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風間公親−教場0− 11話(最終回?) 感想|で、劇場版はいつですか?

 

 

まぁ、だろうな…………っていう最終回でしたね。

いくら十崎(森山未來)を連想させる千枚通しの事件が描かれたとしても

それは単なる"1話完結型エピソード"の1つにしか過ぎない事も、

十崎を逮捕してきちんと完結させない事も分かりきっていたので、

驚きもガッカリもしておりません。

 

あ、でも、中盤からの露骨な引き延ばしにはある意味驚きましたけどね(苦笑)

風間(木村拓哉)が取調室のブラインドを閉めるシーンに

特に尺稼ぎ感を覚えたのも束の間、

まさか本編とエンディング映像で新人刑事の回想を2回流すとは!

最近の月9は、次の時間帯にもドラマ枠を設立したからなのか

最終回はほとんど通常放送だったのに…

拡大放送するなら、構成をもう少し工夫して欲しかったですし、

回想を流すならどちらかでも十分だったんじゃないでしょうかね?

 

今回は「ここからは推測です」と補足する台詞があったのでまだマシでしたが、

事件パートは基本「犯人からの自供頼り」の印象が強く、

憶測を言ってたら解決しちゃったけど、もし犯人が黙秘を貫いたらどうするつもりだったの?

とツッコみたくなるような内容が多かった上に。

もちろんその役者さんが好きなのを前提として、

最終回で隼田(新垣結衣)のみが美味しい見せ場をもらっているのも気になって…。

(個人的には、遠野について伊上(堀田真由)に言及するのは

どちらも付き合いのあった谷本(濱田崇裕)と尾山(結木滉星)の方が、

そして"指導を受けた刑事の代表者"として挨拶に行くのは

最初に巣立っていった瓜原(赤楚衛二)の方がしっくり来たのでは?なんて。)

事件描写に、物語の着地点に、登場人物の活かし方に、重厚そうな演出の魅せ方に…

あらゆる面で違和感の残る作品だったと思います。

 

2年前の「教場Ⅱ」のラストで、風間が片目を失うきっかけが描かれて、

どうせ映画なんだろうな…と思っていた"風間教官のエピソード0"が

ドラマで見られるとの事で当初は嬉しかったですし、

それにつられて最後まで見てしまいましたが。

結局は…極端に言えば、軽くタイトル詐欺ではありましたよね。

だって、風間が警察学校へと異動する理由は分かっても、

十崎があの時逮捕された事件の詳細も、風間含む警察組織を恨んでいる理由も

不透明なままで終わりましたから(汗)

で…来週は特別編を放送するらしいですけど、

内容からするに、十崎の件は劇場版へと持ち越しでしょう。

 

そう考えると、もしかしたら本作も「教場」「教場Ⅱ」と同じく、

前後編(前中後編?)の単発ドラマ向きだったのかもしれません。

いや、むしろ、遠野を殺害した事件と「十崎vs風間」のエピソードが

"風間が指導官から教官になるまで"を直に示していますし、

視聴者が本当に見たいのは"その2つ"なはずですから、

そこに絞って、単発ドラマで放送すべきでした。

まっ、リアルな話、お金が欲しいから…と言われればそれまでですけども。

 

期待値は高かっただけにね…何だかな。

SPの頃の記憶で終わりたかったなぁって感じです(涙)

 

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日曜の夜ぐらいは… 8話 感想|これはもうハプニングはない気がしてる。

 

 

日9視聴後に遅刻して本作を見始めたからなのか(後で冒頭部分を見返しはしました)、

サチ(清野菜名)がみんなに贈る言葉を若葉(生見愛瑠)が代理で読むシーンで

遺言…?最終回…??と錯覚してしまった事は置いといて(笑)

やっとこさ、カフェオープンに向けてそれぞれが動き始めましたね。

 

とは言え今回も"嵐の前の静けさ"に留まっており、

3人(6人)の幸せを阻む者たちが何かしでかしそうで

案外何もして来ない…という展開の連続ではあるので、

正直、話に物足りなさを感じ始めている自分もいるんですよねぇ。

もちろん、彼女たちが夢に向かって邁進していく姿は微笑ましいですし、

まだまだ好意的に見ている気持ちが強いんですけども…

やっぱり序盤の方で、いかにも疫病神かのように描いたインパクトの大きさが

未だに脳裏に焼き付いているからなんだと思います。

 

