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ザ・トラベルナース 4話 感想|ぶつかり合いが親子を繋げる

 

 

今回は郡司(菜々緒)回だった訳ですが、

歩(岡田将生)も静(中井貴一)も上手い具合に絡められていた気がします。

患者の意向よりも効率ばかり重視する上司に不満を覚えている彼女に、

同じく日本の医療体制にやきもきしている歩(岡田将生)を重ねる。

そして…静(中井貴一)は一歩引いて、さり気ない言葉で郡司を奮起させる立場に回る。

 

歩の場合は前にガンガン出していき、静の場合は暗躍させる事で初めて

両者の個性が光ると思っているので、

患者・四方田(岸本加世子)に対してどんな動きを見せるのか?を

郡司を軸に展開していった今回の内容は、

役割分担が明確になされていたのも相まって興味深く視聴出来ました。

 

「ナースは医者の指示でしか動けない」のも恐らく医療あるあるで。

現実世界だったら、ナースハウスの面々みたいに愚痴って終わり…

ドラマだったら、型破りな主人公が現代の医療をスパッとぶった斬る!

という話になりそうなイメージを抱えていた分、

「医者の指示でしか動けないと嘆くくらいなら、医者の考えを変えて

正しい指示をしてもらえるように交渉してみれば良いじゃないか」といった

実際に行動に移せそうな"協調"の方向に持っていったのには

そうきたか…と思わされましたね。

医者は医者、ナースはナースで出来る事を探し、情報を共有して

みんなで協力しながら最善策を見つけていく。

お仕事ドラマ要素もちゃんと描かれているのが、この手の作品にしては何だか新鮮です。

ナースが主人公のドラマだからって医者を完全なる"敵"にするのではなく、

理想の体制に近づけるようにと、互いが手を取り合って

患者に向き合おうとしている姿は、やっぱり見ていて微笑ましいものですね。

 

患者の前で演じたり、営業妨害したりw

あまりにも大胆な行動過ぎてツッコミたくなっちゃうんだけれども、

そこも歩らしい寄り添い方というか。

「目の前で亡くなっていく母に何もしてやれなかった」悔しさと

「(最善は尽くしたんだろうけど)医者が母を見捨てた」ふつふつとした怒りを

想像させたあのエピソードが加えられたからこそ、

彼の動きにも説得力が感じられたのかもしれません。

というか…嘘で終わるオチのつけ方も良かったですねぇ。

前半の静が患者にした話を嘘だと指摘していたのに、

最終的には自分も嘘をついてしまうという(笑)

本人はそんなつもりはなくても、静に確実に影響されていっているのが

伝わってきて、クスッとしちゃいました。

 

小出しにしている天乃(松平健)の過去の件は、無難に医療過誤かな〜?とは思うんですが、

それよりも今回で気になったのは、

主に治療する患者の名前に必ず数字がついている事ですかね。

一村、二階堂、三雲、四方田…そして次回は五反田。

テレビ朝日のこの枠のドラマは、基本的に全9話構成で、静の苗字は「九鬼」。

って事は…最終回では静が患者になって、成長した歩が手術をする話にもなり得そう??

 

 

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ザ・トラベルナース 4話 感想|ぶつかり合いが親子を繋げる

 

 

今回は郡司(菜々緒)回だった訳ですが、

歩(岡田将生)も静(中井貴一)も上手い具合に絡められていた気がします。

患者の意向よりも効率ばかり重視する上司に不満を覚えている彼女に、

同じく日本の医療体制にやきもきしている歩(岡田将生)を重ねる。

そして…静(中井貴一)は一歩引いて、さり気ない言葉で郡司を奮起させる立場に回る。

 

歩の場合は前にガンガン出していき、静の場合は暗躍させる事で初めて

両者の個性が光ると思っているので、

患者・四方田(岸本加世子)に対してどんな動きを見せるのか?を

郡司を軸に展開していった今回の内容は、

役割分担が明確になされていたのも相まって興味深く視聴出来ました。

 

「ナースは医者の指示でしか動けない」のも恐らく医療あるあるで。

現実世界だったら、ナースハウスの面々みたいに愚痴って終わり…

ドラマだったら、型破りな主人公が現代の医療をスパッとぶった斬る!

