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2024年、今年もありがとうございました。

 

 

こんばんは!りんころです。

数年前からご訪問いただいている方、今年からたま〜に見に来てるよ!という方、

感想検索で当ブログがヒットして覗きに来てくださった方、

コメントでやりとりして下さった方、スターを下さった方…

読者の皆様、今年もありがとうございました。

↑書いているうちに去年になってしまいました^^;

 

当ブログを始めたのは2018年9月で、

開始当初は見た作品の感想を何でもかんでも書いていたので投稿本数も多かったですが、

今ではめっきり、1クール2〜3本に減ってしまいました(汗)

感想投稿も、特に最終回の感想は放送から1週間以上という遅さで、

待っていて下さった方には大変申し訳ございません。

と同時に、マイペース過ぎる投稿でもご訪問して下さる読者様が

いらっしゃる事がとても嬉しかったです。

 

今年のドラマは53本視聴しました。(まだ完走していない作品があるので、今後増える予定)

しかし、視聴のみ・途中で感想を書くのを辞めてしまった作品の方が圧倒的に多いので、

備忘録がてら、今年こそは年間ランキング記事を投稿しようかと思っていたんですけど、

材料があまりにも少な過ぎるのと、時間がなさ過ぎるのとで断念…。

でも、このまま終わりにするのもな…と考えた結果、

今年はテレビ局ごとに振り返りながらざっくり総括する形をとる事にいたしました。

あ、数年前に書いた「20〇〇年のドラマを総まとめ or ドラマ年間ランキング」

のようなボリュームは期待しないで下さい。

書いていたら、取り上げた作品の数で何だかんだ文字数が多くなってしまいましたが、

1つ1つは本当に超超簡単です(汗)

ではでは…これから書かせていただきます!

↓文章のみの記事になってしまっていたので、少し手を加えました。

項目をクリックするとそのページに飛びます。

・NHK

・日本テレビ

・テレビ朝日

・TBS

・テレビ東京

・フジテレビ

・年間ランキング

 

 

NHKドラマは一番安定・安心して見られる…。

 

まずはNHK

今年は「正直不動産2」「お別れホスピタル」「燕は戻ってこない」「パーセント」

VRおじさんの初恋」「柚木さんちの四兄弟。」「宙わたる教室」

「3000万」「ブギウギ」「虎に翼」の10作品を視聴しました。

(「作りたい女と食べたい女」は視聴中。あと1話。)

先に報告しておくと、年間TOP10のうち5作品はNHKドラマです。打率が高いですね。

正直、「さすがNHK!」とか「やっぱりNHKだね」とか

抽象的な言葉で片付けたくはないんですが、

「ドラマ10」枠の作品はほとんどが秀作に値するほどの出来ですし、

大コケするような作品も出てこないので、

一番安定・安心しながら見られる事は確かなんですよね…。

ただし、朝ドラを除く…ですが(汗)

 

終末期病棟、代理出産、テレビドラマ制作現場、VR定時制高校、闇バイトなど、

今年はより一層独自性を突き詰めた題材が並びましたが、

ジャンルはバラバラであれど、ただ話題性を重視して取り入れた訳ではない、

多種多様な人間模様が描かれました。

「お別れホスピタル」は、初回から、仲の良い3人の患者が

賑やかにクッキーを食べていたのを最期に立て続けに、

そして、入院前に主人公と交流があった本庄(古田新太)も亡くなってしまうという

展開にショックを受け、こちらも真剣に作品に向き合わなければならない…と

気を引き締めさせられたのを覚えています。

死を通して"生"が描かれた作品でした。

自分はどんな死を迎えるのかという漠然とした不安。

自分が自分でいられなくなってしまうと思うと怖い…。

目の前の死と向き合った時の、様々な患者のむき出しな感情や葛藤の描写は

毎回見応えがありました。

 

「正直不動産2」は最終回の感想だけ書けずじまいだったんですが、

挫折がありながらも着実に"町のヒーロー"になり、

一番にこだわり続けていた神木(ディーン・フジオカ)に

「(一番より大切な事は)誰かの幸せの役に立つ事だと思います」と答える

永瀬の頼もしさに思わずうるっと来てしまいました。

「燕は戻ってこない」は最後がちょっと駆け足だったのが惜しくて、

赤ちゃんを産んでからの葛藤を見たかったな〜とか、エージェントの青沼(朴瑠美)が

後半からぱったり出てこなくなったな〜とか思う所はありましたし、

登場人物4人には共感は出来ませんでしたが(笑)

でも、目の前の欲に縋ってしまった結果、後から自分の過ちにハッと目を覚ます

衝動的な感情には理解出来る部分があり、引き込まれるように見ていました。

 

「柚木さんちの四兄弟。」はNHKプラスで遅れ視聴。

弟が3人いて、一番下がまだ小学1年生だったので、

そのうちトラブルの展開もあるんだろうな…と思っていた分、

怪我やいじめ、事故といった悲劇の要素を入れなくても

引き出しの多い、幅広い話は描ける事を貫いた所に好感が持てる作品でした。

「パーセント」は、途中までは若者成長物語と紹介VTRの印象が強く、

そこまで真面目に見てはいなかったのですが、完走してみれば、本作が生まれた事にも納得。

ドラマ本数、多過ぎるんですよね。

 

「ブギウギ」は、外の世界がどうなっているのか掴みにくかった…に尽きますね。

知れ渡っている曲があるから、モデルとなったドラマが制作されたのは分かるんですが、

劇中のスズ子(趣里)が大人気だという実感があまり湧きませんでした。

テレビの特集で取り上げられるとか、

チケット争奪戦で多くのファンが駆け込んで大混雑状態になるとか、

"世間"の描写がもっとあったら、見え方も変わっていたのかもしれません。

しかし、スズ子と羽鳥(草彅剛)が曲を作り上げるまでの過程には毎回ワクワクさせられ、

それが途中からの視聴モチベーションに繋がりました。

「虎に翼」は…新潟編までだったら、余裕で年間TOP10に入っていたんですけどね…

脚本家自身の「これを描きたい!」でぎゅうぎゅう詰めになってしまったのが勿体なかったです。

前半までと、最後まで見たのとでは感想が全然違うので、

ランキングを決める際には頭を抱えました。

当時の社会構造を考えたら仕方ないのかもしれませんが、

あの黒い服を着た寅子(伊藤沙莉)が判決を下すシーンも見てみたかったです。

 

やばい!NHKドラマへの雑感で時間を使い過ぎた!!

紅白はもう「なごり雪」が流れています…(22:26現在)

書き終わった頃にはお正月を迎えている可能性大ですが、まぁ良いや。

書き始めたんだから完成させましょう(笑)

すみませんが、ここからはもっと簡単に。

 

 

日テレドラマ。実は…

 

お次は日本テレビ

なんですが…今まで見たドラマをまとめた結果…

日テレドラマは「放課後カルテ」の1作品しか完走していませんでした!(爆)

あの件以降、日テレドラマに不信感が募り始めているにしたって、

いくらなんでも見なさ過ぎやしないか?私。

いや、途中まで見ていた作品もあるんですけどね…

「厨房のありす」は、たまにやりがちな「自閉スペクトラム症の主人公=天才」に

描かれていたのが個人的にアウトだったのと、

別にミステリー要素を入れなくても良くない?と思ってしまって1話でリタイア。

「GO HOME」は、1話完結型のエピソードが、主人公2人の縦軸(震災、自殺未遂)に

利用されているような構成にモヤっとしたのと、

「マル秘の密子さん」は、5話くらいから復讐劇に変わり、

別ドラマと化してちょっとついていけなくなったのでリタイアしたんです。

純粋に、1人1人が前向きになる手助けをする

コーディネーターのドラマとして見たかったかな…。

 

リタイアした作品、題材からスルーした作品が多かった中、

唯一視聴した「放課後カルテ」は、学校外でのエピソードが多かったとか、

教師たちが牧野(松下洸平)に仕事を押し付けがち?とか、

若干消化不良な部分はありましたが、最後まで好意的に見られました。

場面緘黙症を取り上げた8話が、最も満足度が高かったです。

こんな病気があるんだな…と知れるのは、ドラマならではの醍醐味ですよね。

松下洸平さんご本人が優しい方ですから、

基本冷たく接する中でふと見せる微笑みが可愛らしくて(笑)素敵な役でした。

 

 

テレ朝ドラマは満足度は低めだったかな?

