2024年春ドラマ一覧

燕は戻ってこない 2話 感想|将軍的発想の基が怖面白い…

 

 

回想の多さがちょっと気になりましたね。

理紀(石橋静河)の実家帰省のエピソードに、草桶夫婦が一線を超えるエピソードに、

さらには、理紀が5年前に勤めていたコインランドリーで出会った日高(戸次重幸)と

ラブホに行くエピソードから、男性とやった時のエピソードまで…

ここまで「過去」が描かれるとは、思ってもみなかったです。

 

何度か書いていますが、過去の話に尺を多く取ると

現在進行形で進んでいる話の流れが遮られているような感じがして、

早く先の話が見たいと、もどかしい気持ちにさせられてしまうのです。

で…なんで私が「回想を盛り込む事」を好意的に捉えられないのか改めて考えてみたら…

登場人物の"物語"ではなく、視聴者に「そんな事があったんだ〜」と思わせる

"設定"を描いているに過ぎないから…というのもあるのかもしれません。

最近は(というか今期も)、台詞で済ませれば良いような事まで

わざわざ映像化するドラマもよく見かけますからね。

 

まぁ、本作はまだ2話の段階ですし、今回の終盤にあったように、

代理母の契約で理紀と草桶夫婦が出会ってからが本格的なスタートにはなるでしょうから、

上記のドラマのように、時間軸の行き来を頻繁に行う形で

「過去をじっくり見せて、物語を描いている錯覚を与える」作品にはならないと思いますが。

とにかく、回想で掘り下げるよりも「現在」の話を見たいし、

進めて欲しいな…と願ってます。

せめて、初回の序盤のシーンからプランテに入るまでをチラ見せしてから、

あとは時系列に沿って、叔母の佳子(富田靖子)の発言に影響を受け実家を出て、

今の職場で紆余曲折あって、テル(伊藤万理華)から紹介される…

という流れで描いても良かったのかも?

 

とは言え、気になった所はそこだけで、今回も全体的に興味深く見られました。

基(稲垣吾郎)は前回の感想でも、イマイチ妻を思いやれていない旨を書いていましたが、

どことなく漂う冷淡な印象が、今回で顕著になったと言いますか。

何と言うか…戦国時代の将軍的発想なんですよねぇ。

とにかく自分の遺伝子を残したい。

自分と同じバレエの血を引いていなければ、子供を産む事自体にも意味がない。

これ、「2人の子供を作りたい」じゃなくて、

将軍の跡取りを残すために子作りしているのと同じような気がするんです(汗)

「自分のDNA」にこだわる彼の姿からは、悠子(内田有紀)への想いは一切感じられなくて。

現代では子供を作る選択を取らない夫婦もいるだけに、

こんな考えの人もいるのかとゾワっとさせられました…。

 

子供の話をする時に、卵を割って調理をし始める基。

テルも同じく、卵子の話をしながら彼氏の作ってくれた目玉焼きを食べる。

2人にとって「子供を作る事」は何も特別なものではなくて、

日常で当たり前のように使われている卵と同等の認識でいるんだな…

というのが分かる比喩表現は、今回も鋭い切り口でしたね。

 

代理母の契約を交わすであろう次回から、物語が前進する事を期待しております。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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春ドラマの雑感いろいろ〜月9・火9・水10・木9・夜ドラ〜

 

こんばんは!りんころです。

今週までで視聴したドラマの一部の感想を、掲載していこうと思います。

こうして並べると、何だか話が停滞気味なドラマが多いような…(笑)

 

※タイトルをクリックすると、その感想のページに飛びます。

・366日 4話

・Destiny 4話

・ブルーモーメント 2話

・Believe-君にかける橋- 2話

・VRおじさんの初恋 16話

 

 

366日 4話(4/29放送分)

 

すっかり群像劇になってしまっている本作。

なんかもう…遥斗(眞栄田郷敦)が全く関係なくなっているような。

 

彼は意識不明の状態だから、目覚めない限りは

明日香(広瀬アリス)との2人の物語を進められない。

その事情は分かるんですけど、「12年越しに叶った恋愛」を売りにした作品なんですから

2人の間で話を膨らませる工夫はもうちょっとあっても良いと思いますし、

膨らませられないなら膨らませられないで、

最初から安易に病気の設定を加えないで欲しいと思ってしまうのです。

 

前作も本作も病気を扱ったラブストーリー。

で…月9はここ4作品連続で群像劇仕立てにして、あちこちに辛い設定を盛り込む事で

初期設定が霞んで何のドラマなのかが曖昧になったり、

やたらと時間軸を行き来しては見づらさに拍車をかけたり…という失敗を

繰り返しているような気がします。

一応それでも"看板枠"なので、そのうち良い作品を…とは願っているんですが、

どんどん迷走していっているのが残念です。

 

今回の内容を見て思うのは、明日香以外の同級生たちがそれぞれどこかの時期で

遥斗に会っているという設定にしても良かったんじゃないかなぁと。

親友の莉子(長濱ねる)の場合は、

たまたま遥斗がプロデュースしているお店で彼と再会して、

「久しぶりだね〜」「閉店後時間ある?」なんて言ってから2人でゆっくり昔話した時に、

遥斗の当時の想いや、その後悔をバネにして夢を叶えてきた努力を知る…とか。

そうすれば、莉子の「(明日香は)何かを頑張ってきたことないもんね。」

という一見余計なお世話に思える台詞も、

過去に恋愛に蓋をし、音楽の道を閉ざしてしまった明日香にとって

意味のある言葉に聞こえたんじゃないでしょうか。

 

ぶっちゃけ、題材的には映画向きだよな…と延々思っていた所で、

ラストでようやく遥斗が目を開ける。引っ張り過ぎです(苦笑)

猫のようにかっ開いた目でちょっと恐怖を感じつつ、

次回予告で、どうやら高次脳機能障害である事が発覚。

軽く調べてみたら、思考・記憶・行為・言語・注意などの

脳機能の一部に障害が起きた状態を指すそうで。

単純に、記憶喪失ルートにはならない予感がします。

 

 

Destiny 4話(4/30放送分)

 

奏「どうしてカオリのハンドルに真樹の指紋がついてたの?」

真樹「そこか」

から始まった回想…

からしたら「そこからか」なんですけど(爆)

既に何度か見ている当時の事故のシーン、わざわざバカ丁寧に一から見せなくても。

 

肝心の、真樹の指紋がついていた理由も「でしょうね」という感じですし、

今回で分かったのは、カオリがいかにヤバい人だったか…ってだけ。

相手の死に関わった人ってみんな「自分が殺した」と言いますが、

結局は事故か、精神的に追い詰めてしまった…っていうのが最近のドラマあるあるなので、

その点も捻りがなさ過ぎてイマイチ。

本作の場合は…まさか、記事を見せたくらいで

あそこまでカオリが暴走するとは思えないじゃないですか(笑)

