これは私の思う連続ドラマあるあるで、数年間ドラマを見ていると、
幸せなエピソードが続いた後には悲劇が待っているのがお馴染みの展開になっています。
なので、今回は少し気を引き締めた状態での視聴だったのですが…
まさかこの人が…という、予想の斜め上を行く辛い終わりが待っていました。
リナ(池田エライザ)と進平(斎藤工)の子供の1歳記念祝いで、
母・ハル(中嶋朋子)が感極まって「まだこがん幸せあるってね。長生きするもんたいね。」
と言った直後に鉄平(神木隆之介)を映したり…
上が黒焦げになってしまった皿うどんの麺の焼けた音をやけに長く残したり…
職業柄、坑内に入れない事にもどかしさを覚える鉄平の発言だったり…
序盤から不穏さを漂わせていた今回。
前回のラストでは、写真の中に鉄平がいない事が明かされ、
日記に書かれた「坑内火災」というワードがチラッと見えたので、
てっきり、鉄平が坑内火災に巻き込まれて亡くなってしまったんじゃないかと
思っていたのですが、それは早とちりでした。
幻覚を払拭して(一瞬、栄子を呼んでいた所も切なくなったけど…)
今度こそ3人で幸せに暮らそうと決意したのに、なぜ進平があんな目に…
みんなで移動していたのになんで彼を1人にさせてしまったのか…とも思うけれども、
こうなってくると、鉄平はどこへ行ってしまったのか?という謎も募るばかりですね。
今回特筆しておきたいのは、辰雄(沢村一樹)と一平のやりとり。
辰雄の決断も、自分が住民たちに報告する事で
端島が、住民たちの生活がどうなるのかが分かった上で、
苦しい想いでしたものなのだというのが握り拳を震わせている様子で伝わってきましたし。
最初は、生き甲斐でもあり人生でもあった炭鉱での仕事が出来なくなると知って
反発していた一平(國村隼)が、辰雄の想いを聞いてからは、
まだ悔しさは残りつつも受け入れる覚悟を決めた漢気っぷりにもやられました。
そうだよな、戦争を経験してからまだ数年しか経っていないんだもの…
これ以上多くの人の命が犠牲になって欲しくないよな…とハッとさせられる部分もあっただけに。
正直、2人のパートが、鉄平と朝子(杉咲花)のピュアな恋愛パート、
リナと進平の家庭パートと同列の、言わば"群像劇の1つ"として
まとめられてしまっているような構成にはちょっと勿体なさも感じて、
端島にとって大きな分岐点となる出来事を取り扱っているだけに、
ベテラン・重鎮の立ち位置である2人に焦点が当たった回も見てみたかったとも思ったんですが。
まぁでも…純粋に、残り2話でどんな過程を見せてもらえるのか?と、
先の展開に興味が持てる内容になっていたのは確かです。
前回に引き続き、現代パートは過去パートへの"繋ぎ"の役割を担っていました。
お陰で、クライマックスに向かう端島の物語に集中出来ますね。
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