にじいろカルテ 6話 感想|病気=悪とは限らない

 

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「病気って面白い」

「病気になる事で起こる事は、悲しい事ばっかりではない」

真空(高畑充希)のこの台詞、私の中では結構衝撃的だったなぁ…。

ここ何年か医療を扱ったドラマを見てきたけど、幸せをもたらすきっかけとして

病気にかかる事をポジティブに捉えた内容には今まで出会わなかった。

難病なんて、本人からしたら生きているだけでしんどいし、

描きようによっては緊張感のあるシリアスな、

下手したらお涙頂戴なシーンになるでしょうに…

本作にとって病気にかかる事は「誰でも起こりうる普遍的な事」で

「生きていく上で、幸せを得る上で必然的に訪れる通過点」なのですね。

病気との向き合い方も次のフェーズに来たのだと、

世界が広がるような、新たな発見を得た気分でした。

 

メインである真空がカミングアウトするのを葛藤する話の他に、

緑川家と霧ヶ谷家の日常を描いているのも良い。

特に何が良いかって、 彼女が自分の想いを話している最中に別の場面で出てくる人物は

モブ的な扱いになりそうですし、基本脇役なので入れなくても何ら支障のないものなんですが、

そこに3話で雪乃(安達祐実)の治療に、真空と一緒に献身的に協力していた

嵐(水野美紀)と氷月(西田尚美)の家での様子を絡める事で、

挿入する意味のあるシーンになっている事。

雪乃に対して優しく接する人でも病気にはかかるし、それでも大切な人と笑い合って生きているし、

嵐の娘の日向を預かるという急な出来事でも

前向きに捉えて楽しみながら対応しようとする。

他の人には見せない違う一面が知れるのって、連ドラの醍醐味でもあるよなぁ…。

真空が村に越してきてから太陽(北村匠海)や朔(井浦新)に支えられてきた日々と

リンクさせていく形で、「人間は病気と付き合いながら生きていく」を平等に表したのは

中々粋な演出だと思いました。

 

真空が母に病気をカミングアウトするのを拒む理由を

幼少期からの回想で見せてくるのも泣けてきますね。

受験に合格して、白衣姿で母と一緒に撮った記念写真。

あれだけでも多分、何か良い事が起こる度に写真=記録として

残してきたんだろうなぁと思えますし、それだけ母も自分の事のように嬉しくなるほど

娘を可愛がって育ててきたんだろうなぁとも思えます。

そんな尽くしてきた母に、自分の病気のせいでまた人生を犠牲にしてしまったらどうしよう…と

考えてしまうのも無理ないですよね。

でも、真空は幸せに過ごしている。それが伝わる大量の写真。

母に娘の気持ちは届いたみたいで、本当に良かったです。

 

次回は再び雪乃のお話でしょうか。

年齢が思い出せなくなるっていうのは辛いですねぇ。

…中の人が何歳か分からなくなるほど全然歳とらないんだから、

知ってしまったらむしろ「そんな歳行ってたんだ…」とショックを受けて

進行が進みそうな気がしなくもないですが…ってこら(笑)

 

 

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知ってるワイフ 8話 感想|津山主任が報われる世界に戻して!

 

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尺が余ったから、カップルの話が周りに広まるくだりに、

篠原(末澤誠也)が樋口(安藤ニコ)に、西(マギー)が小谷(猫背椿)に告白するという

恋愛で活気づく社内のエピソード=サブ要素を盛り込んでみました感。

う〜ん…それだったら、回想を通して澪(広瀬アリス)に未練がある様子を何度も描くように、

沙也佳(瀧本美織)に対して「なんで…?俺はいつ間違えたんだ?

