いかんいかん、某ドラマの感想のサブタイトルにつけていた
「何の話だ?」をまたつけそうになってしまった…(苦笑)
それくらい、プロットに連続性が全くないと言っても良いでしょう。
当初は、倒産の危機に遭いそうなアトム玩具が、那由他(山﨑賢人)とタッグを組んで、
大手企業となった宿敵・SAGASもとい興津(オダギリジョー)をあっと言わせる
「ワクワクするような」ゲームを開発する…という話で進んでいたはずなんですけど。
最終章に突入した今では、ゲームの"ガワ"だけを借りた経済ドラマもどきの作りへと
すっかり変わり果ててしまっています。
ゲームの頃にはあまりやってこなかった解説が
株主総会に関するワードだと丁寧に施されていたのが、もう迷走している証拠です。
警察が出てくる事で無理やり窮地に追いやらせる終盤の構図も、
そもそも「宮沢ファミリーオフィス」の存在も、
正直、最終章で盛り上げるための"その場しのぎ"のネタにしか思えず…。
特に興津に関しては、「奪ったつもりはない」と言うのなら、
じゃあなぜ5話の買収のくだりで、してやったりと言わんばかりの憎たらしい表情を
見せてきたのかも疑問でしかないんですよね。
心情変化の描写にまともに尺を割かずに、いきなり年月を飛ばす形での
二段階の章立て構成にこだわったから、こんな違和感が生まれるんだと思います。
そして、新キャラの伊原(山崎努)の登場も後出しじゃんけんと言いますか。
アトムの童が制作したゲームに以前から興味を持っていて、
評価をしているという設定なのであれば、
6話のシリアスゲームの時に、本人が直接名刺を渡してくる形で
「君たちに投資したい」と言わせて登場させていれば、
まだ最終章への唐突感は薄まったのかもしれません。
私が今回の内容を見ていて唯一心が躍ったのは、
繁雄(風間杜夫)がSAGASの社員たちに
アトムの技術の活かし方を熱弁していたシーンくらいですかね…(泣)
あんなシーンをもっと見たかったですし、
むしろ、初回の時には見せてくれそうだと胸を膨らませていたんですけどね。
「最高のゲームを作る」という当初の軸は変えずに、
ゲームを制作していく過程を地道に描いていれば、
ゲームに疎い世代にも彼らの"熱意"が伝わって、分かってもらえたと思うんですが…
なんで強引に従来の「日曜劇場」の型に嵌めてしまったのか、勿体ない限りです。
(もう総括じみちゃってますけど…(汗))
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