Get Ready! 3話 感想|刑事兼医者になった仮面ドクターズ

 

 

オペナースのクイーン(松下奈緒)も執刀に参加するわ、警視庁の前で仮面は外すわ、

仮面ドクターが刑事の仕事も担っているわで、

もう何でもアリになってしまってますね(苦笑)

内容にしても、まぁ…視聴者を引きつけるために

「何が"善"で、何が"悪"か」を新しい手法で見せて、

イメージアップを図ったって所なんでしょうけど、

こういった"変化球"を、主人公の考える「生きる価値」の基準が何で、

4人で「仮面ドクターズ」を結成した動機が何なのかが

明示されていない段階でやられても、正直、混乱させるだけだと思うのです。

おまけに…エース(妻夫木聡)が患者を応急処置している様子が

冒頭で描かれた時点で、「ああこれは…後で遡る感じかな?」とは分かりましたが。

時間の巻き戻し構成にした事で、難解さに拍車をかけていたような気もします。

 

そして、個人的に最も違和感を覚えてしまったのは、

今までの内容と今回の内容で全く別物として見せたが故に、

エースの描写に一貫性のなさを感じさせた所。

今まででは、周りにお願いされてからか自分で最終判断したかで少し違いはあるものの、

どちらも「患者を救う」事に概ね"同意"した上で見せ場を作ってきたんですが、

今回は完全に、周囲の反対をよそに"主観""独断"で手術する人物として描かれたのです。

勝手に動くのであれば…交渉人・ジョーカー(藤原竜也)の存在って

ますます必要ないのでは?と思えてしまう訳で(汗)

初回から、交渉人が救うべき患者を紹介したにもかかわらず、最後はエースが

救うのか救わないのかでその人の人生が決まる…

そんなややこしいメカニズムがどうも引っかかってはいましたが…

交渉人が所属している以上は「交渉人の指示を元に医者が対応する」という

"絶対条件"を設けないから、今回のような矛盾が生まれるのでは?なんて思います。

それに、もし設定通り、主人公が「『生きる価値』があると判断した人のみ救う」医者なのだとしたら、

安達(杉本哲太)に復讐されて当然の3人を

(期限付きでも)生かしておいた意味って何…?って感じですし…(滝汗)

ブレブレな設定を早々に統一しない限りは、もう改善も難しいのかもしれませんよ。

 

唯一"マシ"だったのは、今回の展開の都合上、

警視庁の存在意義が見えたって所くらいでしょうか。

いや…重たい話とは裏腹に、コミカルな演出を頻繁にぶつけてくるので

台無しではありましたけど(苦笑)

 

なんか、なんかなぁ…ですね。

設定も構成も、人物描写も、全てがズレている気がしてなりません。

 

 

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夕暮れに、手をつなぐ 1話 感想|「かもしれない」の始まりを描く

 

 

思ったよりも"普通"でしたね。

あ…これ、褒めてます(笑)いろんな意味で。

胸キュン演出や、漫画なら許されそうな気を衒った展開を盛り込む事なく、

恋愛ドラマでは欠かせない「2人の出会い」をストレートに描いていった印象を受けました。

 

確かに、若者世代でそんなに訛ってるものか?と思えたり、

後半からの空豆広瀬すず)の自分勝手さには、

半分、青い。」での、幼馴染と相手とで結婚して建てた新居に

はがきに記載された住所を元に尋ねるトラウマシーンを想起させたりで

引っかかる部分はあったのですが(苦笑)

でも…見ていて嫌悪感の方が勝る事はなかったのは、

初回の段階では、あくまでも音(永瀬廉)は彼女を「何となく放っておけない存在」として、

空豆は彼を「自分に優しくしてくれる赤の他人」としてしか見ていないという、

まだお互い「好きなのかも…」以前の、恋愛感情の混ざっていない関係性に

留まらせたのが大きいのかもしれません。

 