 

お次はテレビ朝日

今年は「グレイトギフト」「Destiny」「Believe」「6秒間の軌跡」

「南くんが恋人!?」「スカイキャッスル」「ザ・トラベルナース」の7作品を視聴しました。

(「無能の鷹」は視聴中。あと5話ですが…1月上旬までに間に合うか!?)

基本、火9・木9がメインになっちゃってます。

水9、「金曜ナイトドラマ」「オシドラサタデー」「ドラマL」もあるのですが、

水9はシリーズ刑事モノなのでそこまで食指が湧かないのと、

深夜ドラマ3本(主に「金曜ナイト〜」)は録画が溜まってしまいがちなので、

完走出来た事があまりないんですよね。

 

全体的に…どの作品も所々惜しかったかなという印象。1作品は時間泥棒でしたね(苦笑)

「6秒間の軌跡」は、高橋一生さんと橋爪功さん、本田翼さんによる会話劇は

前作同様に毎回クスッと笑えて楽しめたんですが、

やっぱり、挫折を乗り越える話は最初の時が面白くて、

2回目となると内容が弱くなりがちなんだと思います。

この内容だったらSPドラマ向きだったかもなぁ…と何度も思えてしまったんですが、

花火を打ち上げる際、ひかり(本田翼)に花火玉を渡しているのは

彼女だったら向きをきちんと合わせてくれるからだと、

信頼しているからこそ任せるのだという事が分かって、微笑ましくなりましたね。

 

「南くんが恋人!?」は、脚本と演出が噛み合っていなかったように思います。

ファンタジーな作品を得意とする演出家だったら…ですね。

家族に打ち明けるくだりをいつまでも引っ張るから、南くん(八木勇征)を隠して

1人で行動しているかのように振る舞う展開が続いて、

高校生ならではの甘酸っぱい胸キュンは期待していたよりも味わえなかったです。

「スカイキャッスル」はまぁ〜…話数の多い韓国ドラマを9話に収めるのは難しいでしょう。

普段だったら応援したくなるはずの主人公が悪人で、

全体的にギスギスした雰囲気が漂っていたので流し見しつつ、

未久(田牧そら)が浅見家にやって来てからはちょっとだけ興味は持てたんですけど、

最後の2話がやっぱり駆け足になってしまいましたね。

話数の都合上で端折ったからなのか、なぜそこまでして受験にこだわるのかが共感出来ず、

日本語が母語の全く知らない世界の話だな〜…と思えて、

そこも流し見の理由の1つになっていたかも。

「ザ・トラベルナース」は、歩(岡田将生)と静(中井貴一)コンビの描き分けが

きっちりなされていて、静の広島弁も多く聞けた点では前作よりも楽しめましたが、

脚本に関しては、後半は解決方法が粗削りな回が多々見受けられました。

解雇レベルのやらかしをしたにもかかわらず、

SNS配信も地下アイドルもやる!」と言い出したゆずっこ(森田望智)には

はい〜?でしたね(汗)

あまりにも反感を買いそうなキャラクターに描かれていて、演者が気の毒でなりませんでした。

 

 

TBSドラマは金10・日9から久々に秀作が誕生!

 

お次はTBS。

今年は「Eye Love You」「不適切にもほどがある!」「さよならマエストロ」

「#居酒屋新幹線」「くるり」「からかい上手の高木さん」「アンチヒーロー

「笑うマトリョーシカ」「ブラックペアン シーズン2」

「あのクズを殴ってやりたいんだ」「ライオンの隠れ家」「海に眠るダイヤモンド」

の12作品を視聴しました。

昔は好みが合わずリタイアが多かった火10枠ですが、

やはり去年の夏「18/40」から(その作品の出来は置いといて…)

新たなフェーズに入りつつあるように思います。

胸キュン演出はもちろん押さえて、さらに「成長」「価値観」「自己肯定感」といった

主人公や主要人物の心情によりフォーカスが当たる作品が増えてきました。

「Eye Love You」は最後の2話は絵本に振り回されてバタバタしていましたが、

1話冒頭の深海での映像に惹かれ、2人のピュアで繊細な恋模様が初々しくて可愛らしく、

応援しながら見続けられました。

「あのクズを殴ってやりたいんだ」はSNSでは微妙だった旨の感想が流れてきて、

確かに過去を深掘りする人物が多過ぎるのもあり、やや盛り盛りしていたのかな?とは

思わなくもないですが、個人的には、ボクシングが前面に出された話のお陰で

最後まで興味深く見られました。

ボクシングや恋愛を通して、声から徐々に芯の強さが感じられるようになる

2人の変化にグッときた作品でした。

 

あとは恋愛ドラマ絡みで…他枠の「からかい上手の高木さん」も好みでした。

本屋やイヤホンなどの懐かしい要素もある。

ライバル役を登場させて三角関係展開にしなくても、"恋愛"は描ける。

高木さん(月島琉衣)の西片くん(黒川想矢)への恋心が早々に明かされたお陰で、

からかいたくなる心情も理解出来て、初々しい様子を見守りました。

 

金10枠は、これは主観でしかないですが。

かつて「アンナチュラル」「MIU404」「最愛」といった

ドラマ好きの大半の方が絶賛したであろう秀作が定期的に生み出されていた事を考えると、

面白い作品はあれど、ここ最近は若干勢力が弱まっていたような気がしていたんですが、

秋クールで久々に心揺さぶられる作品が出てきました。「ライオンの隠れ家」です。

最初は、サスペンスを混ぜなくても…と複雑な気持ちで見ていたものの、

それがいつしか物語のスパイスになり、重くのしかかる試練を乗り越えるたびに

強く、広い心を持つようになる3人が愛おしく映りました。

事件解決を最終回まで持ってこない所も良かったです。

タイトルの通り、「隠れ家」は愁人(佐藤大空)が身を潜めるための

場所を指してはいるのですが、

変化を拒み、凪のような生活に慣れてしまっていた(慣れるしかなかった)

2人がひっそりと住む場所…も意味していたんですよね。

ウミネコのごとく、それぞれ違う道へと旅立っていった最終回。

Vaundyさんの主題歌「風神」と作品の親和性も高かったです。

 

日曜劇場は、「アンチヒーロー」がダントツでしたね。

この主人公は何者なの?何を考えているの?というミステリアスな掴みから始まり、

回を重ねるごとに真相が明かされていく構成となっており、

早く次が見たい!と惹きつけられる、吸引力の高い作品に仕上がっていました。

最終回では法廷シーンがたっぷり用意されており、

心理戦を見るのが好きな私からしたら大満足。

こちらも主題歌が良くて、「hanataba」が上質な作品へと引き上げてくれました。

 

 

テレ東ドラマは、掘り出し物が見つかりやすい?

