2020年春ドラマ-美食探偵 明智五郎一覧

美食探偵 明智五郎 9話(最終回) 感想|コロナのせいって事にしておこう!

 

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美食探偵、お主もか…。

この枠の最終回、変にスケール壮大な話にして自滅していくパターン、

もはや定着しつつありませんか?(汗)

作品を完走してもしてなくても、

SNSの評判見ると「最終回がひどい」って意見を多く聞きますよ。

30分延長もあって間延び感を覚えたためか、

大台に向けて役者がせっかく良い演技をしてくれているのに

ポエムじみた台詞がばんばん飛び交うから話について行けないし、

シェフ(武田真治)が死に際にタバコを吸おうとするシーンも

「これ入れたらカッコイイだろ」的なとってつけた感じにしか見えないし…。

では、肝心の恋愛描写の着地点はどうだったかと聞かれたら、それもまた微妙。

 

苺(小芝風花)が明智中村倫也)に想いを寄せているくだりが

何度も描かれていたので、私は途中から本作をミステリーではなく

役者の演技を堪能するラブストーリーとして見ていたのですが、

最終章に突入して「明智と結ばれるのは苺か?マリア(小池栄子)か?」などと

予告や展開に力を入れた割には、明智自身の"答え"も出ぬまま

中途半端に終わらせてしまったのがなぁ…。

(まぁ、誰とも結ばれないのは予想はついていたけれど。)

 

本作だけの話じゃなくなりますが、

結局、私が日頃から日テレドラマを苦手とする理由って

「心情描写の浅さ」

にあると思うんですよね。

あれだけ悪戯を楽しんでそうに見えたマリアファミリーの3人も、

最後になったらコロッと良い子ちゃんに落ち着いて解決。

悪者も最後には改心する。最終回はとにかく盛り上げるべき。

これが「ドラマ」としての美学だろうと言わんばかりに

大袈裟で奇抜な要素ばっかり取り入れてくるから、

登場人物の言動に心を揺さぶられるほどの"感動"は生まれなければ

ガワだけは良いように見せた所謂"装飾的な"作品で終わってしまう。

心情が丁寧に描けないから、人気や旬のキャストを起用して

サービスシーンをいっぱい見せて誤魔化す手法も多いんですよね。

 

原作は未完なので、結末はオリジナル。

となると、脚本家の力量も問われてくる訳で…

コロナがなければ元々10話分用意出来て、強引でも何とか収められるように

急遽書き換える事はなかったんだろうなぁ…なんて想像してしまいました。

途中までは良い意味で日テレらしくない映像美にうっとりしていただけに、

ああ、何という勿体無さよ…(泣)

 

色々残念な部分はありましたが、

魔女の見た目にも劣らず、周りの視線を一気に奪う圧倒的な存在感を放った小池栄子さん、

自由自在なテンションの強弱で一辺倒なコメディ演技にせず、時に"愛""絶望"など

大粒の涙に何パターンもの感情を含ませてみせた小芝風花さん、

そしてその2人の女性としっかりと対峙出来るような柔軟性を備えた中村倫也さんと、

三者三様の熱演ぶりは堪能し、最後まで見る価値はあった作品だったと思います。

 

小芝風花さんは、このままの勢いで来期主演の「妖怪シェアハウス」も期待しています。

 

 

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美食探偵 明智五郎 8話 感想|怪演!熱演!…からの謎CG。

 

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ココ(武田玲奈)の話は前回で既に完結したと思っていたため、

あれからまだ続きがあったのはちょっと意外でした。

苺(小芝風花)を取り巻く内容になった事で、

今までのミステリーメインな作りからラブロマンスの方向にガラッと

作風が変わったと感じましたし、最終回に向けての準備回だとも捉えられなくもないですが、

武田玲奈さんと小池栄子さんの 愛や感情を知らないで生きてきたような悪魔的表情に

圧倒されっぱなしだったお陰か、特に冗長感はありませんでしたね。

 

回を増すごとにマリア(小池栄子)の赤いアイシャドウが濃くなっている気がするし、

徐々にやつれていく田畑(森永悠希)の晩期も黒い血も容赦なく視聴者に見せつけるし、

今となってはクラシックの音楽が流れるあの豪勢な料理が揃ったOP映像も

残骸や臓物にしか見えない…。←まぁこれは気のせいなんでしょうけど。

 

そこに畳み掛けるかのように、どストレートに愛を伝える苺の切なさも、

主題歌のタイミングも、運命とやらに翻弄される明智の(中村倫也)姿も

見所を一気に凝縮したラストに、あぁこりゃあ凄いわ…と思っていたのですが…

…………………

…………ん!?