ただ、今回の内容を見る限りだと、もう残り数話で目立った騒動を描く事なく

ひたすらハッピーエンドで終わりそうな予感もしてきました。

そう感じた一番の理由としては、

「毎日楽しいなって思える事が、一番の復讐!」という言葉です。

次回予告でこの言葉が流れた当時は、まどか(矢田亜希子)辺りがお金を盗んで

店内も荒らして…っていう大悲劇を味わった後で、心折れそうになったサチが

必ずカフェを成功させて、相手を見返そうとして出た言葉なのかな?と

捉えていたんですけど、本編を見てみると違っていて。

復讐もただ単に「やり返す」って意味ではなく、話の前後を聞いていると

「もう過去なんて振り返らない。ポジティブな感情を貫いていけば何とかなる!」

の意味合いに近かったので、

そうなってくると、結末までにどんな過程を辿っていくのかが何となくは読めてしまうのです。

 

けれども、仮にまどかがまんまと騙されたままだったり、

博嗣(尾美としのり)が田所(橋本じゅん)にド正論で言いくるめられたままだったとしても、

翔子(岸井ゆきの)の家庭問題は簡単には行かない気がするので…

幸せを掴むならば、自分の身の回りの事にはきちんと向き合ってからに

して欲しいとは改めて思ってしまうんですよねぇ。

個人的には、最終回になっていきなり漂白!なんてオチが来るとモヤモヤする派なので。

そこらへんの落とし所をどうするのかは、とても気になります…。

 

 

話は打って変わって、サチにとって公園のパンダがどんな存在なのか?が

さり気なく知れたのは良かったですね。

「お母さんはそこから動けないけど、それは言い方変えれば、

そばにいつでもいてくれるって事だから」の言葉の後のパンダのカット。

サチからしたらきっと"母親の分身"で、

だから、本人に言いたくても言えなかった事を伝える形で

パンダに母親の姿を重ねていたのだろう…というのが読み取れました。

 

今回はいつもよりパンダのカットが多かったのが物語っていて、

サチのメッセージの通り「みんなのお母さん」になりつつあるんだろうな…と思うと、

徐々に年齢を超えたコミュニティが出来上がっていく様子に

ちょっと羨ましさもありつつ、ほっこりさせられもしたのでした。

 

 

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それってパクリじゃないですか? 10話(最終回) 感想|最後まで見た甲斐があった…と思える最終回

 

 

良い最終回でしたねぇ。

最終回が素敵な形で収まると、ああ、良いドラマを見たなぁ…って気分に浸れます。

やっぱり着地点をどう描くかって重要で、

着地点次第で作品そのものの印象も大きく変わるのだと改めて実感させられもしました。

 

前回の感想で「集大成感のある、爽やかな結末を期待しております。」と書きましたが、

まさしくその通りになっていて、

視聴者が見たいものや、こうなって欲しいなぁ…っていう願望を

みっちり詰め込んだ作りだったと思います。

何しろ、"過去"の取り入れ方が上手かったです。

伝わるかどうか分かりませんが…例えば、回顧させる手段として使われがちな回想も

複数並べて流すだけで終わらせず、

そこからどう変化・成長したかを現在の姿と照らし合わせながら見せていたり。

今までのエピソードや台詞を掘り起こし、

あの時実はこう考えていて…という本音を紐解いていく事で、登場人物に厚みを持たせたり。

とにかく、初回からずっと見てきた視聴者が「こんな事あったね〜」と、

作中の人物と一緒に懐かしんだり、感慨深く思えたりするような

話になっていた印象を受けました。

 

亜季(芳根京子)と北脇(重岡大毅)の魅せ方も良かったですね。

北脇に関しては、序盤の裁判で熱く訴えかけるシーンで、

理論派の彼なら絶対言わなかったであろう言葉を

亜季ではなく彼が…って所にグッと来ましたし。

亜季は「"私"という特許を見つけた」を口に出した時の表情が凛としていて、

最初の頃のおどおどした気弱な性格が嘘のようで(笑)