 

お次はテレビ東京

今年は「ハコビヤ」「ソロ活女子のススメ4」「ひだまりが聴こえる」

「それぞれの孤独のグルメ」の4作品を視聴しました。

深夜ドラマ枠が複数ある事を考えると、意外と少ないですね。

掘り出し物があったら良いな♪の感覚が強いかも。

今年は「ハコビヤ」「ひだまりが聴こえる」がまさにそれでした。

 

「ハコビヤ」は30分という短さも功を奏したように思います。

多くは語らない主人公のキャラクターも相まって、子供が依頼主の回でも

お涙頂戴に寄らない…けどホロっと温かい匙加減が絶妙な所に好感の持てる作品でした。

基本淡々とした作りで、短編小説を読み終えたかのような心地にもなりました。

OP映像は、そのままCMで流して欲しい!ってくらいにはスタイリッシュでしたね。

「ひだまりが聴こえる」は、小林虎之介さんと中沢元紀さんの

今後に期待を寄せたくなる作品でした。

お2人の瑞々しい演技に、ダイヤモンドのようなキラッとした輝きを感じさせて、

今この瞬間を絶対に見逃したくないという気持ちに何度もさせられました。

 

 

フジドラマは、ピンキリの差がより激しい一年に…

 

最後は、フジテレビ。

今年は「君が心をくれたから」「春になったら」

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」「366日」「アンメット」

「ブルーモーメント」「イップス」「マウンテンドクター」「新宿野戦病院

ギークス」「ビリオン×スクール」「嘘解きレトリック」「モンスター」「オクラ」

「全領域異常解決室」「わたしの宝物」の16作品を視聴しました。

(「おいハンサム!!2」「海のはじまり」は視聴中。12月から見始めたもので…(汗))

プライム帯の枠数が多いので、リタイアでもしない限り

必然的にフジドラマが、今年見たドラマのテレビ局で一番になってしまいますね。

でも、いつものごとく…いや、今年はピンキリの差が例年以上に激しかったですね。

 

微妙な作品群の雑感は一言で。好きで見ていた方は、すみません。

「ブルーモーメント」「マウンテンドクター」に関しては本当に時間泥棒(滝汗)

「君が心をくれたから」「366日」は設定があまり受け付けず、

辛い状況に立たされているにもかかわらず、自己犠牲を都度しようとする主要人物に

共感出来ませんでした…。

イップス」「オクラ」は、縦軸がなければ…!!の印象が強い。

ギークス」は、刑事ドラマとしては悪くなかったと思いますが、

やっぱり木10枠のドラマではないですし、とにかくゆるふわ。

「モンスター」はタイトル負け感が…。

タイトルの割には、人間の奥に潜んだ本性や怖さを感じにくかったです。

「わたしの宝物」は人物描写よりも展開ありきだと思えてしまって

リタイアしようか迷ったんですけど、

田中圭さんの演技見たさで最後までながら見してしまいました。

 

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」は、フジドラマの中で掘り出し物でした。

主人公の成長物語や、和解する瞬間に弱いというのもあるけれども、

様々な登場人物の言動を見て「〇〇はこう思っていたんじゃないかな」

「□□はどう感じたのかな」と、1人1人の気持ちになって

終始頭の中をぐるぐるしながら考えさせられた、

ライトなようで中身の濃い作品だった気がします。

最終回も、価値観の多様性がテーマの作品らしい締め方でしたね。

大地の父・堀内(相澤一之)が最終回だからと急に漂白はされず、

分かってくれない人のままにはなってしまったけれども、

寄り添ってくれる人がいるのだからそれで良い…というラストには

心晴れやかな気分にさせられました。

 

一方、「ビリオン×スクール」はダークホース的な作品でした。

職員室でのアドリブを交えたダル絡み演出は、もう〜良いから!早く!と思えてしまって

最後まで慣れる事はなかったのですが(汗)

根性論ではなく、経営者視点で生徒と向き合い続ける主人公の

飾らない言葉がだんだん刺さるようになりましてね…。

大企業の社長ならではの大胆な解決方法は毎回楽しく、

今度はどんな風に解決してくれるんだろう?とワクワクしながら見ておりました。

いじめられた側は許さなくたって良い。いじめを扱った回は頭の片隅に残しておきたいです。

あまり乗り切れない事が多い縦軸も、前半で主人公のキャラクターがしっかり描かれていれば、

その人の過去にも興味が持てるもんなんだな…と、新たな発見を得たようでした。

 

「全領域異常解決室」は、SNSで熱狂的な感想が飛び交っていましたね。

正直な所…私の神様の知識が薄いためか、困惑しながら見た時もあったんですが、

コンスタントに新作を出し続ける脚本家・黒岩勉さんの引き出しの多さと、

最後まで独自の世界観を貫き通すというこだわりの強さに圧倒されて

見続けられたんじゃないかと思います。

全決のメンバーが神様で構成されていると明かされてからも、

本当に恐ろしいのは人間であるというのと、自分の意思を持ちづらい風潮になりつつある

現代社会の怖さがブレずに描かれており、

神秘的なのに社会派ドラマ…な所が新鮮な作品でした。

 

 

終わった!!ぜーぜー……

もう4時過ぎましたよ。年が明けてしまいましたよ。

途中からみるみると簡略化された文章になっちゃったかもしれません(汗)

 

2025年、今年も当ブログをよろしくお願いいたします。

今年の抱負は…もうちょっとマメな人になりましょう!

見たドラマの全ての感想は、さすがに気力も時間も使うので自分用に残しつつ、

当ブログの方で、視聴のみのドラマの雑感集を月1ペースでも上げられたらな…と思います。

そして、世間の評価関係なく、自分が純粋に好きだと思える作品に多く出会えますように。

 

 

2024年ドラマを全部ランキング付けしてみました(タイトルのみ)

 

最後に、年間ランキングを一覧形式で載せておきます。

※全話or一度でも感想を書いた事のある作品には、リンクを貼ってあります。

 太字が最終回、または全話の感想を書いた作品です。

 

1位 お別れホスピタル(NHK総合・土曜22時・1月期)

2位 春になったら(フジテレビ・月曜22時・1月期)

3位 アンチヒーロー(TBS・日曜21時・4月期)

4位 宙わたる教室(NHK総合・火曜22時・10月期)

5位 3000万(NHK総合・土曜22時・10月期)

6位 VRおじさんの初恋(NHK総合・月〜木曜22時45分・4月期)

7位 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!

  (フジテレビ・土曜23時40分・1月期)

8位 ライオンの隠れ家(TBS・金曜22時・10月期)

9位 燕は戻ってこない(NHK総合・火曜22時・4月期)

10位 嘘解きレトリック(フジテレビ・月曜21時・10月期)

 

11位 正直不動産2(NHK総合・火曜22時・1月期)

12位 アンメット ある脳外科医の日記(フジテレビ・月曜22時・4月期)

13位 からかい上手の高木さん(TBS・火曜24時58分・4月期)

14位 くるり〜誰が私と恋をした?〜(TBS・火曜22時・4月期)

15位 虎に翼(NHK総合・月〜金曜8時・4〜7月期)

16位 ビリオン×スクール(フジテレビ・金曜21時・7月期)

17位 不適切にもほどがある!(TBS・金曜22時・1月期)

18位 ハコビヤ(テレビ東京・金曜24時52分・1月期)

19位 ひだまりが聴こえる(テレビ東京・水曜24時30分・7月期)

20位 あのクズを殴ってやりたいんだ(TBS・火曜22時・10月期)

 

21位 新宿野戦病院(フジテレビ・水曜22時・7月期)

22位 全領域異常解決室(フジテレビ・水曜22時・10月期)

23位 Eye Love You(TBS・火曜22時・1月期)

24位 柚木さんちの四兄弟。(NHK総合・月〜木曜22時45分・7月期)

25位 ブギウギ(NHK総合・月〜金曜8時・2023年10月期〜1月期)

   ↑リンク先の作品の次に雑感があります

26位 放課後カルテ(日本テレビ・土曜22時・10月期)

27位 ザ・トラベルナース(テレビ朝日・木曜21時・10月期)

28位 パーセント(NHK総合・土曜22時・4月期)

29位 ソロ活女子のススメ4(テレビ東京・水曜24時30分・4月期)

30位 海に眠るダイヤモンド(TBS・日曜21時・10月期)

 

31位 グレイトギフト(テレビ朝日・木曜21時・1月期)

32位 6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱

    (テレビ朝日・土曜23時30分・4月期)

33位 それぞれの孤独のグルメテレビ東京・金曜24時12分・10月期)

34位 #居酒屋新幹線2(TBS・火曜25時28分・1月期)

35位 さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜(TBS・日曜21時・1月期)

36位 ブラックペアン シーズン2(TBS・日曜21時・7月期)

