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ハヤブサ消防団 9話(最終回) 感想|思う所はありつつ…緊張感たっぷりの最終回

 

 

最終回なので、本音を言ってしまうと…

ミステリー作品で最後まで満足させるのって、中々難しいんだろうなぁという感想が

先に出てきてしまったかな?

何だか、全体的に尺が足りてませんでしたよね。

もちろん、興味を惹かせる演出を得意とする本作だから、

今回も作り込みの高さが伺える部分はあったけれども…

個人的にはそれと同時に、はてなマークが浮かび上がる部分もいくつかありました。

良かった所は後述するとして、まずは、そこを1つずつ書き出していこうと思います。

 

私が最初に気になったのは…前回のラストシーンから、今回のアバンまでの繋げ方です。

前回、江西(麿赤兒)が「ハヤブサへようこそ」と、

まるでハヤブサを侵食しているアビゲイル騎士団の信者たちを

迎え入れるかのような衝撃発言をして、消防団の面々の背筋を凍りつかせた後、

大群の中をモーセ十戒のごとく掻き分けて現れる太郎(中村倫也)…で

終わったじゃないですか。

ここまで盛り上げてきたとなると、当然、冒頭で何が描かれるのか注目したくなる訳です。

しかし、その次には、寺の中で江西が団員たちに事情を語り出すシーンに切り替わって、

寺の前にゾロゾロと集まっていた信者たちはあっさりと引き返していくのを見て…

正直、あれ?と思えてしまったんですよね。

私としては、あの状態のまま、信者たちに危害を加えられる恐れも孕みながらも

太郎が江西にどんな言葉を投げかけ、信者たちとどう対抗していくのかが描かれる事を

期待していたので、この前後の流れには消化不良感が残ると言いますか。

あの場から生まれるヒリヒリした雰囲気をもっと味わってみたかったです。

 

「あっさり」関連で言えば…もう1つは、

信者たちが彩(川口春奈)の防災無線で語ったアビゲイル騎士団の真相を

すんなり受け入れたかのような描写も気になりましたね。

百歩譲って、彩が洗脳から解けたのは分かるんです。

だって、好意を抱いていた太郎から直接説得されて、

聖母と崇められてきた展子(小林涼子)の過去を知ってから出会った

"幻"の、言わば本来の展子に背中を押されて、考えを改めたのだと解釈出来るから。

だけど…彩だって最初は「侮辱です」と言って聞き入れなかったのに、

かつて12人殺された事件があっても残るほど信仰していた人たちが

放送を聴いただけで信者を辞めるっていうのは…ちょっと出来過ぎなのかなぁと。

それに、信者が宗教から抜け出せる可能性は低いと聞くので、

あれだけ無意識にのめり込んでしまう宗教の恐ろしさを描いたのなら、

彩の発言を聞いて、執念深く探し回る人が出てきた方がまだ自然だったのかもしれません。

 

まぁ、その1人となったのが真鍋(古川雄大)なんですけどね…(苦笑)

いや〜…ライフルで太郎を撃つシーン、怖さのベクトルが今までと違い過ぎて

一瞬困惑してしまいましたよ。

えっ…そんなの持ってたの?撃てるの??っていう。

あまりに唐突だったもので、終盤辺りに駆け足感を強く覚えてしまったのが残念。

最終回では展子や映子(村岡希美)の過去に焦点が当たっていましたが、

それでもまだアビゲイル騎士団の全貌を掴み切れず…って感じだったので、

中間管理職であろう真鍋や杉森(浜田信也)が入信したきっかけも見てみたかったですね。

 

あと気になったのは…太郎のアルバムになぜ展子の写真が挟まれていたのかが

明かされなかった事と(割と一番の謎!)、

前半で描かれていた、太郎が幼少期にハヤブサで過ごしていた頃の記憶がなかった件が

関係していなかった事くらいかな?

 

では、「?」と感じた部分への感想はここまでにしておいて…

今度はそろそろ、良かった所について書いてみようと思います。

 

まず、何と言っても、ミステリー作品の最終回でありがちな

「ばっかり」の描写・演出をやらなかった所です。

「ばっかり」が何かと言えば…例えば、説明台詞や独白、回想などが挙げられます。

ミステリー作品の場合だと、最終回は全ての謎を回収する"答え合わせ"回となり、

必然的に言葉や映像を通して説明する事が増えて、

結果、画面が単調になってしまいがちなんですが、

本作は、作家である太郎の設定も活かしながら

終始緊張感を漂わせた内容に仕上がっていたと思います。

 

特に目が離せなかったのは、序盤の方の

さんかくで行われた太郎と杉森による、"対峙"を表すカメラワークです。

最初に太郎が話している時は、話し手⇆聞き手側で交互にカメラを切り替えて

対等である事を示していたのに、

杉森が話し出し「強い絆で結ばれたハヤブサ消防団が、彼を救えましたか?」と

核心をつく発言をしてからは、

その時の太郎の反応を伺うような、覗き込むようなカメラワークになるんですね。

 

で、後ろから、前から、正面から…と、杉森だけ他方向から映す事で

杉森が優勢になりつつあるのを強調しているんですが、

それに対して太郎が話を返すと、太郎をいきなり正面で映すようになって、

次は目と目の応酬が始まって、中々引けを取らない彼の鋭さ・強さを表現しているんです。

(この説明で伝わるかな…?)

