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レンタルなんもしない人 7話 感想|誰かの心に自分がいて欲しい

 

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大槻さん(西岡徳馬)は勿論だけど、不覚にも神林(葉山奨之)の気持ちにも共感…。

アンチになるきっかけは嫉妬から…という、まさしく典型的な流れですよね。

私は彼のように攻撃的じゃないし、粘着質な訳でもないけど、

「なんであんな奴がチヤホヤされてるんだ」ってイライラしてしまうのは

何度も経験した事があるからよく分かる。

自分が何か失敗して落ち込んでいる時に限って響くんですよね。そういうのって。

時間をかけて勉強したのにあの人に勝てなかった、

自信作だと胸を張っていたのに否定されたような気分を感じた…

でもたまに自分の行いが褒められると凄く嬉しくて、その嬉しさをずっと噛み締めたくて。

そんな一喜一憂の日々を過去で特に過ごしていたかなぁ。

私はどんどん溜め込んでしまう性格なので、

その点、思ったことをすぐ口に出せる行動力は凄いなぁ…と

神林に対してちょっと羨ましく思いながら見てしまってもいました。

まぁ、レンタルさんにも辛い過去があるので、攻撃を受けて

徐々に精神的に病んでいく姿は見たくはないんですが(泣)

 

大槻さんの「私の死を悲しんでくれる人がいて欲しい」という言葉も胸に来ましたね。

自分は大切な人をずっと想っているのに、相手には伝わらなくて、

後で埋め合わせが出来るだろうと微かに期待を寄せていた夢も叶わなかった。

大好きな某刑事ドラマの台詞の

「人の気持ちなんて通じ合う方が奇跡」を思い出してしまいました…。

でも、赤の他人なのにレンタルさんが葬式に来て欲しいと強く感じたのは、

僕だったら自伝は買わないという何の飾り気もないありのままの返事に

救われたから…なのかもしれませんよね。(冷たいとは思ったけど、一理はあるw)

なんもしないけど、今日もどこかの誰かがその人の存在によって

心が満たされている事実に泣けました。

 

いつもアバンだけで完結してしまう依頼パートですが、今回では完全に終わりの形をとらず、

最後に本編とさり気なく絡ませるのも捻りが効いていて面白かったです。

 

見終わると自然と涙が出てきちゃって、ふわっとした温かい心地になれる好きな作品なので、

最終回までしっかり見届けたいんですけどね…。来週にも期待します。

 

 

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行列の女神〜らーめん才遊記〜 5話 感想|仕事は利益命!…という清々しさ

 

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ゆとり(黒島結菜)の誘拐シーンをチラ見せしたアバンといい、

橋爪(高畑淳子)のガンガンかましてくる達者で愉快な口振りといい、

終盤の3人での経営を約束したときのスポットライト表現といい…

演出面でかなり遊び心を施していた印象。

役者のやり取りも含めて、全体的に活き活きしている様子が画面上から伝わりました。

 

コメディ色を強めて、大衆的に見やすい作りに進化させただけでなく、

今回は3人それぞれの行為に焦点を当てたカットをじっくり見せる形で、

芹沢(鈴木京香)の表情を通して「この人の長所・短所は何でしょう?」と

視聴者に推理させる時間も与える巧みさ。

毎回違った角度からビジネスの在り方を教えてくれる所にはもう信頼を寄せていますが、

今回に関しては、今まで以上に視聴者の目線に沿って作られていたんじゃないかと思います。

 

店に鷹野(音尾琢真)がお客として現れて、実はかの有名経営者だった!というオチには

漫画のような都合の良さを最初は感じましたが、

それは橋爪の策略によるものだった…なんて捻りを効かせた脚本にもやられました。

 

当時賑わっていたバイトテロの件も綺麗に回収。

何か問題点を見つけても途中で口を挟まず、

誰に原因を押し付ける訳でもなく、「仕事は利益命」という軸はブレずに

俯瞰的に物事を捉えて指摘出来る主人公がとにかくかっこいいドラマです。

 

同じく経営者である橋爪も、今回でかなり賢い性格だと分かったので、

今後の切れ者同士の対決も楽しみでもあります。

あとは…3年前の品川店の件が2人の間でどう描かれていくのかが気になりますね。

 

 

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美食探偵 明智五郎 6話 感想|第1章の区切りとしては "悪くない"

  

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最後の画…素晴らしかったですね。

今回の事件の犯人が安定のあの方で、

いや、なんであんなにいた警察が周りにいないんだと軽くツッコンでいたのも吹っ飛ぶほどで、

それよりもラストを見てくれ!という作り手と演者の"圧"を感じさせられるようなお話でした。

 