という話になりそうなイメージを抱えていた分、

「医者の指示でしか動けないと嘆くくらいなら、医者の考えを変えて

正しい指示をしてもらえるように交渉してみれば良いじゃないか」といった

実際に行動に移せそうな"協調"の方向に持っていったのには

そうきたか…と思わされましたね。

医者は医者、ナースはナースで出来る事を探し、情報を共有して

みんなで協力しながら最善策を見つけていく。

お仕事ドラマ要素もちゃんと描かれているのが、この手の作品にしては何だか新鮮です。

ナースが主人公のドラマだからって医者を完全なる"敵"にするのではなく、

理想の体制に近づけるようにと、互いが手を取り合って

患者に向き合おうとしている姿は、やっぱり見ていて微笑ましいものですね。

 

患者の前で演じたり、営業妨害したりw

あまりにも大胆な行動過ぎてツッコミたくなっちゃうんだけれども、

そこも歩らしい寄り添い方というか。

「目の前で亡くなっていく母に何もしてやれなかった」悔しさと

「(最善は尽くしたんだろうけど)医者が母を見捨てた」ふつふつとした怒りを

想像させたあのエピソードが加えられたからこそ、

彼の動きにも説得力が感じられたのかもしれません。

というか…嘘で終わるオチのつけ方も良かったですねぇ。

前半の静が患者にした話を嘘だと指摘していたのに、

最終的には自分も嘘をついてしまうという(笑)

本人はそんなつもりはなくても、静に確実に影響されていっているのが

伝わってきて、クスッとしちゃいました。

 

小出しにしている天乃(松平健)の過去の件は、無難に医療過誤かな〜?とは思うんですが、

それよりも今回で気になったのは、

主に治療する患者の名前に必ず数字がついている事ですかね。

一村、二階堂、三雲、四方田…そして次回は五反田。

テレビ朝日のこの枠のドラマは、基本的に全9話構成で、静の苗字は「九鬼」。

って事は…最終回では静が患者になって、成長した歩が手術をする話にもなり得そう??

 

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親愛なる僕へ殺意をこめて 6話 感想|どう捉えるかはあなた次第?な次回予告

 

 

葉子(浅川梨奈)殺害事件のエピソードを膨らませ、

それの答え合わせをしてきた前回までとは一転…

今回は"新章突入"感がひしひしと伝わって来る内容でしたね。

エイジ(山田涼介)が生まれたきっかけが明かされる所から物語が始まり、

B一視点の回想を立て続けに見せてきた辺りに、

ここからはB一が主体となった話が描かれていくのだという

雰囲気が引き締まった感覚を覚えました。

 

回想の入れ方にしても、初期の頃にあった

主語を変えては現在と過去を行ったり来たりな複雑な構成ではなく。

最初の回想に「15年前」と表記して、それ以降は日付を記載したカットを

毎度毎度ワンクッション置きながら見せていっているので、

"過去の話"である事がしっかり掴めるようになっています。

そして、現在の話を時折挟む事で、

今まで謎のヴェールに包まれていたB一の解像度を高めつつ、

着実に真相へと近づいていっている。

 

まぁ…今回の内容全てに意味があるかと聞かれたら、そうとは限らず。

特に、スピード違反で警察に目をつけられてからの7分間は

「いや、何もないんか〜い!」と思うくらいには蛇足ではあったんですけどね(笑)

あのシーンだけすっ飛ばして次に繋げるか、あとは、院内に侵入するくだりが

一場面前からだとやや唐突な気もしたので(いつの間に薬入手したの?っていう疑問がw)、

侵入するまでの描写過程に割いても何ら支障はなかったのかもしれません。

ですが…全般的には楽しめたので、

あとは、残り3話で何を見せてもらえるのか?を期待するのみですね。

 

で、あの次回予告に関しては…

私は共犯者ではなく「真相を知っている側」の人で、ミスリードだと信じているんですけど、

まさかストレートにネタバレしているって事はないですよね?