太郎は杉森の並々ならぬオーラにも対抗出来るのか?

どちらが言い負かせられるのか?

2人で繰り広げられる言論バトルにドキドキハラハラさせられっぱなしでした。

 

そして、「作家である太郎の設定も活かしながら」と書いたのは、

彩に江西や映子の証言をまとめた脚本を差し出したシーンについて。

太郎は探偵ではなく、あくまでもミステリー作家なので、

脚本を通して事件解決へと導く流れにしたのは適切な手法だったと思います。

終盤のシーンにしても…

さっきは真鍋がライフルを所持している件にツッコミは入れたけれども(笑)

ハッピーエンドかと思いきやバッドエンドになってしまうのかと、

最後まで結末が読めない展開を楽しむ事が出来ました。

 

したがって、ミステリー作品に元々期待していなかった私からすると…

惜しい部分もあるけれども、全話を踏まえてみれば

謎めいた世界観に引き込まれるように見てしまったって所でしょうか。

新感覚でもありましたよね。

ミステリーとなると、洋館!密室!大勢キャストによる遺産相続!ある日突然容疑者に!?と

わりかし非現実な設定から来るものが多いイメージなんですけど、

本作の場合は、高齢化社会が加速する限界集落に潜む危険性や、

宗教に入信してしまう者の心理に、カルト宗教団体の実態、

人間が人間らしく生きられる場所は田舎にもあるのだ…というメッセージ性など、

ごく現実的で、自分自身考えさせられてしまうような要素がふんだんに盛り込まれていて、

その不思議さが、次回も見てみたい気持ちにさせてくれました。

 

初回の感想でも書きましたが、ミステリーなのに

おじさんたちによるわちゃわちゃシーンがあったのもかなり新鮮で。

省吾(岡部たかし)は悲しかったですが…もう見られなくなると思うと寂しいですね。

本作に出演された役者さん方がもっともっと好きになる作品でもありました。

中村倫也さんの、ふとドキッとさせられるような視線の鋭さとか、

今回初めて認知した浜田信也さんの

あの空気を掌握する目力はしばらく頭にこびりつきそう…とか、

役者さんの新たな収穫も得られて、総じて面白かったです。

 

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ばらかもん 10話 感想|時間は流れ続けるからこそ…

 

 

本来経営者である自分がやるべきお金の内訳作成を

川藤(中尾明慶)がやってくれてニヤリ…じゃないのよ、清舟(杉野遥亮)(笑)

でも分かる。付き合いが長ければ長いほど、相手の方が何だかんだで世話を焼いて、

面倒な事も結局1人で引き受けてしまうのってあるあるなんですよねぇ。

 

今回は、清舟のマネージャーで、どうやら"親友"で、酒癖が悪い以外に

あまり深く描かれる事はなかった川藤と2人の関係性に

やっとスポットライトが当たりました。

困ったらすぐに川藤に助けを求めるような目で見てくる清舟の様子も含めて、

清明遠藤憲一)とは別ベクトルで、長年支えてもらっていて、

マイペースに生きる彼を軌道修正してくれる人だったんだろうな…という

明かされない学生時代まで自然と想像させられました。

 

また、前回でなる(宮崎莉里沙)が清舟に対して

「半田先生は半田先生。それ以外思いつかないよ。」と返していたけれども、

今回では川藤が「半田先生は半田先生だろ」と言っていたのが、妙にジーンと来てしまって。

言葉を反復させる事で、清舟にとってはなるの他に、

川藤も特別な存在なのだと思わせる描写をしてきた所も良かったです。

で…なるはなるで、「仲直り」ではなく

「仲直し」って言い切っちゃう所が彼女らしいなぁ…と。

そこにはきっと、人付き合いが当たり前にある島で生きてきたからこその、

"日常"が消えないで欲しいという切実な願いが込められているんでしょうね。

川藤が経営方面でフォローする一方で、

なるは2人の人間関係を繋ぎ止める仲立ち的ポジションで徹底していて、

両者の優しさを感じさせる内容に仕上がっていたと思います。

 

他にも、美和の父・巌(宍戸開)が酒店を畳むという

サブエピソードが用意されていましたが、

これが何気に、今回の話の軸になっていたんじゃないでしょうか。

店を畳む理由が、市内に大きなスーパーが出来たから…との事でしたが、

地元の人々との交流重視でゆったりとした商売をやろうが、

利益重視で積極的に商売をやろうが、時間は流れ続けて、いつか終わりが訪れる訳で。

つまり、不変なんてものはないというのを示しているのです。

 