元々のお人好しな面は持ち合わせつつ、他人から刺激を受けながら地道に成長していく

リアリティある主人公は、芳根京子さんの演技と相性抜群でした。

 

いやはや…純粋なお仕事ドラマだったと思います。

私が本作を応援しようと思ったのは、特許という一見小難しそうな題材を、

「やっとの思いで商品が完成し、人に認められた時の達成感」

「仕事のやり甲斐」「思い通りに行かない現実」といった、

視聴者(特に社会人)なら誰もが経験したかもしれない

仕事上での"あるある"エピソードに落とし込みながら、

自然と共感出来るように、分かりやすく見せていた所もそうなんですが。

何と言っても、コンビを安易に恋愛に発展させない所も好感が持てましたかね。

亜季と北脇の2人を「刺激を受けたり、自分の足りない部分を補い合ったりする関係性」として

徹底して描かれていたので、最後まで気持ち良く見る事が出来ました。

 

それに、以前も書いたけれども、キャストのバランスが光っていたなぁ…と。

よくよく考えてみれば、上司的立場に置かれやすい常盤貴子さんとともさかりえさんが

同じ作品にキャスティングされているって中々贅沢ではあるんですよね。

この2人だけでなく「こんな上司、かっこいいな」と憧れたくなる人物だらけで、

それぞれ見せ場がしっかり用意されていたお陰で、回を重ねるごとに気づけば全員魅力的に。

五木(渡辺大知)は残念に終わってしまいましたけど…(泣)

SPでもなんでも、また月夜野の面々にお会いしたいです。

 

…ところで、huluの新コンテンツは、発表のタイミングが悪過ぎたんじゃないでしょうか。

おいおい…と落胆させた所で、彼女との恋バナを見たい!って、なる…?(笑)

 

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風間公親−教場0− 10話 感想|続きは映画館で!になりそう…何となくですけど。

 

 

なんだろう…この、美談でねじ伏せられた感(汗)

過去のトラウマに向き合い、心に太い芯を持つまでの変化が伝わってきた

染谷将太さんの演技は見応えがありましたし、

見えない所で大切な人を想っていて…の描写は好みの部類ではあるんですけど、

今回の事件パートはあらゆる方向でモヤモヤしましたねぇ。

 

素朴な疑問なんですが、今回の犯行って何罪に当たるのかが気になって。

サワラに事前に毒を仕込んだ訳でもあるまいし、時間差のトリックを仕掛けた訳でもない。

そう…継秀(岡田義徳)は直接手を下していないんですよね。

仮にガスコンロが自動消化装置の付いていない古いものだったとしても、

果たしてあんな方法で致死量のガスが出るのかどうかっていうのも確証が持てませんし。

"まだら認知症"なのを考慮すると、継秀の思惑通りに事が進むとも限りません。

 

大体、冷蔵庫の中をしばらく整理整頓していたのなら、他の物に塩があちこちつくはずで…

サワラに塩をいっぱい振っていたから

指にまだ残っていたと解釈すれば良いんでしょうかね(苦笑)

冷蔵庫の中の写真を見てあの真相に辿り着くのも飛躍し過ぎていて、

今回は大分、憶測で強引にまとめたなぁという印象が強かったです。

 

それに、風間(木村拓哉)が新人刑事のプライベートに首を突っ込むのもいつもの事ですけど、

冒頭では演技について触れたものの、心理の専門家でもない人が

三者の前で自身のトラウマを語らせようとする荒療治をやってしまったのも

個人的にモヤモヤする原因だったかと思います。

いくら何でも残酷で、感動には結びつかず…

お陰で、肝心の遠野(北村匠海)のエピソードに入り込めませんでした(泣)

 

話は変わって、本作はここ数回は事件パートはもちろん、

千枚通しの男・十崎(森山未來)を追う件と遠野の病状の3つのエピソードで

同時並行させているため、ややガチャガチャした作りになってしまっているんですね。

これ…最終回で書こうとしていた事を今書くとすると、

「十崎を追い、逮捕するまでの話」を重点的に描いた方が、

「風間公親−教場0–」というタイトルと

風間の"原点"に相応しかったんじゃないか?って気もしております。

 

