前半でなされた同時通訳・ウィスパリング・逐次通訳の紹介。
インタビューを受けている人の横で囁く映像はよく目にするけれども、
なるほど、それは同時通訳とは違うんだ…とタメになりましたね。
で、面白かったのが逐次通訳。
言い淀みも言い間違いも一言一句そのまま、意味の変化を生むから文章の入れ替えもダメで、
言葉に滲む感情やニュアンスも含めて出来るだけ正確に訳すんだそう。
その逐次通訳の良さが早速活かされたのが、中国人女性・リン(梅舟惟永)を再度取り調べる
有木野(松田龍平)と大内田(マギー)のシーン。
冒頭の飯山(皆川猿時)に関しては、ことわざも人生経験からつい出ちゃうもので、
悪気があって言っているんじゃないんだろうというのは分かるんですけど、
大内田は常に周囲を見下しているかのような態度で、感じ悪い人なんですね。
リンも有木野が馬鹿にされているのは何となく察していたみたいで、
2人のやり取りをじーっと見ていた様子から、
最初は、もしかして日本語が分かる人なのかな?とも思ったんですが…
言語が通じなくても今どんな空気で、自分がどんな悪口を言われているのかっていうのは、
やっぱり読み取れてしまうんですよね。
「比喩表現?って言うんですか?そのままの意味にとっちゃいまして。すみません。」
「いやまったく、誤訳なんぞ本来あってはならん事です。全く不徳の致すところですわ。」
性格が出まくりな大内田の言葉をそのまま翻訳する有木野にはクスッとさせられましたし、
大内田が置いていかれた状態でどんどん会話が進んでいき、
しまいには後ろの記録係も笑っている所も含めて痛快なシーンでした。
良かったですね。仕事ぶりを真面目に見てくれている人は、ちゃんといます。
事件パートについては、3種類の通訳の紹介もあり、複数案件だったのもあって
前回よりはやや薄味感は否めなかったのかなと。
最後にまとめて描かれたのでそりゃそうだろうとも思うんですけど、
事件内容よりかは、有木野の「堕ちるよ」発言、意味深な過去の方が印象に残った回でした。
犯罪に手を出してしまった外国人も決して悪者とは言い切れず、
何か事情があっての事だというのは分かるので。
台詞で少し説明はしていたものの、
前回のキャンディ(喬湲媛)と同じくらいにとは言わないけれども、
アシャン(BANUKA)の視点も取り入れるなどして
もうちょっと彼の境遇を覗き見してみたかったですね。
ただ、3・4話は前後編で、1つの家族をじっくり掘り下げてくれそうなので、
次回に期待してみたいと思います。
事前に前後編だとアナウンスがあるのもありがたいです。
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