いつ彼女を傷つけてしまったんだ?」と過去を振り返っては苦しむ

元春(大倉忠義)の心情を掘り下げていって欲しかったかなぁって気もします。

まぁ、沙也佳よりも澪の方が気になっていたから、回想の量にも変化が出たんじゃ…

と言われてしまえばそれまでなんですが(笑)

 

でも、今回の元春にはちょっと見直しましたね。

すぐ隣に自分の好きだった相手がいて、告白を受けたにもかかわらず、

また一緒になりたい欲望が出そうなのを何とか堪えつつ

「俺"たち"はダメだ」と精一杯の言葉で断ってみせた。

沙也佳に離婚届を出された時は、特に抵抗する事もなく記入していたから、

澪の時も含めて、きっと結婚も流されるまま決めたんだろうな〜と思っていた分、

偉い!やるじゃん!と妙に嬉しくなってしまいましたわ。←誰w

 

元春は自分の気持ちに蓋をして、

澪と沙也佳は「本来の自分」を見せてきたって感じでもある展開。

 

沙也佳に関しては。

上原(小関裕太)に言われた「本当の沙也佳さん、見たいなぁ」が

離婚届を出すきっかけになったんでしょうけど、

落ち込んでいる時でも彼の甘い言葉になびかない彼女は

案外芯がしっかりとした人なんだと思いますよ。

元春にとっては「お嬢様」としか見られていないのに苛立っただけで…

もっとサバサバとして知的な性格である事を知ってくれる人が出てきたら、

本当の幸せを勝ち取れるのかも。

一方で…元春よりもツッコミたくなったのは澪です(笑)

離婚すると知ってから「剣崎主任が好きです」は早過ぎない?

あなたにも付き合っている人がいるんですよ??まだ離婚届提出してませんよ??

今回はたまたま津山(松下洸平)に聞かれていなくて良かったかもしれないけど、

いないのを確認した上で告白したのだとしたら…確信犯ですよ、これは(苦笑)

ヒロインらしい可愛げのある澪は好きでも、元春に近づこうとする澪は好きじゃないねぇ。

彼の良い所しか見ていない澪に、ぜひ1話の彼の酷さを見せてあげたいですw

 

ラソン大会に全員強制参加させられて、運動が苦手な人にも走らせる銀行もかなり地獄ですが、

一番地獄を見ているのは(見る事になりそうなのは)津山だと思いますよ。

元春がタイムスリップしていなければ、婚約していた相手とも結婚できたはずだし、

双子の赤ちゃんも授かっていたはずだし、

好きだった相手が振り向いてくれない苦しみを新たに味わう経験はしなかったはず。

かつての世界でも、今の世界でも、恋人と長続きしないのは

ある意味運命なのかどうか…(泣)

 

この流れなら、元春と澪が元サヤになるのが妥当でしょうけど。

それだったら!ちゃんと1話の頃の世界に戻って

津山にも本来得るはずだった幸せな日々を取り戻させてあげて!!!

 

 

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モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜 4話 感想|俊祐のTHE・闇堕ち!

 

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凄く分っかりやすい闇堕ちっぷり。

次回予告での声の荒げた様子と言い…俊祐(工藤阿須加)の感情の振り幅が激しいなぁ。

 

まぁでも…これは考え過ぎかもしれないと思って前回の感想には書かなかったんですけど、

前回の終盤で萌子美(小芝風花)のフラワーデザインが好評なのを知った時に

少し顔が曇った気がしたんですよね。

だから、本人はその感情に気づこうとしていないだけで、

いつの間にか徐々に膨らんできて、それが「嫉妬」だと分かるまでの過程を

何話も描いていくのだと思っていた分、今回の急展開には驚きましたよ。

 

しかし、彼にドッと感情が湧き出たのも何となく理解出来る。

事前に相談しないで自分で勝手に決める所だけでなく、

本音を押し込めて発散のさせ方が不器用になってしまう所も

ますます伸寛(田辺誠一)に似ているし。

一方で、萌子美と千華子(富田靖子)は、自分だけの世界に浸りがちで、

周りに目を向けられない所が共通している。

良くも悪くも、"親子"だなぁ…と思います。

 

多分、父が妻に対する気持ちをぶつけるまでと同じような

時間の積み重ねや過程を辿ってきたんですよね。

小さい頃こそ、萌子美にとっては「自分を救ってくれるヒーロー」に映っただろうけど、

実際は彼も見えない所で相当苦労してきたかもしれない。

子供は特に集団心理が働きがちで、

多数派こそが正義で強いと思ってしまう年代(個人的印象)。

萌子美を唯一助ける事で仲間外れにされてしまって、

妹のせいで思うように友達が作れなかった…とか、あったのかなぁ。

 