マリア(小池栄子)が明智中村倫也)を火事の中助けに行き、

キスを苺(小芝風花)に見せつけるシーン。

マリアの周りで燃えている炎が、まるで愛情と嫉妬で入り混じった

彼女自身の気持ちを表しているようで恐ろしかった。

あの場を支配してしまうかのような圧倒的な存在感を醸し出す「女性」のマリアと、

明智との間の関係には絶対に手の届かない儚さと弱さを醸し出す、まだまだ「女の子」な苺の対比。

そして、あの場では主人公だったであろう小池栄子さんのオーラに飲み込まれまいと

しっかり対峙出来る演技力を見せた中村倫也さん。

前から本作の主題歌のタイミングや、メイクの妖艶さ、1枚の絵を見ているような

画作りの美しさには目を見張るものがありましたが、

その3つの要素を上手く昇華できているのは3人のキャスティングの妙なのだろうな…と

確信させられました。

 

もう1つの舞台がフランスなのと、マリアの設定自体が絵画から来ている事などから、

最後の黒バックを背景に苺が明智への想いを語るミュージカル的シーンへの場面転換も

本作らしいファンタジーの趣があり、全く違和感はなかったです。

これがコロナ対策だというのは事前に知っていたとは言えど、

テロップで表示させるのは現実に戻された気がして、入れなくても良かったとは思いますが(笑)

 

次回予告が一切流れないって事は、ストックは全部出し切っちゃったんでしょうねぇ。

今回も一部撮れていなかったけど、6話として収めるためにあのような演出をとった…と。

今の大変な状況の中で撮影・収録方法を柔軟に対応して下さり、

視聴者を喜ばせようと、見せられるだけのコンテンツをギリギリまで届けて下さった

チームの皆さん、ありがとうございました。

次回以降がしばらく見られないのは寂しいですが、

"第1章"として考えたら区切りの良い話だったと思います。

特別編は、huluで配信されているやつが組み込まれるのかな?

 

 

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浦安鉄筋家族 6話 感想|本当の意味での飯テロ?(笑)

 

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キャラクターの突飛さを重視した話が続いた反動か、今回はかなり大人し目。

晴郎(本多力)がビンタされるのを待っていたんだけど(笑)

それもなしで、ちょっと物足りず。

しかし、店を探しているだけなのにきちんと笑い所を押さえてくる

佐藤二朗さんと水野美紀さんのコメディセンスには、面白いというよりむしろ感心させられて、

中華店に入るまでの10分間は引き伸ばし感を感じさせませんでした。

 

大人し目だと思った理由の1つとしては、やっぱりキャストの人数の減少でしょうかねぇ。

今回出てきたのは、大沢木一家と店主とフグオ(小山春朋)だけ。

場を騒がしくさせる印象のある春巻(大東駿介)も金鉄(坂田利夫)も、

前回出てきた関西一家も小学生達も一切出て来なかった…というのが大きいのかもしれません。

ビンタのシーンがなかったのは99%脚本による設定ですけど、

人数を限定付ける撮影スタイルになったのは

コロナの感染拡大防止のための対策でもあるのかな〜なんて思ってしまいました。

…って、まぁこれは考え過ぎなのかしら(汗)

 

私自身、大食いチャレンジや対決を見る事自体 特に苦ではないんですが、

大量の杏仁豆腐よりもチャーハンセットジュースの色の方が

もろゲ…自粛に見えてしまって、あそこだけはさすがにちょっとしんどかったですw

結局、ご飯粒を照明にびっしり付けた犯人は誰で、

大鉄(佐藤二朗)の謎の双子設定(?)の真相も分からずじまいですが、

そこは真面目に捉えない方が、良いの…よね?

 

放送当日になったら一週間後のタイムスケジュールも判明するので、

いつも番組表で次の話があるかどうかチェックしているんですが、

あら?7発目って書かれてない…もしかして…と思ったら、

こちらもやっぱり放送中断になってしまいました。

本作の楽しみ方を徐々に掴めてきただけに、寂しいですねぇ。

↓公式Twitterより

とりあえず次回はウンコが大活躍する事は分かったので(笑)

6話まで放送したとなると打ち切りになる可能性も低そうですし、気長に待ちます。

 

来週からは勇者ヨシヒコの第1作目の再放送。

佐藤二朗さんは続投ですね。第3作目しか見た事なかったので、ちらっと見てみようかな。

 

 

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浦安鉄筋家族 5話 感想|バケー!が台詞通りなのか地味に気になる。