だから何も、そこまで自分を責めなくても〜と思えてしまって、

あまり感情移入出来ませんでしたとさ…。

 

まぁでも一番の謎は、事実を元に物事を捉えるであろう

検事の職に就いているはずの奏が、誰かの"告白"を鵜呑みにしていた所なんですけどね。

だって…冷静に考えて、疑問は残るでしょう。

同じ車に乗って事故に遭ったはずなのに、

カオリは亡くなり、真樹は軽症で済んで今は普通に動けている。

そもそも、野木(仲村トオル)が素直にカオリに事件の話をするか?とも思いますし。

"告白"が全て真実だとは限らないんじゃないかという気がします。

 

モヤモヤが残ったまま、また新たな謎を盛り込む…。

もう4話なのに全然進まないのがなぁ。

今回までを初回に収めても支障がなかったのでは?(汗)

 

 

ブルーモーメント 2話(5/1放送分)

 

本作に関しては…前後編にしたのが致命傷ですよね。

その構成だったためか、佐竹(音尾琢真)を救うというミッションまでに

娘を登場させるわ、女性陣で別室で過去話をしているわ、

晴原(山下智久)と園部(水上恒司)で揉め事を起こすわで、

ようやくSDMが本格的に佐竹の救出に動き出したのが開始から20分過ぎ。

 

20分過ぎならそんなに…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

前回のラストで、果たして佐竹は助かるのか!?という

見所を残した上での"続き"の話ですからね。

救助活動ともなれば時間との勝負になってくるのに、

「今、それどうしても必要?」っていうエピソードの羅列で、

内容は間延びしていて緊迫感が伝わってこない。

そこに終始、むず痒さを感じながら見てしまっておりました。

 

中でも個人的にヤキモキさせたのが、晴原と園部の対立。

園部の第一声って、相手を責めるか反対の声ばっかりなんですよねぇ。

いとこを想う気持ちは分かりますが、揉め事を起こすなら

仕事中じゃなくて救出後かプライベートでやって!って話ですし。

その揉めているたった数分で、

佐竹を救える可能性がどんどん下がっていくのに…と思えてしまうんです。

別に仲が悪くても良いけれど、患者とその大切な人の人生を左右する恐れのある

重要な職業だからこそ、目の前の命を救う事だけに集中して欲しいと言いますか。

 

まぁ、2人の対立は今回で解決しそうなので、そこは安心かな。

あとは…新人の態度にも成長が見えると良いなぁと。

中国語で喋っていたとしても、何となく陰口を言われてる事は分かると思うので、

今のままでは感じの悪い印象の方が残ってしまいそうです。

 

そして、もう1つ気になったのは晴原の仕事の描写について。

やはりCGや演出で誤魔化しているような気がしてなりません。

基本的に「モニターを見ながら何かを打っている図」を見せられているだけで、

具体的にどんな仕事をしているのかが不明だから、

彼の敏腕ぶりもイマイチ伝わってこないんですよね。

素人なので、何をカタカタ打ってるの〜?なんで数式が必要なの〜?っていうのが

いつも気になってしまいます(苦笑)

例えば…ホワイトボードを使って図解してみるとか、

数年間分の資料を持ち出して調べてみるとか、

少しでも作業をアナログ方式に置き換えてみたら

視聴者にも伝わりやすいんじゃないかと思うんですけど、どうなんでしょう。

SDM全体で言えば…晴原以外、仕事をしていないようにも見えますし。

救助だけなら、前回の感想でも書いた通りレスキュー隊だけでも十分成立する訳で。

わざわざ新部隊を立てたくらいだから、他の部分は他のメンバーが個性・特性を発揮しながら

全方面で活躍する姿も見てみたいんですよね。

 

 

Believe-君にかける橋- 2話(5/2放送分)

 

事前情報も少なかった分、橋作りの奮闘がメインじゃなくて

刑務所が舞台のドラマになるの!?という驚きはありつつも、

時間軸の行き来が唐突で複雑が故に、見づらい印象の方が残ってしまった1話。

(今期のドラマ、事故・記憶喪失・リーガル絡みの設定・時間軸をいじる構成が多いですよね)

2話になって、時間軸を行き来する頻度が極端に減ったのは良かったですが…

今の所率直に思うのは「話が進まない」「方向性が見えてこない」でしょうか。

 

朝ドラが今週、裁判を取り扱った話をやっていたので分かるんですけど、

ひとまず再審が通らないか、◯年後に飛ばして刑期を満了させないか、

超ご都合展開でも脱獄を成功させない限りは。

つまり…どんな方法だったとしても、塀の中から主人公が外に出ない限りは、

物語が動かないんじゃないかと思うんですよ。

なのに、今回はざっくり言えば「脱獄出来るかどうか」だけで展開していって、

結局、脱獄未遂で終わりって…(汗)

下手したら、1週飛ばしても全然平気なのでは?と思える内容でした。

せめて、丸々1時間使わず中盤までで収められていたら、

まだテンポ良く感じられたかもしれませんが…うーん。

 

狩山(木村拓哉)で何を描こうとしているのかが曖昧なので、

私の本作への興味は、竹内涼真さんが一人二役を演じられている所くらいでしょうか。

何となく、狩山の味方に唯一つきそうな気がしますけども。

あと…どうしても書きたかった事は…

木村拓哉さん&天海祐希さん夫婦がしっくり来ない!(笑)

(いや、相手が…じゃなくて組み合わせが…)

どちらも主演級の役者さんで、バリバリ仕事出来る役を演じられるイメージが強いからなのか。

天海さんはドラマだと大体独身か、結婚したとしても順風満帆には行かない役が多いのも

関係しているのかもしれませんね。

 

とにかく、ただでさえ事前情報が少なかった本作なので、

3話で方向性がしっかり見えてくると良いなぁと。

開局65周年記念作品という事で、いろいろと気負い過ぎちゃっているんだと思います。

 

 

VRおじさんの初恋 16話(4/25放送分)

 

NHKプラスで1週間遅れ(視聴期間ギリギリ)で見ております(笑)

帯ドラマとなるとすぐに溜まるし、ドラマ被りがあるから録画は出来ないし、

それならNHKプラスで…となると急かされるような感じがしてあまり好きじゃないので、

シーズンごとのドラマが終わりかけの時期でない限りは

「夜ドラ」はスルーしてしまいがちなんですが…

本作に関しては続きが気になってしまって。

ここ最近は、じわじわハマってきております。

 

