2024年秋ドラマ-海に眠るダイヤモンド一覧

海に眠るダイヤモンド 5話 感想|いづみの正体がようやく判明

 

 

前回は、時代の行き来は多けれど時代間隔自体は狭く、"あの日"が共通項になっている

ストーリーに仕上がっていたというのはもちろん、

現代パートも最初と最後にまとまっていたのでそこまで違和感なく見られた訳ですが…

う〜ん…今回になって、また元に戻っちゃいましたね。

過去パートでは、ストライキで痛感する階級の違い・疎外感が描かれたエピソード。

現代パートでは、荒木鉄平が何者で、玲央(神木隆之介)が誰の孫なのかを

玲央と千景(片岡凛)、星也(豆原一成)の3人で探す。

今までの回の中で一番、双方に関連性が見えないどころか、

それぞれ別ドラマを見せられている感覚に強く陥ったのは気のせいでしょうか?(汗)

 

ま〜たその話かよ…と思う読者様には申し訳ないですが、私が本作に願うのはたった1つだけ。

早く現代パートと過去パートが繋がって欲しい!

それだけなんです。それを除けば普通に、主に過去パートの方は満足して見られているのに…。

でも悲しいかな、現代パートはまだまだ謎が残っているようなんですね。

いづみの本名が判明したら、今度はじゃあ…

玲央は端島の誰と誰によって生まれた孫なのか?という話になるんです。

SNSでは、初回の冒頭で、船に乗って逃げているリナ(池田エライザ)が抱えていた赤ちゃんが

玲央の父親なのではないかと噂になっていますが、そんな事は個人的にはあまり興味がなくて。

5話まで引っ張る必要があったのかと疑問でしたし

(それも、一週休んでいるから余計に遅く感じるという…(汗))、

まだ視聴者に考察をさせたいんだな…とすら思ってしまったのでした。

 

私としても、ネガティブな感想で終わりたくないので、

最後に、過去パートで印象に残った所を少しだけ書き残す事にします。

話を見ていると…「一島一家」という言葉は"支え"でもあり、"縛り"にもなっているなぁと。

ある意味閉ざされた環境で子供の頃から過ごしていれば、横での交流も多く、

家族も同然の関係性になれるのは確かなんですが、そこに純粋に温もりを感じるのは子供までで。

大人になり労働の選択肢が増えていくと、自然と階級が生まれてしまう。

狭い社会の中にいるから、誰かと自分を比べて嫉妬する人がいてもおかしくはないですし、

立場が違えば、自分の気持ちが分かってもらえない苦しさで、

島での暮らしが窮屈に感じる人も出てきます。

辰雄(沢村一樹)の元妻のように、

窮屈さに耐えられなくて出て行った人はそう珍しくはなさそうです。

 

投票結果が終わって、「これから端島は一丸となってやっていく!一島一家!!」と

一致団結する裏で、進平(斎藤工)が博多のヤクザを銃で撃ち殺すシーンは恐怖でしたね。

「一島一家」と信じてやまなかった鉄平が

島は1つにはなれないのだと徐々に実感していく段階で、

知らない所で悲劇は起こっているのだというトドメをさらに刺してくる。

理想と現実の対比のさせ方がキツかったです。

進平は端島を去ってしまうのかどうか…。

 

鉄平と朝子(杉咲花)、賢将(清水尋也)の恋模様にもようやく興味を持ち始めて、

端島の登場人物に情が湧きつつあるのに、現代パートとの行き来が物語への没入感を削ぐ。

勿体ないですね。

もう謎を小出しにせずに、一気に見せちゃってよ〜!ともどかしい気持ちです(笑)

 

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海に眠るダイヤモンド 4話 感想|いつまでも消えないでいたわだかまり

 

 