最初の頃は「萌子美の成長物語」がメインの話だと思っていたけど、

彼女にとってはまだ未開の地で、すぐには理解しづらいであろう

「自分と他人の価値観の違い」に踏み込んでいく話にもなるんですね。

相手を知って、世界を広げていく。

結構、大きな試練ですね…。

 

 

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六畳間のピアノマン 3話 感想|「良い人になりたい」の真意

 

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複雑な話だなぁ……………。

「普通の人として生きたい」じゃなくて「良い人になりたい」っていうのが

モヤモヤした気持ちを生んでいるんだと思うわ。

(話の出来じゃなくて、登場人物の目線になって考えて…という意味で、モヤモヤ。)

 

秀人(原田泰造)が想像もしなかった過去の自分を見て精神的なダメージを受けて、

これ以上は抱えきれなくなりそうだから目を背けたい…

"今"を大切に生きたいという理由も分かる。

でも、両親や遺族から見てみれば、厳しいがただの"逃げ"でしかない。

私がその立場で記憶喪失だと理解していても

もしかしたら「ふざけんな!自分と向き合え!」って怒るかもしれない。

この例えはちょっとズレてるだろうけど、

自分の落ち度や間違った考え方を指摘してくれているコメントを無視して、

良い所しか拾わない人と同じ原理だと思うから。

 

両親が捜索願を出さなかったのだって、ニュースで取り上げられるほど騒ぎになった影響で

個人情報を晒されたり、住所も特定されて誹謗中傷の張り紙や落書きで汚されたり、

職場や近所にも広まって生活しづらくなったり…

特に背景は語られませんでしたが、色んな事で散々辛い目に遭ってきて、

既に自殺したか、息子と勘当する勢いでそうなった気がするんですね。

どっちの気持ちも分かるだけに…この回は素直に受け止めきれませんでした。

 

ただ、誠(古舘佑太郎)を殺した張本人である秀人と、

誠含む同期達にお酒を提供した真治(上地雄輔)と、

その同期の1人からウォーターサーバーを購入した芳江(麻生祐未)が

子ども食堂に集うという世界は狭い的な設定はドラマあるあるでも、

3人には「たった1つの共通点がある」とは気づかせず。

自分の知らない所で誰かを救って、救われた人が今度はまた他の誰かを救って…といった

"人と繋がった思い出で生かされている"という描写に落とし込んだのが味わい深い。

特に真治と同期達のエピソードは良かったなぁ。

ピアノマンの話をしていたからサービスとして流したんじゃなくて、

世の中を舐め切っていた自分に申し訳なさを感じて、影響を受けて、

それが後に自分だけの店を作る原動力になったっていう裏話を聞けたのは熱かったですね。

 

次回でもう最終回。高校生の美咲(南沙良)メインのお話。

ここまで夏野誠という一人の男と関係している3人の物語が描かれてきたのを考えると…

彼女とはどう繋がっていくんだろう。

やっぱり、ピアノマン=自身の心の支えとなった憧れの人 とか?ですかね。

 

 

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青のSP−学校内警察・嶋田隆平− 7話 感想|保護した方が早いでしょ。

 

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あのー…解決しきれていない話をアクションシーンで誤魔化すの、やめにしません?(汗)

前々回と前回は取り扱うテーマの挿げ替え、今回は中途半端なまとめ方ときた。

「その後、家族は3人仲良く暮らすようになり、母が男遊びする事もなくなりました」

でサラッと済ませるス◯ッとジャパン的なオチを見ているようでしたわ…。

 

