2022年春ドラマ-未来への10カウント一覧

未来への10カウント 9話(最終回) 感想|これからも不撓不屈の精神で!

 

 

意外と…というのも何ですが、上手くまとまりましたね。

 

もちろん、「終わり良ければすべて良し」とまでは行かず、

桐沢(木村拓哉)に関する内容や設定を盛り込み過ぎてしまったために、

前半はそれらをゆったりと片付けていって

残った時間でやっと「京明高校対策」に突貫工事で取り掛かり始める…みたいな

時間配分の甘さが目につく所はあったんですが。

それでも、熱くなれる見所が押さえられていたから、

想像よりも満足に見終える事が出来たんだと思います。

 

部員1人1人に応援メッセージを贈るくだりには、卒業式を見ている感覚を覚えて、

これから新たな舞台へと羽ばたいていくみんなを鼓舞しているようで素敵。

ボクシング部全員で円陣を組むのも、"チーム"がはっきり見えて素敵。

どちらも学園モノでは王道なんですけど、

王道は王道なりに、視覚で印象に残りやすいという良さがある。

そこでバランスをとってきたのは巧妙な技ではあるなぁと。

そして…水野(山田杏奈)のリベンジもしっかり回収。

現実世界ではあんなに優しい言葉を

かけてくれないかもしれないけれども、

それでも、時を超えて再び戦った相手だと思うと、グッと来ますよねぇ。

 

視聴者によっては賛否両論ありそうな、インターハイ優勝まで見せなかった件については、

個人的には"あえて"描かないのが英断だった気がします。

本作はあくまでも「新たな未来に向かって走り出す人々」を描く作品であって、

シンデレラストーリーを描く作品ではないですからね。

運動部の憧れであろうインターハイにまで触れてしまったら

目標を達成した=ピリオドを打った事にもなってしまい、

極端に言えば、それはもう、本作の掲げてきたテーマからは離れてしまう。

 

人生はまだまだ長い。

桐沢と折原(満島ひかり)の二人三脚生活も始まったばかりだし、

高校生には夢や希望がたんまりある。

「どんな困難があっても負けずに立ち上がる事」を

意味する熟語「不撓不屈」をラストに持ってきたお陰で、

物語は終わっても、画面上ではもう見られないだけで

これからも彼らの挑戦は続いていくんだろうな…という"少し先の未来"を想像させられる

余韻を残す終わり方になっていたのは良かったです。

 

恋愛要素入れ過ぎ!もっとスポ根を見せて欲しい!

西条(村上虹郎)の見せ方が勿体ない!など、いろいろ不満はありましたが、

ここまで見てみると、それなりに"チームらしさ"は保たれていたんじゃないかとも思います。

キャスティングによる"大人の事情"はまぁ…

引退しても謎に部室にい続けて、途中から西条が登場するようになったのも、

本人には意欲があっても、大怪我を負ってしまう可能性の高いボクシングを

事務所の意向でガッツリやらせなかったからっていうのも

ありそうなんですけどね。←素人の勝手な憶測です

でも、基本的に誰かに偏る事なく、桐沢や部員たち、それぞれの見せ場を

ほぼ平等に作ってきたのは、近年の作品では珍しい気がします。

 

あの「あすなろ抱き」で話題を呼んだ木村拓哉さんだから、

ハグシーンにパロディを含ませるなどしてもっと遊びそうなものを、

贅沢に引きで撮ったのも。

"2人の結婚"がさり気なく分かる演出が施されていたのも。

話の腰を折らないように、恋愛パートを上品にまとめようという意図が伝わってきて、

最終回ではそこまで嫌悪感はありませんでした。

 

回想を見ると改めてびっくりするのは、当時の木村拓哉さんが

いかに暗い表情をされていてボソボソ声だったか…という事。

徐々に変わっていくと、元々備わっている「ザ・キムタク」っぽい頼もしさも感じさせつつ、

時にふとした影を覗かせる、"お馴染み"と"新しさ"が融合された主人公になっていたと思います。

 

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未来への10カウント 8話 感想|いろいろと時間が足りない。

 

 

前回の予告通り…ドラマを盛り上げるためなら、

あれも入れたい!これも入れたい!って感じで、

恋愛から葛藤までいろんなエピソードに手を出してきましたね。

 

