今回も也映子(波瑠)の気持ちにグサッと。
うーん…「隣の芝生は青く見える」ってやつですよねぇ。
「なんでみんなさ、大事なものとか目指すものとか、譲れないものとか、
ちゃんと見つけられるの?」
「入れ込めるものが見つけられないって、本当は一番きついよ!」
と言っていた也映子。
私も周りみたいに熱い野望を持って生きている訳ではないから、
彼女が羨ましがるのはとても分かる。
でも、理人(中川大志)の言う通り、「動く」のが一番なんだと思う。
入れ込みたくなくても入れ込まざるを得ない環境に陥る人だっているし、
逆に周りに置いてかれないようにと、
躍起になって入れ込むものを見つけた人だっているかもしれない。
みんながみんな、しっかりした人じゃない。
ただあえて口に出さないで"強く"見せているだけ。
長い人生を送っていく以上、進路や就職、結婚、老後といくつもの壁がある…から
そんなに今の状況を追い詰める必要は、冷静になったらないんですけどね。
けれども、何が壁にぶち当たると将来を考える余裕がないって気持ちは
沁みるほど分かります。
なんか、也映子のエピソード中心に、強く思った事をだらだら書いてしまったけど…
それくらい共感性のある台詞運びが秀逸って事ですよねぇ。
話せる人が理人しかいないという也映子にも、
相手にはガツンと言っておいて自分の事となると弱さを見せる理人にも、
一番応援されたいであろうに「ここで救われた」と言えちゃう幸恵にも
どの世代の立場にも感情移入出来てしまう。
この手の作品だと大体、最も歳の近い登場人物の目線で見てしまいがちですが、
まだ結婚の経験がないのに幸恵の気持ちまで同じくらい分かるというのは、
個人的には珍しい。
私が日々の仕事を終えて帰ってきて、ドラマ鑑賞という趣味を楽しんで
「この時間が続いていけば良いのになぁ」と思うように、
3人にも、途切れる事なく関係が続いていけば…
そして幸せな未来がいつかやってくれば…とつい願ってしまいます。
本作はそんな作品。
恋愛要素でドキドキさせつつも、基本的には温かな人間模様を描いていて、
「人の出会いと繋がり」「第3の居場所」がある事の有難さを
そっと教えてくれているよう。好きです。
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