2022年夏ドラマ一覧

六本木クラス 13話(最終回) 感想|土下座払い出来ない…それがリアル(泣)

 

 

前回から今回の途中まで、まるで別ドラマのようでしたねぇ。

店の経営がベースとなっていたはずだからさ…

龍河(早乙女太一)、流血するほど頭に強いダメージを負った割に

よくフラつかずに歩いてられるなぁ…とか、みんな一般人なのに喧嘩強くない…?とか、

(一応警察のいる世界線だったけど)人数多い警察たちよりも

葵(平手友梨奈)たちが先に来るのおかしくない?とかいろいろツッコミつつ、

あまりにも風変わりな展開に内心ポカーンとしながら見ておりました。

まさか30分以上、喧嘩のシーンを見せ続けられるとはね。

 

そんな中で、唯一私の心を掴んで離さなかったのは

「最終回」とだけ表示された下部分のテロップ。←そこ?w

切り替えミスった放送事故かな〜と最初は思っていたんですけど、

その次のテロップも「最終回」の文字だけ出ていたんで、

いや、なんか言って!と…もうじわじわ来てしょうがなかったです(笑)

「いよいよクライマックス突入!新の運命やいかに!?」「新がした決断とは…」みたいな

無難な煽り文句で良かったのに。

特に思い浮かばないなら、別に無理して入れる必要もなかったのに…ねw

 

まぁでも、全体的に言えば、人を「見る」「魅せる」ドラマとしては

そこそこ楽しめました。

冒頭でも書いた通り、本筋はあくまでも店の経営を描く物語なので、

料理教室に通って修行する様子もなく腕が上達!とか、

味が想像しづらい奇抜な創作料理であっという間に優勝!とか、

肝心のスキル的な意味合いでの"成長""変化"の部分は端折られた気がしなくはないんですが。

居場所のなかった、孤独を選ぶしかなかった人々が、

誰かと出会い、相手の人柄に大きな影響を受けていく事で、

やがて自分が自分らしくいられる場所を手に入れるようになるまでの葛藤を描く

若者群像劇としては、登場人物にも共感しやすく、丁寧な出来だったと思います。

 

未だに「テセウスの船」での迂闊なイメージが強いからか(笑)

人を受け入れる包容力はあっても、最終回にしてようやく葵が好きだと自覚するほど

恋愛には鈍感な役が、竹内涼真さんにしっくり来ていましたし。

そして何より、今までお見かけした作品だと、大きくてキリッとした目力が印象的な

役者さんとして記憶していた平手友梨奈さんは、本作で本当に良い役をもらえたなぁ…と。

その目力が本作では、人を魅惑していく子猫的なアイコンになっていて、

自分の戦い方も交わし方も知っている、だから堂々と自分らしく生きて行く…という

掴み所のない役柄を色付けしていったのではないかと考えてます。

 

長屋@香川照之さんに関してはね…

土下座させてくれなかったくだりがね…違う意味で切なかったですよ(泣)

土下座しても相手側の傷が和らいだり、何か変わったりする訳ではないというのは

現実世界でもビジネスでも一緒ですからねぇ。

だから、逆にあのシーンは核心を突いているようで、妙に刺さりました。

後半に突入してから役とシンクロするようになりましたけど、

徐々に痩せ細っていく様子を見る限り、恐らく世間の声に耐えながら

精神をすり減らされていた部分もあったのかなぁと思ってます。

香川さんはドラマ界では必要不可欠な方なので、

被害者の方に本当の意味で許しをもらえる日が来たら、また復活していただきたいですね。

 

何はともあれ、最後まで無事に放送していただいた事に感謝です。

 

 

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純愛ディソナンス 11話(最終回) 感想|協和音の始まり…ですね。

 

 

お、おう…そうなるのね…な最終回。

前々からバッドエンド説を唱えていた私としては、

あんなにどこもかしこも大団円で綺麗に収まるとは全く想像していませんでしたよ(笑)

まぁ、ある意味「先が読めない」着地点ではありましたけどね…。

 