いや、その盛り込む手法も、工夫次第では内容に充実感をもたらすし、

話の冗長っぷりを薄める効果はあるから、あながち否定的には捉えていないんですよ。

でも、本作の場合は…こう言っては失礼なのは重々承知なのですが、

重要な事は後回しにしてばかりで、計画性がないような気がしちゃって。

何度も言いますが、西条(村上虹郎)がボクシング部に入部する"起"、

名前の件で西条がみんなに可愛がられる"結"は描けても、

価値観・環境の違いによる衝突から打ち解けていくまでの"承""転"は

(他のエピソードとの兼ね合いもあって)ここまででじっくり描けていない印象があるから、

前回まであんな批判的な態度だったのにいつの間に…?っていう

"手のひら返し"にも見えてしまうのも仕方ないし。

そもそも、次回が最終回で、

一度は負けた京明高校といよいよ再決戦する日が近づいて来ているというのに、

その実感が湧きづらい内容になっているのは…

再起がテーマの作品としてはちょっと違うのかな?とも思えてしまうんですよねぇ。

どうせなら、日にちが差し迫っていくにつれて

部員たちもピリピリするようになり、練習試合でも張り詰めた空気が流れ始める…といった

画面越しに伝わって来る緊迫感を、最終回前でも味わってみたかったです。

 

エピソードを盛り込み過ぎているから、

西条がボクシング部に復帰するまでの決心もあっさりに見えてしまうのも勿体ない。

選手ではない形で復帰する事は予想はついてました。

でも…ボクシングとの距離が近くて、好き過ぎるあまり、やりたい気持ちの方が勝っちゃって

だんだん辛くなるもんなんじゃないかとも思うんですよね。

話をもう少し整理整頓出来ていたら、そこら辺の心の揺らぎも掘り下げられたかもしれませんし…。

まぁ、次回で完結する以上、これ以上広げる事なく

この方法が彼にとっての最適解で終わらせるつもりなのかもしれませんが、

いくら練習サポーターでも、部員のパンチを毎日受け止める以上は

頭に強い振動が起こって支障をきたしそうで、

あんまりハッピーエンドとも受け止め切れない自分がいます…(汗)

 

コーチも非常勤講師も店も両立すると決めた桐沢(木村拓哉)は、次回で倒れてしまう模様。

10カウント鳴ってしまうのはこっちに…なんですかね。

そんな事よりも(言い方…)、部員たちが京明高校を打倒していく様子を

熱く展開して行って欲しいんですけどねぇ。

最終回もあれこれ手を出した結果、駆け足気味になってしまいそうで心配です。

 

最後に余談…5〜10分くらい、度々延長する件について。

この手法が次作以降でも引き継がれていくのかは分かりませんが、

個人的には、次のドラマが始まるまでの数分間はトイレに行ったり、お茶を飲んだり、

次のドラマへ気持ちを切り替えたりと、いろんな意味で"準備時間"としているので、

若干の延長がほぼ毎回続くと切り替えも大変で、ちょっとバタバタしてしまうんですよ(苦笑)

打ち切り説もテレ朝が否定している通り、

本作も元から9話の予定で放送しているんでしょうけど、

微妙に延長する頻度が多いくらいだったら

いっその事全10話にしても良かったんじゃないかと思ってしまいます。

総括を交えた最終回の感想だとかなり蛇足になりそうだったので、

今の内に言及してみた次第ですw

 

 

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未来への10カウント 7話 感想|西条の不祥事、それで良いの?

 

 

う〜ん…今回の解決法にはモヤモヤしますね…。

仲間の輪から外れがちな人物が不祥事を起こすという展開は、学園モノではありがち。

だからこそ、何年も前から取り扱われているベタなエピソードを

最終章に入る直前であえて盛り込む意図を知りたかったし、

1対1で向き合う形で部員の変化を描く本作ならば、西条(村上虹郎)が手を出した事に対して

喝を入れてくれるのを期待していたんですが…

何だか遠回しに「理由があれば手を出しても正当化される」風な内容になっていたのが

気になってしまいました。

あ…もう今回の感想に関しては、ネタバレ多めです。

 