このzoomみたいな合成感丸出しの背景は何ぞ??

コロナのせいか?次のドラマがもう決まってるから撮影を急いだ結果か!?

なんて、さっきまでうるうるしかけた目が乾きましたよ。私は(笑)

あれがなければ「はぁ〜切ねぇ〜」状態で終わったのに、惜しい…w

 

殺害予告されている立場なら尚更、急に現れて褒めちぎる人を怪しむだろうに

まんまと罠にハマっちゃうし、

明智も肝心な所で一人ぼっちにさせるとはポンコツ…!ともツッコミたくもなりましたけど、

ここはこの展開にしないと物語が進まないでしょうからご愛敬って事で。

 

明智が運命の人」というのもこじ付けに見えてしまうマリアの異常な人間性…。

それでも何だかんだ惹かれてしまっている明智

もしかして彼女と出会った頃を思い出したのか…?

無事に2人が生きているかも含めて、答え合わせは30分拡大SPで!ですね…。

れいぞう子も助かっていたし、多分こっちも退場はしないはず。

 

 

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美食探偵 明智五郎 7話 感想|身近にストーカーがいる事に気付こ?

 

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同じ地下アイドルを扱った「だから私は推しました」を彷彿とさせられる内容。

今回の事件は、メンバー2人によるココ(武田玲奈)への

嫌がらせから来ていて、あのお弁当も明智中村倫也)が事前に

すり替えていたのではないかと踏んでいたんですが、どっちも外れちゃいましたねぇ。

前者は普通に「仲良し3人組で良かった…」で終わるんですけど…

明智さん、前回はともかく、ちょっとポンコツ過ぎやしませんか…?

自分の身の回りに麗しいストーカーがいる事をもう少し自覚した方が

不幸な人は減ると思いまっせ?(汗)

 

ココサイドのストーカー・田畑(森永悠希)と出会う前から発症していた摂食障害

事件のヒントになると思ったらさらっと描かれた程度で終わったし、

「命より夢をとる」と言う割には、自分のアリバイが確保出来てるんだから

黙っていればいいものを(カラオケのカメラで特定されて無理だろうけど)

田畑がやって来た時にステージ上で堂々と打ち明けるのは意味が分からないし…

れいぞう子(仲里依紗)が入っていったダストシュートの遺体を

警察は調べもしなかったのかなど、

今回に関しては全体的に粗が目立ってしまった印象がありました。

復活早々ツッコミだらけですみませんが、

何か疑問に感じた所は文章化出来る範囲でなるべく残したいタイプなもんで…。

 

しかし、そんなツッコミ所はあれど、演出の美しさで許せてしまうのが本作。

マリア(小池栄子)をはじめとしたキャラクター造形は勿論ですが、

かつての明智作品のようなレトロさと現代的な映像が組み合わさった演出が

本作の一番の魅力だと思いながら見ています。

舞台がライブハウスというのも相性が良く、暗い部屋の中で色とりどりの光をちらつかせる事で

妖しげな雰囲気を上手く醸し出せていましたし、

序盤の翼を生やし真っ赤なドレスを着た女の子が吐いているカットも、

そんなか弱そうな女の子が最後には田畑を悪魔のような目で見下すシーンの対比も、

いくつも見とれる部分がありました。

 

とにかく、大きく間が空かないうちにまた新作が見られたのは嬉しいです。

しかし、次回予告を見る限りは、もうクライマックス突入という感じで、

恐らく9話で終わっちゃうのかな?

 

 

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美食探偵 明智五郎 特別編 第3夜 感想|来週から再びメインディッシュ!