何と言っても、「サ終を迎えるVR世界」の設定が上手い事効いているなぁと思います。

主人公・直樹(野間口徹)は独身で、家賃が安そうな部屋に住んでいて、

会社での立場もあまり良い方ではない、冴えない中年サラリーマン。

そんな彼の唯一の憩いの時間はVRゲームを楽しむ事なんですが、

終わりが来ると分かっているから、

一見オアシスっぽい世界観もどこか儚さが垣間見えると言いますか…。

VRで遊び終えて現実世界に戻った途端、

その儚さが先の見えない将来や老後の不安と重なって、一気に哀愁を感じさせるのです。

 

ホナミの中の人が男性で、ふとした発言からし

彼女も日常生活の中で何か抱えているんだろうなぁとは思っていましたが、

直樹よりも年上で、そう長くは生きられない病気を患っていたとは。

(そして、坂東彌十郎さんのキャスティングも、悪役が多いイメージだっただけに新鮮…)

こちらは恐らく妻を数年前に亡くしていて、娘とも上手くいっていないと考えると、

今までの言動も合点が行きます。

 

VRの世界から発展して、現実世界でも交流を図るようになるのも意外でね。

お互いにとって、相手との出会いが日常を照らす"光"みたいなもので、

今までずっと孤独を抱えて生きてきた分、幸せになって欲しいとも願いたくなるんですけど、

同時に、「VRと現実をぐっちゃぐちゃ」にして良いのだろうかと…。

パフェとカレーが同じテーブルに並ぶ異質感とともに、VRの持つ脅威を思い起こさせて、

視聴後にはほんの苦味も残るんですよね。

 

ちょうど折り返しかな。今週は5週目だから後半戦突入か。

どんなゴールへと辿り着くんでしょう。

不思議な魅力につられて、最後まで興味深く見届けたいです…。

 

 

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燕は戻ってこない 1話 感想|追い詰められている女性たちが縋るもの

 

 

こ、怖面白かった…。

ストレートな怖さも、じわじわ襲ってくる怖さも、どちらも味わった初回でした。

 

後者のように感じた一因としては…本作で描かれる女性たちが、

・家賃や生活費を払うのに精一杯で、派遣の雇い止めも間近に迫っているリキ(石橋静河

奨学金返済のために、風俗で働くテル(伊藤万理華

・義母や夫から、子供を産むよう急かされている悠子(内田有紀

と、常に"何か"に追い詰められている所が共通点になっているんですよね。

そこから来る圧迫感が、見ている側の私も苦しい気持ちにさせられるというか…

後に恐怖に繋がったんだと思ってます。

 

そんな彼女たちとは反対に、男性はどこか自分本位の人物に描かれているのも特徴的です。

例えば…リキに嫌がらせをしてくる隣人・平岡(酒向芳)は、

朝からそんな事が出来る余裕があるくらいですから、

恐らく年金暮らしで暇を持て余しているのかもしれない。

そして、悠子の夫・基(稲垣吾郎)も知的で妻想いに見えるようで、

実は義母の意見に流されているだけであんまり寄り添えてはおらず、

ペットのネーミングからしても、単に「バレエダンサーである自分の血を引き継ぐ子」が

欲しいとしか考えていないのです。

 

追い詰められた結果、リキは「プランテ」に尋ねてみるんですが、

彼女がいつも薄暗い部屋で生活していた分、あの施設の入口までの通路が妙に明るくて、

それが「この道を歩けばあなたは幸せになれますよ」と示しているかのようで…。

中に入ればどピンクの服を着た女性がいて、

会話をしている最中には、バックの水槽の泡がブクブクと音を鳴らしていて…

もしかして、騙されるのでは?一度足を突っ込んだらもう抜け出せなくなるのでは?

と不安にも思えてしまうんですよね。

 

この物語の女性たちは、鮮やかで色とりどりのサラダやミックスサンドのような

充実した生活は送れていない。

食べ物と人物のリンクのさせ方も、おお?これは何を表現しているんだろう?と

目を引いてしまいます。

冒頭で映されたゆで卵も、ブチュッと生々しい音を立てるスクランブルエッグも…

食べ物を美味しそうに映すドラマがここ最近散見されただけに、

あそこまで美味しくなさそうに映すドラマは結構新鮮です(笑)

 

黒木瞳さんに朴璐美さん、今回は登場されなかった富田靖子さんと

主要人物を囲うキャストもかなり強烈。逃げ道がなさそうですよね。

 

代理出産」がどうしてもセンシティブな題材なので…

ややエンタメに脚色し過ぎかな?と思わなくもないですが。

とりあえず、初回は興味深く見られました。

最終的にどんな形に収まるのか、楽しみです。

 

 

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街並み照らすヤツら 1話 感想|応援する気持ちは変わらないけど…

 

 

初っ端から、本作から脱線した話で失礼しますが…

私がドラマを見る上でのこだわりとしては、

「制作側の事情」「ドラマの内容」はなるべく結びつけないようにしているんですね。

 

「制作側の事情」が具体的に何を指しているのかと言えば、

・制作の裏側とは別に、ドラマでは収まりきらなかったエピソードを、

 SNSでご本人自ら「実は犯人は〇〇で…」

「あのシーンでは伝わりづらかっただろうけど、実はこんな背景・設定があって…」

 などと補足(ネットニュースも然り)

・年月を飛ばすにあたって、端折られてしまった部分を

「◯年前の真相」で1つの内容にまとめ、動画配信サービス限定の作品にする

この2ケースが挙げられます。

(※語弊を招きそうだと感じたので、少し追記。

もちろん、本作が作られるきっかけとなった某作品の事情はまた別の話です。

未視聴なので強く言えませんが、あれはコミュニケーション不足なのがひしひし伝わってきて…)

 

もちろん、私にも一応感情はあるので、それらの事情を知って

そうだったのか…と察する事も多いです。

でも決して、視聴者全員がネットや動画配信サービスを利用しているとは限らない訳で。

前者の場合なら、ドラマはあくまでもフィクションだから、事情を感じさせないくらい

描きたいものを描ききる、"らしさ"を貫いた作品であって欲しい。

後者の場合なら、「その情報を知っているか・知らないか」で

ドラマの内容や登場人物に対する印象が変わってしまうのはフェアではないので、

そういった重要は要素は出来る限り収めていただきたい。

ただの素人があーだこーだ言っているだけなのは自覚しておりますが、

ドラマ好きとしては、面白くて良質な作品が少しでも増えていったら…

そう願いながら、いつもドラマを視聴しています。

 

しかし本作に関しては別で、事情が事情だけに、

放送までに至る背景を考慮せざるを得ません。

というのも…噂が本当に正しければ、

元々放送される予定だった原作実写化ドラマは2/21に制作中止を発表。

いろいろあってキャストもスタッフも総取っ替えした新作が発表されたのは3/21と、

4月の初回放送までに突貫工事で制作された作品だからです。

プロデューサーや上層部の方々も、スケジュールが空いている人、

脚本を描ける人を探すのに相当苦労されたでしょうし、

急遽主演を任される事になった森本慎太郎さんを始め、オファーされた側も

相当プレッシャーを感じられていた事が想像出来ます。

むしろ、よく4月内の放送に間に合わせたな…と思うくらいです。

 

