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ハヤブサ消防団 3話 感想|お休みを挟んだタイミングが勿体ない…!

 

 

う〜ん…初期設定の紹介が終わって、物語が動き出した2話のタイミングで

1週お休みを挟んだのがデカいかなぁ…と思います。

と言うのも、今回の話が通常通りに描かれていたら、没入感も高まって

あちこちで膨らんでいく謎にワクワク出来たかもしれませんが、

休み明けとなると、風呂敷を広げただけで話があまり進んでいない印象の方が

強く残ってしまったんですよね。

ああそっか、そう言えばまだこの段階だった…なんて。

 

いや、決して内容に不満がある訳じゃないんです。

振り返りの描写だって、冒頭で約2分弱も使って、

「不審火」「山原浩喜」「怪しい男」などの気になるワードとともに

今までの話をおさらいしていく方法をとっていたのには、

空いた時間を取り戻そうという丁寧さが感じられましたし。

前回で私が指摘した、クスッと笑える要素多めの消防団パートも

今回は"ガス抜き"に徹していて、

その分、些細な違和感や不気味なシーンを増やす事で

コミカルとシリアスが丁度良い塩梅に仕上がって、

ミステリーとして純粋に見やすくなりました。

ただ単に、3話分放送した上でお休みだったら良かったのにな…ってだけなんです。

前回よりも今回の方が、早く次を見たい気持ちにさせるラストにもなっていましたしね。

 

まぁそれも、先週は平日のゴールデン帯から世界水泳の放送があったので

仕方ないと言えば仕方ないんですが。

でも、他にお休みする事となった「火9」と「水9(未視聴)」は基本1話完結モノでも、

本作の場合は完全に"連続モノ"なので…編成は大事になってくると思います。

例えば、スケジュールの都合上、どうしても2話しか事前に放送出来ないのなら、

せめて別日か当日20時から1時間設けて、「1・2話のダイジェスト版+3話の見所紹介」を

制作してみてもアリだったのかもしれません。

調べてみたら、どうやら8/5の14時30分から

1〜3話のダイジェストはやるみたいなんですけど…ちょっと遅いんですよね。

 

今回は大分あまのじゃく&編成についての感想ばっかりになってしまって

申し訳ありませんが(汗)

放送再開した事で、徐々に勢いが感じられたらな…と願っております。

あと、話はあまり進んでいないとは書いたものの、内容を見ていると…

放火事件の真相は恐らく、愛人が故に疎外される事となった母の子孫(?)による

復讐って所で落ち着くのかどうか?(だから、作品として世に出す事にこだわるのか?)

そこにも注目しながら見てみるつもりです。

 

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ばらかもん 4話 感想|気晴らしに散歩をしていたのがきっかけで

 

 

締め切りが迫る書展用の作品制作をやらなきゃならない所に、

夏休みの宿題の習字を教えて欲しいと頼まれ…

看板に記載された、神社に寄付してくれた住民たちの名前を書き直す依頼が来て…

さらには船に船名を書く仕事も舞い込んできて…

この仕事が続々と増えていく流れ、

「ハヤブサ消防団」でも描かれていた事を思い出して、クスッときておりました(笑)

先週はお休みでしたけど、やっぱり両作品でシンクロしているんですよねぇ。

まぁそれは置いといて…

 

今回は島(田舎)を舞台にした作品ならではの魅力が

ぎゅっと詰まった回になっていました。

まず良かったのは、住民たちとの交流や島の習わしに触れてみる事で

"気づき"を得る様子が多く描かれていた所です。

 

例えば、最初はボソッと呟くほど乗り気じゃなかったのが、

実際に石垣の石積みを手伝ってみたら「先生は中々飲み込みが早かね」と褒められて、

自分には案外きっちりとした作業が向いていると分かってからは、嬉しそうにそれを続けたり。

看板に記載された住民たちの名前を書き直すよう頼まれた時は、

規則正しい字を書くのが久しぶりだと気づいたり。

ペンキ・刷毛・船体といういつもとは違った条件を出されて断ろうとしていたものの、

刷毛で下慣らしをしてみたら「弘法筆を選ばず」が本当だったと知ったり。

なる(宮崎莉里沙)たちが船に手形をつけた事が起爆剤となって字を書き始めてみたら、

いつの間にか重圧が全くなくなっていたのを感じ取ったり。

何かを見聞きして、体験してみる事で

"自分の知らない自分"に出会っていく清舟(杉野遥亮)の様子が

じっくり積み重ねられていたのが印象的でした。

 