やっぱり、"あの日"の事もガッツリ描くんですね。

端島の時代が1945年までの戦時中ではなく、

1955年(今回は58年)の高度経済成長初期に設定されていたのは、

"あの日"の事まで加えてしまうと内容がボリューミーになってしまうためであり、

あの時があって今がある…みたいに、2話の「ピカは落ちたんだよ」のシーンのように

あくまでもほんのり匂わせる程度で進めていくものだと思っていたので、

ちょっと意外でした。

 

調べてみると…日曜劇場も放送が開始されたのは1956年で、端島で描かれる時代とはほぼ同期。

スポンサーの降板もあり、単発ドラマを放送していた時期もあり…

そうして長い歴史を積み重ね、世代問わず愛されてきたこの枠で

今回の内容が放送された意味は大きい。

脚本家の野木亜紀子さんの筆に乗せる感情も、今回は一際違いました。

あの時代を知らずに育った世代や、"あれ"を目の当たりにしなかった地域の人々の中では

戦争は終わった(終わっている)と捉える人もいるかもしれないけれども、

被爆した人には「戦争は終わっていない」

百合子の母・寿美子(山本未來)が10年以上経ってから白血病にかかったように、

"あの日"が呪いとなって今でも苦しみ続けている人はたくさんいる。

私も以前、ニュース番組でその特集を見ていて、心が痛みました。

視聴者に届けたい、どうか少しでも思いを馳せて欲しい…

様々な社会情勢を見た上での野木さん自身の心の叫びを登場人物に重ねて、

物語に奥行きを生ませる手法はまさしく「野木節」だと思っていて、

個人的には、過去作品の「アンナチュラル」「MIU404(特に後半)」以来の

勢いを感じさせる回でした。

 

題材のお陰もあってか、今までどこか「島の住民の1人」の印象が抜け出せず

ぼんやりしていた端島の登場人物の背景も、今回で輪郭がはっきりしてきた気がします。

百合子(土屋太鳳)の人生…そこで生きた証の一部がようやく見えてきたと言いますか。

常にお嬢様らしく振る舞う態度も、何もかも諦めて遠くを見る目線も

"あの日"が関係していて、その事で朝子(杉咲花)との間に壁を作るようになった。

台風の日に喧嘩して投げた母親のネックレスと再会して、整理がついたんでしょうね。

これまでの事を話しながら朝子の着付けが完了した際、同じ顔の向きで、同じタイミングで

2人が微笑みの表情を浮かべているのを見て、

時を経て心の中にあったわだかまりが消えようとしているんだな…と、

じんわり温かい気持ちにさせられました。

 

タイミングと言えば、「奇跡は、人が起こす」という百合子の言葉の後で

主題歌が流れる所もグッときましたね。

「♪ささやかな花でいい 大袈裟な花でいい」ボーカルの静かで繊細な歌唱から始まるイントロは、

"あの日"を境に光が消え、出口の見えない真っ暗な世界で彷徨い続けていた百合子の世界に

ぽっと灯火が宿った様を表現しているかのよう。

そして…端島でも、現代でも上がる花火は、

悲しみを繰り返さないという強い意志を感じさせる赤い色。

初回ぶりに心が動かされた1時間でした。

過去パートの描写で強いて言うなら…

百合子も良いけれど、早く主人公の背景も見たいって事くらいかな。

 

それにしても、1945年、1955〜58年、2018年と3つの時代を描くとは…

1作品に対する情報量が本当に凄いですね。

4話になっても説明が多いなぁとは思います。

で、端島での話に見入って、現代パートに切り替わって改めて思うのは…

「やっぱり、現代パートって必要かな?」って事でしょうか(汗)

今回の内容を見るとね、過去パートだけでも十分成立するんじゃないかという気がするんですよ。

 

まぁでも今回で、過去と現代がちょび〜っとだけ繋がっているようには感じられたかな。

先ほどの花火もそうですが、なぜか鉄平(神木隆之介)のノートがあるのと言い、

玲央(神木隆之介)が鉄平の孫説も浮上。

また、過去パートと現代パートの行き来もいつもより少ないお陰で、普通に話の内容に集中出来て、見やすかったです。

しかし、現代パートに関しては、まだまだ様子見が続きます…。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 3話 感想|うーん…やっぱり現代パートっている?