37位 南くんが恋人!?(テレビ朝日・火曜21時・7月期)

38位 ギークス〜警察署の変人たち〜(フジテレビ・木曜22時・7月期)

39位 スカイキャッスル(テレビ朝日・木曜21時・7月期)

40位 オクラ〜お蔵入り事件捜査〜(フジテレビ・火曜21時・10月期)

 

41位 モンスター(フジテレビ・月曜22時・10月期)

42位 笑うマトリョーシカ(TBS・金曜22時・7月期)

43位 366日(フジテレビ・月曜21時・4月期)

44位 Believe-君にかける橋-(テレビ朝日・木曜21時・4月期)

45位 わたしの宝物(フジテレビ・木曜22時・10月期)

46位 イップス(フジテレビ・金曜21時・4月期)

47位 君が心をくれたから(フジテレビ・月曜21時・1月期)

48位 マウンテンドクター(フジテレビ・月曜22時・7月期)

49位 Destiny(テレビ朝日・火曜21時・4月期)

50位 ブルーモーメント(フジテレビ・水曜22時・4月期)

 

ではでは、良い新年をお過ごし下さいませ。

そして、石川県能登半島の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 9話(最終回) 感想|約50年間、ずっと両想いだったけど…

 

 

※最終回を見て「泣けた!」「秀作だった」と高評価された方は、

この感想を読まない事をお勧めします。

それでも、もし読んで下さる方がいらっしゃいましたら、

こんな意見もあるんだな〜と捉えていただいて…自己責任で、お願いいたします。

 

な、長かった…。

言い訳させていただくと、実はホテルでリアルタイムで見てはいたんですが。

まぁこれは個人的な都合に過ぎないんですが、

朝6時起きで夜まで外出していた私にとって2時間はキツかったです…(笑)

感想を書くために後で見返そうにも、倍速にしても1時間とられるので、

ちょっと面倒臭いなぁと思ってしまったり。

で…仕事納めもあり大掃除もありで、ようやく今日、感想を書けるって訳です。

 

いやはや…後日に落ち着いた状態で見ても、ただでさえ情報量が多くて

終盤まで"答え合わせ"の展開が続いていたので、

正直、ついていくのに必死で途中でお腹いっぱいになってしまいましたね。

選挙があったから仕方ないにしても、これは配信の通り2週に分けて見たかったです。

では、放送から1週間が経ってしまって、反応はないかもしれませんが(汗)

毎話せっかく感想を投稿してきたので、最終回も備忘録代わりに書かせていただきます。

 

最後まで見た感想としては…今まで散々「現代パートは要らない」と言っていた事について、

ちょっとだけ反省する気持ちにはなりました。

と同時に、本作(もとい野木チーム)が最も描きたかった・魅せたかったのは、

玲央(神木隆之介)といづみ(宮本信子)が

当時映画撮影の資料として残した映像を見て懐古するシーンと、

鉄平(神木隆之介)が植えたコスモス畑で

いづみが感動するシーンだったんだというのもよく分かりました。

 

でも、何でしょうね…世間的には「泣けた」とされる

絶賛の嵐の最終回だったと思うんですけど、

ひねくれ者の私としては、どうも本作を手放しで褒められないのです。

確かに、後者のシーンに関しては、コスモスを植える約束を

ちゃんと覚えていてくれたんだね…としみじみはしましたが、別に鉄平を他界させなくても…

おじいちゃんになった鉄平と約55年ぶりの再会!にした方が、

少なくとも"私は"もっと感動出来たんじゃないかと思うんですね。

現在の平均寿命を調べてみたら、男性は81歳。

過去パート(1955)の鉄平を20代とすると、

63年経った現代パート(2018)では80代半ばくらいでしょうから、

平均寿命に適っていると言えるんですけど、あくまでもドラマでありフィクションの世界なので。

フィクションの世界くらい、奇跡を描いたって良いじゃないかというのが私の考えです。

端島でいづみと朝子(杉咲花)、鉄平が対話するifのシーンもありましたけど、

「待ちくたびれた!」「ごめん!」の会話は、むしろ現代で、

2人とも生きている状態で聞きたかったです…。

 

そして、あの結末にするんだったら、前回の感想でも書いた通り、

玲央のホストクラブへの借金返済問題も、「IKEGAYA」の次期社長問題も、

いづみを巡る家庭内でのゴタゴタも、全てのトラブル要素はやっぱり要らなかった。

考察だって、物語の中盤まで玲央といづみを謎多き登場人物に見せて

「いづみの正体は?」「玲央の血縁は?」で引っ張らなくとも、

最初から、鉄平が残した数冊の日記を軸に展開していけば、

過去と現代を繋げる構成にも説得力が増した気がするのです。

生き甲斐を見出せなかった玲央の元に、あの頃のままで止まっているらしいいづみが

「あなたにそっくりな人を探すのを手伝って欲しいの」と声をかけ、

一緒に"生きた証"を辿っていくうちに、いづみは今まで知る事のなかった鉄平の想いに触れ、

玲央は端島の人々に強く影響を受けツアーガイドへ転身…じゃダメだったんでしょうか。

 

あーだこーだ言いながらも感想投稿をやめなかったのは、惹かれる部分があったからで。

ここは好きでいたいと思える部分があったからで。

今はすっかり寂れ果てた島となってしまった「軍艦島」が、過去パートを描くにあたって

色や賑わいを徐々に取り戻し「端島」へと変化していく遡り演出には

何度も涙腺に訴えかけるものはありましたし、

高度経済成長期前の"あの時代"を機に距離が開いてしまった朝子と百合子(土屋太鳳)が

時を経て仲直りし、じっくり友情を育んでいく様は微笑ましく見ていたのです。

まぁでも…前者で考えてみれば、演出で"魅せる"事に力を入れ過ぎたあまりに、

物語で"伝える"事が不足していたのかな…とも思います。

 

うーん、ここなら間違いないと確信するほどの秀作を

数々生み出してきたチームの数年ぶりの連続ドラマ最新作だっただけに、

最後まで「あのチームだからきっと…」と願いながら見ておりましたが、

完走した今となっては、「面白かった」「見応えがあった」と

絶賛出来なかった事が悔しいですね。

決して悪くはないけど全体的に勿体ない…そんな印象が残りそうです。

日曜劇場という大看板枠ではなくなる分、

野木脚本の作品は、来年のSPドラマは満足行くと良いですが…。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

↓今までの感想はこちら↓

 

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嘘解きレトリック 11話(最終回) 感想|2人の日常をまたいつか見たい…

 

 

ドラマの中でクリスマスツリーが飾られていると、秋ドラマの終わりを実感するし、

母・フミ(若村麻由美)とのわだかまりも無事に解けたし…

これが最終回でもおかしくないと前回を見た時には思っていましたが、

なるほど…総括と呼ぶにふさわしい内容に仕上がっていましたね。

 

名前も自分自身の事も、全て嘘をついている麗子(加藤小夏)。

素性を隠したいのか?なぜそこまで嘘で塗り固めようとするのかは、

親友であり姉妹のようでもあり、特別な感情も抱いている存在の鈴乃が

婚約相手と結婚する事が関係していました。

あの時は喜んだけれども、本当はもう一緒にいられなくなるのが寂しくて、

大切な人の幸せを願えない自分が心底嫌になって、

こんな醜い自分を相手にも見せたくないし、心にもない嘘もつきたくないと思ったそう。

 

「何もかも思い通りになるなら、誰も嘘をつかない。

思い通りにならないものを思い通りにしようとした時、嘘をつくんです。」

左右馬(鈴鹿央士)のこの言葉にはハッとさせられましたね。

九十九夜町で彼と出会うまで、嘘と本当を聞き分ける能力を持っている自分に対して

コンプレックスを抱えていた鹿乃子(松本穂香)は、

これまで様々な事件や出来事を通して、悪い嘘だけじゃなく、

優しい嘘、好意からくる嘘…いろんな嘘がある事を知った訳ですが、

嘘をつく人の根本には「こうありたい」という、

理想に少しでも近づきたい想いが含まれているのだと。

走馬灯のような回想を見ながら、確かに…と、胸にストンと落ちる感覚を覚える結末でした。

 

