
あぁ〜〜なんて可愛らしいんだ……なんて温かいんだ…………。
私、やっぱりこのドラマが好きだー!!←はいはい、分かった…って話ですよね(苦笑)
と叫びたくなるくらいには、視聴後に高揚感が止まらなかったです。
今回はあらゆる方面から、その人なりの優しさが終始感じられて
一番好きな回だったかもしれません。
劇中の要素を借りるとするなら、私も健治(磯村勇斗)と同じく
ピンク色のふわっとしたものを見た気分になれました。
個人的には、登場人物の心情描写や変化に注目して見がちな所があるので
今まで深くは気づけなかったんですが、
「学校」に「法」が絡んでくる事で生まれる良さが何なのか、3話で少し掴めた気がします。
校則、いじめ、盗撮…学校内の出来事で悩みを抱えている生徒がいる事実を受け止め、
まず"事件"と推定し、そこから当事者でも生徒を見守る立場の教師でも、プライベートでも、
様々な声に耳を傾けていくうちに自分の知らなかった景色が見えてくる。
型に嵌めて動いている時には気づけなかった、
心の痛みや、ささやかな訴えや、誰かへの想い。
生徒たちはそんな複雑な感情を抱えながら生きている。
今回、性欲目的の盗撮を疑われた内田(越山敬達)も、そのうちの1人だったと思います。
先ほどと多少被りますが、本作は当初想像していたものとは違う結果に辿り着くのが
お馴染みの流れにはなっていて、
女子の背中に何か珍しい虫がついていたから撮ったのでは?とは予想していたので、
撮った理由を先に伝えれば良いのに…と言いたくもなったんですけど、
それは視聴者だから言える事も分かってはいて。
正面には珠々(堀田真由)、横にはカチャカチャとパソコンでメモを取っているらしい健治の
下手したら取り調べかのような空間の中で、
いわゆる典型的な盗撮を前提に話を進めていく珠々を見たら、
圧に押されて、どうせ言い訳扱いされると諦めて、
上手く言葉が出せなくなる彼の気持ちも理解出来てしまうのです。
(もちろん現実世界でも、教師による生徒の盗撮事件が報道されるほど
性犯罪が増えつつある世の中だから、真摯に接する珠々も非はありません。)
でも、内田は女性に興味はないと言うけれど、
興味がないからこそ無意識に人の心を傷つけてしまったのも確かで。
こそこそ近づいてきて、確実に音の聴こえる範囲で何度も撮られたら
三木(近藤華)が怖がるのも仕方ないんですよね。
だから、虫目的だと判明して、自意識過剰みたいで恥ずかしいと言った時には、
そんな…怖がっていた事実をなかった事にしなくて良いのよ…と思っていたけれど、
そこは健治がフォローしてくれて安心しました。
内田と三木の甘酸っぱい雰囲気を見られたのも、健治の地道な調査があってこそ。
前回の珠々の話があって、生徒の事を加害者と言いかけそうになった所を
(周囲の視線があったにしても)自分で止められた。
学校にいるだけでムムスが止まらないはずなのに、
「学校というのは、予想外の事ばかりだよ」と言う時の表情は微かに笑みを浮かべていた。
そして、生徒と関わる事で自分の存在意義を実感した。
半歩くらいのゆっくりのペースでも、着実に成長はしているし、
彼の成長を見てくれている人は増えつつあります。
校門に中々入れない健治に応援の眼差しを送る警備員のシーンが
毎回描かれている所も、お気に入りポイントです(笑)
前回はオチでしか見られなかったので言及しませんでしたが、
今回は天文部の動きとも、繋がりが感じられましたね。
最初は高瀬(のせりん)自身、天文部の復活を不可能に思っていたものの、
「学校の校則=法」だと健治に教わってから校則と向き合うようになり、
他の人にも協力してもらいながら実現へと動き出しています。
星が大好きな健治もそれを望んでいたけれども、
いざ「先生」「顧問」というワードを耳にすると、不安と葛藤を覗かせていたのは…
スクールロイヤーという第三者的な立ち位置とは違って、
まさしく学校との結びつきが強い役割だから…なんですよね、きっと。
でも、へっぽこじゃない!と言ってくれる人が背中を押してくれて、
唆されるでもなく誘われるでもなく、自分から、やらせて下さいと頼んだ。
その勇気が嬉しかったです。
私も意見を言うのが苦手で、やっと言い出そうと思っても
話題が変わろうとしているのを察すると引っ込めてしまうタイプの人間なので、
何か言いたそうで言えない彼の姿には手に取るように共感しちゃうんですね。
屋上はぐるぐる歩き回るし、終業式では柱の隅っこにいるし。
今回でさらに情が移りました。
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