だって今までの話って、教官時代も指導官時代も風間の性格があまり変わっていなければ、

風間道場と銘打って、SP時代にやっていた「風間vs複数の生徒」の生徒を

1人に絞ったバージョンをメインとしているので、

どちらかと言うと「風間公親−教場0.5–」の方が近いですし…。

風間道場で物語を展開していくから、十崎の方の進展は小刻み程度です。

 

最終回は15分拡大との事で、一応事件パートも十崎が絡んではいるものの、

現時点では彼の後を追うだけで接近は出来ていませんし、仇を取る=逮捕するまでを考えると

とても1時間弱で収まるとも思えませんね。

最近トレンドの「続きは映画館で!」にならないと良いんですけど…(滝汗)

着地点次第で、本作が微妙で終わるか、何だったんだ…で終わるか

評価が決まる事になりそうです。(←どちらにせよ微妙ではあるのねw)

 

 

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日曜の夜ぐらいは… 7話 感想|次回から色々と本格始動するかな?

 

 

「でもさ、正直言うと時々思うんだ。金かぁ…結局はって。」

今回、一番「おおっ」と思えたのはこのサチ(清野菜名)の言葉でした。

 

まぁ…でも実際、その通りではあったんですよね。

以前の感想で、3000万円をバラ色の生活には変われない中途半端な金額だとは書いたけれども、

回を追って冷静に考えてみれば、若葉(生見愛瑠)が前の職場を辞めたのも、

富士子(宮本信子)と一緒に東京に引っ越したのも、

3人(4人)でカフェを経営するという夢を持てるようになったのも

全部「宝くじが当たった」から出来た訳で。

もしお金がなかったら、今でも我慢と忍耐の生活が続いていただろうし…

言葉を選ばずに言うと、ある意味"お金ありき"で幸せを得ている彼女たちを見て

ちょっと引っかかりは覚えていたのです。

 

でも、それはサチも同じだった。その事実に、心がふと軽くなりました。

今回は、視聴者の何割かが抱えていた気持ちを、サチも同じく抱えていた事を知れただけでも

十分価値のある回だった気がします。

また、あの想いを吐露するのがサチなのも彼女らしいと言いますか…。

「結局はお金」なのが悔しいとは自覚しつつ、それでも幸せを求めて動く矛盾も

何だか人間臭くて、分かる…と思っちゃいましたね。

 

本編については、今回も「嵐の前の静けさ」といった感じ。

順調には進んでいるけど、このまま無事にサンデイズのオープンと経営が成功するとは…と

良からぬ方向で考えてしまうのは、

夢を持ってからの3人の前でまだ姿を表していない

まどか(矢田亜希子)と博嗣(尾美としのり)の存在もそうなんですが、

今回の内容を見ていて新たに気づいた事もあったんです。

彼女たちから、頭の中では想像や理想を膨らませていても、

その実現のために行動に移す様子があまり見受けられなくて。

例えば、カフェメニューの再現のブレを減らすために料理教室に通ってみるとか、

栄養士の資格勉強をするとか、食品衛生責任者の講義を受けるとか、いろいろ準備は必要なはずで…

前回、賢太(川村壱馬)から「研修して下さいね」と言われていただけに、

何かを学習したり研究したりするシーンが一瞬もなかったのは少し気になってしまったんですよね。

 

いや、もちろん、本作が「ド素人が新感覚カフェで売れっ子店員になるまでの

お仕事サクセスストーリー」ではなく、

「友情こそが、奇跡だ。」というキャッチコピーの通り

「今まで孤独な想いを抱えていた3人の人生が、ある日を境に大きく変わる」

物語であるとは理解していますし、私が先ほど書いた事も野暮なのかもしれませんが。

でも、ここ何回かは、何か起こるのでは…ああ…今回も無事に終わった…の

緊迫感走る展開の連続で、

しかも今回はサンデイズの進展がほぼなかった辺り(賢太の出番も開始50分くらいでしたし)、

正直、そろそろ物語に"動き"を見せて欲しいなぁ…とも思えてしまうんです。

前回の本編の感想を比較的サラッと書いていたのも、きっとそういう事でしょうしね…。

 

ただ次回予告では、邦子カレーの採用?の他に、

エプロンや食器を選んだりするシーンが流れていたので、次回に期待って所でしょうか。

サチの「毎日楽しいなって思える事が一番の復讐!」発言も

大きな悲劇の訪れを匂わせていて、今からドキドキしております…。

 

