
「じゃあ離婚しないね?」
「します。」
ネルラ(松たか子)の頭の中には、相手に流されるという言葉がないみたい(笑)
う巻きは褒められて嬉しいけど、それと離婚は別よ…と
切り分けているのがはっきりと見える彼女の返答には、思わず吹き出しちゃいました。
と同時に、不思議と懐かしい感覚にもなりましたね。
2人の日常会話は今まで全く描かれていない訳ではなかったのに。
何でしょうね…全体通して、面白かったのは確かなんですけど、
1話の卍みたいな寝相とクロワッサンの食べ方が
あまりにもインパクトが強過ぎた…これに尽きるんだと思います。
あの日常パートを見てしまったら、俳優陣1人1人の個性も際立っているんだから、
幸太郎(阿部サダヲ)とネルラ夫婦、鈴木家による奇妙なホームコメディで、
作品としては十分楽しいのでは?という気持ちにはどうしてもなってしまうのです。
「股関節の女」と呼ばれるだけのネルラの股関節の強さや、
彼女に振り回される幸太郎の様子、彼が彼女のどこに一目惚れしたのかなど…
夫婦の話で見たい、知りたい所はまだまだありました。
(↑傍から見れば面倒臭いネルラという女性も、
松たか子さんが演じるから魅力的に映ってしまうのは分かるけど…)
個人的には、ホームコメディ要素とサスペンス要素が
噛み合っているようでイマイチ噛み合っていない印象が最後まで残ってしまったために、
やっぱりホームコメディだけで…という感想が変わる事はなかったのかなと。
いや、サスペンスを前面に押し出した回の時は、コメディ要素がアクセントになり
メリハリを生んではいたんですけど、そうじゃない時は話が停滞気味だったり、
路線のぶつかり合いでどう楽しんで良いか分からず、困惑したりしていましたから…。
中でも6話は、本当にやり過ぎでした。←まだ言うかw
面白い所もあるから本作の良さを理解したいのに、中々理解するのが難しい…
そんな作品だったように思います。
ただ、最終回は予想以上に綺麗にまとまっていたので、
見終わってのモヤモヤは特にないです。
ネルラが幸太郎を抱きしめに行った時、ハサミを持ったままだったもんで、
幸せムードを醸し出しておきながらそのまま刺しちゃうんじゃないかと
ドキドキしていたんですけど(だって、ネルラほど読めない人ならやりかねないから…w)、
何事もなくて安心しましたよ…(笑)
ストーリー自体は物足りない部分もありましたが、
良い意味で、阿部サダヲさん&松たか子さんの豪華な組み合わせと
イントロとサビが流れた途端「運命」が自然と強調される主題歌の引力に
最後まで惹かれて見ちゃいましたね。
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