2020年11月一覧

35歳の少女 6話 感想|"不変"はない事を知る望美…

 

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とうとう来てしまいましたねぇ…

「私のせいで、家族が不幸になった」という現実を思い知らされる展開が。

前回から急激に主人公と周囲の"変化"を見せているので、

4話までの多少堂々巡りな内容をもう少し上手く見せて行ってれば…とも思うんですが、

ドラマとしては今回も面白かったです。

主人公の存在が周囲に影響を与える。そうしたら、今度は周囲が主人公に影響を与えていく。

「25年遅れた子育て奮闘記」らしい形になってきてますね。

 

それにしても、望美(柴咲コウ)に突きつけられる言葉が辛いなぁ。

「あんたなんか死んでくれれば良かったのよ!」

愛美(橋本愛)、確かに言い過ぎではあるんだけどさ、

こんな辛辣な言葉を投げかけたくなる気持ちになるのも

無理はないと思ってしまう部分もあるんですよね。

望美…というより、"25年間も眠っていた"という事が

多恵(鈴木保奈美)を始め、家族を狂わせて行ったのは事実だから。

普通に25年経っていても考え方や価値観は変わってくるし、

子供の時に感じた幸せな日常は変わらないって事はほぼないんですけれども。

でも、少なからず、望美が事故死で眠っていなければ、

母親が付きっ切りで看病して「私やパパを寂しくさせる以外何もしてこなかった」と

言い捨てられはしなかったかもしれないから…。

 

25年間は25年間でも"10歳から"というのがまた残酷で。

(どちらにせよ長い間目を覚まさないのは辛いけど)

せめて高校生ぐらいの時だったら、世間の情勢や家族との関わり方は

それなりに理解出来ている年頃だと思うんですよ。

しかし、望美の考え方は子供のままでストップしている。

世間に徐々に馴染むようにはなってきたし、

服装も髪型も実年齢との差が小さくなりつつあるけど、

根本的な思想はそう簡単には変わらないものなんですよね。

一度豆腐で成功したから、今度もそうすればまた仲直り出来るだろう…という考えは

"子供なら"許されるけど、"35歳なら"許されない。

思えば、3話の多恵に手紙を渡す件も、自分が子供だった時のカセットテープを聴いて

「そうだ!またこうしよう!」という思いつきで動いていたっけ。

自分がいる事で家族を幸せに出来るのは、可愛くて仕方がない子供の時だけ。

「不変」はない。

目覚めたら35歳になっていた彼女がぶち当たる試練は、あまりにも惨い…。

 

そんな壊れた家族を結び直してくれる人が結人(坂口健太郎)。

自身も理想と現実のギャップに苦しみながらも、主人公を支え、

家族の元に再び幸せがやって来るように働きかける役どころは大変複雑ではありますが、

今回のラストでは、いつも以上に坂口健太郎さんが

存在感を発揮されていたんじゃないかと思っています。

「俺にはなーんにも出来ない…」と涙を含める声の発し方で弱い部分を見せてからの、

「けど俺は!これから何があってもお前のそばにいる!」と言った時の

キリッとした鋭い眼差し…、

そして、モモの小説の亀について話す時には、

瞼が下がり目に柔らかさを帯びて、優しい顔つきになる

表情での演技の変化がとても素晴らしかった。

だから、キスシーンにもちょっとドキッとさせられましたし、

望美にはやはり彼の存在が必要で、

これからもそばにいて欲しいと強く願わずにはいられませんでした。

 

"我が家"のカットから始まる幸せいっぱいの冒頭で

いつも使われている「う〜う〜…」という劇伴を、今回ではこの2人のシーンで流したのも、

そんな気持ちにさせるのには効果的だったと考えています。

しかしまぁ…ドラマ目線じゃなくて役者目線で見てしまうと…

本作の坂口さんはかっこいいなぁと(笑)

最初は違和感あった髭面も、ちょっとやさぐれた役には合ってますしね。

 

 

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ルパンの娘(2020) 5話 感想|役者で遊び過ぎやて!←褒めてる

 

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前回は各登場人物に"進展"があった上に、小ネタもこれでもかと盛り込んできたので