もし後者だとしたら、見せ過ぎだろうと(笑)

いやいや…でも、本命の亀一(遠藤憲一)がいますし…

あの血と怪我しやすい性格は関係しているんじゃないかと思っております。

例の警察の人間の方は、終盤でいきなり現れる新キャラが犯人の可能性も高そうですね。

本作の相関図って小さいですから、もう後輩くんしか思い当たる人物がいないんですよ。

個人的には、現時点で紹介されている登場人物内に留めて欲しい所ですが…。

 

 

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拾われた男 5話 感想|愛の往復ビンタを喰らう

 

 

ああ良かった〜……(泣)

松尾諭さんの半生を描く物語だから、今はすっかり売れっ子だって分かっていても、

長年かけてやっと報われた諭(仲野太賀)の姿にボロボロ涙してしまいましたよ。

結(伊藤沙莉)と掴むべくして掴んだ出世街道ですね。

諭の精神的支柱には結の存在が欠かせないと思わせる描写の畳み掛け方も凄ければ、

結という役が伊藤沙莉さんでなければ今回の内容は成立しないという

説得力の持たせ方も凄い。

…あ、でも、手厳しいツッコミをしつつも、何だかんだで事務所の中では

一番面倒見てくれている日立マネージャー(鈴木杏)も好きなキャラクターなんですよねぇ。

どちらも、肝っ玉っぷりと奥に潜んだ優しさのバランスが丁度良いのかな。

愛をストレートにぶつけるような往復ビンタで、諭を挫折から立ち直らせた結と、

陰ながらのサポートで再挑戦を後押しした日立の、

2人の女性の健気さが光るお話でもありました。

 

そして今回は何と言っても、諭のエピソードが刺さりましたね…。

「ちゃんとした仕事せい!」「ほんまもんの売れっ子になってからや」

「はよ大物になって結ちゃんを守ってあげなあかんな」

相手からしたら別に苦しめるつもりのない、何気ない言葉で、

最初は諭も誤魔化したり、笑ったりして済ませるんですけど。

オーディションに向けていざ役の練習をするとなると、

役と自身の置かれた状況がリンクするのもあってか

台本とは関係のない出来事がぶわっと蘇ってきて、いつしかプレッシャーに変わって

徐々に自分で自分の首を絞めていっている感じが…

何だか「分かる」ってなっちゃったんです。

平山(北村有起哉)と特訓する辺りから、画面を全体的にわざと手振れにして撮っているのが

彼の不安な心境を表しているようで、そこも印象に残りました。

 

中でも、オーディションで実際に演技するシーンなんかは

苦しい気持ちにさせられましたね。

本番に弱いタイプなのが災いして、名前も台詞も完璧に覚えてきたはずが緊張でド忘れして、

審査員の指示で止むを得ず、台本を読みながら演じる流れになったんですが。

その時に、まず画面が大きく横揺れして…からの、結の映像を合間合間に挟みつつ

諭しか映らないようにカメラが距離を詰めていく一連の演出をとった事で、

「大切な人を守らなきゃいけないのに自分は何やってんだ」という怒りと、

「今はちゃんと演技に集中しなきゃあかんのに…」という焦りと、

2つがごっちゃごちゃになって周りが見えなくなる余裕のなさが

ダイレクトに伝わってきて、とにかく辛かったです。

 

今回は台本にある「あなた1人で生きてるなんて思わないで」が、

全てのエピソードに繋がるキーワードになっていたと思うんですが、

その台詞を文字っての結の叱咤激励の回収には、あっぱれと言わずにはいられませんでしたね。

名前のくだりも、今までの失敗談を1話ずつ積み重ねてきたからこそ

込み上げるものがあります。

そこからの回想の連続といい…感情移入させるにはもう完璧な仕上がりでした(笑)

 

山村社長(薬師丸ひろ子)が繰り出すパンチに、

いかにも"ゲーム"って感じのコミカルな効果音を重ねてくるのも

遊び心があって面白かったです。

で、次回…「京都の魔法」であれって事は…浮気回も来るんですかね?

ラストシーンでは彼氏らしい頼もしさを見せてくれていただけに、

どんな流れで魔法にかかってしまうのか、それはそれで気になりますw

 

 

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親愛なる僕へ殺意をこめて 5話 感想|渋い声の山田くん、良い!!

 

 

怒濤の答え合わせ回でしたね。

白菱(佐野史郎)が実の父だったって事は、考察出来ていた視聴者はいたのかしら…

それが一番の衝撃です(笑)

 

門脇麦さんに関しては「ミステリと言う勿れ」でも二面性のある役を演じられていたので、

本作でも何かしら訳ありの役なんだろうなぁとは最初から分かっていましたが。

普段朗らかな雰囲気を纏わせている分、まぁやっぱりパンチ力があるもので…。

京花から語られる真相はどれも惨(むご)くて、ただでさえ耳を塞ぎたくなるほどなのに、

愛嬌を振りまきながらも軽やかな口調で話し続けているから、

闇の深さが余計に際立つんですよね。

話し方と内容に矛盾がある所が何とも気持ち悪くて、

その気持ち悪さが見る側の心をどんどん支配していって。

情報量が多かったのもあって、

カミングアウトが終わった頃にはぐったり疲れてしまいました(笑)