そんな酒店と対比させるように、清舟が書道教室を一から作ろうとしている過程だけでなく、

将来の夢が何なのかが分からなかった美和(豊嶋花)が

父の店を継ぐためにお酒や経営の勉強をしたいという夢を持ったり、

彼女に触発された珠子(近藤華)がコンクールに出す用の原稿を思い切って投函したり、

試験に落ちた浩志(綱啓永)に再びチャレンジするよう背中を押す清舟だったり…。

時間は待ってくれないからこそ、後悔する前にそれぞれが新たな一歩へと進み出す姿が

描かれていたのが印象的でした。

それと同時に、見た者がインスピレーションを受けて行動に移すのが

芸術の理想のあり方だと思っている私からすれば、

清舟の動きに次々と影響を受けていく様はまさしく、

彼がいつも言っている「字で人の心を動かす」を体現していたとも思います。

 

東京で挫折した清舟が島で一念発起…誰かに支えられている事を知る…

設定だけ見れば、やはり堂々巡りな感じではあるんですが。

ただ、前回とは違って、今回は島ならではの"人と人との繋がり"が

直に伝わってくる内容になっていたので、満足に見られましたね。

 

世間知らずだった清舟が独自の書道教室を開くというエピソード自体は、

ビジネスドラマとしても純粋に楽しめそうな気がしただけに、

いきなり半年後に飛んだのは驚きましたし、

正直、後半になってからお別れを仄めかす頻度が高くない?とも思わなくもありません。

でも、いろいろ言いつつ、最終回は寂しさで目頭が熱くなってしまいそう…。

余韻たっぷりのラストで終われる事を願います。

 

 

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18/40〜ふたりなら夢も恋も〜 10話(最終回) 雑感|恋愛要素はなくても良かったよ…

 

 

※本当は初回の感想のコメント欄に書き残して終わるつもりでいましたが、

割と長くなったので、雑感ですが記事にしました。ではでは…

 

思う所あり、「シッコウ!!」5話の感想で

本作の5話も内容が充実していた…という旨の雑感を書いたのですが。

恋愛要素を濃くして、強引に三角関係、五角関係の

構図を作り始めた6話以降から、また萎えながら見てしまってました…(汗)

 

赤ちゃんを通して出会った2人なのだから…

いや、有栖(福原遥)が子供を授かるという設定がなければ

瞳子深田恭子)と結びつく事はなかったのだから、

恋愛を絡めた多角関係ではなく、

有栖と瞳子、海の三角関係をもっと重点的に描くべきだったと思います。

じゃないと、子供を存在させる必要性がなくなってきてしまいますからね。

 

どちらにも恋愛を盛り込んだお陰で、

正直、2人が支え合っているようでそう見えにくい(支え合っていたとしても記号的で)

主人公が別々のオムニバスに映ってしまったのが残念でした。

一応、最後は有栖がイベントを成功させ、学芸員の資格を取るくだりも描かれていましたが…

残り2話でバタバタ片付けていった感じだったので、

「ふたりなら夢も恋も」よりかは「ふたりなら恋だって」状態に見えてしまったのは

言うまでもありません。

 

最終回の結末にしても、仕事・学業のやり甲斐やら、アセクシュアルやら、妊活やら、

現代的な要素をいろいろ取り入れた割には、

2人とも「恋愛・結婚=幸せのゴール」ととれる

型にハマった着地になってしまったのも…ちょっとモヤモヤしましたねぇ。

っていうか、妊活の話ってどこに行ったんだろう?

台詞でサラッとでも良いから、触れて欲しかったです。

 

そして、もう1つ最終回関連で気になったのは…

有栖の母・真理(美村里江)と瞳子がスクールに通っていた頃に知り合いだった事。

個人的には、最終回で明かされるには、「出会うべくして出会った2人」といった

感動ムードを押し売りしているようで、ここも素直に受け入れられず…(汗)

初回の感想でも、まだ初対面なのにも関わらず

瞳子が人のプライベートに介入する件について書きましたが。

むしろ、この設定を初回に持ってきて、

瞳子が一方的に真理の娘が有栖だと知っていたから

彼女の面倒を見る事に決めた…という流れにしてみせた方が、まだ納得出来た気がします。

 

まだ子供を育てる覚悟が足りていない有栖の葛藤…

6話か7話だったか、康介(八木勇征)は有栖や海と別れる事を決心しつつも、

海のために買ってきたキリンのおもちゃには

いつまでも父の想いや、康介が父であるという記憶は

残り続けるよ…といった切ない余韻を残したラストは印象的だったんです。

主題歌との相性の良さも時々感じさせられただけに、

恋愛を無理に盛り込んでいなかったら純粋に好きな作品になっていたかもしれない訳で…

つくづく、勿体ない事をしたなぁと思います。

 

仮に本作が火10ではなく金10での放送だったら、

またアプローチも違っていたのかな…とか考えちゃいます。

来期は、再び王道ラブコメディに戻るようですね。

果たして、火10枠が本当の意味でイメチェンを図る日は来るのかどうか…。

 

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シッコウ!!〜犬と私と執行官〜 9話(最終回) 感想|いつか執行官になる日を夢見て