しかし、突貫工事での制作だからこそ、

1年以上前から構想を練られ作られてきたドラマと同等の面白さになる可能性は低い。

そんな事も考えつつ、それでも応援する気持ちで初回を視聴してみましたが…

残念ながら、やっぱり予想は的中しており、

シャッター街の復興が難しいように、短期間で作られたドラマが

奇跡的に面白くなるケースも滅多にないのだと実感した内容だったかと思います。

 

何でしょう、描こうとしている内容に迷いがあるように感じてしまう…

と言った方が良いんでしょうか。

シュールなコメディの割には、演技や台詞、会話劇などがイマイチ突き抜けていないですし、

ヒューマンドラマ要素にしても、日常での出来事を淡々と描いているように見えるので、

どんな方向性で行きたいのかが掴みづらいんですね。

せっかく、コメディもヒューマンドラマも行ける役者さんを揃えているのに、

上手く活かしきれていないのが勿体ないんですよねぇ。

 

仮に本作が30分の深夜ドラマだったら、

寝る支度をしようと1階に降りた時や、寝落ちから目覚めた時などに

テレビで点いてたら何となく見てしまう…そんな作品になっていたかもしれませんし、

どことなく漂うシュールさも、コンパクトにまとまっていたのかもしれません。

1時間サイズだからかストーリーや演出に緩急がなく、

間延びしているようにも感じてしまいました。

 

まぁ…全然笑えなかったと言ったら嘘にはなるんですけどね。

確かにクスッと笑える所もあったんですが、それは、どう見てもバレそうな偽装強盗を

繰り広げているくだりや、お尻をかきたいのを我慢するがあまりに挙動不審になってしまう…

といった"状況"が面白かったのであって、

"ドラマ"としてはちょいと微妙だったのかなぁという気がします。

 

これはあくまでも憶測ですが、撮り溜めた分がなくなり、

ギリギリで撮影・制作される日がそのうち来る事が考えられます。

でも、そこには利点があって、SNSでの意見を取り入れ、

ブラッシュアップ出来る機会が増えるんじゃないかとも思えるんですね。

まぁ…こんなポジティブな発想が出来るのも、

本作に対する応援の気持ちがまだまだあるからなんですけどね…(笑)

 

次回以降の感想を書くかどうかは不明ですが、

育成型ドラマのごとく(?)、ゆっくりと改良されていきますように。

今はそう願うしかないみたいです。

 

 

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ブルーモーメント 1話 感想|死者が0になるかどうかは来週次第。

 

 

毒を吐くキャラは「正直不動産」の永瀬を彷彿とさせるし、

タイトルのネーミングや、ユニフォームを着てヘリコプターに乗る所は

コード・ブルー」を彷彿とさせるし、

トラックが出てきてからは「TOKYO MER」を彷彿とさせるし…で、

いろんな作品を思い浮かばずにはいられない初回(笑)

最初の作品はともかく、災害からの救助を描く物語である以上、

残りの2作品はどうしても…ですね。

 

ただ、それらとは差別化している箇所があるのも確かで。

唯一違うのは、天気予報士出身らしく、なぜ雪崩が起こるのかの解説映像を挿入している事、

主人公が救助する側ではなく、指示する側に回っている事が挙げられます。

ですが…初回を見た感じだと、SDM(特別災害対策本部)の描き方について、

まだまだ模索中なんだろうなぁと思わされたんですよね。

 

先ほども書いた通り、晴原(山下智久)がモニターを見ながら

各所に指示する仕事に就くとなると、絵面的には地味になりがち。

だから、少しでも地味さを回避するために、

ミステリーの推理シーンでよく使われていそうな、

手がかりとなる映像や回想を矢継ぎ早に映しつつ

主人公をぐる〜っと回転しながら撮るカメラワークや、

消防班を絡めた複数のカットで「連携してます」感を滲ませる演出、

最後には数式の表示でカバーする作戦に出たのかもしれませんが…。

全体的に、主人公を"天才""敏腕"に見せようとする事に走り過ぎていて、

そこだけちょっとリアリティーに欠けるというか、

とってつけたような印象を受けてしまいました。

 

あとは…単純に、モニターで指示するだけなら、

気象班が現場に出向く必要性がよく分からないといった所でしょうか。

そもそも、この救助活動に気象班がいる意味があるのかどうかもピンと来ず。

今回の要請は、雪崩が発生し、遭難者が出ている段階でのものであって、

そうなると、二次災害を防ぐために、現場の消防隊員や警察が

既に動いているんじゃないかと思ってしまうんですよねぇ。

消防隊員の1人が「今まで、私たちでやれていた事です」とも言っていましたし。

 

原作がある事も理解していますが…

雲の様子や傾向を読み取った上で、とある地域の天候の変化を伝えるのが天気予報。

だとしたら、「災害が起こってから」ではなく、

「災害が起こる前に予測し、被害者の発生を少しでも未然に防ぐ」流れで見せた方が、

救助活動に気象班が加わるのにも説得力が生まれたのではないかと考えています。

例えばそうですね…今回の内容を絡めるなら、

災害が起こりそうな場所を事前に分析して、

中盤辺りで描かれた、地図で説明しながら市長に避難命令を出すよう指示するくだりを

もっと早く盛り込むとか…かな?

まぁここは、次回に引っ張った事もあり、

前後編か、はたまた回を重ねるごとに疑問が払拭出来る内容になっていけば、

純粋に作品を楽しめそうな気はします。

 

裏の日テレ水10が土9に移動した事で、ドラマの裏被りがなくなったこの枠。

(かつての日9のように、短命で終わらなくて良かった…)

数年前だったら、医療、弁護士、刑事と職業ドラマばかり扱っていた当時の月9で

放送されていたんだろうなぁと思えるくらい、スケールの大きさは感じさせます。

山下智久さんが5年ぶりに民放主演作となると、話題性も大きいでしょうし。

あそこまで力を入れているのも、習慣的に日テレのドラマを見ていた視聴者の大半が

こちらに流れ込むのを見越しての事なのかとも、邪推したくなりますね。

 

刑事モノの人気シリーズを放送している前時間の枠は基本スルーし、

深夜ドラマは録画する私からしたら、リアルタイムで視聴出来るのはこの枠しかなく、

リタイアしたら暇になってしまうので。←本当に個人的な事情w

ありがちなギスギスした関係性も早めに解消してもらって…

どうか、面白くなっていって欲しいです!