でも、個人的には、賢治(光石研)が冴(吉川愛)を刺しに行くとか、

階段から突き落とすとか、幸せムードから一変して、

最後の最後で「やはり宿命からそう簡単には逃れられない」というのを物語る

不穏なラストも見てみたかったなぁって気はしてます。

…いや、元々は恋愛モノだから別にそこまで悲劇の方向に行かなくとも、

全部回収する必要はなかったんじゃないですかね。

近年の作品と同じ全11話での放送なのに、

なぜか打ち切りで話数が短縮されて、一気にまとめに入ったように感じてしまうのは、

やっぱり描くべき個々のエピソードを増やし過ぎたのが最大の原因でしょう。

それぞれの物語が絡み合って、化学反応が起こる様は面白く見られたんですが…

登場人物を2〜3人減らす…特にシェアハウス内での三角関係の描写をカットしたら

まだ最終回という名のケースに物がぎゅうぎゅうに詰まるなんて事はなかったのかもしれません。

 

ただ、本作を好意的に見てきた分、今回もポジティブに捉えるとするなら。

人間関係の変化を描く上で、今までの話が「不協和音」ならば、

最終回は「協和音」という表現の仕方も出来るのかなぁ…と。

これはちょっと強引に例えになるかもしれませんが、

正樹がピアノで伴奏する曲は、どの曲も"完成形"になるように

最終的には美しく聞こえる「協和音」に調整されていくのが一般的ですよね。

(不協和音で魅せる音楽もあるにはありますが…とりあえずそれは置いといて。)

本作もそれにちなんで、ドラマまるまる1本を"音楽"だと考えれば、

ハッピーエンドで終わるのも不思議ではないのかも…?と思えている自分もいます。

 

まっ…「親子の物語」である本作に因んで、

息子にらっきょうをよそう賢治の"どこにでもいる家庭的なお父さん"っぽさが見られたのと、

冴の屈託のない笑顔が見られたお陰で、

4割がた「これで良いか〜」って気持ちにはなったんですけどね(笑)

父と楽しく過ごせるのがCM(=妄想の世界)だけだった北都(和田正人)が

ようやく報われ始めた最終回…とも言いましょうw

碓氷家のその後があんなアットホームな感じで見られるとは、何だか意外でした。

 

静(富田靖子)が急に物分かりが良くなったのは、自分に素直についてきてくれる娘は

やっぱり「おもしれー娘」じゃないと気づいたからなのか…とか、

治療費は結局どうなったのかとか、そもそも最初から2人で遠くに引っ越していれば

あんなに面倒な事に巻き込まれなかったんじゃないか…とか、

あとは…海のシーンでのちょっと太って見える衣装問題とか。

↑羽織物が薄紫で、下がベージュのダボっとしたパンツの組み合わせが悪かったのか…??

いろいろツッコミどころはあったものの、

それでも、最終回まで惹きつけるだけの引力を感じさせる作りだった事には間違いありません。

 

ライティングへの強いこだわりはもちろん、

流れただけで哀愁感漂う世界観を作り出してくれる劇伴も、

個人的には少年のイメージがあるHey! Say! JUMPが歌っているとは思えないほど

雰囲気に馴染んでいた主題歌も好きでした。

 

美しい一面よりも醜い一面を見せる事が多かった人間模様の中で、

もがき足掻いていく人々の姿を見守る面白さのある作品だったと思います。

 

 

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家庭教師のトラコ 10話(最終回) 感想|自分が幸せならそれで良いらしい。

 

 

初っ端からこういう否定的な事は書きたくなかったんですが、

なんかね、もう…やっつけ感満載の最終回で…(滝汗)

完走した事を本気で後悔するほどでした……。

 

その決定的な理由としてはやっぱり、主人公の描写の迷走ぶりにあるでしょう。

前回から「キャラ変した」どころか、もう当初の頃と最終回付近とで比べると

思想も行動も何もかも別人のようなんですよね。

例えば、今回なら…

当日結婚式を挙げる予定だった福多の婚約相手・日向子(片山友希)に変な嘘をつき、

福多(中村蒼)を略奪する事で、彼との関係性を取り戻す。

そこには、福多は親に勘当されてしまうのではないかという思いやりや、

婚約相手を傷つけてしまうという配慮は一切含まれていない。

そして、3人のお母さんも出来て、トラコ(橋本愛)だけが幸せを手に入れてハッピーエンド。

 