「レトロ・ミステリー」とうたっている本作ですが、

個人的には、食べ物や小物、街の雰囲気から、季節の移ろいを感じさせてくれる所が好きで、

毎回惹かれながら見ておりました。

秋刀魚に栗ご飯、寒い時期に食べるあつあつのつくも焼、肉団子いっぱいのお鍋、おでん…

本作の中で出てくる料理、み〜んな美味しそうで。

「今日は〇〇♪」とウキウキしながら歩く左右馬の姿も、秋〜冬の季節の到来を感じさせて

見ている私も一緒に心が弾んでいたんですよね。

水面にゆらゆら映る月も、初雪もロマンチック。

昭和初期を舞台にした作品だけあって、古き良き日本の風景を尊重し、

大切に扱ったのが伺える画作りにも時折うっとりさせられていました。

 

若村麻由美さん、余貴美子さんといったベテラン俳優の存在も

味わい深さを醸し出していましたが、

若手俳優のキャスティングも、世間には広く知られていないんだろうけど

自然と目を引く方ばかりで、ここもセンスの良さを感じさせました。

西片くん(←分かる人には分かる)が登場してきた時には、声が出ちゃいましたよ。

半年くらいしか経っていなくても、やっぱり声変わりってするもんなんですねぇ。

徳田史郎は…今後も出番がありそう。絶対、1話限りじゃないでしょう。

 

視聴前は、脚本家陣と演出家陣のネームバリューのバランスが偏っている事から、

「脚本=物語の設計図」だと考えている私からしたら

大丈夫なのか…?と不安で仕方なかったですが、

いざ最終回まで見てみれば、ベテランの演出家と(恐らく)フレッシュな脚本家の

相互作用がきっちり働いた作品になっていた気がします。

何しろ凄かったのは、複数体制で、しかもそれぞれ作風や得意分野の違う

演出家を起用していれば、回によって雰囲気やキャラ設定が

ばらついてしまう可能性だってなくもないのに、

演出家ごとの良さを活かしつつも、物語の軸は「"嘘"が引き起こす葛藤・苦悩」

「相手を信じたいという気持ち」の人情劇テイストで一貫していた所。

お陰で、1話ごとに違った面を見せる内容に、冒険のようにワクワクしつつ、

そこでの経験を通して左右馬と鹿乃子の絆が深まっていく様を微笑ましく見られました。

鹿乃子の成長物語としても、ブレがありませんでした。

 

ラストで、「くら田」家族の撮影のはずが、徐々に町の人たちが参加してきて

賑わっていくシーンを見て、この町の登場人物は個性豊かで魅力的だったなぁ…としみじみ。

6話の猫を追いかけるくだりもそうでしたが、1つの画面に人が密集する所が

いかにも下町らしくて、そこも好きなポイントだったんですよね。

 

左右馬を意識し始めるも、まだ迷いがある状態の鹿乃子で終わり…

ぜひまた、続編でも、土曜プレミアムで放送されるSPドラマでも良いので、

続きの話が見たいです。

肌寒い季節に人の温もりを感じさせる作りだったので、

秋冬にぴったりな作品ではあったんですけど、

これはベタな例えですけど…桜の木の下でお団子を食べながらお花見をする2人も、

線香花火をして楽しむ2人も見てみたいなぁとも思ったり。

いや、放送時期はいつだって嬉しいです。

原作は完結しているそうですが、まだ話が残っているとの事なので…

ゆっくり、ゆっくりお待ちしております。

 

↓今までの感想はこちら(6話以降は書いていません)↓

 

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海に眠るダイヤモンド 8話 感想|俺もダイヤモンドが欲しい!

 

 

う〜〜〜ん……玲央(神木隆之介)がいづみ(宮本信子)や和馬(尾美としのり)に

感化されて大胆な行動をとった件。

分かるけど分からないみたいな、曖昧な感じです。

1話の感想ではこう書いていて。↓

「(端島の人々の労働環境は劣悪)なのに、どの人も表情は活気に満ちて、

日本が発達していくのに手応えを感じているのか、やりがいを見出しているよう。

"生"が伝わってくるんですね。

一方で現代の東京は、職業も多種多様になってきて、豊かな時代であるはずなのに

どこか空虚で閉塞的で、ホストクラブで働く玲央(神木隆之介)からも

覇気を感じられません。」

最終的には「俺も変わりたい!」という方向性に行くだろうな…とは思っていたので、

彼の変化自体は困惑するものでもないですし、

ホスト相手に自分のありのままの想いを伝える台詞だけ聞いていれば、

彼がいづみと端島の人々に影響を受けたのだとも分かるんですが…

何でしょうね…なんか、その決断に辿り着くまでが強引な気がしちゃって、

気持ちがまだ追いついていないんですよね。

 

和馬が診断書を盛大に破ってばら撒いた件については、母のいづみが鉄平鉄平で

玲央に構ってばっかりで、父親に対してはどう思っているのか悶々としていた中で

本人があの人は優しかったと言及してくれた事が嬉しかったからなのだとは

後から理解出来たんですが…。

そのシーンからの、ホストクラブへと走り出してしまうという

ドラマチックな画(え)続きに引っ張られてしまったのもあるのかもしれません。

 

いや、それも原因ではあるけれども…あの感動的なラストにするのであれば、

そもそも、玲央がホストクラブに借金を返済しなきゃだの、

いづみの会社の今後だの、2人にまつわるトラブルの描写は不必要だった気がするんですよね。

現代パートは考察要素で中盤まで引き延ばしを図っていたのはもちろん、

トラブルを中心に物語を展開していた分、

玲央といづみの心情描写が不足していたと言った方が伝わるのかな。

やっぱり、何も2つの時代で別々に話を用意しなくても…もっとシンプルで良かったんですよ。

現代パートには"過去"を振り返るためのパートに徹してもらって、

思い耽っていたいづみが、先の見えない日々を過ごしていた玲央に過去について語り、

玲央が徐々に自分の生き方に疑問を感じるようになり、

やがて自分の思いのままに行動してみようと決意する…という

成長物語が軸の話になっていたら、

今回のラストにもカタルシスが感じられて、感情移入しやすかったんじゃないかと思っています。

 

前回の悲劇もあり、端島はもう無人島だと現在で分かっている以上は、

初回の冒頭でチラッと映った、リナが赤ちゃんを抱いて舟で逃げるシーンについて

ようやく触れられるのでは?と思っていたのですが、

まさかこのタイミングで「復活の兆し」を描くとは。

最終回は2時間スペシャルだと判明して、だからか…とは納得しました。

選挙で1週間お休みでしたし、再来週はSPドラマが放送されるので、2話分くっつけたんですね。

 

でも…2時間で描き切れるのかという不安も。

鉄平が今はどうしているのか?生きているのか?もそうですが、

一部が破られ、黒く塗り潰された日記の真相とか、

賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)の今とか、誠(小林昌樹)の今とか、

いづみの会社「IKEGAYA」の由来とか、気になる事が山ほどあります。

どこまで描かれるんでしょう?

登場人物も、人物を絡めたサブエピソードも多い本作ですから…

いくらあのスタッフと言えども、

収拾がつかない結末になる可能性も秘めていてちょっと心配です。

感想は…当日に上げられるように頑張ります。

もし寝落ちしてしまった場合は、なるべく早めに上げます(汗)

 

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海に眠るダイヤモンド 8話 感想|俺もダイヤモンドが欲しい!