情報過多な内容にちょっと困惑したけれど…

今回は素晴らしい出来でしたな。

もちろん、今回も「ヤッターマン」のあのシーンの再現に、カリオストロの城

「あざとくて何が悪いの?」という台詞に、「ララランド」とか、

メジャーなパロディを色々入れてはいましたが。

それでも視聴後に油ギトギト感を覚えず、ぐったりとした疲れも襲って来なかったのは、

前作でも好評だったドロンジョ田中みな実さんの再登場と、

盛り上がる事間違いなしの入れ替わりネタの2つに話を絞って

単純明快な作りにしたから…だと思っています。

予告を見なくとも、この字面だけで濃い〜内容になる事が

作り手も予め分かっていて、構成を整理整頓したんだろうなぁ。

 

個人的に本作が大好きな理由の一つとして

「役者の持つポテンシャルを引き出すキャラ設定&演技指導」も挙げられるんですが、

それが存分に発揮されていた所も満足度が高い。

まず何が凄いって、深田恭子さんとどんぐりさんの入れ替わり演技ですよね〜…。

私が今まで深キョンの事を「おっとりされてて可愛い」「お嬢様」の

イメージしか持たなかったのが、

本作を見てから「こんな"カッコイイ深キョン"初めて見た!」

「こんな低音ボイスも出せるんだ!」などと新鮮味を感じたように、

どんぐりさんにも チャキチャキした明るいおばちゃん以外の演技がハマる事を

新たに発見出来た楽しさがありました。

いや…声の出し方、間の取り方、声色、表情…お2人とも何もかも上手過ぎません?

画面を見なくても違和感ないと思えるくらい「華」と「マツ」の再現度が高かったですって。

マツ(中身は華)の華座りも様になっていましたし(笑)

 

これだけ入れ替わりネタで話を広げたら美羽(田中みな実)の存在感が霞みそうなものの、

円城寺(大貫勇輔)を使ってきちんと爪痕を残した事、

そしてミュージカルという"お約束"の2つを

しっかり押さえた展開になっていたのもよく出来てます。

で、ここでようやく気づきましたよ…

ミュージカルでメインを張るにも、

視聴者にウケてもらうために「話題性&面白さ」重視ではなく、

演技力が備わった役者さんをキャスティングしている事に。

敵対関係にあった円城寺&ドロンジョ軍団がミュージカルをやり始めたら、

何やかんやで4人を肩を組んで踊り出すまでに仲良くなっちゃった♪なんて流れ…

作りようによってはスベって終わりですからね(笑)

本当に手を抜いた所がないくらい、作り込んでいるんですよねぇ。

 

田中みな実さんに関しては、前作の時の感想に

サンデージャポンでぶりっ子キャラのアナウンサーをやられていた経験が活きている」

といった旨の内容を書き残しましたけど、

今回では更にステップアップした感じがしましたもん。

あのウィンクがとってもキュートでさぁ…

踊る度にぴょんぴょん跳ねるポニーテールに、きらびやかな黄色の衣装に…

絵本の世界から飛び出してきたような錯覚を覚えましたよ。歌も上手いとは!

本作でまた一つ、役者の幅を広げられたんじゃないでしょうか。

 

悦子(小沢真珠)も渉(栗原類)も入れ替わりたいがために妄想してみたり、

尊(渡部篤郎)は「渋柿」を引きずっていたりと、

Lの一族みんなに出番がちゃんとある所も良かったです。

いや〜こりゃあ最高ですね!永久保存版にしよう。

 

 

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#リモラブ〜普通の恋は邪道〜 5話 感想|美々先生のモノローグがノリノリ♪

 

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私生活の方が多忙で、帰宅&視聴が遅くなってしまったため、簡単感想で。

 

いや〜…表情やら、モノローグやら、

美々先生(波瑠)がノリにノってますなぁ(笑)