 

最後に余談で…まどかが菓子折りを持ってきていた件、

基本、良心のある人物しか登場しない岡田脚本らしさが滲み出てましたねぇ。

お金をせびるつもりで持ってきた訳じゃないと、私は信じたいんですけども。

前回の邦子(和久井映見)から見た"好きだった頃"の博嗣と言い、

今回のサチの田所(橋本じゅん)への感謝の気持ちと言い、

子供の頃の娘を懐かしむ富士子と言い…

悪人をそのまま悪人に描かない所が、作家性だなぁ…と見ていて思いました。

 

 

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それってパクリじゃないですか? 9話 感想|商品が発売されるまでの苦労

 

 

なるほど、今までの描写の積み重ねがこう来るのかぁ…と。

今回の内容を見てみれば、カメレオンティーだけでなく、

ふてぶてリリイのサブエピソードも並行して描かれていたのにも納得。

根岸(福地桃子)の「今まで気にもしてなかったけど、

この小さな一文字があるかどうかで本当に大きな違いがあるんだって知ったよ」という

商標登録に四苦八苦してきた者から出た素朴な言葉には

ハッとさせられるものがありましたし、

この言葉とサブエピソードが、自社商品を世に出す上で挫折を何度も経験した

月夜野の上司たちの想いに立体感を持たせていた気がしました。

 

そして、序盤のみの登場だったイラストレーター・ハナモ(山崎静代)の件も、

ただの前哨戦かと思いきや、何気に効いているんですよねぇ。

製作物に手塩をかけ続けて生まれる愛着だったり、

いろんな人に愛されて欲しい願いだったり。

それは月夜野ドリンクの面々も根岸も、

世に商品を出すクリエイター側の人間全てに当てはまる共通点なんだけれども、

いざ商品化に向けて行動に移すと、壁にぶち当たる事もしょっちゅうある。

三者三様の事情が描かれたお陰で、私たち消費者は何も知らないだけで

水面下ではライバル企業が発売・発表を阻止するとか、

話し合いの結果、計画が白紙になってしまったりだとかは実際よくある事なのかも…と

しみじみ考えさせられる内容になっていたとも思います。

 

じゃあ今回はそんな商業界の"リアル"を描いた所で、

ラストは田所(田辺誠一)の悪巧みスマイルで終わるのか?と言ったらそうではなく。

ちゃんと最終回に向けて盛り上がりを感じさせてくれる

締め方になっていたのは良かったですね。

前回と今回の社長(赤井英和)もそうですが…

本作って、キャラクターの見せ場の作り方も上手いんですよねぇ。

彼に吠えたのが、いつも物腰柔らかな熊井(野間口徹)だからこそインパクトも大きくて、

良く言った!って清々しい気持ちにもなれました。

 

スパイの件に関しては、以前から"前フリ"は施されていたので

やっぱりスパイの話にはなるよね…とは思ったものの、犯人は意外や意外で。

役者さん次第では「この方を起用したのなら絶対何かある」と

裏を読んでしまいそうなものですけど、

あの方に関しては「そういう役なんだ〜」で納得してしまっていたので(笑)

ここはキャスティングの妙でしょうね。

 

今回の内容と、連続ドラマならではの醍醐味を感じさせる展開を見て、

最終回はきっと納得いく形で終われるんじゃないかな…と思えてきました。

集大成感のある、爽やかな結末を期待しております。

 

 

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風間公親−教場0− 9話 感想|なんでそうなる?としか言いようがない。

 

 

プライベートの描写は女性刑事2人の時にはありましたが、

男性刑事の中込(染谷将太)の回でもガッツリやるんですね。

まぁ、ブツ切れで挿入していたとは言え、

母親役の余貴美子さんの佇まいも相まってか事件パートとの温度差を感じず、

終始ジリジリとした緊迫感を保った作りにはなっていたので

そこは良かったですけども。

 