 

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同級生に大阪出身の子はいたけど…「冷コ」なんて言葉耳にした事なかったよ(笑)

そして、あんなにコッテコテの関西弁を初めて聞いたよ(爆)

ただでさえカオスな世界観なのに、親同士の下品極まりない←これでも褒めてる

どんちゃん騒ぎが繰り広げられるもんだから、ツッコミも笑いも止まらなかったけどw

その分、桜(岸井ゆきの)とのり子(平澤宏々路)のシーンがとてもピュアに映って、

ドタバタのコメディと乙女ちっくな話のメリハリが効いた作りを楽しめました。

 

それにしても、前から思っていたんですが、

晴郎くん(本多力)はだんだんやられ役になってきてますねぇ。

関西人の2人にビンタされる時の動きのスムーズさには笑わずにはいられないでしょ(笑)

オチはちゃんと大鉄(佐藤二朗)がつけるのも含めて、もはやお家芸みたいです。

今回はアドリブもてんこ盛りでしたしね。

アドリブシーンになると最早「佐藤二朗ワールド」になるので

(本人は一応台詞通りだそうですが)、

原作ファンからしたら不満が出てくるのかもしれませんが、

回を増すごとに役者さんに自然体さが感じられて、台詞の応酬も息がぴったり合っているのが

画面から伝わるから、個人的には満足してます。

バケー!は、台詞通りだったのか、それとも噛んじゃったのか気になる所ですが…(笑)

後者だと良いなぁ。

 

「切っても切れない お向かいさんと安い包丁」

洒落の効いた名言(?)を残すナレーションも、本作らしい独特さがあって好きです。

 

 

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今だから、新作ドラマ作ってみました 第3夜 感想|「案外悪くないかも」と思える強さ

 

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第3夜「転・コウ・生」

 

柴咲コウさんのコメディエンヌっぷりが新鮮だったわぁ。

ムロツヨシさんの魂に入れ替わった役を演じた時の、あの男勝りな動き…

二重あごを作りながら胸を覗こうとしたり、おじさんのノリで変な歌歌ったりする姿…

あんなに大胆な表情を魅せるイメージがなかったから、

次々と発せられる言動に目を奪われっぱなしでした。すっごい、可愛い(笑)

 

歌手と入れ替わっているっていうのが伝わるムロさんの美声も面白いし、

猫と入れ替わっている時の高橋一生さんの少し怯えたような目、強張った顔が

まさしく"猫"そのもので、やっぱり人を惹きつける力があるなぁ…とも再認識させられます。

そんで、3人(匹?)の猫はずっとそばで観察していたい!!

 

こういった成り切りタイプの話は、日頃から付き合いのある関係で、

かつ細部まで再現してみせる演技力の高さがないと難しい訳で、

コウさん、ムロさん、一生さんの3人じゃないと作れない

世界観だったのではないかな〜と思います。

 

脚本家が森下佳子さんなので、ただのカオスな入れ替わり劇で終わらせないだろうと

踏んでいましたが、それでもラストはそんな風にコロナを絡ませて行くのだという

意外性がありました。

世の中の不条理な状況を、ある日突然誰かと入れ替わってしまった3人に置き換えて、

その不条理を逆手にとって今を生きて見せるのだ!なお話。

普段通りの生活ではなくなってしまったけれど、それはそれで何かを見つけながら、

工夫しながら生きていけば、案外楽しい日々は送れるかもしれないじゃない?といった

森下さんなりのコロナに対するポジティブな考え方を投影させているように感じられました。

 

終盤での「俺たちでこの時代超えるんだろ!新しい時代の幕開けにゃーーー!」

と叫ぶシーンも印象的で。

3人の活気に溢れた姿で、見てるこっち側も不思議とワクワクさせられて。

本作がトリで良かったなぁ…と思えるほどでした。

 

「コロナあるある」「現代を過ごす人々の願い、希望」の作りはどれも共通していたものの、

現実に沿った第1夜、ファンタジー要素を取り入れた第2夜、そしてコメディ寄りの第3夜と、

同じテレワークドラマでも役者や物語の展開次第でかなり個性が出ていて

最後まで楽しめました。

わざわざ外で打合せや撮影をしなくても作品は作れてしまう点で、

これからのドラマの可能性を感じさせられましたし、今後もまた今回のような

斬新な作品が出てきて欲しいです。

 

しかし、劇中でもあったように、もう放送出来るものがなかったりだとか、

企画を立てたは良いがロケが出来ない…と苦しむ作り手が多い訳で、

"いつも当たり前に流れている"ドラマがいかに貴重で、時間と費用をかけながら

いかにじっくり作られているかを再認識させられる機会でもありました。

 