この一連の流れに、本作のテーマであったはずの「お金」が絡んでいなければ、

もちろん"あの主張"もなかった事になっているし。

これまで子供たちに「正しいお金の使い方」を犯罪行為もしながら教えて、

自分の力で考える機会を与えてきた

家庭教師のトラコ"らしさ"も全くもって感じられません。

なんなら、お金を使って誰かを幸せにしてあげるよりも、自分が幸せならそれで良い…と、

当初と真逆の事を言っているようにも聞こえてしまいました。

 

「正しいお金の使い方を教える訳あり型破り家庭教師」を描く作風を

貫いていけば良かったものの、

そこに後から「児童擁護施設育ち」「孤独な幼少期」「世間への訴え」「母親の危篤」と

主人公に同情させるような情報を次々と付け足していったから、

何がテーマなのかごちゃっとして分かりづらい仕上がりになってしまったんだと思います。

要は…本作でやりたい事、描きたい事が多過ぎたんですよね。

で、それを絞りきれなかった結果、支離滅裂な内容が出来上がった。

型破りな家庭教師の活躍を描きたいのか、

それとも、孤独だった主人公が居場所を見つけ、一人前になるまでの成長記を描きたいのか。

最初からどちらか1本に絞っていれば、

ふわふわした気持ち悪さが残る最終回にはならなかったんじゃないでしょうか。

 

トラコーーーー!!を連呼する演出も、苦笑いものでしたし…

家族の問題を1話ずつ取り上げた構成は何だったのかと思えるくらい、

子供たちのイヤイヤ期もトントン拍子で解決しましたし…

トラコを突き落とした犯人は公式Twitter↓でポロっと補足して終わりでしたし…

(脚本家に物申せるスタッフがいないのを物語っているようなもん…(汗))

う〜ん、この雑な着地っぷり、今期の中ではピカイチかもしれません。

それに、今更ですが、いつにも増して名台詞を言おうとしている感ある

台詞運びも気になりましたね。台本が用意されているのが透けて見えるというか…。

 

とにかく、もし次回作も「〇〇の〇〇(←カタカナ)」という

似たようなタイトルの作品だったら、

私はもう見ない方が良いんじゃないか?と思えてしまうほどの出来でした。

特定のフォーマットから外れた恋愛モノとか、ミステリーとかだったら

まだ興味を持つかもしれませんが…。

もうそろそろ、「家政婦のミタ」系譜とは違ったジャンルの新作も見てみたいというのが

正直な気持ちでもあります。

 

 

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魔法のリノベ 10話(最終回) 感想|最後は魔法にかけられてハッピーエンド

 

 

ラストは幸福感たっぷりで終わりましたね。

実に最終回らしい最終回でした。

 

劇中に度々挿入された「まるふクエスト」もただのギャグ扱いで終わりかと思いきや、

「家に潜む魔物を退治し、住民たちの平和を取り戻すのがリノベ」という本作のテーマと

リンクしたものになっていましたし。

終盤で指輪を滝に投げるシーンも、

後世を生きる小梅(波瑠)や玄之介(間宮祥太朗)が

過去や苦悩を乗り越えられる=自分自身をリノベ出来るよう

背中を押してくれているようにも感じられて、清々しかったです。

そして、あれだけ大魔王的ポジションだった有川(原田泰造)を始め、

最後はいつもの"その後"が描かれるEDに合わせて

どの登場人物も笑顔が絶えない様子が見られた所なんかは、

まさに決め台詞の「リノベは魔法」をブレずに描き切っているなぁ…と思わされました。

 

ただ、やっぱり…内容全体を振り返るとするなら、脱線具合が加速していて

突貫工事感は否めなかったというのも正直な気持ちではありますかね。

もっと具体的に言えば、寄り道し過ぎでテスト勉強をサボりまくって、

前日で一気に頭に叩き込まなければならないほど追い込まれていたものの、

元々賢いお陰で運良く高い点を取れた…みたいな、そんな感じ。

小梅が戻ってくる件は、焦らし要素を入れるなどして

20分以上前半で尺を割かなくても良い気がしましたし、

ストーリーもあくまでも、もう一度声をかけたグローバルを辞めてまで

まるふくで営業する小梅の仕事ぶりを見て、

有川が心を入れ替えるまでの過程を描く事に集中する内容にして欲しかったです。

(グローバルの社員たちだけでスカッとさせて終わり…ではなく。)