加えて今回は、住民たちから思いがけない言葉をかけられて、

ハッとしたり笑みを浮かべたりする表情も多々見受けられましたね。

中でも、一番良い表情しているなぁ…と思ったのが、

美和(豊嶋花)から「先生はよそ者なんかじゃなかよ」と言われたシーン。

一瞬、こんな自分でも島の一員になって良いのかな?と戸惑いを見せつつも、

徐々に笑顔になっていく所は、

新しい居場所が出来た喜びを実感しているのが伝わってくるようで

こちらも見ていて温かい気持ちになれました。

 

次に良かったのは、ベタながらも「わらしべ長者」のエピソードが盛り込まれた所です。

島の一員になれた清舟が、今度はお返しに…とお裾分けをしようと考える流れも自然でしたが、

このエピソードを取り入れた事で、

"島のコミュニティ"の全体像が掴めるようになったのです。

住民たちの日常は以前から描かれていましたが、

今回のようにほとんどの登場人物の住まいや、

日頃の暮らしが次々と描かれるケースはありませんでしたよね。

会話の内容も良い意味でごくありふれたものばかりで、

田舎に対して何となく抱えていた「噂が広まりやすい」「世間が狭い」イメージって、

きっとこういうやり取りから来ているのかも…というのが読み取れる話になっていました。

 

また本作は、島での学びを書道でアウトプットするシーンが山場となっている訳ですが、

今回は珍しく、字を書いている時の清舟の表情にフォーカスが当たっていて、

それがより"島での成長・吸収"を物語っていた気がします。

正直、今まで書いてきた字も確かに独創的で惹きつけられはしたんですが、

おお〜凄い!とは思っても、清舟と同じく心を弾ませるまでは行かなかったんですよね。

何と言うか、"過程"よりも"結果"を重視したような作りだったから。

素人目からしたら、迫力のある字を見ただけで

大体は「優れた作品」だと捉えてしまうだろうし、

杉野さんが本作のために書道を練習されたと聞いても

制作に全部関わられているとは限らないので(プロの手も加わる事はお察ししているので)、

そうなると、視聴者が求めているのは、その時の杉野さんの表情にはなるでしょう。

今回はそこが活かされていたので、いつもよりも見応えを感じましたし。

清舟が学生たちに習字を教える際に「二度書きするな」「(ここの線は)一度しっかり止める」

「もっと筆を立てて」と注意していた事を自ら破っていた所も、

まさしく「殻を破る」を具現化していてグッときました。

 

子供たちの出番も多くて、親の実家に遊びに来て伸び伸びと暮らす

夏休みらしい仕上がりにもなっていたと思います。

それだけに、次回は東京での話が増えそうで、今から寂しいですね…。

 

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シッコウ!!〜犬と私と執行官〜 4話 感想|だったらもうちょっと同情出来るように…

 

 

ほぉ〜…女性執行官って、今年の4月に採用されるまで1人もいなかったんですね。

これはかなり初耳。

と同時に、だからか〜と納得している自分もいます。

 

この「だからか〜」は以前、執行官と犬の関係性、そして犬を扱う必要性が

明かされた時にも感じた事でした。

今回で言えば、執行関係者のキャストでひかり(伊藤沙莉)だけが紅一点の状態になっていたり、

「おっさんパラダイス」というワードを出したりしながら、今までいろんな形で

執行官の世界に若い女性が飛び込んでくる"違和感"を強調してきた訳ですが、

見ていくうちに「なんでこんなに、おじさんばっかりなんだろう…?」という

視聴者の漠然とした疑問に触れる話になっていたのです。

からくりが上手いなぁと思います。

有益な情報をすぐ明かすのではなく、

視聴者に良い意味でモヤモヤを覚えさせた段階で明かす事でスッキリさせる手法は、

ちょっとした謎解きっぽさもあるんですよね。

 

前期の知的財産と言い、本作の執行官と言い、

ドラマではあまり描かれる事のない職業を題材とした作品の何に期待しているかって、

業界の裏事情にどこまで踏み込んで、どこまで"エンタメ"に昇華出来るのか?