 

 

これまで関わってきた債務者の回想を挿入しながらの…

「私、執行官になって、もっと人間を知りたいんです。」

元々犬が好きで、犬と関わる仕事がしたくて上京してきたひかり(伊藤沙莉)から

この言葉が出てくるのも面白かったですが、

同時に、この展開のための全体構成だったんだろうな…と思いました。

 

物語の前半は、視聴者にはあまり馴染みのない執行官の仕事を説明・紹介するために

どうしても小原(織田裕二)の描写を増やす必要があり、

一方で、主人公であるひかりの存在感が薄めになってしまっていました。

ですが、彼を前面に出し、世間からの評価に耐え、

いかに苦悩や葛藤を抱えながら仕事に取り組んできたかをコツコツと描き続けた事で、

「執行官とは何ぞや?」というのもしっかり形づくってきたのも確かで。

今回はそんな今までの描写の積み重ねが活かされていて、

小原をあえて一歩後ろに引かせた状態で仕事を描くだけでなく、

執行補助者として関わってきた彼女の気持ちも序盤に描いた事で、

集大成らしく、主人公の成長が直に伝わる内容に仕上がっていた気がします。

 

ひかりは以前、人に同情しやすい、少し不思議ちゃんの性格に描かれていたので、

最初はあんな状態だった彼女がここまで頼もしい存在になるなんて…

という意外性を持たせようとして、今回の見せ方になったのかもしれませんし。

執行官のお仕事がどういうものかを視聴者に理解してもらうには、

この構成が最も実現しやすかったのかもしれません。

前半の方は時々、解決方法に腑に落ちない回もあったものの、

"連続ドラマ"である事を踏まえれば、ユーモアもありつつ、かなり緻密に計算された作品でした。

…最終回で唯一惜しかったのと言えば、「こども六法」が出てこなかった事くらいかな?

 

私自身も、ひかりの言う「泥棒」ではないですが、

本作を見る前と全話見た後とでは、執行官に親しみやすさを覚えるほどには

イメージがガラッと変わりましたし、

執行の仕事も「こんな仕事もあるのか〜」と新鮮に感じる事も多く、

最後まで楽しませていただきました。

 

そして思うのは、脚本家・大森美香さんの紡ぐ作品が改めて好きだな…と。

等身大な部分、優れている部分、逆に、完璧になりきれない部分といった

人の様々な一面を引き出すキャラクター造形に長けているからこそ、

ひかりも、小原も、おじさんずも、愛しい人物に映ったんだと思います。

特に、執行関係者みんなで一列になって歩くシーンなんかは、

繊細さや苦しみを悟られないように、自信を持って強く立ち向かおうとする

人間味が感じられて毎回好きでした。

そして、織田裕二さんが可愛らしいと思えたのは初めてでした(笑)

コミカルなお姿がしばらく見られないとなると、寂しいですねぇ…。

 

事務員になったひかりが夢見るのは、

おじさんずとお揃いのベージュのコートをまとった執行官の自分の姿…

そう遠くない未来の話をした所で、物語は幕を閉じる。

いや、何度でも書きますが、ドラマインターバル期で放送されるSPドラマでも良いので

ぜひぜひ"続き"を見たいです!

 

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転職の魔王様 9話 感想|人を動かすのは、いつだって人。

 

 

まさか、求職者以外の人に「あなたの人生、このままで良いんですか」と

言う回が来るとは思わなんだ…(笑)

まぁ、それは置いといて。

前回で天間(白洲迅)がシェパードに仲間入りして、

他の社員たちやキッチンカーの店員とは違った角度で

千晴(小芝風花)に助言を与えるキャラクターとして描かれた事で

本作の雰囲気に変化が生まれ始めたのに、もう最終章(という名の残り2話)ですし、

ここにきて洋子(石田ゆり子)メイン回なので、

やはり不思議な構成だな…という印象は変わりないんですが。

でも、お話自体は今回も、希望を感じさせるものになっていた気がします。

 

「人の気持ちを動かすのは、やっぱり人」

いじめが原因で引きこもりになってしまった生徒に対して、

どんな形でも良いから、人と繋がる事を諦めないで欲しい…と

君雄(金子ノブアキ)が伝えた事が、数年の時を経て、

その人にとって自身の将来を見つめ直す原動力に変わったように。

シェパードの面々も、藤川(野村康太)を誘い、

職務の範疇を超えたイベントを開催した事が、君雄の社会復帰へのきっかけへと繋がった。

心からその人を想った言葉や、その人のために移した行動は、きっと本人に届く…

個人的にこの手の話に弱いっていうのもありますが、

人との関わりの偉大さを改めて思い知らされる内容でした。

 

正直、ただでさえ膨大な資料の中から求職者に見合った求人を探すので精一杯なのに、

たった1人のために、集客をしたり、チラシを作成したり、イラストを描いたり…って

あそこまで時間を割いてくれる転職エージェントなんて、

早々いないのが現実ではあるんですが。

でも、本作を前から見ていて思うのは…理想と現実の匙加減が上手いんですよね。

 