中込のキャラクター自体も、何か才能が見込まれて送り込まれた

今までの刑事たちとは違い、完全なる問題児で、

風間(木村拓哉)と張り合おうとする様子は少し新鮮味がありますし。

前回に引き続き、"風間道場"らしく風間が指導する姿もしっかり描かれています。

ただ…肝心の事件パートは、前回はせっかく上手くヒントを見せていたのに、

また「戻っちゃった」って所でしょうか。

あまりにも無理くりな展開で、おいおい、いくらなんでも…と思えてしまうほどでした。

 

ドラマは基本フィクションであり創作物なので、

全てを全てリアルに寄せる必要はないとは思います。

しかし、本作のような「刑事モノ」、あとは「探偵モノ」…

つまり、トリックの解明や推理が物語の鍵を握る作品ともなれば話は違ってきて、

「いかに視聴者を納得させられるか」「視聴者がいかに推理を楽しめるか」

重要になってくる訳で。

"ご都合主義=ファンタジー"が度を超えれば超えるほど、視聴者も一気に興ざめしてしまい、

終いには作品の雰囲気も壊しかねない気がするんです。

 

仮に例えば、頭脳明晰な子供が大人顔負けの観察眼で真相を見抜く「名探偵コナン」や、

特殊捜査課の面々がみんな子供の「コドモ警察」、

今期で言うなら、赤ちゃんが事件解決に導く「育休刑事」などのような

ファンタジーを取り入れた作風だったなら、

「その手の作品だから」と割り切って楽しめたかもしれませんが…

本作の場合はいたってシリアスで、リアル寄りではあるんですよね。

でも、リアルな描写をしている割には、真相や着地点はファンタジー

以前でも書きましたが、やたらと重厚な演出&劇伴も含めて、

そのチグハグさが本作の面白味を損なわせてしまっているんだと思います。

 

そもそも、「倒叙ミステリー」の描き方もずっと疑問で。

犯人を先に見せれば良いってもんじゃないのでは?というのも引っかかるんです。

犯行に及ぶのが頷ける動機だったり、証拠だったりを

視聴者に前もって提示するのが「倒叙ミステリー」だと捉えているんですが…

事前情報もなく、ただ殺害する様子を描くだけなので、

その後の情報が全て後出しジャンケンに感じてしまうと言いますか。

一応"ヒント"のつもりで、前半部分で伊上(堀田真由)を病院に連れて行くエピソードを

挿入していたんでしょうけど、それも事件に繋がるのがあからさまで、流れとしては強引。

もっと経緯を冒頭に盛り込めば、内容にもついて行けそうなのに…

何だか粗っぽいんですよね。

 

それにしても、刺した時にカメラがスポーン!と出たんだと想像すると失笑もんですし…

大体、広島行きの往復列車が帰ってきたお陰で、証拠品が見つかったって…(汗)

もうこうなってくると、気を衒わない方が得策な気がするんですけどねぇ。

って、あと2話の段階で書いても遅いか……。

 

 

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日曜の夜ぐらいは… 6話 感想|とにかく順調!順調すぎてやっぱり怖い。

 

 

今回は本編よりかは…会話や言葉から

若葉(生見愛瑠)と富士子(宮本信子)の根強い"親子"の形が垣間見えた所が、

一番印象に残る回だったかなぁと思います。

 

正式には祖母と孫ではあるものの、似てるな〜と感じる時が多々あるんですよね。

例えば、序盤辺りでサチ(清野菜名)や翔子(岸井ゆきの)に思っている事を

言語化してくれた感謝を伝えられるシーンがあったように、

若葉には、仮にふと思ったとしても、

それを認めるのが、口に出すのが恥ずかしいからつい避けてしまいがちな本音を、

遠慮せずかつ柔らかく包み込んで相手に届ける能力に長けている。

富士子も同じで、「役に立ちたいから邦子ちゃんを利用してしまっている」

旨の言葉なんて人前で中々言えません…。

プライドが先行して、自分の弱さやズルさをなるべく隠そうとするのが

人間の心理ではありますからね。

こうやって本音を伝える2人のシーンを各々用意する事で、

率直な気持ちを常に尊重する富士子の生き方が、今の若葉を作り上げたんだろう…という

画面上では表立って描かれない深い関係性を浮かび上がらせているような気がしました。

 

