになっていて、
視聴者には「ここは重要だからしっかり見た方が良いよ」と
教えてくれているかのようでした。
前作に続き、「自分には才能がない」と悩み苦しむ英子だったけれども、
彼女の歌を聴いた孔明は、彼女の歌なら間違いなくお客さんを引き止めてくれると信じて
あの作戦をとった。
争い事を起こさない、全ての人に光が当たるような穏やかな世界を現代で作ろうとする
孔明の誠実さと優しさが滲み出た結末も、さり気ない人情味を感じさせてほっこりしました。
本作が9月スタートなのも、
12月上旬と中旬に放送される「FNS歌謡祭」に合わせての事でしょうから…
もしこのまま好評だったら、役のまま飛天でパフォーマンスを披露するなどして
ぜひともコラボして欲しい限りです。
という訳で、とりあえず、裏のドラマが始まるまで(3話まで)は感想を投稿すると思います。
4話以降は…裏と相談しながら継続するか決めようかな?
あっちは金子脚本ですからねぇ…
両方は中々最後まで書けないのもあって、ドラマ被り、本当に困ったもんです(笑)
↓次回の感想はこちら↓