「何も聞かないで本当にごめん」

そうやって部員の気持ちに配慮してあげるのも、顧問としては必要だと思いますよ。

でも、他の部員たちが「人を殴る事は禁物」という認識でいるほど

タブーとされている意味や、その行動を犯した重みを改めて伝えないと、

極端に言えば、大人が裏で動く事で彼を甘やかした…と捉えられても仕方ないんですよねぇ。

せめて、上の台詞を言った上で「でも…」と注意を付け足すくだりがあれば

まだ受け入れられたかもしれませんが、

なぜか殴った理由が桐沢(木村拓哉)のせいにされたり、

西条を病気に遭わせた張本人や担任が謝罪の意を示すシーンがないまま

なぁなぁで終わったりしたのも含めて、釈然としませんでした。

まぁ、今後が気の毒なのは、いつ誰が聞いているか分からない学校の廊下で

カミングアウトさせられた事で、さらにいじめが加速して行きそうな

澤(山崎竜太郎)もそうなんですけども…(汗)

 

しかし、それ以上に個人的に違和感を覚えるのは、やっぱり"キャラ変"について。

キャラ変というか…過去の描写がない事になっていると言った方が近いんでしょうか。

水野(山田杏奈)も最初から反対側についてましたけど、

そもそも、彼女も母を守るために父を殴ろうと考えていたのを踏まえれば

西条に理解を示してもおかしくないはずですよね?

むしろ、俺は桃介を許したい…という友部(佐久本宝)の想いも、

水野から発していれば"成長"や"大人の度量"が感じられたのに。

って…そんな所にツッコんだら、既に何回もリング外で殴っている桐沢の件があるので、

そこは都合良く流すんだ?っていう別の疑問が出てくるんですが…(苦笑)

回を重ねるごとに粗削りな部分が目立っている気がします。

 

西条の反省も、教師たちやいじめっ子へのお咎めも、根本的な所では何も解決していないし、

大目玉には決勝戦があるのに…

店を開業してみるだの、折原(満島ひかり)との恋模様がヒートアップするだの、

ボクシング部以外のエピソードで話を膨らませようとしている辺り、

残り2話で上手くまとまるのかどうかも心配です。

このタイミングで西条のボクシング人生についても進めなくちゃなりませんからね。

恋愛はせめて…学内でのゴタゴタをしっかり済ませてからにして〜。

じゃないと、モヤモヤするポイントが多くて、興味が持てません(汗)

 

 

最後に、本作の内容とは少し脱線した話を。

(※素人の意見なので、ゴシップネタに興味のない方はスルーでお願いします!)

10話放送予定だったはずが、視聴率を理由に1話省略した…という旨の

ネット記事が出たようですが、それが削除されている事、テレ朝側から抗議があった事から

ガセなのではないか?という記事も何件か出回っていますね。

↓一応例として…

木村拓哉に連ドラ〝1話カット〟報道 テレビ朝日が完全否定する3つの理由

ジャニーズ大激怒!? 『未来への10カウント』打ち切り報道“連続削除”の真相

まぁ…この枠は某有名シリーズもの以外は基本的に9話(たまに8話)構成なので、

私も打ち切り説は嘘だと思っております。

「10カウント」なので、10話あると期待した視聴者もいらっしゃるでしょうが…

普段からこの枠のドラマを見ている私からしたら、特に驚きはないかなぁと。

 

しかし、この手の記事って、役者さんが本当に気の毒になります。

評判が悪いor視聴率が悪い理由が内容云々じゃなくて、

役者さんの顔をサムネに使ったり、名前をタイトルに使ったりして

印象操作をする記事は過去にも何件も見かけましたが、

まさか、木村拓哉さんに以前から"視聴率男"のイメージがあると

世間から認知されているのを利用して、あえて下げた記事を作って「打ち切り」などと煽って

PV数を稼ごうとする所が出てくるとは…(汗)

 

テレビ誌もチェックしていて、最終回の次の週が空欄になっているならまだ分かるんですが、

ちゃんと前時間のドラマの最終回拡大SPとして記載されてますからね。

予定通り9話でしょう。全く、ひどい話ですよ。

…あ、感想じゃない内容で文章量が多くなってしまった…w

真実かどうか定かでないネット記事に関しては、普段はこういったオープンな場所では

言及しないようにしているんですけど、ついつい言いたくなっちゃって…。

 