中でも、個人的に上手いなって思ったのは、時間を飛ばしての見せ方。

例えば…2022年の春に、音のつけていたイヤホンが空豆とぶつかって落ちてしまう形で、

横断歩道で"運命の出会い"をしたのですが、

当然「そこでアクシデントが起きた」だけなので、その後は特に進展なし。

で…その時間軸のまま"偶然"何度も遭遇する流れになりがちなものを、

一旦、2023年の冬に時間を飛ばしているって所がミソなんですよね。

そうしたお陰で、「あれ…?」と気づく流れにも無理がないですし、

何より、音は覚えていて、空豆の方は完全に忘れている…という"記憶の差"の描写も自然。

(音にとっては、年齢と癖の強い方言でギャップがあるのと、

「同じ曲聞いちょった」でふふっと笑う姿が印象に残りやすいのも頷けますしね。)

あとは…"普通"とは書きましたけど、2人が実は小学校の同級生で、

どちらかは初恋の相手だと思っていて、告白しそびれたまま数年ぶりに再会した…といった、

予定調和を覚えるベタな設定が入っていなかったのも良かったです。

 

まぁ、「偶然が多過ぎ!」と思われる視聴者もいるかもしれませんし、

その気持ちも分かりますが、赤の他人同士の恋愛を描く以上は

多少のフィクション要素がないと物語は進展しない訳で。

そういう意味では、ある程度許容範囲内に収まっていたのかな?という気がします。

 

また、視聴者からしたら、ちょっと気の毒に感じてしまいそうな

空豆」という名前についても、学生時代の回想を通してしっかり言及してくれましたし、

2人がひとつ屋根の下に住むきっかけも、スムーズに描かれていました。

あの流れだったら…音の嘘に気づいてから急いで戻ってきて、

「嘘ついたお詫びにお金のないおいを養え!!」的な

無茶振り展開に持ってきそうな予感もしていたので(笑)

2人の馴れ初めを全く知らない響子(夏木マリ)が…なのには、むしろ安心してしまったのです。

 

恋愛ドラマの初回は「なぜ惹かれたのか?」という細やかな心情変化を、

納得出来るように描けるかどうかを重要視している私としては、

納得出来たどころか、2人にいつ"好き"という感情が芽生えるのか、

どんな風に進展して行くのかを

見守ってみたい気持ちにさせる作りになっていたのではないかと思います。

ホテルの店員もそうですが、合間合間のリズミカルな会話劇も面白く、

肩の力を抜いて見られる作品としても悪くありませんでした。

広瀬すずさんも近年は変わった役が続きますが、

噴水で顔を洗い、タオルで拭いて髪がボサボサになったままのカットが、

まるで期待の新人が現れたかのような透明感があって、魅力的な人物に映りました…。

 

半分、青い。」「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」を経て、

どうも主人公に脚本家のしたり顔が透けて見えてしまって(すみません…)

苦手意識を持っていたので、感想は初回のみにするつもりでいたんですが。

もしかしたら行けそう…?って事で、しばらく書き続けようかと思ってます。

 

 

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大病院占拠 2話 感想|お前の罪を数えろ…的な?

 

 

なんか…前回よりもツッコミどころが増えてません??

「ボイス」味、増してません???

前回はスピーディに進む展開だったのもあってか、

櫻井翔さんの役どころや口調に唐沢◯明さんがチラついただけで、

あとは見逃せる程度で終わってたんですけどね…。

まず、力づくでダクトから脱出したり、鬼に3階から突き落とされたりしているのに、

怪我は頬の擦り傷くらいで、あとは何事もなかったかのように元気に動けているのが…

いやいや無敵過ぎるでしょ!!って思ってしまいましたよ(苦笑)

 

せめて、足を引きずる描写をした方が自然でしたし。

っていうかそもそも…「過去の事件で精神を患っていて、今でも心療内科に通い続けている」

という設定が、2話にしてすっかり姿を消しているのも不思議な話なんですよね。

武蔵の役が仮に唐沢さんだったら、

今回の超人具合にも、半ば強引にでも説得力は持てたんでしょうけど。

うーん…終盤の医者の罪を暴く時の滑舌で魅せる演技は、さすがラップ担当!でも、

正直言うと、あのコンセプトでこの役では

櫻井翔さんの良さが活きないんじゃないかという気がしました。

 

警察に関しても、前回の感想で「全然仕事の出来ない組織に書かれていない」と書きましたが、

今回はそれが目立ってしまったように思います。

例えば、武装集団が配信開始するまで、

数字が減っていくのを突っ立ってただただ待つシーン。

いや…タイトルだけに、武装集団が占拠しているのって「大病院」でしょ?

