相変わらず、2人の馴れ初めが描かれるエンディング映像が、
「ロミオとジュリエット」を最も表せているなぁ…感は否めませんが(笑)
でも、今回に関しては、特殊任務の遂行が物語のベースになっていた事や、
お互いが何者かに気づき始める終盤のシーンもあって、
少しだけそのコンセプトに追いついた内容になっていた気がします。
今までの話でなぜ「ロミオとジュリエット」に見えなかったって、
性格面で格差をつけるように描いてきた事に原因があったんですよね。
例えば、蛍は一般的な社会人で、
悟郎は、自分が本当は忍者であるという事実を隠しながら日々を過ごしている…
という設定だったら、彼があそこまでダメ夫に描かれるのも
まだ受け入れられるものがあったかもしれませんが。
本作の場合、蛍も悟郎も忍者一族の末裔で、
「お互い秘密を隠して"普通"を装っている」点では対等な関係になっています。
その対等な部分を描いて初めて"すれ違い"が生じて、
視聴者は既に2人の秘密を知っているが故に、
切なく感じたり、焦ったく感じたりするものなんですけど、
今までの話だと、そこにはほとんど触れておらず。
悟郎のダメ夫っぷりが際立つ事で、蛍に同情が行くようになり、
お陰で、蛍目線で「夫婦生活あるある」を共感しながら楽しむホームドラマ…と
捉えられてしまうような内容になっている所に物足りなさを覚えていたのです。
なので…忍者一族なら、結婚する前に身元調査しないの?と思う部分はあるにしても。
今回でようやく、2人の進む道に興味が持てたのには安心しました。
もっと欲を言えば、爆弾仕掛け人とのシーンみたいなバリバリのアクションを
菜々緒さんはもちろん、鈴木伸之さんでも見たいんですけどね!(笑)
まぁそれは、秘密が判明してからの、後のお楽しみって事で…。
最後に、こんな流れだったら、より「ロミジュリ」に近づいたのかも?と感じた事を1つだけ。
「そこまでツッコむ!?」と思われるかもしれませんが…
本物の爆弾を仕込んでいるのを聞いた瞬間、
議員の命"だけ"を心配する悟郎たちの描写は、個人的には少し気になりました。
ステージに爆弾が仕掛けられている以上、
パーティに参加している全ての人々にリスクがあります。
しかも、家族同伴が条件なので、奥さんや子供もその場にいます。
任務なので、最初は議員を思い浮かべるのも無理はないんですが、
その後で、家で家事をしたり笑ったりする蛍の様子(回想)をインサートしつつ、
大切な人の事も心配して、いても立ってもいられなくなるような悟郎の描写が施されていたら、
伊賀一族で打ち合わせをした後で音無(勝地涼)が言っていた
「恵美(筧美和子)に、みんなステージから離れるように言ってくる」という台詞にも
違和感なく繋がっていたんじゃないかと思いました。
でも…今回の内容で、ミリ単位でも期待値が上がった感じでしょうか。
木曜日のドラマ、先週までは、どちらも中々伸びないな〜という印象を抱えていたので、
もうしばらく、延命措置(?)をとる事になりそうです。
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