という所にあるんですが、今回は主に前者の方でその良さを味わえた気がします。

 

ただ、勿体ないと感じたのは、債務者・佳菜江(さとうほなみ)の描写で…。

彼女は、夫が育児を放棄していたが故に、育児ノイローゼになりかけ離婚し、

シングルマザーとして娘2人を育てながらも

借金に手を出してしまう人物として描かれていました。

先ほどの女性執行官がいない(いなかった)件はただの豆知識で済ませず、

「まだまだ男女平等になり切れていない現実の中で、女性が抱える"生きづらさ"」で

メインエピソードとも繋がりを持たせていたのは良かったのですが、

だからこそ、もっと同情出来るようなキャラにして欲しかったなぁ…

と思えてなりませんでしたね。

 

頼れる人が周りにいない。気軽にお金が借りられる世の中になっている。

普通の暮らしをしている人でも、ふとした事で債務者になる可能性は十分に秘めている。

それは分かるんですけど…恐らく、最初にひかりと小原(織田裕二)で訪問したシーンで、

悲観的な劇伴を流しつつ、泣き落としにかかろうとしたからなんだと思います。

他にも、借金をしては踏み倒す原因を元夫や子供のせいにしたり、

つけているネックレスや指輪がそれなりに高そうに見えたり、

佳菜江の言動がほとんど嘘だったり(だからか、終盤での本音もイマイチ信じられない…)、

「小原の好みの顔」だったり…何と言うか、"魔性の女"に描き過ぎでした。

 

泣きそうな表情を見せるのであれば、

例えば、2人が去った後で抑えていた感情が緩み始める…とした方が、

二面性を感じさせて、視聴者も彼女の訳ありな過去を知ろうとする気になったかもしれませんね。

あとは、お仕事をみんなより早めに切り上げてのお迎えや、仕事と子育ての両立などで

シングルマザーが苦労している日常シーンも盛り込むとか。

ガツンと言ってくれる人物もいなかったのでねぇ…

テーマの見せ方が上手かったのは確かですが、

正直、今までの中で一番と言っても良いほど、不完全燃焼で終わった回でもありましたね。

 

前回に引き続き、メインエピソードに犬が絡んでこないので、

ひかり本人がとうとう「どうも。犬は関係ないんですけど…。」と言及してきましたね。

そこはメタ発言っぽくて、クスッとさせられましたが(笑)

次回は上野原(板谷由夏)が再登場するだけに、再び犬が絡むお話になりそうです。

物語も後半戦に突入…そろそろ、結末含めて心から満足出来る回が欲しい所です。

 

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転職の魔王様 3話 感想|仮面をつけて働く社会人

 

 

「とりあえず3年」…働いていると耳にする事が多い言葉ですよねぇ。

初めて聞いたのは、私が新人社員研修に参加した頃で、

「自分で一通りの仕事を行えて、仕事の面白さが分かるようになってくる時期」

という意味合いで語られていて印象に残っていたのですが、

その言葉を信じて地道に仕事を続ける社会人は決して少なくないはずで。

身近なテーマを取り扱った内容なだけに、本作ではどう噛み砕いて描かれるのか

注目しながら見ていましたが…今回は一段と良く仕上がった回でした。

 

来栖(成田凌)の過去が3話で描かれ始めたのは意外でしたが、

それが良かったのかもしれませんね。

彼もかつては笹川(渡邊圭祐)と同じく、

仮面をつけて働いていた事で自分の心を殺した人だった。

彼の過去に触れ、2人に共通点を持たせたお陰で、エピソード自体に奥行きが増し、

視聴者も思わず自分事として考えたくなるような話になっていましたし。

来栖の"毒舌"にも、人生の酸いも甘いも噛み分けた重みを感じさせて、

「なぜ彼は毒を吐き続けるのか?」「なぜ彼は"魔王様"と呼ばれているのか?」に

説得力を持たせていたと思います。

 

そして、来栖と笹川が"辛い経験を味わった者同士"ならば、

千晴(小芝風花)にとって笹川は、自分には出来なかった「とりあえず3年」を成し遂げた、

ある意味"尊敬の人"と言えるでしょう。

今回は他にも、来栖と千晴それぞれ

笹川との一対一での対話シーンが用意されていましたが、この見せ方が面白かったです。

会話の内容から、エージェントとしての仕事観や

物事に対する考え方の違いが浮き彫りになっていて、

そんな真反対の2人が1人の求職者に解決策を見出す所により興味が湧きました。

 

本編の息抜き的な社内パートも、ちょうど良い塩梅でしたね。

メインで描かれている「仮面をつけて働く社会人」に対して、

ここのパートで描かれているのは「加工で自分を盛る」で

"偽り"で関連性を持たせているので、蛇足感を覚えないんです。

むしろ、事件の手がかりを掴むみたいにハッとさせられるようなセリフもあって、

何気に重要なパートとして見ておりました。

 