場所、分かってるんでしょ?(笑)

あれだけ内部に人数がいるなら、配信場所を特定するよう何人かを病院に潜入させるとか、

危険性が高いと感じたのなら、既に手分けして探っているSATと連携して動くとか…

他に方法があったと思うんですけどねぇ。

武蔵の娘・えみり(吉田帆乃華)の隔離も…入口に警備1人いるとは言え、

自爆型ドローンも銃も持つ複数の鬼と太刀打ち出来ないのではないでしょうか。

 

他にも、これはマジレスになっちゃいますけど、

もし娘のスマホなんだとしたら、小学生の子がSNSを使っているのはアウトなんじゃ…?とか。

ダクトで武蔵の顔が見えた途端、動きが遅くなるドローンとか。

良い大人が不審なメールの添付開く?とか。

裕子(比嘉愛未)を落とすための錘にしていたストレッチャー、どこ行った?とか、

感想に書かずにはいられなくなるほどツッコミ要素だらけでしたね。

まぁ…真面目に見るべきではないと言われればそれまでですが…(苦笑)

 

今回は武装集団の目的の1つとして「医師の罪を晒し、社会的に抹殺する」事が判明しましたが、

「お前(ら)の罪を数えろ」的な、既視感のある生配信を扱っての痛快劇が

1人ずつピックアックされていく形で何話か続くんだとしたら、

間延びを強く感じそうで心配です。

 

実は本作の感想は初回のみにするつもりで、初回を見てみたら案外悪くなかったので

しばらく書き続けてみようかな…と思ったのですが、

「やっぱりね」って内容にはなっちゃいましたね。

他の作品の感想が溜まっている上に、そろそろ書く本数を絞りたくなってきたので。

次回の感想がなかったら、気軽に見る方向に切り替えた…って事でお願いします(苦笑)

 

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リエゾン–こどものこころ診療所– 1話 感想|多くの人に知ってもらいたい作品だわ…

 

 

いやはや…「真摯」という言葉が似合い過ぎる出来でした。

発達障がいという題材を通して、子供と親、それぞれが抱えている苦悩や葛藤を

等身大に、かつ平等に描く内容になっていて、

初回を見ただけでも、これは良作になるのでは?という可能性を感じさせてくれました。

 

構成自体は、主要人物の性格や、元のいた環境から新天地に移る過程などの

初期設定が描かれる上に、初回で早速、患者の複数案件も盛り込む…といったもの。

しかも、基本的に拡大はしない「金曜ナイトドラマ」枠の通常放送内であれば

情報過多に見えてしまいがちなのですが、本作にはそんな印象を一切覚えません。

個人的には視聴し終えてから、

これが脚本力なのか…と、まずそこにビックリしてしまいました。

 

「叱らない方が良いと頭では分かっているのに、つい子供を叱ってしまう自分」

「周りに迷惑をかけてしまっている自分」

子供専門の心療内科が舞台の作品なので、

前半はこういった、子を持つ親の現状が描かれる訳ですが。

院内の子供との関わり合いがきっかけで、発達障がいだと自覚するまでの

志保(松本穂香)の変化を同時進行で描く事で、

最終的に、"生きづらさ"を抱えながら生きているのは

発達障がいのある子供だけでなく、日々面倒を見続ける親にも、

今もその障がいに付き合い続けている大人にも共通しているんだよ…というのを

視聴者が共感し、自然と理解出来るようにスムーズに見せていたと思います。

 

