良くも悪くもミステリーっぽい作り。
前回よりも登場人物が絞られてきたので、相関図と照らし合わせないと混乱する頻度が減り
全体的には見やすくなりました。
そして、いくつかの謎を提示したまま終わらせる事で、次回も気になるという
視聴者への"引き"の役目も果たせているんだと思います。
ただ…これらが面白いかどうかはまた別で。
逆に言ってしまえば「開かずの扉」「楓(吉高由里子)は明人(染谷将太)の妻なのか?」
「牧雄(池内万作)を押した犯人は誰か?」は
色々仮説を並べ立てただけで、全く状況に進展はないのです。
だから、終盤で勇磨(ディーン・フジオカ)を
伯朗(妻夫木聡)が窮地に追いやったように見せた展開になるまでは
ちょっと退屈に思えてしまいました。
まぁ、拡大放送になっていたのが余計に冗長感を生み出していたのかもしれませんが、
それにしても話が進まな過ぎです。
今回はディーン・フジオカさんの出番が多く、
彼が登場するだけで画面に一気に華を添え、物語を引き締めていたのが
唯一良かった所でしょうか。
シャーロックらしい鋭い洞察力、真海さんらしい燃えたぎる野心家っぷりを
両方併せ持っている感じがザ・おディーン。
自分でどういうキャラクターに仕立て上げたら様になるのか
もう魅せ方が分かっているのでしょうね。
浮世離れした佇まい。目的を果たすためならどんなに汚い手も利用する
潔い役柄を演じさせたらピカイチ。
※10/18 20時頃追記:読者様のご指摘により、この部分の文章を一部修正しました。
どちらの作品も黒岩勉脚本だから
黒岩さんも扱い方が分かっているのだろうという旨の感想を残しましたが、
そういえば「シャーロック」は井上由美子脚本でしたね。お恥ずかしい(汗)
だからこそ…1つ気づいてしまったんですよねぇ。
役者自身を指していないのを前提に言っておくと。
正直、伯朗が主人公である事に必要性を感じないのです。
そもそも資産争奪戦に積極的でない、巻き込まれた立場にいるから
仕方ないのかもしれませんが、
勇磨に煽られて初めて自分の意思を見せる、楓の指示のもとに動く…
結果的に"受け身"になっているのが
"主人公らしさ"で考えたらパンチが弱くなってしまうのだと思います。
誰かがいないと活躍出来ないんだったら、
最初から楓と勇磨の二人体制でも成立したんじゃない?と。
吉高由里子さんは可愛らしいんですけど…
相手を惑わす女性よりかは、どうしてもビールを飲みながらふにゃふにゃ楽しそうに
笑っている役の方がしっくり来る気がしてしまうんですね。
動物病院パートも特にお仕事している様子はないので、そんなに尺はいらないし。
中村アンさんだったら適役だったのかしら…?
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