結末も納得出来るものに。

スキル云々は抜きにして、嫌味も言わず、相手の良さを認めてくれているデザイン部に

異動してみてもアリなんじゃないかな?とは思いましたが、

違う舞台で活躍している同期たちに刺激を受け、少し焦りが出始めたのは確かですし。

3年もあの上司の元で働いていたからこそ、今度はちゃんと尊敬の出来る上司の元で

一から働き直して、自分に自信をつけて行きたい…という笹川の意思を考えれば、

やはり転職した方が彼のためなのかもしれませんね。

 

作り笑顔から素直な表情へとゆっくり変わっていく

渡邊圭祐さんの人間味ある演技も相まって、晴れやかな気持ちで見終える回となりました。

ゲストという形ではありましたが、本作での役が一番良かったです。

役者として、一皮むけたような気がします。

 

 

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VIVANT 3話 感想|日本に戻ってもスケールの大きさは変わらず

 

 

シルクのような砂漠風景、戦車、国境警察官も容認の偽装工作…

何でもアリだなぁ…いろんな意味で自由だなぁ…と思いながら途中まで見ておりましたが。

とりあえず、予告通り誤送金事件の"犯人"は明かされましたし、

散々他のエピソードで引っ張って、日本での話は終盤から…

みたいな詐欺展開にならなかっただけ安心しました。

 

にしてもねぇ。日本に帰ってきてからの話を見ていると、

バルカ共和国で繰り広げられた今までの出来事が

なかった事になっているように感じるのは気のせいでしょうか?(苦笑)

いや、正確には、海外の企業に送金しているという設定があるので、

物語に活かされていると言えば活かされているんですけど。

ただ…今回のような誤送金事件に関する内容ってぶっちゃけ、

国内に限定しても成立する話ではあるんですよね。

 

例えば、わざわざ海外警察や「別班」を絡めなくても、

大手企業のトップが黒幕の誤送金事件…でも支障はなさそうですし。

野崎(阿部寛)の職業も、「警視庁公安部・外事第4課の捜査官」から

自身の過去にまつわる未解決事件を

個人で秘密裏に捜査している警察官…に置き換えても行けそうな気がするんです。

それこそ、堺雅人さん×日曜劇場×銀行 の組み合わせだから

余計にそう思うのかもしれませんが、半沢直樹」の壮大版に見えてしまいました。

 

事件の真相に繋がる手がかりを得るくだりは、ミッション・イン・ポッシブルちっく。

1話(1時間半)+2話(1時間半)+3話(30分)=大まかに言って約3時間半も

逃亡劇に尺を使うのってどうなん?とは思いますけど(笑)

まぁでも、やっとこさ話が動き出したので良いや。

あと少しで警察が来る!早く隠れろ!なんて流れもドラマで散々見てきましたけど、

やっぱり「数字」「ドジな主人公」設定を持ってくるとドキドキはするもので…

そこでようやく、本作のうたう"アドベンチャードラマ"感は感じられたので良いや。

何だか、回を重ねるごとに寛容的になってきておりますw

あ…チラッと振り返るならともかく、

席を外すなんて、警備員…チョロ!とはツッコみましたよ?

 

誤送金事件を主軸にして物語を進めていくのかと想像していたんですが、

次回で完結させるようですね。

で、5話から新編に突入?松坂桃李さんも新編からのご登場?

…この構成、改めて「半沢直樹」だなぁと。

 

ここまで、何を描こうとしているのかが掴みづらい話が続いてきましたが、

もはや、事件の黒幕が誰で、どんな真相が隠されているのか?よりも、

どんな物語になっていくのか?が"本作の考察"になりつつあります。

日本での撮影もスケールの大きさは感じられたものの、

4話以降も見た目の豪華さだけに頼らず、

結末に向けて吸引力のある展開になっていく事を期待しております。

 

 

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トリリオンゲーム 3話 感想|違うドラマを見ている感覚に

 

 

ぼや〜っと見てしまったり、ワクワクするほど面白く感じられたり…

回によって波がありますねぇ。

今回は残念ながら前者の方でした。

 

恐らく、ホストクラブでの話に尺を割き過ぎたのが原因なのかもしれません。

今までとは別のドラマを見ている感覚に陥ったっていうのはもちろん、

ハル(目黒蓮)の持ち味である突飛な手法で周りを手懐けていく所も、

「規律」「規範」を重要視しがちな社会だから

その大胆さが際立ち、作品の面白味に繋がっていた訳ですが。

ホスト業界で…となるとむしろ、ナンバーワンになるためには

手段を選ばず攻略していく人が多いイメージがあるので、

彼のハッタリも霞んでしまうというか、正攻法に見えてしまいました。

 