現実ではあの対処法じゃ無理ですよ。

家をほったらかしているのが今回が初めてじゃないんだから

母親もすぐに改心するはずないし、

母親を捜すのは担任と生活指導担当に任せれば良いだけなのに、

代理とはいえ中学校の教師や生徒を守る"スクールポリス"である刑事もそれに同行して、

子供の精神状態の深刻化と要介護のおばあちゃんを事件起こすまで放置するっていうのは…

後で盛り上げるために話を引き伸ばしているようにしか思えません。

子供は児童相談所に、おばあちゃんは生命保険に紹介した方が安心だし。

闇金業者をボコボコにすれば解決する話でもない。

第一、悪気もない様子で母がいきなり帰ってきて

「敏春(田中奏生)の好きな鯛焼き買ってきたよ〜一緒に食べよう〜」なんて言われたら、

私が息子だったらブチ切れていると思うわw

「何考えてんの!」はい?どの口が言ってる?なんてツッコんじゃったしなぁ。

 

現代社会で起こる問題や世の中で流行しているモノに対しては敏感で

すぐに取り入れるけど、そこから掘り下げる事もなく

他の要素を入れてはごちゃっとまとめて、最終的に「解決しました」風を装う作り、

フジのドラマがたまにやる悪い癖ですね。

4話辺りから本当に雑になってしまった。

 

で、隆平(藤原竜也)は"縦軸要員"ですか(笑)

スクールポリスらしい活躍は何もしていない。

でも…今回ので分かりましたよ。

三枝(山田裕貴)の方が向いていたんじゃないかと。

生活安全課少年係で、しかも生徒との年齢も近いから、

生徒の悩みに全力で応える姿を描くのにも無理がないし。

訳ありな過去もないから、こっちの方がちゃんと"学校のために動いている"ように見える。

 

縦軸の件はあんまり興味ないけど…

まぁ、涼子(真木よう子)は昔から、独りよがりの正義感で

相手を救った気になる人だっていうのだけは分かりましたわ。

「警告」発言。場面場面で音声が切り取られていると考えたけど、そのままか。

こっちも生意気だったなぁ。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 15話 感想|生きた証を探したい人はどこにでも存在するね…

 

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茶子先生(山口智子)も非常勤講師としてやり取りが増える。

桑原(風間俊介)も五十嵐(松角洋平)のお陰で神奈川県警に戻れる事になった。

(まぁ、その代わり誰かが退場になるんじゃ…と疑ってしまうけどw多分なさそう。)

仕事の部分は苦く、家庭の部分はほっこりとさせるメリハリを効かせた作りも帰ってきて、

最終章で"元の形"に戻ろうとしてきている。

 

ただ、以前と違うのは、やっぱり平(時任三郎)のアルツハイマーの進行の件で、

つぐみ(加藤柚凪)と一緒に居るシーンに癒されたのが、

今では「2人で大丈夫かな?」「行方不明になったりしないかな?」と

心配になってしまうシーンになりつつあるのがちょっと悲しい。

でも…きっと、老後はまだまだ長い。

朝顔や桑原やつぐみがいれば、今回の事も思い出の一部に変わるだろうし、

お酒を飲みながら昔を語り合ったり、ごめんポイントで盛り上がったり、

そうして笑顔が戻ってくる日が増えるんじゃないかなぁ…と思ってます。

 

事件の方は、本人の意思で体の中に遺書を入れてもらうのには驚いたけれど、

同時期にキャストと境遇が被るのは、ジャンルによってはあまりよろしくないのかも(笑)

序盤の方で藤堂(平岩紙)が関西弁が移ったっていうくだりもあっただけに、

ますます「美保純の家の話」に思えてしまいましたw

という冗談は置いといて…

 

 

包まれていた歯、里子(石田ひかり)のものではない事が判明しましたね。

40キロ遠くの町の人だと、そんな細かい所までよく分かったもんだと思いましたが、

今回の事件の娘のように"生きた証"をただただ知りたくて、

時間やお金を犠牲にしてまで根気強く探し続けてきた人が向こうにもいたのでしょう。

その一方で、「もう調べない方が良いんじゃないか」と捉える存在もいる。

私は多分前者の考え方になるだろうけど、後者もその人の事を想って言っているのは分かるし。

自身が歳を重ねて死に不安を覚えるようになったら、どん底を味わったら…

後者のような考え方にもいつかなるのかもしれない、とも考えさせられました。

 