本作が取り扱っているテーマは「転職」で、

転職エージェントが活躍するフィクション作品だから、

心に傷を抱えた求職者を理解しつつ、背中を押す姿がじっくり描かれて、

最後は必ず「こうなったら良いよね」みたいな前向きな結末にはなるんですけど、

求職者が転職してからの"その後"には触れない作りなのが

ドラマ臭さを感じさせないと言いますか。

何と言うかな…あくまでも彼らの仕事と責任は、求職者が無事に転職先に入社して

数ヶ月くらいまでであって、それ以降上手くいくかどうかは求職者次第だから。

再生のチャンスは与えたから、あとは自分で頑張っていくんだぞ…って

相手を鼓舞しているようにも映って、好感が持てるのです。

 

今回の社会復帰の件だってそうで、

10年以上も引きこもりをしていたのならば、求人を探すよりも前に

"普通の生活"が出来るだけの体力をつける事がまず必要になってくる訳で。

そして、それが出来るようになったら、次は転職活動を…と順調に進めるはずもなく、

また働けるんだろうか、受け入れてもらえるんだろうかと不安になってはまた気分が沈んだり、

何かしらボランティアをして頑張ろうと思えてきたり…

その繰り返しで徐々に修復されていくんですよね。

道のりはまだまだ長い。

無事にやり直せると良いな…と純粋に願いたくなる話で終わって、安心しました。

 

ラストはまさか、来栖(成田凌)に転勤の話が舞い込んでくるとは。

最終回前あるあるネタなんですけど、まだ2話分残っているんですよね。

来栖の性格だと、大阪では中々馴染めなさそう…なんて思ってしまいます(笑)

あと、最後にもう1つ余談で…

子供に慕われたり、レバニラ炒めで女性を誘ったりする

爽やかでピュアな金子ノブアキさんって、結構レアでしたよねぇ。

 

 

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VIVANT 9話 感想|まぁ…ハッピーエンドになるのかもね。

 

 

数字の話が出てきた途端、私の心はシャットダウン状態(笑)

まさかモンゴルで撮影した非日常かつ壮大な世界観の作品で

株価やインサイダー取引といったワードが出てくるとは想定外でしたし、

今度は、株価の推移を示すバーをジリッ…ジリッ…と動かす形で

ドキドキさせる演出をとってきたのを見て、「出た出た…w」と思いましたよ。

やっぱり、テントが前面に出てくるようになってからのチグハグ感が凄い。

 

はぁ〜それにしても、今回は長かったですね。

いや、特番から4時間見続けた事と、今回が約90分の放送だった事も

関係しているんでしょうけど、ベキ(役所広司)の身の上話のための回想が長い上に

相変わらず情報量が多いからか、話のテンポがまったりしているように感じられて。

何とか追いつくのに精一杯で、見ていて疲れがドッと溜まってしまいました…(汗)

 

林遣都さんはキャスティングされたのも納得の演技力で、

特に、市役所で涙ぐんで訴えかける時の表情からは怒りの言葉が伝わってくるようでしたし、

日本刀を抜くシーンでは後の役所広司さんの風格を漂わせていたりで

見入る部分はあったんですけど、さすがにそこだけでは補い切れなかったかなぁ…と。

放送開始から1時間後の、乃木(堺雅人)がベキに「なぜ日本を狙っているのか?」と

質問してきたシーンからが、実質上の本編だったんじゃないでしょうか。

 

そして、もう1つ気になったのは、

ベキの「それが、話が大きくなってしまったんだろう」発言。

当時は日本に対して激しい怒りを持っていたけど、ノコル(二宮和也)と出会い、

孤児と生きると決めてバルカ共和国で必死に生きるうちに、

恨みはなくなっていったそうなんですが…

そうなると、テントの今までの行為に疑問が生じてくるんですよね。

じゃあ、モニターを通して、丸菱商事に誤送金をさせて大金を騙し取っていたのは?

ベキって元々、横領した社員には死の制裁を加えるほどの残酷な人じゃなかった?

山本(迫田孝也)やアリ一家のボディーガードは殺され損では?

あと、もし生粋の慈善団体なんだとしたら、

噂を鵜呑みにした別班も大した組織じゃないって事になるんですけど…(滝汗)

私がどこか聞き逃したり、勘違いしたりしているだけだったら良いんですけど、

以前から書いているように、風呂敷を広げるだけで設定に一貫性がないんです。

 

正直、最終回前にしては、盛り上がりに欠ける内容だったと思います。

別班の4人を撮影した犯人は薫(二階堂ふみ)説と新庄(竜星涼)説の

どちらも浮上してきていますが、

公式自ら「ほらほら、考察してごらん」という煽りの姿勢をとっている今、

個人的にはそんなのは重要ではなくて。

一番の見所は、どんな着地点になるのか…だけなんですね。

 