ホストクラブでの話を主軸にした事で、気になる部分は他にもあります。

まず…"過程"の見せ方です。

ドラマは基本フィクション作品であり、それが漫画原作を実写化したものなら、

ご都合主義で話が動いていくのも仕方ないとは思います。

ただ、本作の場合はサクセスストーリー。

1話の感想と同じような事を書きますが…結果が分かっているからこそ、

そこに至るまでの描写過程が大事になってくる訳で。

「ハルがナンバーワンになれば、店のルールを変えられる。

そうしたら、ホストのために大量に貢ぐお客さんに『ヨリヌキ』を宣伝し

利用してもらう機会が増え、知名度と売り上げの向上を図れる。」

ホストクラブに潜入するにあたっての目的は分かるんですが、

目標金額まであと何万なのかの途中経過もざっくりし過ぎていれば、

そもそも、潜入してみてからの2人の成果も不明瞭なので、

で、今の進捗状況ってどうなってるの?とモヤモヤしてしまったんですね。

一応、3人で情報共有したり、策を考えたりするシーンは挿入されていましたが…

日数とともに、グラフの推移や数字などで具体的に示すとか、

ホストクラブ以外の外での出来事も都度盛り込むとかしたら、

会社がどの段階にいるかも分かりやすいし、"ビジネス"感も出た気がしました。

 

あとは、役割分担ですね。

特に、ガク(佐野勇斗)と凛々(橋本莉子)の描写に疑問が…。

凛々に関しては、ハルとガクが外に出向いている間も通常営業をしていたんですよね?

彼女の仕事ぶりと言えば、放送開始から20分程度でちょっと差し込まれたくらいなので、

3人での"連携"が見えづらかったですし。

ガクに関しては、性格的にホストが向いていないっていうのもありますけど、

市場調査・情報収集はハルだって出来ますし、

むしろハルの方がその能力に長けているんですから、

最初から、新サービスのコーディングに四苦八苦する…

という描き方でも良かったのでは?と思いました。

何が言いたいかっていうと、それぞれの役割を上手く描ききれていないって事。

ハルはコミュニケーションを得意としていて、ガクは理想を形にする作業、

凛々は物事を妥協せずやり遂げる形で2人のサポートに回る…で、

社内におけるポジションは個々で違うはずなんですね。

「登場人物の役割を分けて描く」って、ドラマにおいて割と重要だと思っていて。

そうする事で、登場人物のキャラを立たせたり、話を動かしたり、

画面の切り替えでテンポを生み出したりするなどいろんな効果をもたらすので、

それが不足していると、話がだらっとして見えるんです。

 

唯一、前回で指摘した「ハルがいない世界線=未来」のエピソードについては、

過去(現在)の要素を絡める形で、前後で"繋がり"を持たせていたので、

話の腰を折っている感が弱まりましたが…。

欠けている部分が多いからか、今回は、大金を得てのし上がっていく内容に

いまいち引き込まれませんでしたね。

ゲスな考えですが、目黒さんにホストを演じさせたかったんだろうなぁ…

とすら思えてしまいました。

蜜園フラワーもとい蜜園社長(余貴美子)も、

買収を提案されるほどの危機的状況に陥っているのであれば、

会社の現状や、「トリリオンゲーム」に賭けるかどうか…という葛藤を

過程の中でもっと描いてみせても良かった気がします。

 

 

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この素晴らしき世界 2話 感想|突然のサスペンス。えっそんな話になるの?

 

 

ここまでがプロローグといった所でしょうか。

"不安"が"自信"へと変わり、もしかしたら私にもやれるかも…と

妙子(若村麻由美)が思えるようになるまでの過程を、丁寧に辿っていた印象を受けました。

 

何より、真由美(猫背椿)が「人はね、いつから何かを始めても遅くないのよ」と言うシーンを

序盤に持ってきたのが良かったですね。

お陰で、今回は何をメインとするのかが明確に伝わってきました。

それからは話が進むにつれて、莉湖(木村佳乃)の芸能界に対する

熱い想いや本音を聞いてハッとする表情を見せたり、

「力を貸してくれませんか?」と言われた後に、ショーウィンドウのガラスに映る自分に

こんな私に出来るのかしら…と問いかける姿を映すカットが挿入されていたり、

夏雄(沢村一樹)のカウンセリングで徐々に心が解れていく様子だったり…と、

様々な人との関わりを通して触発されていく妙子の様子が描かれていきます。

最終的に、彼女がいかに繊細でピュアな性格なのかが分かり、

なりすまし生活を送る決断をするのも無理のない流れになっていたと思います。

 