 

 

あれ?またなの??と思っていた今夜の野球は、21時からBSでの放送に切り替えた模様。

先週のクレームを受けて改善したのか、ただ単に大会が違うだけなのか…まぁそれは置いといて。

 

初回はリナ(池田エライザ)で、2話は百合子(土屋太鳳)、そして今回は朝子(杉咲花)と、

現代パートのいづみ(宮本信子)が一体誰なのかを、毎回候補者を変えながら見せていますね。

私自身は、端島での物語に集中出来なくなってしまいそうな気がするので、

なるべく「誰が後のいづみになるのか?」というのは意識しないようにしているのですが…

うーん…まっさらな気持ちで見ていても、そういった"考察"の方に

視聴者を誘導した作りになっていると思えてならないんですね。

 

気のせいじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

「私の欲しかった人生って、こんなんだったかしら」といういづみの意味深な発言から

過去パートでの朝子のインタビューシーンへと場面転換したり。

桜の木を見上げる玲央(神木隆之介)といづみの2人を

鉄平と朝子の2人でオーバーラップさせて過去に飛んだり。

「山桜」という引っ掛かりのあるワードを入れたり(←これはリナに関連したシーンですが)。

あそこまで〈いづみ〉と〈端島の3人の女性〉を交互に重ねてきたら、

嫌でも「いづみの若い頃って〇〇なのかな?」って考えたくなるでしょう。

 

1話であんな熱意を込めた感想を書いておいて、気分屋にもほどがあるとは自覚していますし、

「そうそうそう!」と強く共感して下さったとある読者様にも悪いなぁと思っているんですけど…

正直言うと、個人的には初回がピークで、絶賛の声が増える世間とは真逆で、

回を重ねるごとに気乗りしなくなってきているんですよね。

何でしょう…主人公はおろか、どの主要人物も「物語を生きる登場人物」というよりかは、

まだまだ「端島で暮らす島民の1人」の域を出ていなくて、魅力的に感じにくいんです。

言い換えると、鉄平たちの人柄は何とな〜く見えても、人間性とか、生き様とかが見えてこない。

初回の後半の回想で、端島の人々の直向きさが誰かに踏みつけられてしまう悔しさ・憤りを

鉄平が感情的になって語っていたのが妙に頭に残っていて、

なぜ彼に、端島に対する想いがそんなに強くあるのかの理由を知りたくて

見ている所もあるんですけど…彼らの心の内が中々分からない。

 

なんで私が気乗りしないのかを考えるとすれば…

やっぱり、現代パートを少しだけ、しかも何度も時間軸を行き来させながら描いているのが

原因だと思われます。

そうする事によって、過去パートの話がゆくゆくは現代パートの話に繋がって、

先ほども書いた「誰が後のいづみになるの?」や

端島で何があって、今に至るの?」という見方になってしまう。

(前者はそうなってくると「端島の女性の象徴的な人物」なのかな?とは思いますが。)

現代パートは一切カットし、過去パートだけを描いていれば、

純粋に、彼らの今後はどうなるのか?と期待しながら見られたかもしれないのに。

 

で、一番困るのが…現代パートが「次が気になる」という気持ちにさせられない事なんですよね。

水だったり、今回では財力だったり、何かしら共通項は持たせた

内容にはなっているんですけど、

過去パートからの"歳月の経過"を感じさせる物語ではなく、

現代は現代で、完全に別物として物語が展開されているんです。

言ってしまえば、全く違う2つの話を同時に見せられている感じ。

それが興味を引くような物語だったら良かったんですが、

どこもかしこも謎だらけの、未だにふわふわした状態で進むので特に興味が持てず。

現代も過去も描くべき登場人物が多いし、設定も多いし…

どちらも中途半端に描いていて、取捨選択し切れていないんじゃないかという気がします。

 

本作への期待値は高かっただけに、いやそんなはずはない…そんなはずはない…と

思いながら見ていますが。

この心配が杞憂に終わる時は来るのでしょうか…。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 3話 感想|うーん…やっぱり現代パートっている?