 

 

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アンチヒーロー 2話 感想|異色の作品になる予感…♪

 

 

緋山(岩田剛典)は無罪なのか?それとも有罪なのか?

という謎を残して終わった前回からの今回で、

なぜ姫野検事(馬場徹)のDNA鑑定改ざん疑惑を重点的に描くんだろう…

(緋山が罪を犯したのかどうかが気になるのに…)と疑問に思いながら見ていたのですが、

法廷のシーンで、またしても「お?」と引っかかる台詞が聞こえてきました。

 

長くなりますが、後で聞き直してでも書き留めておきたかった台詞だったので

ここに書かせて下さい。

明墨「生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。

   こうだと決められている事には、中々反対しにくいものではないですか?

   緋山さんがパワハラに声を上げなかったのも、

   尾形さんが耳の病気の事を隠し続けたのも、全ては生きていくために仕方のない事。

   残念ながら今の日本はまだ、そんな社会です。」

 

  「ただ、我々を含め、司法に携わる人間は、

   人の一生を左右する立場にあるという事を1秒たりとも忘れてはならない。

   歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた、罪なき人の人生を奪ってしまう。

   それだけは絶対にあってはならない。」

 

  「裁判長、あなた方にも同じ事が言えます。

   裁判の数をこなす事に精一杯で、検察が提出する証拠を疑おうともせず

   判決を下しているのなら、あなた方も役割を果たせていないのと一緒です。」

 

この時点では、理にかなっていると同時に、凄い事を語るな…と思っていたんですが、

終盤の赤峰(北村匠海)に向けた台詞で、

明墨(長谷川博己)がなぜ上記のような事を言ったのか、ハッとさせられたのです。

明墨「大事な人を守るために、止むを得ず人を殺した者。

   殺意を持って人を殺そうとしたが出来なかった者。

   罪が重いのはどっちなんだろうねぇ。正義とは、何なんだろうねぇ。」

 

緋山は確かに殺害を犯しており、真犯人を野放しにしたのは事実だけれども、

明墨が重要視しているのは無罪か有罪か?ではなく。

時代とともに形成されてきた「正義」の定義の曖昧さ、歪さを問い、

そしてそれに、検事も裁判官もいつしか染まってしまっていた制度や社会そのものに

疑問を抱いている人物なのだというのが分かりました。

まぁ要は、正義に対してかなりの潔癖症の持ち主なんですよね。

前回だけではまだぼんやりとしていたのですが…今回の件で、彼の解像度が高くなった感じです。

 

弁護士モノと言えば、残酷な判決を下す検事や裁判官を敵対視し、

個(主人公)vs個(検事や裁判官)の壮大な戦いを繰り広げる作品を多く見てきただけに、

制度や構造を疑うというアプローチの仕方はかなり珍しいです。

そして…日曜劇場でかつて放送されていた同じジャンルの「99.9」についても言及。

明墨は既に「99.9」が放送されている世界を生きており、

それも含めた従来の作品とは全く違った作品を生み出すぞ!という強い意志も感じさせます。

 

前回の感想で「従来の作風とはアップデートされている気もしていて。」と書きましたが、

ちょっとだけ補足を。

「〜ねぇ」「〜だぁ」と語尾を伸ばして話す長谷川博己さん、野村萬斎さん、

悔し顔を見せる馬場徹さんといった中堅〜ベテラン俳優が

癖の強いキャラを演じられている一方で、

北村匠海さん、大島優子さん、堀田真由さんといった若手俳優

抑えた演技で魅せているバランスの良さが、日曜劇場特有のギトギト感を覚えず、

新感覚だと感じる理由に繋がっているのではないかという気がしました。

…役者さんに関してもう1つ言えば、岩田剛典さん演じる緋山の寡黙さも良かったです。

岩田さんは個人的には、台詞が少ない方が魅力的だと思っているので、

最後の、力強くかつ冷たさも残る視線にはゾクゾクさせられてしまいました。

 

緒方直人さんの役所も、あの少女が何者なのかもまだ不明なまま。

でも、明墨のあの終盤の言葉は、もしかしたらこの2人がきっかけとなっていて、

その因縁に伊達原(野村萬斎)も絡んでいるのかもしれませんね。

2話で方向性が見えてきた事で…

やっぱり本作は、伝統ある日曜劇場に挑戦状を叩きつける作品になるのでは?と、

ついつい期待したくなってしまいます。

どこまで爪痕を残せるか、最後まで見届けたい気持ちがより一層高まりました。

 

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アンチヒーロー 2話 感想|異色の作品になる予感…♪

 

 

緋山(岩田剛典)は無罪なのか?それとも有罪なのか?

という謎を残して終わった前回からの今回で、

なぜ姫野検事(馬場徹)のDNA鑑定改ざん疑惑を重点的に描くんだろう…

(緋山が罪を犯したのかどうかが気になるのに…)と疑問に思いながら見ていたのですが、

法廷のシーンで、またしても「お?」と引っかかる台詞が聞こえてきました。

 

長くなりますが、後で聞き直してでも書き留めておきたかった台詞だったので

ここに書かせて下さい。

明墨「生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。

   こうだと決められている事には、中々反対しにくいものではないですか?

   緋山さんがパワハラに声を上げなかったのも、

   尾形さんが耳の病気の事を隠し続けたのも、全ては生きていくために仕方のない事。

   残念ながら今の日本はまだ、そんな社会です。」

 

  「ただ、我々を含め、司法に携わる人間は、

   人の一生を左右する立場にあるという事を1秒たりとも忘れてはならない。

   歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた、罪なき人の人生を奪ってしまう。

   それだけは絶対にあってはならない。」

 

  「裁判長、あなた方にも同じ事が言えます。

   裁判の数をこなす事に精一杯で、検察が提出する証拠を疑おうともせず

   判決を下しているのなら、あなた方も役割を果たせていないのと一緒です。」

 

この時点では、理にかなっていると同時に、凄い事を語るな…と思っていたんですが、

終盤の赤峰(北村匠海)に向けた台詞で、

明墨(長谷川博己)がなぜ上記のような事を言ったのか、ハッとさせられたのです。

明墨「大事な人を守るために、止むを得ず人を殺した者。

   殺意を持って人を殺そうとしたが出来なかった者。

   罪が重いのはどっちなんだろうねぇ。正義とは、何なんだろうねぇ。」

 

緋山は確かに殺害を犯しており、真犯人を野放しにしたのは事実だけれども、

明墨が重要視しているのは無罪か有罪か?ではなく。

時代とともに形成されてきた「正義」の定義の曖昧さ、歪さを問い、

そしてそれに、検事も裁判官もいつしか染まってしまっていた制度や社会そのものに

疑問を抱いている人物なのだというのが分かりました。

まぁ要は、正義に対してかなりの潔癖症の持ち主なんですよね。

前回だけではまだぼんやりとしていたのですが…今回の件で、彼の解像度が高くなった感じです。

 