ただやっぱり、テンポが…っていうのが気になるんですよねぇ。

今回はクスッと出来る箇所もちょっとだけ増えて、それなりに見られはしたんですが、

あとはテンポが良くなってさえくれれば、

ごく平凡な主婦が大女優へと羽ばたいていくのを大らかに見守りたくなる

"大人のドラマ"になり得る気がするんです。

本作の作風が見えた所で、惜しい点はそこだけ。

あ…主題歌との相性はあえてツッコまない事にします(笑)

曲自体は素敵ですけど、(映像も相まって)流れるとなぜかエンディングっぽいですよね。

 

そして、惜しいというか「えっそうなるの?」と思った点については…

考察マニアが好きそうな"匂わせ要素"をいろいろと盛り込んできた所。

詳しく挙げるとするなら、社員スタッフ・櫻井(葉月ひとみ)の自殺未遂に、

息子と謎の女性の恋愛模様に、旦那の会社の部下のパワハラに、

若菜の顔をペンで書き殴る女性の存在に、あのサスペンスめいたオチと、

本題とは特段関係のなさそうなサブエピソードが描かれてきた訳ですけど、

これ…まとまるの?いや、それ以前に、どうしても必要なの??

という考えが先行してしまうんですよね。

次回予告は一瞬、何だか物騒でしたし(苦笑)

全部があらゆる形で本題に繋がるんだとしたら

かなり複雑な展開になっていきそうなんですけど、どんな話にしていくつもりなんでしょうね。

ある意味、気になります…。

 

しかし、今週はお休みだった前時間のドラマを優先したいため、

本作の感想は今回までとする予定です。今後はのんびり見ていきます。

スケジュール変更の都合で、話数削減との事ですが…

放送日次第では、最終回の感想を書くかも?書かないかも?

 

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ばらかもん 3話 感想|芸術に正解はないが、不正解もない

 

 

1話でも、主人公が島を受け入れていくまでの変化だけでなく、

後半でメイン回として取り上げられそうな浩志(綱啓永)の

過去や"気づき"を盛り込んでいた時点で、うっすら感じていましたが…

本作って、話の展開が早いですよね。

次回予告も含めて、何となく、7話くらいまでの話を

ぎゅっと凝縮しているような感覚を受けます。

原作は今年の5月から、期間限定で連載が復活しているらしいのですが、

5年前に18巻で一旦ピリオドを打っているので、

もしかしたら、取捨選択しつつも

全10〜11話でほぼ全部を描き切ろうとしているのかもしれません(原作は未読)。

 

なぜ冒頭でこんな事を書いたのか?というのは、今回の内容にありまして。

今回は、ライバルの神崎(荒木飛羽)と川藤(中尾明慶)が島にやってきて

清舟(杉野遥亮)を東京に戻るよう説得するエピソードがメインで描かれて、

落ちてきた紙飛行機から、前回のヤスバァ(鷲尾真知子)の言葉

「そん時はな、どうぞお先に」を思い出し、実践する事自体は良かったんですが…

個人的には、前回からの今回ではなく、何話か後に回した上で

この話を見てみたかったかなぁと思えてしまったのです。

回想を交えながら、主人公が誰かの言葉をふと思い出すくだりって、

少し時間を置いてから出した方が

視聴者は「そう言えば、こんなエピソードもあったなぁ」って懐かしめただろうし、

時を経ての主人公の成長もより実感出来て、

連続ドラマならではの醍醐味が味わえたはずなんですね。

それに、島に来てからの作品が何作も生まれて、住民たちを徐々に味方につけてきた所で、

頭ごなしに自分の作風を否定する者が現れる…という流れの中で描かれていれば、

自分なりのスタイルへの迷いや葛藤も、見応えのあるものになったんじゃないかな?とも。

 

そして前回では、いろんなネタを扱っては1つの結末へと綺麗に結びつけた脚本に

工夫を感じられただけに、今回は前半部分のテンポがややスローリーなのは否めず…。

(調べてみたら、1,2話とは違う脚本家が担当されてました。)

住民たちを続々登場させての作戦エピソードも、それはそれでほっこりさせられましたが、

今回のテーマ「芸術には正解がない(だから冒険したって良い)」の1つの象徴とも言える

珠子(近藤華)の漫画を、もっとメインに絡めてもアリな気がしました。

誰かに後押しされたくて、勇気を出して漫画を持って行ったのに、

BLだと勘違いする瞬間を見てしまって以降、

なぜか一切触れられる事なく終わってしまいましたからね。

書道とはまた1つ違う表現方法だからこそ、描きようによっては、

漫画を読んだ清舟にヒントを出し、刺激を与えさせる

"重要アイテム"になったのでは…と思うと、ここの落とし所はちょっと勿体なかったです。

まぁ、漫画を読んでもらうシーンは次回で描かれるんでしょうけども。

 