 

 

あれ?またなの??と思っていた今夜の野球は、21時からBSでの放送に切り替えた模様。

先週のクレームを受けて改善したのか、ただ単に大会が違うだけなのか…まぁそれは置いといて。

 

初回はリナ(池田エライザ)で、2話は百合子(土屋太鳳)、そして今回は朝子(杉咲花)と、

現代パートのいづみ(宮本信子)が一体誰なのかを、毎回候補者を変えながら見せていますね。

私自身は、端島での物語に集中出来なくなってしまいそうな気がするので、

なるべく「誰が後のいづみになるのか?」というのは意識しないようにしているのですが…

うーん…まっさらな気持ちで見ていても、そういった"考察"の方に

視聴者を誘導した作りになっていると思えてならないんですね。

 

気のせいじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

「私の欲しかった人生って、こんなんだったかしら」といういづみの意味深な発言から

過去パートでの朝子のインタビューシーンへと場面転換したり。

桜の木を見上げる玲央(神木隆之介)といづみの2人を

鉄平と朝子の2人でオーバーラップさせて過去に飛んだり。

「山桜」という引っ掛かりのあるワードを入れたり(←これはリナに関連したシーンですが)。

あそこまで〈いづみ〉と〈端島の3人の女性〉を交互に重ねてきたら、

嫌でも「いづみの若い頃って〇〇なのかな?」って考えたくなるでしょう。

 

1話であんな熱意を込めた感想を書いておいて、気分屋にもほどがあるとは自覚していますし、

「そうそうそう!」と強く共感して下さったとある読者様にも悪いなぁと思っているんですけど…

正直言うと、個人的には初回がピークで、絶賛の声が増える世間とは真逆で、

回を重ねるごとに気乗りしなくなってきているんですよね。

何でしょう…主人公はおろか、どの主要人物も「物語を生きる登場人物」というよりかは、

まだまだ「端島で暮らす島民の1人」の域を出ていなくて、魅力的に感じにくいんです。

言い換えると、鉄平たちの人柄は何とな〜く見えても、人間性とか、生き様とかが見えてこない。

初回の後半の回想で、端島の人々の直向きさが誰かに踏みつけられてしまう悔しさ・憤りを

鉄平が感情的になって語っていたのが妙に頭に残っていて、

なぜ彼に、端島に対する想いがそんなに強くあるのかの理由を知りたくて

見ている所もあるんですけど…彼らの心の内が中々分からない。

 

なんで私が気乗りしないのかを考えるとすれば…

やっぱり、現代パートを少しだけ、しかも何度も時間軸を行き来させながら描いているのが

原因だと思われます。

そうする事によって、過去パートの話がゆくゆくは現代パートの話に繋がって、

先ほども書いた「誰が後のいづみになるの?」や

端島で何があって、今に至るの?」という見方になってしまう。

(前者はそうなってくると「端島の女性の象徴的な人物」なのかな?とは思いますが。)

現代パートは一切カットし、過去パートだけを描いていれば、

純粋に、彼らの今後はどうなるのか?と期待しながら見られたかもしれないのに。

 

で、一番困るのが…現代パートが「次が気になる」という気持ちにさせられない事なんですよね。

水だったり、今回では財力だったり、何かしら共通項は持たせた

内容にはなっているんですけど、

過去パートからの"歳月の経過"を感じさせる物語ではなく、

現代は現代で、完全に別物として物語が展開されているんです。

言ってしまえば、全く違う2つの話を同時に見せられている感じ。

それが興味を引くような物語だったら良かったんですが、

どこもかしこも謎だらけの、未だにふわふわした状態で進むので特に興味が持てず。

現代も過去も描くべき登場人物が多いし、設定も多いし…

どちらも中途半端に描いていて、取捨選択し切れていないんじゃないかという気がします。

 