ラストの涼太(川原瑛都)のくだりも、

描き方次第では"ベタ""お涙頂戴"に映るかもしれませんが。

「金の卵」と言われているのがイマイチ腑に落ちていない涼太の気持ちや、

子供に強く当たり過ぎてしまった時、いつもこうして冷静さを

取り戻そうとしていたんだろうな…というのが察せられる日常的な言動。

(ため息を吐きながら床に散らばった物をしまい始めるシーンには、特に感情移入してしまいました…。)

そして、言葉は時に、自分を肯定してくれる武器にもなれば、

人を傷つけてしまう凶器にもなる可能性を孕んでいるという事と、

親子の衝突に至るまでの原因や動機を順序立てて描いていたからこそ

心に響くものになっていた気がします。

 

黒田俊介さんの力強く優しい歌声から始まるコブクロの主題歌も、

本作の世界観を象徴しているかのようで、また涙腺がやられてしまいました…。

同じく医療ヒューマンドラマである「Dr.コトー診療所」を描かれた

脚本家・吉田紀子さんの最新作ですから、安心して見られるだろうと確信はしていましたが、

期待以上の仕上がりでした。

 

本作が金曜深夜っていうのだけが勿体ないですねぇ。

冒頭でも書いたように「真摯」な作品なので、

きっとプライム帯での放送は難しかったのかもしれませんが…

(新たな風を取り入れたいという意向は重々理解しつつも)

某木曜刑事ドラマと交換した方が、

お互い枠のカラーに合っているんじゃないかとも思えてしまいました。

まぁそれはさておき…今後もしっかりと見続けたいです。

 

 

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忍者に結婚は難しい 3話 感想|悟郎のダメ夫っぷりが控えめに

 

 

相変わらず、2人の馴れ初めが描かれるエンディング映像が、

ロミオとジュリエット」を最も表せているなぁ…感は否めませんが(笑)

でも、今回に関しては、特殊任務の遂行が物語のベースになっていた事や、

お互いが何者かに気づき始める終盤のシーンもあって、

少しだけそのコンセプトに追いついた内容になっていた気がします。

 

今までの話でなぜ「ロミオとジュリエット」に見えなかったって、

やっぱり、蛍(菜々緒)と悟郎(鈴木伸之)の2人を、

性格面で格差をつけるように描いてきた事に原因があったんですよね。

例えば、蛍は一般的な社会人で、

悟郎は、自分が本当は忍者であるという事実を隠しながら日々を過ごしている…

という設定だったら、彼があそこまでダメ夫に描かれるのも

まだ受け入れられるものがあったかもしれませんが。

本作の場合、蛍も悟郎も忍者一族の末裔で、

「お互い秘密を隠して"普通"を装っている」点では対等な関係になっています。

 

その対等な部分を描いて初めて"すれ違い"が生じて、

視聴者は既に2人の秘密を知っているが故に、

切なく感じたり、焦ったく感じたりするものなんですけど、

今までの話だと、そこにはほとんど触れておらず。

悟郎のダメ夫っぷりが際立つ事で、蛍に同情が行くようになり、

お陰で、蛍目線で「夫婦生活あるある」を共感しながら楽しむホームドラマ…と

捉えられてしまうような内容になっている所に物足りなさを覚えていたのです。

 

なので…忍者一族なら、結婚する前に身元調査しないの?と思う部分はあるにしても。

今回でようやく、2人の進む道に興味が持てたのには安心しました。

もっと欲を言えば、爆弾仕掛け人とのシーンみたいなバリバリのアクションを

菜々緒さんはもちろん、鈴木伸之さんでも見たいんですけどね!(笑)

まぁそれは、秘密が判明してからの、後のお楽しみって事で…。

 

最後に、こんな流れだったら、より「ロミジュリ」に近づいたのかも?と感じた事を1つだけ。

「そこまでツッコむ!?」と思われるかもしれませんが…

本物の爆弾を仕込んでいるのを聞いた瞬間、

議員の命"だけ"を心配する悟郎たちの描写は、個人的には少し気になりました。

ステージに爆弾が仕掛けられている以上、

パーティに参加している全ての人々にリスクがあります。

しかも、家族同伴が条件なので、奥さんや子供もその場にいます。

任務なので、最初は議員を思い浮かべるのも無理はないんですが、

その後で、家で家事をしたり笑ったりする蛍の様子(回想)をインサートしつつ、

大切な人の事も心配して、いても立ってもいられなくなるような悟郎の描写が施されていたら、

伊賀一族で打ち合わせをした後で音無(勝地涼)が言っていた

「恵美(筧美和子)に、みんなステージから離れるように言ってくる」という台詞にも

違和感なく繋がっていたんじゃないかと思いました。

 