まぁでも、「愛の物語」とうたうくらいですから、

ベキが日本刀で縄を切って、日本に帰るよう伝えて乃木が帰国し、

今回全く出番のなかった野崎(阿部寛)が乃木の今までの殺人罪や脅迫罪で

逮捕の準備に出ようとするものの、

最後は何やかんや(←適当w)で薫とジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)が

家族になってハッピーエンド…って流れになるんだろうなぁとは思います。

ふわっとした予想ですみませんが(苦笑)

ただ、日曜劇場のカラーを踏まえると、

バッドエンドはあまり考えられないかな?という気がします。

 

最後に余談で、特番については…

役者さんたちの和気藹々とした雰囲気は楽しかったですけど、

2時間半もやるほどでは…って感じの構成でしたね。

芸能人や視聴者の考察で尺をとるよりかは、司会者を介しての

役者さんたちの裏話を存分に聞いてみたかったです。

 

 

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トリリオンゲーム 8・9話 感想|あとは未来とどう繋がるのか?かな。

 

 

※9/15に投稿しました。

最終回の放送まで時間がないため、合体&簡単感想で失礼しますm(_ _)m

 

8話「国民的人気アニメの争奪戦!?ワガママ男vsワガママ女性監督」

 

うーん…冒頭の記者会見での宣戦布告のくだりで

ドラゴンバンクがようやく本気で潰しにかかっているのが伝わってきて、

対決も盛り上がるはずなんですが…

いまいち生ぬるいと思えてしまうのは、多分、

ハル(目黒蓮)とキリカ(今田美桜)の恋愛ムードを

漂わせているシーンが用意されてるからなのかもしれません。

 

口に焼き鳥のたれがついて2人で笑い合うシーンなんて、

もはやデートのように見えましたからね。

敵対関係なら敵対関係で突き詰めて描いて欲しいのに、

お互い好意を寄せている描写を中途半端に取り入れるから、

今回のスタジオポポラの独占配信権をめぐる争奪戦も

取るか取られるかのスリルを味わえないんです。

 

そして…スタジオポポラって、明らかにジブリのパロディですよね。

宮崎駿監督や鈴木敏夫さんをモデルにして、あたかも有名な人物に仕立てた割には、

本作の監督やプロデューサーもチョロかったですね。

ハルのハッタリは、相手が手強ければ手強いほど面白味が出るものだと思っているので…

最初のわがままっぷりで

流石のハルも焦りを感じ始めるのではないかと期待していたんですが、

明らかに合成&胡散臭いのが分かるテレビ電話にも何も疑いを持たなければ、

キリカが調べるまで彼らが偽物だとも気づかなくて、

とても敏腕には見えなかったのが残念でした。

 

まぁ…テレビ電話に関しては、すでに私たち視聴者がハルの性格を知っていて、

ハッタリをする前提で見ているのもあるのかもしれませんが。

それにしても…です。

 

残り2話ということで、良い加減緊迫感ある展開が来ないかどうかと思っていた所で、

ハルが婿になるという話が。

冒頭の未来パートを見る限り、半年の内にいなくなっていることが分かるので、

彼がどう動いていくのか気になります。

 

 

9話「最後の賭けに訪れる史上最悪の危機」

 

今更ながら…ライバル会社のボス役に國村隼さんをキャスティングしたの、

本当正解ですよねぇ。

黒龍が社長の権力を使って本領発揮したラストなんか、

元々の強面な顔立ちがさらに恐ろしく感じられましたもん。

キター!って心の中で言っておりました(笑)

 

本作はスピーディさと規格外な世界観が特徴的な作品ではありますが…

ビジネスドラマは成功までの過程に窮地に立たされる場面があって、社内での衝突があって、

そこを乗り越える逆転劇が描かれて初めて面白味が出るものだと考えているため。

個人的には、長瀬(竹財輝之助)の動きも含めて、

今回のようなシーンをもっと早く見たかったな…

もっとハラハラさせられたかったかな…という勿体なさは感じますが、

ここまで来てしまった以上は、何を言っても仕方ないので。

残すは最終回のみとなった今、あとは、毎回冒頭に提示されている未来パートと

どう繋がってくるのか?が最も気になりますね。

 

原作はまだ続いているので、中途半端で終わってしまう可能性もなくはないです。

そして、正直言うと…未来パートは最終回まで徹底して描かない方が、衝撃度が増して

より強く余韻が残ったんじゃないか?とも思います。

でも、本作らしく、華麗な着地点となる事を期待します!

 

 

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ハヤブサ消防団 8話 感想|アビゲイルによる侵食、本格始動。

 

 

冒頭の10分間から、力の入りようが半端ないですね。

当時の事件で信者12人が殺された理由に、ハヤブサの大半を領地にする目的に、

彩(川口春奈)に託した使命に…と、

まさか、アビゲイル騎士団の計画の全貌を最初からほとんど明らかにしてしまうなんて!