本作への期待値は高かっただけに、いやそんなはずはない…そんなはずはない…と

思いながら見ていますが。

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海に眠るダイヤモンド 2話 感想|水道から落ちる水滴も惜しい

 

 

まず、本作の感想に入る前に、今日の番組編成についていろいろ思う事を。

(長くなってしまったので、感想だけ読みたいという方は こちら を押してくださいませ(汗))

いやぁ〜さすがに…あの切り方は野球ファンが可哀想なのではないでしょうか。

 

どうやら今日で全てが決まる試合だったようで、

某横浜チームが26年ぶりに日本一になったとの事。

となると、ここまでの苦悩とか感謝の気持ちとか、言葉にしたいたくさんの想いがある訳で、

普段野球に興味のない私も、良いよ良いよ…22時まで延長して良いよ…(←誰^^;)

と思いながら放送を待っていたんですけど、

なんと、ドラマは21時30分から始まるとのアナウンスが。

え…?今インタビュー中だけど途中で切れない?と思っていたら、案の定。

ドラマを心待ちにしている視聴者への配慮のつもりで急いで切り替えたんでしょうけど、

あの中途半端な切り方では、ドラマ好きも野球ファンも素直に喜べないですよね。

 

野球が放送されるたびいっつも疑問なのは、なぜ延長する事を想定して

最初から多めに時間を確保しないのか?という事なんですね。

例えば、スポーツはスポーツでも、サッカーやフィギュアスケートなどは

15〜30分くらい延長するイメージはありますが、

野球の場合は30分〜1時間の延長が当たり前みたいな状態になっているじゃないですか。

なのに、どこのテレビ局も21時までの予定で編成を組んでいます。

また5分延びた…いつ始まるんだ…と、番組表をしつこく確認しながら

じりじり待たされるのが辛い私からしたら、

21時台のドラマやバラエティ番組は前もって休止して欲しいというのが個人的な考えなのです。

時間を多く見積もらないから、「いつまでやってるんだ」と文句を言いたくなってしまう

野球アンチが増えるんだとも思います。

 

時間を確保出来ない事情があるんだとしたら、21時以降はBSに移行するなり、

オリンピックの生配信もしたTVer、ABEMAといった動画配信サービスでも放送するなり、

野球ファンと特定の番組のファン同士が揉めずに済む方法がいくらでもある気がするのです。

(動画配信サービスはまぁ…録画したい方は出来なくなってしまうんですが(汗))

で…TBSは、重要な試合の放送権を得た以上は、

最後まで放送する責任を持っていただきたかったです。

SNSでは、2週間ぶりの放送なのもあって、「野球は良いからドラマを早く始めてくれ」と

イライラしている呟きも見かけて、それはきっと向こうも同じで

「ドラマは良いから続きを見せろ」と怒っていただろうなと…。

私がドラマを好きなように、いろんな人にも"好きなもの"があるからこそ、

あの終わり方にはモヤモヤさせられました。

 

さぁ、野球の話はもうおしまい。ここまでで1000文字超えちゃいましたよ(苦笑)

今から本作の感想を書かせていただきます…。

 