そして、とうとう嶋田(柄本明)が危篤状態に。

違う人の歯だと分かった今、人生の終わりを迎えるであろう彼に

真実を伝えるのか。それとも秘密にしておくのか。

その答えは、来週に出されるのでしょうかね…。

 

 

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天国と地獄 〜サイコな2人〜 6話 感想|「東朔也」を押さえておけばOK

 

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ひとつ思ったのは…

あ…コロナ禍の設定、忘れていなかったんだ…という所。

なので、1話以来自分の中で勝手になかった事にしようとしていた

中途半端な取り入れ方による違和感が、またぶり返してきちゃいましたよ(苦笑)

だって、コロナ禍の世界線である事を表すマスクの着用が

初回の電車のシーンだけで、それ以降は匂わせる要素もなければ

普通に中でも外でも顔を出していましたからね。で、今回の「濃厚接触」ですよ。

私が最近ドラマを見ていく上で注目している点で

「コロナ禍を取り入れているかいないか」

「物語を描く上で、なぜコロナを取り入れようと考えたのか」も含まれているので…。

今回の台詞が今後に向けてのキーワードになっていくのでもないならば、

わざわざコロナ禍に関係した言葉を使う必要もないし、

別の嘘のつき方でも良かったんじゃないか?と思ってしまいました。

細くてすみませんね(汗)

 

さて、ミステリーの方は…

謎に謎を重ねている作りなので、点と点が繋がる爽快感がないまま

どんどん構造が複雑になってきていると言えばそれまでなのですが。

着実に真相には近づいてきていますね。

そして、同ジャンルである「あなたの番です」「危険なビーナス」

(某原案者の事情も含めて)キャスティングで犯人が分かってしまったし、

「テセウスの船」は家族愛で引き延ばし、設定をこねくり回し過ぎて

途中から多くの矛盾点を生じさせてしまったのを考えると、

本作の展開の仕方はよく練られているとも思います。

いかにもサイコパスやりそうな分かりやすいキャストもいないし。

今回は4人の男性が登場してきたけれども、

中でも最後に「東朔也(あずまさくや)」という名前、

その名前が死亡届に載っているかを調べる彩子<日高>(綾瀬はるか)の様子を見せた事で、

考察が苦手な視聴者にも「今回はこの名前をよく覚えておいてくださいね」と提示してくれる

親切設計にもなっている。

でも…考察した所でそれが確実なものかどうかも分からない。

毎回必ず"新たな謎"が見つかるから。

下手すれば「最終回だけ見れば良いや」で終わってしまいがちなミステリーもので、

来週も、再来週も…1つも残さず続きを見たい、真相を知りたいと思わせる作品って

中々ない気がします。

 

ちなみに、足りない頭で考えるとするならば…

満月になると誰かと入れ替わり、新月になるとお互いが元の姿に戻る仕組みで、

東朔也は日高と事前に入れ替わっていて、

新月の日に果たして本当にそうなるのか、事件の犯人は現れるのかを確かめるために

彩子<日高>があの家で待ち伏せしていた…とかですかね?

日高<彩子>(高橋一生)と八巻(溝端淳平)の元から

逃げて行ったあの男が、多分、東朔也=φ。東とは共犯者で、彼は主犯?

ああ、書いてても訳分からん!(笑)

過程を見守るのが一番良いのかもしれませんけどねぇ。

ただ、今の所あまり噛み合っていない主題歌に説得力を感じられるような、

壮大で複雑で、ほんの悲しさを見せる結末に辿り着いてくれる事を期待したいです。

 

 

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俺の家の話 5話 感想|能に縛られ続ける2人の人生

 

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寿限無桐谷健太)の遅めの反抗期は、案外あっさりと終わった。