 

 

う〜〜〜ん……玲央(神木隆之介)がいづみ(宮本信子)や和馬(尾美としのり)に

感化されて大胆な行動をとった件。

分かるけど分からないみたいな、曖昧な感じです。

1話の感想ではこう書いていて。↓

「(端島の人々の労働環境は劣悪)なのに、どの人も表情は活気に満ちて、

日本が発達していくのに手応えを感じているのか、やりがいを見出しているよう。

"生"が伝わってくるんですね。

一方で現代の東京は、職業も多種多様になってきて、豊かな時代であるはずなのに

どこか空虚で閉塞的で、ホストクラブで働く玲央(神木隆之介)からも

覇気を感じられません。」

最終的には「俺も変わりたい!」という方向性に行くだろうな…とは思っていたので、

彼の変化自体は困惑するものでもないですし、

ホスト相手に自分のありのままの想いを伝える台詞だけ聞いていれば、

彼がいづみと端島の人々に影響を受けたのだとも分かるんですが…

何でしょうね…なんか、その決断に辿り着くまでが強引な気がしちゃって、

気持ちがまだ追いついていないんですよね。

 

和馬が診断書を盛大に破ってばら撒いた件については、母のいづみが鉄平鉄平で

玲央に構ってばっかりで、父親に対してはどう思っているのか悶々としていた中で

本人があの人は優しかったと言及してくれた事が嬉しかったからなのだとは

後から理解出来たんですが…。

そのシーンからの、ホストクラブへと走り出してしまうという

ドラマチックな画(え)続きに引っ張られてしまったのもあるのかもしれません。

 

いや、それも原因ではあるけれども…あの感動的なラストにするのであれば、

そもそも、玲央がホストクラブに借金を返済しなきゃだの、

いづみの会社の今後だの、2人にまつわるトラブルの描写は不必要だった気がするんですよね。

現代パートは考察要素で中盤まで引き延ばしを図っていたのはもちろん、

トラブルを中心に物語を展開していた分、

玲央といづみの心情描写が不足していたと言った方が伝わるのかな。

やっぱり、何も2つの時代で別々に話を用意しなくても…もっとシンプルで良かったんですよ。

現代パートには"過去"を振り返るためのパートに徹してもらって、

思い耽っていたいづみが、先の見えない日々を過ごしていた玲央に過去について語り、

玲央が徐々に自分の生き方に疑問を感じるようになり、

やがて自分の思いのままに行動してみようと決意する…という

成長物語が軸の話になっていたら、

今回のラストにもカタルシスが感じられて、感情移入しやすかったんじゃないかと思っています。

 

前回の悲劇もあり、端島はもう無人島だと現在で分かっている以上は、

初回の冒頭でチラッと映った、リナが赤ちゃんを抱いて舟で逃げるシーンについて

ようやく触れられるのでは?と思っていたのですが、

まさかこのタイミングで「復活の兆し」を描くとは。

最終回は2時間スペシャルだと判明して、だからか…とは納得しました。

選挙で1週間お休みでしたし、再来週はSPドラマが放送されるので、2話分くっつけたんですね。

 

でも…2時間で描き切れるのかという不安も。

鉄平が今はどうしているのか?生きているのか?もそうですが、

一部が破られ、黒く塗り潰された日記の真相とか、

賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)の今とか、誠(小林昌樹)の今とか、

いづみの会社「IKEGAYA」の由来とか、気になる事が山ほどあります。

どこまで描かれるんでしょう?

登場人物も、人物を絡めたサブエピソードも多い本作ですから…

いくらあのスタッフと言えども、

収拾がつかない結末になる可能性も秘めていてちょっと心配です。

感想は…当日に上げられるように頑張ります。

もし寝落ちしてしまったら、なるべく早めに上げます。←保険をかける人^^;

 

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宙わたる教室 10話(最終回) 感想|胸を膨らませて、次のステージへ

 

 

おお、真耶(菊地姫奈)の現在について触れてくれた…!

3話で登場したっきり、どうしたかなぁと気になっていたんですよね。

家族と離れる事を決心して、介護の仕事(?)をしながら自立を目指しているらしく。

佐久間(木村文乃)があのまま放置する訳がないと思っていたので、

彼女の口から聞けたのも、脚本が真耶のフォローを忘れずにいてくれたのも嬉しかったです。

 

そんな、口頭発表を任される事になり不安になっていた佳純(伊東蒼)に、

松谷さんも今頑張ってる最中だよ…といった感じで背中を押してくれた佐久間だけでなく、

最終回は、科学部での活動を見届けてきた脇の登場人物にもピントが当たった、

細やかな内容に仕上がっていました。

 

例えば…木内(田中哲司)は本領発揮と言わんばかりに、

かつて中学時代に英語の弁論大会で県3位になった経験者の視点から

柳田(小林虎之介)と佳純の演説に的確な助言をしたり。

準備室を貸し、データ解析にも手を貸してくれた丹波(南出凌嘉)も、

実験内容がもっと伝わりやすいようにとスライド作成に協力したり。

佳純の姉・円佳(伊礼姫奈)が佳純の発表の練習を手助けしたり。

セッション当日には、木内、丹波、円佳の他にマリ(山﨑七海)、麻衣(紺野彩夏)、

クラスメイトも複数来てくれたり。

科学部だけではない、いろんな人のサポートがあって

この日を迎えられたのだという積み重ねがじっくり描写されたお陰で、

袖で控えていた柳田と佳純が舞台へと歩き始める時の後ろ姿には

自信と信頼と覚悟が見え、とても頼もしく映りました。

(長嶺(イッセー尾形)の、2人の緊張をほぐそうとしての斜め上の質問もナイスでした!)

 

それからは、もうずっとドキドキしながら見守っていました。

発表している時の柳田の表情は、当初からすると随分柔らかくなって、

科学を通して変われたんだなぁ…と感慨深くなりましたし、

佳純の発表は、私も同じような状況だと緊張しやすい人なので、

声が上ずってでも精一杯言葉を届けようとする様には、思わず手に力が入って

上手くいって欲しいと願いたくなりましたし。

柳田が、こんなに多くの人が自分たちの発表を聞いてくれているんだとふと実感して

会場を見渡す目線も(←頭真っ白になったんじゃないのでは?とは思ってました)。

終いには、「やっぱり俺たちには無理なんじゃねぇかって、何度も諦めそうになった」発言で

理不尽な理由で学会出場資格が得られなかったり、

8話で空中分解しかけたりしたエピソードが走馬灯のように蘇ってきて、

発表が終わった頃には涙腺が崩壊していました。

 

東新宿高校が優秀賞に選ばれた途端、主題歌のパーンと晴れやかなイントロが流れ始めたのが、

まるで彼らにスポットライトが当たっているようにも思えて、さらに泣けました。

本作は実話ベースなので結果は分かっているはずなんですけど、

これだけカタルシスたっぷりに見られたのは、先ほども書いた様々な登場人物への目配りと

発表までの過程描写を疎かにしなかったから…ですよね。

 

発表後、科学部のいる歩道橋の夜空…から、

同じ夜空を見ている藤竹(窪田正孝)と柳田の1話のカットに切り替わり、今までの振り返りへ。

回想の挿入の仕方も洒落ていました。

ラストのタイミングで回想を挟む事で、

科学にはまだまだ可能性があるし、これからも彼らの向学心は止まらない。

そんな未来を感じさせてくれました。

 

私自身、学生時代は過去のものになりつつあったからこそ、

定時制高校でなければ出会っていなかったかもしれない年齢も職業もバラバラの人たちが、

"好き"を共通項に夢中で物事に取り組む姿には懐かしさも感じて、

徐々に感情移入しながら見られました。

最終回まで見終えた今は、忘れかけていた青春を

お裾分けしてくれてありがとう…の気持ちでいっぱいです。

最後のクールで、こんなに素敵な作品に出会えた事が幸せでした。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 7話 感想|端島の人々はどうなるの?残り2話が気になる。

 

 

これは私の思う連続ドラマあるあるで、数年間ドラマを見ていると、

幸せなエピソードが続いた後には悲劇が待っているのがお馴染みの展開になっています。

なので、今回は少し気を引き締めた状態での視聴だったのですが…

まさかこの人が…という、予想の斜め上を行く辛い終わりが待っていました。

 