スタッフ、役者、全ての人々のドラマ愛が詰まった企画を、ありがとうございました。

 

 

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行列の女神〜らーめん才遊記〜 4話 感想|やる気がすべてさ〜♪

 

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いや〜、毎回見ていて清々しい気持ちになれますねぇ。

特定の登場人物の成長物語をベースにビジネスを絡ませる作りには最早安定感がありますが、

ゆとり(黒島結菜)・須田(前野朋哉)・相川(堀井新太)の3人のキャラクターの描写も、

芹沢(鈴木京香)の頼れる主人公っぷりも、

ビジネスドラマならではの知識の盛り込み方から物語のシナリオまで、

どの面においても今回が一番高水準で仕上がっていた印象でした。

 

ケルトン物件や間借り物件などのそれぞれの長所&短所…と、

まさか物件探しの段階からしっかり紹介してくれるとは思わず、

「事業を始めるにあたって色々やるべき事があるんだなぁ」という発見があるのも楽しい。

 

最終的には、本多(大友康平)の優しさで無事にお店を続けられて解決!とはなりましたが、

それは「クライアントに落ち度があると考えない」「自分達が関わった仕事は最後まで責任を持つ」

というプライドの元で、真摯な対応を芹沢が見せ続けてきた結果であって。

ぱっと見は人情話でも、目の前の失敗にどう向き合って、

どう解決して行ったのかという"成功の裏側"をじっくり見せるだけで

こんなにも印象が変わるのだと驚かされます。

 

芹沢と河上(杉本哲太)のオトナの上司によるさり気ないアドバイスを元に、

やる気が取り柄の相川と、商品を生み出す力があるゆとり、

そして培ってきたラオタの知識をふんだんに盛り込む須田…と、それぞれの良さを活かして

竹岡式ラーメンが完成!という流れも、まるでチームワークを見ているかのようで、

彼女達と同様に不思議な達成感を味わえました。

 

芹沢のラーメンを食べて、須田がここの会社で働きたいと思ったのも納得ですね。

それだけの説得力がありますもん。

最近この枠でありがちだった「人情」のアプローチを捻っている点でも、

本作は最後まで安心して見られそうな気がします。

 

 

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美食探偵 明智五郎 5話 感想|先生だけは罰せられるべきでしょ〜

 

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前回のおどろおどろしい世界観とは打って変わって、

今回は子供向けの教材ビデオ(あとはACのCMとか?)になりそうな現実に沿ったお話。

全10話で5話が中間地点なら、前回の内容の方が折り返しには相応しかった気がしますが、

こんなエピソードも見せてくれるのだ…という変化球が感じられて

これはこれで楽しめました。

 

アレルギーは命を失う可能性も孕む病気。 

小春(横溝菜帆)のフードに直接チーズを入れてからかう行為は、いじめじゃなくて最早犯罪。

しかし、子供達を悪魔に変えた事の発端は、2学期から担任を任された先生な訳で、

状況は違えどやっている事は、自分の思うがままに誰かを誘導しようとする

マリア(小池栄子)と共通しているんですよね。

なので、小春が謝る必要はなくて、

(結局毒は入っていなかったものの)一度もカレーを口に入れようとせず、

何の反省の気持ちも見せなかった先生にはすっごくモヤモヤしましたが(笑)

「アレルギー持ちだと分かっている子に症状の出るもんを食べさせたら虐待だ」

「毒物を食べさせようとしている事に何の変わりはない」

この明智中村倫也)の的を得た言葉が、今回の話を見た子供の視聴者には

伝わると良いなぁ…と思ってます。

 

前回までは、マリアはなんて残酷な人なのだ…と思っていたものの、

今回に関してはちょっと共感してしまった自分がいて、少し怖くもなりました。

ああやって人の弱みに付け込んで行くのですね。

 

苺(小芝風花)ちゃん達が「テセウスの船」の世界観にいれば

きっと5話くらいで解決しちゃうんだろうな〜…だとか、

横溝菜帆ちゃん&奥山佳恵さん親子、直後に流れたCMで竹野内豊さんが出演されているので

「ギボムス」を彷彿とさせられてしまったりだとか、

ドラマ好きならではの発見もあり、そんな意味でも充実したお話でした。

 

上遠野(北村有起哉)の立てこもり事件エピソードも、一見崩しパートかと思いきや、

実は「大切な人をどう思いやるか」の点で

物語の本筋に繋がっていた…という絡ませ方も良かったです。

 

 