まぁ…大人になってからだとあんな感じなんだと思いますよ。

父がクソジジイだと知ったら、家出をしたり能を辞めたり出来たはずだけど、

彼はそうはせず、いつも通りの生活を送る事を選んだ。

小さい頃から現在まで長い間人生を共にしてきた「能」だから…

捨て切れなかったし、捨てたくてもどうやって捨てたら良いのか

分かんなくなっちゃったんでしょうね。きっと。

大州(道枝駿佑)くらいの年齢で事実を知らされていれば

別の夢を見つける事も、親に対して思いっきり口答えする事も出来たかもしれないだけに、

感情を上手く伝えきれないまま「結局自分にはこの道しかないんだ」状態になってしまう

寿限無の姿は、ちょっと切ない。

 

でも、どうしようも出来ない怒りを

寿一(長瀬智也)にぶつけられただけでも良かった。

身近な兄の存在がいた事が唯一の救いか。

終盤の「どこ乗れば良いの?」「ふふ…俺の隣だよ」の会話は、

実際には車のどこの席が空いているのかを聞くくだりでも、

その奥底には、初めてお互いを兄弟だと認識した2人が

不器用ながらも兄として、弟として"同じラインで"接しようとする

真っ直ぐな気持ちが込められているようで、妙な温かさを感じるシーンでした。

なので…ここは直に解決すると思いたいです。

 

「能」に縛られていたのは、寿三郎(西田敏行)も同じで。

妻が里帰り出産している時、アルコール中毒で倒れた時、イタリア公演の時と

事あるごとに女性と親密な関係を築くのは褒めたもんではないけれど、

何もかも捨てたい…でも人間国宝に選ばれたのがきっかけで

世間の目を気にしてしまって、結局は捨てる事を諦めたという所は分かる気がしました。

(性欲はむき出しだったよねっていうのは置いといてw)

 

家族写真も、誰かが能面の時を除いては、一度しか撮っていない。

まともに全員で旅行も行けないほど「能」に時間を費やし、縛られてきた人生。

そんな家族が「やらずに後悔よりやって後悔」というスタンスでいるのは、

"今"の観山家らしいなぁ…と思います。

このご時世だから、いつまたどこかで再拡大して、あるいはいつ終息するのかも分からないし。

最期になるかもしれない家族旅行、何も問題が起きずに

思いっきり楽しんでいって欲しいです。

 

ところで…あれだけ女性と交流があるなら、寿限無以外にも隠し子がいても

おかしくない気はしますよねぇ。

さくら(戸田恵梨香)が…って事はないのかしら。

っていうかそれ以前に、旅行から帰って来たら姿も家の物も消えてそうなんですけど…(笑)

 

 

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知ってるワイフ 7話 感想|結局は「元春が悪い」で終わるw

 

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前回「俺が沙也佳(瀧本美織)を幸せにする」と言って始まった第2章。

なるほど…元春(大倉忠義)の決意を、"あの頃の思い出"をほぼ挿入しない形で、

澪(広瀬アリス)とのやり取りを減らした形で見せてきましたか…。

でも、彼はやっぱり出来る人ではないので、沙也佳と関わっていく中で

「俺は今の生活に満足しているんだろうか」「このままで良いんだろうか」という葛藤や

一緒にいてどことなく楽しくないという不満も描かれていて、

暗喩的に澪への未練も表現されている。

この演出は面白いですね。恋愛モノとしては結構新感覚。

 

ただ…これは個人的なイメージですけど、

韓流っぽさが再び顔を覗かせた気がしなくもないです(笑)

夫婦喧嘩で沙也佳が怒鳴っている姿が初回の澪と重なってしまう所だとか、

誹謗中傷で書き込む言葉に「整形美人」が出てくるとか、

「どこかに連れてって」「どこ?」「遠い所」なんてファンタジーな会話が

急に繰り広げられるのだとか。

特に"怒り"の感情をヒステリックに見せる印象が強い。

女性が怒鳴っているシーンを見ると、どうしても心がズキズキしてしまいますなぁ。

 

