坂元裕二脚本の連ドラは「anone」以来、3年3ヶ月ぶり。
本作の前にもSPドラマや映画の脚本は描かれていましたが…
久々の連ドラで張り切ったのか、もう初っ端から"坂元節"が爆発してましたね。
面白いと感じる人だけが見続ければ良い!というスタンス。
TBSの金10っぽくも思えたけれども、挑戦的な作品の多い火9枠にはぴったり。
特に、何でもかんでも語尾に「〜する大豆田とわ子」をつけるくだりには死ぬほど笑いましたw
伊藤沙莉さんのアニメ口調(?)っぽい特徴的なナレーションも癖が強かったけれど、
多分、仲良さそうに見えて微妙に拗れている"人間関係のギクシャク"を
表現しているという解釈も出来るのかも。
ああ、まだ週末まで遠くて憂鬱気味な火曜日に、
これだけエネルギーと人間臭さを吸収出来る作品を毎週味わえるんだな…なんて幸せか。
物語自体は、初期設定らしくとわ子(松たか子)と三人の元夫が久々に再会して、
三人の元夫の方にも何やら新しい出会いがあって…といった内容で、
よくよく考えてみたら、進んでいるようでジリッとしか進んでいません。
しかし、坂元先生の場合は、会話劇だけで"物語"を展開させる魔力があるので、
それが面白ければオールオッケー。
少し詩的でさりげない台詞からあぶり出される、
何となく気づいているけど上手く表現出来ない"潜在的なあるある"に、
日常生活のあるあるに、「シーズン2」といった言葉遊びに…
何から何まで見応え&聞き応えあって。延長したのを全然感じさせません。
とわ子が三人と別れた理由は、やり取りで何となく分かる気がしたし、
多分田中(松田龍平)との付き合いが一番長くて自然体でいられて、
でも彼は誰にでも優しく接しそうな性格だから
「一人でも大丈夫だけど大事にもされたい」という望みには合わなくて、
今度は違ったタイプと、また違ったタイプと付き合ってみたら
やっぱりシーズン1が一番良くて…という所なのかもしれないけれど。
一方で、彼女の元にある日突然王子様が現れるように、
人生には予測不可能な様々な出会いや出来事があるから、
分かっているようでまだいろんな原因が隠されているんじゃないかな〜と思えたりもします。
でも、少なからず、誰か一人といるよりも三人といた方がとわ子には合っているのかも。
そして、公式HPのイントロに「四人はそれぞれの幸せを見つけることができるのか?」と
書かれている通り、誰とヨリを戻すとかくっつくとかそういう話じゃなくて、
四人で長所も短所も洗いざらい共有する事で、最終的には自分らしい生き方を選択していく
前向きな話になるのかもしれません。
さっき「進んでいるようで…」とは書いたけれど、
裏を返せば、どんな展開になるのかが読めない可能性を秘めているともとれます。
四人による"模索"の人生…見守っていきたいです。
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