リアルタイムで視聴するまで全然知らなくて…え?あれ?って動揺しちゃいましたよ。
腎臓の件で入院されたのですね。お大事になさって下さい…。
役に関しては、浮気したのは佐野さんの方なのに、
全く関係のない平田さんが背負わされる形になって可哀想…って気持ちで見てましたけど(笑)
でも、話し方とか表情とかは佐野さんに寄せてらしたので、
そのうち「軽そうだな〜」と思えるようになりました。
役者の再現力の高さ、やはり恐るべしですね。
内容自体は、リコカツを視野に入れて動く咲(北川景子)と耕一(永山瑛太)を、
美土里(三石琴乃)が離婚を切り出すまでの過程に置き換えてみた…という感じ。
元彼と結婚を決めていたほど親密な関係だった事にショックを受け
「どうせ離婚するのだから」と諦めの境地でいる耕一に対して、
自分だけがモヤモヤしているのに苛立つ感情を「好きだから生まれる」と図星を突かれ、
もしかしたらまだ間に合うのかと迷い始める咲。
お互いにはっきりと決断出来ていないまま、"幸せ"を象徴する誕生日パーティの準備と
"不幸"を想起させる離婚の準備という、相反する2つの準備を同時進行させていく中で
美土里が離婚を切り出した事で、
「決めるのは自分の勝手」だと無意識にでも軽く捉えていた"離婚"が
いかに大切な人に影響を与える最悪の手段だったかを思い知る。
結末は違うけれども、迷いに迷って、
(展開的にも)長い時間をかけて描写したのが効いていて、
美土里が言っていた「35年間生活を共にしてきた相手にはこうするしかなかった」
という台詞に重みが感じられました。
何事も大きな決断をするには、それなりの時間もリスクもかかる。
離婚の現実に2人で直面して、
「やっぱり離婚はやめよう。君が傷つく姿をもう見たくない」と支え合うシーン…
こんな形になるのも納得の流れでした。
いつも入れるコミカルな要素をほとんどなくして、
2人の心情変化だけに集中させる作りにしたのも正解だったと思います。
本作の夫婦は一目惚れによる結婚で、価値観も好みも、住む世界も何もかも違うので
この間までは「別に夫婦である事にこだわらなくて良いんじゃない?」と
穿った目で見ていましたが、
"両親の離婚問題"という共通項を生み出したのが大きいですね。
同じ境遇を抱えているから、一気に親しみやすさを感じて、自然と共感して、
自然と相手に歩み寄ろうという気持ちになる。
そして、相手に歩み寄ろうとすればするほど、今まで気づかなかった相手の良さを知る。
前回の話し合いも含めて、これだったら、最終的に元サヤに収まるのも頷けます。
設定にドラマらしい偶然さはありますが、主人公サイドのリコカツと両親のリコカツは
群像劇仕立てで描かれていくと想像していた分、
そういう絡め方になるのか〜…と驚かされました。
そして、このまま復縁活動を始めるかと思いきや、
今度は離婚届を手にした貴也(高橋光臣)が2人をかき乱していく役割を担うのですね。
中々面白いです。
結構、全体構造が上手く作られている作品なのかもしれません。
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