弁護士モノと言えば、残酷な判決を下す検事や裁判官を敵対視し、

個(主人公)vs個(検事や裁判官)の壮大な戦いを繰り広げる作品を多く見てきただけに、

枠組みを疑うというアプローチの仕方はかなり珍しいです。

そして…日曜劇場でかつて放送されていた同じジャンルの「99.9」についても言及。

明墨は既に「99.9」が放送されている世界を生きており、

それも含めた従来の作品とは全く違った作品を生み出すぞ!という強い意志も感じさせます。

 

前回の感想で「従来の作風とはアップデートされている気もしていて。」と書きましたが、

ちょっとだけ補足を。

「〜ねぇ」「〜だぁ」と語尾を伸ばして話す長谷川博己さん、野村萬斎さん、

悔し顔を見せる馬場徹さんといった中堅〜ベテラン俳優が

癖の強いキャラを演じられている一方で、

北村匠海さん、大島優子さん、堀田真由さんといった若手俳優

抑えた演技で魅せているバランスの良さが、日曜劇場特有のギトギト感を覚えず、

新感覚だと感じる理由に繋がっているのではないかという気がしました。

…役者さんに関してもう1つ言えば、岩田剛典さん演じる緋山の寡黙さも良かったです。

岩田さんは個人的には、台詞が少ない方が魅力的だと思っているので、

最後の、力強くかつ冷たさも残る視線にはゾクゾクさせられてしまいました。

 

緒方直人さんの役所も、あの少女が何者なのかもまだ不明なまま。

でも、明墨のあの終盤の言葉は、もしかしたらこの2人がきっかけとなっていて、

その因縁に伊達原(野村萬斎)も絡んでいるのかもしれませんね。

2話で方向性が見えてきた事で…

やっぱり本作は、伝統ある日曜劇場に挑戦状を叩きつける作品になるのでは?と、

ついつい期待したくなってしまいます。

どこまで爪痕を残せるか、最後まで見届けたい気持ちがより一層高まりました。

 

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9ボーダー 1話 感想|金10の皮を被った火10だった。

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※「川口春奈ちゃん可愛い!」「松下洸平くんやばい!!」「キュンキュンした!」など、

本作の初回を好意的に視聴出来た方は、この感想を読まない事をお勧めします。

もし読んで下さる方がいらっしゃいましたら、

こんな意見もあるんだな〜と捉えていただいて…自己責任で、お願いいたします。

 

記憶喪失……また!?

コウタロウ(松下洸平)が記憶喪失の設定だと分かった時、

一緒に見ていた母と「また!?」って笑っちゃいましたよw

月曜10時には、今日の出来事を明日には忘れてしまう記憶障がいの医者がいて、

火曜10時には、好きな人に指輪を渡す前に事故に遭い記憶障がいになったヒロインがいる。

もっと関連させるなら…月曜9時には、事故で意識不明の状態になってしまった彼氏がいて、

火曜9時も同じく、12年前に事故に遭って以降消息不明だった元彼がいて、

木曜10時には、何者かに襲われて5ヶ月も眠らされていた元記者がいる今期の春ドラマ。

↑こうして箇条書きにすると、事故ばっかりで頭がおかしくなりそう(笑)

 

いろんなドラマを見てきて数年間、今期は弁護士モノ多いなぁとか、医療モノ多いなぁとか、

最近はタイムスリップモノも増えてきたよねぇとか

そういったジャンルの偏りを感じる事は時々あったけれども、

「主人公(主要人物)が不幸な出来事に見舞われる」という設定だけで

ここまで被る事も中々ないですよね。

何なら、初回を見ていて一番面白かったのって、設定被りだったかもしれません(苦笑)

 

内容自体は…まぁそうですね。

「やっぱりね」どころか、「なんでそうなっちゃうのか…」といった感じでしょうか。

予告映像の時点で、松下洸平さんや木戸大聖さんを

やたらかっこよく撮ろうとするカメラワークを見て(実際かっこいいんですけども)、

胸キュン路線に走るんじゃないか?なんて嫌な予感がしていたんですが。

いざ蓋を開けてみたら、父の失踪と言い、先ほど書いたコウタロウの記憶喪失と言い、

なぜかミステリー要素も盛り込んでいて、

で、結局本作って何を描きたいんだろう?とモヤモヤしたまま見終えてしまいました。

 

…コウタロウの設定の必要性について、物凄〜〜〜く好意的に解釈してみれば、

年齢や固定観念に囚われない

生き方をしている点で(「記憶を失ったのに幸せそう」と言われていた事から)、

結婚で悩む七苗(川口春奈)にとっては憧れの存在になるのかもしれない…という意味合いで

加えたんじゃないかとも考えられるんですが、

何か過去に秘密を抱えてそうな描写をチラつかせているため、

現時点では、なくても良いなぁって思っちゃいますし。

父親の失踪についても、自分がいなくなる事で三姉妹が現在や将来に向き合うようになる

きっかけに繋がったとしても、それなら大怪我を負って3ヶ月の間入院…でも

成立出来そうだなぁと思えてしまいます。

19歳、29歳、39歳の女性が自分の生きる道を模索している物語という事で、

実質、主人公が3人の状態になる訳で。

それぞれの日常や人間関係を描くだけで

ただでさえ話が散漫になってしまいそうな可能性を孕んでいるのに、

なぜそこまでして考察好きな視聴者も取り込みたいのか、よく分かりませんでした…。

 

演出面で言えば…何だか、プロモーションビデオっぽい印象も残りましたね。

気のせいかもしれませんが、役者さんをアップで撮る頻度が多かったような?