ただ、最後は印象に残った箇所を書くとするなら…

なる(宮崎莉里沙)の存在が良いアクセントになっていましたね。

子供が故の至らない部分はあれど、紙飛行機を飛ばしたり、ユニークな釣り針を作ったりと、

大人なら中々そんな発想には辿り着かないような柔軟さを見せていて、

今の清舟にとって彼女がいかに必要な存在か?というのをきっちり描き示していたと思います。

 

また、紙飛行機のシーンの時にかかった劇伴も、そのタイミングもドンピシャでした。

視界が一気に開けるような感覚を、清舟と同じく味わう事が出来ました。

今回は思う所あり、いろいろとツッコんでしまいましたが、

やはり本作の世界観やキャラクターが大好きなのには変わりないんですよね…。

 

 

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ハヤブサ消防団 2話 感想|掛け持ちが増えていく主人公

 

 

消防操法大会の練習に、灯明係に、寺当番に、田舎を舞台にした作品の脚本家に、

そして移住前からの連載の執筆に…と、とにかくお仕事を抱えている太郎(中村倫也)。

立て続けに舞い込んでくるお仕事の描写が、都会から田舎に越してきた事で

今までだったら経験しなかったであろう出来事や、

田舎ならではの洗礼に振り回されている彼の心境を表しているようで良いですね。

 

でもこのお陰で、隼地区について聞き込み調査をする場面が増え、

主人公の存在感も、ミステリ作家という設定も

初回よりも活かされた話になっていた気がします。

誰かとやり取りをしている中で、密かに推理をする意味深な主人公のアップも含めて

しっかり"ミステリー"に見えました。

 

しかし、"ミステリー"として、どう見たら良いのか判断に悩む所もあるんですよね。

それは消防団のパートです。

初回の時は、彼らの楽しげで親しみやすい雰囲気が

今まで見てきたミステリー作品ではあまり描かれなかった分、

意外性が強くて惹かれるように見てしまった訳ですが、

今回の内容だとコミカルな描写も結構多いのです。でも、どことなく怪しい感じだし…。

 

例えば、「それは触れたらあかんで。面倒臭なるで。」と勘介(満島真之介)が忠告していた

郁夫(橋本じゅん)と賢作(生瀬勝久)の関係性は、

放火事件にも繋がる訳ありな過去が後々明かされたりするのかな…?と思いきや、

実際は、ああ、そんな事だったんだ!?とツッコみたくなるような

ぶっ飛んだ真相でしたし。(おじさま俳優による学生コスプレは楽しく見ましたけどねw)

大会の本番でポンプの水圧が急に強くなったのも、

太郎を陥れるために誰かが仕込んだのかと勘繰ってしまいました。

 

分かりやすく言い換えれば、消防団のパートを、

TBSで実写化される池井戸作品でよくある家庭パートと同様に

物語の"ガス抜き"として気軽に捉えれば良いのか、

それとも、放火事件の真相の手がかりとなる重要なパートとして

真剣に見ておいた方が良いのか?そこで少々戸惑っているって事。

役者さん方が役をイキイキと演じられているのは伝わってきますが、

この戸惑いを薄めるためにも、

ミステリー部分でぐいぐい引き込んでいって欲しいなぁ…と思うのでした。

 

とは言え、奇を衒ったり、露骨に煽ったりする演出や劇伴がないので

かなり好意的に見られております。

演出に関しては、冒頭で書いた太郎のアップの他にも、

引きの視点で主人公のいる場所にゆっくり接近していく、

まるで第三者が覗き込んでいるかのようなカメラワークが

随所に散りばめられているのが印象に残りますね。

劇伴も、この言い方が適切か分かりませんが…

基本ふわっとした滑らかな曲調なので、それが物語の没入感を高めてくれるのです。

 

考察するのが得意な視聴者も、そうでない視聴者も自然と謎解きをしたくなる、

そんな作品に仕上がっていると思います。

どうか、風呂敷を広げ過ぎて最後は駆け足…なんて事にならないよう願いつつ、

次回以降も期待して見ていきたいですね。

 

 

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転職の魔王様 2話 感想|彼女にとっての「やりたい仕事」は何だったのか?

