フラグだらけですなぁ。
以前から少しずつ描かれていた真田ホールディングスの不正から発展した寄付金詐欺に、
前回で明かされたペンの所持者5人の動向に、再登場してきた藤井(岡山天音)の様子に、
そして、ラストには新たな事件まで…
様々な出来事を満遍なく描いては広げていっている感じ。
一方で、肝心の2つの事件に関しては、1話で梨央(吉高由里子)が血のついた手で
髪をかき上げるくだりが回収された以外は、特に進展はないまま。
もうこうなってくると…果たして最終回が整合性のとれた内容になるのか
だけが気になって仕方ありません。
出来事を追加している以上、(前回の感想で書いたのも含めた)数々の謎を
延長なしで全部回収し切るのは無理に近いだろうから、
あとは納得出来る仕上がりになるか。本当、そこだけなんです。
ここまで見てきた身としては、本作が「最終回だけ見ればOK」みたいな作りに
なっていない事は分かっているし、
「次回も見たい」という気持ちにさせる工夫として、怪しげな人物描写、煽り演出以外にも、
梨央と大輝(松下洸平)、優(高橋文哉)を中心にそれぞれの心の揺れ動きを
物やカメラワークで魅せてきたのには、
よく出来ているなぁなんて何度も思わされたりもしました。
正直言うと、後半はここ最近のミステリーと似通った展開になった感は否めないものの…
考察する面白さもありつつ、1人1人に感情移入して幸せを願ってしまいたくなるような、
そんな"余白"を与えてくれる本作は好きな作品の1つ。
だからこそ、その好意的に見てきた部分が
最後で裏切られてしまうんじゃないかという不安は隠せません。
途中までがどんなに良かろうと、脚本家の力量が最も問われるであろう最終回で転けると
作品の印象も変わってくるのでね…。
どこぞの膨らませるだけ膨らませて、SNSでバズらせるだけで
放置したまま終わった某局のヒット作ではなく、
この枠のヒット作を生み出してきた脚本家ですから、ある程度大丈夫だとは思うんですが。
…って、今回の内容だけでは何とも言えないので、
1つの事で引っ張るような感想になってしまいましたが(汗)
とにかく、"信じて"心待ちにしております。
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