※最終回を見て「泣けた!」「秀作だった」と高評価された方は、
この感想を読まない事をお勧めします。
それでも、もし読んで下さる方がいらっしゃいましたら、
こんな意見もあるんだな〜と捉えていただいて…自己責任で、お願いいたします。
な、長かった…。
言い訳させていただくと、実はホテルでリアルタイムで見てはいたんですが。
まぁこれは個人的な都合に過ぎないんですが、
朝6時起きで夜まで外出していた私にとって2時間はキツかったです…(笑)
感想を書くために後で見返そうにも、倍速にしても1時間とられるので、
ちょっと面倒臭いなぁと思ってしまったり。
で…仕事納めもあり大掃除もありで、ようやく今日、感想を書けるって訳です。
いやはや…後日に落ち着いた状態で見ても、ただでさえ情報量が多くて
終盤まで"答え合わせ"の展開が続いていたので、
正直、ついていくのに必死で途中でお腹いっぱいになってしまいましたね。
選挙があったから仕方ないにしても、これは配信の通り2週に分けて見たかったです。
では、放送から1週間が経ってしまって、反応はないかもしれませんが(汗)
毎話せっかく感想を投稿してきたので、最終回も備忘録代わりに書かせていただきます。
最後まで見た感想としては…今まで散々「現代パートは要らない」と言っていた事について、
ちょっとだけ反省する気持ちにはなりました。
と同時に、本作(もとい野木チーム)が最も描きたかった・魅せたかったのは、
当時映画撮影の資料として残した映像を見て懐古するシーンと、
鉄平(神木隆之介)が植えたコスモス畑で
いづみが感動するシーンだったんだというのもよく分かりました。
でも、何でしょうね…世間的には「泣けた」とされる
絶賛の嵐の最終回だったと思うんですけど、
ひねくれ者の私としては、どうも本作を手放しで褒められないのです。
確かに、後者のシーンに関しては、コスモスを植える約束を
ちゃんと覚えていてくれたんだね…としみじみはしましたが、別に鉄平を他界させなくても…
おじいちゃんになった鉄平と約55年ぶりの再会!にした方が、
少なくとも"私は"もっと感動出来たんじゃないかと思うんですね。
現在の平均寿命を調べてみたら、男性は81歳。
過去パート(1955)の鉄平を20代とすると、
63年経った現代パート(2018)では80代半ばくらいでしょうから、
平均寿命に適っていると言えるんですけど、あくまでもドラマでありフィクションの世界なので。
フィクションの世界くらい、奇跡を描いたって良いじゃないかというのが私の考えです。
端島でいづみと朝子(杉咲花)、鉄平が対話するifのシーンもありましたけど、
「待ちくたびれた!」「ごめん!」の会話は、むしろ現代で、
2人とも生きている状態で聞きたかったです…。
そして、あの結末にするんだったら、前回の感想でも書いた通り、
玲央のホストクラブへの借金返済問題も、「IKEGAYA」の次期社長問題も、
いづみを巡る家庭内でのゴタゴタも、全てのトラブル要素はやっぱり要らなかった。
考察だって、物語の中盤まで玲央といづみを謎多き登場人物に見せて
「いづみの正体は?」「玲央の血縁は?」で引っ張らなくとも、
最初から、鉄平が残した数冊の日記を軸に展開していけば、
過去と現代を繋げる構成にも説得力が増した気がするのです。
生き甲斐を見出せなかった玲央の元に、あの頃のままで止まっているらしいいづみが
「あなたにそっくりな人を探すのを手伝って欲しいの」と声をかけ、
一緒に"生きた証"を辿っていくうちに、いづみは今まで知る事のなかった鉄平の想いに触れ、
玲央は端島の人々に強く影響を受けツアーガイドへ転身…じゃダメだったんでしょうか。
あーだこーだ言いながらも感想投稿をやめなかったのは、惹かれる部分があったからで。
ここは好きでいたいと思える部分があったからで。
今はすっかり寂れ果てた島となってしまった「軍艦島」が、過去パートを描くにあたって
色や賑わいを徐々に取り戻し「端島」へと変化していく遡り演出には
何度も涙腺に訴えかけるものはありましたし、
高度経済成長期前の"あの時代"を機に距離が開いてしまった朝子と百合子(土屋太鳳)が
時を経て仲直りし、じっくり友情を育んでいく様は微笑ましく見ていたのです。
まぁでも…前者で考えてみれば、演出で"魅せる"事に力を入れ過ぎたあまりに、
物語で"伝える"事が不足していたのかな…とも思います。
うーん、ここなら間違いないと確信するほどの秀作を
数々生み出してきたチームの数年ぶりの連続ドラマ最新作だっただけに、
最後まで「あのチームだからきっと…」と願いながら見ておりましたが、
完走した今となっては、「面白かった」「見応えがあった」と
絶賛出来なかった事が悔しいですね。
決して悪くはないけど全体的に勿体ない…そんな印象が残りそうです。
日曜劇場という大看板枠ではなくなる分、
野木脚本の作品は、来年のSPドラマは満足行くと良いですが…。
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