 

 

やっぱり、目を逸らしたくなるほどのシビアな現実と、

たまにはこんな風に夢を見たって良いよね…という希望が

ちょうど良いバランスで描かれた作品だと思います。

「転職の魔王様」が通称になっているくらいなので、

視聴前は、転職する未来もそう遠くない私からしたら

見るのがキツく感じるのかもな〜…と不安ではあったんですが、

最後は必ずスカッと出来て、心晴れやかになるオチを用意してくれているお陰で

安心して見られると言いますか。

それは、来栖(成田凌)が

「人をよく見ている」からこそあえて辛辣な言葉を投げかけるのであり、

実は"思いやり"も奥底で持ち合わせている人物なのだというのを

初回で提示してみせたのも大きいのかもしれません。

 

初期設定の紹介をある程度済ませてからの今回は、

そんな彼と、彼とは真逆で優し過ぎる千晴(小芝風花)が

教育係と見習いとしてタッグを組み本格始動…といった所でしょうか。

前回に続き、来栖の描写は悪くありませんでした。

でも…第三者に転職先を提案する"通常回"となったからなのか、

生意気ながら「もっとこうなったら…」と思う部分がぼちぼち出てきたのも事実。

これから、言語化出来る範囲で1つずつ書いていこうと思います。

 

まず1つ目は、先ほど「人をよく見ている」と書きましたが、

来栖が魔王様と呼ばれながらも、なぜ内定者からの評判が高いのか?について

もう少し説得力のある内容になっていると、

より魅力的に映るんじゃないかな〜という気がしました。

例えば、彼は宇佐美(早見あかり)への評価で、

派遣で2年ずつ職場を転々としては環境に順応してきた事、

後輩の中田(大関れいか)が仕事で辛い時には励ましてくれていた事、

そして、克行(味方良介)が今の仕事を出来ているのも、

彼が1人ぼっちになっているのを他の会話に引き入れてくれた宇佐美のお陰だという事を

克行に伝えるシーンがありましたよね。

個人的にはそれらが…極端に言えば、後出しジャンケンに感じてしまったのです。

だって、展開されている話は基本"現在"がベースになっていて、

「派遣として働いていた10年間」についてはほとんど触れられていなかったから。

一応、彼女の事情や才能を知る場面はありましたが…

1人で彼女の働きぶりを遠くから観察するとか、後輩に普段の様子を聞いてみるとか、

履歴書や職務経歴書から分析してみるとか、

とにかく、秘密裏の行動がチラッとでも盛り込まれていれば、

克行に正論をぶつけるのにも重みが増したのかもしれません。

 

2つ目は、1つ目に関連する事ですが…全体的にやや間延び気味な印象を受けました。

これは、来栖の意外性を見せてギャップを持たせたいからなのか、

(中田も参加していたものの)ケーキバイキング店での合コン、

千晴とエージェント会社の社員たちとのランチ、

杖で阻止して犬飼(藤原大祐)に頼み事をするくだりと、

本題とはあまり関係のないサブエピソードが所々で挿入されたのが原因なんだと思います。

今回はまだ許容範囲でしたが、今後次第では蛇足に感じてしまいそうです。

だからその分、1つ目で書いた"主人公の描写"に尺を割いて欲しい気持ちにさせられましたね。

 

で、3つ目は…結末です。

まぁ、エージェントの仕事柄、求職者が考えもしなかった事を提案して

視野を広げてもらうというやり方は、私も実際経験してはいるのでリアルだとは思います。

ただ、流れを見ていると…

「(何が正解かは)自分の意思で決めてください」と来栖に言われて考えた結果、

宇佐美は「やりたいと思える仕事が出来る会社に就きたい」という

結論に辿り着いたのに、自分がどんな仕事をしたいのか、どんな事に興味があるのかを

自己分析する間もなく、来栖から通販会社の企画職を提案されたのが

どうしても気になるんですよね。

それ、結局、克行の言葉で正社員になると決めたように、

また相手の言葉で自分の将来を決めちゃってない?って。

間違ってはいないんですけどねぇ…何と言うかな…

来栖がノートの中を勝手に読んで企画職を提案するんじゃなくて、

宇佐美がふとした時にノートを見つけて、読み進めていったら「これだ!」ってピンとくる…

みたいな動機であの決断が描かれていたら、納得出来たんじゃないかという気がしました。

 

初回の感想は諸事情あって短く済ませましたが、今回はまぁまぁ長くなりましたね。

改めて、人間の欠けている部分を修復していくんだというのは

掴める話にはなっているんですけど、ちょこっとだけ惜しい感じです。

でも、説教でも人情の押し付けでもない"優しさ"が見え隠れする作りは好みではあるので、

まだまだ好意的に視聴していこうと思います。

 

 

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