リナ(池田エライザ)と進平(斎藤工)の子供の1歳記念祝いで、

母・ハル(中嶋朋子)が感極まって「まだこがん幸せあるってね。長生きするもんたいね。」

と言った直後に鉄平(神木隆之介)を映したり…

上が黒焦げになってしまった皿うどんの麺の焼けた音をやけに長く残したり…

職業柄、坑内に入れない事にもどかしさを覚える鉄平の発言だったり…

序盤から不穏さを漂わせていた今回。

 

前回のラストでは、写真の中に鉄平がいない事が明かされ、

日記に書かれた「坑内火災」というワードがチラッと見えたので、

てっきり、鉄平が坑内火災に巻き込まれて亡くなってしまったんじゃないかと

思っていたのですが、それは早とちりでした。

幻覚を払拭して(一瞬、栄子を呼んでいた所も切なくなったけど…)

今度こそ3人で幸せに暮らそうと決意したのに、なぜ進平があんな目に…

みんなで移動していたのになんで彼を1人にさせてしまったのか…とも思うけれども、

こうなってくると、鉄平はどこへ行ってしまったのか?という謎も募るばかりですね。

 

今回特筆しておきたいのは、辰雄(沢村一樹)と一平のやりとり。

辰雄の決断も、自分が住民たちに報告する事で

端島が、住民たちの生活がどうなるのかが分かった上で、

苦しい想いでしたものなのだというのが握り拳を震わせている様子で伝わってきましたし。

最初は、生き甲斐でもあり人生でもあった炭鉱での仕事が出来なくなると知って

反発していた一平(國村隼)が、辰雄の想いを聞いてからは、

まだ悔しさは残りつつも受け入れる覚悟を決めた漢気っぷりにもやられました。

 

そうだよな、戦争を経験してからまだ数年しか経っていないんだもの…

これ以上多くの人の命が犠牲になって欲しくないよな…とハッとさせられる部分もあっただけに。

正直、2人のパートが、鉄平と朝子(杉咲花)のピュアな恋愛パート、

リナと進平の家庭パートと同列の、言わば"群像劇の1つ"として

まとめられてしまっているような構成にはちょっと勿体なさも感じて、

端島にとって大きな分岐点となる出来事を取り扱っているだけに、

ベテラン・重鎮の立ち位置である2人に焦点が当たった回も見てみたかったとも思ったんですが。

まぁでも…純粋に、残り2話でどんな過程を見せてもらえるのか?と、

先の展開に興味が持てる内容になっていたのは確かです。

 

前回に引き続き、現代パートは過去パートへの"繋ぎ"の役割を担っていました。

お陰で、クライマックスに向かう端島の物語に集中出来ますね。

 

 

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宙わたる教室 9話 感想|完全体のロケットで再出発!

 

 

私が真面目にドラマを見るようになったのは2017年の夏頃からで、

毎年何十本も見ていれば、数年経ったら記憶がぼんやりしてしまう事の方が多いんですが…

部分的だったとしても、いつまでも心の中で大切に閉まっておきたい

台詞やエピソードも出てくるんですね。

放送局も放送時期も違うのに、なんで本作の感想で?というのは重々承知していますが、

個人のブログですし、日付もいじるので…(ボソッ)

今回は、私が当時刺さった好きな台詞を紹介しながら感想を書いていこうと思います。

 

今回の内容を見ていて…個人的にはこの言葉を思い出してしまったんですね。

「彼らのゴールを勝手に作るな」

以前、とある作品の感想でも触れた事があるのですが、TBSの日曜劇場「陸王」での台詞です。

就職活動が上手く行かず、努力しても無駄なんじゃないかと

ネガティブになり始めていた息子に対して、

走り続けている限りは"終わり"じゃないという意味でエールを送ってくれた主人公の言葉で、

同じような心境だった私も少しだけ救われた気持ちになった事を覚えています。

 

科学部のみんなも…1つになって物事に熱心に取り組んだ経験は

無駄にはならない(と信じている)し、今後の人生において絶対に宝物になる。

何かがきっかけでいつか役立つ時が来るかもしれない。

そうは思っているんですが…それは、何かを悔いなくやり遂げ、

次のステージに進もうと決めた人が言うから響く言葉だとも思っていて、

実験に対して後ろ向きの状態のみんなを見ていると、

やっぱりこのまま諦めて欲しくないという気持ちが芽生えてしまうんですね。

 

柳田(小林虎之介)は退部届は出していないし、

科学部自体も廃部が正式に決まった訳じゃない。

今更ですが、佳純(伊東蒼)が記録をつけているノートのタイトルが

「科学部記録ノート」ではなく、「科学部活動ノート」になっているのも何気に素敵で。

「記録」と書いてしまったら、その日の実験成果を書き記す=終わりの意味合いが

強くなってしまいそうだけど、「活動」と書いているから、

彼女にとっては部活動は現在進行中のものだと考えているんじゃないかな…と思うのです。

 

だから…木内(田中哲司)が藤竹(窪田正孝)にかける労いの言葉も、

長嶺(イッセー尾形)の「このまま解散かもしれんな…」も、

藤竹の「科学部も壊れました」「僕の実験は失敗です」も…なんか…なんか違う。

あくまでも私は「見ているだけ」の立場である事は十分理解しているけれども、

完全にピリオドはついていないのに、

なんで全体的に"終わり"の流れになってしまっているんだろうと

もどかしく感じながら見ていたら…

後半、柳田が自分の思っている事を代弁してくれました。

 

「勝手に終わらせてんじゃねぇよ!」

そう!それ!その言葉を待っていたのよ!!

想像以上にストレートで、しかもガツンと言ってくれたのが柳田であるという事実に

ボロボロ泣いちゃいましたよ…。

(終盤、伊之瀬も同じような事を言ってましたね…さすが人生の先輩)

ドラマあるあるで、途中から立ち聞きしていないかという淡い期待にも

しっかり応えてくれていました。

科学室に来るのに躊躇していたのは…アンジェラ(ガウ)を理不尽に怒鳴ってしまった、

自分が大声を出して相手と揉め合った事で科学部に隕石を落とし、

佳純(伊東蒼)の心も苦しめてしまった自覚はあるからで、

その根本的な原因となった三浦(仲野温)と対等に向き合わないまま

生半可な気持ちで行くのは許せないと思ったから…なんですよね。

柳田が真っ直ぐな人で本当に良かったです。あぁ、カッコ良かった。

 

「あんたの仮説、俺たちが証明してやるよ。だから俺たちをもっとその気にさせろ。」

挫折を乗り越えまた1つ頼もしくなった柳田たちが、

1人立ち止まっている藤竹に手を差し伸べ、

引き連れてくれているかのようにも見える構図も胸熱でした。

また、今回は満を持して藤竹の背景が描かれた訳ですが、

セミファイナルで持ってくる事にも意義がありました。

科学部の看板に描かれているロケットのイラストに絡めて例えるとするなら…

今までは部品が一部欠けていた、不完全なままの状態で飛んでいたから

思うように行かなかった事もあったかもしれないけれども、

藤竹という1つの部品があって、全部揃って完全体のロケットになって、

初めて一歩前進出来る。そう感じました。

 

科学部、再出発!ですね。

前回が心が痛ましくなる展開だっただけに、

今回、みんなが再び一致団結していく様には一際感動がありました。

ついに最終回…終わって欲しくありませんが、

直向きな想いが実を結ぶ事を願って、見届けます。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 6話 感想|朝子=いづみ、だんだん繋がってきた?