 

でも、それ以上に目を惹かれたのはB一ですよねぇ…。

個人的には、最近の役柄的に、おどおどしているイメージが強かったのでw

あんなに低くて渋い声を出す山田涼介さんがとっても新鮮。

肝心の二重人格の部分は引っ張りまくって、まだかまだかと待ち侘びていた

B一の動く姿と、B一の声。

第一声が「とっとと車出せ」だったのは、もうインパクトがデカかったですね。

本体のB一と、仮の姿のエイジと、エイジのふりをするB一で

3パターンを演じ分けなければならなかった訳ですが、

演じていたと知った状態で終盤のあのシーンを見てみると、

ちょっとばかし(別人格だから)硬さが伺えて。

ぎこちなさはなく、柔軟にキャラを切り替えていっている

山田さんの演技力の高さを、改めて思い知らされる回でもありました。

 

っていうか…B一と打っていて今更気づいたんですが、

エイジってA二とも変換出来るんですね。

15年前に作られた仮の姿と言われるのも納得が行きます。

 

今回が最終回と言われてもおかしくないくらいの内容でしたが、

残るは、エイジに罪を被せた件と、連続殺人事件の犯人探しって所でしょうか。

あっという間で見入ってしまう感覚でここまで視聴してきたので、

残り4話も期待出来そうです。

桃井(桜井ユキ)や猿渡(高嶋政宏)、亀一(遠藤憲一)と、

まだまだ膨らませられる人物もたくさんいます。

B一とエイジの二重人格のメカニズムも不明のままです。

さて、どうなるかな…?

 

 

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エルピスー希望、あるいは災いー 3話 感想|"正しさ"の中に潜む狂気

 

 

お…今回のモノローグは拓朗(眞栄田郷敦)なんですね。

初回でも彼が担当していて、その時は単純に、登場人物やそれぞれの置かれた状況を紹介する

"語り手"として見ていた訳ですが。

拓朗→恵那(長澤まさみ)→正一(鈴木亮平)とローテーションでやらなかった辺り、

恵那の変化を描く物語だと思わせた前回を踏まえて、

今度は「別視点から見た主人公」を描こうとしているんだな…というのが窺えました。

視聴者にも客観視させた事で、彼女がどんな風に変わったのか?が

より強調されるようになった感じです。

 

拓朗がモノローグ側に回って、彼の持ち前の呑気さを表す描写が若干薄まった代わりに、

シリアスな雰囲気は強めに。

今回の内容を考えれば、この手法も成功していました。

突然のゲストにも驚かされましたけど…

特に凄かったのは、主人公サイドと上司の二者間で

"正しさ"と表裏一体になっている危うさや狂気も、さり気なく提示してきた所。

 

岸本がふと呟いた「正しい事がしたいな〜」も、

被害者遺族に「救われた」という言葉をもらえたから

やり遂げなければいけないみたいな恵那の義務感も、

一見ヒーローっぽくは見えたんですけど、欲が増したようで

ちょっと怖くもあったんですよね。

確かに、警察たちによって理不尽な目に遭わされ、

冤罪をかけられたまま今も牢屋で暮らしている松本(片岡正二郎)の実態を

隠蔽するなんておかしい!こんなマスコミ業界ぶった斬ってやる!と思う気持ちは分かるんです。

でも…彼女らの行為が本当に"正しい"のか?と聞かれたらはっきりと答えられませんし、

極端に言えば、自身の過去の罪を償うために冤罪事件を追っているとも捉えかねません。

被害者遺族の目にはどう映るのか?