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美食探偵 明智五郎 4話 感想|江戸川乱歩作品のようなエグさ

 

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今までの回と比べて、今回は演出に劇的な変化が感じられたなぁ…と思って調べてみたら、

1,2話と同じ演出家さんだったそうで、ちょっと意外でした。

 

人体臓器コレクションも、結末の良い意味でのグッタリする余韻の深さも、

薄暗い部屋でピアノとバイオリンの音が合わさった劇伴の不気味さも、

何もかもが江戸川乱歩の世界観を思わせる作り。

日テレドラマ、特にこの枠のドラマで抱えていた個人的なイメージを覆すほど

本作の作り込みには驚かされています。

犯人はサイコパスでした!などと軽く扱わず、

犯人側の心情を描きつつも「悪事は悪事なのだ」というのも

きちんと描けている所に好感が持てますね。

 

内容に関しては、姑が料理を送り続ける行為に何の意図があったのか?

姑と奥さんとはどんな関係なのか?

夫のDV化はいつからで、なぜ商社を止めてデイトレーダーになったのか?

といった背景は一切明かされないままでした。

 

前回同様に、もう少し夫婦の馴れ初めや今に至った過程を見たかった気はしますが、

姑にとっては決して悪気はなかったはずで。

姑とも連絡をとらずに一人で溜め込んでいたであろう妻、

おそらく商社勤めの頃にストレスを抱えていた夫…

そんな小さな積み重ねが2人を侵食し続けてきたが故の結果だったのかもしれません。

気づけば、もう修復出来ないほどには壊れきっていて。

それを表していたのが、姑の手料理で埋め尽くされた冷蔵庫。

冒頭で、まるでCMかと間違えるくらいキラキラと輝いていたシーンが流れていた分、

「人間関係の闇」が直接胸を抉ってくるかのような心地にさえさせられました。

 

母の味を知らない明智中村倫也)が、高校時代に桐谷の弁当を食べて

初めて涙したというエピソード。

残酷な話が続く中、このエピソードの純粋無垢さ、美しさに泣かされ、

それと同時に、大切な友人やその奥さんの運命を変えてしまった

マリア(小池栄子)の存在が恨めしく、ふつふつとした感情が滾ってくるようです。

 

終盤の、壁にマリアの唇と笑い顔がどアップで照らし出される演出も、

彼女がいかに強く恐ろしい女性かが如実に伝わる凄味があります。

明智vsマリア、苺vsマリアの三角関係=物語の縦軸が今回の件でくっきり現れてきて、

最終章に向けてどんどん加速していきそうで、更に期待感も上がりました。

あとはどうか、無事に最終回まで放送してくれる事を願うばかりです…。

 

 

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今だから、新作ドラマ作ってみました 第2夜 感想|脚本がセンスの塊!

 

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第2夜「さよならMyWay!!」

 

もうすぐ第3夜が始まるので、簡単感想で。

 

面白かったです。

現実を生きる人々の視点で描かれた第1夜も良かったですが、

第2夜の方が脚本も言葉選びも一歩上手だったと思います。

 

夫婦間で行われたクイズの「あと1問で離婚よあなた!」の台詞から漂うシュールさ、

コミカルな劇伴に笑わされる所から始まり、

今度は「素敵な選TAXI」を彷彿とさせられるような繰り返しの展開になったと思いきや、

終盤にはまさかの衝撃の事実が待っていたりと、

最後まで先が読めない内容で目が離せませんでした。

起承転結の「転」に持って行かせるメリハリの付け方も心地良いです。

 

そして、個人的に最もグッと来たのがこの台詞…

「近くて遠かったあなたの存在が、今では遠いのに近くに感じられるわ」

テレワークの利点と、奥さんの率直な心境を重ねたダブルミーニングになっていたのには

くぅ〜、そう来たか!という気持ちにさえさせられました。

 

テレワークで直接対面しないが故に、

ついつい言えなかった本音をぶつけてしまう「あるある話」に加え、

大切な人を失った悲しみは消えなくとも、こうして亡き人と話せるテレビ電話があったら

後悔の悲しみは少しでも和らぐかもしれない…という夫婦の願い。

「終わり良ければすべて良し」な世界に早くなって欲しいという全ての人々の願いが

複雑に絡み合った、よく出来た話だったと思います。

 

通話が終わると画面が真っ暗になったり、途中で旦那の動きが止まる形で

通信環境が悪くなる表現をしてみたり、最後では旦那がいない部屋をずっと映していたりと、

「テレビ電話」ならではのギミックが施されていた演出も楽しみました。

 

 

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