でも…今回の内容で、ミリ単位でも期待値が上がった感じでしょうか。

木曜日のドラマ、先週までは、どちらも中々伸びないな〜という印象を抱えていたので、

もうしばらく、延命措置(?)をとる事になりそうです。

 

 

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警視庁アウトサイダー 3話 感想|監督の交代が功を奏す

 

 

今回の監督は木村ひさしさんではなく、本作初担当の向井澄さん。

感想を書くために後で調べましたが、わざわざそんな事しなくても良いくらいには、

序盤の時点で分かりやすかったですね(笑)

 

序盤こそ、警視庁のゆるキャラを絡めたネタや、

カメラワークの切り替えの早さなどで癖は出してきたものの、

癖が強いと感じたのはそこだけで、後は控えめに演出されています。

ただ、冷静に考えてみれば…小ネタの頻度自体は今までと変わっていません。

じゃあ、なぜ控えめだと感じたのか?

それは…「面白いでしょ?」を押し付けている

半ば暴走気味な小ネタが極端に減った代わりに、

あくまでも視聴者が気づいて密かにクスッと出来る程度に留まっているか、

事件を追っていく上でヒントになるように描かれた小ネタが増えた事で、

物語の流れを遮っている印象が薄まり、

最終的に、見やすさに繋がったからだと思っています。

 

まぁ…内容が面白いかどうかは別で、例えば今回の事件の真相なんかは、

殺害動機が曖昧に済まされていたり、直央(上白石萌歌)が警察だと分かっていながら

家にも誘うの…それって墓穴を掘っているようなものでは?と疑問を覚えたりで

細部が雑だったのには変わりないんですが(笑)

ただ、個人的には、小ネタのクドさが原因で、何の事件を追っているのかが分かりづらい事が

本作において一番の問題だと思っていたので。

そこが解消されたのは、大きな進歩にはなったのではないか?という気がします。

 

最初からこのくらいのバランスだったら、

「ちょっと変わった刑事モノ」として万人受けしたかもしれないんですけどねぇ。

縦軸が度々盛り込まれるのもあってか、今までの内容だと

とてもじゃないけど主軸がぼやけていましたから(汗)

本当に、勿体ないです…。

次回から再び、メイン監督である木村ひさしさんに戻る可能性は高いですが、

どうか今回の演出を踏襲していって欲しい限りです。

 

で、縦軸に関しては…光輔(濱田岳)の正体を早々に明かしてきた辺り、

よくある2,3話程度ではなく、割と長い話数使って描くつもりなんでしょうかね?

正直言うと、せっかくの3人の組み合わせですから、

事件に挑む1話完結型の話をもっと見たいという気持ちの方が強いんですが…

キャストをかなり揃えているので、致し方ない部分もあるのかなぁと思ってます。

 

 

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6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の憂鬱 1話 感想|2人の会話をずっと聞いていたい…

 

 

今期のドラマは、突然の死をきっかけに

人生を一からやり直す主人公の姿を描く「ブラッシュアップライフ」や、

事件を絡めながら、幽霊となった恋人の真相を追う「100万回 言えばよかった」、

そして、故人の"生きた証"に向き合う人物と

新しい命に向き合う人物の出会いを描く「星降る夜に」と、

「生と死」が題材となっている作品が多いですね。

本作も、もれなくその1つです。

 

毎期必ずと言っても良いほど生み出され続けている「刑事モノ」「医療モノ」ならともかく、

1クールでこれだけジャンルが被るのは珍しいです。

まぁ、そこはたまたまだったんでしょうが…

こうして「生と死」が絡んだ作品が近年で何作も出てくるという事は、

大震災から10年以上経って、その時にはもうコロナが猛威を奮っていて、

それだけ、いつまでも生きているとは限らない命の尊さや、死そのものに対して

身近に感じるようになったのが大きいのかもしれません。

 

