
今期のTBSドラマは、9月13日から「世界陸上」が始まるためか、
どのプライム枠も最終回の日程が早いです。
火10と金10の初回放送日がそれぞれ7/1、7/4とやけに早かったのもそのためで、
火10は既に放送終了しています(金10は今週終了予定)。
本作の場合は7/13にスタートし、翌週に休みを挟んだので話数はどうなるかと思いましたが、
本作も例に漏れずで、全8話という短い話数で終わるんですね。
上記の事情があり、通常よりも話数を短縮したしわ寄せが来ているのか…
今回の内容は、エピソードを詰め込んだ感がありましたね。
夏休みで診療所にやってきた徳重(松本潤)と赤池(田中泯)による、
ちょっとした違和感を漂わせながらのひと時の日常パートと、
初めてメインで手術を行う事になる若手外科医・戸田(羽谷勝太)率いる
魚虎病院の医者たちが患者に寄り添うお仕事パートを同時並行…。
超好意的に解釈すれば共通点はないとは言えないんですが、
やはり繋がりを感じにくい内容が交互に展開されていく構成になっていたので、
見ながらやや集中力は欠けてしまいました。
あともう1つ疑問だったのは、最終回前の段階で
戸田をメインにしたエピソードを持ってきた事。
私が忘れているだけだったらすみませんが、今まで目立った出番があった記憶がなくて…
滝野(小芝風花)たちとの絡みも見てないような?誰だったっけな?状態に(汗)
(↑出演者のファンの方、ごめんなさい…^^;)
だからか、よく知らないサブキャラクターが
このタイミングで中心に描かれている事に、唐突感を覚えましたね。
まぁ、ここ数話での医者たちの関わりを見ていれば、
きっと彼とも交流する機会があったのだと捉えられなくもないですが…
滝野や康二郎(新田真剣佑)、先輩の茶屋坂(ファーストサマーウイカ)などと
絡んでいる様子がある程度描かれた上での今回なら、
一歩成長しようとしている彼への応援の気持ちも増した気がします。
しかし、ここまで惜しい点を書いてきたものの、
徳重不在の魚虎病院パート自体は、今まで本作を見てきた醍醐味を感じられたというか、
良いなぁ…と思える所が節々で見受けられたのも事実です。
例えば、患者・小田井(マギー)1人に対して、滝野・戸田・茶屋坂・康二郎の
複数の医者が診察をするシーン。
医者と1対1の診察を想像して来ている患者の立場で考えたら
えっこんなに!?とびっくりするかもしれませんが、
人の命にメスを入れる重大さを理解した上で真摯に向き合う康二郎がいて、
患者目線に立って本音で共感してくれる茶屋坂がいて、
旅行の話で患者の不安をほぐした滝野が戸田にバトンパスをし、
バトンを受け取った戸田が、最後まで責任持って手術しますという誠実な姿勢を見せる。
そしてみんなで、患者に微笑んだりしっかり目を見たりしながら、安心感を与える。
この一連の流れ、「ここは私に任せて!」という医者同士の思いやりが見えれば、
個々が自分なりの考えを伝える事で、患者の恐怖を取り除いてあげたいとする
頼もしさも感じて、素敵な連携プレーだと思えました。
と同時に、赤池の下で教わった徳重が魚虎にもたらしたものは大きく、
徳重の考える医療のあり方ってこういう形なのかもしれない…とも考えさせられました。
「月並みな言葉ですが…あなたは1人ではない。そういう事だと思います。」
これは、初めて執刀する事への不安と緊張が拭えない戸田に対して
康二郎が言った言葉ではありますが、
先ほどのプロフェッショナル溢れる連携プレーもそうですし、
先輩医者たちによる戸田のサポートの様子を見た上だとスッと心に響きます。
…同期の飲み会で鹿山(清水尋也)が
「誰も、俺たちの話なんて聞いてくれないと思ってたけど、
自分たちから話せば変わる事もあんのかもな。」と言っていたのも印象的。
徳重と関わった医者が、他の医者や総合診療科と
積極的にコミュニケーションをとるようになる変化は、
回を重ねるごとに感じられましたから…。
(今更書くけれども、前回関わった医者が、次回のOPで登場してくる映像も好き。)
診療所パートの方は…というか、夕陽が照らされる浜辺で2人で語るシーンは、
田中泯さんがダンスを踊るように語られる演技&撮り方なのもあって、
芸術作品を見ている感覚にもなりましたね。
で、最後に徳重が病名を言っているのを見ると…
正直、やっぱりあと2話くらいあれば
徳重の診察がもっと見られたのかな?とは思っちゃいます。
最終回は2時間拡大でもないから、本当に短い…!
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