 

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前回まで志田未来さんの回や仲里依紗さんの回で殺意を募らせる内容を見せてきた分、

予告の「趣向の違った喜劇」がどんなものか想像つかないまま

今回のを見始める事になったけれど…うん、高低差が素晴らしかったわ(笑)

料理番組が始まったかと思ったら、次は6話の振り返りを通して

マリア(小池栄子)の静かな恐ろしさを再び味わうようになるし、

でもって今度は料理当てクイズという珍企画に笑わされるし…で、

シリアスとコメディの激しい切り替わりっぷりにも最後まで惹きつけられました。

 

と同時に、以前に6話の感想で「『女性』のマリアと『女の子』の苺(小芝風花)」

などと書きましたが、2人の対比をさらに感じさせる新たな発見も。

マリアが手を伸ばした時にビクッと怯えた表情を見せる苺…

この1シーンだけで、自分との格差の違いを痛感する苺の気持ちを表現する

小芝風花さん…上手かったですね。

やっぱり、最近CMやいろんなドラマに起用されるのも、しっかり理由がありますね。

 

5話パートの北村有起哉さんに関しては、個人的に認識したのが「アンナチュラル」で

悪役のイメージが付いていた分(ついこの間まで「螢草」も見たので尚更…w)、

顔いっぱいに小麦粉をまぶすというあんなにコミカルな演技が見られるとは…という

驚きでいっぱいでした。

 

再び戻って6話パートの六郎(草川拓弥)くんは…味覚音痴以前に記憶力もなかったですな(笑)

 

来週からはもう放送再開。

明智中村倫也)が劇中で「こういうのも悪くないでしょう?」と言っていましたが、

3週間にわたっての特別編、悪くないでしょうどころか凄く良かったですよ!

視聴者を繋ぎ止めるためには総集編を流せば済むものを、

事件の要点を分かりやすくした総集編6話分+hulu映像6話分で

全く同じものにせず、かつ次回(7話)に向けての前菜となるものを作ろうという

作り手なりの気概が感じられた素敵なおもてなし、ありがとうございました。

そして綺麗な流れで本編にバトンタッチ。空白期間の良い使い方しましたね。

残り4話?のメインディッシュ、楽しみにしております。

 

 

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美食探偵 明智五郎 特別編 第2夜 感想|良心でやったつもりが…

 

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今回は3話と4話の裏側を描く回。

個人的にここの話が今までの中では印象に残っているというのもありますが、

前回よりも特別編を放送する価値があると思える回だったんじゃないでしょうかね。

だって、伊藤(武田真治)とみどり(仲里依紗)に対するイメージが変わりましたもん…。

 

2つのエピソードの共通点は「良心でやったつもりが…」というもの。

伊藤の殺害動機に共感し、良かれと思ってやった証拠隠滅のつもりが、

処理が甘かったのが原因で彼の首を絞める事に繋がってしまい、

その罰として消されてしまったギャルソンと。

田舎のおばちゃんらしい世話焼きな性格が

みどりを知らず知らずに精神的に追い詰める事となってしまった

和宏(落合モトキ)の母(どんぐり)。

本編には一切書かれなかった新たな事実が明かされました。

(えっと…ギャルソンに関しては、あの後4話のように分解したのかしら…なんて思ったり。)

 

みどりの方は、本編時では「姑は決して悪気がなかったはず」と感想には書きましたが、

今回のを見るとますます姑が気の毒に…。

幻聴が聞こえているって事は、直接彼女を追い詰めるような発言は何もしていない訳で、

それを一方的に思い込んで狂ってしまったみどりが

勢いで旦那を殺したと考えると、どちらの立場もちょっと可哀想でなりませんでした。

真面目に捉え過ぎちゃう人だったんでしょうねぇ…。

どうしても母の味付けが良いのなら旦那に全て譲って

自分は自分で作りたいものを作って別飯するなり、

仕送りの回数を減らしてもらうなり…を早い段階からしていれば

殺害には至らなかったかもしれないのに。

夫婦生活の要となる食の価値観が合わないのって何よりもキツイですね。

デートの時点で気付いてはいなかったのかな?