時間を戻したくてももう戻せない。会いたくてももう会えない。

どの作品でも、アプローチは違えど、

今でも心の中で"傷"を抱えて生きている人に寄り添いたいという

作り手の想いが覗き見えます。

本作に関しても、現時点ではどんな物語になっていくかはまだ読めませんが、

航(橋爪功)が生前言い残した「すまん…」の真相次第では

心に訴えかけるものになる可能性を秘めています。

上記の作品群と密かに照らし合わせながら(あ…一部は脱落しそうですが(汗))、

その中で唯一30分枠である本作は、結末をどう描いて行くのか?

見守っていきたい気持ちにさせられました。

 

構成自体も、サクッと気軽に見やすい土曜深夜の時間帯にぴったりでした。

視聴者を引き込ませる"転調"の使い方が秀逸でしたね。

序盤は、まるで本当の親子かのような

高橋一生さんと橋爪功さんのナチュラルな演技はもちろん、

台詞の節々から両者の人柄や相手への想いが滲み出る会話劇で惹きつけつつ、

航の死をきっかけに、しばらく立ち直れそうにない星太郎(高橋一生)の"孤独"を

じっくり、シリアスに描いていくのかと思いきや…。

放送開始から中間辺りの段階で、航が幽霊となってひょろっと現れる

シュールなコメディへと切り替えて、飽きさせない作りになっていました。

30分ドラマならではの強みを活かした脚本になっていた気がします。

 

本田翼さんも、多くを語らない、どこか掴めないような

ミステリアスな役だとしっくり来ますね。

個人的には、台詞よりも雰囲気で魅せた方が光るタイプの女優さんだと思います。

もしかしたら、深夜帯だったので知名度は低いでしょうが、

2017年に放送された「わにとかげぎす」以来のハマり役になりそう…?

 

 

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リバーサルオーケストラ 2話 感想|仲間たちが協力的なのが良いねぇ。

 

 

仲間と団員の描き方が、見ていて気持ちの良い作品ですね。

今回のメインはフルート奏者・蒼(坂東龍汰)で、「玉響」の中では一番若手になる訳ですが、

"今時の若者"を際立たせようとして、

自分の才能がこのオケで活かせないから、やり甲斐を見出せず辞めたがっているとか、

才能を自負するがあまりに周りの人たちを見下す態度をとるだとか、

そういったスカした性格に描くのではなく。

あくまでも生活費と親との関係性に悩んでいるだけで、

もっと演奏が上手くなりたい向上心はある…という

夢を追おうと直向きな青年っぽく描かれている所に好感が持てます。

 

それに加えて、団員たちが基本協力的なのも見やすいです。

プロとして遅刻は厳禁だと、注意するべき所はしっかり注意しながらも、

相手の考えには尊重し、嫌々言わず全力でサポートする。

騒動や揉め事を挟まず、登場人物の"再起"を

三者目線でも見守れるような内容になっているので、変なストレスを感じさせません。

 

あとは…何気に良く出来ているのは、主人公や妹・奏音(恒松祐里)、団員たちの

メインエピソードへの絡ませ方でしょうか。

最近のドラマは、1本のドラマに対しての登場人物が多い気がして、

それ故に、本筋はもちろん、脇役のエピソードもあっちこっち盛り込んだ結果

全体がとっ散らかって映ってしまう事もあるんですが。

本作の場合は適材適所で、この場面にはこの人を…という感じで。

単純に主人公が周りを牽引して解決!ではなく、メインとなる人物を引き立たせるように

出番を作っている匙加減も上手いのかなと。

おまけに、"動き"を描きながらも、各々のキャラクターをさり気なく立たせている。

ライバル側が本領発揮していないのと、

薄暗かったり、影が下から当たっていたりする演出もあって、

本宮(津田健次郎)の悪役っぷりが

今後強調されていかないかという不安要素はまだ少しだけあるものの、

この作りであれば、普通に楽しめるのかもしれません。

 