回を重ねるごとに、少しずつ沙也佳に同情したくなったけれど、

今回の「自分の事が最優先」的な自分勝手っぷりにはちょっと引く。

でもさ…よくよく考えたら、これはある意味策略なんですよ。きっと。

現に、澪だって元春の手を頭に乗せたり、母を置いて元春と2人っきりになったり

かなりあざとい行為をしているのに、責められる描写は全然ない。

既婚者の元春の前で母が澪の事を「私が思い描いていた理想の嫁」と褒めるのは、

沙也佳を"結婚するのを間違えた相手"と例えているようなもんでしょうし。

澪を良い印象づけるために、結構酷いキャラに描かれているとは思うんですよね。

そもそも、ビハインドで悪口を書く気にさせたのは2人が原因なのに、

何の心当たりもない様子で「なんでそんな事したの?」みたいな冷ややかな目で

見られているのが可哀想。

 

まぁ…結局は「元春が悪い」で落ち着くんですけど。

婿の立場で贅沢な暮らしさせてもらってる事に対して感謝の言葉もかけず、

頭の中は元妻の事ばかりなくせして「だから謝っただろ!」「俺は召使い」は、ない(笑)

沙也佳は彼のどこを好きになって結婚したんでしょうねぇ。

社長令嬢だったらパーティーでいろんな人と知り合う訳で、

ごく普通の銀行員に恋に落ちる事は早々ないだろうに…ビビッときたのがどこなのか知りたい。

 

上原(小関裕太)は最終的に当て馬ポジで終わるとは思ってます。

後は…元サヤで終わるのかどうか、本当に分からない。(基本的に応援はしている。)

だって全然学習してないんだもん(泣)

 

 

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にじいろカルテ 5話 感想|隣の芝生は青く見える…ってやつデスね。

 

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すごいわ…4コマ漫画のオチを見ているようだったわ。

最終的に命の尊さに行き着く事の多いイメージの医療を扱ったドラマで、

「俺以外みんな死ね!」で終わったものがあったでしょうか(笑)

主題歌も雰囲気も全てデスデスデスデスで吹き飛びましたよ。

でも、奇抜なオチも含めて、かえって良かった気がします。

「自分はこんな辛い過去を抱えていた」「どうして自分は周りより劣っているのか」

といった心の傷を利用してお涙頂戴にしないで、

「それはみんなで笑い飛ばそうぜ!」という勢いで押し通した所に好感が持てる。

 

歌関係なしに、常にオール5で、常に機転を利かせるなんて早々出来る事じゃないから

太陽(北村匠海)は良い意味で"普通じゃない"んだけど。

"普通"である事にコンプレックスを持った原因は、多分、通知表に書くコメントで

「特に何も問題はありません」の一文で済ませた

担任の存在から始まっていて(子供の個性に気づいてあげるのも大事な仕事なのに!!)、

もっと早くから村人達と交流出来ていたら

そんなに思い詰める事はなかったんだろうなぁ…と思います。

周りに凄い人達がいるから自分は何にもないんだと落ち込む。

「そんな事ないよ」と言われても「いや、それはあなたが凄いからじゃん」って

捻くれて捉えてしまう。

私も彼みたいなケースは仕事の時によく起こるから、

何で悩んでいるのかも何となく分かったし、彼の気持ちもひたすら共感出来る。

 

朔(井浦新)が2人に過去の出来事を告白するくだりはもう少し後かな?

2人が察してからかな?と思っていたけれど、前回からの流れでもう話すとは。

朔から出た話もすんごい頷けるものでしたねぇ。

出来事までの部分が端折られて、都合の良いように解釈されて、

自分なりに勝手にストーリーを作り上げてしまう。

「自分が語りやすい物語の中に人を閉じ込める」完全に的を得ている台詞。

本人も長台詞って言っていたけど、彼自身が日頃から抱えている想いだとか、

太陽を元気づけようもんなら"弱い部分"を見せてまで全力で向き合う姿勢だとか、

笑って楽しく生きると決めた意志の強さだとか…

あのカミングアウトに朔なりの人柄が滲み出ていたのも印象に残るシーンでした。

 

自分は普通だと思っているだけで、実は他とは違う個性を持っているのかもしれない。

自分が相手を羨ましく感じてしまうのは、向こうも同じだったりする。

医療ドラマではなくて、何と言うか、

心に寄り添った新たな治療法を教えてくれる…そんな作品です。

見ていて心地良いですね。

 

 

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