 

しいたけのうま煮入りのハンバーグを食べさせた時の仲里依紗さんの笑顔が、

普通に笑っているんだろうけど狂気を纏っているように見えてしまったり、

どんぐりさんの甲高い特徴的な声が、

みどりにとってはトラウマになってしまうのも納得だったり…

4話に関してはキャスティングの上手さも光りました。

 

苺(小芝風花)の明智中村倫也)に対する想いも、

本編以上に募らせている事がほんの会話から見て取れるので、

それも含めてサイドストーリーだけでも十分面白いです。

huluさんと日テレさん、この機会に地上波放送してくださって感謝!

 

  

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美食探偵 明智五郎 特別編 第1夜 感想|これは今後も期待できそう

 

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特別編と言えども、ちゃんと作られていて驚いたわ…。

良くも悪くもhuluでオリジナルストーリーを多く生み出している経験値が

活かされていたかのようでした。

 

今回は明智中村倫也)が美食家になったきっかけと、

2話ゲストの茜(志田未来)が犯行に及んだきっかけを描く話。

そして、2つのエピソードに共通していたのが「おじいちゃんと孫」。

これを軸として物語を繰り広げる構成になっていたのが良かったと思います。

前半ではおじいちゃんの教えによって初めて美味しいものが

何であるかを知る明智と、商店街で食べたコロッケを嬉しそうに食べる

心温まるエピソードだった一方で、

後半ではお互いの想いがすれ違った状態が故に、思わぬ形で孫の背中を押す事になってしまった

視聴者側も当事者側もやるせない気持ちばかりが残るエピソード…という、

明と暗の対比でメリハリを効かせていて、中々見ごたえがありました。

 

母の一概に"恨み"とも言えないような、複雑で異常な情念や嫉妬深さも込みでの

「お母さんのりんごジャム」のレシピを教わってきて

今の茜の姿があるのだ…と思わせる、奥行きのある未公開シーンにも満足。

ダイジェストで要点を軽くおさらいした上で、特定の登場人物も深掘りしていくという

総集編と未公開放送のいいとこ取りをしたような特別編でした。

 

まぁ、面白く見られた一番の理由は「本編自体が面白いから」って所が大きいんでしょうけどね。

2話の時点ではまだ苺(小芝風花)は真実の愛を知らない状態だからか、

誰よりも真っ直ぐで、他人の抱える心の傷にも踏み込んで行けていたという

新たな発見もあり、見る意味はあったと思っています。

この作りだと残り2話分も期待出来そうですね。

 

 

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美食探偵 明智五郎 6話 感想|第1章の区切りとしては "悪くない"

  

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最後の画…素晴らしかったですね。

今回の事件の犯人が安定のあの方で、

いや、なんであんなにいた警察が周りにいないんだと軽くツッコンでいたのも吹っ飛ぶほどで、

それよりもラストを見てくれ!という作り手と演者の"圧"を感じさせられるようなお話でした。

 

マリア(小池栄子)が明智中村倫也)を火事の中助けに行き、

キスを苺(小芝風花)に見せつけるシーン。

マリアの周りで燃えている炎が、まるで愛情と嫉妬で入り混じった

彼女自身の気持ちを表しているようで恐ろしかった。

あの場を支配してしまうかのような圧倒的な存在感を醸し出す「女性」のマリアと、

明智との間の関係には絶対に手の届かない儚さと弱さを醸し出す、まだまだ「女の子」な苺の対比。

そして、あの場では主人公だったであろう小池栄子さんのオーラに飲み込まれまいと

しっかり対峙出来る演技力を見せた中村倫也さん。

前から本作の主題歌のタイミングや、メイクの妖艶さ、1枚の絵を見ているような

画作りの美しさには目を見張るものがありましたが、

その3つの要素を上手く昇華できているのは3人のキャスティングの妙なのだろうな…と

確信させられました。

 

もう1つの舞台がフランスなのと、マリアの設定自体が絵画から来ている事などから、

最後の黒バックを背景に苺が明智への想いを語るミュージカル的シーンへの場面転換も

本作らしいファンタジーの趣があり、全く違和感はなかったです。

これがコロナ対策だというのは事前に知っていたとは言えど、

テロップで表示させるのは現実に戻された気がして、入れなくても良かったとは思いますが(笑)

 

次回予告が一切流れないって事は、ストックは全部出し切っちゃったんでしょうねぇ。

今回も一部撮れていなかったけど、6話として収めるためにあのような演出をとった…と。

今の大変な状況の中で撮影・収録方法を柔軟に対応して下さり、

視聴者を喜ばせようと、見せられるだけのコンテンツをギリギリまで届けて下さった

チームの皆さん、ありがとうございました。

次回以降がしばらく見られないのは寂しいですが、

"第1章"として考えたら区切りの良い話だったと思います。

特別編は、huluで配信されているやつが組み込まれるのかな?