放送開始56分過ぎからの映像は、挿入歌をバックに主人公たちの動向は

無音で展開されていて、アスペクト比の変更込みでMVみたいな作りでしたし。

七苗とコウタロウがバスに乗って、一緒に桜の木を見たり、

コウタロウがいつの間にか七苗の肩を借りて寝ちゃったりしているシーンなんかは、

バラエティ番組内のコーナーだかで、視聴者投稿の再現ドラマを見ては

ワイプで芸能人がキャーキャー喜んでいる図が容易に浮かび上がってきました(苦笑)

「じゃあ、俺の事好きになって良いよ。俺もきっと、君を好きになる。」

歌詞にありそうなこんな台詞、自分に自信がなければ言えないでしょう。

…キュンキュンされている方をSNSでお見かけする度、

私はお客さんじゃないんだな…というのを痛感してしまって。

捻くれ者の私としては、七苗が勇気出して本音を吐露しているんだから

寝ないで話を聞いてあげてよ〜とか、

手が届きそうなくらいの距離で桜が見られて、しかも満開なら、

予約客で埋まりそうなのになんであんなにバスがガラ空きなんだとか、

胸キュンよりもツッコミの方が勝ってしまいましたとさ…(汗)

 

「歳とるごとにどんどん1年が早くなるっていうの、あれマジだな」

「なんか、歳重ねて自由にやれると思ってたけど、どんどんやりたい事が遠くなる感じ」

「昔は29なんて、立派な大人だと思ってた。もしかして、結婚もしたりしてるかなぁって。」

上記のように、時々グサッとくる台詞もあっただけに、

ミステリー要素や恋愛要素が本筋を食ってしまっている事が実に勿体ないですね。

恋愛や結婚の選択肢も、生きていく上で避けられないのは分かっているので、

「恋愛を盛り込むな!」とは言いません。

ですが、何も三姉妹全員、恋愛を絡めて、姉妹内と幼馴染で三角関係の展開をやらなくても。

特に19歳の八海(畑芽育)に関しては、結婚よりかは就職や進路で悩む描写を優先した方が、

共感出来るキャラクターになったのではないでしょうか。

 

あと、TBSのドラマの特徴の1つとして、今時っぽさを取り入れた、

「こんな会社で働きたい!」って思えるような企業の作り込みの高さは、

良い所もあれば良くない所もあると思っていて。

これからすんごい惨めな事を言いますが…

オシャレな会社に就職していて、オシャレな服を着ていて、

オシャレなご飯を食べていて、オシャレな家に住んでいる七苗を見ていたら、

「いや、リア充じゃない?」っていう気持ちになってしまって、

彼女が将来に悩んでいる姿も伝わりづらかったです。

現実世界では、あんな風に規模大きめで、福利厚生充実してそうな会社に勤めている

彼女と同じくらいの年齢の人って、そう多くない気がするんですよ。

 

「着飾る恋には理由があって」スタッフによる新作が金10枠で放送されるという事で、

何となくお察しはしていましたが(ちなみに当時、その作品は最終的に好んで見てました)。

もうちょっと、現実味のある設定、世界観にして欲しかったです…。

そして、本作の感想は次回以降書くつもりはありませんので、最後にもう1つオマケで本音を。

若手社員が常識ないみたいなステレオタイプな描き方も、もう終わりにしませんか?

 

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アンチヒーロー 1話 感想|日曜劇場の初回なのに1話完結じゃない!!

 

 

良さげな感じだなぁと思いながら、最後までそれが途切れる事なく視聴。

やっぱり、面白いドラマは放送開始の5分間で決まるもんなんですね。

 

冒頭での、明墨(長谷川博己)が顔の見えない被疑者に語り続ける長台詞。

「過ちを犯してもやり直せる。日本はそんな優しい国とでもお思いですか?

例えば隣に殺人犯が引っ越してきたら?

『私、人を殺したんです』と言われて、そうですかと笑えますか?」

「法律というルールの中では許されても、

リアルな世界では、一度罪を犯した人間を許す気なんかないんです。」

他にも引用すると長くなるので一部抜粋にしましたが、

この後のスピード違反のくだりも含めて、

前半の段階では、理屈臭いし、敵に回したら面倒なタイプだけど

言っている事は確かに筋が通っているなぁ…と。

目の前の人に嘘偽りなく向き合おうとする"正しい人"なんだという印象を覚えたんですね。

しかし、物語が進むにつれて、羽木の息子・湊(北尾いくと)が

当時ボールを拾ってもらった「お兄ちゃん」が

実は緋山(岩田剛典)でない事が明らかになると、

あれ…捏造…?「証拠の数は多ければ多いほど良い」って、

もしかして、こじつけで作った証拠も含まれているって事…?などと、

明墨の歪んだ一面が見え始めてくる。

 

裁判を勝ち取るためなら、障害も子供も利用するなんてエグいなぁと思っていたんですが、

本人も発言していた通り、最終的には

不確定である物事は徹底的に排除するのが彼のモットーで、

障がいのある人には知識を与えたりと、完全に"悪い人"ではない事が分かる。

なんだけれども、捏造しちゃってるからなぁ…というモヤモヤは残る訳で。

彼は何が狙いなのか?何を考えているのか?どんな人間なのか?

もっともっと彼を知りたい。

そんな純粋な興味で、引き込まれるように見てしまった1時間半でした。

 

明墨の異様さを引き立たせるためか、

日曜劇場らしからぬダークな雰囲気が終始漂っています。

でも、後のラスボスになるのだと分かる人物はしっかり用意されているし、

やたら壮大な劇伴は、長年培ってきた日曜劇場"らしさ"とも言えるでしょう。

…ただ、こう書いてはみたものの、従来の作風とはアップデートされている気もしていて。

昔だったら、顔面どアップ!顔芸バーン!憎き悪役を倒す勧善懲悪!のキャッチーな演出で

この物語を魅せていたかもしれませんし、←私の日曜劇場への偏見も大分酷いけどねw

劇伴だって、壮大ながらも神秘的で、高級感もまとわせていて、

じわじわと緊張させられる曲調で相当珍しいと思うんです。

結局何が言いたいかって言うと、この枠ならではの良い部分はそのままに、

新しさも取り入れられているなぁと。

 

そして私は、この枠の良さとしてもう1つ、盛り上げ上手な所も挙げておきたいです。

先ほど少し触れましたが、終盤で伊達原(野村萬斎)が登場してきて、

まるで彼と対話しているかのように、冒頭での明墨の語りを被せてくる演出には

ワクワクさせられてしまいました。

主人公とは真反対の考えを持つ存在…

どんな設定で、どう見せれば視聴者が「次も気になる!」と思えるのかが

ちゃんと分かっていて、そこは、さすが看板枠だと思いました。

 

まぁ強いて言うなら、姫野検事(馬場徹)がポンコツに描かれ過ぎていないか?

というのは気になりましたけどね。

だって…証人リストに2名しか記載されていないなら、

いや覚えとけ!って話になりますからねぇ(笑)

あとは…24分も拡大したのに、次回に続くとは!

でもそこは、主人公の描写のお陰であまり引き延ばし感を覚えなかったので、

特に不満ではないかな?

 

緋山が殺害したのか?していないのか?に関しては、

冒頭で「人を殺してるんですから」と明墨が言っていたので、

そのまま犯人で、次回は、何としてでも無罪に持っていく流れになりそうですね。

 

きっとこの主人公を演じるのが楽しいんだろうな…というのが伝わってくる

長谷川博己さんの活き活きとされた演技も良かったです。

次から次へと出てくる台詞が、聞いていて本当に気持ち良い。

目は笑わず、ニタァ…とゆっくり口角を上げる表情も、食えない感じがして魅力的です。

そして、北村匠海さんのポジションは、同じく主人公が強烈で、

去年のこの時期の放送だった点から、どことなく「教場0」を思い出してしまって。

今度は最後まで無事でありますように…なんて、

本作とは脱線した事もふと考えてしまいました(笑)

 

果たして、どんな結末になるのか?