今回は対人関係の対比もありましたが、「水」を中心に話が構成されていましたね。

現代パートでいづみ(宮本信子)が、玲央(神木隆之介)の自宅の水道から

ぽたぽた水が垂れているのを見て発言した「それより、水道が気になるね。もったいない。」

過去パートでは、端島の水が未整備のため、

決められた時間内で回数券(のような券)を使いながら桶1杯分の水を溜めに行く大変さ…

進平(斎藤工)の妻・栄子がゴミを回収する仕事をしている最中、波に攫われた悲しい出来事…

台風という、人間の力はおろか、神の力に縋っても抗えない"膨大な水"への恐怖…と

水にまつわる様々なエピソードが書かれた事で、

時間が経つごとに、何気なく聞こえたいづみの発言にも徐々に重みが増しました。

現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており、

そういう意味では、2つの時代の切り替えも、初回より唐突感が減ったのではないかと思います。

 

しかし、今回を見ていて、ちょっと気になる部分もありました。

鉄平(神木隆之介)のナレーションによる状況説明…今回も多かったですね。

いや、まだ2話なのでやむを得ない所はあるんですけど、

やはりこれは、1週空いてしまったのが大きいのかなと。

お陰で…前回の感想で「『半沢直樹』『下町ロケット』が大ヒットして、

勧善懲悪のカラーが強まる前の、2010年代半ばまでを彷彿とさせる作品でもありましたね。」

と書きましたが、今回も、初回に感じた印象とあまり変わらず。

「これから面白くなりそう」止まりで終わってしまったのは確かです。

放送前に見返しておけば良かったかな…と思いますが、

端島での暮らし」の解説が3話以降、もう少し抑えめになる事を期待したいです。

 

そして、それ以上に気になったのは、現代パートの内容に進展が見えない事。

先ほど「現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており」と書きましたが、

それってつまり、現時点では過去パートの引き立て役とも言い換えられるんですね。

いづみの若い頃は誰?玲央はなぜホストを続けてるの?家族は?などの"謎"が多く、

思わせぶりな描写が続くので、ぶっちゃけ、考察モノに近いんです。

現代パートの方で大きな動きが感じられない一方で、過去パートに割く時間はかなり多いので、

どうしても過去パートの方に魅力を感じてしまいがち。

題材も関係していると思うんですけどね。

初回の時は、2つの時代を交互に描く手法を最初から否定しないようにしよう、

何か意図があるんだろうと探りながら好意的に見ていたんですけど、

「現代パートはいらない」という声が上がるのも、頷けてしまいます。

最終的には意味のあるものになるんだと信じていますが…

現代パートがメインになる回もあるのでしょうか?

 

とは言え、期待はまだまだしております。

百合子(土屋太鳳)の言葉「浦上の上だってピカは落ちたんだよ!」も…

「ピカ」が何を指しているかは明確にせずとも何となく意味は分かってしまって、

思わず、ゔっ…と心苦しかったです。

戦前ですもんね。"あの事"も内包して、過去パートの物語は紡がれて行くんですね…。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 1話 感想|日曜劇場の本気を見た…。

 

 

いや〜凄い…今期の日曜劇場がいかに力が入っているかは、冒頭の映像を見ても明らかです。

メインスタッフのクレジット表示の凝り具合からして、もう違います(笑)

この作品で絶対に外したくないという、TBSおよび日曜劇場の本気度の高さが伝わってきます。

 

元々期待していた作品なだけに、いやいや、過度な期待はしないようにしなきゃと

少し身構えて見てみましたが…

内容も冒頭の壮大な演出に負けず劣らずで、良質さを感じさせる仕上がりになっていました。

 

いづみ(宮本信子)に連れて行ってもらった長崎・端島

時代を経て廃墟となり、すっかり寂れ果てた島に暖色の光が当たった途端、

"あの頃"を思い出すかのようにゆっくり街が色づき出し、

徐々に賑やかな声が聞こえてくる演出には自然と涙が込み上げてしまいました。

 