青林(松下洸平)の事で頭の中がいっぱい過ぎて、

産業医としては本来の仕事である イベント開催の目的の聞き出しを

疎かにしてしまうのなんて、まさしく恋する乙女にあるある案件だわ。

ファンって訳ではないけれど、今回のは眼福過ぎる。

縄跳びで気づいてもらおうとしているのに空回ってしまったり、

「早く見つけて!」「ううん、見つけなくて良い!」という正反対の言葉が交互に飛び交ったり、

「ありがとう、八木原くぅ〜ん♥」の嬉しさだだ漏れの感情から

「おい、行かんのかい!!!」への怒りの感情になったり…と

喜怒哀楽のループでコロコロ様子が変わっていく主人公をとにかく楽しんだ回でした。

 

それにしても…青林は"超"が付くほどの鈍感ですねぇ。

五文字(間宮祥太朗)との恋を応援してるって本当に思っていたのか。

そして、草モチだとは本当に気づいていないのか(笑)

まぁ、美々のほくろをゴミだと勘違いしていたくらいだから

気づいていないのかもしれませんけど…

昨夜にSNSで縄跳びとおでんの話題で盛り上がった翌日に

同じ話題が立て続けに出たとなると、偶然過ぎて流石に察しそうなもんだけどなぁw

 

仮にもし気づいていたとしても、

「現実の"ありのままの"姿」を見せるのがまだ不安なんですよね。

美々の場合は、自分の事を噂されている場面に青林がいるのを見かけて、

どう思われているのかをはっきり言われるのが怖いから

中々正体を言い出せないっていう部分もあるでしょうし。

SNSでは「なりたい私」になるものの、

現実世界ではちょっぴり繊細な部分を抱えながら生きている…

そこはやっぱり、2人とも共通してますね。

 

次回予告で青林が「草モチさんは好きですよ。でもそれは、美々先生じゃないんです」

と言っていたシーンがありましたが、多分この台詞もまた真理なのかも。

「なりたい私」と「本来の私」の間にある"ズレ"を

少しずつ埋めて行く事が、本物の恋を実らせるための近道だと思うから。

 

 

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この恋あたためますか 4話 感想|新谷よ、それはまだ早い!

 

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今回は脚本家が初担当の方なのかな?と思うくらい、

お仕事パートの描写が雑でしたな(汗)

みんなが恋愛脳過ぎて、これは文化祭の準備をしているのかな…他の仕事はないんか…とか、

仲直りしたら一気に賞賛されるスイーツが完成しちゃった…とか

終始ツッコミながら見てしまいましたw

抹茶の層になっていた状態から、どんな発想であの仕上がりになったのか知りたかったなぁ。

わざわざりんごに拘る理由もよく分からなかった。

ブコメらしからぬ「お仕事パートの丁寧さ」、

それを主人公の成長物語とも絡めている作りが

この手の作品で陥りがちな"既視感"を払拭していて、好感を持てていたんだけれども。

次回で折り返し地点となると、そろそろラブの方も加速させなきゃならないんでしょうね。

まぁ、そっちは完全に「新谷(仲野太賀)頑張れ!」目線で

楽しんで見ているので良いのですが(笑)

でも…あんまり仕事をないがしろにはしないで欲しいかなぁ。

 

で…その新谷よ。

なんだ、あのおやすみのキスは!

今回の感想、新谷が不憫過ぎる事にガッツリ触れるつもりだったのに。

樹木(森七菜)に高価な和スイーツをご馳走しようと頑張って予約したはずが、

「彼女と行くの?」なんて自分の事などと気にも止めないで返され、

何を勘違いしたのか、浅羽(中村倫也)に譲った結果

樹木と2人で行っていたのが分かったという一連の流れなんて

不憫of不憫なエピソードだったのに!

この畳み掛け方は、雅志を超したな…←未視聴の方、何度も名前出してすみません(謝)

と思っていただけに、最後の積極的な姿勢に度肝を抜かれましたわ。

樹木が鈍感過ぎるから、こうでもしないと

自分を恋愛対象として見てくれないと考えての行為なんでしょうけどねぇ。

でもなぁ…まだ早いんだな(泣)

本作はフィクションなのでまだ可能性はあるかもしれませんけど、

現実世界だったら、もうちょっと仲を深めてからじゃないと

意識するよりも引く気持ちが勝って、関係性がシャットダウンしてしまいそうですよ。

友達にも戻れなくなるってやつですよね。

新谷くん、次回、大丈夫か…?セクハラ扱いされないか…??

