このドラマには、毎回 "学び" があっていいですねぇ。
1話の時から「インパクト重視だけでは長続きしない」とは語られてきましたが、
今回は新人であるゆとり(黒島結菜)の目線になって、それを具現化してみせたお話でした。
コンサルティング(メニュー開発)対決という事で、ドラマとして盛り上げるなら
無難に「どちらのラーメンが採用されるのか」といった味の優劣を決める作りを
最優先してしまいがちですが、
それだと劇中にもあったTVショーのような、視聴者の向こうの世界で繰り広げられる
超人同士の対決にもなってしまいかねません。
しかし、本作の場合は、「仕事」とは好きな事を突き詰めるのではなく、
あくまでもクライアントありきで成り立っているのだ…という説得力を持たせる
作品づくりが出来ています。
本人の才能や努力に頼った展開にせず、この店の立地はどこで、何が長所で何が短所か、
市場調査をした上で提案した料理の問題点は何か、お客様は何を求めているのか…
そんな一連の流れを難波(松井玲奈)との絡みも通して描かれているので見やすいですし、
激戦区に立地した者同士による「レシピ交換」などの新たな知識を得られる楽しさもあります。
「客は保守的で、誰かの推薦や知名度をもとに食べて帰っていく」
「つまり、彼らは情報を食べているのよ」
芹沢(鈴木京香)がそう言い残したシーンの後でゆとりが食べていた
ラーメンが凄く美味しそうなのが印象的で。
落ち込んでいる時、お腹が空いた時、ふと食べたいと思うのは
血豆腐を使ったつけ麺よりも、やっぱり長年愛されて慣れ親しんでいる
普通のラーメンなんだよね…と考えさせられるオチの持っていき方も良く、
満足して見終えました。
強いて言うなら、つけ麺店の激戦区にとんこつラーメンで勝負して、
とんこつラーメン店の激戦区でつけ麺を出せば成功するものなのか?とは思いましたが、
「ビジネスの在り方」を描く作品なので、そこはあまり気にしないで良いのでしょう。
…他に気になると言えば、松井玲奈さんになぜ関西弁の役をやらせたのかも
気になりましたけど(笑)←関西人じゃなくても少しぎこちなく感じて…w
一方で、ライバルとして本格的に登場した高畑淳子さん。
「アライブ」の頃の気さくで時に弱さも見せるおばちゃんの面影は全くなくて、
喋り方やオーラからしてグループを率いるボスママ感を醸し出している、流石の役者っぷり。
芹沢とのこれからのバトルも面白くなりそうです。
因縁はテレビショーでの事だけ?
回を重ねるごとに関係を深堀りしていく展開があるのでしょうか。
Twitterの公式垢によると、本作はクランクアップしているとの事で、
その点では安心して見られますね。
(いつも来週の番組表をチェックしたりして
「次回はやるのかどうか…」とそわそわした気持ちでいるもので^^;)
予定通り放送したものの3話辺りで中断される作品も多い中、
まだ続きが見られるという「普通」の有難みを噛み締めながら、
来週以降も期待していこうと思います。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