 

 

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美食探偵 明智五郎 5話 感想|先生だけは罰せられるべきでしょ〜

 

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前回のおどろおどろしい世界観とは打って変わって、

今回は子供向けの教材ビデオ(あとはACのCMとか?)になりそうな現実に沿ったお話。

全10話で5話が中間地点なら、前回の内容の方が折り返しには相応しかった気がしますが、

こんなエピソードも見せてくれるのだ…という変化球が感じられて

これはこれで楽しめました。

 

アレルギーは命を失う可能性も孕む病気。 

小春(横溝菜帆)のフードに直接チーズを入れてからかう行為は、いじめじゃなくて最早犯罪。

しかし、子供達を悪魔に変えた事の発端は、2学期から担任を任された先生な訳で、

状況は違えどやっている事は、自分の思うがままに誰かを誘導しようとする

マリア(小池栄子)と共通しているんですよね。

なので、小春が謝る必要はなくて、

(結局毒は入っていなかったものの)一度もカレーを口に入れようとせず、

何の反省の気持ちも見せなかった先生にはすっごくモヤモヤしましたが(笑)

「アレルギー持ちだと分かっている子に症状の出るもんを食べさせたら虐待だ」

「毒物を食べさせようとしている事に何の変わりはない」

この明智中村倫也)の的を得た言葉が、今回の話を見た子供の視聴者には

伝わると良いなぁ…と思ってます。

 

前回までは、マリアはなんて残酷な人なのだ…と思っていたものの、

今回に関してはちょっと共感してしまった自分がいて、少し怖くもなりました。

ああやって人の弱みに付け込んで行くのですね。

 

苺(小芝風花)ちゃん達が「テセウスの船」の世界観にいれば

きっと5話くらいで解決しちゃうんだろうな〜…だとか、

横溝菜帆ちゃん&奥山佳恵さん親子、直後に流れたCMで竹野内豊さんが出演されているので

「ギボムス」を彷彿とさせられてしまったりだとか、

ドラマ好きならではの発見もあり、そんな意味でも充実したお話でした。

 

上遠野(北村有起哉)の立てこもり事件エピソードも、一見崩しパートかと思いきや、

実は「大切な人をどう思いやるか」の点で

物語の本筋に繋がっていた…という絡ませ方も良かったです。

 

 

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美食探偵 明智五郎 4話 感想|江戸川乱歩作品のようなエグさ

 

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今までの回と比べて、今回は演出に劇的な変化が感じられたなぁ…と思って調べてみたら、

1,2話と同じ演出家さんだったそうで、ちょっと意外でした。

 

人体臓器コレクションも、結末の良い意味でのグッタリする余韻の深さも、

薄暗い部屋でピアノとバイオリンの音が合わさった劇伴の不気味さも、

何もかもが江戸川乱歩の世界観を思わせる作り。

日テレドラマ、特にこの枠のドラマで抱えていた個人的なイメージを覆すほど

本作の作り込みには驚かされています。

犯人はサイコパスでした!などと軽く扱わず、

犯人側の心情を描きつつも「悪事は悪事なのだ」というのも

きちんと描けている所に好感が持てますね。

 

内容に関しては、姑が料理を送り続ける行為に何の意図があったのか?

姑と奥さんとはどんな関係なのか?

夫のDV化はいつからで、なぜ商社を止めてデイトレーダーになったのか?