 

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未来への10カウント 6話 感想|そっくりさんとの別れと新たな事件の始まり

 

 

甲斐(安田顕)と美鈴(波瑠)のくだり、一種のファンサですよね(笑)

安田顕さんかイケメン以外のおじさんだったら通報されそう…っていうのは置いといてw

 

今回は、前回で意味あり気に登場してきた美鈴を取り巻く「瓜二つ」のお話。

正直、もう少し引っ張って、折原(満島ひかり)との三角関係にまで

発展させるんじゃないかと不安に思っていたので、

桐沢(木村拓哉)が史織の死を受け入れるターニングポイントを描く回として

1話のみで解決してきたのは意外でした。

 

甲斐が1人で美鈴に会いに行ったのも、動揺して今も心残りであろう桐沢を想うあまり、

美鈴に史織になったつもりで手紙を書く事をお願いする形で

彼を立ち直らせようとしていたからなのかな?と予想していた部分もありましたが、

そういう如何にもドラマちっくな感動路線でもなく。

ただ「そっくりな人に会ったから死を認められた」でさっぱり終われたのは現実的で、

後半戦に突入した桐沢の心境を踏まえれば"らしい"流れだったのかなぁと。

 

ここに来て、死を受け入れる展開を持って来るのが良いですよね。

タイミング次第ではそんな発想にはならなかったかも…というのが伝わります。

今はボクシングや、伸びしろのある部員たちの育成といった

打ち込める物が目の前にあるから、過去の後悔や苦しみを引きずる時間は少なくなったし。

何より、最初はぼそぼそ声だった桐沢の声も、

今では言葉の1つ1つにはっきり"意思"が見えるような変化がある上に、

劇中でも言われていた通り、真っ直ぐな目つきをしている。

ボクシングが人生を導いてくれたというのが佇まいから滲み出ている桐沢の言葉

「自分で勝手に限界作るな!」には、実に重みを感じさせました。

 

西条(村上虹郎)と部員たちが打ち解け合っていく様子が

前回でじっくり描かれなかったのには、未だに惜しさはありますが…

転校前はジム通い…つまり、プロの人に見てもらった経験のある彼を

先にリング上で戦わせて、結局負けさせて

「もしかしたらみんな西条に追いつけるのかも?」という"前段階"を用意したのも、

後半の怒涛の熱い物語を魅せるには効果的。

1年の天津(阿久津仁愛)が桐沢のお腹にパンチを決めたのをきっかけに、

西条は頭、そして友部(佐久本宝)は天津と同じお腹を殴った様子を、

スローモーションや無音といった印象に残りやすい演出を使って

各々の成長をまざまざと見せつける…

練習試合も結構見せてもらえましたし、これこそ王道!これこそスポ根ドラマ!なんて、

そんな楽しさを味わえた仕上がりになっていたと思います。

 

で、違う意味で、西条が何やらやらかしそうなのも王道ではありますね。

いや、個人的にはそれよりも、次回予告での病気フラグの方が気になるんですけども…?

 

 

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未来への10カウント 5話 感想|半グレに立ち向かってコーチに復帰

 

 

うーん…今回は、いろいろと気になる部分がありますねぇ。

人物描写的にも、ストーリー的にも。

 

まずは、大場(内田有紀)の描写について。

前回の感想でも、好意的に応援するようになるほどキャラ変した事について触れたんですが、

今回ではボクシング部に対する考えそのものが変わっている気がしてならないんですよね。

確か今までは、ボクシングを「頭を悪くするスポーツ」とみなしていて、

日本一の進学校にするために注力している彼女からしたら"邪魔"でしかなかったはず。

なのに、インターハイで全滅だったのを受けての彼女の発言は…

「ライバル校に負けたから桐沢をクビにする」「今のままでは3年経っても絶対勝てない」と、

あたかもボクシング部の成長に期待しているかのような台詞が続く所に疑問符が…。

次の章で描くべき事柄を進めるために確執パートは完結させたとは言っても、

今までの描写が描写なので、最低限の心境の変化は盛り込んでも良かったと思うのです。

 