 

浅羽の裏事情(?)的なパートは特に注目して見ていなかったため、

企業を一気に売り飛ばすという 急に日曜劇場の池井戸作品らしい展開になっていて

びっくりしました。

中村倫也さんと言えば…りんご園にいるシーンで「美食探偵」を思い出してしまったり(笑)

 

あと、未来で浅羽とのツーショット画像を消した事を後悔する樹木へ。

スクショ画像なので、探そうと思えばいつでも再保存出来ます(キッパリ)

にしても、消すのを躊躇うほど想っていたとはねぇ… 

やっぱり「お前が必要だ」って言ってくれたのが嬉しかったから?

高いスーツを買ってもらえたから?

しかしそれって、中村倫也さんじゃないイケメンでも成立してしまいそうな感じが…w

 

 

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姉ちゃんの恋人 3話 感想|心に明かりが灯るということ

 

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桃子(有村架純)は無意識のうちに鼻歌を歌いながら料理をし、

日南子(小池栄子)は心の中で「好き♥」「好き♥」と気持ちを叫びまくり、

和輝(高橋海人)はみゆき(奈緒)が初恋相手だと打ち明け、

おまけにヒゲみたいに付いたコーヒーの泡をペロッと舐めてみせる。

温かい雰囲気に包まれながらも、ちょっと呑気で、ちょっと浮かれてて、ちょっと初々しい

三者三様の「誰かを好きになるという事」が描かれる中、

吉岡(林遣都)が過去の出来事を再び思い出し、苦しみ続ける展開になってから

一気に現実の世界に戻される感覚を覚えました。

そのギャップが、ラストを印象深いものにしてみせた気がします。

 

吉岡はどんな風に人を好きになるのか?どんな時に人の温もりを感じるのか?

彼の場合、傷ついた心を動かしてくれる"強引さ"が必要だったのだと

よく分かるシーンでした。

「4人でバーベキューをしますよ?」

「返事は、はい、わかりました、OKの三つの中から選んでちょ」

桃子からお花畑なLINEが届く。

最初は「俺の気持ち、何も知らないで!」とか思うかな?と

不安になりましたけど、そんな事はなく。

震えて怯えていた声に笑いが入り混じり、表情も徐々に微笑みに変わって行く様子に、

ああ…彼女の"強引さ"に癒され、救われたんだな…と。

吉岡の心に少しだけ明かりが灯った瞬間を見たようで、自然と涙してしまいました。

突然のキスにドキッ!でもなく、"好きな人の存在"にやきもきするでもなく、

(そういうベタな展開も楽しい部分はあるけれど)

こんなにも"人を好きになる過程"をじっくり、かつ素朴に見せてもらった作品、

かなり貴重だなぁと思っています。

 

クリスマスツリーを見に行った吉岡の母・貴子(和久井映見)も

桃子の"強引さ"に救われた一人。

彼女の考えていたツリーのコンセプトが母親の心にも響いたなんて、最高じゃんね。

ある意味、運命の出会いを物語っているようなものですもん♪

 

吉岡の過去は結局明かされないままでしたが…

「もう良いんじゃない?」と母に言われた辺り、何やら恋愛が絡んでいるのかもしれません。

でも、今はそばには桃子がいる。

 

インスタ映えしそうな派手な飾りはないけれど、

ほのかに輝くオーナメントに、根強くしっかりと光るオレンジの明かり…

"ささやかな幸せ"を映し出すクリスマスツリーのように

2人の未来も素敵なものに変わって行けたら良いですよね。そんな最後が見たいな。

 

 

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監察医 朝顔(2020) 2話 感想|残った者が強く生きて行く事が…恩返しなのかも。

 

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事件を追うために死因の特定を急かす丸屋(杉本哲太)に、

取り調べに挑戦してみる刑事達の様子に…

"刑事ドラマらしさ"が所々に織り込まれていたからか。

今回の双子の件も、野球の腕前で差が出た兄への嫉妬であの犯行に及んだのかとか、

父が意識不明になっているのも何か関係があるんじゃないかとか

疑いの目で見てしまったけれど、そんな事はなかったですね(反省)