 

まぁ、今までの話を見ていたら、

最終回も本筋が霞み気味になってしまう事は目に見えていましたから、

せめてもう1話分あったら、まだ駆け足にならずに済んだんでしょうけどね。

本作のカラー的に不向きとは分かりつつも、

月9の最終回を先週にする代わりに、本作を2時間スペシャルでお送りしても

良かったのかも?とも思えてしまったのでした。

 

でも、いろいろ勿体ない部分は目立っていたものの、

それでも最後まで好意的に見ようという気にさせられたのは、

まるふくの社員同士のやり取りから生まれる可愛らしい雰囲気や

息の合った楽しげな雰囲気のお陰だと思っています。

そして、前にも似たような事を書きましたが、小梅と玄之介が2人きりになっても

恋愛方面は「進展しそうで中々進展しない」止まりを貫いていたのも吉だったのかなぁと。

 

登場人物の和やかな関係性の構築が、最終的には気軽さ・見やすさに繋がり、

普通だったら重くてシリアスになりがちな"挫折からの再起"を

ふわっと優しく包み込んでくれた作品として、記憶に留めておきたいです。

 

 

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純愛ディソナンス 10話 感想|タイトルの真意がやっと分かった気がする…

 

 

いやはや、衝撃のラストでしたなぁ…。

でもまぁ…確かに、第一部で取り上げられていた殺人事件については

あっさり終わった印象は強かったんですよね。

完結した…のかな?加賀美(眞島秀和)が逮捕されたんだからそうなのかもな。

完全に5年後の世界に飛んだから、そういう事にしておこう…って感じで

当時は解釈しておりましたが、全然終わってはいなかった(笑)

 

冴(吉川愛)と正樹(中島裕翔)を主軸において、愛の深さや尊さを描いてきたかと思いきや、

2人の恋愛は不協和音の1音目に過ぎなかった…という転調っぷりにまんまと騙されました。

これだから連続ドラマは楽しい。

連続ドラマの特徴である「どこに着地するか最後まで見てみないと分からない」を

まさに具現化している作品です。

 

そして、今回は3組の親子にまつわるエピソードも描かれました。

「冴ちゃんに看取られたい」と書かれたエンディングノートをきっかけに、

賢治(光石研)の手切れ金を受け取り、あんなに憎んでいた静(富田靖子)への

手術費に充てる事にした冴(吉川愛)。

実は父・秀雄(神保悟志)が自分を今も気にかけてくれていたと知る正樹(中島裕翔)。

あとは…加賀美が家族の幸せのために自ら去る選択をとった一方で、

母を精神的に殺した父を恨み続ける晴翔(藤原大祐)。

(↑今頃思い出しましたけど、「おじカワ」で親戚だったお2人じゃないですか…(泣))

 

冴と正樹の2人の物語と捉えていた自分としては、

やっぱり、純愛っぽさは全面的に出ていないのでは?と感じていた部分もあったんですが、

今回の内容を見て、なぜ「純愛ディソナンス」というタイトルにしたのかが

何となく掴めた気がしています。

 

今回で共通して描かれたのは、親から子供に対する"一方的な想い"…なんですよね。

で、「純愛」の意味を調べてみると、「ひたむきな愛」

「その人のためなら自分の命を犠牲にしても構わないというような愛」といった意味が出てくる。

でも、本作の登場人物の中でも、繊細な性格の冴と正樹は

家族での付き合いが昔から上手くいっていなかった影響で、

親の子供に対する想いには気づこうとせず、自ら心をぴしゃりと閉ざしていた。

要は、「純愛」は親から子への視点の事を指していて、

「ディソナンス(=不協和音)」は想いが通じ合わない親子関係の事を指すのではないかと…。

本作がそんな親子の物語だと気づいた時、

絵は見えていても、数箇所欠けていたパズルのピースがかっちりハマったかのような

妙な爽快感を覚えました。

 