そして、新入部員の西条(村上虹郎)が部活に馴染んでいくくだりと、

1年生の江戸川(櫻井海音)が失踪したくだりを同時進行させた内容について。

次回予告を見ると西条が何やら問題児っぽそうで、

全く違う環境で生活する事でどんな"学び"と"気づき"を得るのか。

そして、彼とは真反対である、直向きで真面目な人たちの集まりの部員たちと

どんな対立が起こって、どんな過程で関係性が深まっていくのか…が

描かれる事を期待していたんですが、

(西条を気に入らない様子は少し描かれていたものの)

自分の実力の高さを鼻に掛け、周りを見下しがちな新入部員が部員と関わる事で出てくる

面白味であるはずの"衝突"が、甲斐(安田顕)の一人芝居で全て片付けられてしまったのは残念…。

いや、その時の安田顕さんの芸達者ぶりもとても面白いものではあったんですけど、

夢に向かう者たちならではの青臭さを活かした"スポ根"をテーマにした作品ならば、

極端に言えば、胸ぐらを掴んで言い合うなどするシーンはやっぱり見てみたかったですし、

逆に暑苦しい要素をなくしたお陰で、「あれ?なんかもう仲良くなってる?」という

あっさり感を覚えてしまったのは否めなかったんですよね。

だって、「えこひいき」って言ってたくらいなのに…。

 

江戸川のエピソードを盛り込んだのが一番の原因で、

ここも結局、家出して半グレ集団に絡まれるようになった動機や

事件解決した後の半グレ集団の対処に一切言及がないまま中途半端に終わったのを見ると、

西条のエピソードとは2話分で分けて描いた方が

設定をしっかり詰め込めたんじゃないかと思います。

まぁ、前者に関しては、「強くなりたい」と泣きながら訴えた後だから、

桐沢(木村拓哉)がコーチを辞めた事にショックを受けて

ヤケになったのを狙われたとは脳内補完出来そうですが…

後者に関しては、納得いかない彼らが桐沢のバイト先に

クレームを入れてもおかしくありませんからね(汗)

桐沢の活躍で江戸川はもう狙われないのかも気になる所ですし…

事が大きかっただけに、あまりにも収束がふわっとし過ぎでした。

 

ご本人も事務所も回想でのご出演だけでは勿体ないと思ったのか、

史織(波瑠)と瓜二つの女性と偶然会うという、いかにもドラマらしい展開までやるとは。

学校が舞台だから学生の恋は受け入れられても、

桐沢の恋模様が絡むとなると、本作のコンセプトからはズレてきそうな予感がしています。

スポ根をストイックに描くだけでは盛り上がらないから

恋愛も入れてみよう…というのが製作陣の意向なのでしょうか…。

こちらの方は本筋を食わない程度での描写をお願いしたいです。

役者さんの演技力の高さもあって、部員たちの成長や、徐々に活気が満ち溢れていく様子が

丁寧に紡がれているのが好きなのでね。

 

ここまでツッコんでばかりの感想になってしまったので、

最後に、見ていて微笑ましくなったお気に入りのやり取りについて1つだけ。

桐沢と圭太(川原瑛都)コンビ、癒されますよね…。

圭太の練習に付き添う時に出た桐沢の「ふははっ」っていう笑いが

木村拓哉さんが素で笑っているようで、

個人的には、いつもはそんなに笑わないイメージがあるだけに新鮮に映りましたし。

あとは何と言っても、遊具に座って圭太の身長と同じ座高になった桐沢が

彼の目線に立ってトレーニングをするシーンなんかはほっこりさせられました。

 

1つだけ…と言いつつ(笑)序盤でコーチも講師もクビになり、学校を出る時の

憤りやら悔しさやら、いろんな感情が滲み出ている木村さんも良かったです。

やっぱり、「おじさん」「おじちゃん」みたいな

ちょっと廃れた佇まいの方が、私には刺さるんですよねぇ。

 

 

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未来への10カウント 4話 感想|学校生活に恋愛は付き物だよね〜

 

 

前回でも不幸自慢対決というトンデモ展開があったように、

徐々にコメディタッチの方向性にシフトしてきている感じがしますね。

まさか…あのシーンを本当にやるとは(笑)

 

