19番目のカルテ 5話 感想|松潤、素敵な役だなぁ…としみじみ。

 

 

このドラマって本当、面白いんですよねぇ。

まだ広く知れ渡っていない総合診療科が新設される事で、

以前から魚虎総合病院で働いている医者たちとの

環境・制度の変化によるいがみ合いが始まってしまうかと思いきや、

お互いただ自分なりに、医者としてのプライドや仕事観を持って動いている

誠実な人物として描かれているし。

1人の患者の命を救うにあたって、総合診療科と他の科との対立展開はあれど、

主人公側を引き立たせるために相手側を悪役に見せるのではなく、

相手側の意見にも共感出来るような描写がされています。

 

で…今回の場合、茶屋坂(ファーストサマーウイカ)の

プライベート部分は謎のヴェールに包まれ、

弱みを一切見せないスーパーエリート医者っぷりは、

従来の医療ドラマなら、主人公の立ち位置にいそうだと思っちゃいました。

でも、「人を診る」徳重(松本潤)を前にすれば、優秀で完璧主義な彼女も

小さな傷を抱えた"1人の人間"にしてしまうんですね。

院長戦エピソードに関してはベタですが、基本的に本作を見るたび、

おっ、そう来るのかというちょっとした驚きがあるのです。

 

母・愛(朝加真由美)の手術を終えた後、へたり込んで壁に寄りかかり、

自分の手を見ながら、笑いの中に泣きも内包されているかのような複雑な笑い方をした彼女。

その笑い方は、母親による厳格な教育から自立し、

どんな患者も切る1人前の医者になれた事への誇りともとれれば、

自立したつもりなのに、母の教えから結局抜け出せない"縛り"にもとれました。

 

その後も、冷静さを保とうとしているものの、施設の申込書にサインをする際に

母親の言葉がフラッシュバックして、サインをする手が止まったり、

後輩指導の際にも、記憶喪失状態になった母を目の当たりにしたショックからか

ぺアンを落としてしまったり。

気づこうとしていないだけで相当追い詰められている彼女の心理をついた徳重の言葉は

「あなたは、お母様にとってたった1人の娘です。

ひとりにさせるのは心配。そう思っていませんか?」でした。

直後では不安・焦りからの自己防衛本能を意味する腕組みをしていましたが、

(母親を見捨てたりなんかしたら)怒られる…と本音を吐露した時の声は

少し子供時代に戻ったように聞こえて、ようやく、繊細な心を守るために

頑丈に、過剰なまでに覆っていた鎧をどかす事が出来たのかな…と思えました。

 

茶屋坂心という名前。

フルネームを聞いた時、「心」…素敵な名前だなぁと思ったんですけど、

母娘の関係性を示すエピソードを見てからだと、その名前に苦しめられた経験も

何度もしてきたんだろうとも想像出来るんですね。

きっと…これは妄想ですけど、いつも母親を怒らせて、迷惑をかけさせて、

「心」という名前なのになんで私はママにとっての"良い子"になれないんだろうと

自分を責め続けていたのかもしれない…なんて。

タバコを吸って、医者になって家を出て。

そんな母の意見に反する事ばっかりやってきた分、せめて今は親孝行をしなきゃと

後悔の念に引っ張られていたんだと思います。

 

でも、茶屋坂が過去のエピソードを話した後の徳重の言葉も、とてもハッとするもので。

「誰かのために、ここまで心を痛めるあなたは…とても、優しい人です。」

その後の彼女の「嫌いになりきれない」もそうですし、

母親の記憶が一瞬戻って、助けてくれてありがとうと感謝してくれているのを見て、

"縛り"にはなっていたけれど、同時に、「心」という名前にぴったりな、

彼女は彼女のペースで相手を思いやる人になれたんだと。

それが分かった途端、ああ、良いものを見た…という気分になりました。

 

今更ですが、松本潤さんは素敵な巡り合わせをしましたよね。

22歳で「花より男子」の道明寺司役、32歳で「99.9」の深山大翔役で

確かな存在感と人気を得た後、

41〜2歳になった今、本作の徳重晃役で新境地を開こうとしています。

(調べて記載して思いましたが、どれも◯2歳のタイミングなんですね…ラッキーナンバー?)

台詞の間の取り方、相手にそっと寄り添うかのような優しい話し方、

相手の深い部分まで見る眼差し…

どれをとっても、歳を重ねたからこその深みが滲み出ているんです。

 

終盤で発するこの言葉も良かったので、書き残しておきます。

「好きな人を見た時、胸は高まり、誰かに傷つけられたお時、瞳は潤む。

…あなたと私。その間に心は生まれると、僕は思っています。」

あいみょんさんの穏やかで温かみある主題歌の曲調とシンクロして、より沁みました。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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