晴翔の件については、Hermitの正体も、本当の顔もヤバいんじゃないかとは

前々から察していましたが、想像以上の恐ろしい本性を見せてくれましたね。

一番ぽわっとしていた人が、まさか一番怖い人だったなんて思いもしないでしょう(笑)

元々の甘いマスクが消え去るほどの、口角をゆっくり動かしてのにた〜っとした表情には

特にゾッとさせられました…。

 

一方で、愛菜美(比嘉愛未)だけが唯一、

初回の頃のジメジメしたダークな感じが戻ってきている雰囲気とは

真逆の方向に行っているのも、別ベクトルで想像出来なかった未来ではあります。

「過去の自分を捨てて生まれ変わる」を体現しつつある点では、

もしかしたら彼女が最終回でのキーパーソンになってくるのかもしれません。

 

最後に、もう1つ良かった所を書くとするなら、

慎太郎(髙橋優斗)が、Hermitが晴飛だと思われる写真を挟んでいた本のタイトルが

罪と罰』になっていたのも、芸が細かいなぁと思わされました。

次回予告を見る限り、冴は一旦助かったようですが。

ハッピーエンドになるのか、ならないのか…本当に気になりますね。

 

 

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家庭教師のトラコ 9話 感想|あの主張は何だったの?ってくらいの漂白っぷり

 

 

最終章辺りになると「なんでそんな展開になるの?」と思える話が多かった遊川作品ですが…

本作に関しては、ここ最近の作品よりも群を抜いて、かなりチグハグな作りになっていますね。

 

まず、「正しいお金の使い方」というテーマはどこに行ったんでしょう?

以前のトラコ(橋本愛)の主張から考えるに、

彼女の理想としている「正しいお金の使い方」は、

自分より頭の悪い人が親のコネを使って一流大学に入ったり、

怪我をしても労災が下りなかったり、政府は予算の無駄遣いばかりしていたり…といった、

本当にお金に困っている人に限って届かない不条理な世界を

変えたいという熱意から来ているはず。

でも、彼女が今回やろうとしていたのは後妻業。

まぁ今までの、家族の人生を掻き乱した数々の犯罪行為にも言える事ですが…

大金欲しさのために後妻業にまで手を染め、不動産王に結婚を要求し、

命を狙う行為のどこが「正しいお金の使い方」なのかと矛盾を感じられずにはいられません。

 

そして、前回と今回の内容を見てみると…う〜ん…上手く言えるか分かりませんが、

前回まではトラコが「今の世界を自分の力で変えていきたい」思いが強いがために、

3つの家族を裏切ってまで我が道を進む=孤独になっても動く 決心をした、

言わば、優しさも人情味もない性格として描かれていたのに。

今回だけだと「母親が去って、誰にも甘えられないまま育ったが故に、

自分を傷つけるしか生きる方法はなかった」という、

強がったフリして、実は不器用でか弱い性格だったかのように描かれていたのも

個人的には引っかかっていて。

3人の母親が彼女を助けたいと思う理由も、「彼女の暴走を止めたい」じゃなくて

「自分を傷つけて悲しんでいる彼女を何とか救ってあげたい」という感じになっている辺り、

どうも根本的な所が挿げ替わっているような気がしてならなかったのです。

 

え〜と…今回の展開にするなら、あの主張はなくても成立したのでは?

「正しいお金の使い方とは何か?」といった社会派なテーマを盛り込む必要もなかったのでは?

もっと極端な事を言うなら、3人に近づいた動機が

母親への復讐から来ているのかもしれないと察せた5話から

今回の内容へと直結させても、何ら違和感がなかったのでは??

"連続ドラマ"であるだけに、いろんな疑問符が浮かび上がってきます。

 

3人の母親とトラコの接点にしても、トラコがそれを知っていて近づいたんじゃなくて

単なる偶然だった…で済まされていたのも、何だかこじつけ感が凄かったですね。

結局、世間の不条理さを訴えるまでになった背景も明かされないまま、

みんな浄化されてハッピーエンドの方向で行くんでしょう。

 

子供たちが急に親に対して反抗するようになったのに関しては、

トラコと福多(中村蒼)を以前の関係に戻すために

「正しいお金の使い方」を実践しようとしているから…だったら良いんですけども。

まさか、目標に到達する事で、自分の家庭教師でなくなってしまうのが寂しいから

構ってもらっているとかじゃあないですよね?