「真相を突き止める」のが"つもり"に変わって、家の前を張ったり

配慮のない言葉を投げかけたりしてズカズカ踏み込んでは遺族を傷つけてきた、

"当時のマスコミ"と同じ立場に回ってしまうんじゃないか?と考えると…

最後の恵那の騙し討ち作戦も、ただ「スカッと」では終わらない苦い余韻が残りました。

 

上司たちにしても、チャレンジ精神を取り入れずに

ぬるま湯にずっと浸かっているのが"正しい"っていう風潮になりつつあるのが怖いです。

ここの描写は、ある意味、皮肉にもなっていますよねぇ。

報道すべき事実には目を逸らし、目先の欲望や願望に従い続けた結果、

マスコミ業界が大きく変わる事なく現代を迎えてしまった…というのを示しているようなもの。

「フライデーボンボン」で芸能人が若い女性たちに囲まれながら

足つぼを押してはダル絡みする画なんかは、もう時代錯誤も甚だしくて(笑)

セクハラ感満載なのに、なあなあにやっていたら

いつの間にか長寿番組になってしまったのが伝わってきて、

僅かなシーンでもリアルを押し出してくる辺り、

本当に隅々まで凝って作られているんだな…と思わされました。

 

「くたびれた女が缶チューハイ飲みながらだらだら見ている」と分かっていても、

変化を恐れて全くテコ入れを図ろうとしない「フライデーボンボン」という番組がある事。

冤罪事件を取り扱う事に意欲的ではない上層部の存在。

生々しいがために、フィクションなんだから…と却下されそうな設定に、

関西テレビとフジテレビがGOサインを出したという事実は

しかと受け止めておかなければなりませんね。

そして、スポンサーとなっている企業にもね。

 

果たして、最後まで見届ける覚悟はあるのか?を試されているような1時間でした。

面白いのでもちろん見ますけども!(笑)

 

 

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PICU 小児集中治療室 5話 感想|絞り込んで描けば良いものを…(泣)

 

 

う〜ん…「散漫」以外の言葉が見つからないですな…。

今回の内容を簡潔にまとめるとするなら、こんな感じ。

・意識不明の状態の悠太(高杉真宙)を気にかける武四郎(吉沢亮

・裁判が終われば治ると思っていた手の震えが悪化して心配になる綿貫(木村文乃

・研修医時代から交流のあった患者・日菜(小吹奈合緖)の治療

・ドクタージェットを利用して搬送されて来るらしい圭吾(柊木陽太)の説明

・片道6時間もかかる網走の自宅が恋しい淳之介(松野晃士)

・淳之介を網走に戻してあげたいという想いから、知事に交渉しに行く武四郎と植野(安田顕

もう、箇条書きになっちゃうんですよね(苦笑)

 

本作の原点回帰のためにも、ここで再び現代の医療問題を取り入れたい。

医者や看護師が増えて医療体制が徐々に整いつつあるから、

受け入れられる患者の数も増えてきた。

そういう解釈も出来るんですけど…

ジャンルや程度の違ったいろんなエピソードを1度に盛り込み過ぎで、

最早、彼らがPICUを通して何をやりたいのか?が掴みづらい状態になってしまっています。

 

私としては、5話というターニングポイントを踏まえても、

まるまる"悠太回"にしても十分だったと思うんですけどね。

最終的には仲間になるのだと踏んでいるから。

まぁそれはそれで、いつもの「理想のPICUが出来るまでの話じゃないの?」

みたいなツッコミは入れていたでしょうが…

今回の内容よりは全然見やすかったかもしれません。

「生きたくてももう長い事生きられない」運命を背負った日菜と、

「まだ生きられる健康体なのに、死のうとしている」絶望を味わう悠太で、

命の対比を描こうとしているのが伝わっただけに、

なんで二者間とは関係のない患者エピソードも入れちゃうのか…

盛り上がる材料は揃っているのに、なぜ絞り込まないのか?

勿体ないと感じずにはいられませんでした。

 

お陰で、武四郎の仕事の取り組みも中途半端に見えてしまいましたしね。

患者の対応をしないといけないし…でも悠太が無事か気になってしょうがないし…で、

患者と親友で行き来している様子が描かれたために、

そんな風に見えたのだと思います。

 

で、どうやら…というかやっぱり?

母・南(大竹しのぶ)が患者として搬送されるフラグも立ててきましたね。

妊婦の桃子(生田絵梨花)も、そのうち"候補"に入ってくるのでしょう。

主人公にとって身近な人が病気を患う展開は、医療ドラマではお馴染みではありますが…

それ、本作でもわざわざ踏襲しなくても良いんじゃないのかなぁ。

やればやるほど、本題が霞むだけなのに。

 

 

あ…ちなみに、最後に感想とは全く関係のない話をしますが、

来週は恐らく「エルピス」の感想の方を優先すると思います。

実は、日曜日がワクチンの接種日でして。

今までの経験上、副反応で熱が出て体調が悪くなる可能性が高いので、

もしかしたら2本ともは1日で書けないかも?というお知らせだけさせていただきます。

(キャパ次第では視聴のみに切り替える事にもなりそうですが…)