また、学校の詩の宿題にまつわるエピソードにもほっこり。

担任が低評価にしたのは…マジレスすると、

実際にサービス残業もあって心が疲弊している所で

図星を突かれた気分になってしまったのと、子供がそんな現実的な思考を持って欲しくない…

って理由から来ているんでしょうけれど(汗)

まぁでもやっぱり、長年育てて来ている訳ですから、

なんでこの詩の良さが分からないんだ!って怒りたくなる富士子の感情も頷けはするんですね。

この「自分の詩を肯定してくれた」思い出話のお陰で、

若葉には何があってもそばにいてくれる人がいて、

それが自分にとっての"支え"になり"救い"になっていたのだというのも分かって。

先ほど書いた事も含めて、本作の人物同士のやりとりを通して生まれる余白が

今回の個人的な余韻に繋がったのではないか?と思いました。

 

で、本編に関しては、もう「順調」の2文字ですね。

前回に引き続き、その順調さが逆に怖く感じるのは、

前半で胸糞展開が描かれたが故の後遺症なんだろうな…と(笑)

カフェ開発プロジェクトに関わる以上、

契約書を取り交わす様子が全く見られないのが不安ではありますけど、

とりあえずは…賢太(川村壱馬)の次回予告の前後も知れて一安心かな。

 

そうなってくると、今回は回想以外一切出番のなかった

まどか(矢田亜希子)と博嗣(尾美としのり)の動向が気になる所で。←毎回名前出してますねw

ここら辺、本当にどうやって解決させるつもりなんでしょうねぇ。

3人(+2人)にはこのまま幸せな道を進んで欲しいと願いつつも、

際どい悪役を登場させたのなら、変に同情心を持たせず、なぁなぁにまとめずに

きちんとカタをつけて欲しい気持ちも同時にあって、複雑ではあるんですよね…(汗)

 

 

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それってパクリじゃないですか? 8話 感想|これぞ "ワンチーム"!

 

 

おおお…本作を見ていて、まさか涙がちょろっと出る日が来るとは(笑)

月夜野ドリンクvs本物の怪物」でいつにも増してシンプルな構造だったのもあり、

今までの中で最もスカッとした回でした。

 

また、ここにきて、登場人物の多さが活きてきたんじゃないかと思います。

当初はただ「多いなぁ」くらいの印象でしたが…

今更ではあるんですが、本作の社員の年代のバランスって案外、

若者寄りか年配寄りのどっちかに偏るって事がなく、

新人から中堅、ベテランまで、それぞれ上手い具合に収まっているんですよね。

4話で北脇(重岡大毅)の弁理士になる決意が描かれ、

前回で又坂(ともさかりえ)の発明と発明者を守りたいという信念が描かれ、

そして今回では高梨(常盤貴子)の責任感の強さと

熊井(野間口徹)のブレない考えや上司ならではの頼もしさが描かれて。

他も含めて、そうやって個々の仕事へのプライドの高さが伺える

エピソードの積み重ねで少しずつ影響を受けていった亜季(芳根京子)が、

最終的には自前の真っ直ぐさで社内全体の根気を底上げして

勝利へと導くという流れが、まさしく"連携""ワンチーム"を物語っていて、

チームに愛着を持ちながら見られました。

 

それに伴い、いつもなら亜季や北脇が解決策を見出しグイグイ引っ張っていたはずが、

今回は2人の見せ場は若干控えめで、

代わりに、先輩や上司、社長を前面に出した事も

終盤の熱い展開に繋がったのではないでしょうか。

特に社長(赤井英和)…初めてかっこいいって思いましたよ。

赤井英和さんと言えば、やはり思い浮かぶのは某引越社な訳で、

本作の社長役にキャスティングされた理由が8話でようやく分かるほどでした(笑)

退職願を破く王道パフォーマンスも、交通費1万円差し出す洒落と懐の広さも

社長らしさがありましたし、

何より、一番「ビジネスに正義があったって良い」を体現していた人物だった気がします。

 

清々しい結末に合わせて、主題歌との相性も抜群でしたね。

ここも初めてしっくりきました。

風でも吹いてきそうな主題歌の軽やかなメロディが、

一仕事終えたチームの達成感や爽快感に拍車をかけていたと思います。

 

で、ボスも倒せたし、もうこのまま最終回で良いじゃん!と言いたい所なんですが…

残り2話は案の定、カメレオンティーの特許をあえて出願しなかった件で

話を膨らませる事になるんですねぇ。

ボスとは書きましたが、ハッピースマイルも敵側ではありますしね。

SNSでチラッと原作既読者の呟きを見た感じだと、さらに重〜くなるそうで…?