作風的に、あり得なくはないですからねぇ…(苦笑)

 

 

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プリズム 9話(最終回) 感想|プリズムから生まれた出会いと別れ…そして繋がり

 

 

3人がお互いに夢のために再出発し、再会してはまた1つの夢へと向かう事になる最後のくだり…

個人的には、同局で放送されていた「古見さんは、コミュ症です。」

「今目の前に広がってる海は、世界中どこでも繋がってるよ」「だから心も繋がってるよね」

というやり取りを思い出しながら見ておりました。

 

その作品は、繊細で不器用な人々が、深い友情関係を築いていく姿を描く作品であり、

上に書いたやり取りはあくまでも、引っ越しが迫ってきていて、

初めて出来た大切な友達との別れを惜しんでいる人を励ますために生まれたものだから、

本作のテーマとはちょっと違うんですけども。

でも…離れ離れになったとしても、何か叶えたい夢や目標があればすぐに共有したい、

会って話がしたい…で集まれる関係性って、歳をとればとるほど減っていって。

"今"を生きる人にとって、そんな繋がりを持続出来る事が

いかに貴重かを考えさせられる点では、ある意味共通していると思うんですよね。

 

男女とか結婚とかは関係なく、離れていても相手の存在を感じながら

"パートナー"として自由に愛する事を決めた3人。

3人はまだまだ若いし、仕事も板についてきたばかりで

この先どう転んで行くかも分からないから、いろんな可能性がある。

これからに向けてのワクワクした気持ちをテラリウムに閉じ込めたかのようなラストも…

それぞれが抱く希望や未来を感じさせて良かったです。

 

一方で、「パートナーシップ制度」で"認められる関係"を作ろうとしている2人もいて。

一見すると、結婚にこだわっているとも取れるけれども、

制度を使う事は不正や犯罪を生ませない、

人生をより過ごしやすくするための1つの手段でもあるから、

こういった形で幸せを育んでいくのも、それはそれで素敵だなぁ…と思わされたのでした。

 

他にも、陸の妹・香蓮(小野莉奈)が恋に落ちた相手が還暦の人だったり、

綾花(石井杏奈)が子供を授かったり、梨沙子若村麻由美)にモテ期が到来したり、

まさにプリズムと言わんばかりの多様な恋模様を

最終回に一気にぶち込んで来たのにはびっくりしましたが(笑)

でも…皐月(杉咲花)と陸(藤原季節)、

耕太郎(吉田栄作)と信爾(岡田義徳)の関係性を通して、

複雑な心境を抱えている人々がほんの僅かな一歩を踏み出すまでの過程が

今までに描かれてきたので、盛り込み過ぎよりも、

みんなが幸せであって欲しい…と願う気持ちの方が勝ってしまいましたね。

 

中々変えられない自分に苦しんでいる…

そんな朔治(矢島健一)の本心にも触れられていたように。

現実世界ではこういう人が多いのだろうという事も、

LGBTも尊重しようという風潮が広まりつつあると分かっていて

それに順応していかなければならないのに、

自分の価値観がつい妨げてしまう人がいるという事にも十分に理解のある、

どの世代にも相手に目線を合わせて手を差し伸ばしてくれる

優しさに包まれた作品だったと思います。

…と同時に、皐月が自身のモヤモヤしていた感情を大きな声でぶつけられるまで、

自分の意志で自分の道を切り開いていくまでの姿を描いた成長記としても

興味深く視聴しました。

杉咲花さんの幼げな顔付きのお陰で、見守りたくさせられた部分もあったのかもしれません。

 

重くて辛い…場合によっては視聴者を選んでしまいそうな題材を、

緑いっぱいの自然と原由子さんの主題歌で和らげて、見やすさに繋げてくれる

バランスのとれた作りも好きでした。

 

で…来週からは、本作の余韻を吹き飛ばした「オリバーな犬」の続編ですね。

最終回でいかにも続編ありますよ風の予告を作っていたので、

こりゃないだろうな〜と思っていたら…本当にやるんだから驚きですよ(笑)