 

 

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アトムの童 4話 感想|鵜飼が迂回ルートで再起動

 

 

前回の内容はなんだったんだろう…って思うくらいには、盛り返してきましたね。

社長の海(岸井ゆきの)は社員たちのサポートの仕方を模索し、

じいさんズは事務作業をしながら会社の原点となっている"遊び心"演出を作り、

那由他(山﨑賢人)と隼人(松下洸平)はゲームの修復を目指す。

前回では曖昧になっていた役割分担がきっちり描かれた事で、

アトム玩具を立て直す物語であるという根幹が見える作りになっていました。

 

まぁ…ぶっちゃけ、日曜劇場ではド定番の"裏切り者"展開じゃなくて、

データがある日突然、クラッシュを起こしてしまって大ピンチ…で始まっても

成立出来そうな話ではあったんですけどね(笑)

でも、先が読めたとは言え、会社の人々との出会いを通して、

自分自身と向き合っていった上での鵜飼(林泰文)の決断・変化と、

彼を改めて迎え入れてくれる社員たちの懐の広さには、純粋に胸が熱くなりましたし。

彼のエピソードが加えられたからこそ、一致団結した感じもより強まったのかもしれません。

パソコンのポップアップ画面の「再試行」「キャンセル」の表示が、

正社員となってここでリスタートを図るか?

それとも、こことの関係を断ち切って、今後もずっと銀行にこき使われていくのか?で、

鵜飼に選択肢を委ねているようにも思えて、粋な見せ方でもありました。

 

そして、よく出来ているなぁ…と思わされたのは、今回の脚本の構成力。

変な例えにはなってしまうんですが、何だか、植物の観察日記にも見えたんですよね。

種を蒔いて(前フリ)、芽が出ているか確認して(登場人物のぶつかり合い・試行錯誤)、

花が咲いて(投資家に認められる)、やがて実がなる(試練を乗り越え、結束力が強まる)…

この過程が、各々順を追って描かれているというか。

 

ただ種を蒔いただけじゃ育たない。

育てたつもりが中々芽が出なかったり、しぼんだりして、失敗も経験する。

それなら今度は水をあげる頻度を変えるか、日光を浴びやすいように場所を変えるか、

土を耕して肥料を追加するか…いろいろ工夫を凝らす事で、初めて立派な植物が出来上がる。

 

今回の結末を「実がなった」とするなら、那由他も言っていたように

1人の力では心折れて諦めてしまっていた訳で。それは他の人も一緒で。

那由他のピュアさと、彼と"子供な大人"同士である隼人との結びつきと、

繁雄(風間杜夫)の元祖社長としての頼もしさと、

父に社長の理念を教えてもらった海(岸井ゆきの)の優しさと、鵜飼の健気さと、

デジタルにはある程度詳しい各務(塚地武雅)のアシストの上手さと、

八重樫(でんでん)の感の鋭さ…皆強みもあれば、不器用な部分もある。

社内の話に限定したのが良かったですね。

1つの壁を乗り越えるまでの流れを、

それぞれの目線で、"個"と"個"の交わりも含めながら余す事なく描いていったのが、

今回の見応えに繋がったのだと思います。

 

新作ゲームに関しても、実は、おもちゃを売りにしているアトム玩具がゲーム事業?

それって会社ならではの良さが出るの??と疑問だったんですが、

デジタルとアナログの融合で打開策をとってきたのにはなるほどと思わされました。

初回の那由他の「おもちゃなんてなくても困らない。でもあったらワクワクする」

という台詞が最も活きた話にもなっていた気がします。

実際、面白そうでしたしね。もし現実世界で発売されたとしたなら、本当にやってみたい…

そんな気持ちにさせるには、十分に説得力のある内容でもありました。

 

で、興津(オダギリジョー)はどうやら、プランBに変更したようで…

頭が悪いので何となくでしか分からなかったんですが、

あの作戦だと、独占禁止法に引っかかりそうに思えたのは気のせいですかね?(笑)

土下座じゃなくて、警察に捕まるオチ??