「やっぱり8話で終わりにした方が…」にならない締めになるよう願っております。

 

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風間公親−教場0− 8話 感想|「教場Ⅰ・Ⅱ」の面影を感じさせた回。

 

 

前回は…路子(白石麻衣)のプライベートな部分を強調しただけでなく、

風間(木村拓哉)が新人刑事への指導を放棄した(と捉えられる行動をとった)事で

かえって路子単体での台詞量やカットが多くなってしまい、

「マイペースで肝の座った新人女性刑事が主人公の刑事ドラマ」に見えたのはもちろん。

事件パート自体も憶測と後出しジャンケンが著しく、"刑事ドラマ"としても雑な作りで

今までの話の中で最も満足度の低い内容だったのですが…

今回は前回とは打って変わって、最も良質な印象を受けましたね。

 

何と言っても、風間の魅せ方が明らかに違うのです。

個人的には「教場」「教場Ⅱ」を彷彿とさせるほど、

今回で初めて、彼がちゃんと主人公に映りました。

例えば…序盤で風間が後から現場入りしてきて

路子や谷本(濵田崇裕)とやり取りをするシーンがあったんですが、2人を平等に描き、

"風間にとっての部下"である2人と"捜査チームにおいての上司"である風間で

2:1の構図を作る事で、風間の存在感を際立たせていたのもそうですし。

何より、"風間道場"らしく、路子に指導する姿が頻繁に描写されていて、

それに伴い、彼の些細なカットを増やしていたのも効果的だった気がします。

 

そして、いつもお馴染みの「風間に全て見透かされている」

不安や恐怖を生み出す演出も冴えていて…。

一度は玄関に人がいなかったはずが、名越(小池徹平)の動向を映してから

恐る恐るカメラをずらしていったら、風間がいると分かった時のゾクっとした感覚だったり、

終盤の路子への取り調べシーンで、風間が確信を突く言葉を言うタイミングで

寄りと引きでカメラワークに緩急をつけたりしながら、

彼がいかに洞察力に長けた人物であるかを映像&演出で見せていったのが良かったです。

 

で…最後には、相手を想いやる一面も持ち合わせている事を分からせるエピソードまで用意。

前回で、いつもなら前編で交番勤務を推奨するくだりがあるはずなのに、

路子の時だけなぜ…?っていうのが気になっていたのですが、今回のためだったんでしょうね。

捜査情報を漏洩し、薬物絡みの彼氏と同居していた以上(調べが入るはずなので…)、

路子が交番で再起を図れるのは現実的ではないのかもしれませんが、

私はこのオチは中々好みでした。

風間流に言い換えて真似た「何となくだが」という、普段なら絶対言わないであろう発言は、

これからどうして行きたいかはお前が決めろ。俺は陰ながら応援するだけだ…みたいな、

さり気なく背中を押してくれているような彼なりの優しさと洒落を感じさせましたし。

回復に向かいつつある遠野(北村匠海)に「時間はかかるが、復帰出来るそうだ。」と

声をかけてからの交番で働く路子への場面転換も、

彼女の今後を願っているようにもとれて、秀逸な流れだったと思います。

 

そんな訳で今回は、"指導官"として、優れた刑事として、上司として、1人の人間として…と、

風間のいろんな顔を見られた点で充実感を覚えました。

事件パートも、基本は倒叙ミステリーなので、犯行の過程は明かされはするんですけど、

今回は視聴者に「ん?」と思わせるポイントを提示するなどして

いつにも増して親切設計だったのが良く、疑惑が確信へと変わっていく様を

畳み掛けて見せていく形をとっていたのが面白かったです。

 

本当、今回のようなお話が初回から描かれていれば、

脱落者ももう少し減ったんじゃないでしょうかねぇ。

車を使ってのダイイングメッセージとか、学校の銅像の溶接とか、

大皿で体液を全て受け止める…とか、

今となっては、トンチキ要素濃い目だった前半が懐かしいです(笑)

 

 

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