今回は、西山(吉柳咲良)を取り巻く伊庭(高橋海人)と玉乃井(坂東龍汰)の恋愛話と、

三角関係に盛り上がる折原(満島ひかり)たちの浮かれっぷりがメインで描かれました。

正直、恋愛ムードにした事で、ボクシング部ならではの泥臭さが減って

物足りなさはあったし、桐沢(木村拓哉)と折原の匂わせ描写も含めて、

物語に無理やり恋愛要素をねじ込まなくても良いのに…という気持ちは変わらないんですが。

学生の恋は学校を舞台にしたドラマなら定番なので、

そちらに関しては、たまにはこんな回があってもアリかも?と思えるまでになりました。

 

これまでとは違い、桐沢の主人公らしい存在感を最大限に控えめにして

ひたすら生徒を見守る監督役に徹しさせた事で、伊庭の心情変化にスポットが当たり、

彼が目標に向かって懸命に励む姿や、

ボクシング部での活動にピリオドをつけ、東大受験への専念を決心する姿に

説得力や納得感が強く残る話に仕上がっていたのが良かったです。

そして、今回でようやくお披露目の試合シーンを存分に見せてくれた所も満足。

まぁ…私がボクシングのルールをよく知らないっていうのもあるんですが(笑)

カットせずに見せてくれたお陰で、未経験者の折原と同じように

「これは良い線行ってるんじゃないか?」と微かに期待させる

ドキドキ感を終始味わう事が出来たし。

長い尺を使って奮闘する様子が描かれたからこそ、試合も告白も終えてから

「終わった。やっと終わった。この気持ち抑えておくの、辛かったんですよ。長かった。」

と放った本音も、憑き物が取れたみたいな爽やかな表情をした伊庭のカットも、

まさしく"青春"を謳歌している生々しさが伝わる、心に響くものになった気がします。

 

ただ、少し引っかかった部分も1つ。

校長(内田有紀)と教頭(生瀬勝久)…何だかキャラ変しているような?

前回まではボクシング部の存在を気にいらず、潰そうとする立場でいたはずが、

今回では第一試合から観戦しに会場へ足を運んだり、掛け声をしたりするなど

ボクシング部を好意的に見ているともとれる描かれ方になっていたのには

ちょっと「ん?」とは思わされました。

(個人的には、新聞部から取材を受けていたシーンの時、

わざわざボクシング部に注目を浴びせる発言をする事で

負けた時に大っ恥をかかせて、叩いて辞めさせる口実にでもするつもりなんじゃないかと

裏読みしていたくらいなので…)

これも恐らく、次回で登場する西条(村上虹郎)やインターハイへのリベンジなど

重点的に描きたい要素が他に出来たから、

尺の都合で、校長との確執パートはあっさり済ませざるを得なかったんでしょうけども。

せめて、足を運ぶにしても、ボクシング部の弱小ぶりを

この目で見てみようという軽い気持ちで行って、

負けはしたけれども、伊庭の粘り強さとひたむきさにやられて心を入れ替える…

といった変化がさり気なく盛り込まれていたら、この違和感もなくなっていたのかもしれません。

 

で、不明のまま終わったインターハイの結果は…

「インターハイへのリベンジ」と先に書いてしまった通り、

伊庭に続いて、どこも惨敗になって帰ってくるというのが王道の流れでしょうね。

いや…もしかしたら、伊庭のあの告白で学校ごと出場停止処分になったとも考えられますが、

前回の顛末も結局ボクシング部内で完結したままだとなると、その線はないかな?(苦笑)

 

とりあえず、転校生として登場するらしい西条が加わる事で

物語にどんな風を巻き込むのか、そこら辺に期待してみたいと思います。

 

 

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未来への10カウント 3話 感想|リング上でカウンセリング

 

 

桐沢(木村拓哉)を中心に描いてきたこれまでの話とは打って変わって、

今回からは生徒の悩みを1人ずつ取り上げる話に…といった所でしょうか。

でも、文字通り、毎回誰か1人にフォーカスを当てていく構成となると

「今後そうなっていくのね」などと先の展開が読めてしまいがちになるので、

パターン化しないように、桐沢の変化もさり気なく盛り込んだ。

それが結果的に、一工夫された内容に仕上がっていた気がします。

 