といった背景は一切明かされないままでした。

 

前回同様に、もう少し夫婦の馴れ初めや今に至った過程を見たかった気はしますが、

姑にとっては決して悪気はなかったはずで。

姑とも連絡をとらずに一人で溜め込んでいたであろう妻、

おそらく商社勤めの頃にストレスを抱えていた夫…

そんな小さな積み重ねが2人を侵食し続けてきたが故の結果だったのかもしれません。

気づけば、もう修復出来ないほどには壊れきっていて。

それを表していたのが、姑の手料理で埋め尽くされた冷蔵庫。

冒頭で、まるでCMかと間違えるくらいキラキラと輝いていたシーンが流れていた分、

「人間関係の闇」が直接胸を抉ってくるかのような心地にさえさせられました。

 

母の味を知らない明智中村倫也)が、高校時代に桐谷の弁当を食べて

初めて涙したというエピソード。

残酷な話が続く中、このエピソードの純粋無垢さ、美しさに泣かされ、

それと同時に、大切な友人やその奥さんの運命を変えてしまった

マリア(小池栄子)の存在が恨めしく、ふつふつとした感情が滾ってくるようです。

 

終盤の、壁にマリアの唇と笑い顔がどアップで照らし出される演出も、

彼女がいかに強く恐ろしい女性かが如実に伝わる凄味があります。

明智vsマリア、苺vsマリアの三角関係=物語の縦軸が今回の件でくっきり現れてきて、

最終章に向けてどんどん加速していきそうで、更に期待感も上がりました。

あとはどうか、無事に最終回まで放送してくれる事を願うばかりです…。

 

 

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美食探偵 明智五郎 3話 感想|匿名の書き込みは刃物にもなる…という風刺

 

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冒頭で「3年A組」を思わせる演出があった分、

今回の殺害動機は序盤の段階で、かなり分かりやすかったですね。

匿名である事を利用して面白半分で悪意ある書き込みをしたら、

それは誰かにとっては刃物に変わってしまうかもしれないよ…という社会風刺が混じったような、

ちょっと考えさせられるお話でした。

SNSやネットニュースでも一緒ですよね。

自分がバズリたい、この記事を読んでもらいたいという強い欲がある故に、

確証がとれておらず詳しく調べもしないで呟いた「デマ情報」を発信して、

多くの人に拡散されて、その内容が書かれた本人や店の知らない所で

イメージが勝手に操作されていく恐ろしさ…ったらないですよ。

 

普通だったら「グルメ大名」のアカウントを通報してしまえば済むだけの案件で、

なぜシェフ(武田真治)がたった一人のためにわざわざ回りくどい犯行をしてまで

お仕置きをしようと行動に出たのかがイマイチピンと来ず。

マリア(小池栄子)の出会いと関連付けられた「店を始めたきっかけ」以外にも、

その料理が出来るまで研究を重ねた思い出の日々とか、売り上げが乏しい中でも

お客さんからの「また来たい」といった言葉をもらえて勇気付けられたエピソードだとか、

どうしてもこの店を守りたかった熱い野望とか、

もう少しシェフと自分の店の関係性を思わせる背景描写が欲しかった気がしますが、

マリアの存在があるので、多分「ほんの殺意を彼女に利用されたから」と思えば

事足りてしまうのでしょう。

(連絡方法がテレビ電話だったのも謎ですけど(笑))

 

シェフが明智中村倫也)に対して「この街には死んでも良いやつが星の数ほどいる」

と言っているシーンがありましたが、その返しとして「死んでも良い人間なんていない!」

という綺麗事な説教に持っていかない所は好感が持てました。

刑事ドラマらしく結末にハッキリ白黒つけるのではなく、

犯人に同情しつつ ちょっとしたほろ苦さを残す形で余韻を生み出す作りが、

主人公が探偵であるという設定を上手く活かせているんじゃないかと思います。

 

終盤では、徐々に闇落ちしていく明智の姿が。

最終回間近になったら、彼を立ち直れなくさせるマリアvs

持ち味である明るい性格で救い出そうとする苺(小芝風花)の構図が中心の

話になっていくのかもしれませんね。

 

ところで、クルックーの声は、意外性を考えたら

宇多田ヒカルさんだったりするんでしょうかね?

→追記:水卜アナでした。なるほど…まぁ、日テレらしいチョイスかな?

 

 

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