 

 

だんだん繋がってきましたね。

いや…繋げてきたという方が正しいのかな?(笑)

端島の事で、いづみ(宮本信子)と玲央(神木隆之介)で会話が弾む…

ページをパラパラめくるカットの挿入…

今回はそんな"振り返り"の描写・演出がかなり多かったですが、

だったら、最初から日記を活用していれば、

過去と現在の行き来にももう少し納得出来たんじゃないかと思えてなりません。

 

公式サイトでも「昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ、70年にわたる愛と青春と友情、

そして家族の壮大なヒューマンラブエンターテインメント!」と記載されている通り、

本作はミステリーでもサスペンスでもないんです。

なのに…いづみが誰か?とか、玲央が誰の子なのか?とか、そういった考察要素で

折り返し地点の5話まで引っ張った。

考察に意欲的な視聴者もいるので、あくまでも好みの話になりますが…

私としては、本筋とは別軸で用意される"考察"は、

ただの話題作りのためのネタでしかないんですね。

 

また、現代パートが回によっては、過去パートとは別に物語が用意されていて、

現代パートは現代パートで独自に話を進めていったり、

はたまた、過去パートを引き立たせるための補助的な役割で終わっていたりと、

「結局、2つの物語を使って何がしたいの?」と思えるほど扱いが中途半端だったのも、

本作への面白味が削がれていった原因の1つになりました。

今回がようやく、見やすい内容に仕上がっていただけに、

いづみの正体はせいぜい3話までには明かして、誰なのかが分かった上で過去を振り返る…

(つまり、現代パートには後者に徹してもらう)という構成にした方が、

もっと早くから楽しめていたんじゃないかなって。

つくづく、勿体ない事をしたなぁ…と思います。

 

過去と現在云々の話はここで終わらせて、本編の感想へ(苦笑)

いづみが誰なのかについて、リナ(池田エライザ)・百合子(土屋太鳳)・朝子(杉咲花

の中では一番しっくりこなかったのが朝子だったのですが、

今回の内容を見ていて、ああ、確かになぁ…と頷ける面が多々ありましたね。

頭の回転は早いし、大勢の人を巻き込む力はあるし、

目標を達成すると決めた時の行動力もある。

若いうちから経営者の素質を見せていて、私の中ではやっとリンクしました。

 

百合子も味方についたら、いろんな意味で頼もしいですね。

無期限ストライキ宣言は、中々思い切った行動でw

子供たちに舞踊を指導中の百合子の所に、朝子が差し入れを持ってきた際、

笑顔でアイコンタクトをとる2人を見て…

前々回の着付けのシーン以降、2人とも本当に仲直り出来たのだと嬉しくなっちゃいました。

 

もう1つ書き残しておきたいエピソードは…

終盤の、玲央が勝手に、日記に閉じ込めていた種から芽が出たのをいづみが眺めるシーン。

現実的に言えば、50年前の種から…なんてあり得ない事ではあるんですが、

本作の場合は、これが良いんです。

初回で、フェリーに乗った玲央と遠くにある端島を見た時、

「廃墟なんかじゃない」と泣き崩れていたいづみ。

私自身も、すっかり寂れ果てた島が徐々に色づき"あの頃"が蘇っていく演出を見て

泣けてしまったのを覚えています。

芽が出た所は、初回のそのシーンが、いづみの複雑な心境が重なる小さな感動がありました。

端島で過ごしていた人たちにとっては、やっぱり"昔のもの"では終わらせたくないですもんね。

 

今回は幸せなエピソードが随所に散らばっていましたが、

鉄平(神木隆之介)が亡くなっている以上、

今後は、その幸せがゆっくり崩れていく展開が待ち受けていそうです。

やっと好意的に見られそうなので(笑)あとはただただ、結末まで見守っていきます。

 

 

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宙わたる教室 8話 感想|空中分解寸前の科学部

 

 

前回の感想で、三浦(仲野温)が石神(高島礼子)と共通している…

なんて事をサラッと書いたけれども、

今回こうして2人をじっくり見ていると、やっぱり似ていますね。

三浦は、かつて日常的に一緒にいた柳田(小林虎之介)が

いつの間にか別の世界に行ってしまって寂しいが故に、どうにかしてまた"あの頃"に戻したいし、

石神は、指導していた部下が自分の元から去ってしまった過去もあり、

また同じ事を繰り返したくない、相澤(中村蒼)は絶対逃すまいと

躍起になっているように映るのです。

 

本作のサブタイトルも、小説が原作だからか洒落ていて惹かれるものが多く、

いつも楽しみにしているものの1つなのですが、

今回は「メテオライトの憂鬱」と表記されていました。

メテオライトとは?と早速気になって調べてみたら、隕石という意味。

4話の冒頭の藤竹(窪田正孝)のモノローグでも隕石について触れていました。↓

天体の衝突は、時に様々な生物の絶滅の原因になる。

しかし同時に、新しい別の何かの始まりでもある。

そう考えると、藤竹にとっての隕石は石神だし、柳田にとっての隕石は三浦だよな…

としみじみ思わされます。

でも、「憂鬱」が何を指しているのかは、前半の時点ではまだ読めませんでした。

 

三浦が佳純(伊東蒼)とアンジェラ(ガウ)に接近してきた事で、

また以前の自暴自棄になっていた頃の自分に引き摺り戻されてしまいそうな

恐怖を感じていたのかもしれません。

柳田は休みを十分に取らず、早く実験を成功させたいと焦り始めるのです。

以前の自分だったら全く視野に入れていなかった「大学」「研究者」の道も見えてきて、

好きな事を頑張り続けていたら新たな可能性が広がったのが嬉しい…というのはもちろん。

夢中でやれる事が見つかって今はとっても充実感を覚えているし、

これからも向学心が伸びる手応えを感じているからこそ、

手放したくないと思ったんですよね…。

 

しかし、その変わりたいという強い気持ちが、

三浦が仲間を部室に連れてきて荒らされた事を機に空回りし、

ちょっとのミスをしたアンジェラを責めるわ、長嶺(イッセー尾形)に殴り掛かろうとするわ、

終いには佳純がその光景を見て過呼吸になるわで、雰囲気は最悪の状態に。

皮肉にも、柳田が科学部にとっての隕石になってしまったのです。

 

科学部が空中分解し出す様子も見ていてしんどかったですが、

藤竹に出会って科学に触れて、出来る事が増えた喜びを語った上で、

「変に夢見ちまった」「バカみてぇ」と、ここまで夢中になって取り組んできた自分を

なかった事にするかのような言葉をぽつりぽつりとこぼす姿はさらにしんどかったです。

部長になるまで成長して、目をキラキラさせながら一番積極的に取り組んでいたのは彼なのに…。

藤竹に本音を語るシーンでハッとしました。

「メテオライトの憂鬱」とは、挫折を味わい苦しみ嘆く柳田の事を指していたんだなって。

 

柳田には実験もそうですし、研究者になりたいという志も諦めて欲しくないと

思っちゃうんですけど、長嶺の言い分も頷けるものはあるんですよね。だから辛いんです。

「身の丈に合わない事をしようとする人間には、世間は厳しい」

「自分たちと同じレールを歩いて来なかった人間が

足元までのし上がってくると、蹴落としにかかる」

「夢に向かって必死になればなるほど、それが敗れた時の傷は深いだろう」

時々、余計なお世話な事も言うけれど、自分がもう相手とは縁を切ったと思っていても、

向こうはそう思っていないから会いに行こうとするのだ…といった発言も確かに…なんです。

酸いも甘いも、長い人生を送ってきた長嶺が言うからこそ、1つ1つの言葉が響きます。

今までいた環境から離れて、新たな挑戦をする事がどれだけハードルが高いか。

SNSでの誹謗中傷が嫉妬から来ているとは聞きますが、

身近な所でも嫉妬は起きているのだというのが今回を見てよく分かります…。

 

佐久間(木村文乃)が言っていて思い出しましたが、

よくよく考えてみれば、藤竹は教師としては新人なんですよね。

そんな彼が柳田をどうやって引き止めるのか。次回はそこが見所になりそうです。

 

長嶺の言う通り、辛い運命は避けられないのかもしれないけれど…

でもやっぱり、学ぶ楽しさをようやく味わい始め、

実験を通して学習面でも性格面でも見違えるほど成長した彼の努力は

無駄になって欲しくありません。

原作付きで、「定時制高校が賞をとるまでの物語」だと事前に発表されているのが救いですね。

次回で好転に向かうって信じてます!

 

 

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