前回で心配だった教師パートも、今回ではあかり(山田杏奈)のいつもと違った様子に

桐沢が違和感を持ち始める"導入部分"として、スムーズに消化出来ています。

そして、「挫折から再び希望を見出す主人公」「落ちこぼれのボクシング部の立て直し」

「東大かボクシングを続けるか」そしてこの「非常勤講師としても活躍する主人公」と、

回を重ねるごとに描くべき要素が増えていくと、

ほとんどの作品が陥ってしまうのが「"情報過多"による軸のブレ」なのですが、

本作の場合は不思議と整理整頓されていて見やすいんですよねぇ。

それは、何を魅せて何をアクセント代わりにするか…の引き算が緻密にされた脚本のお陰も

あると思うんですが、役者さん方の丁寧な演技にもあると思っていて。

台本で書かれた台詞だけでは伝わりづらい、今時の学生ならではの繊細さや感情の機微を

演技を通して表現されているから、むしろ説得力を感じたのかもしれません。

 

あとは「そう来たか!」と思えたのは、リング上で不幸自慢対決をするシーン。

フィクションの世界でしか成立し得ない、なんじゃこりゃ…なシーンではあるんですが(笑)

ここ最近はドラマでもある程度の"制限"は多く、コンプライアンスで溢れた世の中で

あえて思いっきり殴らせる…というのもかえって斬新さがあって面白かったですし、

主人公の過去を変に引っ張り続けて、物語の中盤辺りで本題の話の流れを止めてまでして

描く手法をとらなかったのは、個人的には潔くて好感が持てました。

賛否分かれるかもしれませんが、良い意味であっさりと告白させた事で

挫折話をお涙頂戴に見せなかったのも…

むしろ、笑えて励まされる作りになっていたのも、このご時世らしくて良かったと思います。

 

あかりがボクシングの面白さに気づき始めてからの、

彼女の好奇心や熱心さに拍車をかけるような主題歌のタイミングも秀逸でした。

今の所は、本作に信頼を寄せながら見る事が出来ています。

ただ、強いて言うなら、今回は終始「非常勤講師が生徒のプライベートな悩みに介入する」のが

タブーである事が物語の核として描かれてきたので、

あのままでは懲りなそうな今宮(袴田吉彦)が学校の校長にバラして問題沙汰にする…という

展開でも盛り込まないと、それを"あえて"破ったという意味が薄れると思うんですが。

まぁ…あえてそうしなかった事で、今後大きなフラグになるのかもしれませんね。

 

そして、またちょっとした不安も生まれて…

最後の折原(満島ひかり)の桐沢への接近の仕方と言い、次回予告の内容と言い、

徐々に恋愛も絡んできそうな予感はするんですよね。

恋愛要素が吉と出るのか凶と出るのか…

あんまりガッツリ絡んでくると本作の良さを壊しかねない気がするので、

教師パートのように、柔らかに描写してくれる事を期待します。

 

 

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未来への10カウント 2話 感想|バカとブスこそボクシングをやれ?(笑)

 

 

東大志望で、東大もボクシングも諦めないという伊庭(高橋海人)の設定。

うん…完全に「ドラゴン桜」のネタですね(笑)

オリジナル作品だからこそ、こんな"遊び心"も盛り込める。

そして、盛り込んだお陰で、回を重ねるごとにボクシングに目覚めていって、

進学か本格的にボクシングをやるかで迷う姿がそのうち描かれる事も見えてきた感じ。

でも、今時の学生ならではの様々な情熱の形を描く作品なら、

両立していく難しさを実感し、進路に悩める人が出てきてもおかしくはないと思うので…

ベタな流れだとしても"アリ"だと捉えています。

 

内容自体は前回と同じく、じっくり物語を紡いでいっている印象。

こうならなければ…という嫌な予感が的中といった所か、

勧善懲悪でおなじみの、見ていて良い気はしない

「どんな手を使ってでも引き摺り下ろす」場面や、

ボクシング部の存続を気に入らない様子が確かに描写されてはいたものの、

特に不快感は残らず、むしろ面白かった…という気持ちで見終えられたのが個人的には意外でした。

これって多分、映像が演出が基本的にソフトタッチで作られている事、

コメディなら安定感のある役者さんが随所にキャスティングされている事が

大きいんだろうなぁと。

 