今はただ、明日の放送が楽しみです♪

 

 

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イップス 1話 感想|補い合う2人の関係性が良いねぇ。

 

 

※1話(4/12放送分)の感想です。大変お待たせいたしましたm(_ _)m

 

番宣で「犯人はトリンドル玲奈さんです!」と声高に言っていた通り(笑)

倒叙ミステリーの形式をとっている本作。

このジャンルで多くの方が思い出すのは…やっぱり「古畑任三郎」ですよねぇ。

 

私がその作品をガッツリ見たのは

一昨年のこの時期に再放送されていた「しばしのお別れ」くらいなんですが、

(見た事はあるなぁと思って調べてみたら、

「やんごとなき一族」の初回放送が延期した時に放送されてました)

バラエティでの懐かしドラマ特集や夕方の再放送で何度もお見かけしていたので、

豪華なゲストを用意していて、手強い犯人との対峙シーンが特徴の

作品だという事は認識しています。

当時リアタイしていなかった私でも、主人公のキャラクターやメインテーマを

知っているんですからよっぽど有名作ですし、

有名作がある以上は、同じジャンルの新しい作品を生み出して評価されるのって

相当難しいとも思います。

 

では、本作の初回はどうだったかと言うと…

黒羽ミコを演じる篠原涼子さんと、森野徹を演じるバカリズムさんの個性が元々強く、

初回という事で初期設定の描写にやや集中していたからか、

トリックにはツッコミどころがあり、犯人の手強さはそこまで感じませんでした。

数回おきにポリタンクを購入していたらしいのですが、

女性1人で何度も搬送していた際に、近所の人や従業員に目撃されるのではないか?とか、

警察がスタンガンの痕に気づかず、事故として処理しようとするなんて…とか(笑)

結局、そのスタンガンも見つからないままでしたしね。

犯人の手強さはそこまで…というのは何も、役者さんの演技を指しているのではなく、

やっぱり、犯人がずる賢くトリックが巧妙であればあるほど

ストーリーも面白くなっていくものだと思っているので、

正直、ミステリー部分は大分浅かったです。

 

でも…作品全体の描かれ方は、割と好みだったんですよねぇ。

ミコは小説を書けなくなってしまったミステリー作家。

森野は推理は出来るものの、犯人を追い詰められなくなってしまった警察官。

そんな2人の共通点は「イップス(出来ていた事が出来なくなってしまう心理的症状)」で、

森野には推理でサポートしてもらい、犯人を目の前にして疲れてしまったら

代わりにミコが前に出て警察官役を務める…という、

お互いの強みを活かして補い合う関係性が実に人間味があって、

ほんのり温かく、共感しながら見ちゃってました。

 

「もがき続けたら絶対リスタート出来るはず!」は

ミコ自身へのおまじないの言葉でもありますよね。

ミステリー小説が書けないまま、現在はコメンテーターの仕事の忙しさを言い訳にして

逃げてしまっている…こっちの方が症状は重そうです。

そして、森野の推理力が衰えていないのにもきちんと理由があり、

なんで「歪な十字架」だけ2冊あるんだろう…よっぽどの秀作だったから?と思っていたら、

片方の小説にはメモ書きがされており、いつか自分の手で解決するために

リハビリを兼ねて練習をしていたのだとラストで分かる。

アンチコメントもそうですが(笑)

森野の場合は、そういった地道なトレーニングを積み重ねて今の状態に至っているので、

ミコも、新作を書かなきゃ!よりかは、まずはアイデアをノートに書き留める…程度に、

少しずつ回復して行けたら良いですよね。

あのルーティーンも、何気にプレッシャーになっているんじゃないかなぁ。

 

もちろん、コメディを得意としている脚本家・オークラさんの作品の見所であろう

お2人の掛け合いも高頻度でクスクス笑わされ、楽しく見られました。

数メートル先で遺体が浮かんでいるのに、全く気づかないままトークを繰り広げている

という構図がおかしくておかしくて(笑)

「生の死体」とか言っちゃうし、会話の7割くらいは事件と関係のない内容だし、

事件発生時にはおどけた劇伴が流れているし。

物騒な殺人事件を扱っていながら、ちょっとした不謹慎さがツボでしたw

…いやでも、名前なんて呼んだら良い?のくだりが、ロッカーの場所特定に繋がるんですから、

コメディパートも今後、案外見逃せなさそうです。

 

「首突っ込んじゃって良い?」は、お決まりの台詞になりそうですね。

次回予告も5話まで一気に紹介しちゃうスタイルなのも斬新!(笑)

倒叙ミステリーの方にはもう少し期待を寄せつつ、次回も楽しみにしております。

 

最後に…リアタイ時に書こうとしていた事を。

本当、月9も火9も木10と暗い作品続きだったので、

本作の作風はありがたかったですね。

もしかして、カタルシスを生むための編成だったとか…それはないな(笑)

 

 

4/24追記:

 

2話を視聴。

"前提"から考えたのがきっかけで、ミコが少し役立っていた所は

一歩前進を感じさせて微笑ましくなったのですが…

イップスという設定が活かされていたのはそのシーンくらいだったのかなぁ。

初期設定の紹介を終えて通常運転になったからなのか、

何だか、独自性が薄まりましたね。まだ2話なのに…。

あとは、ちょっとした不謹慎さが特徴のコミカルな掛け合い・言葉遊びにおいても、

犯人のキャラクターにおいても、

前回よりも全体的にパワーダウンしてしまっていたような気がします。

 

犯人がなぁ…今回、結構チョロかったんですよね。

そこが一番の不満ポイントだったのかも。

どうせバレないと高を括っていてあの態度だったんでしょうけど、

もっと悲しむ演技をして欲しかったです。

ただでさえコメディタッチな作りなのに、

あまり分かりやすく描き過ぎると、余計ユル〜い印象を与える上に

2人が謎を見抜く推理力の高さも感じられにくくなって、

面白味に繋がらなくなってしまうのではないでしょうか。

 

2人の変化を好意的に見ている事には変わりないですが、

溜まっている他の感想を優先させたい気持ちが強まったので、

本作は今後、視聴のみに切り替えるつもりです。

 

あ、あと…お恥ずかしい事に。

「歪な十字架」ってあれ、縦軸に関係してくるものだったんですね…(苦笑)

最近、本当に縦軸を盛り込むドラマが増えましたよねぇ。

回を重ねるごとに強調し過ぎて、本来の良さを食ってしまわないと良いんですが。

 

 

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