 

 

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自転車屋さんの高橋くん 1話 感想|不思議ちゃんな2人にクスリ

 

 

鈴木伸之さん、最近は本当に役に恵まれてますねぇ。

不器用な男性を演じたら右に出る者はいない役者さんだと思っております。

本作の主人公もヤンキーって事で、

「恋です!」の獅子王や「お茶にごす。」のまーくんのように、

どこか可愛げがあって愛着の湧くキャラになるんだろうなぁ…と期待して

初回視聴を決めましたが、予想通り、そうなって行きそうです。

 

ぶっきらぼうだけど実は優しい一面も…という設定自体は、

近年増えつつある"ツンデレ"が主流のラブコメと同じ部類ではあります。

でも、本作の場合はちょっとだけ違っていて。

"ツンデレ"のギャップで魅せるとなると大抵は、

ツンツンツンツンツンツン…そして唐突のデレ…みたいに、

前半はとにかく相手側をドSキャラとして露骨に描きがちなんですが。

遼平(鈴木伸之)に関しては、

見た目やあまり聞き慣れない岐阜弁が怖いと感じさせるだけで

基本ずっと"良い人"なので、不快感を覚える事がないんです。

個人的には、最初の印象が最悪だと、それだけで視聴意欲は下がって、

後でイメージアップを図ったってもう無理だから…と若干冷めた目で見てしまうタイプなので、

初回から好感が持てるように描いていってくれたのには安心しました。

 

愛称が「パン子」の朋子役の内田理央さんも、

元々のおっとりした自由奔放な感じがしっくり来ています。

というか…2人とも変わり者で、何だか惹かれてしまうんですねぇ。

修理が終わるまでに時間がかかるから映画でも見てれば…以前に、

初対面の相手を自分の部屋に案内出来る、遼平の度量の大きさも面白いですし、

図書カードとかRPGの住人とか、朋子の独特な感性も楽しい(笑)

遼平もそうですが、朋子の人柄が「仕事は安定、運命の出会いを夢見がちな女性」

ではないのも珍しい気がします。

上手い断り方が出来なくてついつい誘いに乗っかってしまうんだけれども、

バナナを全部食べたり、映画でくつろいだり、ご飯代でチャラにしてもらったり…

相手の優しさには思いっきり甘えるアンバランスさなんかは人間臭さがあって、

そこも共感出来るのでした。

 

「距離感の近さ」が今後強調されていって、

あざとい演出が増えないかどうかだけは気がかりではあるんですが、

とりあえず、初回は「2人をもっと知りたいし、恋模様を見てみたい」

という気持ちの方が勝ちましたね。

演出も、1つの場所を長回しで撮ったり、ロケーションによる"画的な美しさ"を優先させて

極端な引きの映像でメリハリをつけたりと、目を引くものになっていました。

 

登場人物の動機付けにも無理がなく、

朋子が普段行く店はこんな店じゃないと察したのは、

あの映画のくだりで人となりが分かったからなんだろうな…というのが理解出来るように

説明台詞を入れずに描かれていた辺り、

心情変化の速さにモヤモヤする事もないのかもしれません。

次回も視聴してみようと思います。

 

 

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silent 5話 感想|2人の思い出だった"ぽわぽわ"

 

 

「うれしかった」

今回、一番涙腺に訴えかけてくる言葉はこれでした…。

ああ、良かったなぁ…想(目黒蓮)。そんな風に思ってくれてた(くれた)んだなぁって。

 

前回のフットサルシーン、良い感じの雰囲気ではあったものの、

本人は心から楽しめているのだろうかと

ずっとそわそわしながら見ていたんですよね。正直。

デフサッカーも考えていて、それでもその道も諦めてしまった想が

(「買った」という言及がされなかった辺り)まだ当時の運動着を持っていたんだから、

きっと、心のどこかでまた"前みたいな"サッカーがしたい…と思っていた部分はあったにせよ。

でも、交友関係をぱったり切った状態で3年ぶりに会うとなると、

自分のせいで上手くチームが回らないんじゃないか…

誰かとぶつかって怪我させてしまうんじゃないか…という不安は付き物な気がするんです。

実際見ていても、相手のペースで誘導されたり、集団に紛れ込んだりしている時に、

何が何だか分からず困惑しているような表情を見せていましたからね。

 

今回は贅沢に、紬(川口春奈)と湊斗(鈴鹿央士)がお互い前を向くまでの経緯に

1時間まるまる割いてきた訳ですが。

同時に、「2人が別れたのは自分のせい」「納得行かない」とモヤモヤしていた想が、

古賀(山崎樹範)との関わりによって、1人でゆっくり考え直して、

この再会にも意味があるのだと受け入れるまでの時間でもあったのかな…

と思える内容になっていました。

 