最終回まで勿体ぶりそうな内容を冒頭で持ってきた辺りに潔さを感じさせるとともに、

"最終章の始まり"を実感させられます。

 

そして、視聴者が最も疑問に思っているであろう「どうしてハヤブサなんですか?」

という彩の質問に対して、

杉森(浜田信也)が返した答え「ハヤブサでなければならないんです」で

タイトルバックが流れ出す…。

謎を強調した事で、今後の展開に注目が集まり、

物語にぐいっと引き込まれてしまう訳で…中々用意周到な構成と演出だったと思います。

 

新たな情報を混ぜつつ、今までの内容を再構築しながら

「彩は何者なのか?」を軸とした話が繰り広げられている間に、

ハヤブサ地区は信者でどんどん溢れ返っていきます。

踏切にも、通りにも、畑作業にも大勢の人。

高齢社会や過疎化が進んでいた集落だけに、新しくやってきた人々が周囲に歓迎され、

その地域にすっと馴染んでいく様は実にリアルなんですよね。

だからこそ、怖さが増して…

特に「さんかく」で店内を囲うようにして集まった信者を引きで映し出したシーンなんかは、

団員たちの結束や勘介(満島真之介)の抵抗も無力に思えてしまうほどの

アビゲイル騎士団の勢いが伝わってきて、ゾッとさせられました。

 

ゾッと…と言えばもう1つ、中山田(山本耕史)の背後に映子(村岡希美)が現れた件も

「ほん怖」並みにホラーでしたけど、

あれはあれで、中山田の反応が面白くて(笑)唯一の癒されエピソードでしたね。

 

で、ちょっとしてやられた感を覚えたのは、和尚・江西(麿赤兒)による巧みなミスリード

麿赤兒さんがキャスティングされているので、何かありそうだとは以前から思いつつも、

前々回で大活躍を見せた事で、もう疑惑は薄らいでいたんですよ。

でも実際は、幼い展子(小林涼子)を保護していた過去があった。

前々回のエピソードがあるのとないのとでは、今回の離壇が増加している理由に

気づかなかった(フリをしていた)江西の様子も、見え方が違っていただろうし、

ラストの衝撃度も大きく変わっていたんじゃないでしょうか。

 

次回で最終回ですが…数年前から構想を練っていた計画を実行するアビゲイルに対して、

果たして、消防団の面々が太刀打ち出来るのかどうかは気になりますね。

満足度の高い本作の事なので、

納得いく形で終わってくれるだろうという期待の方が強いんですが、

正直、拡大放送もせずにまとまるのか?という不安も少しあります。

 

彩が普段から紫のものをまとっていないのは、「使命=仕事」と捉えているだけで、

実はどこかでアビゲイルから抜け出すタイミングを伺っているからなのか?

池井戸潤さんの原作なだけに、最後にどんでん返しで魅せる可能性も高いです。

ただ、どんでん返しはどんでん返しでも、太郎が時々紫の服を着ている事と、

すぐにハヤブサへの移住を決めたり、彩にまんまと騙されたりなどで

あまり慎重な性格ではない事から、

彩との幸せを選んで入信を決めるバッドエンドにはなりませんように。

いや、ないとは思いたいけれども、100%信用し切れないんですよ…w

 

 

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ばらかもん 9話 感想|なんとなく堂々巡り?

 

 

前回でなるの父親に、自分の代わりに面倒を見てほしいと

託されたエピソードを反映させているためか、

動物園でなる(宮崎莉里沙)を肩車したり、公園で気にかけたりなど、

いつにも増して、清舟(杉野遥亮)の行為の節々に"パパらしさ"が垣間見えた所や。

島に来ても住民たちからは他人行儀な態度をとられる神崎(荒木飛羽)と対比させつつ、

東京では呼ばれない「半田先生」というあだ名が島では定着している辺りに、

清舟のもう1つの居場所がそこで徐々に構築されてきているのが

感じられた所は良かったんですが…

この2点以外を除けば、今回の話は全体的に「んん?」ではありましたね。

何と言うか…堂々巡りになってしまっているのかな?

 

個人的には、5話・6話前半・7話の内容を混ぜて

焼き直しされているように見えたんですよね。

だって…今回の「島に戻る」のくだりも、

なるとの会話で自分の進むべき道が見えてきたくだりも、

5話で、東京でなるたちとテレビ電話をして、

彼らの存在が創作活動の励みになっていると気づいたエピソードで描かれていますし、

「石垣」という作品を描いた事で、

清舟自らが「方向性が見えた気がした」とも既に語っているんです。

そして、7話の親が島に来る話では、清明遠藤憲一)と書道対決をする形で

自分では到底超えられそうにない父の偉大さを悟って不安になっていましたし…。

だから、今回で父の仕事ぶりを見ながら

「俺は…親父みたいになるのは無理だって思っちゃったんだよ」と言っているのを聞いて、

7話ではお互い"ライバル"として認め合ったのに、

また、父親=師匠を"世間に認められる書道家"の基準とする

考え方に戻っちゃうの?とも思えてなりませんでした。

 

これ…思うんですけど、6話の内容はどこかに回して、

7話での父から学びを得るエピソードを今回のエピソードに置き換えて、

その置き換えた話を5話と同時進行させても支障はなかったのかもしれませんね。

ややこしい言い方ですみませんが…(汗)