基本的には、1955年の高度経済成長期が始まったばかりの端島を舞台にした過去パートと、

2018年の東京・歌舞伎町を舞台にした現代パートを

行ったり来たりしながらの構成で行くようです。

端島は石炭産業が盛ん。地下600mの気温は35度・湿度は80%で、

それって令和の夏の気温と変わらなくて、

暑くても私たちの場合は、オフィスや工場勤務だったり、車移動が多い仕事だったりしたら

冷房をガンガン効かせて快適に働けるんですが、

暑い中で長い時間働く人々にとってはかなりの劣悪環境でしょう。

なのに、どの人も表情は活気に満ちて、

日本が発達していくのに手応えを感じているのか、やりがいを見出しているよう。

"生"が伝わってくるんですね。

一方で現代の東京は、職業も多種多様になってきて、豊かな時代であるはずなのに

どこか空虚で閉塞的で、ホストクラブで働く玲央(神木隆之介)からも覇気を感じられません。

2つの時代を照らし合わせながら、進歩したのに、なぜ…?という違いと矛盾が描かれました。

 

しかし、時代を経ても変わらない部分もあり…。

例えば、端島端島で、活気に満ちているとは書きましたが、

いざ深掘りしてみれば、お腹を壊して我慢出来ず、地下でスッキリしようとしたら

置いてけぼりになって痛い目に遭った人もいれば、

長年働いて、炭で体がボロボロになっている人もいるのです。

で、歌舞伎町は歌舞伎町で、通常は原価率が30%なのに対して7%と物凄く低いですし、

売掛金問題が発生したらかなりのリスクを伴う事になります。

果たして、労働と金額が見合っているのか?という搾取もそうですが。

差別もハラスメントも忖度も、現代にも共通しているものも描かれました。

 

「たかが端島」と見下され、店をクビにされ島を出て行こうとした際、

鉄平(神木隆之介一人二役)の説得を受けたリナ(池田エライザ)。

大衆の前で端島音頭を歌い始めたら、

みんなが歌に合わせて手拍子、足踏み、掛け声をする…ここもグッときました。

舐められてたまるか!この島で生きた証を歴史に残してやる!という底力を感じさせる、

エネルギーがじわじわみなぎってくるような曲調の劇伴も相まって、鳥肌もんのシーンでした。

リナがこの島に来た理由とか、鉄平の端島への熱過ぎる想いとか、いづみの若い頃は誰…?とか、

まだまだ掴めそうで掴めない所はありますが、

昭和と現代、2つの時代を生きる役を演じ分ける神木隆之介を通して、

「生きる」とはどういう事か?を問いかける作品になりそうな予感のする初回でした。

 

朝ドラ主演のご経験も大きいんでしょうね。

神木隆之介さんはすっかり箔のついた、立派な役者さんになりました。

日曜劇場という、歴史ある看板枠の主演にふさわしい存在感を放っています。

特に後半の、リナの差別を目の当たりにした後の、

百合子(土屋太鳳)と賢将(清水尋也)の3人で列車に乗った際に

感極まりながら想いを吐露するシーンは凄味があって、

心の奥底にある情熱やふつふつとした感情を真っ直ぐ伝える演技は

神木さんの真骨頂という感じで、思わず見入ってしまいました…。

 

期待以上の出来で、安心しました。

半沢直樹」「下町ロケット」が大ヒットして、勧善懲悪のカラーが強まる前の、

2010年代半ばまでを彷彿とさせる作品でもありましたね。

あと、リナが宿の部屋を開けるシーンは…ジオラマと合成させているんでしょうか?

世界遺産であるはずの端島が実際に使われているの?と思えるくらいの臨場感なので、

どうやってこの画を作っているんだろうと考えるのもまた楽しいです。

 

それにしても、TBSはどれだけ予算があるのか…。

あのお金のかかりようですもん。前作の初回が始まった辺りで本作の情報が解禁されたのに、

初回放送日が10月に入っても中々発表されない訳ですよ(笑)

でも、来週は選挙でお休み。

先週から放送されていれば…う〜ん、タイミングが悪かったですね。

しかし、初回のあのインパクトなら、次も絶対に見ようと決めた視聴者も多いと思います。

 

 

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