そんな中で…唯一気になったのは、初音(門脇麦)の描写ですかね。

蒼に焦点が当たった内容になっているっていうのもありますが、

今回の彼女はほとんど朝陽(田中圭)のパシリに描かれていたので、

蒼の心情に自分の心情を重ねた終盤のシーンは、

主人公の見せ場としては、ちょっと下地作りが弱く感じたのも事実です。

「私が玉響に入ったきっかけは、蒼くんのフルートだったから」と言わせ、

応募者の「生まれて初めて、やりたい事が見つかりました」という

メッセージを見せる流れならば、

やっぱり演奏シーン・練習シーンはもう少し欲しかったですし。

そこで、最初は慣れないながらも、徐々に楽しさや生き甲斐を見出す初音の様子を描いた方が、

彼女が蒼を必要とするのにもより説得力が持てた気がします。

まぁ、本当にそれだけで、全体的には悪くない印象です。

 

前回ではなぜか後半キャラ変?した朝陽も、

今回ではツンツンデレ…な感じで一貫して描かれていたのも良かったです。

あの悪魔の微笑みは最高でした(笑)

 

まだまだ様子見状態で、次回も見てみます。

 

 

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大奥(2023) 2話 感想|気迫と毒気対決で始まる家光編

 

 

私が見てきた出演作が恋愛モノが多かったのもあってか、

今までは福士蒼汰さんの演技を拝見しても、あまりピンとは来なかったんですが(失礼)…

初めて「良いな」って思えたのが、2020年秋クールに放送された「DIVER」だったんですよね。

しかし、今回の内容を見ると、本作が一番の代表作となりそうです。

これからしばらく、本作での福士蒼汰さんの演技が味わえるのか!と

嬉しくなってしまう回でした。

 

福士さん演じる有功の話す言葉は京言葉。

これがまた、終盤のシーンとのギャップで、見応えが増してくるんですよねぇ。

京言葉だからもちろん、柔和で育ちの良さそうな印象を持たせるんですが、

それを清涼でキリッとした顔つきの福士さんが話される…っていうのが魅力的で。

「僧侶上がりだから上様など守れるはずがない」「打たれ弱いに違いない」などと

三人衆に揶揄されるという"前提"を作ってから、

実は負けず嫌いで、内に秘めたる闘志の持ち主である事が判明するまでの逆転の展開に、

佇まいや演技が見事にリンクしていた気がします。

 

特に電流が走った感覚を覚えたのは、剣の振りを1000回まで続けた時の気迫が宿った目。

大奥に入ってしまった以上、運命はどうにも変えられないという遣る瀬なさや、

自分を勝手に側室にし、二度と元の日常には戻れなくした事に対する怒り、

そして、こんな所で心折れてたまるか!という覚悟と粘り強さが

あの目つきにぎゅっと詰まっていて、今その場では恐ろしくて到底近づきがたい、

只者ではならない雰囲気を感じさせたのが良かったです。

何と言うか…もう、"名演"でした。

派手さはなくても、有功同様、一本の太い芯が通っていると感じさせる劇伴とその入れ方、

暗闇の空間からやっと一筋の光が差した(=1000回到達するまで見守る監督)、

有功自身の葛藤を投影させたような演出も、彼の人となりを魅せるには効果的でした。

 

また、有功の"気迫"に対抗して、春日局斉藤由貴)から滲み出る"毒気"で、

2通りの緊張感を終始漂わせていたのも面白かったです。

斉藤由貴さんに関しては、三白眼なのが効いてましたね。

あの目で睨む事によって、執念や怨念が自分自身にもまとわりついて

逃れられなくなってしまいそうな粘っこさを感じさせました…。

一方で、堀田真由さんは、将軍姿でも隠しきれない女性らしさがミソですね。

本来男性であるはずの将軍をなぜか女性が…という、有功の覚えた違和感に

しっくり来ていた気がします。

 

冒頭の春日局のシーンをきっかけに、陰鬱とした展開が続きましたが、

終盤で渡された猫が唯一の癒し要素となるんでしょうかね?