従来の恋愛モノだったら、一度別れて元恋人の関係になってからのエピソードって

あまり重点的に描かれないイメージがある分、

紬と湊斗にまつわるエピソードを存分に詰め込む構成だったのも、何だか新鮮でしたね。

男同志の友情をガッツリ絡めてきたり、

「話すならLINEで良い」と思っていた想が、紬に対して「顔見て話したい」と

直接会って伝えるようになった根底に、親友の湊斗の存在がいると分からせたり…

本作って、王道のラブストーリーに見せておいて、その定型を徐々に崩しに行っている

作品でもある気がするんです。

 

2人とも一緒にいて"ぽわぽわ"を実感していて、

当時の思い出をあれだけ大事にしてくれているんだったら、

別に別れなくても…と思う気持ちもなくはないです。

でも、それって、8年間の2人を隅々まで知らない

三者の立場だからこその考えなんですよね…結局は。

好きな関係性だったから別れないで欲しかった…という気持ちと相反して、

今別れるのが2人のためで、これ以上湊斗の優しさを傷つけないためにも

必然だったのかもしれない…という気持ちも同居しているというか。

想との付き合いが"恋"なら、湊斗との付き合いは"愛"で、

恋愛ならではのときめきは特になかったのかもしれないけど、

幸せで溢れていて、かけがえのない時間で、「好き」なのは間違いなかったよ…と

伝えてくれているかのような紬のあの電話での告白は実に誠実で、

ピリオドを打つには相応しい、

2人の決意にも納得出来る落とし込みになっていたのも良かったです。

 

で…これはちょっとした情報なのですが、

朝ごはんを食べながら紬が止めた曲は、スピッツの「みなと」という曲でした。

その曲の一部には、こんな歌詞があります。

「船に乗るわけじゃなく だけど僕は港にいる」

「君ともう一度会うために作った歌さ 今日も歌う 錆びた港で」

元々は、お互いが別々の道を歩み、最初は振り切ったつもりでいたものの、

どうしても大切な人との日常ばかり求めてしまう…という

未練を歌った曲だと捉えていたんですが、それがもう…湊斗の心境と重なるんですよね。

港で例えるとするなら、彼はいつだって紬と想の"見送り人"だった。

高校時代では紬を後押しするし、手話教室も勧めるし、

そして、2人が手話で楽しそうに話しているのを見て、勝手に別れを切り出しちゃうし。

大切な人を優先して、自分の事は後回しにしがちな性格だった。

だから今回も、紬と想が再び両想いになれるよう"受け渡し"をして、

船へと乗って旅立っていく2人を、見えなくなるまで見届けた…そんな風に思えました。

後者の歌詞は、紬と培った思い出を彼女もずっと忘れないでいて欲しいと願う他に、

同じベッドで目を向かい合わせながら寝ていた紬とのやり取りが

しばらく幻影となって引きずりそうな"湊斗の今後"とも重なりますしね。

 

今回の内容のためにこの曲を用意して、

湊斗という名前はこの曲が由来だったんじゃないかって。

本作だけでなく、もちろんどの作品も

1つ1つこだわりを持って作られているのは理解していますけど、

制作者側の意図がはっきりしているのが伺えると、

やっぱり、物語や登場人物の奥行きも広がってくるものですよね。

 

想が好きな髪型だと教えてもらったポニーテールをやってみたものの、

結局戻してしまった紬の一連の流れも、

やってみたからと言って、もう気軽に報告出来るような関係ではなくなったんだよな…という

友達同士の関係に戻ろうと頑張っている彼女の考えが覗き見えたようで、印象的でした。

 

とにかく、爽やかな余韻の残る、丁寧な"第1章の締め"回だったと思います。

次回からは第2章に突入ですね。

今回はあえて奈々(夏帆)の出番をなくしたのも、

想と再び付き合い始めてから襲ってくる現実っぽさを感じさせます。

正輝(風間俊介)の件も、光(板垣李光人)の件も、

律子(篠原涼子)の件も、萌(桜田ひより)の件も…

そしてようやく登場した想の姉・華(石川恋)の件も、まだまだ山積み。

それぞれの登場人物が2人の新たな恋にどう絡んでくるのか、楽しみです。

 

 

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