次回作も別ベクトルで楽しみます〜♪

 

 

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魔法のリノベ 9話 感想|闇堕ちしてしまった小梅…

 

 

食堂のリノベと、大家族が住む家のリノベという複数案件。

有川(原田泰造)が蔵之介(遠藤憲一)に恨みを持つ理由と、プロジェクトの企み。

そして、蔵之介がグローバルにいた頃の話。

前回で恋愛のゴタゴタが解決したと思ったら、

今度は違う所に潜んでいる魔物たちを倒さなきゃ…ですね。

 

お陰で、1話完結型のエピソードであろう大家族の方のリノベが

少しぼやけてしまった感は否めず。

(上の子が自立面でも家事面でも重圧をかけられがちな大家族も、リノベで解決出来る意外性と、

キラキラネームも「宝物だから」という回収の仕方が、ほっこりして素敵だっただけに…。)

まぁ…それもこれも、元カノだの、ライバルだの、

仕事とは関係のない恋愛要素を今まで引き延ばし過ぎたのが、

最終回に来て盛り込み具合のバランスが悪いと感じる原因になっているんですけども…(汗)

もうこの件は置いといて。

 

有川のエピソードに関しては、大惨事を起こして反省・改善ではなく、

悪い方に手を染めてしまう気持ちも何となく分かる気はするんですよねぇ。

尊敬していた先輩に裏切られた。1人ぼっちにさせられた。

そこには「先輩にはここを辞めても帰れる(=継げる)場所がある」

「でも俺にはここしかない」という恨みや羨望が含まれているんでしょう。

だから、円卓会を作っては部下たちを囲い込み、部下たちに逃げられないように執着する。

 

前回の感想では、小梅(波瑠)と玄之介(間宮祥太朗)の未来の家をリノベするのか?

なんて書きましたけど、それは匂わせ程度で終わり、

2人がバディでのお仕事を通して、人となりや仕事観が変わっていったように、

有川の人生がリノベされていく様子も描かれていくのかもしれませんね。

想像するとするなら…食堂のリノベが、彼の心を解きほぐすきっかけになるのかな?

 

本作は基本的に、気軽に楽しめる雰囲気で作られているので、

大団円で終わるだろうと確信しております。

小梅が戻ってきて、蔵之介と有川の因縁関係が少しだけ解消されて、

食堂のリノベも無事に出来て、仲直りもして…。

最終回もまたてんこ盛りにはなりそうですが、

見ていて微笑ましくなれるような終わり方だったら、それで良いかなぁと思ってます。

 

ところで…ダイニングテーブルの1つ1つの引き出しに

カトラリーを戻していく仕組みだけは、面倒臭そうだと思うのは私だけですかね?(笑)

多分、いつも子供が座っている席に合わせて、片付けて行くんでしょ?

箸とスプーンとフォークとで、それぞれ円柱の陶器に入れて一まとめにしたら

小さい子供でも手軽に出来そうですけどねぇ…。

 

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NICE FLIGHT! 8話(最終回) 雑感|何だかんだで気持ちの良い終わり方だったかも?

 

 

本当はTwitterで呟いて終わりにしようかと思ったんですが、

いざ呟いてみたら、それなりに文字数が多くなったので、

じゃあこっちでも雑感として書き残そうか…という事で投稿してみました。

 

ながら見していた時期もありましたが、無事に完走出来ました。

メインである恋愛パートの方はフォーマットが火10と重なる部分もあり、

すれ違いの描写やキャンプ回など、ベタ中のベタなネタが多かったので

個人的にはそこは記憶に残らないかもしれませんが…

粋(玉森裕太)と真夢(中村アン)の2人の誠意に終始ブレを感じさせなかったお陰で、

最後まで見られたような気がします。

 

ドラマでたまにやりがちな"恋愛脳"で浮ついておらず、

仕事は仕事、恋愛は恋愛できっちり分けて向き合っている姿に好感が持てました。

少なからず…当初の、合コンやらなぜか嘘をついたライバルやら

「なんじゃそりゃ??」な印象からはかなり変わりましたねぇ。

そして何より、中村アンさん演じる真夢の飾らないキャラクターが可愛らしかったです。

朝の支度は基本バタバタ、部屋が散らかりがちなのは特にあるあるで、勝手に親近感が(笑)