 

「俺がお前になってホームランを打ってやるよ」とカズマから言われた時の

諒(池田優斗)の顔が本当に嬉しそうでさ…

カズマは諒にとって、優しくて頼りになるお兄ちゃんだったのだろうと思えました。

だから、そんな大切な人を死なせてしまったのは僕だと一人で追い詰めて、

周りにも言いづらくなってしまうのも分かる。

朝顔上野樹里)から真相を語られた時には少し救われたのか、

コントロール出来ないほどの感情が一気に襲いかかって来る姿なんかは

共感し過ぎてもらい泣きしっぱなしでした…。

お父さんの愛情を受けながら、お兄ちゃんの分まで強く生きて行って欲しいです。

 

今回の事件もそうだけど、限られている死よりも

「まさかこうなるなんて…」で死に繋がる方が多いんだと思います。

人はいつどこで、どうなるかは誰にも分からないから。

一つ一つの思い出が"その時だけの大事な宝物"になって行く。

 

おじいちゃん・嶋田(柄本明)がハンカチに包んで大切に閉まっていた歯は、

つぐみ(加藤柚凪)の件繋がりで行くと多分乳歯で、

屋根に投げるのが勿体なくてとっておいた状態だったのでしょう。

それが今では、唯一の遺骨となった。

そう考えると…現在進行形で続いている朝顔達の日常風景がとても尊いものに見えて、

なんて事ない動作でも、心がじわっと温かくなって来るんですよねぇ。

 

おばあちゃんの事、震災の事…

子供扱いしないで、けれども丁寧に、つぐみが理解しやすいように話す

朝顔のシーンも印象的でした。

続編が出来るまで約1年の空白があったけど、私たちが見ていない間に

どうやって育ってきたのかが、あの会話だけでよく分かります。

両親の真摯で思いやりのある言葉を受け止めながら、

こちらもたくましい子供に育って行くんだろうな。

 

 

残された者が現実をどう受け止め、どんな人生を歩むのか。

双子サイドと主人公サイドの両方の視点に立って描かれた話でした。

 

ところで…最後の"アレ"は、続きがあるんですよね(笑)

 

 

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危険なビーナス 5話 感想|一番怪しいのは波恵説…

 

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後半戦に突入する重要な回だと言うのに、物語の途中まで"無駄な部分"が多過ぎてなぁ…。

ガッツリねじ込まれる伯郎(妻夫木聡)の妄想シーンに関しては

ここ最近の感想でも触れているのでもう何も書きませんけど、

少年時代の回想の多用と、祥子(安蘭けい)の計画内容説明の映像化は

どうしても時間を割いてまでやるべき事だったのか…と思えてしまいます(特に後者)。

映像による状況紹介を所々に盛り込む作りになっていたお陰で、

今まで以上に真相を引っ張っている感が満載でした。

極論を言ってしまえば、今回の話は

最初の10分と最後の約30分を繋げても成立出来たんじゃないでしょうかね?

 

ミステリーとしても中途半端で、

なぜあそこまで「祥子達3人が犯人である事」が分かりやすい展開にしたのかも謎。

CMに入る前にやる"煽り演出"をこのエピソードでは入れないんだ?と。

いつものように一足先に情報を入手するために動く楓(吉高由里子)を

スタンガンで襲う時の犯人の手… ←ってか、どうやって抜け出してきたん…

酸素の量を調整するダイヤルを回す時の犯人の手…

全貌じゃなくて一部分を切り取った演出にすれば、推理する楽しさが増して

引き延ばし感も薄まったかもしれないのに。魅せ方が下手なんですよねぇ。

 

しかし、後半からは義父・康治(栗原英雄)と伯郎による「親子の物語」が

軸になった話だっただけに、

個人的にもう一つ気になっていた"主人公の存在感の弱さ"が改善され、

康治の想いに気づく形で 矢神家の遺産相続争いに参加"しようとしている"という

姿勢の変化を感じさせる内容でまとまっていたのは良かったです。

ただ、いらぬ口出しをするならば…

子供の時に、実験のため脳が丸見えの猫が檻に閉じ込められている姿を目撃してしまった事が

康治を「お父さん」だと認めなくなったきっかけだったと言っていたし、

その夢を今でも見るほどトラウマな記憶らしいのに、

獣医の道に進むのはちょっと矛盾していないか?とは思うんですけども。

まぁ、2人の関係が少しずつ元通りになるのなら…別に良いのか?(笑)