つまり、コンテストの関係で東京に戻ったつもりが、

清明からのお願いで、そのままホテルでの仕事を手伝うという流れにするんです。

で、父の作品に圧倒された清舟が、自分らしい作品が何なのかが分からなくなって

模索した結果、あの「石垣」に辿り着いて、島に戻る事を決断する…と。

 

どちらが子供の心を惹きつける字を書けるか競い合う対決は

それはそれで両者の個性が見えて面白かったですし、

防波堤で約束を交わすシーンも、男性同士ならではのロマンと固い絆を感じさせて

うっとり見入ってしまったんですけど。

よくよく考えてみたら、別に島での話じゃなくても良かったのかな?という気はしましたね。

今回の、清明が息子に、本格的に自分の手伝いをして欲しいと頼むのだって、

「石垣」を見て、息子が殻を破れたのを確信したから…が動機になっていても

おかしくはなかったと思います。

 

まぁ、あの内容を持ってきたのも、最後の清舟の衝撃発言も、

最終回に向けての準備も兼ねているからなのかもしれませんが…ちょっと強引でした。

6人をタイル状に並べながら「それぞれの未来は」という

テロップを表示させての次回予告も、物凄く最終回感が漂ってましたよね(笑)

清舟以外の人物にもスポットは当たっていましたし、

当初から「自分らしさとは?」をテーマに物語が紡がれてきたので、

それぞれがどの道を選択するのか?が本作のゴールになるのも妥当ではあるんですけど、

急激にクライマックスを匂わせて来たなぁ…って印象です。

 

でも、基本好意的に見続けている作品ですし、登場人物も愛しい人たちばかりなので。

最後まで本作を応援します!

 

 

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シッコウ!!〜犬と私と執行官〜 8話 感想|18歳で成人になったとは言えど…

 

 

三者目線で見ているから、今回の杏奈(幸澤沙良)の行動は

いや、その歳でそんな簡単に騙され過ぎ!とか、もう少し怪しまないと!とかって

ツッコみたくもなるんですが。

でも、去年4月から成人年齢が18歳に引き下がった背景を考えると、

これが逆にリアルなんでしょうねぇ…。

 

18歳なら、親の同意がなくてもクレジットカードが作れるし、借金だって出来るようになる。

つまり、大学生という若さでも、1人でやれる事が増えてくる。

杏奈は杏奈なりに、小さい頃から長年育ててくれた母親に

苦労をかけさせてしまったという負い目を感じている訳で、

既に30万円が返されなくて事態が大きくなっているのが分かっていても、

自分がバイトでガンガン稼げば、いつか失った分を取り返せるかもしれない、

もう"成人=大人"だからこそ、何かあっても母親を頼らずに

自分でなんとかしなきゃと言い聞かせていた部分があったんだと思います。

 

ただ…成人になったとは言えど、まだ社会に出ていない中での"なりたて"ですし、

親世代からしたら子供なのには変わりないんですよね。

ある意味「子供」なのは、法律を勉強し始めたばかりのひかり(伊藤沙莉)もそうで。

今回は、未熟さが残る杏奈に重ねるようにひかりの活躍を描き、

その対角線上にいる、杏奈の母親や小原(織田裕二)といった

人生経験豊富な人物の安心感と頼もしさも描いた事で、

大人になっても誰かに頼って良い、助けを求めたって良い…

そんな含蓄のある内容に仕上がっていた気がします。

 

シングルペアレントや実家暮らしの設定となると、

親が過保護で子供にポンとお金を渡したり、面倒臭い親に仕立ててクレームを言って

執行官たちを振り回したり…ってなりがちだと思うんですけど、

そういったベタな方向には持って行かず、

SNSでも簡単に金銭のやり取りが出来る現状も交えながら、

ちゃんと「成人になりきれていない人に潜む危うさ」

話を絞っていたのも見やすかったですし。

このタイミングで「こども六法」という書物を登場させてきた所も、

今回のテーマを表しているようでニヤリ。

また、「あの件ってどうなった?」が曖昧なままの結末も多い中、

投資詐欺をした先輩の前に警察が訪ねてくる描写を入れてきたのには清々しさがあり、

痒い所に手が届く感覚が残りました。

 

今回のゲストの幸澤沙良さんは、

某オーディション番組のグランプリの方だというのは存じ上げておりましたが、

演技をお見かけするのは本作が初めて。(その番組も帯ドラマも見ていなかったので)

どことなく幸薄系で、純白のオーラをまとわれていて…

何の悪意もないまま債務者となってしまった大学生としては

説得力を感じさせるキャスティングでしたね。

 

次回はもう最終回ですか…早いですねぇ。

いつか執行官になりたいです!と宣言した辺り、続編を作る気は満々ですね。

で、来週描かれる、栗橋(中島健人)の知り合いの子供連れ去り事件に関しては…

もしかして、"あの騒動"をモデルにしていたりするんでしょうか?

 

 

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