「SUITS」から良い役が続いている女優さんだなぁ…と改めて思います。

あ……今年の某海のドラマの事は忘れましょう………w

 

最終回の感想を書くとするなら…

王道ロマンチックで撮れ高が確定されている夜景ではなく、

あえて晴れた昼の時間帯に告白&キスシーンを撮ったのも。

通信を介しての真夢の「行ってらっしゃい」という声に

「行ってきます」と粋が返してフライトに向かったラストも。

恋人同士だけでなく、これからも管制官パイロットで連携していく

お仕事の"パートナー"でもありたいという

2人の想いや未来が伝わってきて、割と好きでした。

 

まだ最終回を迎えていないドラマの方が多いですが、

途中ながら見しなきゃ良かったかなぁ…?と思うくらいには、

何だかんだで視聴後に爽快感の残る、気持ちの良い終わり方になっていましたね。

最終回のみの、たった1シーンのゲスト出演というサプライズも久しぶりで、

ファンじゃなくてもあそこは楽しかったです(笑)

 

 

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純愛ディソナンス 9話 感想|もう1人お忘れではありませんか?感漂うラスト

 

 

「あんたじゃなきゃダメなんだよ」「冴の暗黒時代、一番救ってくれたのは新田だろ?」

急に当て馬らしい事を言うようになった路加(佐藤隆太)と慎太郎(高橋優斗)の2人…

なんか、切ないです…(泣)

 

路加が何気に、嫉妬や憎悪にまみれた世界の中では一番善人になったし、

慎太郎もちゃんとピアノ教室と正樹(中島裕翔)へ反省の意を示してくれたし、

静(富田靖子)も冴(吉川愛)にお金を渡してくれたし。

↑「お金を返して欲しい」の間違いでは?2人とも70万の事忘れてる??とは思うけどw

冴と正樹の2人の幸せを奪い続けてきた者たちの毒素が抜けきっていく流れで、

このまま愛菜美(比嘉愛未)も関係を断ち切るのかと思いきや…

まさかの、離婚届をまだ提出していなかった事が発覚。

それも、集中して見ている視聴者だけに静かに明かしてくるもんだから、

過去の綻びを1つ治したつもりでも、いつまでもつきまとうものなのだ…というのを

具現的に表しているようで恐ろしかったです。

 

もう1人お忘れではありませんか?感を漂わせながら

登場してきた彼については、なんとな〜く予想はついてました。

だって…恐らくその息子であろう晴翔(藤原大祐)の件も片付いていなければ、

プチ同窓会で小坂先生(筧美和子)との話題を出してからの

「これが俺たちの卒業式だな」という、

前触れだと分かりやすい"吹っかけ"もありましたので…(笑)

そんな感じで、ああ、また二転三転するんだろうなぁというのが

読めてはいるんだけれども、それでもワクワクしちゃうんですよねぇ。

なんてったって、あのお方ですから。

さらっと退場するような役者さんじゃないって期待出来るから、

今までの登場人物も含めて、やっぱり中々上手いキャスティングだと思うんですよ。

 

実は、愛菜美が正樹に抱きつくくだりは…

抱きついた時の音が無音で、スローモーションで映してきた辺り、

もしかして刺しに行ったんじゃないか…?と思っていましたが、そこは違いましたね。

でも、どちらにせよ、冴か正樹が刺されて

バッドエンドになる運命からは逃れられないのかも…?

まだまだ問題は山積みですし、果たして残り2話でどう収めるつもりなのか、気になります。

 

 

はぁ〜それにしても…今日のドラマはどちらもラストが盛り上がりましたなぁ。

あっちの場合は、黒の衣装と眩しいくらいの光の対比のお陰で、

彼女が再び表舞台に現れた時の周囲の喜びや安堵感を

より際立たせていたように感じられたし、

何より、激しいギター音から始まる主題歌と相性バッチリでした。

違うドラマの感想も合わせて書いてしまってすみませんが(苦笑)

これだけはどうしても書き残しておきたかったので、つい…。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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