 

そして、祥子の言っていた「この家に真実なんて一つもない」

伯郎の心を動かしたのも、母・禎子(斉藤由貴)が殺害された件も、

全ての鍵は波恵(戸田恵子)が握っている感じがするんですよねぇ。

今夜康治が狙われるのを知っているなら、わざわざ伯郎に託さずに

自らの力で守った方がリスクは少ないでしょうし。

アルバムの写真だって、「ページをめくってごらん」と勧めたのもそうですけど、

回想での3人の写真とつい最近?の伯郎の写真の2枚が都合良く入っていたのが不自然で…

彼を動かすために意図的に仕込んだものかもしれませんし。

禎子を殺した犯人も、多分、彼女ですよね。

 

次回はいよいよ明人(染谷将太)が登場するらしいんですが…

妄想だと疑う事にしていますので(笑)

そこらへんにはあまり期待せずに見ますよ。

 

 

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先生を消す方程式。2話 感想|毎週暑苦しい田中圭になるの?

 

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ベタですなぁ(笑)

30分でサクッと見られるから。

道化師役が似合いそうなほどクレイジー山田裕貴さんが新鮮に映るから。

そんな感じで"マシに思える"部分を探しながら見てますけど…

本作が以前の「土曜ナイトドラマ」枠と同じ1時間放送だったら

もっと視聴意欲は下がっていたかもなぁ…と思えるくらい、ベタ過ぎる。

 

うーん、何というか、経男(田中圭)には毎週

暑苦しい言葉を叫ばせなきゃならない決まりでもあるんでしょうかね。

一応「方程式の提示」で従来の学園ドラマと差別化を図っているつもりなのでしょうが…

それがなければ本当に「GTO」やら「金八先生」の二番煎じですよ、今回の話は。

でも、生徒達が1人ずつ改心していく訳でもないし、

主人公を刺激し、全体をピリッと引き締めてくれる

突出した生徒がいる訳でもない。

(らしい生徒はいるにはいるけど、みんな同じように見える)

 

"王道"を貫いて大袈裟に見せているようで薄っぺらい…

前回と同じ事を書いてしまいますが、

これならやはり朝日(山田裕貴)を主人公にした方が

面白味が増した気がするんですよ。

もし今回の唆した件が証拠映像として撮られて、

学校の信用問題に関わる大きな事件にまで発展したら

どうしよう…とか一切考えないでの

あの提案ですからね。

田中圭さんの設定もなぁ…正直、最後にキレる以外は

某大ヒット作2作品に共通している「純粋そうな人」、

つまり、似通ったキャラに見えてしまうのが何とも惜しい所で…(汗)

 

まだ2話の段階なので分かりませんが、

犯人もやっぱりね…って感じですし。

次回で視聴継続するかリタイアするか

決めようと思ってます。

 

 

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35歳の少女 5話 感想|強引だけど折り返し地点としてはアリ。

 

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そっか…もう5話まで来たんですね、本作。感想を書き始めて気づきました。

別に「あっという間」の意味じゃなくて(汗)

望美(柴咲コウ)の成長は今までもそれなりに描いているつもりなんでしょうけど、

脇役(主に愛美(橋本愛)と進次(田中哲司)の家族)のエピソードの尺が多い上に

過去の思い出を主人公自身も引きずりながら生きている部分があったので、

どうしても着実に変わってきている"過程"が見えづらかったんですよね。

だから、話も停滞しているように感じてしまった。

 

しかし、今回はかなり強引ながらも、

序盤の段階で"10歳の頃の自分の声"がモノローグとして現れなくなった形で

主人公の変化をはっきり提示した事が効いたのでしょう。

「現実を受け入れつつ自我を取り戻す」から「人の気持ちを知ろうとする」という

第2ステージへ突入しようとしている面白味が増した気がします。

後は、本作で重要になってくるのは、主人公が成長する事で

周りがどう変わっていくかの描写…だと思うから。

望美が遠慮なくハッキリ言うお節介キャラになるのも良し。

登場人物が暴れまくって風呂敷を広げるのも良し。本当に急なんですけどね(笑)