何と言っても、少し影をまとった桐沢(木村拓哉)と対になるように配置された、

かましさの中に可愛げもある折原(満島ひかり)の存在が良いんですよね。

彼女の"ボクシング初心者"の設定も、劇中の部員や経験者には

くどくどしく感じられるかもしれないけれども、

用語をよく知らない視聴者と同じ目線で描かれているから分かりやすい部分もあって。

Wの意味で、物語にいなくてはならない"アクセント"としてちゃんと成立出来ているのは、

登場人物が魅力的に映りづらい作品もある中で、中々凄い事だと思うんです。

 

そして、近年の木村拓哉さんの出演作の傾向とも言える

「主人公を"引き"で魅せる」さじ加減も、本作が丁寧に作られていると感じられる理由の1つ。

木村さん自身が元々華のある方なので、スター性を利用して

主人公を前面に押し出そうとすると、くどい印象で終わってしまいがちですが…

職員室での会話劇やボクシング部員から覗き見える葛藤など、

主人公がメインで活躍する事のないシーンも合間合間に挟まれているので、

"夢を追う者たち"を描く物語としてバランス良く仕上がっています。

 

まぁ、唯一気がかりなのは、桐沢の教師パートかな…?

履修生徒の名前も何名か表示されていた辺り、今回だけって事はないと思うので。

スポ根と学園の欲張りドラマにならないかどうかは、ちょっとだけ心配です(笑)

ちょっとだけね。

 

 

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未来への10カウント 1話 感想|ぼそぼそ声の桐沢(キムタク)が再起を図る!

 

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テレ朝だけれども、内容や展開は2000年代のフジドラマっぽい。

つまり…王道of王道です(笑)

でも、ここ最近は、漫画チックな奇を衒った設定や、

冒頭から"その後"の話をチラ見せして

視聴者の気を引かせる露骨な演出が多い印象があるので、

あそこまでストレートに"再起"を描く作品は、個人的には逆に新鮮。

もう1つ新鮮と言えば、木村拓哉さんの、ぼそぼそ声で魂の抜けたような演技も!

「グランメゾン東京」もそうだったんですけど、スターやヒーローよりも

廃れ気味のおじさんを演じる木村さんの方が、自然体っぽさを感じられて好きなんですよねぇ…。

数々の代表作はちゃんと見た事が少ないとは言え、

当時はとにかくモテる役しかやらない!ってイメージがあったもので(汗)

そのうち、中年男性のごく平凡のサラリーマンによるいじらしい恋愛ドラマで

お見かけしたいなぁと密かに思っております。

 

物語の進みはゆっくりではあるものの、桐沢(木村拓哉)はもちろん、

彼に影響を受けてボクシングに熱中し始める部員たちの心の動きを、

無駄な要素を加えずに、「どんな過去があったんだろう?」と興味を持たせるように

丁寧に描いていっている感じ。

何が"無駄"かと言えば…具体的には、下手したら台詞に起こす必要のない

主人公のモノローグとか、先ほども書いた時間軸を飛ばした見せ方だとか、

あとは単純に…初回あるあるの人物・状況の説明台詞が挙げられるかな?

話を賑やかにするための"お飾り"みたいな部分がほぼなく、

後の軸となるであろう主人公や部員たちの過去はふわっと添える程度で

現在進行形でそれぞれの様子が描かれているので、特に引っ掛かりも覚えず

するすると見終える事が出来ました。

 

そして、何と言っても、ボクシング部を潰す計画を企んでいる悪党の存在を

前面に押し出さない所が良い!

一番見やすかったと感じたのはそこかもなぁ。

この手の「存続危機の組織・チーム」がテーマの作品って、

教育委員会に報告する教師がいたり、主人公や部活の発展を好ましく思わない重鎮がいたり、

嫌がらせしてくる生徒がいたりして、それを初回の時点で提示しそうなものですけど、

そういった陰謀論を匂わせないのは珍しかった気がします。

 

まぁ、今後次第ではまだ可能性はあるでしょうし、

部員の怪我を校長に報告しなかった件が後々問題となり、

どことなくやる気のなさそうな友部(佐久本宝)が辞めると言い出して騒ぎを起こす展開も

なきにしも非ずかもしれませんが…

とりあえずは、各々の成長を気持ち良く見られそうで安心です。

 

 

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