まぁ、内容が内容だけに、より容赦ない話になる可能性はありますが…次回も楽しみです。

 

月並みな表現になるのですが、

いやはや、脚本・演出・演者による三位一体(劇伴も含めて四位一体?)とは

まさに本作のような作りだと思わされますね。

視聴前は、期待度をなんで通常の星★3つにしていたんだろうと、

早くも思い始めております(笑)

(まぁ…原作もTBS版も知らなかったっていうのもあるんですけども。)

 

 

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星降る夜に 1話 感想|美男美女ではカバーし切れない「運命の出会い」

 

 

テレビから流れる音は劇伴のみで、環境音や

一星(北村匠海)から見た鈴(吉高由里子)の独り言、2人のやりとりなどは

数秒間無音の処理をするという、「おや?」とちょっと目を引くアバンから始まった初回。

その時の夜空が、CGで付け足したんじゃないかと思えるくらい星で埋め尽くされていた上に、

画面いっぱいに映されていたので、

一星がどんな人かを映像だけで分からせるのも含めて、

ああこれは、視聴後に余韻が残る良い作品になりそう…と期待が持てたんですが。

話が進んでいくごとに、"美しさ"の魔法にかけられただけだったのか…

目が覚めるような内容になってしまっていた気がします。

 

肝心の「運命の出会い」ですが、これがまた、火10ドラマを彷彿とさせる

強引な見せ方だったんですよね。

ルッキズムに引っかかりそうなので、容姿についてはあまり言及したくなかったのですが…

吉高由里子さんと北村匠海さんという美男美女のコンビでも

さすがに受け入れがたいものがありました。

具体的に挙げるとするなら…出会って間もないのに、他人を勝手に撮りまくる。

人のキャンプ場に勝手に侵入して、勝手にお湯をもらって飲む。

許可も取らずに他人の首にマフラーを巻く。

何度もキスを交わす。

率直に言うと、イケメンだからドキドキするものなんですか?

これらの行為が、仮に不潔なおじさんだったら気持ち悪いって話になるんですか?

いやいや。その人自身にも場所にもグイグイ入り込んでくる時点で、

大多数の人は不審者扱いするはずで…(汗)

でも鈴は、至近距離でカメラに映されても、キスされても、

抵抗感をそこまで覚えていない様子で。

(耳が聞こえないのもあって)相手の声を無視、そして声を発さないとなると

余計に不気味な存在に映るでしょうに、それを「惹かれ合っている」風に魅せている所に

胸がゾワッとする感覚が残ってしまいました…。

 

内容自体も、鈴と一星の初期設定である"職業"をきっちり描き過ぎていて、

かえって軸のブレた作りになっていた気がします。

夜空をバックにし、「エモい」の象徴とも言えるレトロカメラでお届けする

ロマンチックなラブストーリー。

深夜(ディーン・フジオカ)を筆頭に、すっ転んで検査用の尿を思いっきり浴びるシーンや

マフラーに○ロ付いたんですけど…といった"ドジっ子"描写によるベタなコミカル要素。

産婦人科を舞台に、母の死を受けて命の尊さに改めて気づかされる、鈴の医療パート。

遺品からその人の"生きた証"や真実が見えてくる、一星の遺品整備士パート。

特に後者の2つなんかは、それぞれメインで、1本のドラマとして見たいと思えるくらいには

テイストが異なっているのも相まって、全部が全部、チグハグなんですよね。

そのためか、初回の時点では、手話を扱う意義があまり感じられないのも残念でした。

 

本作が「金曜ナイトドラマ」枠で放送されていたら、

「奪い愛、冬」「ホリデイラブ」の流れで(ドロドロ不倫なので、系統は違うんですけど…)

ツッコミドラマとして消化出来たかもしれませんが、

あくまでも正統派な「ロマンチック×胸キュン」で見せたいようなので…(汗)

う〜ん…「大奥」の最新話を見て、

そっちに専念したいかな?という気持ちが芽生え始めてきたので、

次回次第では視聴のみに切り替えるかもしれません。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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