全10話だと考えると、折り返し地点らしい大きな"ターニングポイント"として

相応しい内容にもなっていたので、後半戦に期待してみたい所です。

 

それにしてもなぁ…多恵にもやっぱりメンタルケアが必要ですよね。

じゃあ私と恋人どっちが大事なの!と天秤にかけたがる性格は愛美とそっくり。

望美が言った「自分しか信じていない」はぐう正論。だからイラッと来る。

娘が帰ってくる事を母"だけ"が25年間も待ち続けてきたから、

そりゃあ「私が支えてきた」というプライドも生まれるでしょうし、

やがて歪んだ愛情に変わってしまうのも頷けますよ…。

でも、25年間眠っていた何も知らない少女の言葉がいつも正しい訳でもないし、

母の生き様を否定している訳でもない。

お互いの気持ちを尊重しながら一歩前進していく作りは

遊川さんらしいなぁと思いながらも見ています。

 

 

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さくらの親子丼(2020) 3話 感想|さくらさんの聖母っぷりが光る回。

 

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おや…「共依存」なだけに長引きそうな感じがした

梨花(永瀬莉子)の件がもう解決しましたぞ。

あと3話くらい引っ張って、5、6話辺りで勃発するアクシデントに合わせて

彼女の変化をガッツリ描くんだと思っていたので意外でした。

でも、何か進展がある訳でもなく、状況紹介も1話の内容を再利用したものだったので…

それだったら1話内で収められたんじゃないかとも思うんですけどね。

中々変化球な構成です。

 

にしても…今回で梨花は親と和解出来た訳ですが、雪乃(新川優愛)が強く訴えていた

洗脳から子供達を救うプログラムを作りたい云々の話はどうするのか。

そして、退院したら家族3人で住む事を勧める流れになってしまってますけど、

父親はそれで本当に嬉しいのかどうか。

見返すために娘を厳しく指導していたくらいなので、

何年もの間捨てて出て行ったにもかかわらず戻って来た母親を

今度は責めたりしないだろうかという不安もあります。

しかし、こんな感じで今回の落とし所に色々気になりはしたものの、

「あなたが苦しんだように、その人も同じくらい苦しんで生きて来た」

というさくら(真矢ミキ)の言葉は真理を突いていて、

娘と母の言えないままでいた想いがようやく繋がり合った瞬間を見たようで

ちょっと泣けてしまいました…。

 

他に印象的に残った所といえば、さくらの聖母のような大らかさと頼もしいキャラクター。

前回 土手で雪乃と話していたシーンもそうでしたが、

今シーズンになってから凄く子供と接するプロに見えるんですよねぇ。

親子丼を食べて泣いたという細やかな感情の動きにも気づけていて

それもしっかり覚えているし、話題の振り方も自然で上手いし、

終始柔らかな笑顔で話しかけもするから、梨花が立ち止まるのも納得でした。

一方で、言動にも表情にも焦りが見える雪乃は…まだまだひよっこという感じ。

でも「努力は必ず報われる」じゃないけど、時間をかけて説得しに行ったお陰で

ピンチな時に電話をかけて来てくれた訳だから、

彼女も間違いなく少しずつ力はついて来ているはず。

 

初回での雪乃の出番の多さに主人公を食ってしまわないかと思う部分もありましたが、

さくらとの2人の行動が対になっている描写が良いですね。

本作のテーマである「子供達と向き合い続ける奮闘記」として成立させていて、

成長面の話も興味深く見られています。

 

そして…隼人(遠藤健慎)の件、数を均等に分けられないのは

知的障害から来る症状が原因だったとは。

それを知らないと「馬鹿」「頭悪い」と誹謗中傷を浴びせて

済ませてしまう可能性も孕んでいる…。

知らないって怖い。知らないは時に凶器にもなるなぁと。

ここのシーンにも考えさせられてしまいました。

 

 

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